JP2006058497A - 有機材料のパターン形成方法及びそれを用いた表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基板100表面に有機材料層101を形成し、その上に中間層102を形成する。その後、無機材料用の感光性レジスト材料を塗布し、乾燥することで、レジスト材料層103を形成する。感光性レジスト材料にはポジタイプとネガタイプがあり、ポジタイプの場合には露光した部分が現像液に溶解し、ネガタイプの場合には露光した部分が現像液に不溶になる。
【選択図】 図1
Description
(1)薄膜層を有する基板上に感光性レジスト層を塗布する(レジスト塗布)。
(2)加熱により溶剤を除去する(プリベーク)。
(3)パターンデータに従ってレーザーあるいは電子線を用いて描画されたハードマスクを通して紫外光を照射する(露光)。
(4)アルカリ溶液で露光部のレジストを除去する(現像)。
(5)加熱により未露光部(パターン部)のレジストを硬化する(ポストベーク)。
(6)エッチング液に浸漬またはエッチングガスに暴露し、レジストのない部分の薄膜層を除去する(エッチング)。
(7)アルカリ溶液または酸素ラジカルでレジストを除去する(レジスト剥離)。
各薄膜層を形成後、上記の工程を繰り返すことによって能動素子が完成する。フォトリソグラフィー法は、パターンの寸法精度や位置あわせ精度が高く、細密なパターンを形成することができるため、無機材料のパターニングには広く用いられている。しかし、一般的に感光性レジストは有機溶媒を溶剤としており、有機半導体材料などの有機材料を溶解したり、ダメージを与えたりしてしまうため、有機材料をフォトリソグラフィー法でパターニングする場合には、新規に有機材料専用の感光性レジストを開発しなければならないという問題点がある。
非特許文献1ではナノパーティクルインクを使ったインクジェット法で幅50μm、ピッチ400μm程度の金属配線を形成する方法が記載されている。
非特許文献2、非特許文献3では全ての層が有機材料で構成されるTFTの電極層(20はゲート電極層、21はソース電極層、22はドレイン電極層)をインクジェット法でパターン形成する方法が記載されている(図12)。ここでは疎水性の材料(ポリイミド)からなるリブ23をガラス基板24上に設けて、電極間ギャップ(チャネル長)5〜10μmのソース・ドレイン電極層21、22を形成している。なお、25は半導体層、26はポリマー絶縁体層である。
(1)ポリイミドプリカーサーを塗布し焼成する(ポリイミド膜形成)。
(2)感光性レジスト層を塗布する(レジスト塗布)。
(3)加熱により溶剤を除去する(プリベーク)。
(4)マスクを通して紫外光を照射する(露光)。
(5)アルカリ溶液で露光部のレジストを除去する(現像)。
(6)加熱により未露光部(パターン部)のレジストを硬化する(ポストベーク)。
(7)酸素プラズマによりレジストのない部分のポリイミド膜を除去する(エッチング)。
(8)溶剤でレジストを除去する(レジスト剥離)。
特許文献3では基板11上の有機分子膜12を用いて紫外線等によりその一部を分解、除去することにより親液部11aと撥液部11bとからなるパターンを形成し、導電性微粒子を含有した液体14を親液部に選択的に塗布した後、熱処理することによって導電膜パターンを形成する方法が開示されている(図13)。
しかしながら、有機分子膜が非常に薄いこと、親液部においてはこの膜が存在せず基板が露出していることなどから有機分子膜は表面エネルギー制御以外のバルク体としての機能は有しておらず、機能性が低かった。
よって、有機材料のパターニングに従来から使われている感光性レジスト材料を使うことができるので、パターニング精度が良く、パターン形成をすることができる。
よって、中間層が水溶性材料であるので、有機材料へのダメージを防止することができる。
よって、水溶性材料がポリビニルアルコールであるので、有機材料へのダメージを防止することができる。
よって、水溶性材料がポリビニルピロリドンであるので、有機材料へのダメージを防止することができる。
よって、中間層がアルコール可溶性ナイロンであるので、有機材料へのダメージを防止することができる。
よって、中間層が光り吸収材料を含有するので、有機材料の露光によるダメージを低減することができる。
よって、光吸収材料が染料であるで、吸収波長を露光による光に合わせることができ、有機材料の露光によるダメージを効果的に低減することができます。
よって、光吸収材料が顔料であるので、吸収波長を露光による光に合わせることができ、有機材料の露光によるダメージを効果的に低減することができる。
よって、顔料がカーボンブラックであるので、有機材料の露光によるダメージを効果的に低減することができる。
よって、感光性レジスト材料層を現像する工程と、中間層を除去する工程がひとつの工程であるので、製造プロセスを簡略化できる。
よって、中間層をパターニングした後に感光性レジスト層を除去するので、良好な特性の素子を提供することができる。
よって、有機材料層のパターニング工程として、有機材料を溶解する溶剤を用いるので、低コストな製造プロセスを提供することができる。
よって、有機材料層のパターニング工程として、プラズマエッチングを用いるので、低コストな製造プロセスを提供することができる。
よって、有機材料が有機半導体材料であるので、良好な特性の素子を提供することができる。
よって、有機材料が有機導電性材料であるので、良好な特性の素子を提供することができる。
よって、有機材料が有機絶縁材料であるので、良好な特性の素子を提供することができる。
よって、有機半導体層、導電層及び絶縁層がそれぞれパターニングされることから、良好な特性の有機半導体層、導電層及び絶縁層が得られ、それらを用いた電子素子を基板上に複数形成した電子素子アレイを備えた表示装置を作成することができる。
また、アルコール可溶性ナイロンも一般の有機溶媒に対して溶解しないため、中間層材料として好適である。この場合は、中間層のパターニングをアルコールで行なうことができる。
まず、基板121上にドープドPANI(ポリアニリン)やPEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)にPSS(ポリスチレンスルホン酸)などの導電性高分子材料をスピンコート法、ディップコート法、キャスト法等により形成する。次に導電性高分子材料上に中間層を、さらに中間層上に感光性レジスト層をそれぞれ、スピンコート法、ディップコート法、キャスト法等により形成する。ついで、感光性レジスト層を露光、現像し、パターニングされた感光性レジスト層をマスクとして中間層をパターニングする。次に、感光性レジスト層および中間層をマスクとして導電性高分子層を湿式もしくは乾式エッチングによりパターニングする。
図3に本実施の形態の電子素子の別の例を示す。
まず、電極112aが形成されている基板111上に絶縁層113を形成する。電極112aは導電性有機材料を使って図2で説明した方法によって形成してもよいし、金属材料を使って通常のフォトリソグラフィー法で形成しても良い。また導電性材料を含有する液体をインクジェット法等で供給して直接描画してもよい。絶縁層113は蒸着法、CVD法、スピンコート法、ディップコート法、キャスト法等により形成することができる。
(a) 読取顕微鏡を液滴に向け、顕微鏡内のカーソル線を液滴の接点に合わせて角度を読取る接線法。
(b) 十字のカーソルを液滴の頂点に合わせ、一端を液滴と固体試料の接する点に合わせた時のカーソル線の角度を2倍することにより求めるθ/2法。
(c) モニター画面に液滴を映し出し、円周上の1点(できれば頂点)と液滴と固体試料の接点(2点)をクリックしてコンピュータで処理する3点クリック法。
がある。(a)→(b)→(c)の順に精度が高くなる。
作成方法は図3の場合と同様であり、有機半導体層を島状に離散化させたことで、半導体層を通じての隣同士の素子間のリークがなくなるため、相互干渉のない良好な有機TFTアレイを提供することができる。また、基板としてプラスチックフィルムを用いれば、フレキシブルなTFTアレイとすることができる。
前記の電子素子(TFT)アレイ基板と透明導電膜137を有する第二の基板136との間に表示素子135が設けられ、TFTによって画素電極を兼ねるドレイン電極132c上の表示素子がスイッチングされる。第二の基板としては、ガラスやポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等のプラスチックを用いることができる。表示素子135としては液晶、電気泳動、有機EL等の方式を用いることができる。
液晶表示素子は電界駆動であることから消費電力が小さく、また駆動電圧が低いことからTFTの駆動周波数を高くすることができ、大容量表示に適している。液晶表示素子の表示方式として、TN、STN、ゲスト・ホスト型、高分子分散液晶(Polymer-dispersed Liquid Crystal=PDLC)等が挙げられるが、反射型で明るい白色表示が得られる点ではPDLCが好ましい。
有機EL素子は自発光型であるため鮮やかなフルカラー表示を行うことができる。またEL層は非常に薄い有機薄膜であるので、柔軟性に富み、特にフレキシブルな基板上に形成するのに適している。
図2に示す電子素子(TFT)を作製した。
まず、ガラス基板上に水に分散されたポリアニリン溶液(D1012W、ORMECON製)をスピンコートし200℃で乾燥してポリアニリン(PANI)薄膜を形成した。次にこの上にアルコール可溶性ナイロン(CM4000、東レ製)をスピンコート、乾燥して中間層を形成した。次に感光性レジスト材料(TSMR−8800、東京応化製)をスピンコート、プリベーク(90℃、30分)した。次にチャネル幅が40μm、チャネル長が5μmのフォトマスクを使って紫外線露光し、現像(現像液:NMD−W2.38%)、ポストベーク(120℃、20分)した。ついでエタノールによって中間層をパターニングした。次に中間層をマスクとして酸素プラズマ処理によってPANI層をパターニングした。このとき、中間層上に残っていた感光性レジスト層も同時にエッチングされて除去された。次にエタノールに浸漬して中間層であるアルコール可溶性ナイロン層を除去した。続いて高分子半導体であるポリ−3−ヘキシルチオフェンをクロロホルムに溶解した溶液をスピンコート法にて塗布し、乾燥させて有機半導体層124を形成し、さらにポリビニルフェノールをn-ブタノールに溶解した溶液をスピンコート法にて塗布し、乾燥させてゲート絶縁体層123を形成した。最後にインクジェット法を用いて、PANIからなるゲート電極層122aを形成した。
このTFTの移動度は1.1×10-3cm2/Vs、On/OFF比は120であり、良好な特性を得ることができた。
図3に示す電子素子(TFT)を以下のように作製した。
プラスチック基板111上にPEDOT/PSSからなる電極層112aをインクジェット法によって形成した。次にゲート絶縁膜として化1および化2で表される構造体となる前駆体を溶解した混合溶液を、スピンコート法にて塗布し280℃で焼成した。
図5に示す電子素子(TFT)アレイを以下のようにして作製した。
材料及び作製プロセスは実施例2と同様の材料および作製プロセスを用いて、図5に示す構造のTFTアレイを作製した。
基板上に32×32個(素子間ピッチ500μm)のTFTを有するアレイを作製した。ZTFTの平均的な特性は移動度が6.5×10-4cm2/Vs、On/OFF比が340であった。
図9に示す表示装置を以下のようにして作製した。
酸化チタン粒子148とオイルブルーで着色したアイソパー149を内包するマイクロカプセル147をPVA水溶液に混合して、ITOからなる透明電極146を形成したポリカーボネート基板145上に塗布して、マイクロカプセル147とPVAバインダー150からなる層を形成した。この基板と、実施例3で作製したTFTアレイ基板とを接着した。
ゲート電極に繋がるバスラインに走査信号用のドライバーICを、ソース電極に繋がるバスラインにデータ信号用のドライバーICをそれぞれ接続した。0.5秒毎に画面切り替えを行ったところ、良好な静止画表示を行うことができた。
図10に示す表示装置を作製した。絶縁層158は実施例1と同じものを用い、その上に中間層としてPVA(PVA205、クラレ製)の4%水溶液をスピンコートして乾燥した。次に感光性レジスト材料((TSMR−8800、東京応化製)をスピンコートして成膜した。次にフォトマスクを介して紫外線を露光し、現像液ににて現像した後、酸素プラズマ処理することで絶縁層に図示するビアホールを形成した。次にPEDOT/PSSをスピンコート、成膜して、上記の絶縁層のパターニングと同じ手段によって表示電極159を形成した。その後は実施例4と同様にして表示装置を形成した。
ゲート電極につながるバスラインに操作信号用のドライバーICを、ソース電極につながるバスラインにデータ信号用のドライバーICをそれぞれ接続した。0.5秒毎に画面切り替えを行なったところ、良好な静止画表示を行なうことができた。また、実施例4と比較して、1画素中の表示面積が大きいため、明瞭な静止画を得ることができた。
101 有機材料層
102 中間層
103 レジスト材料層
104 フォトマスク
105 紫外線
Claims (17)
- 感光性レジスト材料を用いる有機材料層のパターン形成方法であって、
前記有機材料層上に有機材料を溶解しない溶媒を用いて前記感光性レジスト材料の溶媒に対する溶解性の低い中間層を形成する工程と、
該中間層上に感光性レジスト材料層を形成する工程と、
前記レジスト材料層を露光する工程と、
前記レジスト材料層を現像する工程と、
前記レジスト材料層が除去された部分の中間層をパターニングする工程と、
前記レジスト材料層がパターニングされた部分の前記有機材料層をパターニングする工程とを有することを特徴とする有機材料のパターン形成方法。 - 前記中間層が水溶性材料であることを特徴とする請求項1記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記水溶性材料がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項2記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記水溶性材料がポリビニルピロリドンであることを特徴とする請求項2記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記中間層がアルコール可溶性ナイロンからなることを特徴とする請求項1記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記中間層が光吸収材料を含有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記光吸収材料が染料であることを特徴とする請求項6記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記光吸収材料が顔料であることを特徴とする請求項6記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記顔料がカーボンブラックであることを特徴とする請求項8記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記感光性レジスト材料層を現像する工程と、前記中間層をパターニングする工程とがひとつの工程であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記中間層をパターニングした後に前記感光性レジスト層を除去することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記有機材料のパターニング工程は、前記有機材料を溶解する溶媒を用いることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記有機材料層のパターニング工程は、プラズマエッチングを用いることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記有機材料が、有機半導体材料であることを特徴とする請求項1から11に記載のいずれか1項に有機材料のパターン形成方法。
- 前記有機材料が有機導電性材料であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の有機材料のパターン形成方法。
- 前記有機材料が有機絶縁材料であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の有機材料のパターン形成方法。
- 請求項1から16のいずれか1項に記載の有機材料のパターン形成方法で得られた有機半導体層がパターニングされた有機半導体素子と、
導電層がパターニングされた電子素子と、
絶縁層がパターニングされた電子素子とが、基板上に複数形成された電子素子アレイを有する表示装置。
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