JPH09166876A - 中間膜組成物及びこれを用いた基板上への感光膜の形成方法 - Google Patents

中間膜組成物及びこれを用いた基板上への感光膜の形成方法

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JPH09166876A
JPH09166876A JP32872795A JP32872795A JPH09166876A JP H09166876 A JPH09166876 A JP H09166876A JP 32872795 A JP32872795 A JP 32872795A JP 32872795 A JP32872795 A JP 32872795A JP H09166876 A JPH09166876 A JP H09166876A
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film
substrate
composition
photoresist
antireflection
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JP32872795A
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Mineo Nishi
峰雄 西
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に積層して形成される反射防止膜とフ
ォトレジスト膜との中間に介在させる反射防止膜を形成
するための組成物を提供する。 【解決手段】 水性媒体とこれに溶解しているポリビニ
ルアルコールとからなる中間膜組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の作成
など微細加工用に好適な感光膜、特に基板上の反射防止
膜とフォトレジスト膜との間に中間膜を形成する感光膜
の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の製造に代表される微細加工技
術は、近年益々その加工精度を向上させており、ダイナ
ミックランダムアクセスメモリー(DRAM)を例にと
れば、現在では、サブミクロンの加工技術が大量生産レ
ベルの技術として確立されている。このサブミクロンの
加工には、g線(436nm)、i線(365nm)、
KrFエキシマレーザー光(248nm)等の短波長の
光を用いたフォトリソグラフィー技術が利用されてい
る。これらのフォトリソグラフィー技術では、フォトレ
ジスト組成物が使用されるが、このフォトレジスト組成
物も改良を重ね、高性能の組成物が種々提案されている
(例えば、特開昭59−45439号公報、特開昭62
−136637号公報、特開昭62−153950号公
報、特開平4−136860号公報、特開平4−136
941号公報等)。
【0003】フォトレジスト組成物に要求される特性と
しては、高い解像性を有することは勿論であるが、転写
されたパターンの寸法が、フォトレジスト組成物の塗布
膜厚によって変動しないことが重要である。しかし、フ
ォトリソグラフィーにおいては、光干渉の影響を受ける
ため、レジストの膜厚の変動に対するパターンの寸法変
動を抑制することには限界があった。
【0004】即ち、照射される光は通常は単色光である
こともあり、フォトレジスト膜内に入射された光は、基
板上で反射され、さらにフォトレジスト膜の上面でも反
射される膜内多重反射を起こす。その結果、干渉作用に
よって、塗布膜厚の変化に応じて感度に周期的な変化が
起こる。これにより転写されるパターンの線巾の仕上が
り寸法が、塗布膜厚の変動に応じて周期的に変化してし
まい、パターンの寸法精度に限界があった。また、照射
される光が基板上で反射されると、本来は光照射を受け
ないレジストの部分にも光が照射されることとなり、そ
の結果、転写パターンが変形してしまうという問題もあ
った。一般に、光の短波長化に伴い反射率は大きくなる
ため、上記のような基板からの光の反射の問題は、近年
の照射光の短波長化によって一層大きな問題となってい
る。
【0005】基板からの光の反射を低減するために、フ
ォトレジスト膜と基板との間に反射防止膜を形成させる
ことが知られている(例えば、月刊Semicondu
ctor World,1994年6月号、第83頁
〜)。このような反射防止膜は、通常、露光波長に対し
て充分な吸収をもつ反射防止組成物を基板上に塗布・ベ
ーキングすることによって形成され、その上にフォトレ
ジスト膜を形成する。この反射防止膜は、露光後の現像
時にレジスト膜と同時に溶解する方法や、現像によりレ
ジストパターンを形成後に、酸素プラズマ等によるドラ
イエッチングによって反射防止膜を選択的にエッチング
する方法などによって、基板から除去している。
【0006】反射防止膜に要求される特性として、フォ
トレジスト組成物を塗布した際に相互に溶解・混合(以
下、ミキシングという)を起こさないことが挙げられ
る。若しミキシングを起こすと、解像度の低下やパター
ン形状の劣化を招く。従来、ミキシングを防止するた
め、反射防止膜を高温で熱硬化させて不溶化させる等の
処置が必要になり、ポリイミド系の材料を用いるなど、
用いる材料にも制限があった。
【0007】また、反射防止膜とフォトレジスト膜との
間に、中間膜としてシリケート溶液を塗布・ベーキング
して酸化珪素膜を形成する方法も知られているが、酸化
珪素のエッチング速度は小さく、酸化珪素膜とその上
層、下層の膜のエッチング条件は異なるため、先ず上層
のフォトレジスト膜をマスクとして酸化珪素膜をエッチ
ングし、次いで、酸化珪素膜をマスクとして反射防止膜
をエッチングするという煩雑な方法をとらざるをえなか
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、反射防止膜
の上にフォトレジスト膜を塗布して感光膜を形成するに
際し、予じめ反射防止膜の上に形成及び除去の容易な中
間膜を設けておくことにより、上記の諸問題を解決せん
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基板上
に設けた反射防止膜の上に、水性媒体とこれに溶解して
いるポリビニルアルコールとからなる中間膜組成物を塗
布して中間膜を形成し、更にその上にフォトレジスト組
成物を塗布してフォトレジスト膜を形成することによ
り、何らの煩雑なエッチング操作を要することなくフォ
トリソグラフィーにおける光干渉の影響を排除すること
ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に説明する
と、本発明では反射防止膜とフォトレジスト膜との間
に、ポリビニルアルコールの中間膜を介在させる。周知
の如く、ポリビニルアルコールはポリ酢酸ビニルを加水
分解してアセチル基を脱離させることにより製造されて
いる。この加水分解の程度はケン化度で表示されている
が、ポリビニルアルコールの性質はケン化度により、相
当に大きく変化する。例えばケン化度が60%以下では
水への溶解性が低下し、30%以下では実質的に全く溶
解しなくなる。ポリビニルアルコールの水への溶解性は
一般にケン化度85〜90%で最も高くなり、ケン化度
がこれよりも大きくても、小さくても溶解性は低下す
る。本発明ではケン化度が70%以上の特に75%以上
のものを用いるのが好ましい。ケン化度が小さいものを
用いると、フォトレジスト組成物を塗布した際にミキシ
ングを起こし易く、かつ露光後のアルカリ現像に際し現
像液に対する耐性が低下する傾向がある。他方におい
て、ケン化度があまりに大きすぎると保存安定性が低下
し、中間膜組成物を保存中に不溶性の異物が発生する傾
向がある。従ってポリビニルアルコールのケン化度は9
9%以下、特に98%以下であるのが好ましい。
【0011】また、ポリビニルアルコールの重合度は、
通常、4%水溶液の20℃における粘度で表示され、1
〜80cps(mPa・s)程度のものが一般的であ
る。本発明では、これらのうちでも5〜70cps、特
に10〜65cpsのものを用いるのが好ましい。な
お、中間膜組成物には、所望により他の水溶性樹脂を共
存させてもよい。このような樹脂としては、ポリビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸、水溶性セルロース誘導体
などがあげられる。これらの樹脂はポリビニルアルコー
ルの特性を損なわない範囲で用いなければならず、通常
はポリビニルアルコールに対して30重量%以下、特に
10重量%以下となるように用いるのが好ましい。
【0012】ポリビニルアルコールを溶解する水性媒体
としては、通常は水を用いるが、所望ならば他の水溶性
有機溶媒を併用してもよい。例えば、イソプロピルアル
コール、ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエ
タノール、メトキシプロパノール、ジアセトンアルコー
ル等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレン
グリコール等のグリコール類;ジプロピレングリコール
ジメチルエーテル等のグリコール類のジアルキルエーテ
ル類;乳酸エチル、ピルビン酸エチル等のヒドロキシ又
はオキシアルキルカルボン酸アルキルエステル類;ジメ
チルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン等のアミド類等が用いられる。これらの有
機溶媒は少ない方が好ましく、水に対して、通常30重
量%以下、特に10重量%以下となるように用いるのが
好ましい。水性媒体に対するポリビニルアルコール及び
併用される他の水溶性樹脂の量は、塗布性や中間膜に所
望の膜厚などを考慮して適宜決定すればよい。通常は水
性媒体に対して0.1〜50重量%、特に1〜30重量
%とするのが好ましい。
【0013】中間膜組成物には、所望により更に他の助
剤を含有させてもよい。例えば塗布性の向上のために界
面活性剤を含有させる。また下層の反射防止膜の作用を
補強するために、照射する光に対する吸光剤を含有させ
る。更には露光・現像により形成されるレジストパター
ンの基板部の形状を改善するために、光酸発生剤や光塩
基発生剤を含有させることもできる。本発明では、上記
の中間膜組成物を、基板上に形成されている反射防止膜
の上に塗布して中間膜を形成する。下層の反射防止膜
は、常法により、溶媒に塗膜形成材料と照射される光の
吸光剤を溶解・含有させた反射防止組成物を基板に塗布
して形成される。塗膜形成材料としては、ポリビニルア
ルコール、ポリ酢酸ビニル、ノボラック樹脂、エポキシ
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹
脂、ポリアミド酸樹脂(ポリイミド樹脂前駆体)等が挙
げられる。これらのなかでも、特に水溶性でない樹脂
が、またベンゼン環等の芳香環を有しない樹脂が好まし
い。なお、ポリビニルアルコールのような水溶性のもの
を用いる場合には、塗布後に塗膜を非水溶性とする必要
がある。
【0014】吸光剤としては、4,4′−ジエチルアミ
ノアゾベンゼン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシ
ベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキ
シベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′
−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン−5−スルフォン酸、2,2′−
ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン−
5−スルフォン酸、(4−ベンゾイルベンジル)トリメ
チルアンモニウムクロリド、4−ヒドロキシアゾベンゼ
ン、4−アミノアゾベンゼン、4−クロロ−4′−ジメ
チルアミノアゾベンゼン、4−ヒドロキシ−4′−ジメ
チルアミノアゾベンゼン、4−(2′−ヒドロキシナフ
チルアゾ)アゾベンゼン、4−(3′−メチル−4′−
ヒドロキシフェニルアゾ)アゾベンゼン、2−メチル−
4−(4′−ヒドロキシフェニルアゾ)−5−メトキシ
アゾベンゼン、クレゾールレッド、メチルレッド、ニュ
ートラルレッド、ブロモフェノールレッド、メチルオレ
ンジ、メチルイェロー、チモールブルー、スダンIII 、
スダンレッドB、スダンオレンジG、CI−ダイレクト
イェロー28、CI−ダイレクトイェロー50、CI−
ダイレクトイェロー86、アシッドイェロー25、アシ
ッドイェロー38、アシッドイェロー76、アリザリン
イェローGG、モーダントイェロー7、モーダントイェ
ロー10、モーダントイェロー12等が挙げられ、又、
ファインケミカル1993年11月15日号に紹介され
た光重合開始剤(紫外線吸収剤)等も用いることができ
る。これらのなかでも水にとけないものが好ましい。
【0015】溶媒としては、水;メタノール、イソプロ
ピルアルコール、ブタノール、メトキシエタノール、エ
トキシエタノール、メトキシプロパノール、ジアセトン
アルコール等のアルコール類;エチレングリコール、プ
ロピレングリコール等のグリコール類;ジプロピレング
リコールジメチルエーテル等のグリコール類のジアルキ
ルエーテル類;エチルセロソルブアセテート、プロピレ
ングリコールメチルエーテルアセテート等のグリコール
エーテルアセテート類;メトキシプロピオン酸メチル、
エトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エ
チル等のアルコキシプロピオン酸アルキル類;乳酸エチ
ル、ピルビン酸エチル等のヒドロキシ又はオキシアルキ
ルカルボン酸アルキルエステル類;メチルエチルケト
ン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類;酢酸ブチル、酢酸アミル、γ−ブチロラクトン等の
エステル類;ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセト
アミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等が挙げら
れる。
【0016】中間膜上に塗布されるフォトレジスト組成
物としては、従来知られている各種の感放射線性の組成
物が使用できる。例えば、従来のg線、i線、エキシマ
レーザー光(248nm、193nm)用のフォトレジ
スト組成物が使用でき、また、材料としてはポジ型、ネ
ガ型のいずれでも使用できる。具体的なフォトレジスト
組成物としては、ポリ桂皮酸ビニル系及びポリイソプ
レン環化ゴム系の光架橋型のフォトレジスト組成物(例
えば、有機合成化学協会誌、第42巻、第11号、97
9頁)、1,2−キノンジアジド化合物とアルカリ可
溶性樹脂を有機溶媒に溶解してなるもの(例えば、有機
合成化学協会誌、第42巻、第11号、979頁、特開
昭62−136637号公報、特開昭62−15395
0号公報等)、光照射により発生する酸又は塩基によ
り重合又は解重合して、感放射線性の性能を発現する所
謂化学増幅型フォトレジスト組成物(例えば、特開昭5
9−45439号公報、特開平4−136860号公
報、特開平4−136941号公報)等が挙げられる。
【0017】のフォトレジスト組成物に用いる樹脂と
しては、ポリビニルアルコールと桂皮酸クロリドより製
造されるポリ桂皮酸ビニル系樹脂や、1,4−シスポリ
イソプレンを主成分とする環化ゴム系樹脂が挙げられ
る。これらの樹脂には、必要に応じて、4,4′−ジア
ジドカルコンや2,6−ジ−(4′−アジドベンジリデ
ン)シクロヘキサノン等の光架橋剤を添加することもで
きる。
【0018】のフォトレジスト組成物に用いる1,2
−キノンジアジド化合物としては、フェノール性の水酸
基を有する化合物と、1,2−ベンゾキノンジアジド−
4−スルフォン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルフォン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−5−
スルフォン酸などとのエステルが挙げられる。フェノー
ル性水酸基を有する化合物としては、2,3,4−トリ
ヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベンゾフ
ェノン類、没食子酸エチル等のポリヒドロキシ安息香酸
エステル類、フェノール類とカルボニル化合物類より製
造されるビスフェノールAのようなポリフェノール類、
ノボラック樹脂等が挙げられる。また、アルカリ可溶性
樹脂としては、フェノール類とアルデヒドやケトンなど
のカルボニル化合物とを重縮合させたノボラック樹脂
や、アクリル酸、桂皮酸、スチレン、マレイン酸ないし
はこれらの誘導体を重合させたポリマー等が挙げられ
る。
【0019】のフォトレジスト組成物としては、ポリ
(p−tert−ブトキシカルボニルオキシ)スチレン
等の酸に対して不安定な基を有する樹脂と、トリフェニ
ルスルフォニウムヘキサフルオロアーセナート等の光照
射によって酸を発生する化合物とからなり、光照射部が
現像液に可溶化又は不溶化するフォトレジスト組成物が
挙げられる(例えば、特開昭59−45439号公
報)。また、フェノール類とアルデヒドやケトンなどの
カルボニル化合物とを重縮合させたノボラック樹脂と、
アルコキシメチル化メラミンやアルコキシメチル化尿素
等の架橋剤、ハロゲン化メチルトリアジン等の光照射に
よって酸を発生する化合物とからなり、光照射部が現像
液に不溶化するフォトレジスト組成物も挙げられる。
(例えば、特開平4−136860号公報、特開平4−
136941号公報)。
【0020】フォトレジスト組成物は通常、有機溶媒を
含有するが、有機溶媒としては、例えば、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル等の酢酸エス
テル類;エチルセロソルブ等の、モノ又はジエチレング
リコールのモノ又はジアルキルエーテル類;プロピレン
グリコールモノメチルエーテル等の、モノ又はジプロピ
レングリコールのモノ又はジアルキルエーテル類;プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のア
ルキルセロソルブアセテート類;炭酸エチレン、γ−ブ
チロラクトン等のエステル類;メチルエチルケトン、2
−ヘプタノン、シクロペンタノン等のケトン類;乳酸エ
チル、3−メトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸エ
チル等のヒドロキシ、アルコキシ又はオキシアルキルカ
ルボン酸アルキル類等が挙げられる。これらの溶媒は樹
脂、感光剤等の溶解性、フォトレジスト組成物の安定性
等を考慮し適宜選択される。また、これらのフォトレジ
スト組成物は、必要に応じて、塗布性改良のための界面
活性剤や感度向上のための増感剤等を含有することもで
きる。
【0021】感光膜を形成する基板としては特に制限は
ないが、シリコン基板、ガリウム砒素基板等のIC製造
用基板が一般的であり、表面にアルミニウム等の反射率
の高い層が形成されているものも用いられる。基板上に
形成されている反射防止膜上に中間膜組成物を塗布する
のはスピンコーター等を使用して、常法に従って行われ
る。塗膜の厚さは、ミキシングを防止するに足るもので
あればよく、通常0.01〜0.2μm(乾燥膜厚)で
十分である。
【0022】塗布された中間膜組成物は、通常、ホット
プレート等を用いて熱処理し溶媒を除去するが、この温
度が低すぎると形成された中間膜が耐水性に乏しく、現
像時に中間膜も溶解されてパターン剥離等を発生させる
可能性がある。また熱処理温度が高すぎると、ポリビニ
ルアルコールの分解を惹起し、パーティクルの発生の原
因となる。良好な性能の中間膜を得るためには、熱処理
は110℃以上、260℃以下、特に115℃以上、2
40℃以下で行なうのが好ましい。熱処理温度は、用い
るポリビニルアルコールの種類によっても好適範囲が異
なり、ポリビニルアルコールのケン化度と熱処理温度と
を2次元グラフに表示すると、通常は、点A(ケン化度
70%、160℃)、点B(ケン化度70%、240
℃)、点C(ケン化度100%、260℃)、点D(ケ
ン化度100%、110℃)の各点にて囲まれた範囲で
熱処理する。好ましくは、点E(ケン化度75%、17
0℃)、点F(ケン化度75%、230℃)、点G(ケ
ン化度99%、240℃)、点H(ケン化度99%、1
15℃)の各点にて囲まれた範囲、特に点E(ケン化度
75%、170℃)、点I(ケン化度75%、200
℃)、点J(ケン化度98%、200℃)、点K(ケン
化度98%、120℃)の各点で囲まれた範囲で熱処理
すると、良好な中間膜が形成される。また、熱処理時間
は通常30秒以上、600秒以下であり、好ましくは6
0秒以上、300秒以下である。なお、反射防止組成物
の種類によっては、反射防止組成物塗布後にベーキング
をすることなく引き続き中間膜を塗布し、一括熱処理す
ることもできる。
【0023】本発明の中間膜組成物は、有機溶媒とは混
合しにくく、下層に有機溶媒を用いて塗布された反射防
止組成物が存在していてもミキシングを起こすことがな
く、上層のフォトレジスト膜ともミキシングを起こすこ
とがない。上層のフォトレジスト組成物の溶媒に対し、
溶解性を示す下層の反射防止膜も、中間膜に保護されて
ミキシングを起こさない。その結果、従来は使用できな
かった酢酸ビニル等のドライエッチング耐性の低い樹脂
を反射防止膜の塗膜形成材料として使用することができ
る。また、従来はミキシングや、塗膜からの吸光剤の溶
出等により、塗膜形成材料や吸光剤の配合率に制限があ
ったが、本発明によりその制限がなくなり、膜厚が薄く
ても十分な反射防止効果が得られるようになった。さら
に本発明の中間膜組成物は、加熱処理によって現像液に
対する溶解性がなくなり、現像時にパターン剥がれ等を
起こすおそれがなくなる。かつドライエッチング耐性が
小さいので、酸素プラズマ等により容易に除去できる。
【0024】中間膜上へのフォトレジスト組成物の塗布
及び形成された感光膜の露光方法、現像方法等について
は従来公知の様々な方法を採用することができる。フォ
トレジスト組成物の塗布膜厚は、通常0.3〜5μm
(乾燥膜厚)程度である。また、フォトレジスト組成物
の塗布後、加熱乾燥処理を行ってもよく、通常、ホット
プレート等を用いて、70〜130℃で30〜120秒
間行われる。形成された感光膜に像転写を行うのに使用
する露光波長としては、通常、g線(436nm)、i
線(365nm)、XeClエキシマレーザー光(30
8nm)、KrFエキシマレーザー光(248nm)、
ArFエキシマレーザー光(193nm)等が有効であ
る。
【0025】感光膜を露光後、必要に応じて露光後加熱
を行ってもよい。その条件としては、ホットプレート等
を用い、70〜130℃で60〜120秒程度の条件が
好適である。ホットプレートの代わりにコンベクション
オーブンを用いてもよいが、この場合は通常ホットプレ
ートを使用した場合よりも長い時間が必要とされる。露
光された感光膜を現像するための現像液としては、通常
アルカリ水溶液が用いられ、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水、
ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムなどの無機ア
ルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一
級アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン
等の第二級アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチ
ルアミン等の第三級アミン類、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニ
ウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩等の水溶液
又は、これにアルコール等を添加したものが用いられ
る。また、現像液には、必要に応じて界面活性剤等を添
加して使用することもできる。現像時間は30〜180
秒程度、現像温度は15〜30℃程度が望ましい。な
お、現像液は、通常、使用に際し瀘過して不溶物を除去
して使用される。
【0026】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例
において、感放射線性組成物の取扱いは、すべて500
nm以下の光を遮断した蛍光灯で照明したクラス100
のクリーンルーム(所謂イエロールーム)で行なった。
【0027】反射防止組成物の調製:ポリ酢酸ビニル
(日本合成化学工業社製、ゴーセニールPV−500、
重量平均分子量3.5×105 )5.6g、及び4−
(3′−メチル−4′−ヒドロキシフェニルアゾ)アゾ
ベンゼン1.4gを、プロピレングリコールモノメチル
エーテル93gに溶解した。生成した溶液を孔径0.2
μmのメンブレンフィルターで瀘過して、反射防止組成
物とした。
【0028】中間膜組成物の調製;ポリビニルアルコー
ル(日本合成化学工業社製、GH−20、ケン化度8
6.5−89.0)5.0gを、水95mlに溶解し
た。生成した溶液を孔径0.2μmのメンブレンフィル
ターで瀘過し、中間膜組成物とした。 感放射線性組成物の調製;m−クレゾール、p−クレゾ
ール及び2,5−キシレノール(モル比5:4:1)の
混合物と、フォルムアルデヒド及びアセトアルデヒド
(モル比8:2)の混合物とを重縮合させて得たノボラ
ック樹脂(平均分子量3500)14.0gと、m−ク
レゾールとアセトアルデヒドとを重縮合させて得たノボ
ラック樹脂(平均分子量1000)と1,2−ナフトキ
ノンジアジド−5−スルフォン酸クロリドとをエステル
化させて得た感光剤(平均エステル化率40%)7.3
gとを、3−メトキシプロピオン酸メチル56gに溶解
した。この溶液を孔径0.2μmのメンブレンフィルタ
ーで瀘過して感放射線性組成物とした。
【0029】感光膜の形成;スパッタリングにより厚さ
0.2μmのアルミニウム膜を形成したシリコンウェハ
ーに、スピンコーターで反射防止組成物を塗布し、ホッ
トプレート上で100℃、60秒間ベーキングして、厚
さ0.2μmの反射防止膜を形成した。次いで中間膜組
成物をスピンコーターで塗布し、ホットプレート上で1
90℃、60秒間ベーキングして、厚さ0.05μmの
中間膜を形成した。最後に感放射線性組成物を同じくス
ピンコーターで乾燥膜厚が1.07μmとなるように塗
布し、ホットプレート上で80℃、90秒間ベーキング
して感光膜を形成した。これらの塗布に際しミキシング
は起こらなかった。なお、比較のため、中間膜を設けな
かった以外は上記と全く同様にして、反射防止膜の上に
直接に感放射線性組成物を塗布した感光膜も形成した。
この場合には、感放射線性組成物の塗布に際しミキシン
グが起きたことが観察された。また、シリコンウェハー
上に感放射線性組成物を直接塗布した感光膜も形成し
た。
【0030】露光及び現像;上記で調製した感光膜に、
ニコン社製のi線ステッパー(NA=0.5)を用い
て、常法により露光し、次いで110℃×90秒間のベ
ーキングを行なったのち、テトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドの2.38%水溶液に23℃で60秒間浸漬
して現像した。この現像では中間膜及び反射防止膜は溶
解せずに残存した。現像により形成されたパターンを電
子顕微鏡で観察した結果、中間膜を形成した感光膜で
は、基板付近のくい込み(アンダーカット)もなく、良
好な形状のパターンが得られた。これに対し、ウェハー
上に感放射線性組成物を直接塗布して形成した感光膜で
は、基板付近でのくい込みが認められた。また、反射防
止膜の上に中間膜を介さずに感放射線性組成物を塗布し
て形成した感光膜では、ミキシングが起きており、その
結果、解像性が劣っており、かつウェハー面内の均一性
も劣っていた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に積層して形成される反射防止膜
    とフォトレジスト膜との中間に介在させる中間膜を形成
    するための中間膜組成物であって、水性媒体とこれに溶
    解しているポリビニルアルコールとからなることを特徴
    とする中間膜組成物。
  2. 【請求項2】 基板上に形成されている反射防止膜上
    に、水性媒体とこれに溶解しているポリビニルアルコー
    ルとからなる中間膜組成物を塗布して中間膜を形成し、
    更にその上にフォトレジスト組成物を塗布してフォトレ
    ジスト膜を形成することを特徴とする基板上への感光膜
    の形成方法。
  3. 【請求項3】 中間膜組成物を塗布したのち110℃以
    上に加熱して水不溶性の中間膜を形成することを特徴と
    する請求項2に記載の感光膜の形成方法。
JP32872795A 1995-12-18 1995-12-18 中間膜組成物及びこれを用いた基板上への感光膜の形成方法 Pending JPH09166876A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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