JPH05257282A - 微細加工用レジスト組成物 - Google Patents

微細加工用レジスト組成物

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JPH05257282A
JPH05257282A JP5367192A JP5367192A JPH05257282A JP H05257282 A JPH05257282 A JP H05257282A JP 5367192 A JP5367192 A JP 5367192A JP 5367192 A JP5367192 A JP 5367192A JP H05257282 A JPH05257282 A JP H05257282A
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resist
polymer
exposure
resist composition
soluble
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JP5367192A
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Yuji Shin
祐治 新
Toshiyuki Akaiwa
俊行 赤岩
Yoshio Suzuki
祥生 鈴木
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】この発明は、分子構造中にフェノール性の水酸
基を含み、かつアルカリ水溶液に可溶性のポリマーと
(2)芳香族環に下記の原子団 【化1】 (ここにR1 、R2 は水素原子または炭素数1〜4個の
炭化水素基、R3 、R4は水素原子または炭素数1〜1
0個の炭化水素基を表わす)が結合した化学構造を分子
構造中に含む化合物またはその有機酸もしくは無機酸と
の塩とから成る微細加工用レジスト組成物である。 【効果】この発明によれば、感度および解像度特性が高
く、乾式エッチングに優れた耐性をもち、露光後ベーキ
ング工程が不要で、プロセス寛容度が大きいレジスト組
成物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な微細加工用レジス
ト組成物に関するものである。さらに詳しくは、優れた
感度特性とトライエッチングなどのプロセスに対する適
合性を有し、とくに半導体製造工程などにおける高精細
度の微細加工に適するレジスト組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、集積回路の製造工程におけるパタ
ーン形成プロセスでは、感光材料としてホトレジストと
称するノボラック樹脂とキノンジアジド系感光剤とから
成る組成物が主として用いられてきた。この場合、光源
としては水銀ランプが用いられ、その輝線のうちg線
(436nm)が利用された。しかし、このような近紫外
線とホトレジストを用いるパターン形成技術では、光の
回折現象のために解像能力に本質的な限界があり、最近
では高集積化に伴うパターン微細化の要求に対応するこ
とが困難になりつつある。描画能力をさらに高め、より
微細なパターンを得るためにg線に代って、より波長の
短いi線(365nm)やエキシマレーザー光源から得ら
れる308nm(XeClレーザー)や248nm(KrF
レーザー)などの遠紫外域の波長を用いるパターン形成
技術が開発され、上記の目的に用いられるようになりつ
つある。さらに、X線やイオンビームを用いるパターン
形成技術も微細化のための有力な技術であり、それらの
新しい露光光源に対応するレジストの開発が重要な課題
である。
【0003】それらの新しいパターン形成技術に用いら
れるレジストはいくつかの要件を満す必要がある。その
一つは感度である。これらの露光技術では高価な設備を
用いるため、工業生産においては、生産能率のために高
い感度が必須である。また、これらの新技術では従来技
術よりも微細なパターンを目的とするものであるからレ
ジストの解像度特性はとくに重要である。さらに、レジ
ストに要求される他の条件として、乾式エッチングに対
する耐性が大きいこと、パターン形成後に熱的変形をお
こさない限界温度が高いことなどが重要である。このほ
か、塗膜形成性や保存安定性なども均一な加工精度を得
るために要求される。
【0004】当面g線に代る技術として注目されるi線
およびエキシマレーザーによる遠紫外線用のレジストと
しては多数のものが提案されているが、上記の諸要件を
バランスよく満足するものはまだ知られていない。
【0005】近年、高い感度を得るために化学増幅法と
いわれる技術を用いるレジストが研究された。この方法
ではある種のオニウム塩や有機ハロゲン化合物など露光
によって酸を発生する化合物をレジスト成分として用
い、この酸を触媒とし、露光後のベーキング工程で露光
部のベース樹脂に分子鎖切断または分子間橋カケなどの
化学反応をおこさせるものである。たとえば、特開昭6
2−164045号公報には放射線により酸を発生する
化合物と熱硬化性樹脂とから成るレジストが提案されて
いる。この方法では露光によって生じた酸を触媒とし、
露光後のベーキングによって、露光部分の樹脂を現像溶
媒に対し不溶化するものである。この種の方法では単位
露光量当りの化学反応の数を原理的には非常に多くする
ことができるため、高い感度が得られるが、露光後のベ
ーキングの程度や現像までの時間によって感度が変化す
ること、露光によって生成した酸が経時的にレジスト膜
内を移動するためにプロセス中の経過時間によって線幅
が変化することなどの困難を伴う。また、一般に保存安
定性にも問題があり工業生産の目的には改善すべき余地
が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような現状に鑑
み、本発明者らは新しいパターン形成技術に適合する高
性能レジスト材料を見出すため研究を重ね本発明に到達
した。
【0007】すなわち、本発明の目的は感度および解像
度特性が高く、乾式エッチングに優れた耐性をもち、露
光後ベーキング工程が不要で、プロセス寛容度が大きい
レジスト組成物を提供することにある。本発明のレジス
トはその化学構造や組成を選択することによって、近紫
外線から遠紫外線に至る各波長域の紫外線のほか、電子
線、イオンビームなどの高エネルギー粒子線、X線、シ
ンクロトロン放射光など各種の光源を用いるパターン形
成技術に適合するものが得られ、製造も比較的容易で保
存安定性も優れている。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
(1)分子構造中にフェノール性の水酸基を含み、かつ
アルカリ水溶液に可溶性のポリマーと(2)芳香族環に
下記の原子団
【化2】 (ここにR1 、R2 は水素原子または炭素数1〜4個の
炭化水素基、R3 、R4は水素原子または炭素数1〜1
0個の炭化水素基を表わす)が結合した化学構造を分子
構造中に含む化合物またはその有機酸もしくは無機酸と
の塩とから成る微細加工用レジスト組成物により達成さ
れる。
【0009】本発明のレジスト組成物は基本的に二つの
成分から構成される。
【0010】構成成分の一つは分子中にフェノール性の
水酸基を含み、かつアルカリ水溶液に可溶性のポリマー
である。この条件を満すポリマーは多数知られており、
いずれも本発明のレジストの構成成分として用いること
ができる。それらのうち代表的なものの少数の例を挙げ
ると次のとおりである。
【0011】(1)ノボラック樹脂 フェノール、クレゾール、キシレノールなどのフェノー
ル類とホルムアルデヒドとから成るものが代表的であ
る。従来ホトレジストで多く用いられたものはm,p−
混合クレゾールとホルムアルデヒドから成るノボラック
樹脂であるが一部キシレソールなどを含むものもある。
本発明のレジストの構成成分であるノボラック樹脂にお
いては、フェノール成分としてはこのほかにクロロフェ
ノール、エチルフェノールなどメチル基以外の置換基を
有するフェノールやレゾルシンなどの多価フェノールを
用いることができる。さらに1−ナフトール、2−ナフ
トール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1−ヒドロ
キシアントラセンなどベンゼン環以外の芳香環をもつフ
ェノール類も用いることができる。また、アルデヒド成
分としてはホルムアルデヒドのほかアセトアルデヒド、
n−ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−クロロ
ベンズアルデヒドなど各種のアルデヒドが単独でまたは
混合して用いられる。
【0012】ノボラック樹脂の合成方法は公知の方法が
広く利用できる。各成分の種類、組成、分子量、合成の
方法・条件などによって多様な樹脂が得られ目的に適し
た設計が可能である。
【0013】(2)ビニルフェノール類重合体 ビニルフェノール重合体がもっとも一般的である。とく
に、p−ビニルフェノールの重合体は従来もレジストの
ベース樹脂として用いられた。他のビニルフェノール類
として2−ビニルナフトール、3−ビニルナフトール、
4−ビニルナフトールなどのビニルナフトールの重合体
やビニルフェノールとビニルナフトールとの共重合体お
よびこれらのビニルフェノール類とビニルフェノール類
以外のビニルモノマーとの共重合体もアルカリ水溶液に
可溶性である限り本発明の組成物の成分として用いるこ
とができる。
【0014】(3)その他のフェノール性水酸基を含む
ポリマー イソプロペニルフェノール類、アリルフェノール類の重
合体やこれらのモノマーとビニルフェノール類その他の
ビニルモノマーの共重合体である。また、N−(p−ヒ
ドロキシフェニル)マレイミドの重合体またはこのモノ
マーとスチレン、ビニルエーテルなど他のビニルモノマ
ーとの交互共重合体の構造をもつポリマー
【化3】
【化4】 などがある。
【0015】本発明の構成成分であるこれらのポリマー
の平均分子量はそれがアルカリ水溶液に可溶である限り
とくに制限はない。好ましい範囲は重量平均分子量で3
00〜1,000,000である。とくに好ましい範囲
は500〜100,000である。一般に分子量はあま
り小さいと塗膜のさい膜形成性が低下し、また、大きす
ぎると現像に長時間を要し、また現像困難や膜の膨潤に
よる解像度低下をおこすことがある。また、感度の面か
らも最適範囲が存在する。現像性と感度特性または解像
度のバランスを改善するために、ポリマーの分子量分布
を変えるとよい場合がある。分子量分別やその他の方法
で分子量分布を制御することが可能である。また、同じ
目的で2種以上の構造の異なるポリマーを混合すること
も可能である。たとえばm,p−混合クレゾールノボラ
ック樹脂とm−クレゾールノボラック樹脂またはm,p
−混合クレゾールノボラック樹脂とポリビニルフェノー
ルなどを混合して本発明の組成物の構成成分とすること
ができる。
【0016】レジストのもう一つの構成成分は芳香族環
に結合した下記の原子団
【化5】 が結合した化学構造を分子中に含む化合物である。ここ
にR1 、R2 は水素原子または炭素数1〜4個の炭化水
素基,R3 、R4 は水素原子または炭素数1〜10個の
炭化水素基を表わす。またR1 、R2 、R3 、R4 の一
部または全部が同一であってもよい。さらにR1 〜R4
のうちの二つの間に結合が存在して窒素原子を含む環を
形成していてもさしつかえない。
【0017】芳香族環としてはベンゼン環が代表的なも
のである。また、5または6員環の複素環構造たとえば
フラン環、チオフェノ環、ピロール環、ピリジン環など
も利用可能である。複数のベンゼン環またはベンゼン環
と複素環が縮合した構造の環、たとえばナフタレン環、
アントラセン環、フェナントレン環、ベンゾフラン環、
インドール環、キノリン環、カルバゾール環なども本発
明でいう芳香族環に含まれることはいうまでもない。
【0018】芳香族環と原子団
【化6】 の結合した化学構造を分子中に含む化合物の例を挙げる
と次の通りである。ベンジルアミン、N−メチルベンジ
ルアミン、N−エチルベンジルアミン、N−イソプロピ
ルベンジルアミン、N−(n−ヘキシル)ベンジルアミ
ン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−N−ジエチ
ルベンジルアミン、N−N−ジ(n−プロピル)ベンジ
ルアミン、N,N−ジフェニルベンジルアミン、N,N
−ジシクロヘキシルベンジルアミン、ジベンジルアミ
ン、トリベンジルアミン、エチルベンジルアミン、N−
ベンジルピペラジン、N−ベンジルピロール、N−ベン
ジルピロリジン、N−ベンジルカルバゾール、1−フェ
ニル−1−ジメチルアミノエタン、2−フェニルピロリ
ジン、p−メチルベンジルアミン、ジメチル(p−メト
キシベンジル)アミン、ジエチル(p−ブロモベンジ
ル)アミン、p−クロロベンジルアミン、ジイソプロピ
ル(2,4−ジクロロベンジル)アミン、N,N′−ジ
ベンジルテトラメチレンジアミン、N,N′−ジベンジ
ル−p−フェニレンジアミン、N,N,N′,N′−テ
トラベンジル−m−フェニレンジアミン、N,N,
N′,N′,N″,N″−ヘキサベンジルメラミン、1
−アミノメチルナフタレン、2−(N−メチルアミノメ
チル)ナフタレン、1−(N,N−ジメチルアミノメチ
ル)ナフタレン、2−(N,N−ジエチルアミノメチ
ル)ナフタレン、1,4−ビス(N,N−ジメチルアミ
ノメチル)ナフタレン、2,6−ビス(N,N−ジ−n
−プロピルアミノメチル)ナフタレン、9−(N,N−
ジメチルアミノメチル)アントラセン、9,10−ビス
(N,N−ジエチルアミノメチル)アントラセン、1−
N,N−ジメチルアミノメチルフェナントレン、4
(N,N−ジメチルアミノメチル)ビフェニル、N−ベ
ンジルカルバゾール、フルフリルアミン、N−ベンジル
ベンゾイミダゾール、ベンジル−1−ナフチルアミン、
N−ベンジルインドール、2−ジメチルアミノメチルピ
リジン、N,N−ジベンジルピペラジン、2−ジメチル
アミノメチルキノリン、4,4′−ビス(N,N−ジメ
チルアミノメチル)スチルベン、4,4′−ビス(ジメ
チルアミノメチル)カルコン、4−N,N−ジメチルア
ミノメチルジフェニルエーテル、ビス〔4−(N,N−
ジメチルアミノメチル)フェニル〕スルホンなどであ
る。
【0019】上記は本発明で用いられる構成成分の少数
例にすぎない。
【0020】R1 、R2 の少くとも一方は水素原子であ
る場合に比較的高い感度が得られるものが多い。また紫
外光、遠紫外光のように光をエネルギー源とするリソグ
ラフィーに用いるレジストではこれらの構成成分である
アミンの光吸収が重要である。構成成分に含まれる芳香
族環の共役系が大きいほど光の吸収は次第に長波長に及
び、また一般に吸収が大きくなる。リソグラフィーで用
いる光の波長においてある程度の吸収をもつことが高い
感度を得るためには望ましいが、あまり吸収が強すぎる
とレジスト膜の上部で光エネルギーの吸収が強く、上部
と下部で露光ムラを生じる。この結果、現像後に得られ
るパターンの断面形状が上部で太く、下部で細いいわゆ
る逆テーパーの傾向を生ずる。しかし、この露光ムラの
程度は塗膜の厚さによっても異なるので膜厚や要求され
るパターンの形状、感度などを考慮して最適のものを選
択すべきである。一般的にいってキセノン−水銀ランプ
の254nmやKrFエキシマレーザー(248nm)のよ
うな比較的短波長の紫外光を用いるリソグラフィー用の
レジストでは芳香族環はベンゼン環、ナフタレン環など
の1環または2環のものが良く、水銀ランプの303n
m、365nm、436nmなどの比較的長波長の紫外光を
用いる場合にはナフタレン環,アントラセン環など2環
以上の芳香環を含むことが良い結果を与えることが多
い。
【0021】この芳香族環を含むアミン化合物はそれ自
体で用いることができるほか、炭酸塩、酢酸、プロピオ
ン酸などのカルボン酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩などの有
機酸または無機酸の塩として用いることも可能である。
【0022】本発明のレジストにおいて第一の構成成分
であるアルカリ水溶液に可溶性のポリマーと第二の構成
成分であるアミン化合物の混合割合は一般にはポリマー
100重量部についてアミン化合物0.5〜100重量
部である。好ましい範囲はポリマー100重量部当りア
ミン化合物5〜50重量部である。アミン化合物の量が
これより少いと十分な感度が得られない傾向があり、こ
れより多いと塗膜のさい膜形成性が低下するおそれがあ
る。
【0023】本発明のレジスト組成物を用いる微細パタ
ーンの形成は次のように行なう。
【0024】ポリマーとアミン化合物を同時にまたは順
次に溶媒に溶解し、必要によってロ過を行なったのち、
シリコンウエファ−、クロムマスク基板、その他の基板
の上に塗布して均一な塗膜を形成させる。塗膜のための
溶媒としてはジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレ
ングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、クロ
ロベンゼン、トリクロロエチレンなどの塩素化炭化水
素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸
n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸セロソルブ、酢酸メ
チルセロソルブ、酢酸エチルセロソルブ、乳酸エチルな
どのカルボン酸エステル、ジメチルアセトアミド、ジメ
チルホルムアミド、N−ピロリドンなどの非プロトン性
極性溶媒シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、
ジアセトンアルコールなどのケトン類が主として用いら
れる。これらは単独でまた、場合によっては混合して用
いて塗膜性を高めることができる。それ自体は構成成分
に対して非溶媒である炭化水素やアルコール類も溶媒の
一部成分としては用いることがある。さらにこの溶液に
はレジスト組成物のほかに塗膜性を向上させるための界
面活性剤やパターン形状を改良するためのある種の染料
その他保存安定剤などを添加することができる。溶液中
のレジスト組成物の濃度は通常5〜50%であり、必要
とする膜厚や塗膜の方法および条件によって定める。塗
膜は回転塗布または噴霧塗布が多く用いられる。
【0025】塗膜後、必要によってベーキング処理を行
ない、薄膜の所望部分に露光を行なう。描画のための露
光光源としては電子線、X線、紫外線、シンクロトロン
放射線、イオンビームなどが用いられる。光源と被露光
面との間に所望のパターンに従ってエネルギーが到達し
得るようなマスクを介在させる露光方式と、露光エネル
ギーを細いビームにして塗膜面に所望のパターンを描画
してゆく露光方式が知られている。電子線やイオンビー
ムを光源として用いるときは後者の方法が可能である。
現像は浸漬または噴霧方式が一般的である。現像液とし
てはアルカリ水溶液を用いる。たとえば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウ
ム、リン酸三ナトリウム、ホウ酸ナトリウムなどのアル
カリ金属水酸化物、アルカリ金属の弱酸塩やテトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウ
ムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシ
ド、コリンなどの第四級アンモニウムヒドロキシド水溶
液が挙げられる。とくに溶解しやすい組成物の場合には
アンモニア水やn−プロピルアミン、ジエチルアミン、
β−ピコリン、ピペリジン、コリジンなどアミン類の水
溶液が用いうる場合もある。これらの現像液には第四級
アンモニウム塩やその他の塩類、アルコール類、界面活
性剤などを必要に応じて添加してもよい。リンスおよび
ポストベークについても公知の方法が利用できる。
【0026】本発明のレジスト組成物は塗膜溶媒に溶解
して保存しても熱または可視光線に対して不安定な構造
は含まないため保存安定性にすぐれている。とくに長期
に保存する場合には容器を窒素ガスでシールし、また冷
暗所に保存すれば性能変化はきわめて少い。とくに近紫
外域または可視域の波長の光にデザインしたものを除け
ば可視光に対して事実上感受性をもたないため、明所で
取扱うことができ、黄色ランプなどを必要としない。こ
のような安定性のために本発明の組成物は常に一定の画
像形成特性を発揮することができ、工業生産の工程にお
いてきわめて有利である。
【0027】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されない。
【0028】実施例1 クレゾールノボラック樹脂(群栄化学製,PSF−28
03)1.00g、ジベンジルアミン0.20gを酢酸
メチルセロソルブ4.0gに溶解し、レジスト溶液を作
成した。これをシリコンウエファー上に回転塗布し、エ
アオーブン中で90℃で20分間ベーキング処理を行な
い、厚さ0.59μmの塗膜を得た。500WのXe−
Hgランプを光源とし、290nmに反射ピークをもつコ
ールドミラーを含む露光装置で露光試験を行なった。レ
ジスト膜面に露光時間を変えて小スポットを多数露光し
た。露光後0.215Nのテトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドの水溶液を用いてスプレー現像を行ない、次
いで水でリンスし、ポストベーキング処理を行なった。
それぞれの露光量に対する現像後の膜厚を測定し、感度
曲線を作成したところ、残膜率50%に対応する露光時
間は1.10秒であった。
【0029】実施例2 ノボラック樹脂としてm−クレゾールノボラック樹脂
(群栄化学製,PSF−2807)を用いたほかは実施
例1に記載した方法および条件でシリコンウエファー上
にレジスト膜を作成した。膜厚は0.59μmであっ
た。実施例1と同じ方法で露光実験を行ない、0.06
5Nのテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で
現像し、さらに実施例1に記載した方法で感度曲線を作
成した。残膜率50%に相当する露光時間は0.58秒
であった。
【0030】実施例3 クレゾールノボラック樹脂(群栄化学製,PSF−28
03)1.00g、ジベンジルアミン酢酸塩0.20g
を酢酸メチルセロソルブ4.0gに溶解し、レジスト溶
液を作成した。これをシリコンウエファー上に回転塗布
した後、エアオーブン中90℃で20分間ベーキング処
理を行なった。膜厚は0.75μmであった。この膜面
に500WのXe−Hgランプを光源とし、干渉フィル
ターを介して波長254nmの遠紫外光のスポットを露光
時間を変えて多数露光した。露光後0.214Nのテト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いてスプ
レー現像を行ない、次いで水でリンスし、ポストベーキ
ング処理を行なった。それぞれの露光量に対する現像後
の膜厚を測定し、感度曲線を作成したところ、残膜率5
0%を与える露光量は5.3mJ/cm2 であった。
【0031】実施例4 実施例3で干渉フィルターの透過波長のピークが280
nmであるものを用いたほか、実施例3と同じ条件で実験
を行なったところ、50%残膜感度は2.1mJ/cm2
であった。また、残膜の開始する露光量は0.47mJ
/cm2 であった。
【0032】実施例5−8 混合クレゾールノボラック樹脂(群栄化学製,PSF−
2803)を再沈でん処理により精製した。回収したポ
リマーの重量はもとのポリマーの58%であり、25℃
のDMFで測定した固有粘度は0.114であった。こ
の精製ポリマー1.00gと芳香環に結合したジメチル
アミノメチル基を2個有する化合物0.20gを酢酸メ
チルセロソルブの18%溶液とした。このレジスト溶液
をそれぞれシリコンウエファー上に回転塗布し、エアオ
ーブン中で90℃で20分プレベーク処理を行ない、以
下実施例1に記載した方法にならって感度曲線を作成し
た。残膜率50%に対応する露光時間t0.5 および感度
曲線上の残膜率50%の点で引いた接線から求めたコン
トラストγ0.5 は表1、表2のとおりであった。
【0033】
【表1】
【表2】 実施例9 ポリビニルフェノール(丸善石油化学製,PHM−C)
1.00g、ジベンジルアミン酢酸塩0.25gを酢酸
メチルセロソルブ4.0gに溶解し、実施例3に記載し
た方法に従って感度特性の測定を行なった。現像には
0.10Nのテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液を用いた。また、塗膜厚は1.00μm、露光前の
ベーキングはホットプレートを用い、100℃で120
秒間行なった。残膜率50%における感度は20mJ/
cm2 であった。
【0034】なお、このレジストの露光前の塗膜の波長
248nmの遠紫外光に対する透過率は55%であり、K
rFエキシマレーザー(波長248nm)でテストパター
ンを露光した実験では膜厚1.00μm、露光量200
mJ/cm2 で線幅0.35μmのテストパターンを良好
に解像した。
【0035】実施例10 m−クレゾール60モル%、p−クレゾール40%から
成るクレゾール成分とホルムアルデヒド60モル%、p
−クロロベンズアルデヒド40モル%から成るアルデヒ
ド成分を用いて常法に従ってノボラック樹脂の合成を行
ないアルデヒド成分としてp−クロロベンズアルデヒド
を含むm,p−混合クレゾールノボラック樹脂を得た。
25℃のDMF中で測定した固有粘度は0.0536で
あり、樹脂の軟化濃度は140−150℃であった。
【0036】このノボラック樹脂1.00gとジベンジ
ルアミン酢酸塩0.20gを酢酸メチルセロソルブ4.
0gに溶解しレジスト溶液を作成した。この溶液をシリ
コンウエファー上に回転塗布した後エアオーブン中で9
0℃で20分間プレベーク処理を行い、膜厚0.70μ
mの塗膜を得た。次いでこの塗膜に実施例1に記載した
方法で遠紫外線露光を行ない、濃度0.492Nのテト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像処理を
行ない、さらに水によるリンスの後エアオーブン中90
℃で20分間ポストベーク処理を行なった。感度曲線上
の残膜率50%に対応する露光時間は1.3秒であっ
た。
【0037】実施例11−17 ノボラック樹脂のフェノール成分としてm−クレゾール
およびp−クレゾール以外のフェノール類を含むものを
レジスト成分として用いた。ノボラック樹脂1.00g
とジベンジルアミン酢酸塩0.20gを酢酸メチルセロ
ソルブ4.0gに溶解し、実施例1に記載した方法にな
らって感度測定を行なった。結果は表3、表4のとおり
であった。なお、ノボラック樹脂のアルデヒド成分はす
べてホルムアルデヒドである。
【0038】
【表3】
【表4】
【0039】
【発明の効果】本発明は上述のごとく構成したので、感
度および解像度特性が高く、乾式エッチングに優れた耐
性をもち、露光後ベーキング工程が不要で、プロセス寛
容度が大きいレジスト組成物を得ることができる。ま
た、本発明のレジストはその化学構造や組成を選択する
ことによって、近紫外線から遠紫外線に至る各波長域の
紫外線のほか、電子線、イオンビームなどの高エネルギ
ー粒子線、X線、シンクロトロン放射光など各種の光源
を用いるパターン形成技術に適合するものが得られ、製
造も比較的容易で保存安定性も優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)分子構造中にフェノール性の水酸基
    を含み、かつアルカリ水溶液に可溶性のポリマーと
    (2)芳香族環に下記の原子団 【化1】 (ここにR1 、R2 は水素原子または炭素数1〜4個の
    炭化水素基、R3 、R4は水素原子または炭素数1〜1
    0個の炭化水素基を表わす)が結合した化学構造を分子
    構造中に含む化合物またはその有機酸もしくは無機酸と
    の塩とから成る微細加工用レジスト組成物。
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