JP2006046258A - 内燃機関点火装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内燃機関点火装置は、点火信号を出力する電子制御装置と、点火信号に基づいて一次コイルの電流をスイッチング素子により通電遮断することにより、二次コイルに点火用高電圧が発生するとともに点火に伴うフェイル信号を検出し、電子制御装置に送るイグナイタと、を具備し、点火信号とフェイル信号とが同一の信号線で伝送され、イグナイタは、点火信号が流されると入力抵抗が並列に接続された入力の電圧が予め定められた基準電圧より高くなりスイッチング素子をONする一次波形整形回路と、入力抵抗に流されたとき、入力の電位が基準電圧未満になるように抑制された電流値のフェイル信号を入力抵抗に流すパルス出力回路と、を有する。
【選択図】図1
Description
図1は、この発明を実施するための形態1に係わる内燃機関点火装置の回路図である。図2は、実施の形態1に係わる内燃機関点火装置の各部信号のタイミングチャートである。
この実施の形態1の内燃機関点火装置1Aは、自動車に搭載される内燃機関に対する点火装置である。そして、この内燃機関点火装置1Aは、図1に示すように、電子制御装置(以下、ECUと称す。)2とイグナイタ3とから構成されている。
ECU2は、演算処理装置4、点火信号駆動回路5Aおよびフェイル検出回路6を有している。演算処理装置4は、図示しないセンサなどからの信号に基づき所望のタイミング、例えば時点t1で点火信号IGt1を発信するとともに点火の後に入力されるフェイル信号IGfを解析する。点火信号駆動回路5Aは、入力された点火信号IGt1に基づき信号線7を介してイグナイタ3に点火信号の電流を流す。フェイル検出回路6は、イグナイタ3から信号線7を介して伝送された二次電流に係わる信号IGfだけ演算処理装置4に送る。
イグナイタ3は、点火コイル8、入力抵抗9、一次波形整形回路10、スイッチング素子11、二次電流検出回路12、二次波形整形回路13A、パルス出力回路14Aから構成されている。
スイッチング素子11は、例えば、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)であり、ゲート端子Gに第1のコンパレータ回路16の出力が接続され、コレクタ端子Cに点火コイル8の一次コイル17が接続され、エミッタ端子Eに自動車の車体などの基準電位点GNDが接続されている。この基準電位点GNDは通常アースと呼ばれる。
二次コイル18の高圧側18aに点火プラグ19が接続されている。この点火プラグ19は、内燃機関の燃焼室に配置され、燃焼室内に供給されるガソリンなどの燃料に点火して燃焼させる。
二次コイル18の低圧側18bにツェナーダイオード20のアノードが接続されている。ツェナーダイオード20は、スイッチング素子11がONされて一次コイル17に一次電流I1が立ち上がるときに二次コイル18に発生する二次電圧を抑制することにより誤点火を防止するために二次コイル18の低圧側18bに接続されている。
ダイオード21は、入力端子12bの電位が負電位にふれることを防止するためのものであり、アノードが基準電位ライン39に接続され、カソードが入力端子12bに接続されている。
トランジスタ22、23は、例えば、NPN形バイポーラトランジスタであり、それらのエミッタEはともに基準電位ライン39に接続され、また、それらのベースBは互いに接続され、トランジスタ22のコレクタCに接続されている。トランジスタ22のコレクタCは、入力端子12bに接続されている。
二次波形整形回路13Aは、二次電流検出回路12により二次コイル18に流れる二次電流I2が変換された電圧IGf1を第2の基準電圧源31により設定されているVth以上の場合、第2のコンパレータ回路32によりパルス化してパルス出力回路14Aに送る。
パルス出力回路14Aは、二次波形整形回路13Aの出力がLowレベルに変化したとき、入力抵抗9にコレクタ電流Iccを流す。
演算処理装置4から時点t1で点火信号IGt1が点火信号駆動回路5Aを介して第1のコンパレータ回路16に入力される。第1のコンパレータ回路16のプラス入力端子の電圧Voutが第1の基準電圧源15で設定される基準電圧Vton以上になるとき、スイッチング素子11がONされ、一次コイル17に一次電流I1が流される。
その後、第1のコンパレータ回路16のプラス入力端子の電圧Voutが時点t2で基準電圧Vton未満に低下すると、スイッチング素子11がOFFされる。
スイッチング素子11がOFFされた瞬間に、一次コイル17に流れる一次電流I1が遮断され、スイッチング素子11のコレクタCに高電圧が発生する。
この高電圧は、点火プラグ19のギャップ間を絶縁破壊することができる負電圧として二次コイル18に変換される。そして、点火プラグ19のギャップ間が絶縁破壊された時点t3において二次電流I2が点火プラグ19側から二次コイル18を経て、ツェナーダイオード20を介してトランジスタ22のベースBに流れる。この瞬間、トランジスタ22がONされ、第1のカレントミラー回路24が動作される。
このように、2つのカレントミラー回路24、27が接続されている電源ライン38や基準電位ライン39にノイズが載っても、閾値Vth以上でなければ第2のコンパレータ回路32の出力が変化しないので、外乱に強い二次波形整形回路13Aが得られる。
このようにコレクタ電流ICCは安定化された電源ライン38から得られるので、外部からのノイズの影響を受けにくい。
図3は、この発明を実施するための形態2に係わる内燃機関点火装置の回路図である。
この実施の形態2に係わる内燃機関点火装置1Bは、実施の形態1に係わる内燃機関点火装置1Aとパルス出力回路14Bが異なっており、その他は同様であるので同様な部分に同じ符号と付記して説明を省略する。
このパルス出力回路14Bは、図3に示すように、実施の形態1に係わるパルス出力回路14Aに出力抵抗40が追加されていることが異なっている。出力抵抗40は、一端がトランジスタ36のコレクタCに接続され、他端が出力端子14aに接続されている。
第2のコンパレータ回路32の出力がLowレベルに変化すると、電流調整抵抗34、35に電流が流され、トランジスタ36のベースBの電圧が電圧VBBより小さくなるので、トランジスタ36がONされ、電流調整抵抗34、35の抵抗値の比に基づいたコレクタ電流ICCが出力抵抗40を経由して入力抵抗9に流される。第1のコンパレータ回路16のプラス入力端子の電圧Voutは、電源VBBからトランジスタ36のエミッタ・コレクタ間電圧分ドロップした値を入力抵抗9と出力抵抗40とによって分圧した値である。そして、予めこの電圧ドロップが第1の基準電圧源15により設定される基準電圧Vtonより小さくなるように、出力抵抗40と入力抵抗9との抵抗値とを定めておく。
また、トランジスタ36のコレクタCに出力抵抗40が接続されているので、トランジスタ36から入力抵抗9に流されるコレクタ電流ICCが実施の形態1より安定になる。
図4は、この発明を実施するための形態3に係わる内燃機関点火装置の回路図である。 この実施の形態3に係わる内燃機関点火装置1Cは、実施の形態1に係わる内燃機関点火装置1Aと二次波形整形回路13Bおよびパルス出力回路14Cが異なっており、その他は同様であるので同様な部分に同じ符号を付記して説明を省略する。
この実施の形態3に係わるパルス出力回路14Cは、トランジスタ45、定電流抵抗46、トランジスタ47、48からなるカレントミラー回路49から構成されている。
第2のコンパレータ回路32のプラス入力端子が入力端子13bに接続され、マイナス入力端子が第2の基準電圧源31に接続されている。
第2のコンパレータ回路32の出力は、トランジスタ45のベースBに接続されている。トランジスタ45のエミッタEは、電源ライン38に接続されている。トランジスタ45のコレクタCは、定電流抵抗46を介して基準電位ライン39に接続されている。
トランジスタ47、48は、例えばPNP形バイポーラトランジスタであり、それらのエミッタEはともに電源ライン38に接続され、またそれらのベースBは互いに接続され、トランジスタ47のコレクタCに接続されている。トランジスタ48のコレクタCは、出力端子14aに接続されている。
第2のコンパレータ回路32の出力が零レベルに変化すると、トランジスタ45がONされ、定電流抵抗46に電流が流れ、カレントミラー回路49のトランジスタ48のコレクタCに流れるコレクタ電流ICCが入力抵抗9に流される。
さらに、入力抵抗9に流されるコレクタ電流がカレントミラー回路49により供給されるので、その電流に及ぼす外乱ノイズの影響が実施の形態1より小さく、フェイル信号の電圧をより一定に保つことができる。
図5は、この発明を実施するための形態4に係わる内燃機関点火装置の回路図である。この実施の形態4の内燃機関点火装置1Dは、実施の形態1の内燃機関点火装置1Aとパルス出力回路14Dと異なっており、その他は同様であるので同様な部分に同じ符号を付記して説明を省略する。
パルス出力回路14Dは、図5に示すように、電源ライン38に抵抗51を介してクランプ回路50が接続されている。クランプ回路50は、例えばツェナーダイオード、または複数のダイオードが数段に重ねて接続されたものである。トランジスタ36のエミッタEと電流調整抵抗35は、抵抗51とクランプ回路50との接続点に接続されている。
また、パルス出力回路のトランジスタにクランプ回路が接続されているので、二次電流を検出してパルス出力するときの誤動作に対するマージンを確保することができ、外来ノイズによる影響を受けにくいものとなる。
図6は、この発明を実施するための形態5に係わる内燃機関点火装置の回路図である。図7は、実施の形態5に係わる内燃機関点火装置の各部信号のタイミングチャートである。
この実施の形態5に係わる内燃機関点火装置1Eは、実施の形態1に係わる内燃機関点火装置1Aと点火信号駆動回路5Bが異なっており、その他は同様であるので同じ符号を付記して説明を省略する。
この点火信号駆動回路5Bは、トランジスタ55のエミッタEが抵抗56を介して出力端子5aに接続されている。そして、抵抗56から入力抵抗9に流れる電流により、第1のコンパレータ回路16のプラス入力端子の電圧が基準電位から少し高くなっている。
時点t4までの動作については実施の形態1と同様であり、同様な部分の説明は省略する。但し、第1のコンパレータ回路16のプラス入力端子の電位Voutは、実施の形態1の場合と異なり、点火信号およびフェイル信号が入力されていないとき基準電位から少し高い電圧V0になっている。すなわち、ECU2内部の電源VDから抵抗56、入力抵抗9を経由して電流が流れている。この抵抗56の抵抗値が入力抵抗9の抵抗値の10倍位にすると、電圧V0の値は電源電圧VDの1/11となる。そして、点火信号IGt1がトランジスタ55のベースBに入力されるとトランジスタ55がONされ、主にトランジスタ55のコレクタCから抵抗57を介して入力抵抗9に流れる。この抵抗57の抵抗値を入力抵抗9の半分位にすると、電圧V1は電源電圧VDの2/3となる。この電圧V1がVtonより大きくなるように電源電圧VD、抵抗57の抵抗値および入力抵抗9の抵抗値を定める。
また、トランジスタ36がONされて入力抵抗9に電流が流れたとき、パルス出力回路14Aからの電流の値を調整することにより、入力抵抗9における電圧ドロップV2が基準電圧Vtonより小さくなる。
そして、時点t6にて信号線7が断線したとき、点火信号駆動回路5Bの出力端子5aにおける電圧がVDにはね上がる。この電圧をフェイル検出回路6から演算処理装置4に取り込んで、電圧の大きさから信号線7の断線を判断する。すなわち、出力端子5aの電圧は、フェイル信号V2、点火信号V1、断線時信号VDの順に大きくなるように設定されている。
Claims (5)
- 点火時期を制御する点火信号を出力する電子制御装置と、
上記電子制御装置からの上記点火信号に基づいて点火コイルの一次コイルに流される電流をスイッチング素子により通電遮断することにより、上記点火コイルの二次コイルに点火用高電圧が発生するとともに点火に伴って上記二次コイルに流れる二次電流をフェイル信号に変換し、上記電子制御装置に出力するイグナイタと、
上記点火信号と上記フェイル信号とがともに伝送される信号線と、
が具備された内燃機関点火装置において、
上記イグナイタは、
上記信号線が接続されるとともに並列に入力抵抗が接続される入力を有し、上記点火信号が上記入力抵抗に流されると上記入力の電圧が予め定められた基準電圧より高くなり上記スイッチング素子をONする一次波形整形回路と、
上記入力に接続されるとともに上記二次電流が変換されたフェイル信号が出力される出力を有し、上記フェイル信号が上記入力抵抗に流されるときの上記入力の電圧が上記基準電圧未満になるように上記フェイル信号の電流値が調整されるパルス出力回路と、
を有することを特徴とする内燃機関点火装置。 - 上記パルス出力回路は、
上記フェイル信号を出力するカレントミラー回路を有することを特徴とする請求項1に記載する内燃機関点火装置。 - 上記パルス出力回路は、
上記フェイル信号が所定の電圧以上にならないようにクランプするクランプ回路を有することを特徴とする請求項1または2に記載する内燃機関点火装置。 - 上記イグナイタは、
上記二次コイルの低圧側にカレントミラー回路が接続される二次電流検出回路を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載する内燃機関点火装置。 - 上記信号線が断線されたときの上記信号線の上記電子制御装置側の電圧が、上記入力抵抗に上記点火信号と上記フェイル信号とがそれぞれ流されたときの上記入力の電圧より高いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載する内燃機関点火装置。
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