JPH0797972A - 内燃機関用点火装置、及び点火装置の故障検出装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置、及び点火装置の故障検出装置

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JPH0797972A
JPH0797972A JP24152993A JP24152993A JPH0797972A JP H0797972 A JPH0797972 A JP H0797972A JP 24152993 A JP24152993 A JP 24152993A JP 24152993 A JP24152993 A JP 24152993A JP H0797972 A JPH0797972 A JP H0797972A
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Katsuaki Fukatsu
克明 深津
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登 杉浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高耐圧部品を使用しなくとも、点火装置の構
成部品であるパワートランジスタのショートを検出する
ことができる。 【構成】 点火プラグ75に高電圧を印加する点火コイ
ル70と、点火信号を出力する点火信号出力回路20
と、点火信号に応じて点火コイル70の一次側コイル7
1に流れる電流を制御するパワートランジスタ51と、
点火信号出力回路20の信号出力端28にかかる電圧を
検出して、パワートランジスタ51のショートを検出す
る故障検出回路30とを備えている。点火信号出力回路
20の信号出力端28は、抵抗29を介して接地されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】内燃機関用点火装置、及びこの点
火装置の故障を検出する故障検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の点火装置としては、例
えば、図6に示すようなものがある。点火装置は、点火
プラグ75と、この点火プラグ75に高電圧をかける点
火コイル70と、この点火コイル70を作動させるため
のスイッチング回路50と、ECU(Electronic Contr
ol Unit)10cを有して構成されている。スイッチング
回路50は、パワートランジスタ51、抵抗56,5
7、電流制限回路58とを有している。ECU(Electr
onic Control Unit)10cは、各種演算を実行する演算
制御回路(マイクロコンピュータ)11cと、演算制御
回路11cからの点火制御信号に応じて、スイッチング
回路50のパワートランジスタ51に点火信号を出力す
る点火信号出力回路20cとを有している。
【0003】演算制御回路11cからの点火制御信号
は、抵抗21を介してトランジスタ22をON・OFF
制御する。このトランジスタ22のON・OFFによ
り、ECU電源Vccから電流が抵抗23,24を介して
スイッチング回路50に点火信号として出力される。こ
の点火信号は、スイッチング回路50の抵抗56を介し
てパワートランジスタ51のベースに流れる。パワート
ランジスタ51は、点火信号がHighになるとONに
なり、点火信号がLowになるとOFFになる。このよ
うなパワートランジスタ51のON・OFFにより、点
火コイル70の一次側コイル71に流れる一次電流の通
電、遮断が繰り返され、二次側コイル72に高電圧を誘
起して、点火プラグ75がスパークする。
【0004】以上の一連の動作を図7に示す波形図で説
明する。なお、同図において、(A)は演算制御回路1
1cからの点火制御信号波形、(B)はECU10cか
らの点火信号波形、(C)は点火コイル70の一次電流
波形、(D)は点火コイル70の一次電圧波形、(E)
は点火コイル70の二次電圧波形を示している。
【0005】演算制御回路11cからの点火制御信号が
HighからLowになると、ECU11cからの点火
信号がLowからHighになり、点火コイル70の一
次側コイル71に電流が流れる。この一次側コイル71
に流れる一次電流が急激に遮断されると、いわゆるフラ
イバックにより、一次側コイル71に高電圧が瞬時的に
かかる。一次側コイル71に高電圧がかかると、コイル
70の増幅作用により、二次側コイル72には、非常に
高電圧が瞬時的にかかることになり、点火プラグ75が
スパークする。
【0006】ところで、パワートランジスタ51が何ら
かの原因により、ショートすると、点火制御ができなく
なるばかりか、火災を発生する可能性があるので、この
ショートを直ちに検知する必要がある。従来、このパワ
ートランジスタのショートを検知することができるもの
としては、例えば、特開昭63-295839号公報、特開昭63-
295838号公報に記載されているものがある。この技術
は、パワートランジスタのコレクタ端子と一次側コイル
との間の電圧を検出して、この電圧の値からパワートラ
ンジスタのショート等を把握するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術では、パワートランジスタがショートして
いない時に一次側コイルにかかる高電圧が検出回路にも
かかるために、この検出回路の構成部品として高耐圧部
品を使用しなければならず、製造コストが嵩むという問
題点がある。
【0008】そこで、本発明は、このような従来の問題
点に着目して、高耐圧部品を使用しなくともパワートラ
ンジスタのショートを検出することができる内燃機関用
点火装置、及び点火装置の故障検出装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の故障検出装置は、点火プラグと、該点火プラグに高電
圧を印加する点火コイルと、該点火コイルを構成する一
次側コイル及び二次側コイルのうち、該一次側コイルに
流れる電流を制御するための点火信号を出力する点火信
号出力部と、該点火信号に応じて該一次側コイルに流れ
る電流を制御するスイッチング回路とを備え、前記スイ
ッチング回路は、前記一次側コイルを流れた電流が流れ
込む主電流入力端、該主電流入力端から流れ込んだ電流
が流れ出す主電流出力端、及び前記点火信号が入力する
信号入力端を有するスイッチング素子と、該スイッチン
グ素子の該主電流出力端と該信号入力端とを接続する抵
抗とを有している内燃機関用点火装置の故障を検出する
点火装置の故障検出装置において、前記点火信号を出力
する前記点火信号出力部の出力端は、抵抗を介してグラ
ンドと接続され、前記点火信号出力部の前記出力端にか
かる電圧の波形に応じて前記スイッチング素子の故障を
検出する故障検出回路を備えていることを特徴とするも
のである。
【0010】
【作用】点火信号出力部から、通常、High・Low
を繰り返す矩形波の点火信号がスイッチング回路に出力
される。このような点火信号がスイッチング回路に設け
られているスイッチング素子の信号入力端に入力する
と、このスイッチング素子がON・OFFを繰返し、点
火コイルの一次側コイルに流れる一次電流の通電、遮断
が繰り返される。この一次電流の通電、遮断が急激に行
われると、いわゆるフライバックにより、一次側コイル
に高電圧が瞬時的にかかる。一次側コイルに高電圧がか
かると、コイルの増幅作用により、二次側コイルには、
非常に高電圧が瞬時的にかかることになり、点火プラグ
がスパークする。
【0011】ところで、故障検出回路は、点火信号出力
端にかかる電圧を検出しているので、スイッチング素子
がショートしていないときには、点火信号による電圧、
つまり低電圧しかかからない。また、スイッチング素子
がショートしていないとき、故障検出回路には、Hig
h・Lowを繰り返す矩形波の点火信号が入力する。
【0012】スイッチング素子がショートすると、つま
りスイッチング素子の主電流入力端と主電流出力端との
間がショートすると、信号入力端にかかる電圧に関係な
く、一次側コイル及びスイッチング素子の主電流入力端
と主電流出力端との間に一次電流が連続的に流れる。こ
の一次電流は、スイッチング素子の信号入力端と主電流
入力端又は主電流出力端とを接続する抵抗、及び接地さ
れている抵抗を介してグランドに流れる。この結果、点
火信号出力部からHigh・Lowを繰り返す矩形波の
点火信号が出力されようとも、点火信号出力端には、接
地されている抵抗による電圧降下見合いの一定電圧が連
続的にかかることになる。
【0013】このため、故障検出回路には、ショート時
と異なり、一定電圧が連続的にかかることになるため、
スイッチング素子のショートを把握することができる。
また、スイッチング素子がショートしても、故障検出回
路には、接地されている抵抗による電圧降下見合いの電
圧しかかからない。従って、本発明によれば、スイッチ
ング素子のショートしていないときも、ショートしたと
きも、故障検出回路には高電圧がかからないので、故障
検出回路に高耐圧部品を使用する必要がなく、製造コス
トを削減することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る各種実施例について、図
1〜図5を用いて説明する。
【0015】まず、本発明に係る第1の実施例の点火装
置について、図1〜図3を用いて説明する。本実施例の
点火装置は、図2に示すように、点火プラグ75と、こ
の点火プラグ75に高電圧をかける点火コイル70と、
この点火コイル70を作動させるためのスイッチング回
路50と、このスイッチング回路50に点火信号を出力
するECU10とを有して構成されている。
【0016】ECU10は、燃料噴射量や点火時期を制
御するための各種演算を実行する演算制御回路11と、
演算制御回路11からの点火制御信号に応じてスイッチ
ング回路50に点火信号を出力する点火信号出力回路2
0と、演算制御回路11からの燃料制御信号に応じて燃
料噴射弁駆動回路60に燃料噴射信号を出力する燃料噴
射信号出力回路40と、スイッチング回路50の故障を
検出する故障検出回路30とを有して構成されている。
点火コイル70及び燃料噴射弁駆動回路60は、バッテ
リー90から電力が供給されるよう、バッテリー90と
電力線91,93でそれぞれ接続されている。各電力線
91,93には、ここを通って点火コイル70及び燃料
噴射弁駆動回路60に供給される電力を遮断するための
スイッチ92,94が設けられている。
【0017】演算制御回路11は、実際には、マイクロ
コンピュータで構成されており、その機能として、エン
ジン80に設けられているクランク角センサ81からの
信号に基づき点火時期を設定する点火時期演算部13
と、同じくクランク角センサ81からの信号に基づき燃
料噴射弁65の燃料噴射量及び噴射タイミングを設定す
る燃料噴射量演算部14と、故障検出回路30により故
障が検出されると電力線91,93に設けられているス
イッチ92,94に対して電源遮断信号を出力する電源
遮断信号出力部12とを有している。
【0018】ECU10の点火信号出力回路20は、図
1に示すように、抵抗21,23,24,26と、NP
Nトランジスタ22と、PNPトランジスタ25と、ツ
ェナーダイオード27とを有して構成されている。NP
Nトランジスタ22のベース端子は、ここに演算制御回
路11からの点火制御信号が入力するよう、演算制御回
路11と抵抗21を介して接続されている。また、NP
Nトランジスタ22のコレクタ端子は、抵抗23,24
を介してECU電源Vccと接続され、NPNトランジス
タ22のエミッタ端子はグランドと接続されている。P
NPトランジスタ25のベース端子は、抵抗24を介し
てNPNトランジスタ22のコレクタ端子と接続され、
PNPトランジスタ25のエミッタ端子は、ECU電源
Vccと接続されている。また、PNPトランジスタ25
のコレクタ端子は、抵抗26を介して点火信号出力端2
8と接続されていると共に、ツェナーダイオード27と
接続されている。ツェナーダイオード27は、PNPト
ランジスタ25のコレクタ端子から抵抗26を介して点
火信号出力端28に出力される信号の電圧を安定化する
ために設けられている。点火信号出力端28は、スイッ
チング回路50及び故障検出回路30と接続されている
と共に、抵抗29を介してグランドと接続されている。
【0019】故障検出回路30は、NPNトランジスタ
31,35と、抵抗32,33,34,36と、コンデ
ンサ37と、コンパレータ38とを有して構成されてい
る。NPNトランジスタ31のベース端子は、点火信号
出力端28と接続されている。また、NPNトランジス
タ31のコレクタ端子は、抵抗32を介してECU電源
Vccと接続され、NPNトランジスタ31のエミッタ端
子は、グランドと接続されている。NPNトランジスタ
35のベース端子は、NPNトランジスタ31のコレク
タ端子と接続されている。また、NPNトランジスタ3
5のコレクタ端子は、抵抗33を介してECU電源Vcc
と接続されていると共に、コンパレータ38の(+)側
入力端子及びコンデンサ37と接続されている。NPN
トランジスタ35のエミッタ端子はグランドと接続され
ている。コンパレータ38の(−)側入力端子は、抵抗
34を介してECU電源Vccと接続されている。また、
コンパレータ38の出力端子は、演算制御回路11と接
続されている。
【0020】スイッチング回路50は、パワートランジ
スタ51、抵抗56,57、電流制限回路58とを有し
ている。このパワートランジスタ51は、そのコレクタ
端子が点火コイル70の一次側コイル71と接続され、
そのエミッタ端子が抵抗57を介してグランドと接続さ
れ、そのベース端子が抵抗56を介してECU10の点
火信号出力端28と接続されている。パワートランジス
タ51は、二つのNPNトランジスタ52,53と、二
つの抵抗54,55とを有して構成されている。NPN
トランジスタ53のエミッタ端子(=パワートランジス
タ51のエミッタ端子)とNPNトランジスタ52のベ
ース端子(=パワートランジスタ51のベース端子)と
は、二つの抵抗54,55を介して接続されている。こ
れら二つの抵抗54,55は、点火コイル70の一次側
コイル71に流れる電流がより急激に変化するように設
けられているものである。
【0021】次に、本実施例の点火装置の動作について
説明する。演算制御回路11の点火時期演算部13は、
エンジン80に設けられているクランク角センサ81か
ら信号に基づき、点火制御信号を作成し、この信号を点
火信号出力回路20に出力する。この点火制御信号は、
抵抗3を介してNPNトランジスタ22のベース端子に
入力し、このトランジスタ22をON・OFF制御す
る。NPNトランジスタ22がONのとき、ECU電源
Vccから電流は抵抗23,24及びNPNトランジスタ
22を介してグランドに流れる。この結果、PNPトラ
ンジスタ25のベース端子がLowとなって、このトラ
ンジスタ25がONになり、ECU電源Vccから電流が
PNPトランジスタ25及び抵抗26を介して点火信号
出力端28に流れる。また、NPNトランジスタ22が
OFFのとき、このトランジスタ22にはECU電源V
ccから電流が流れないため、PNPトランジスタ25の
ベース端子がHighになる。この結果、PNPトラン
ジスタ25がOFFとなり、ECU電源Vccから電流は
PNPトランジスタ25及び抵抗26を介して点火信号
出力端28に流れなくなる。すなわち、図3に示すよう
に、演算制御回路11から、点火制御信号(同図
(A))としてHigh・Lowを繰り返す矩形波を出
力すると、点火信号出力端28からは、同図(B)に示
すように、High・Lowを繰り返す矩形波の点火信
号がスイッチング回路50に出力される。
【0022】このような点火信号がスイッチング回路5
0に設けられているパワートランジスタ52のベース端
子に入力すると、このパワートランジスタ52がON・
OFFを繰返し、点火コイル70の一次側コイル71に
流れる一次電流が、同図(D)に示すように、通電、遮
断が繰り返される。この一次側コイル71の電流の通
電、遮断が急激に行われると、いわゆるフライバックに
より、同図(D)に示すように、一次側コイル71に高
電圧が瞬時的にかかる。一次側コイル71に高電圧がか
かると、コイル70の増幅作用により、二次側コイル7
2には、同図(E)に示すように、非常に高電圧が瞬時
的にかかることになり、点火プラグ75がスパークす
る。
【0023】パワートランジスタ51がショートしてい
ないとき、故障検出回路30は、以下のように動作す
る。故障検出回路30のNPNトランジスタ31のベー
ス端子には、点火信号出力端28と接続されているた
め、High・Lowを繰り返す矩形波の点火信号が入
力して、NPNトランジスタ31は、ON・OFFを繰
返す。このNPNトランジスタ31のON・OFF動作
により、NPNトランジスタはOFF・ONを繰返す。
点火信号がHighになり、NPNトランジスタ31が
ON、NPNトランジスタがOFFになると、コンデン
サ37にはECU電源Vccからの電圧が抵抗33を介し
てかかり、次第に電荷が貯えられる。また、点火信号が
Lowになり、NPNトランジスタ31がOFF、NP
NトランジスタがONになると、コンデンサ37に貯え
られた電荷は、NPNトランジスタ35を介してグラン
ドに放出される。このようにコンデンサ37は、点火信
号のHigh・Lowに対応して、充電・放電が繰り返さ
れるので、図3(F)に示すようにコンデンサ37の電
圧は、三角波が繰り返される波形となる。抵抗33とコ
ンデンサ37は、正常時(ショートとしていないとき)
のコンデンサ電圧がコンパレータ38の(−)側入力端
子にかかる基準電圧aを超えないよう、充電時定数が設
定されている。このため、パワートランジスタ51がシ
ョートしていないときには、コンパレータ38の(+)
側入力端子にかかるコンデンサ電圧がコンパレータ38
の(−)側入力端子にかかる基準電圧aを超えないため
に、コンパレータ38の出力端子から制御演算回路11
に出力される故障検出信号は、常にLowである。
【0024】ところで、パワートランジスタ51が何ら
かの原因により、ショートすると、従来技術で述べたよ
うに点火制御ができなくなるばかりか、火災を発生する
可能性があるので、このショートを直ちに検知する必要
がある。そこで、本実施例では、点火信号出力端28に
かかる電圧を検出することにより、パワートランジスタ
51がショートしたか否かを把握するようにしている。
【0025】パワートランジスタ51がショートする
と、つまりパワートランジスタ51のコレクタ端子とエ
ミッタ端子との間がショートすると、ベース端子にかか
る電圧に関係なく、バッテリー90からの電流が一次側
コイル71を介して、パワートランジスタ51に連続的
に流れる。この一次電流は、パワートランジスタ10の
抵抗54,55、抵抗56、及びECU10の抵抗29
を介してグランドに流れる。この結果、点火信号出力端
28には、抵抗29による電圧降下見合いの電圧が連続
的にかかることになる。すなわち、パワートランジスタ
51がショートすると、図3に示すように、点火信号出
力回路20からの点火信号に関係なく、一次電流(同図
(C))が連続的に流れ、点火信号出力端28には一定
電圧(High)が連続的にかかるようになる。
【0026】このため、故障検出回路30のNPNトラ
ンジスタ31のベース端子にも、一定電圧(High)
が連続的にかかる。この結果、NPNトランジスタ35
はOFF状態を維持することになり、コンデンサ37は
充電され続ける。コンデンサ37が充電され続けると、
図3(F)に示すように、コンデンサ電圧は基準電圧a
を超え、コンパレータコンパレータ38の出力端子から
制御演算回路11に出力される故障検出信号がHigh
になる(同図(F))。なお、図6に示す従来技術で
は、パワートランジスタ51がショートしても、点火信
号出力端には、点火信号によるHigh及びLowの電
圧が繰り返してかかることになる。
【0027】故障検出信号がHighになると、これを
受けた制御演算回路11の電力遮断信号出力部12か
ら、スイッチ92,94に対して電力遮断信号が出力さ
れ、バッテリー90から点火コイル70及び燃料噴射弁
駆動回路60に供給されていた電流が遮断される。バッ
テリー90から点火コイル70への電流が遮断される
と、当然、パワートランジスタ51に一次電流が流れな
くなると共に、点火プラグがスパークしなくなる。ま
た、バッテリー90から燃料噴射弁駆動回路60に電流
が供給されなくなると、燃料噴射弁65が駆動しなくな
り、エンジン80の気筒内には燃料が供給されなくな
る。
【0028】以上のように、本実施例によれば、パワー
トランジスタ51がショートすると、故障検出回路30
がこれを検出し、バッテリー90から点火コイル70及
び燃料噴射弁駆動回路60に供給されていた電流が遮断
されるこのため、点火コイル70の発火、及び、未燃ガ
スの排気管内の燃焼による触媒の異常加熱を防止するこ
とができる。
【0029】パワートランジスタ51のベース端子に
は、パワートランジスタ51がショートしようがしまい
が高電圧がかかることはない。ところで、本実施例で
は、パワートランジスタ51のベース端子と接続されて
いる点火信号出力端28にかかる電圧により、故障検出
回路30がパワートランジスタ51のショートを検出し
ている。したがって、故障検出回路30を構成する各素
子には、高耐圧部品を使用する必要がなく、製造コスト
の削減を図ることができる。
【0030】また、通常の自動車において、ECU10
と点火プラグ75のスイッチング回路50とは、ある程
度の距離を持って設けられているが、本実施例では、点
火信号出力端28にかかる電圧によりパワートランジス
タ51のショートを検出しているので、ECU10とス
イッチング回路50との間に、点火信号線以外の信号
線、例えば、パワートランジスタ51のショートを検出
するための信号線を設ける必要がなく、回路間の接続を
単純化することができる。
【0031】次に、本発明に係る第2の実施例及び第3
の実施例について、それぞれ、図5、図6を用いて説明
する。第1の実施例において、ECU10内に点火信号
出力回路20及び故障検出回路30が設け、演算制御回
路11と共に、これらを一つのユニットとして構成した
が、点火信号出力回路20及び故障検出回路30をEC
U10内に必ず設けなければならないという積極的な理
由は、特にない。
【0032】従って、例えば、第2の実施例のように、
点火信号出力回路20aを構成する回路素子の一部2
5,26,26a,27をスイッチング回路50a内に
設けるようにしても、また、第3の実施例のように、点
火信号出力回路20bを構成する回路素子の一部25,
26,26a,27、及び故障検出回路30をスイッチ
ング回路50b内に設けるようにしてもよい。但し、こ
れらの実施例では、ECU10a,10bとスイッチン
グ回路50a,50bとの間に、点火信号線以外の信号
線を新たに設ける必要がある。
【0033】なお、これらの実施例において、点火信号
出力回路20a,20bのPNPトランジスタ25をス
イッチング回路50a,50b内に設けため、このPN
Pトランジスタ25のエミッタ端子は、ECU電源Vcc
とではなく、抵抗26aを介してバッテリー90と直接
接続されている。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、故障検出回路は、抵抗
を介して接地されている点火信号出力端にかかる電圧
で、スイッチング素子のショートを検出しているので、
故障検出回路には、この抵抗による電圧降下見合いの電
圧しかかからない。従って、故障検出回路を構成する回
路素子として、高耐圧部品を使用する必要がなく、製造
コストの削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施例の点火装置の回路図
である。
【図2】本発明に係る第1の実施例の点火装置及び燃料
噴射装置の回路ブロック図である。
【図3】本発明に係る第1の実施例の各部位における信
号等の波形図である。
【図4】本発明に係る第2の実施例の点火装置の回路図
である。
【図5】本発明に係る第3の実施例の点火装置の回路で
ある。
【図6】従来の点火装置の回路図である。
【図7】従来の点火装置の各部位における信号等の波形
図である。
【符号の説明】
10,10a,10b,10c…ECU、11,11c
…演算制御回路、12…電源遮断信号出力部、13…点
火時期演算部、14…燃料噴射量演算部、20…点火信
号出力回路、22…NPNトランジスタ、25…PNP
トランジスタ、28…点火信号出力端、29…抵抗、3
0…故障検出回路、31,35…NPNトランジスタ、
37…コンデンサ、38…コンパレータ、40…燃料噴
射信号出力回路、50…スイッチング回路、51…パワ
ートランジスタ、54,55…抵抗、60…燃料噴射弁
駆動回路、65…燃料噴射弁、70…点火コイル、71
…一次側コイル、72…二次側コイル、75…点火プラ
グ、80…エンジン、90…バッテリー、92,94…
スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉浦 登 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】点火プラグと、該点火プラグに高電圧を印
    加する点火コイルと、該点火コイルを構成する一次側コ
    イル及び二次側コイルのうち、該一次側コイルに流れる
    電流を制御するための点火信号を出力する点火信号出力
    部と、該点火信号に応じて該一次側コイルに流れる電流
    を制御するスイッチング回路とを備え、 前記スイッチング回路は、前記一次側コイルを流れた電
    流が流れ込む主電流入力端、該主電流入力端から流れ込
    んだ電流が流れ出す主電流出力端、及び前記点火信号が
    入力する信号入力端を有するスイッチング素子と、該ス
    イッチング素子の該信号入力端と該主電流入力端又は該
    主電流出力端とを接続する抵抗とを有している内燃機関
    用点火装置の故障を検出する点火装置の故障検出装置に
    おいて、 前記点火信号を出力する前記点火信号出力部の出力端
    は、抵抗を介してグランドと接続され、 前記点火信号出力部の前記出力端にかかる電圧の波形に
    応じて前記スイッチング素子の故障を検出する故障検出
    回路を備えていることを特徴とする点火装置の故障検出
    装置。
  2. 【請求項2】点火プラグと、該点火プラグに高電圧を印
    加する点火コイルと、該点火コイルを構成する一次側コ
    イル及び二次側コイルのうち、該一次側コイルに流れる
    電流を制御するための点火信号を出力する点火信号出力
    部と、該点火信号に応じて該一次側コイルに流れる電流
    を制御するスイッチング回路とを備え、 前記スイッチング回路は、前記一次側コイルを流れた電
    流が流れ込む主電流入力端、該主電流入力端から流れ込
    んだ電流が流れ出す主電流出力端、及び前記点火信号が
    入力する信号入力端を有するスイッチング素子と、該ス
    イッチング素子の該信号入力端と該主電流入力端又は該
    主電流出力端とを接続する抵抗とを有している内燃機関
    用点火装置において、 前記点火信号を出力する前記点火信号出力部の出力端と
    グランドとを接続する抵抗と、 前記点火信号出力部の前記出力端にかかる電圧の波形に
    応じて前記スイッチング素子の故障を検出する故障検出
    回路と、 前記故障検出回路により前記スイッチング素子の故障が
    検出されると、前記点火コイルに供給される電流を遮断
    する点火コイル電流遮断手段と、 を備えていることを特徴とする内燃機関用点火装置。
  3. 【請求項3】前記点火プラグで点火される内燃機関が、
    駆動電流が供給されることにより、該内燃機関の気筒内
    に燃料を噴射する燃料噴射手段を有している場合、 前記故障検出回路により前記スイッチング素子の故障が
    検出されると、前記燃料噴射手段を駆動させる前記駆動
    電流を遮断する燃料噴射電流遮断手段を備えていること
    を特徴とする請求項2記載の内燃機関用点火装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE19917594B4 (de) * 1998-04-17 2004-02-19 Hitachi, Ltd. Zündeinheit und Zündsystem für Brennkraftmaschinen
WO2013157149A1 (ja) * 2012-04-19 2013-10-24 日立オートモティブシステムズ阪神株式会社 内燃機関用点火装置
WO2013157148A1 (ja) * 2012-04-19 2013-10-24 日立オートモティブシステムズ阪神株式会社 内燃機関用点火装置

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JP5610453B2 (ja) * 2012-04-19 2014-10-22 日立オートモティブシステムズ阪神株式会社 内燃機関用点火装置
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