JP2006037709A - 建物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定床2の上側に設けられ、この特定床との間が収納空間5とされた中間床4上に、中間部屋15が前記特定階1の直上にある直上階21を構成する直上床22の一部を貫通して前記直上階21に突出するようにして設けられており、直上階21の一部には、直上中間床24が前記中間部屋15の天井15aとほぼ高さが等しい位置に設けられ、この直上中間床24と前記直上床22との間が直上階収納空間25とされているので、建物の高さを極力抑えながら、特定階と直上階に、つまり上下階の双方に使い勝手のよい収納空間を設けることができる。
【選択図】図2
Description
このような収納庫を備えた建物として特許文献1に記載のものが知られている。この特許文献1に記載の建物では、上下階間に収納庫を備えており、この収納庫の上面には建物の上階から出入り可能な上階用開口部が形成されているとともに、その下面には前記建物の下階から出入り可能な下階用開口部が形成され、これらの上階用開口部および下階用開口部の平面位置が互いに異なるようにしてある。
このような建物では、下階用開口部および上階用開口部の平面位置が互いに異なっているので、それぞれの開口部を利用して上階用の収納庫と下階用の収納庫との区分けが容易になるという利点がある。
また、収納庫にはその上面および下面からそれぞれ出入りするようになっているので、梯子等が必要となり、使い勝手があまりよくないという問題もある。
前記中間床4上に、中間部屋15が前記特定階1の直上にある直上階21を構成する直上床22の一部を貫通して前記直上階21に突出するようにして設けられており、
前記直上階21の一部には、直上中間床24が前記中間部屋15の天井15aとほぼ高さが等しい位置に設けられ、この直上中間床24と前記直上床22との間が直上階収納空間25とされていることを特徴とする。
中間床は特定床の上側でかつ特定階に設けられる床であり、この中間床と特定床の間が収納空間とされる。中間床は、収納空間の高さが0.9m〜1.4m程度となるように、特定床の上方に設けられるのが望ましい。
直上階とは、前記特定階より1階上の階であり、例えば特定階が1階である場合、直上階は2階である。直上中間床は直上階を構成する直上床の上側でかつ直上階に設けられる床であり、この直上中間床と直上床との間が直上階収納空間とされる。直上中間床は、直上階収納空間の高さが0.9m〜1.4m程度となるように、直上床の上方に設けられるのが望ましい。
また、特定床の床面と収納空間の床面とは、段差がなくほぼ面一であることが望ましく、同様に、直上床の床面と直上階収納空間の床面とは、段差がなくほぼ面一であることが望ましい。このようにすれば、特定床や直上床上にある居間等から大人が腰を若干屈めた状態で、平行移動することによって、収納空間や直上階収納空間に容易に出入りできる。
さらに、特定床が1階、直上階が2階の建物の場合、該建物の高さは、2階または2.5階分の高さであるのが望ましい。2.5階分の高さとすれば、直上中間床上に天井高を確保しつつ部屋を設けることができる。また、都市型の建物の場合、各階の面積は45〜55m2 に設定し、各階には主な部屋を3室以内とするのが望ましい。
したがって、建物の高さを極力抑えながら、特定階1と直上階21に、つまり上下階の双方に使い勝手のよい収納空間5や直上階収納空間25を設けることができる。
前記特定床2と前記直上床22との間に設けられた階段27の途中にある踊り場27aが、前記中間床2とほぼ等しい高さに位置し、かつ、該中間床2と隣接しており、
前記直上中間床24と、前記中間部屋15の天井の位置に設けられた天井床15bと、前記直上床22と直上中間床24との間に設けられた階段28の上側の踊り場28aとがほぼ等しい高さに位置しており、
前記直上中間床24と天井床15bとの少なくとも一方の床上には、部屋、小屋裏収納、ルーフバルコニーのうちの少なくとも1つが設けられていることを特徴とする。
また、直上中間床24と天井床15bとの少なくとも一方の床上に小屋裏収納やルーフバルコニーを設ける場合、その屋根の高さを直上床上にある部屋上にある屋根より低くすることができる。
また、直上中間床24と天井床15bとの少なくとも一方の床上には、部屋、小屋裏収納、ルーフバルコニーのうちの少なくとも1つが設けられているので、直上中間床24および天井床15bが直上床22より高くても、直上中間床24および天井床15bを有効利用できる。
前記直上中間床24,24が離間して複数設けられており、これら直上中間床24,24は、それぞれ前記中間部屋15の天井の位置に設けられた天井床15bと段差なしで連続しており、前記直上床22と直上中間床24との間に設けられた階段28の上側の踊り場28aは、前記直上中間床24と天井床15bとの少なくともいずれか一方に段差なしで連続していることを特徴とする建物。
前記特定床2上には、前記直上床22の一部を貫通して、前記直上中間床下まで吹き抜ける吹抜け空間40が設けられていることを特徴とする。
前記直上中間床24,24と天井床15bと上側の踊り場28とで構成された床上には、複数の部屋30,31が設けられていることを特徴とする。
前記階段27が設けられている階段室7と、前記収納空間5とが隣接配置されており、前記特定床2上にある部屋(例えば居間3a、食堂3b)は、前記階段室7および収納空間5に接するように配置されていることを特徴とする。
前記階段室7と前記収納空間5とは、建物の外壁に接しており、前記特定床2上にある部屋(例えば、台所8、食堂3b、居間3a、玄関6)は、前記階段室7と収納空間5を略凹字状に囲むように配置され、
前記直上階22には、平面視において前記階段室7および中間部屋15を挟むようにして、前記直上階収納空間25,25が配置されていることを特徴とする。
また、直上階22では、平面視において階段室7および中間部屋15を挟むようにして、直上階収納空間25,25が配置されているので、直上床22上の部屋を、一方の直上階収納空間25に面する部屋23aと他方の直上階収納空間25に面する部屋23bとに区画でき、よって、各部屋23a,23bに直上階収納空間25を確保できる。
前記直上中間床24と天井床15bとの少なくとも一方の床上に、部屋30,31が設けられている場合に、
この部屋30,31の上部は小屋裏に突出しており、この小屋裏の一部に収納所34a,34bとルーフバルコニー35のうちの少なくとも一方が設けられていることを特徴とする。
前記収納空間55の一部が屋外から物を出し入れ可能な開口部57aを有する屋外開口型収納庫57となっており、この屋外開口型収納庫57の床57bは前記特定床52より低くなっていることを特徴とする。
また、屋外開口型収納庫57の床57bは特定床52より低いので、屋外開口型収納庫57の天井高を収納空間55の他部(屋内開口型収納庫59)より高くできる。したがって、屋外開口型収納庫57の容積を大きくすることができ、また例えば屋外開口型収納庫57を車庫とした場合に、自動車等を収納する高さを十分に確保できるとともに、車庫への自動車の出し入れが容易である。
また、直上階に複数個の直上収納空間を設け、これら直上収納空間上の複数の直上中間床と、中間部屋上の天井床とを連続した段差のない床とすることによって、その床上に設けられる部屋等の設計の自由度を確保し、特定階と合わせて少なくとも3個以上の特殊な収納スペース(収納空間、直上収納空間)を設けながら、建物の高さを極力抑え、かつ、階段を1箇所に集中させることで、現在市街地でも一般的な規模 (床面積90〜140m2くらいの2階建ての住宅と同程度の立体的な大きさ)の建物(住宅)を提供できる。
本実施の形態の建物は、4層の床面を有する2階建ての建物であり、例えば周知のパネル工法によって構築されている。
本実施の形態では、図1〜図5に示すように、1階を特定階1としており、この特定階1を構成する1階の床を特定床2としている。特定階(1階)1には、南側(図1および図2において左側)に居間3aと食堂3bとが東西に隣接配置されている。
居間3aの北側(図2において右側)には中間床4が設けられている。中間床4は、建物の北側の外壁に沿って特定床2の上側に設けられている。中間床4は図7および図10に示すように、平面視において矩形状に形成に形成されており、建物の東側に若干寄せて配置されている。この中間床4と特定床2との間は、図2、図6、図10、図11および図13に示すように、収納空間5とされている。この収納空間5の高さは0.9m〜1.4m程度とされている。
また、収納空間5と居間3aとを仕切る仕切壁5bは収納空間6側に奥まって設けられており、この仕切壁5bの前方にある凹所には横移動式の収納家具11が複数設けられている。この収納家具11には、複数の棚が上下に所定間隔で設けられており、居間3a側に開口している。仕切壁5bには開口部が形成されており、前記収納家具11はこの開口部を開閉するように横方向に仕切壁5bに沿って移動可能となっている。そして、この開口部から収納空間5内に出入りできるようになっている。
また、階段室7と台所8とを仕切る仕切壁8aには開口部が形成され、この開口部を開閉する扉12が取り付けられている。したがって、この扉12を開けることによって、台所8から階段下の階段下空間7aに出入りできるようになっている。また、前記階段下空間7aと前記収納空間5とは連通しており、これによって、階段下空間7aを収納空間5と連続した収納として有効利用できる。また、前記扉12を開けることによって、台所8から階段下空間7aを通して収納空間5に出入りできるようになっている。さらに、階段下空間7aと前記食堂3bとを仕切る仕切壁にも開口部とこの開口部を開閉する扉13が設けられており、この扉13を開けることによって、食堂3bから階段下空間7aに出入りできるようになっている。
また、直上階21には、図8、図10、図11に示すように、南側(図1および図2において左側)に寝室23a,23bが東西に隣接配置されている。寝室23a,23bの北側(図1および図2において右側)には直上中間床24が設けられている。直上中間床24は、図10に示すように、2つあり、これら直上中間床24,24は、中間部屋15の天井15aとほぼ高さが等しい位置に設けられている。そして、この直上中間床24,24と直上床22との間がそれぞれ直上階収納空間25,25とされている。この直上階収納空間25の高さは0.9m〜1.4m程度とされている。
また、階段室7には、階段28が直上床22と直上中間床24との間に設けられている。この階段28は直階段であり、この階段28の上側の踊り場28aと、前記直上中間床24と、中間部屋15の天井の位置に設けられた天井床15bとがほぼ等しい高さに位置している。
子供部屋30,31は、直上床22上の寝室23a,23bより床の位置が高くなっており、上部は小屋裏33に突出している。
さらに、小屋裏33の一部には、図12に示すように、収納所(ロフト)34a,34bとルーフバルコニー35が設けられている。収納所34aは子供部屋31側に開口した比較的大型のものであり、子供部屋31から利用できるようになっている。また、収納所34bは子供部屋30側に開口した小型のものであり、子供部屋30から利用できるようになっている。
そして中間床4上に、中間部屋15が直上階21を構成する直上床22の一部を貫通して直上階21に突出するようにして設けられているので、中間床4が特定床1より上方に位置あっても、中間部屋15の天井高を十分に確保できるとともに、建物自体の高さが高くなるのを抑えることができる。
さらに、直上階21の一部には、直上中間床24,24が中間部屋15の天井とほぼ高さが等しい位置に設けられ、この直上中間床24,24と直上床21との間が直上階収納空間25,25とされているので、この直上階収納空間25,25に直上床21から容易に出入りできる、つまり直上階収納空間25,25の使い勝手がよい。
したがって、建物の高さを極力抑えながら、特定階1と直上階21に、つまり上下階の双方に使い勝手のよい収納空間5や直上階収納空間25,25を設けることができる。
また、直上中間床24と天井床15bには、子供部屋30,31が小屋裏33に突出した状態で設けられているので、直上中間床24および天井床15bが直上床22より高くても、直上中間床24および天井床15bを有効利用できる。
また、直上階21では、平面視において階段室7および中間部屋15を挟むようにして、直上階収納空間25,25が配置されているので、直上床22上の部屋を、一方の直上階収納空間25に面する寝室23aと他方の直上階収納空間25に面する寝室句23bとに区画でき、よって、各寝室23a,23bに直上階収納空間25を確保できる。
また、直上中間床24と天井床15との床上にある子供部屋30,31は、直上床22上の寝室23a,23bより床の位置が高く、しかも、上部は小屋裏に突出しているので、小屋裏の一部を収納所34a,34bやルーフバルコニー35として、容易に利用できる。
さらに、図17に示すように、特定床2上に、直上床22の一部を貫通して、直上中間床下まで吹き抜ける吹抜け空間40を設けてもよい。このようにすれば、直上階に直上収納空間25があっても、吹抜け空間40によって、特定床2上に天井高の高い空間を容易に確保できる。例えば、図17では、吹抜け空間40がある特定床2上を玄関とすることによって、開放的な玄関を形成できる。
また、直上階61には、直上中間床64が設けられており、直上中間床64は、中間部屋56の天井を構成する天井床56aとほぼ高さが等しい位置に設けられている。そして、この直上中間床64と直上床62との間が直上階収納空間65とされている。この直上階収納空間65の高さは0.9m〜1.4m程度とされている。
部屋77を構成する直上床62の一部には開口が形成されており、この開口によって、特定床(1階床)51上には、直上中間床64下まで吹き抜ける吹抜け空間80が設けられている。この吹抜け空間80は例えば玄関上の吹抜け空間として利用されている。この吹抜け空間80上にある直上中間床64上は、バルコニー81とされており、前記バルコニー79より1段高い位置に設けられている。したがって、このバルコニー81上には、前記傾斜屋根78はかかっていない。
また、このような屋外開口型収納庫57は、土間床収納庫として利用してもよいし、自動車を収納する車庫として利用してもよい。
そして中間床54上に、中間部屋56が直上階61を構成する直上床62の一部を貫通して直上階61に突出するようにして設けられているので、中間床54が特定床51より上方に位置あっても、中間部屋56の天井高を十分に確保できるとともに、建物自体の高さが高くなるのを抑えることができる。
さらに、直上階61の一部には、直上中間床64が中間部屋56の天井とほぼ高さが等しい位置に設けられ、この直上中間床64と直上床61との間が直上階収納空間65とされているので、この直上階収納空間65に直上床61から容易に出入りできる、つまり直上階収納空間65の使い勝手がよい。
したがって、建物の高さを極力抑えながら、特定階51と直上階61に、つまり上下階の双方に使い勝手のよい収納空間55や直上階収納空間65を設けることができる。
また、屋外開口型収納庫57の床57bは特定床52より低いので、屋外開口型収納庫57の天井高を収納空間55の他部(屋内開口型収納庫59)より高くできる。したがって、屋外開口型収納庫57の容積を大きくすることができ、また例えば屋外開口型収納庫57を車庫とした場合に、自動車等を収納する高さを十分に確保できるとともに、車庫への自動車の出し入れが容易である。
さらに、屋外開口型収納庫57と屋内開口型収納庫59とを仕切る壁58には開口部が形成されているので、屋外開口型収納庫57と屋内開口型収納庫59との間で荷物を出し入れすることができる。
加えて、屋外開口型収納庫57の開口部57aに庇60を設けたので、屋外開口型収納庫57を車庫として利用し、自動車の先端部が開口部57aからはみ出る場合、つまり、自動車を納める空間として若干不足している場合に、これを補うことができる。
2,52 特定床
4,54 中間床
5,55 収納空間
7 階段室
7a 階段下空間
15 中間部屋
15b 天井床
21,61 直上階
22,62 直上床
24,64 直上中間床
25,65 直上階収納空間
27 階段
27a 踊り場
34a,34b 収納所
35 ルーフバルコニー
40,80吹抜け空間
57 屋外開口型収納庫
57a 開口部
57b 床
Claims (9)
- 特定階の一部に、中間床が前記特定階を構成する特定床の上側に設けられ、この中間床と前記特定床との間が収納空間とされた建物であって、
前記中間床上に、中間部屋が前記特定階の直上にある直上階を構成する直上床の一部を貫通して前記直上階に突出するようにして設けられており、
前記直上階の一部には、直上中間床が前記中間部屋の天井とほぼ高さが等しい位置に設けられ、この直上中間床と前記直上床との間が直上階収納空間とされていることを特徴とする建物。 - 請求項1に記載の建物において、
前記特定床と前記直上床との間に設けられた階段の途中にある踊り場が、前記中間床とほぼ等しい高さに位置し、かつ、該中間床と隣接しており、
前記直上中間床と、前記中間部屋の天井の位置に設けられた天井床と、前記直上床と直上中間床との間に設けられた階段の上側の踊り場とがほぼ等しい高さに位置しており、
前記直上中間床と天井床との少なくとも一方の床上には、部屋、小屋裏収納、ルーフバルコニーのうちの少なくとも1つが設けられていることを特徴とする建物。 - 請求項2に記載の建物において、
前記直上中間床が離間して複数設けられており、これら直上中間床は、それぞれ前記中間部屋の天井の位置に設けられた天井床と段差なしで連続しており、前記直上床と直上中間床との間に設けられた階段の上側の踊り場は、前記直上中間床と天井床との少なくともいずれか一方に段差なしで連続していることを特徴とする建物。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物において、
前記特定床上には、前記直上床の一部を貫通して、前記直上中間床下まで吹き抜ける吹抜け空間が設けられていることを特徴とする建物。 - 請求項3または4に記載の建物において、
前記直上中間床と天井床と上側の踊り場とで構成された床上には、複数の部屋が設けられていることを特徴とする建物。 - 請求項2〜5のいずれか一項に記載の建物において、
前記階段が設けられている階段室と、前記収納空間とが隣接配置されており、前記特定床上にある部屋は、前記階段室および収納空間に接するように配置されていることを特徴とする建物。 - 請求項6に記載の建物において、
前記階段室と前記収納空間とは、建物の外壁に接しており、前記特定床上にある部屋は、前記階段室と収納空間を略凹字状に囲むように配置され、
前記直上階には、平面視において前記階段室および中間部屋を挟むようにして、前記直上階収納空間が配置されていることを特徴とする建物。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の建物において、
前記直上中間床と天井床との少なくとも一方の床上に、部屋が設けられている場合に、
この部屋の上部は小屋裏に突出しており、この小屋裏の一部に収納所とルーフバルコニーのうちの少なくとも一方が設けられていることを特徴とする建物。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の建物において、
前記収納空間の一部が屋外から物を出し入れ可能な開口部を有する屋外開口型収納庫となっており、この屋外開口型収納庫の床は前記特定床より低くなっていることを特徴とする建物。
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