JP2006024484A - 燃料電池及びその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スタックが、供給ガスの供給方向上流側に位置するものほど、内装するセルの積層枚数が多くなるように複数に分割された分割スタック13,15,17からなると共に、各分割スタック13,15,17の供給ガスの供給方向下流側の気液分離器14,16,18にそれぞれ連絡し、供給ガスの供給方向最下流側に位置する気液分離器18で分離された供給ガスを、少なくとも供給ガスの供給方向最下流側に位置する分割スタック17内に再び流通させるように循環送給させる最下流側取出用配管21a、第1のブロア21、最下流側送出用配管21b等を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明に係る燃料電池及びその運転方法の第一番目の実施形態を図1〜3に基づいて説明する。図1は、燃料電池の概略構成図、図2は、運転開始時の各分割スタックでの供給ガスの流速及び圧力の大きさを表わすグラフ、図3は、定常運転時の各分割スタックでの供給ガスの流速及び圧力の大きさを表わすグラフである。
まず、前記バルブ19及び前記流量調整弁22,24を閉止すると共に、前記流量調整弁26を開放した後、ブロア21を作動させると共に、燃料ガスボンベ11から燃料ガス1を送出すると、燃料ガス1は、配管12aを介して加湿器12に流入して加湿された後、配管12bを介して最上流側の第1の分割スタック13の燃料ガス供給マニホールド13a内に流入し、各セルの燃料ガス流路13bを流通することにより、燃料ガス流通経路と同様にして構成された酸化剤ガス流通経路により当該第1の分割スタック13の各セルの酸化剤ガス流路を流通する酸化剤ガスと電気化学的に反応して電力を発生させた後、燃料ガス排出マニホールド13cに流入し、配管14aを介して気液分離器14内に送給されて余剰な水3を分離された後、配管14bを介して中流側の第2の分割スタック15に供給される。
上述したように運転を開始し、作動条件が十分に整い、燃料ガス1と酸化剤ガスとが十分に反応するようになったら、ブロア21の送給量を減少させ、前記流量調整弁22を開放すると共に、前記流量調整弁26を閉止すると、最下流側の第3の分割スタック17から配管18aを介して気液分離器18内に送給されて余剰な水3を分離された燃料ガス1は、配管18b,21aを介してブロア21に吸引され、配管21bを介して前記配管16b内に流入し、中流側の第2の分割スタック15から排出された燃料ガス1と共に第3の分割スタック17内に再び供給される。
また、長期にわたって運転していくと、配管系統や供給ガス等から不純物が前記分割スタック17内に混入して濃化し、電気化学反応に悪影響を及ぼすおそれがあるため、規定運転時間にまで達したとき、又は、最下流側の第3の分割スタック17の発電電圧が他の第1,第2の分割スタック13,15の発電電圧よりも著しく低下したときには、燃料ガス1の供給を継続した状態で発電を停止し、バルブ22,24,26を閉止すると共に、バルブ19を開放することにより、上記不純物を系外に排出する。なお、酸化剤ガス側でも燃料ガス1側の場合と同様である。
本発明に係る燃料電池の第二番目の実施形態を図4〜6に基づいて説明する。図4は、燃料電池の概略構成図、図5は、運転開始時の各分割スタックでの供給ガスの流速及び圧力の大きさを表わすグラフ、図6は、定常運転時の各分割スタックでの供給ガスの流速及び圧力の大きさを表わすグラフである。ただし、前述した第一番目の実施形態で説明した部材と同様な部材については、前述した第一番目の実施形態の説明で用いた符号と同一の符号を用いることにより、前述した第一番目の実施形態での説明と重複する説明を省略する。
まず、バルブ19を閉止すると共に、前記バルブ27〜29及び前記流量調整弁22,24,26を開放した後、前記ブロア21,23,25を作動させると共に、燃料ガスボンベ11から燃料ガス1を送出すると、燃料ガス1は、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に、加湿器12で加湿されてから第1の分割スタック13内に流入して、各セルで酸化剤ガスと電気化学的に反応して電力を発生させ、配管14aを介して気液分離器14内に送給されて余剰な水3を分離された後、配管14b内を流通し、その一部が配管25a及び流量調整弁26を介してブロア25で吸引されて、配管25bを介して前記配管12b内に送給され、燃料ガスボンベ11からの新たな燃料ガス1と共に第1の分割スタック13内に再び供給される。
上述したように運転を開始し、作動条件が十分に整い、燃料ガス1と酸化剤ガスとが十分に反応するようになったら、前記流量調整弁24,26を閉止すると共に、ブロア23,25の作動を停止すると、燃料ガス1は、前述した第一番目の実施形態の場合と同様にして各分割スタック13,15,17内を流通するようになる。
上述したようにして定常運転を行っている際に、何らかの原因により、例えば、第2の分割スタック15において温度低下を生じて凝縮した水3が多量に生じてしまった場合には、燃料ガスボンベ11からの燃料ガス1の送給を一時中断して発電運転を一旦停止して、前記バルブ28,29を閉止すると共に、前記流量調整弁24を開放し、前記ブロア23を作動させる、すなわち、異常発生した前記分割スタック15の前記供給ガスの供給方向最も近傍の上流側及び下流側の前記バルブ28,29を閉鎖し、異常発生した当該分割スタック15用の前記流量調整弁24を開放すると共に、異常発生した当該分割スタック15用の前記ブロア23を作動させることにより、当該分割スタック15のみに燃料ガス1を循環させて、当該分割スタック15内に十分な流速を付与するのである。これにより、第2の分割スタック15内に異常に溜まった水3を当該分割スタック15から排出させて気液分離器16に回収することができる。なお、酸化剤ガス側でも燃料ガス1側の場合と同様である。
また、長期にわたって運転していくと、配管系統等から不純物質が前記分割スタック13,15,17内に混入して、電気化学反応に悪影響を及ぼすおそれがあるため、規定運転時間にまで達したら、発電運転を停止し、前記バルブ27〜29を閉止すると共に、前記気液分離器14,16,18中の水3を前記配管14b,16b,18b内に流入できるように当該配管14b,16b,18bを調整し、前記流量調整弁22,24,26を開放して、前記ブロア21,23,25を作動させて、当該気液分離器14,16,18内の水3を各分割スタック13,15,17内にそれぞれ循環流通させる、すなわち、目的とする前記分割スタック13,15,17の前記供給ガスの供給方向最も近傍の上流側及び下流側の前記バルブ27〜29を閉鎖し、目的とする当該分割スタック13,15,17用の前記流量調整弁22,24,26を開放し、目的とする当該分割スタック13,15,17用の前記ブロア21,23,25を作動させて、前記気液分離器14,16,18で回収した水3を、目的とする当該分割スタック13,15,17に供給するのである。これにより、各分割スタック13,15,17内に混入した不純物質を各分割スタック13,15,17から排出させて各気液分離器14,16,18に回収することができる。なお、酸化剤ガス側でも燃料ガス1側の場合と同様である。
なお、前述した第一番目の実施形態では、前記循環送給手段が、前記第1のブロア21の送出口に連絡すると共に、前記供給ガスの供給方向最下流側と最上流側との間に位置する前記分割スタック15へ連絡する中流側送出用配管23bと、この中流側送出用配管23bに設けられた中流側用の流量調整弁24とを備えるようにしたが、これら配管23b及び流量調整弁24を省略することも可能である。
3 水
11 燃料ガスボンベ
12 加湿器
12a,12b 配管
13 第1の分割スタック(最上流側)
13a 燃料ガス供給マニホールド
13b 燃料ガス流路
13c 燃料ガス排出マニホールド
14 気液分離器
14a,14b 配管
15 第2の分割スタック(中流側)
15a 燃料ガス供給マニホールド
15b 燃料ガス流路
15c 燃料ガス排出マニホールド
16 気液分離器
16a,16b 配管
17 第3の分割スタック(最下流側)
17a 燃料ガス供給マニホールド
17b 燃料ガス流路
17c 燃料ガス排出マニホールド
18 気液分離器
18a,18b 配管
19 バルブ
21 ブロア(第1)
21a,21b 配管
22 流量調整弁(最下流側用)
23 ブロア(第2)
23a,23b 配管
24 流量調整弁(中流側用)
25 ブロア(第3)
25a,25b 配管
26 流量調整弁(最上流側用)
27 バルブ(最上流側用)
28 バルブ(中流側用)
29 バルブ(最下流側用)
Claims (9)
- 電解質を一対の電極で挟んだセルを複数積層してスタックを構成し、当該スタック内に燃料ガス及び酸化剤ガスをそれぞれ供給することにより、これらの供給ガスを前記セルで電気化学的に反応させて電力を得る燃料電池であって、
前記スタックが、前記供給ガスの供給方向上流側に位置するものほど、内装する前記セルの積層枚数が多くなるように複数に分割された分割スタックからなると共に、
各前記分割スタックの前記供給ガスの供給方向下流側が気液分離手段にそれぞれ連絡し、
前記供給ガスの供給方向最下流側に位置する前記気液分離手段で分離された前記供給ガスを、少なくとも前記供給ガスの供給方向最下流側に位置する前記分割スタック内に再び流通させるように循環送給する循環送給手段を備えた
ことを特徴とする燃料電池。 - 請求項1において、
前記循環送給手段が、
前記供給ガスの供給方向最下流側に位置する前記気液分離手段へ連絡する最下流側取出用配管と、
前記最下流側取出用配管が受入口に連絡する第1のブロアと、
前記第1のブロアの送出口に連絡すると共に、前記供給方向最下流側に位置する前記分割スタックへ連絡する最下流側送出用配管と
を備えていることを特徴とする燃料電池。 - 請求項2において、
前記循環送給手段が、
前記第1のブロアの送出口に連絡すると共に、前記供給ガスの供給方向最上流側に位置する前記分割スタックへ連絡する最上流側送出用配管と、
前記最下流側送出用配管に設けられた最下流側用の流量調整弁と、
前記最上流側送出用配管に設けられた最上流側用の流量調整弁と
を備えていることを特徴とする燃料電池。 - 請求項2において、
前記供給ガスの供給方向最下流側に位置する前記分割スタックの当該供給ガスの供給口に配設された最下流側用のバルブと、
前記供給ガスの供給方向最上流側に位置する前記分割スタックの当該供給ガスの供給口に配設された最上流側用のバルブと、
前記供給ガスの供給方向最上流側と最下流側との間に位置する前記分割スタックの当該供給ガスの供給口に配設された中流側用のバルブと
を備え、
前記循環送給手段が、
前記供給ガスの供給方向最上流側に位置する前記気液分離手段へ連絡する最上流側取出用配管と、
前記最上流側取出用配管が受入口に連絡する第2のブロアと、
前記第2のブロアの送出口に連絡すると共に、前記供給方向最上流側に位置する前記分割スタックと前記最上流側用のバルブとの間へ連絡する最上流側送出用配管と、
前記最上流側取出用配管又は前記最上流側送出用配管に設けられた最上流側用の流量調整弁と、
前記供給ガスの供給方向最上流側と最下流側との間に位置する前記気液分離手段へ連絡する中流側取出用配管と、
前記中流側取出用配管が受入口に連絡する第3のブロアと、
前記第3のブロアの送出口に連絡すると共に、前記供給方向最上流側と最下流側との間に位置する前記分割スタックと前記中流側用のバルブとの間へ連絡する中流側送出用配管と、
前記中流側取出用配管又は前記中流側送出用配管に設けられた中流側用の流量調整弁と、
前記最下流側取出用配管又は前記最下流側送出用配管に設けられた最下流側用の流量調整弁と
を備えると共に、
当該循環送給手段の前記最下流側送出用配管が、前記供給ガスの供給方向最下流側に位置する前記分割スタックと前記最下流側のバルブとの間へ連絡している
ことを特徴とする燃料電池。 - 請求項3の燃料電池の運転方法であって、
前記第1のブロアを作動して、
運転開始時には、前記最下流側用の流量調整弁を閉止する一方、前記最上流側用の流量調整弁を開放し、
定常運転時には、前記最上流側用の流量調整弁を閉止する一方、前記最下流側用の流量調整弁を開放する
ことを特徴とする燃料電池の運転方法。 - 請求項4の燃料電池の運転方法であって、
運転開始時には、前記最下流側用のバルブ、前記中流側用のバルブ、前記最上流側用のバルブを開放し、前記第1のブロア、前記第2のブロア、前記第3のブロアを作動させると共に、前記最下流側用の流量調整弁、前記中流側用の流量調整弁、前記最上流側用の流量調整弁を開放し、
定常運転時には、前記最下流側用のバルブ、前記中流側用のバルブ、前記最上流側用のバルブを開放し、前記第1のブロアを作動させる一方、前記第2のブロア、前記第3のブロアの作動を停止すると共に、前記最下流側用の流量調整弁を開放する一方、前記中流側用の流量調整弁、前記最上流側用の流量調整弁を閉止する
ことを特徴とする燃料電池の運転方法。 - 請求項4の燃料電池の運転方法であって、
異常発生時には、異常発生した前記分割スタックの前記供給ガスの供給方向最も近傍の上流側及び下流側の前記バルブを閉鎖し、異常発生した当該分割スタック用の前記流量調整弁を開放すると共に、異常発生した当該分割スタック用の前記ブロアを作動させる
ことを特徴とする燃料電池の運転方法。 - 請求項4の燃料電池の運転方法であって、
メンテナンス時には、目的とする前記分割スタックの前記供給ガスの供給方向最も近傍の上流側及び下流側の前記バルブを閉鎖し、目的とする当該分割スタック用の前記流量調整弁を開放し、目的とする当該分割スタック用の前記ブロアを作動させると共に、目的とする当該分割スタックに水を供給する
ことを特徴とする燃料電池の運転方法。 - 請求項8において、
目的とする前記分割スタックに、前記気液分離手段で回収した水を供給する
ことを特徴とする燃料電池の運転方法。
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