JP2005302442A - 燃料電池のカソードガス加湿装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カソードオフガスからカソードガスに供給される水蒸気量を増加させて発電効率を向上させるようにした燃料電池のカソードガス加湿装置を提供する。
【解決手段】カソードガスが通過すべき加湿器内カソードガス流路(26a)と、カソードオフガスが通過すべき加湿器内カソードオフガス流路(26b)と、それらの間に介在させられる水蒸気透過膜(26c)からなる加湿器(26)を、燃料電池に空気を供給するエアブロワ(22)の空気取入口(22b)に取り付ける。これにより、エアブロワ(22)に吸引された空気によって加湿器内カソードオフガス流路(26b)を冷却し、よってその内部を通過するカソードオフガスを冷却して相対湿度を上昇させる。
【選択図】図4
【解決手段】カソードガスが通過すべき加湿器内カソードガス流路(26a)と、カソードオフガスが通過すべき加湿器内カソードオフガス流路(26b)と、それらの間に介在させられる水蒸気透過膜(26c)からなる加湿器(26)を、燃料電池に空気を供給するエアブロワ(22)の空気取入口(22b)に取り付ける。これにより、エアブロワ(22)に吸引された空気によって加湿器内カソードオフガス流路(26b)を冷却し、よってその内部を通過するカソードオフガスを冷却して相対湿度を上昇させる。
【選択図】図4
Description
この発明は、燃料電池のカソードガス加湿装置に関する。
燃料電池は、電解質膜の含水量が減少すると発電効率が低下する。そこで、従来、燃料電池の空気極に供給されるカソードガス(空気)を加湿し、電解質膜の含水量を増加させて発電効率を向上させるようにしたカソードガス加湿装置が数多く提案されている。
カソードガスの加湿には、燃料電池の発電によって生成された水蒸気(生成水)が広く利用されている。例えば、特許文献1に記載される技術にあっては、燃料電池から排出されたカソードオフガス(使用済みのカソードガス)に含まれる水蒸気を、水蒸気透過膜を介してカソードガスに供給して加湿するようにしている。
特開2000−306595号公報
水蒸気透過膜を透過する水蒸気量は、一般に供給側の空気(上記した従来技術にあってはカソードオフガス)の相対湿度(以下単に「湿度」という)に依存する。具体的には、供給側空気の湿度が上昇するに従って透過する水蒸気量が増加する。このため、水蒸気透過膜を利用した従来の加湿装置にあっては、カソードオフガスの湿度が低下すると、カソードガスに供給される水蒸気量が減少してその湿度が低下し、発電効率が低下するという不具合があった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、カソードオフガスからカソードガスに供給される水蒸気量を増加させて発電効率を向上させるようにした燃料電池のカソードガス加湿装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、燃料電池に供給されるカソードガスを加湿する燃料電池のカソードガス加湿装置において、前記燃料電池に前記カソードガスを供給するエアブロワと、前記燃料電池から排出されたカソードオフガスに含まれる水蒸気を前記カソードガスに供給して加湿する加湿器とを備えると共に、前記加湿器と前記エアブロワを近接配置するように構成した。
また、請求項2にあっては、前記加湿器が、前記カソードガスが通過するカソードガス流路と、前記カソードオフガスが通過するカソードオフガス流路と、および前記カソードガス流路と前記カソードオフガス流路の間に配置されて前記水蒸気を前記カソードオフガス流路から前記カソードガス流路に透過させる水蒸気透過膜とからなると共に、前記カソードオフガス流路が、前記カソードガス流路よりも熱伝導性の高い材料から構成されるようにした。
また、請求項3にあっては、さらに、前記エアブロワに吸引される空気に含まれる粉塵を除去するエアフィルタを備えると共に、前記エアフィルタが、前記カソードガス流路よりも熱伝導性の高い材料で前記カソードオフガス流路と一体的に構成されるようにした。
請求項1に係る燃料電池のカソードガス加湿装置にあっては、燃料電池にカソードガスを供給するエアブロワと、燃料電池から排出されたカソードオフガスに含まれる水蒸気をカソードガスに供給して加湿する加湿器とを備えると共に、前記加湿器と前記エアブロワを近接配置するように構成したので、エアブロワに吸引される空気によってカソードオフガスを冷却してその湿度を上昇させることができ、よってカソードオフガスからカソードガスに供給される水蒸気量を増加させて発電効率を向上させることができる。
また、請求項2に係る燃料電池のカソードガス加湿装置にあっては、加湿器が、カソードガスが通過するカソードガス流路と、カソードオフガスが通過するカソードオフガス流路と、カソードガス流路とカソードオフガス流路の間に配置されてカソードガスに含まれる水蒸気をカソードオフガス流路からカソードガス流路に透過させる水蒸気透過膜とからなると共に、カソードオフガス流路がカソードガス流路よりも熱伝導性の高い材料から構成されるようにしたので、カソードオフガス流路を通過するカソードオフガスを効率良く冷却することができるため、カソードガスに供給される水蒸気量をより増加させることができる。
また、請求項3に係る燃料電池のカソードガス加湿装置にあっては、さらに、エアブロワに吸引される空気に含まれる粉塵を除去するエアフィルタを備えると共に、エアフィルタがカソードガス流路よりも熱伝導性の高い材料でカソードオフガス流路と一体的に構成されるようにしたので、大量の空気が通過するエアフィルタをヒートシンクとして利用することができるため、カソードオフガスをより効率良く冷却することができ、カソードガスに供給される水蒸気量をより一層増加させることができる。さらに、加湿器やエアブロワ、エアフィルタが近接してコンパクトに配置されるため、装置の小型化と軽量化にも寄与することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る燃料電池のカソードガス加湿装置の最良の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る燃料電池のカソードガス加湿装置を燃料電池ユニットの一部として示す概略図である。
図1において、符合10は、第1実施例に係る燃料電池のカソードガス加湿装置を備えた発電ユニットを示す。発電ユニット10は、燃料電池12や配管類など、発電に必要な要素が携帯自在な大きさにパッケージ化されてなる。
燃料電池12(具体的には積層体(セルスタック))は、単電池14(セル)を複数個、具体的には70個積層して形成され、定格出力1.05kwを発生する。尚、単電池14は、電解質膜(固体高分子膜)と、それを挟持するカソード電極(空気極)とアノード電極(燃料極)と、各電極の外側に配置されるセパレータとからなる公知の固体高分子型燃料電池であり、詳しい説明は省略する。
燃料電池12には、燃料電池12にカソードガス(反応空気)と冷却ガス(冷却空気)を供給する空気供給系20が接続される。空気供給系20は、空気を吸引して燃料電池12に供給(送風)するエアブロワ22と、燃料電池12から排出された冷却ガス(使用済みの冷却ガス。以下「冷却オフガス」という)をカソードガスとして再度燃料電池12に供給するためのカソードガス流路24a1,24a2と、燃料電池12から排出されたカソードガス(使用済みのカソードガス。以下「カソードオフガス」という)が通過するカソードオフガス流路24b1,24b2と、エアブロワ22に近接配置された加湿器26などからなる。
エアブロワ22は、燃料電池12の冷却ガス流入口(図1で図示せず)に接続される。第1のカソードガス流路24a1は、その上流側が冷却ガス排出口(図1で図示せず)に接続されると共に、下流側が加湿器26に接続される。また、第2のカソードガス流路24a2は、その上流側が加湿器26に接続されると共に、下流側がカソードガス流入口(図1で図示せず)に接続される。
冷却ガス排出口には、さらに冷却オフガス排出路24cの一端(上流側)が接続される。冷却オフガス排出路24cは、他端(下流側)が大気に開放されると共に、途中にはリリーフバルブ28が配置される。
第1のカソードオフガス流路24b1は、その上流側がカソードガス排出口(図1で図示せず)に接続されると共に、下流側が加湿器26に接続される。また、第2のカソードオフガス流路24b2は、その上流側が加湿器26に接続されると共に、下流側が大気に開放される。
また、燃料電池12には、燃料電池12にアノードガス(水素ガス)を供給するアノードガス供給系30が接続される。アノードガス供給系30は、アノードガスを高圧で封入したガスボンベ32と、ガスボンベ32を燃料電池12に接続する流路34a〜34dと、それらの途中に配置された後述する各要素とからなる。
ガスボンベ32は、手動のボンベバルブ36を介してレギュレータ38に接続され、レギュレータ38は、第1の流路34aを介してエジェクタ40に接続される。第1の流路34aの途中には、メインバルブ42(手動弁)が配置されると共に、メインバルブ42をバイパスする第2の流路34bが接続される。第2の流路34bの途中には、第1の電磁バルブ44と第2の電磁バルブ46が配置される。
エジェクタ40は、第3の流路34cおよび第4の流路34dを介して燃料電池12の各アノード電極に接続される。尚、第3の流路34cが供給側の流路であり、第4の流路34dが排出側の流路である。
また、第1の流路34aにおいてメインバルブ42の下流には、パージガス(不活性ガス。例えば窒素ガス)を燃料電池12に供給するパージガス供給系50が接続される。パージガス供給系50は、パージガスを高圧で封入したガスボンベ52と、ガスボンベ52を第1の流路34aに接続する第5の流路54と、それらの途中に配置された後述する各要素とからなる。
ガスボンベ52は、手動のボンベバルブ56を介してレギュレータ58に接続され、レギュレータ58は、第5の流路54を介して第1の流路34aに接続される。また、第5の流路54の途中には、第3の電磁バルブ60が配置される。
また、前記したエジェクタ40には、パージガス排出系70が接続される。パージガス排出系70は、エジェクタ40に接続されたパージガス排出路72と、パージガス排出路72の途中に配置された第4の電磁バルブ74とからなる。
尚、図1において、アノードガスやパージガスの流路となる各流路を太い実線で示し、空気の流路となる各流路を2重線で示した。
図1の説明を続けると、燃料電池12の出力端子には、出力回路100が接続される。出力回路100は、第1のDC−DCコンバータ102およびリレー104を介して図示しない外部機器に接続されると共に、第2のDC−DCコンバータ106を介してECU110(電子制御ユニット)に接続される。ECU110には、外部からオン・オフ自在な運転スイッチ112が接続されると共に、前記したリレー104が接続される。
次いで、上記した構成を前提に燃料電池12の発電動作について説明する。
ガスボンベ32に封入された高圧のアノードガスは、ボンベバルブ36が手動で開弁されることによってレギュレータ38に供給される。レギュレータ38で減圧、調圧されたアノードガスは、メインバルブ42が手動で操作(開弁)されることによって第1の流路34aを介してエジェクタ40に供給され、さらに第3の流路34cを介して燃料電池12のアノード電極に供給される。尚、図1に示す第1から第4の電磁バルブ44,46,60,74は、燃料電池12の非運転時にアノードガスやパージガスが外部に流出するのを防止するため、燃料電池12の運転終了時に全て閉弁されているものとする。換言すれば、第1から第4の電磁バルブ44,46,60,74は、いずれもノーマル・クローズ型の電磁バルブ(非通電時に閉弁し、通電時に開弁する電磁バルブ)である。
燃料電池12の各単電池14では、アノード電極に供給されたアノードガスがカソード電極に存在するカソードガス(酸素)と電気化学反応を生じることにより、発電が開始される。尚、アノード電極に供給されたアノードガスのうち、空気との電気化学反応に供されなかった未反応ガスは、第4の流路34dを介してエジェクタ40に還流され、第3の流路34cを介して再度アノード電極に供給される。
燃料電池12の発電が開始されると、その電力は出力回路100に設けられた第2のDC−DCコンバータ106で適宜な大きさの直流電圧に変換された後、ECU110に動作電源として供給される。
電力の供給を受けて起動させられたECU110は、第1の電磁バルブ44と第2の電磁バルブ46を開弁し、第2の流路34bを介してアノードガスをアノード電極に供給すると共に、エアブロワ16を動作させる。
エアブロワ16で吸引された空気は、先ず、冷却ガスとして燃料電池12内の冷却ガス通路(図示せず)に供給される。燃料電池12から排出された冷却オフガスは、さらに、第1のカソードガス流路24a1、加湿器26および第2のカソードガス流路24a2を介し、燃料電池12のカソード電極にカソードガスとして供給される。尚、冷却オフガスの一部は、リリーフバルブ28と冷却オフガス排出路24cを介して大気中に排出される。即ち、燃料電池12に供給されるカソードガスの量は、リリーフバルブ28によって手動で調節される。
燃料電池12から排出されたカソードオフガスは、第1のカソードオフガス流路24b1、加湿器26および第2のカソードオフガス流路24b2を通過して大気中に排出される。また、燃料電池12の発電に伴って生成された水蒸気(生成水)は、カソードオフガスと共に第1のカソードオフガス流路24b1を通過して加湿器26に至り、そこでカソードガスへと供給される。
尚、ECU110が起動して第1の電磁バルブ44と第2の電磁バルブ46が開弁されると、メインバルブ42を手動で操作する必要がなくなる。このため、ECU110は、燃料電池12の発電が開始されてECU110が起動したこと、換言すれば、外部機器への電力供給の準備が整ったことを、音声や表示などの適宜な報知手段(図示せず)を介して操作者に報知する。
そして、外部機器への電力供給の準備が整ったことを知った操作者によって運転スイッチ112が手動で操作(オン)されると、ECU110は、出力回路100に設けられたリレー104を動作させて第1のDC−DCコンバータ102と外部機器を導通させる。これにより、燃料電池12で発電された電力は、第1のDC−DCコンバータ102で適宜な大きさの直流電圧に変換された後、リレー104を介して外部機器へと供給される。
また、ECU110は、図示しない電圧センサの出力に基づき、各電磁バルブを動作させて燃料電池12のパージを実行する。具体的には、電圧センサの検出値が所定値以下に低下したとき、第2の流路34bに配置された第1の電磁バルブ44と第2の電磁バルブ46を閉弁すると共に、第5の流路54に配置された第3の電磁バルブ60とパージガス排出路72に配置された第4の電磁バルブ74を開弁する。
これにより、アノードガスの供給が遮断される一方、ガスボンベ52に封入された高圧のパージガスがボンベバルブ56を介してレギュレータ58に供給され、そこで減圧、調圧された後に第5の流路54、エジェクタ40および第3の流路34cを介して燃料電池12のアノード電極に供給される。尚、ボンベバルブ56は、燃料電池12の運転開始時に操作者によって予め開弁されるものとする。
アノード電極に供給されたパージガスは、アノード電極内に滞留した不反応ガスなどを燃料電池12内から押し出しつつ、第4の流路34d、エジェクタ40、パージガス排出路72を介して燃料電池12の外部に排出される。
次いで、図2以降を参照して空気供給系20の構成について詳説する。
図2および図3は、燃料電池12とそれに接続される空気供給系20の斜視図である。
図2に示すように、燃料電池12の側面12a(より具体的には、スタックが収容されるケースの側面)には、冷却ガス流入口24dとカソードガス流入口24eが設けられる。燃料電池12の上部には前記したエアブロワ22が配置され、その吐出口22aはマニホールド24fを介して冷却ガス流入口24dに接続される。
また、図3に示すように、燃料電池12の側面12b(上記した側面12aと対向する側面)には、冷却ガス排出口24gとカソードガス排出口24hが設けられる。冷却ガス排出口24gには、マニホールド24iを介して前記した第1のカソードガス流路24a1の上流側が接続される。第1のカソードガス流路24a1の下流側は、加湿器26を介して第2のカソードガス流路24a2の上流側に接続され、第2のカソードガス流路24a2の下流側は、図2に示す如くマニホールド24jを介してカソードガス流入口24eに接続される。冷却ガス排出口24gには、さらにマニホールド24iを介して冷却オフガス排出路24cの一端(上流側)が接続される。冷却オフガス排出路24cの他端(下流側)は、前記したように大気に開放されると共に、その途中にはリリーフバルブ28が配置される。
また、カソードガス排出口24hには、マニホールド24kを介して第1のカソードオフガス流路24b1の上流側が接続される。第1のカソードオフガス流路24b1の下流側は、加湿器26を介して第2のカソードオフガス流路24b2の上流側に接続され、第2のカソードオフガス流路24b2の下流側は大気に開放される。
図4は、加湿器26の分解斜視図である。
図4に示すように、加湿器26は、カソードガスが通過すべき流路26a(以下「加湿器内カソードガス流路」という)と、カソードオフガスが通過すべき流路26b(以下「加湿器内カソードオフガス流路」という)と、それらの間に配置される水蒸気透過膜26cなどからなり、エアブロワ22の空気取入口22bに取り付けられる。
エアブロワ22は、ブロワケース22cと、ブロワケース22cに収容された遠心式のファン22dと、ファン22dを回転させる電動モータ22e(図2に示す)と、ブロワケース22cに取り付けられるブロワカバー22fとからなる。ブロワカバー22fには、正面視円形の空気取入口22bが形成される。
加湿器内カソードガス流路26aは、ブロワカバー22fに一体的に形成される、具体的には、円形の空気取入口22bの周囲を取り囲むように(逆)Uの字状に形成される。加湿器内カソードガス流路26aは、その一端(エアブロワ22に向かって左側に位置する端部)に第1のカソードガス流路24a1の下流側が接続されると共に、他端(エアブロワ22に向かって右側に位置する端部)には第2のカソードガス流路24a2の上流側が接続される。尚、ブロワカバー22fおよび加湿器内カソードガス流路26aは、熱伝導性の低い樹脂材から構成される。
加湿器内カソードオフガス流路26bも、加湿器内カソードガス流路26aと同様に円形の空気取入口22bの周囲を取り囲むように(逆)Uの字状に形成され、その一端(エアブロワ22に向かって左側に位置する端部)に第2のカソードオフガス流路24b2の上流側が接続されると共に、他端(エアブロワ22に向かって右側に位置する端部)に第1のカソードオフガス流路24b1の下流側が接続される。即ち、加湿器内カソードガス流路26aと加湿器内カソードオフガス流路26bとでは、その内部の気体の流れ方向が逆向きとされる。尚、加湿器内カソードオフガス流路26bは、加湿器内カソードガス流路26aよりも熱伝導性が高い材料、具体的にはアルミニウムから構成される。
加湿器内カソードオフガス流路26bは、水蒸気透過膜26cとシール26d,26eを介して加湿器内カソードガス流路26aに取り付けられる。即ち、加湿器内カソードガス流路26aと加湿器内カソードオフガス流路26bは、水蒸気透過膜26cによって隔てられる。尚、水蒸気透過膜26cは、公知の中空糸膜からなる。
加湿器内カソードオフガス流路26bには、エアブロワ22に吸引される空気に含まれる粉塵を除去するエアフィルタ22gが一体的に取り付けられる。エアフィルタ22gは、具体的にはアルミニウム製のメッシュフィルタであり、エアブロワの空気取入口22bを覆うように加湿器内カソードオフガス流路26bの壁面に溶接されて取り付けられる。
また、加湿器内カソードガス流路26aは、第1および第2のカソードガス流路24a1,24a2よりも径大とされる(断面積が大きく設定される)。加湿器内カソードオフガス流路26bも同様に、第1および第2のカソードオフガス流路24b1,24b2よりも径大とされる。さらに、加湿器内カソードガス流路26aの壁面は、加湿器内カソードオフガス流路26bのそれよりも肉厚に形成される。これらの理由については後述する。
次いで、図2および図3を参照し、エアブロワ22で吸引された空気の流れについて詳説する。
エアフィルタ22gを介してエアブロワ22に吸引された空気は、吐出口22a、マニホールド24fおよび冷却ガス流入口24dを介し、冷却ガスとして燃料電池12の冷却ガス通路に供給される。冷却ガス通路を通過した冷却ガスは、冷却ガス排出口24gからマニホールド24iに排出される。マニホールド24iに排出された冷却オフガスは、リリーフバルブ28の開度に応じた量が冷却オフガス排出路24cから大気へと排出されると共に、残余が第1のカソードガス流路24a1を通過して加湿器26の加湿器内カソードガス流路26aに流入される。
加湿器内カソードガス流路26aを通過したカソードガスは、第2のカソードガス流路24a2、マニホールド24jおよびカソードガス流入口24eを介し、燃料電池12のカソード電極にカソードガスとして供給される。カソード電極を通過したカソードガスは、カソードガス排出口24hからマニホールド24kに排出された後、さらに第1のカソードオフガス流路24b1を介して加湿器26の加湿器内カソードオフガス流路26bに流入される。
加湿器内カソードオフガス流路26bを通過したカソードオフガスは、第2のカソードオフガス流路24b2を介して大気へと排出される。
続いて、カソードガスの加湿動作について詳説する。
燃料電池12の発電に伴って発生した水蒸気は、カソードオフガスと共に第1のカソードオフガス流路24b1を通過して加湿器26の加湿器内カソードオフガス流路26bに流入する。そして、水蒸気透過膜26cを透過して加湿器内カソードガス流路26aを流れるカソードガスに供給され、よってカソードガスが加湿される。
ここで特徴的なことは、加湿器26がエアブロワ22に近接配置されていること、具体的には、加湿器内カソードオフガス流路26bがエアブロワの空気取入口22bに近接配置されていることにある。これにより、エアブロワ22に吸引された空気によって加湿器内カソードオフガス流路26bが冷却されるため、その内部を通過するカソードオフガスも冷却されて湿度が上昇し、よってカソードオフガスからカソードガスに供給される水蒸気量を増加させて燃料電池12の発電効率を向上させることができる。
また、加湿器内カソードオフガス流路26bを、加湿器内カソードガス流路26aよりも熱伝導性の高い材料、具体的にはアルミニウムから構成したので、加湿器内カソードオフガス流路26bの冷却を促進してカソードオフガスを効率良く冷却することができ、よってカソードガスに供給される水蒸気量をより増加させることができる。
さらに、加湿器内カソードオフガス流路26bを、空気取入口22bの周囲を取り囲むように(逆)Uの字状に形成したことから、加湿器内カソードオフガス流路26bと空気取入口22bの接触面積が増大され、カソードオフガスをより一層効率良く冷却することができ、よってカソードガスに供給される水蒸気量をより一層増加させることができる。
さらに、加湿器内カソードオフガス流路26bにエアフィルタ22gを一体的に取り付けると共に、エアフィルタ22gを、加湿器内カソードオフガス流路26bと同様に熱伝導性の高いアルミニウムから構成したので、大量の空気が通過するエアフィルタ22gをヒートシンクとして利用することができるため、カソードオフガスをより一層効率良く冷却することができ、よってカソードガスに供給される水蒸気量をより一層増加させることができる。また、加湿器26やエアブロワ22、エアフィルタ22gが近接してコンパクトに配置されるため、装置の小型化と軽量化にも寄与することができる。
一方、加湿器内カソードガス流路26aに関しては、熱伝導性の低い樹脂製とし、さらにはその壁面を加湿器内カソードオフガス流路26bよりも肉厚に形成したことから、エアブロワ22に吸引された空気による冷却が抑制される。前述したように、燃料電池12にあっては、冷却オフガスをカソードガスとして使用するため、カソードガスは昇温された状態で加湿器26に流入する。従って、加湿器内カソードガス流路26aの冷却を抑制することで、カソードガスを高温に維持する、換言すれば、カソードガスが取り込める水蒸気量の低下(飽和水蒸気量の低下)を防止することができ、よってカソードガスに供給される水蒸気量をより一層増加させることができる。
また、加湿器内カソードガス流路26aと加湿器内カソードオフガス流路26bを、それぞれ第1および第2のカソードガス流路24a1,24a2と第1および第2のカソードオフガス流路24b1,24b2よりも径大としたので、各流路26a,26bを通過するカソードガスとカソードオフガスの流速を低下させることができる。これにより、カソードオフガスの冷却効率をより一層向上させることができると共に、単位流量当たりの水蒸気供給時間を増大することができ、よってカソードガスに供給される水蒸気量をより一層増加させることができる。
さらに、加湿器内カソードガス流路26aを通過するカソードガスの流れ方向と加湿器内カソードオフガス流路26bを通過するカソードオフガスの流れ方向を逆向きとしたので、温度が低下する前(取り込める水蒸気量が最も多いとき)のカソードガスと温度が最も低下した(湿度が最も上昇した)ときのカソードオフガスの間で水蒸気の移動を行うことができ、よってカソードガスに供給される水蒸気量をより増加させることができる。
以上の如く、この発明の第1実施例にあっては、燃料電池(12)に供給されるカソードガスを加湿する燃料電池のカソードガス加湿装置において、前記燃料電池(12)に前記カソードガスを供給するエアブロワ(22)と、前記燃料電池(12)から排出されたカソードオフガスに含まれる水蒸気を前記カソードガスに供給して加湿する加湿器(26)とを備えると共に、前記加湿器(26)と前記エアブロワ(22)を近接配置するように構成した。
これにより、エアブロワ22に吸引される空気によってカソードオフガスを冷却してその湿度を上昇させることができ、よってカソードオフガスからカソードガスに供給される水蒸気量を増加させて燃料電池12の発電効率を向上させることができる。
また、前記加湿器(26)が、前記カソードガスが通過するカソードガス流路(加湿器内カソードガス流路26a)と、前記カソードオフガスが通過するカソードオフガス流路(加湿器内カソードオフガス流路26b)と、および前記カソードガス流路(26a)と前記カソードオフガス流路(26b)の間に配置されて前記水蒸気を前記カソードオフガス流路(26b)から前記カソードガス流路(26a)に透過させる水蒸気透過膜(26c)とからなると共に、前記カソードオフガス流路(26b)が、前記カソードガス流路(26a)よりも熱伝導性の高い材料(具体的にはアルミニウム)から構成されるようにした。
これにより、加湿器内カソードオフガス流路26bを通過するカソードオフガスを効率良く冷却することができるため、カソードガスに供給される水蒸気量をより増加させることができる。
さらに、前記エアブロワ(22)に吸引される空気に含まれる粉塵を除去するエアフィルタ(22g)を備えると共に、前記エアフィルタ(22g)が、前記カソードガス流路(26a)よりも熱伝導性の高い材料(具体的にはアルミニウム)で前記カソードオフガス流路(26b)と一体的に構成されるようにした。
これにより、大量の空気が通過するエアフィルタ22gをヒートシンクとして利用することができるため、カソードオフガスをより効率良く冷却することができ、カソードガスに供給される水蒸気量をより一層増加させることができる。さらに、加湿器26やエアブロワ22、エアフィルタ22gが近接してコンパクトに配置されるため、装置の小型化と軽量化にも寄与することができる。
尚、上記において、加湿器内カソードオフガス流路26bやエアフィルタ22gの材料の具体例を挙げたが、それに限定されるものではない。
12 燃料電池
22 エアブロワ
22g エアフィルタ
26 加湿器
26a 加湿器内カソードガス流路(カソードガス流路)
26b 加湿器内カソードオフガス流路(カソードオフガス流路)
26c 水蒸気透過膜
22 エアブロワ
22g エアフィルタ
26 加湿器
26a 加湿器内カソードガス流路(カソードガス流路)
26b 加湿器内カソードオフガス流路(カソードオフガス流路)
26c 水蒸気透過膜
Claims (3)
- 燃料電池に供給されるカソードガスを加湿する燃料電池のカソードガス加湿装置において、前記燃料電池に前記カソードガスを供給するエアブロワと、前記燃料電池から排出されたカソードオフガスに含まれる水蒸気を前記カソードガスに供給して加湿する加湿器とを備えると共に、前記加湿器と前記エアブロワを近接配置したことを特徴とする燃料電池のカソードガス加湿装置。
- 前記加湿器が、前記カソードガスが通過するカソードガス流路と、前記カソードオフガスが通過するカソードオフガス流路と、および前記カソードガス流路と前記カソードオフガス流路の間に配置されて前記水蒸気を前記カソードオフガス流路から前記カソードガス流路に透過させる水蒸気透過膜とからなると共に、前記カソードオフガス流路が、前記カソードガス流路よりも熱伝導性の高い材料から構成されることを特徴とする請求項1記載の燃料電池のカソードガス加湿装置。
- さらに、前記エアブロワに吸引される空気に含まれる粉塵を除去するエアフィルタを備えると共に、前記エアフィルタが、前記カソードガス流路よりも熱伝導性の高い材料で前記カソードオフガス流路と一体的に構成されることを特徴とする請求項2記載の燃料電池のカソードガス加湿装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004114608A JP2005302442A (ja) | 2004-04-08 | 2004-04-08 | 燃料電池のカソードガス加湿装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100765269B1 (ko) | 2006-10-19 | 2007-10-09 | 주식회사 로템 | 수소 재순환 블로어 |
KR100767532B1 (ko) | 2006-09-04 | 2007-10-17 | 현대자동차주식회사 | 연료전지용 일체형 공기 블로어 및 가습기 |
US8920987B2 (en) | 2009-08-26 | 2014-12-30 | Hyundai Motor Company | Fuel cell system with improved humidification performance |
JP7459840B2 (ja) | 2021-06-02 | 2024-04-02 | トヨタ自動車株式会社 | 空冷式燃料電池システム |
-
2004
- 2004-04-08 JP JP2004114608A patent/JP2005302442A/ja not_active Withdrawn
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