JP2006017569A - 角速度センサ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、X軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への角速度センサとしての不要信号の発生を抑制できる薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】検出部を構成する上部電極8c,9cの中心線8d,9dが、音叉型振動子のアーム1a,1bの主面3a,3bの中心線10,11から主面3a,3bにそれぞれ隣接して設けられた側面3c,3e側に向かって、それぞれΔWだけシフトした構成である。
【選択図】図2

Description

本発明は、X軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への角速度センサとしての不要信号の発生を抑制できる角速度センサ及びその製造方法に関するものである。
ドライエッチングを用いた角速度センサ用の音叉型振動子の製造方法としては、図7に示すようなものが知られている。図7において、100はドライエッチング用のプラズマ発生源、101はプラズマ発生源100から出射されるプラズマの進行方向、102はドライエッチング用マスクとしてのレジスト膜、103はシリコンウエハである。
レジスト膜102には、シリコンウエハ103内に複数の音叉型振動子を形成するための開口部が設けられている。
このレジスト膜102をシリコンウエハ103に重ね、プラズマ発生源100から発せられるプラズマによりドライエッチングを行い、音叉型振動子を形成する。
図8は、図7に示す角速度センサ用の音叉型振動子の製造方法におけるA部断面の詳細な製造工程を説明する工程図である。
図8において、102a,102b,102cはレジスト膜102内に設けられた音叉型振動子の各アームに対応した部分、104aは102a部分と102b部分の間に開口しドライエッチングされていく部分、104bは102b部分と102c部分の間に開口しドライエッチングされていく部分、105,112,113は保護膜、106,108,109,111は音叉型振動子の各アームの側面に相当する面、107,110はシリコンウエハ103におけるドライエッチング進行中の底部である。
図8(a)において、104a部分、104b部分に対するプラズマの進行方向101は、シリコンウエハ103の法線に対して傾斜しているため、プラズマによるサイドエッチング効果により側面106、側面109はプラズマの進行方向101に対応するように傾斜する。しかし、側面108、側面111はそれぞれ102b部分と102c部分により影となるため、プラズマによるサイドエッチングは少なく、シリコンウエハ103のほぼ法線方向と平行になる。
図8(b)において、図8(a)に見られるようなサイドエッチングの影響をできる限り軽減するために保護膜105を形成する。
図8(c)から図8(f)においては、それぞれ図8(a)、図8(b)に示した製造工程が繰り返される。
図8(g)において、図8(f)に示す保護膜113が覆われている状態からプラズマにより最終のドライエッチングが行われ、音叉型振動子のアーム120,121,122がシリコンウエハ103から完成した状態を示している。
図8(g)においても、図8(a)に示した各アームの側面に相当する面106,109と同様に側面114,116はプラズマによるサイドエッチング効果によりプラズマの進行方向101に対応するように傾斜する。同じく、側面115,117はプラズマによるサイドエッチングは少なく、シリコンウエハ103のほぼ法線方向と平行になる。
図9は、図7および図8に示した角速度センサ用の音叉型振動子の製造方法により作成された音叉型振動子をX軸方向に駆動したときの音叉型振動子の変形状態を説明するための図である。図9(a)は音叉型振動子をX軸方向に駆動したときの平面図、図9(b)は同側面図、図10は同C−C断面図である。
図9において、130はアーム120,121を連結するための基部、135,136はアーム120,121のそれぞれ主面、140,141はアーム120の主面135上に設けられた駆動部、142,143はアーム121の主面136上に設けられた駆動部、150はアーム120の主面135上に設けられた検出部、151はアーム121の主面136上に設けられた検出部である。
図10において、140aはアーム120の主面135上の外側寄りに設けられた下部電極、140bは下部電極140a上に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、140cは圧電膜140b上に設けられた上部電極、141aはアーム120の主面135上の内側寄りに設けられた下部電極、141bは下部電極141a上に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、141cは圧電膜141b上に設けられた上部電極、150aはアーム120の主面135上の中心線160を含み対称に設けられた下部電極、150bは下部電極150a上に中心線160を含み対称に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、150cは圧電膜150b上に中心線160を含み対称に設けられた上部電極である。同様に、143aはアーム121の主面136上の外側寄りに設けられた下部電極、143bは下部電極143a上に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、143cは圧電膜143b上に設けられた上部電極、142aはアーム121の主面136上の内側寄りに設けられた下部電極、142bは下部電極142a上に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、142cは圧電膜142b上に設けられた上部電極、151aはアーム121の主面136上の中心線161を含み対称に設けられた下部電極、151bは下部電極151a上に中心線161を含み対称に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、151cは圧電膜151b上に中心線161を含み対称に設けられた上部電極である。駆動部140は下部電極140a、圧電膜140bと上部電極140cから構成されている。また、駆動部141は下部電極141a、圧電膜141bと上部電極141cから構成されている。また、駆動部142は下部電極142a、圧電膜142bと上部電極142cから構成されている。また、駆動部143は下部電極143a、圧電膜143bと上部電極143cから構成されている。また、検出部150は下部電極150a、圧電膜150bと上部電極150cから構成されている。また、検出部151は下部電極151a、圧電膜151bと上部電極151cから構成されている。
以下に、音叉型振動子をX軸方向に駆動させる方法について述べる。
圧電膜140b,143bがY軸方向に収縮するように、上部電極140c,143cに同相の駆動電圧を印加する。同様に、圧電膜141b,142bがY軸方向に伸張するように、上部電極141c,142cに上部電極140c,143cに印加する駆動電圧とは逆相の駆動電圧を上部電極141c,142cに印加する。これにより、図9(a)に示すようにアーム120,121はX軸方向に、かつ、互いに外向きに振動する。また、アーム120,121には、それぞれドライエッチングにより、図7、図8および図10に示すようなプラズマの進行方向101に対応するような傾斜した側面114,116が形成されてしまうため、X軸方向への振動と同時にアーム120,121をそれぞれZ軸方向に、かつ、互いに逆向きになるような振動が発生してしまう。この結果、検出部を構成する圧電膜150bにはZ軸方向に収縮させるような応力が印加される。また、検出部を構成する圧電膜151bにはZ軸方向に伸張させるような応力が印加される。これらの応力に起因して、検出部を構成する上部電極150c,151cにはそれぞれ互いに逆の符号を持つ電荷が発生する。このように、音叉型振動子をX軸方向に駆動させるだけで、Y軸周りに角速度が印加されていないにもかかわらず、あたかも角速度が印加されたかのような電荷(不要信号)が上部電極150c,151cに現れてしまう。
また、上述したような角速度センサ用の音叉型振動子の製造方法においては、シリコンウエハ103内に形成された音叉型振動子のアームの断面形状がシリコンウエハ103の中心部から周辺部に向かうほど矩形状から台形状へと変化する。そればかりか、シリコンウエハ103内での音叉型振動子の形成される位置毎にも異なってくる。これにより、シリコンウエハ103の中心部以外に形成された音叉型振動子においては、この振動子をX軸方向へ音叉振動させる時にどうしても音叉振動方向以外(Z軸方向)への不要振動成分が発生してしまう。このように、シリコンウエハ103内の各位置に形成された音叉型振動子をX軸方向へ音叉振動させた時のZ軸方向へ発生する角速度センサとしての不要信号の発生量を図11に示す。
このような不要振動成分の発生を抑制するために、例えば、特許文献1に記載されているような調整方法が用いられている。この調整方法は、シリコンウエハ103内に形成された音叉型振動子毎にそれぞれ個別に開口部を有したマスク(図示せず)を前記音叉型振動子に一体に貼り付けた状態で、音叉振動方向以外への不要振動成分が発生しやすくなるまで計測しながら音叉型振動子のアームの質量を減じたり、または質量を付加したりする。
特開平10−132573号公報
しかしながら上述した従来の角速度センサおよびその製造方法においては、音叉型振動子をシリコンウエハ103内に形成する位置毎にアームの断面形状がそれぞれ異なるため、形成後の音叉型振動子毎にその形状を一つひとつ調整するための開口部を有したマスクを一体に貼り付けなければならない。したがって、最終的に完成した角速度センサとして、どうしても厚くなってしまう。また、上述したように異なったアームの断面形状を有した角速度センサ毎に、その都度個別に一つひとつ調整し完成させなければならないという問題点もあった。
本発明は、X軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への角速度センサとしての不要信号の発生を抑制できる薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、この検出部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記検出部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鋭角である場合は、前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記主面の中心線から前記傾斜した側面と反対側に向かってシフトした角速度センサであり、薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサでありながらX軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への角速度センサとしての不要信号の発生を抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、検出部が設けられたアームの主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鋭角である場合は、前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記傾斜した側面の傾斜角度に対応して前記主面の中心線から前記傾斜した側面と反対側に向かって所定量シフトしており、Z軸方向への角速度センサとしての不要信号の発生をより最適に抑制できる。
請求項3に記載の発明は、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、この検出部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記検出部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鈍角である場合は、前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記主面の中心線から前記傾斜した側面側に向かってシフトした角速度センサであり、薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサでありながらX軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への角速度センサとしての不要信号の発生を抑制できる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、検出部が設けられたアームの主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鈍角である場合は、前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記傾斜した側面の傾斜角度に対応して前記主面の中心線から前記傾斜した側面側に向かって所定量シフトしており、Z軸方向への角速度センサとしての不要信号の発生をより最適に抑制できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1または3に記載の発明において、駆動部は、アームの主面の中心線を境に両側に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に前記主面の中心線を境に離間して設けられた上部電極とからなり、検出部を構成する材料に合わせることができ、安価であるばかりか、特性管理も容易となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1または3に記載の発明において、駆動部は、アームの主面の中心線を境に離間して設けられた下部電極とこの下部電極上にそれぞれ設けられた圧電膜とこの圧電膜上にそれぞれ設けられた上部電極とからなり、検出部を構成する材料に合わせることができ、安価であるばかりか、特性管理も容易となると同時に、X軸方向への音叉駆動の信頼性もより高まる。
請求項7に記載の発明は、請求項1または3に記載の発明において、音叉型振動子は、ドライエッチングにより形成されており、形状精度の安定を高くできる。
請求項8に記載の発明は、請求項1または3に記載の発明において、音叉型振動子は、シリコン系の材料からなり、機械的強度も大きく、大きな振幅で音叉型振動子を共振させることができる。
請求項9に記載の発明は、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、前記駆動部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記駆動部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鋭角である場合は、前記アームをX軸方向に駆動した時に前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量が前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面と反対側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量より小さくなるように構成した角速度センサであり、薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサでありながらX軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向へ引き起こされる不要振動自体を抑制し、その結果として角速度センサとしての不要信号の発生が抑制できる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、駆動部は、アームの主面の中心線を境に両側に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に前記主面の中心線を境に離間して設けられた上部電極とからなり、安価であるばかりか、特性管理も容易となる。
請求項11に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、駆動部は、アームの主面の中心線を境に離間して設けられた下部電極とこの下部電極上にそれぞれ設けられた圧電膜とこの圧電膜上にそれぞれ設けられた上部電極とからなり、安価であるばかりか、特性管理も容易となると同時に、X軸方向への音叉駆動の信頼性もより高まる。
請求項12に記載の発明は、請求項10または請求項11に記載の発明において、駆動部が設けられたアームの主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鋭角である場合は、前記主面の中心線より前記傾斜した側面側寄りに設けられた上部電極のX軸方向の幅が前記主面の中心線より前記傾斜した側面と反対側寄りに設けられた上部電極のX軸方向の幅より狭く、かつ、前記両上部電極のY軸方向の中心位置及び長さがほぼ等しいため、設計が容易である。
請求項13に記載の発明は、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、前記駆動部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記駆動部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鈍角である場合は、前記アームをX軸方向に駆動した時に前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量が前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面と反対側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量より大きくなるように構成した角速度センサであり、薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサでありながらX軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向へ引き起こされる不要振動自体を抑制し、その結果として角速度センサとしての不要信号の発生が抑制できる。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の発明において、駆動部は、アームの主面の中心線を境に両側に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に前記主面の中心線を境に離間して設けられた上部電極とからなり、安価であるばかりか、特性管理も容易となる。
請求項15に記載の発明は、請求項13に記載の発明において、駆動部は、アームの主面の中心線を境に離間して設けられた下部電極とこの下部電極上にそれぞれ設けられた圧電膜とこの圧電膜上にそれぞれ設けられた上部電極とからなり、安価であるばかりか、特性管理も容易となると同時に、X軸方向への音叉駆動の信頼性もより高まる。
請求項16に記載の発明は、請求項14または請求項15に記載の発明において、駆動部が設けられたアームの主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鈍角である場合は、前記主面の中心線より前記傾斜した側面側寄りに設けられた上部電極のX軸方向の幅が前記主面の中心線より前記傾斜した側面と反対側寄りに設けられた上部電極のX軸方向の幅より広く、かつ、前記両上部電極のY軸方向の中心位置及び長さがほぼ等しいため、設計が容易である。
請求項17に記載の発明は、請求項9または13に記載の発明において、音叉型振動子は、ドライエッチングにより形成されており、形状精度の安定を高くできる。
請求項18に記載の発明は、請求項9または13に記載の発明において、音叉型振動子は、シリコン系の材料からなり、機械的強度も大きく、大きな振幅で音叉型振動子を共振させることができる。
請求項19に記載の発明は、請求項9または13に記載の発明において、検出部は、アームの主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とから構成され、駆動部を構成する材料に合わせることができ、安価であるばかりか、特性管理も容易となる。
請求項20に記載の発明は、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記主面上に設けられた検出部とを備えた角速度センサの製造方法であって、基板のXY面上に下部電極を形成する工程と、この下部電極上に圧電膜を形成する工程と、この圧電膜上に上部電極を形成する工程と、前記下部電極、圧電膜と上部電極からそれぞれ前記駆動部と検出部を形成する工程と、前記アームのY軸方向が前記基板のY軸方向を向くように前記音叉型振動子を前記基板からドライエッチングにより形成する工程とを備え、前記基板のYZ面に対する前記ドライエッチング用のプラズマの入射角度が大きくなるに従って前記アームの主面上に設けられる前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記主面の中心線から前記基板のX軸方向周辺部に向かって所定量シフトするように形成しているため、基板内に形成される音叉型振動子の位置によって異なる断面形状を有したアームをX軸方向に音叉振動させた時にZ軸方向へ発生する角速度センサとしての異なった不要信号を検出部の形成時にそれぞれ一括して解消させることができる。
本発明の角速度センサは、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、この検出部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記検出部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鋭角である場合は、前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記主面の中心線から前記傾斜した側面と反対側に向かってシフトした角速度センサであり、薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサでありながらX軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への角速度センサとしての不要信号の発生を抑制できる。
また、本発明の角速度センサは、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、この検出部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記検出部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鈍角である場合は、前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記主面の中心線から前記傾斜した側面側に向かってシフトした角速度センサであり、薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサでありながらX軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への角速度センサとしての不要信号の発生を抑制できる。
また、本発明の角速度センサは、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、前記駆動部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記駆動部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鋭角である場合は、前記アームをX軸方向に駆動した時に前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量が前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面と反対側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量より小さくなるように構成した角速度センサであり、薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサでありながらX軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向へ引き起こされる不要振動自体を抑制し、その結果として角速度センサとしての不要信号の発生が抑制できる。
また、本発明の角速度センサは、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、前記駆動部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記駆動部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鈍角である場合は、前記アームをX軸方向に駆動した時に前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量が前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面と反対側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量より大きくなるように構成した角速度センサであり、薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサでありながらX軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向へ引き起こされる不要振動自体を抑制し、その結果として角速度センサとしての不要信号の発生が抑制できる。
また、本発明の角速度センサの製造方法は、少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記主面上に設けられた検出部とを備えた角速度センサの製造方法であって、基板のXY面上に下部電極を形成する工程と、この下部電極上に圧電膜を形成する工程と、この圧電膜上に上部電極を形成する工程と、前記下部電極、圧電膜と上部電極からそれぞれ前記駆動部と検出部を形成する工程と、前記アームのY軸方向が前記基板のY軸方向を向くように前記音叉型振動子を前記基板からドライエッチングにより形成する工程とを備え、前記基板のYZ面に対する前記ドライエッチング用のプラズマの入射角度が大きくなるに従って前記アームの主面上に設けられる前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記主面の中心線から前記基板のX軸方向周辺部に向かって所定量シフトするように形成しているため、基板内に形成される音叉型振動子の位置によって異なる断面形状を有したアームをX軸方向に音叉振動させた時にZ軸方向へ発生する角速度センサとしての異なった不要信号を検出部の形成時にそれぞれ一括して解消させることができる。
以下に本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1における角速度センサの音叉型振動子をX軸方向に駆動したときの平面図、図1(b)は同側面図、図2は同A−A断面図、図3は同実施の形態1におけるシリコンウエハ内に形成された音叉型振動子の配置図、図4は図3に示すB−B断面における製造プロセスを説明するための工程図、図5は同製造プロセスを詳細に説明するための工程図、図6は同製造プロセスを用いてシリコンウエハ内に形成された音叉型振動子のX軸方向の位置と音叉型振動子のZ軸方向へ発生する角速度センサの不要信号との関係を説明するための特性図である。
以下に、本実施の形態1における角速度センサの構成について説明する。
図1において、2はアーム1a,1bを連結するための基部、3a,3bはアーム1a,1bのそれぞれ主面、4,5はアーム1aの主面3a上に設けられた駆動部、6,7はアーム1bの主面3b上に設けられた駆動部、8はアーム1aの主面3a上に設けられた検出部、9はアーム1bの主面3b上に設けられた検出部である。音叉型振動子は、アーム1a,1bと基部2から構成される。
図2において、3cはアーム1aの主面3aにほぼ垂直な側面、3dはアーム1aの主面3aに隣接して設けられた傾斜した側面(製造方法の詳細は、図5に示す)、3eはアーム1bの主面3bにほぼ垂直な側面、3fはアーム1bの主面3bに隣接して設けられた傾斜した側面(製造方法の詳細は、図5に示す)、4aはアーム1aの主面3a上の外側寄りに設けられた下部電極、4bは下部電極4a上に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、4cは圧電膜4b上に設けられた上部電極、5aはアーム1aの主面3a上の内側寄りに設けられた下部電極、5bは下部電極5a上に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、5cは圧電膜5b上に設けられた上部電極、8aはアーム1aの主面3aの中心線10を境に対称に設けられた下部電極、8bは下部電極8a上に中心線10を境に対称に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、8cは圧電膜8b上に中心線10から側面3c側にΔWだけ中心線8dをシフトさせて設けられた上部電極である。同様に、7aはアーム1bの主面3b上の外側寄りに設けられた下部電極、7bは下部電極7a上に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、7cは圧電膜7b上に設けられた上部電極、6aはアーム1bの主面3b上の内側寄りに設けられた下部電極、6bは下部電極6a上に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、6cは圧電膜6b上に設けられた上部電極、9aはアーム1bの主面3bの中心線11を境に対称に設けられた下部電極、9bは下部電極9a上に中心線11を境に対称に設けられた膜面に垂直方向に分極処理された圧電膜、9cは圧電膜9b上に中心線11から側面3e側にΔWだけ中心線9dをシフトさせて設けられた上部電極である。駆動部4は下部電極4a、圧電膜4bと上部電極4cから構成されている。また、駆動部5は下部電極5a、圧電膜5bと上部電極5cから構成されている。また、駆動部6は下部電極6a、圧電膜6bと上部電極6cから構成されている。また、駆動部7は下部電極7a、圧電膜7bと上部電極7cから構成されている。また、検出部8は下部電極8a、圧電膜8bと上部電極8cから構成されている。また、検出部9は下部電極9a、圧電膜9bと上部電極9cから構成されている。
以下に、角速度センサの音叉型振動子をX軸方向に駆動させる方法について述べる。
圧電膜4b,7bがY軸方向に収縮するように、上部電極4c,7cに同相の駆動電圧を印加する。同様に、圧電膜5b,6bがY軸方向に伸張するように、上部電極5c,6cに上部電極4c,7cに印加する駆動電圧とは逆相の駆動電圧を印加する。これにより、図1(a)に示すようにアーム1a,1bはX軸方向に、かつ、互いに外向きに振動する。また、アーム1a,1bには、それぞれ図2に示すような傾斜した側面3d,3fが存在するため、X軸方向への振動と同時にアーム1a,1bをそれぞれZ軸方向に、かつ、互いに逆向きになるような振動を起こさせる。この結果、検出部を構成する圧電膜8bにはZ軸方向に収縮させるような応力が印加される。また、検出部を構成する圧電膜9bにはZ軸方向に伸張させるような応力が印加される。これらの応力に起因して、検出部を構成する上部電極8c,9cにはそれぞれ互いに逆の符号を持つほぼ同一の電荷が発生する。このように、音叉型振動子をX軸方向に駆動させるだけで、Y軸周りに角速度が印加されていないにもかかわらず、あたかも角速度が印加されたかのような電荷(不要信号)が上部電極8c,9cに現れてしまう。
但し、上述したように検出部を構成する上部電極8c,9cのそれぞれの中心線8d,9dが、主面3a,3bの中心線10,11に対して、それぞれ傾斜した側面3d,3fの側とは反対方向にΔW(この量は、原則としてドライエッチングされた時の側面3d,3fの傾斜度合いに起因して上部電極8c,9cにそれぞれ発生する不要信号の大きさに対応して決まる)だけソフトされているため、前記上部電極8c,9cにそれぞれ発生する不要信号が抑制される。
以下に、前述の不要信号を抑制するためのメカニズムを説明する。上部電極8cに現れる事象としては、主として次の3つの点が考えられる。
第1として、音叉型振動子をX軸方向へ駆動した時、アーム1aがZ軸方向へ撓むことにより、圧電膜8bがZ軸方向に収縮するため、上部電極8cにはマイナスの電荷(例えば、A=−100とする)が発生する。
第2として、音叉型振動子をX軸方向へ駆動した時、アーム1aがX軸方向の外向きに撓むことにより、圧電膜8bにおける主面3aの中心線10より外側に位置する部分にはZ軸方向に伸張させる応力が加わるため、これに対応する上部電極8cの部分(従来より幅がΔWだけ増加している)にはプラスの電荷(例えば、B=+1000とする)が発生する。
第3として、音叉型振動子をX軸方向へ駆動した時、アーム1aがX軸方向の外向きに撓むことにより、圧電膜8bにおける主面3aの中心線10より内側に位置する部分にはZ軸方向に収縮させる応力が加わるため、これに対応する上部電極8cの部分(従来より幅がΔWだけ減少している)にはマイナスの電荷(例えば、C=−900とする)が発生する。
したがって、音叉型振動子をX軸方向へ駆動した時、上部電極8cにトータルとして現れる電荷は、A+B+C=−100+(+1000)+(−900)=0となり、Z軸方向へ現れる不要信号は抑制される。
また、上部電極9cに現れる事象も基本的には上部電極8cに現れる事象と同じで、主として以下の3つの点が考えられる。
第1として、音叉型振動子をX軸方向へ駆動した時、アーム1bがZ軸方向へ撓むことにより、圧電膜9bがZ軸方向に伸張するため、上部電極9cにはプラスの電荷(例えば、D=+100とする)が発生する。
第2として、音叉型振動子をX軸方向へ駆動した時、アーム1bがX軸方向の外向きに撓むことにより、圧電膜9bにおける主面3bの中心線11より内側に位置する部分にはZ軸方向に収縮させる応力が加わるため、これに対応する上部電極9cの部分(従来より幅がΔWだけ増加している)にはマイナスの電荷(例えば、E=−1000とする)が発生する。
第3として、音叉型振動子をX軸方向へ駆動した時、アーム1bがX軸方向の外向きに撓むことにより、圧電膜9bにおける主面3bの中心線11より外側に位置する部分にはZ軸方向に伸張させる応力が加わるため、これに対応する上部電極9cの部分(従来より幅がΔWだけ減少している)にはプラスの電荷(例えば、F=+900とする)が発生する。
したがって、音叉型振動子をX軸方向へ駆動した時、上部電極9cにトータルとして現れる電荷は、D+E+F=+100+(−1000)+(+900)=0となり、Z軸方向へ現れる不要信号は抑制される。
以上により、Y軸周りに角速度Ωが印加された時のアーム1a,1bをZ軸方向へ撓ませるコリオリ力に基づき上部電極8c,9cに発生する電荷のみを検出回路(図示せず)で処理することにより、角速度信号のみを出力することができる角速度センサが実現できる。このように、上部電極8c,9cを所定量シフトさせるだけで、音叉型振動子をX軸方向へ駆動した時のZ軸方向への不要信号の発生を抑制できるため、薄型な角速度センサが実現できる。
以下に、本実施の形態1における角速度センサの製造方法について説明する。特に、その主要部である音叉型振動子、この上に設けられる駆動部と検出部について、図3、図4と図5を用いて詳述する。
図3において、20は基板としてのシリコン系の材料からなるウエハ(以下、シリコンウエハと称す)であり、音叉型振動子のアーム1a,1bの長手方向がシリコンウエハ20のY軸方向を向くようにシリコンウエハ20内に多数設けられた様子を示す。
図4において、(1)は下部電極成膜工程、(2)は圧電膜成膜工程、(3)は上部電極成膜工程、(4)は上部電極用レジスト膜のパターンニング工程、(5)は上部電極のエッチング工程、(6)は圧電膜、下部電極用レジスト膜のパターンニング工程、(7)は圧電膜、下部電極エッチング工程、(8)は音叉型振動子形成用レジスト膜のパターンニング工程、(9)はシリコンウエハのエッチング工程である。
図5は、シリコンウエハ20の中心から−X軸方向に向かって30mmの位置にある音叉型振動子等を形成していく例について、以下に詳細を述べる。
図5(a)は、図4に示す下部電極成膜工程(1)に対応し、外形がφ4インチで、厚さが200μmのシリコンウエハ20を蒸着装置にセットし、下部電極としての厚さ3000ÅのPt−Ti膜21を蒸着する。
図5(b)は、図4に示す圧電膜成膜工程(2)に対応し、Pt−Ti膜21が蒸着されたシリコンウエハ20をスパッタ装置にセットし、圧電膜としての厚さが2.5μmのPZT膜22を物理的蒸着法の一種であるスパッタリングにより形成する。
図5(c)は、図4に示す上部電極成膜工程(3)に対応し、PZT膜22が形成されたシリコンウエハ20をスパッタ装置にセットし、上部電極としての厚さが3000ÅのAu/Ti膜23を物理的蒸着法の一種であるスパッタリングにより形成する。
図5(d)は、図4に示す上部電極用レジスト膜のパターンニング工程(4)に対応し、Au/Ti膜23の上に第1のレジスト膜としてのレジスト膜24を塗布し、図1に示す駆動部4,5,6,7、検出部8,9に対応する形状(例えば、X軸方向への音叉振動時にZ軸方向へ発生する撓みにより検出部8,9にもたらされる不要信号の大きさに対応するように上部電極のみを所定量シフトさせ、駆動部を構成する上部電極は従来通りの位置に)の第1の開口部をパターンニングする。
図5(e)は、図4に示す上部電極のエッチング工程(5)に対応し、パターンニングされたレジスト膜24が付与されたシリコンウエハ20をドライエッチング装置にセットし、Au/Ti膜23を前記パターンニングされたレジスト膜24を介して、駆動部4,5,6,7を構成するAu/Ti膜からなる上部電極4c,5c,6c,7c、検出部8,9を構成するAu/Ti膜からなる上部電極8c,9cが第1のドライエッチング加工によりそれぞれ形成される。
図5(f)は、図4に示す圧電膜、下部電極用レジスト膜のパターンニング工程(6)に対応し、PZT膜22と上部電極4c,5c,6c,7c,8c,9cの上に第2のレジスト膜としてのレジスト膜25を塗布し、レジスト膜25に図1に示す駆動部4,5,6,7と検出部8,9に対応するような形状の第2の開口部をパターンニングする。
図5(g)は、図4に示す圧電膜、下部電極エッチング工程(7)に対応し、パターンニングされた第2の開口部を有したレジスト膜25が付与されたシリコンウエハ20をドライエッチング装置にセットし、PZT膜22とPt−Ti膜21を前記パターンニングされたレジスト膜25を介して、第2のドライエッチング加工により駆動部4,5,6,7を構成するPZT膜からなる圧電膜4b,5b,6b,7b、Pt−Ti膜からなる下部電極4a,5a,6a,7aと、検出部8,9を構成するPZT膜からなる圧電膜8b,9b、Pt−Ti膜からなる下部電極8a,9aがそれぞれ形成される。
図5(h)は、図4に示す音叉型振動子形成用レジスト膜のパターンニング工程(8)に対応し、図1に示す駆動部4,5,6,7と検出部8,9とシリコンウエハ20上に第3のレジスト膜としてのレジスト膜26を塗布し、レジスト膜26に図1に示すアーム1aと1bの隙間が50μmに対応するような形状の第3の開口部をパターンニングする。
図5(i)は、図4に示すシリコンウエハのエッチング工程(9)に対応し、パターンニングされた第3の開口部を有したレジスト膜26が付与されたシリコンウエハ20をドライエッチング装置にセットし、シリコンウエハ20をSF6ガスを用い、rf電力2500Wで8秒ドライエッチングし、その後、CF4ガスに交換し、rf電力1800Wで3秒印加し保護膜(図示せず)を付着させる。前記ドライエッチングと保護膜の付着を1セットにした工程を240セット繰り返す第3のドライエッチング加工を行う。第3のドライエッチング加工後のアーム1aの内側面3dはプラズマの進行方向に対応するような傾斜面となっており、アーム1aの外側面3cはシリコンウエハ20の表面にほぼ垂直な面に仕上がっている。同様に、アーム1bの外側面3fはプラズマの進行方向に対応するような傾斜面となっており、アーム1bの内側面3eはシリコンウエハ20の表面にほぼ垂直な面に仕上がっている。
図5においては、図3に示すシリコンウエハ20の中心から−X軸方向に向かって30mmの位置にある音叉型振動子等を含めた角速度センサを形成する例について説明したが、プラズマの進行方向を考慮に入れ、例えば図3に示すシリコンウエハ20の中心から−X軸方向に向かって20mmの位置に形成される音叉型振動子等を含めた角速度センサにおいては、プラズマの進行方向がシリコンウエハ20の面に対してやや垂直に近づいてくるため、第1のレジスト膜としてのレジスト膜24に設けられる第1の開口部の内の上部電極8c,9cに相当する部分の所定のシフト量ΔWはやや減少する。
シリコンウエハ20をドライエッチングする時のプラズマの進行方向の違い(すなわち、シリコンウエハ20のYZ面に対するプラズマの入射角度の違い)によって、音叉型振動子のアームの側面に発生する側面の傾斜度合いは決まる。すなわち、YZ面に対するプラズマの入射角度が大きくなるほど、アームの側面の傾斜度合いが大きくなり(例えば、主面36と側面3fの交わる角度が鋭角で、その角度が小さくなり)、結果として音叉型振動子をX軸方向へ駆動した時のZ軸方向へもたらされる不要信号の発生量も大きくなる。すなわち、この傾斜度合いに対応して、所定のシフト量ΔWは予め決定される。例えば、アームの側面の傾斜角度1°当たりシフト量ΔW=10μmとなる。
図6において、横軸はシリコンウエハ20の中心からX軸方向の距離(mm)、Y軸は音叉型振動子をX軸方向に駆動した時のZ軸方向に発生する角速度センサとしての不要信号(任意)である。また、図7に示す従来のドライエッチング加工によりシリコンウエハ103を用いて音叉型振動子等を製造する方法で形成された音叉型振動子をX軸方向に駆動した時に発生するZ軸方向への角速度センサとしての不要信号の値を図6に併記してある。図6に示すように、シリコンウエハ20の中心からX軸方向に±30mmの範囲において、所望の角速度センサに要求されるZ軸方向への不要信号の発生量が許容値以内に収まっていることがわかる。
本実施の形態においては、プラズマの発生源からのプラズマの進行方向の性向を配慮し、検出部を構成する上部電極形成用の開口部を所定方向に、かつ、所定量シフトさせたレジスト膜を用いて上部電極をドライエッチングを行うことで、シリコンウエハ20内の所定の領域(例えば、シリコンウエハ20の中心からX軸方向に±30mmの範囲)において、所望の角速度センサに要求されるZ軸方向への不要信号の発生量を許容値以内に収めることができた。しかし、本願発明の角速度センサおよび角速度センサの製造方法の技術思想は、検出部を構成する上部電極の配置、ならびに、上部電極の形成方法に限定されるものではなく、検出部を構成する下部電極、圧電膜および上部電極のすべてを所定方向に、かつ、所定量シフトさせても同等の作用効果が発揮される。すなわち、検出部を構成する下部電極、圧電膜と上部電極の内の少なくとも上部電極を所定方向に、かつ、所定量シフトさせれば同等の作用効果が期待できる。
また、本実施の形態においては、アーム1a,1bのそれぞれの主面3a,3b上に検出部8,9が設けられた例について説明してきたが、検出部を主面3a,3bとそれぞれ対向する側の主面に設けることも可能である。この場合は、これらの主面とこれらの主面にそれぞれ隣接して設けられた傾斜した側面3d,3fの交わる角度が鈍角であるため、検出部を主面3a,3b上に設けた場合とは逆に、傾斜した側面3d,3fの傾斜度合いが大きい(鈍角の数値が大きい)程、検出部を構成する下部電極、圧電膜と上部電極の内の少なくとも上部電極を傾斜した側面3d,3f側に向かって、傾斜度合いに対応して所定量シフトさせることでZ軸方向へ発生する不要信号を抑制できる。
また、本実施の形態においては、駆動部と検出部の構成として、いずれも下部電極、この下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極からなる構成についてのみ説明してきたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、静電駆動、静電検出等のような構成も考えられる。しかし、市場から要求される角速度センサとしての性能、信頼性と価格等を勘案すると、駆動部と検出部のいずれとも下部電極、圧電膜と上部電極とから構成するのがより好ましい。
また、本実施の形態においては、基板としてシリコンウエハを用いて例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ダイヤモンド、溶融石英、アルミナ、GaAs等さまざまな材料を用いることが可能である。
また、本実施の形態においては、プラズマの発生源からのプラズマの進行方向の性向を配慮し、検出部を所定方向に、かつ、所定量シフトさせる例について説明してきたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図1、図2において、検出部8,9をそれぞれ主面3a,3bの中心線10,11に対して対称になるように設け、駆動部4,5を構成する下部電極4a,5aと圧電膜4b,5bを主面3aの中心線10を境に対称になるように設け、駆動部6,7を構成する下部電極6a,7aと圧電膜6b,7bを主面3bの中心線11を境に対称になるように設け、駆動部4,5,6,7を構成する上部電極4c,5c,6c,7cのY軸方向の中心位置及び長さはほぼ同じであるが、音叉型振動子をX軸方向に駆動した時のZ軸方向に発生する角速度センサとしての不要信号の大きさ(主面3a,3bと主面3a,3bにそれぞれ隣接して設けられた傾斜した側面3d,3fの交わる鋭角な角度の大きさ)に対応するように上部電極5c,7cのX軸方向の幅を上部電極4c,6cのX軸方向の幅に対してそれぞれ狭くなるように構成しても、Z軸方向へ引き起こされる不要振動自体が抑制されるため、Z軸方向に発生する角速度センサとしての不要信号を抑制することができる。
また、本実施の形態においては、アーム1a,1bのそれぞれの主面3a,3b上に駆動部4,5,6,7が設けられた例について説明してきたが、駆動部を主面3a,3bとそれぞれ対向する側の主面に設けることも可能である。この場合は、これらの主面とこれらの主面にそれぞれ隣接して設けられた傾斜した側面3d,3fの交わる角度が鈍角であるため、駆動部を主面3a,3b上に設けた場合とは逆に、傾斜した側面3d,3fの傾斜度合いが大きい(鈍角の数値が大きい)程、傾斜した側面3d,3f側の駆動部を構成する少なくとも上部電極のX軸方向の幅を傾斜した側面3d,3fと反対側の駆動部を構成する少なくとも上部電極のX軸方向の幅よりも広くなるように構成しても、Z軸方向へ引き起こされる不要振動自体が抑制されるため、Z軸方向に発生する角速度センサとしての不要信号を抑制することができる。
この例におけるZ軸方向に発生する不要信号を抑制するためのメカニズムを図1、図2に示すアーム1bを用いて簡単に説明する。図2に示す傾斜した側面3fの存在により、音叉型振動子をX軸方向に駆動するとアーム1bは図1(b)に示すようにZ軸方向にも撓み、Z軸方向に角速度センサとしての不要信号が発生してしまう。したがって、Z軸方向への撓みがゼロになるように駆動部6を構成する圧電膜6bのY軸方向の伸張力を増加させ、駆動部7を構成する圧電膜7bのY軸方向の収縮力を減少させるようにすればよい。これを実現するためには、音叉型振動子をX軸方向に駆動した時のZ軸方向に発生する角速度センサとしての不要信号の大きさに対応するように、傾斜した側面3f側に設けられた駆動部7のY軸方向の変形量を側面3eに設けられた駆動部6のY軸方向の変形量よりも小さくなるようにすればよい。これらの具体的な一例としては、前述のような駆動部の位置関係や形状が考えられる。
上述の例では、上部電極のX軸方向の幅を音叉型振動子をX軸方向に駆動した時のZ軸方向に発生する角速度センサとしての不要信号の大きさに対応するように調整しているが、下部電極と圧電膜を同時に調整しても当然構わない。すなわち、駆動部を構成する下部電極、圧電膜と上部電極の内の少なくとも上部電極のX軸方向の幅が調整されてあれば同等の作用効果が期待できる。
本発明は、X軸方向への音叉振動時におけるZ軸方向への角速度センサとしての不要信号の発生を抑制できる薄型で、かつ、都度個別調整が不要な角速度センサおよびその製造方法として有用である。
(a)本発明の実施の形態1における角速度センサの音叉型振動子をX軸方向に駆動した時の変形状態を示す平面図、(b)同側面図 同A−A断面図 同実施の形態1におけるシリコンウエハ内に形成される音叉型振動子の配置図 図3に示すB−B断面における製造プロセスを説明するための工程図 同製造プロセスを詳細に説明するための工程図 シリコンウエハ内に形成された音叉型振動子のX軸方向の位置と角速度センサの不要信号との関係を説明するための特性図 従来の角速度センサ用の音叉型振動子の製造方法の概略図 同製造方法のA部断面の詳細な製造プロセスを説明するための工程図 (a)同製造方法で形成した角速度センサの音叉型振動子をX軸方向に駆動した時の変形状態を示す平面図、(b)同側面図 同C−C断面図 シリコンウエハ内に形成された音叉型振動子のX軸方向の位置と角速度センサの不要信号との関係を説明するための特性図
符号の説明
1a,1b アーム
2 基部
3a,3b 主面
3c,3d,3e,3f 側面
4,5,6,7 駆動部
4a,5a,6a,7a,8a,9a 下部電極
4b,5b,6b,7b,8b,9b 圧電膜
4c,5c,6c,7c,8c,9c 上部電極
8,9 検出部
8d,9d,10,11 中心線
20 シリコンウエハ
21 Pt−Ti膜
22 PZT膜
23 Au/Ti膜
24,25,26 レジスト膜

Claims (20)

  1. 少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、この検出部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記検出部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鋭角である場合は、前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記主面の中心線から前記傾斜した側面と反対側に向かってシフトした角速度センサ。
  2. 検出部が設けられたアームの主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鋭角である場合は、前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記傾斜した側面の傾斜角度に対応して前記主面の中心線から前記傾斜した側面と反対側に向かって所定量シフトした請求項1に記載の角速度センサ。
  3. 少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、この検出部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記検出部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鈍角である場合は、前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記主面の中心線から前記傾斜した側面側に向かってシフトした角速度センサ。
  4. 検出部が設けられたアームの主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鈍角である場合は、前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記傾斜した側面の傾斜角度に対応して前記主面の中心線から前記傾斜した側面側に向かって所定量シフトした請求項3に記載の角速度センサ。
  5. 駆動部は、アームの主面の中心線を境に両側に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に前記主面の中心線を境に離間して設けられた上部電極とからなる請求項1または3に記載の角速度センサ。
  6. 駆動部は、アームの主面の中心線を境に離間して設けられた下部電極とこの下部電極上にそれぞれ設けられた圧電膜とこの圧電膜上にそれぞれ設けられた上部電極とからなる請求項1または3に記載の角速度センサ。
  7. 音叉型振動子は、ドライエッチングにより形成された請求項1または3に記載の角速度センサ。
  8. 音叉型振動子は、シリコン系の材料からなる請求項1または3に記載の角速度センサ。
  9. 少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、前記駆動部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記駆動部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鋭角である場合は、前記アームをX軸方向に駆動した時に前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量が前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面と反対側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量より小さくなるように構成した角速度センサ。
  10. 駆動部は、アームの主面の中心線を境に両側に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に前記主面の中心線を境に離間して設けられた上部電極とからなる請求項9に記載の角速度センサ。
  11. 駆動部は、アームの主面の中心線を境に離間して設けられた下部電極とこの下部電極上にそれぞれ設けられた圧電膜とこの圧電膜上にそれぞれ設けられた上部電極とからなる請求項9に記載の角速度センサ。
  12. 駆動部が設けられたアームの主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鋭角である場合は、前記主面の中心線より前記傾斜した側面側寄りに設けられた上部電極のX軸方向の幅が前記主面の中心線より前記傾斜した側面と反対側寄りに設けられた上部電極のX軸方向の幅より狭く、かつ、前記両上部電極のY軸方向の中心位置及び長さがほぼ等しい請求項10または請求項11に記載の角速度センサ。
  13. 少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記アームの少なくとも1つの主面上に設けられた検出部とを備え、前記駆動部は前記主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とからなり、前記駆動部が設けられた主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鈍角である場合は、前記アームをX軸方向に駆動した時に前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量が前記駆動部の内の前記主面の中心線より前記傾斜した側面と反対側に向かって設けられた部分のY軸方向の変形量より大きくなるように構成した角速度センサ。
  14. 駆動部は、アームの主面の中心線を境に両側に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に前記主面の中心線を境に離間して設けられた上部電極とからなる請求項13に記載の角速度センサ。
  15. 駆動部は、アームの主面の中心線を境に離間して設けられた下部電極とこの下部電極上にそれぞれ設けられた圧電膜とこの圧電膜上にそれぞれ設けられた上部電極とからなる請求項13に記載の角速度センサ。
  16. 駆動部が設けられたアームの主面とこの主面に隣接して設けられた傾斜した側面との交わる角度が鈍角である場合は、前記主面の中心線より前記傾斜した側面側寄りに設けられた上部電極のX軸方向の幅が前記主面の中心線より前記傾斜した側面と反対側寄りに設けられた上部電極のX軸方向の幅より広く、かつ、前記両上部電極のY軸方向の中心位置及び長さがほぼ等しい請求項14または請求項15に記載の角速度センサ。
  17. 音叉型振動子は、ドライエッチングにより形成された請求項9または13に記載の角速度センサ。
  18. 音叉型振動子は、シリコン系の材料からなる請求項9または13に記載の角速度センサ。
  19. 検出部は、アームの主面上に設けられた下部電極とこの下部電極上に設けられた圧電膜とこの圧電膜上に設けられた上部電極とから構成された請求項9または13に記載の角速度センサ。
  20. 少なくとも2つのアームとこのアームを連結する少なくとも1つの基部からなる音叉型振動子と、前記アームをX軸方向に駆動するために前記アームの主面上に設けられた駆動部と、Y軸周りに印加された角速度に起因する前記アームのZ軸方向への振動を検出するために前記主面上に設けられた検出部とを備えた角速度センサの製造方法であって、基板のXY面上に下部電極を形成する工程と、この下部電極上に圧電膜を形成する工程と、この圧電膜上に上部電極を形成する工程と、前記下部電極、圧電膜と上部電極からそれぞれ前記駆動部と検出部を形成する工程と、前記アームのY軸方向が前記基板のY軸方向を向くように前記音叉型振動子を前記基板からドライエッチングにより形成する工程とを備え、前記基板のYZ面に対する前記ドライエッチング用のプラズマの入射角度が大きくなるに従って前記アームの主面上に設けられる前記検出部の内の少なくとも前記上部電極の中心線が前記主面上において前記主面の中心線から前記基板のX軸方向周辺部に向かって所定量シフトするように形成した角速度センサの製造方法。
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