JP2005532406A - ニトロフェノールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高純度ニトロフェノールの製造方法、より詳細には、ニトロハロベンゼンからp−ニトロフェノールを製造する方法に関する。本発明の方法は、以下の段階:(a)ニトロハロベンゼン化合物を塩基と反応させることによってニトロハロベンゼン化合物を加水分解する段階;(b)ニトロフェノール化合物をその塩から生成させるために酸処理によって酸性化する段階;(c)得られたニトロフェノール化合物を結晶化させる段階;及び、(d)得られた生成物を分離する段階を含む。本発明は、更に少なくとも以下の段階:(e)加水分解(a)の後で酸性化(b)の前に反応媒体を濃縮する段階;及び、(f)酸性化(b)後に得られた水相を除去するために、酸性化(b)の後で結晶化(c)の前に行う液/液傾瀉段階を含むことを特徴とする。

Description

本発明は高純度ニトロフェノールの製造方法に関する。
より詳細には本発明の目的は、無機または有機の形態にあるハロゲン含有不純物を含まないニトロフェノールを提供することである。
より具体的には本発明は、p−ニトロフェノールの製造方法に関する。
p−ニトロフェノールは、植物保護の分野、特に殺虫剤の製造に使用される中間化合物である。
p−ニトロフェノールはまた、製薬の分野で、本質的にAPAP即ちN−アセチル−p−アミノフェノールの製造中間体として使用されている。
このためには、p−ニトロフェノールがかなり厳密な純度要件を満たしていなければならない。
p−ニトロフェノールの製造経路の1つは、殆どの場合に水酸化ナトリウムの溶液を使用して行うp−ニトロクロロベンゼンの塩基加水分解段階(step)と、次いで、一般には硫酸を用いて行う形成されたナトリウムフェネート塩の酸性化段階とから成る。
ここで生じる問題は、上記方法が高純度のp−ニトロフェノールを提供できないことである。その理由は特に、例えば残留p−ニトロクロロベンゼンの存在に起因する無機形態にある塩素が存在するから、または、例えばp−ニトロクロロベンゼンと水酸化ナトリウムとの反応によって生じた残留塩化ナトリウムの存在に起因する有機形態(塩化物イオン)にある塩素が存在するからのみならず、種々の有色副生物、特にアゾ型またアゾキシ型の有色副生物が存在するからである。
有色生成物の形成を防止するために、塩基加水分解を、過酸化物の存在下で行うこと(ドイツ特許DE1543952)または酸素含有ガスを導入して行うこと(米国特許US3283011)が提案されている。
更に、米国特許第3,624,164号には、ニトロフェノールの塩の製造方法が記載されている。該方法は、p−ニトロクロロベンゼンを塩基加水分解する段階と、次いで媒体を濃縮する段階と、対応するフェネートを結晶化させる段階とから成る。更に、酸性化処理によってp−ニトロフェノールとし、次いで、水相の分離によって液相p−ニトロフェノールを回収するか、または、反応媒体の結晶化によって固体フェノールを回収する。しかしながら、得られたp−ニトロフェノールは、塩素含量に関して所望の純度基準を満たしていない。
本発明の目的は、必要なニトロフェノールの純度をコントロールすることが可能であり、また、高純度要件を満たす生成物を得ることが可能な応用範囲の広い方法を提案することである。即ち、得られる生成物の純度を処理段階の選択次第で調節することが可能である。
ニトロハロベンゼンからニトロフェノールを製造する方法が知見された。この方法こそが本発明の目的である。本方法は、
−(a)塩基との反応によってニトロハロベンゼン化合物を加水分解する段階ことと、
−(b)酸処理によって酸性化し、ニトロフェノール化合物をその塩から得ることと、
−(c)得られたニトロフェノール化合物を結晶化させることと、
−(d)得られた生成物を分離することと、
を含み、更に、少なくとも以下の段階:
−(e)加水分解(a)の後であって且つ酸性化(b)の前に反応媒体を濃縮する段階、
−(f)酸性化(b)後に得られた水相を除去するために、酸性化(b)の後であって且つ結晶化(c)の前に行う液/液傾瀉(liquid/liquid decantation)段階、
も含むことを特徴とする方法。
より詳細には本方法は、以下の段階、即ち、
−(a)塩基との反応によってニトロハロベンゼン化合物を加水分解する段階と、
−(e)反応媒体を濃縮する段階と、
−(b)酸処理によって酸性化し、ニトロフェノール化合物をその塩から得る段階と、
−(f)酸性化(b)後に得られた水相を除去するための液/液傾瀉段階と、
−(c)得られたニトロフェノール化合物を結晶化させる段階と、
−(d)得られた生成物を分離する段階と、
を含む。
従って、本発明によれば、
−180ppm未満、好ましくは50ppm未満のニトロハロベンゼン(特に、p−ニトロクロロベンゼン)含量、
によって示される、脂溶性不純物(ニトロハロベンゼン、例えば、p−ニトロクロロベンゼン(PNCB)、ニトロベンゼン(ニトロハロベンゼンの典型的な不純物)の含量が少ないニトロフェノールが得られる。
本発明によればまた、
−40ppm未満、好ましくは20ppm未満のハロゲン化物イオン含量、
−好ましくは200ppm未満、より好ましくは100ppm未満のイオウ含量、
によって示される、水溶性不純物(塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、親水性有機物例えば有機スルホネートまたはスルフェート)が除去されたニトロフェノールが得られる。
このように本発明の方法は、中間体として形成されたニトロフェネートの酸性化剤として本発明の方法に硫酸を使用したときに生じる含硫不純物を含まないニトロフェノールを提供することが可能である。
本発明の方法はイオウ含量を実質的に低減させることが可能である。ニトロフェノールの所期の用途においてこれは特に有利な特徴である。実際、イオウは周知の触媒毒であるので、その後のAPAPを得るための段階の過程では接触水素化によってニトロ基をアミノ基に還元することを考慮すると、触媒が残留イオウを殆ど含有しないことが望ましい。
典型的な別の解決方法は、ニトロフェノールの結晶化処理の回数を増加させている。しかしながらこの代替的解決方法は、生成物の収率及び損失の観点から有利でない。
濃縮段階と傾瀉段階とを同時に組み合わせる本発明の方法によれば、2つのタイプの不純物が除去されるのでより純粋な生成物が得られる。
本発明の別の変形実施態様によれば、塩基加水分解後に得られたニトロフェネートの中間的分離を行う。これによっていっそう高い純度を有しているニトロフェノールを得ることが可能である。
別の変形実施態様では、傾瀉後に回収された有機相の水洗を行うことによって純度はいっそう改良される。
本発明方法にはニトロハロベンゼン(NHB)が使用される。これは、一般式:
Figure 2005532406
によって表される。
上記の式(I)中の、Xは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子、好ましくは塩素原子を表す。
上記の式(I)中の、NO基は、オルト、メタまたはパラ位、好ましくはパラ位に存在する。
本発明は、本発明方法の反応を妨害しない限り、芳香環に別の置換基が存在することを排除しない。より具体的には、1つまたは複数の別のハロゲン原子または1つまたは複数のニトロ基または炭素原子数1から4個の1つまたは複数のアルキル基を存在させることが可能である。
複数という用語は、4個以下の置換基を意味すると理解される。
より具体的には本発明は、ニトロモノハロベンゼン、好ましくはo−、m−またはp−ニトロクロロベンゼンに関連する。
また、好ましくは99%を上回る純度を有している市販の製品を使用することができる。
本発明方法を理解し易くするために、図1から図3を以下に示す。これらの図は本発明方法の種々の変形実施態様を表す概略図であるが、本発明の範囲はこれらの実施態様に限定されない。
図1
本発明の方法によれば、最初に、ニトロハロベンゼンを無機または有機の塩基と反応させることによってニトロハロベンゼンの塩基加水分解を行う。
強塩基、即ち、12よりも大きいpKbを有している塩基を選択するのが好ましい。pKbは、25℃の水性媒体中で測定した塩基の解離定数の余対数であると定義される。
本発明の方法の実施には、アルカリ金属塩のような無機塩基、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化セシウム、水酸化ルビジウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物が特に好適である。
水酸化トリアルキルアンモニウムを使用することも可能であるが、これによって追加の利点が得られることはない。
経済的な理由から、すべての塩基のうちから水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを選択するのが好ましい。
出発塩基性溶液の濃度に厳密な制約はない。使用されるアルカリ金属水酸化物溶液は一般に、5と70重量%の間、好ましくは7と50重量%の間の濃度を有している。
反応媒体に導入する塩基の量は、出発ニトロハロベンゼン化合物のハロゲン原子を加水分解するために必要な量に基づく。
一般に、ニトロハロベンゼンのほぼ完全または完全な変換を得るために必要な塩基の量は、この量を塩基のモル数とニトロハロベンゼンのモル数との比によって表すと、この比が少なくとも2、好ましくは2と3との間になる量である。しかしながら、必要ならば、2よりも小さい値になる量または3よりも大きい値になる量でもよい。
水は、反応媒体の全質量に対する重量%で表してニトロハロベンゼンが1から50重量%、好ましくは7から25重量%に相当するような量で媒体中に存在する。
本発明の方法は、100℃と200℃の間、好ましくは140℃と180℃の間の温度で行うのが有利である。
本方法は好ましくは、反応物の自己発生圧力下で行う。
加水分解段階の持続時間は可変である。一例として、殆どの場合には1と6時間の間であると言われている。この段階の持続時間が別のパラメーター、特に温度に関係することは極めて明らかである。
実用化の見地からは、反応物であるニトロハロベンゼンと塩基とをオートクレーブに充填し、次いで加熱することができる。また、反応物を順次に充填することも可能である。特に、水酸化ナトリウムを充填し、次いでニトロハロベンゼンを部分量ずつ添加するかまたは連続的に導入することが可能である。
加水分解反応の終了時、塩の形態にあるニトロフェノールが得られる。会合したカチオンは使用した塩基に由来する。本文中の以後の記載ではこれを“ニトロフェネート”と呼ぶ。
本発明方法の1つの特徴によれば、反応媒体中のニトロフェネートの濃度が0.1重量%から10重量%までに、好ましくは0.5重量%から3重量%までに増加するように反応媒体を濃縮することができる。
従って、この処理の進行中に、水(例えば、反応媒体の質量に対して1から20重量%の水が加水分解から生じる)と、反応しなかった出発反応物ニトロハロベンゼンと、スチーム中に飛沫同伴(entrain)され得るかまたは水と共に共沸混合物を形成し得る例えばニトロベンゼンのような揮発性化合物全部とを含む画分(F)が除去される。
特に加水分解媒体が水中での溶解度が低い有機物を含有しているときには、この段階によって最終生成物の純度がかなり改良される。
第一の実施態様では、上記温度範囲を維持しながら圧力解放によって反応圧力を低下させるだけである。この圧力解放は、反応媒体中でニトロフェネートが標的濃度に到達するために必要な量の水が除去されるように最初に行う。水と揮発性不純物とを除去することによって、塩形態のニトロフェノールが所望の濃度で得られる。
反応媒体を濃縮するための別の実施態様では、反応媒体中で塩の形態にあるニトロフェノールが所望の濃度になるように水の一部を蒸留する。
蒸留は、大気圧下に100℃のオーダの温度で行うことができる。
蒸留はまた、大気圧よりもやや低い圧力、例えば、20から750mm水銀の圧力下に100℃よりも低い温度で行うこともできる。圧力は一般に、蒸留温度が80℃と99.6℃の間となるように選択される。
蒸留はまた、大気圧よりも高い圧力下で行うこともできる。
別の実施態様では、流体、例えばスチームまたは不活性ガス、特に窒素の噴射によって飛沫同伴(entrainment)を惹起する。
本発明の方法によれば、次の段階ではヒドロキシル基を発生させるために、得られたニトロフェネートを酸性化する。
このためには、得られた生成物を最初に水溶液または水性懸濁液にする。添加し得る水の量は、ニトロフェネートの濃度が10%から80%、好ましくは15%から50%で変化するような量である。
この処理は、30℃と80℃の間、好ましくは50℃と60℃の間の温度で行う。次の段階では、無機物に由来のプロトン酸、好ましくは塩酸または硫酸を添加することによって反応媒体を酸性化する。
95重量%を上回る濃度、好ましくは96から98重量%の濃度の濃硫酸溶液を使用するのが好ましい。
酸の量は、ニトロフェネートを中和するために必要な量に少なくとも等しい量である。一般には、酸性化が終了したときに1と7の間、好ましくは2と5の間のpHが得られるような量である。
反応媒体は例えば、45℃と70℃の間の温度、好ましくは50℃と60℃の間で変化する温度に維持する。
本方法は好ましくは反応物を大気圧下に維持して行う。
本質的にニトロフェノール(p−ニトロフェノールの場合には約70%)を含有する水/ニトロフェノール混合物を含む液相と、過剰量の酸、好ましくは硫酸、酸性化後に得られた塩、通常は硫酸ナトリウム、及び、場合によっては微量で存在する水溶性有機生成物を含む水相とから成る2相媒体が得られる。水溶性有機生成物は例えば、ベンゼン核のスルホン化によって生じる。
本発明方法の好ましい変形実施態様によれば、酸性化後に、上述の酸性化温度範囲、好ましくは60℃〜70℃の温度範囲で、得られた2つの液相の傾瀉処理を行う。
過剰量の硫酸と、酸性化後に得られた塩、通常は硫酸ナトリウムと、本質的にニトロフェノールを含む有機相のベンゼン核のスルホン化によって生じた微量の生成物とを含む水相(F)の分離を行う。
この水相の一部は、加水分解段階または酸性化段階に有利にリサイクルできる。一般には例えばこの相の10から50重量%までをリサイクルできる。
また、(F)の冷却中に沈殿する本質的にニトロフェノールから成る固体も同じ段階にリサイクルできる。
有機相からニトロフェノールを結晶化させるためには、40℃よりも低い温度、好ましくは周囲温度またはそれよりも低い温度に冷却する。
この段階中に、ニトロフェノールの濃度は10%から70%まで、好ましくは20%から60%まで変化し得る。次に、標準的な固/液分離技術によって、好ましくは濾過または遠心分離によって結晶化生成物の分離を行う。
分離は、結晶化終了時の温度で行う。
本質的にニトロフェノール(NP)である固体と、結晶化母液、溶解限度のニトロフェノール及び塩残渣を含有している洗浄液(F)から成る水相とを回収する。
水相が低い塩分を有しており、加水分解段階またはフェネート酸性化段階に有利にリサイクルできることに注目されたい。
得られたニトロフェノールを、必要ならば水によって1回または複数回洗浄することができる。
50ppm未満のハロニトロベンゼンを含有し、100ppm未満のハロゲン化物及び100ppm未満のイオウを含有しているニトロフェノールが回収される。
図2
本発明の方法によれば、最初に、ニトロハロベンゼン化合物の塩基加水分解を上述の手順で行い、反応の終了時にニトロフェノールを塩の形態で得る。
本発明方法の1つの特徴によれば、媒体中のニトロフェノールの濃度が0.1重量%から10重量%まで、好ましくは0.5重量%から3重量%まで増加するように反応媒体の濃縮処理を行う。
従って、この処理の進行中に、水(例えば、反応媒体の質量に対して1から10重量%の水が加水分解から生じる)と、反応しなかった出発反応物ニトロハロベンゼンと、スチームに飛沫同伴され得るかまたは例えばニトロベンゼンのような水と共に共沸混合物を形成し得るすべての揮発性化合物とを含む画分(F)が除去される。
この段階によって所望の濃度を得ることができ、特に加水分解媒体が水中での溶解度が低い有機物を含有しているときには、最終生成物の純度がかなり改良される。
濃縮を行うために図1に説明した実施態様を使用する。
この処理の終了時に、得られたニトロフェネートを、周囲温度(殆どの場合には15℃と25℃の間)に相当する温度まで冷却することによって結晶化させる。
次に、標準的固/液分離技術によって、好ましくは濾過または遠心分離によって結晶化生成物の分離を行うことができる。
分離は、典型的には0℃と20℃の間の温度で行う。
本質的にニトロフェネートである固体と、加水分解反応によって生じた塩、本質的に塩化ナトリウム及び溶解したニトロフェネート画分を含有する水相(F)とを回収する。
必要ならば、水または水酸化ナトリウムもしくは塩化ナトリウムで飽和した水によって1回または複数回、例えば3回まで洗浄することができる。
本発明の方法に従えば、得られたニトロフェネートを次の段階で酸性化して、ヒドロキシル官能基を生成させる。この段階は図1に記載の条件下で行う。
本質的にニトロフェノール(p−ニトロフェノールの場合には約70%)を含有する水/ニトロフェノール混合物を含む液相と、過剰量の酸、好ましくは硫酸、酸性化後に得られた塩、殆どの場合に硫酸ナトリウム、及び、場合によっては微量で存在する水溶性有機物を含む水相とから成る2相媒体が得られる。水溶性有機物は例えば、ベンゼン核のスルホン化によって生じる。
本発明方法の好ましい変形実施態様によれば、酸性化後に、得られた2つの液相の傾瀉処理を酸性化に用いた上述の温度範囲、好ましくは60℃〜70℃で行う。
余剰の硫酸と、酸性化後に得られた塩、殆どの場合には硫酸ナトリウムと、本質的にニトロフェノールを含む有機相のベンゼン核のスルホン化によって生じた微量の生成物とを含む水相(F)の分離を行う。
この水相の一部は、加水分解段階または酸性化段階に有利にリサイクルできる。一般には例えばこの相の10から50重量%をリサイクルできる。
また、(F)の冷却中に沈殿する本質的にニトロフェノールから成る固体も同じ段階にリサイクルできる。
有機相からニトロフェノールを結晶化させる段階は、40℃よりも低い温度、好ましくは周囲温度またはそれよりも低い温度に冷却することによって行う。
この段階中に、ニトロフェノールの濃度は10%から70%まで、好ましくは20%から60%まで変化し得る。
次に、標準的固/液分離技術によって、好ましくは濾過または遠心分離によって結晶化生成物の分離を行う。
分離は、0℃と20℃の間の温度で行う。
本質的にニトロフェノール(NP)である固体と、溶解限度のニトロフェノール及び塩残渣を含有する水相(F)とを回収する。
水相が低い塩分を有しており、ニトロフェネートの水溶液または水性懸濁液の形成段階、または、加水分解段階さえにも有利にリサイクルできることに注目されたい。
得られたニトロフェノールを必要ならば、水によって1回または複数回洗浄することができる。
50ppm未満のハロニトロベンゼン、50ppm未満のハロゲン化物及び100ppm未満のイオウを含有しているニトロフェノールが回収される。
図3
本発明の方法に従えば、最初に、ニトロハロベンゼン化合物の塩基加水分解を上述の手順で行い、反応の終了時にニトロフェノールを塩の形態で得る。
本発明の方法の1つの特徴に従えば、媒体中のニトロフェノールの濃度が0.1重量%から10重量%まで、好ましくは0.5重量%から3重量%まで増加するように反応媒体の濃縮処理を行うことができる。
従って、この処理の進行中に、水(例えば、反応媒体の質量に対して1から10重量%の水が加水分解から生じる)と、反応しなかった出発反応物ニトロハロベンゼンと、スチームに飛沫同伴され得るかまたは例えばニトロベンゼンのような水と共に共沸混合物を形成し得るすべての揮発性化合物とを含む画分(F)が除去される。
この段階によって、所望の濃度を得ることができ、特に加水分解媒体が水中での溶解度の低い有機物を含有しているときには、最終生成物の純度がかなり改良される。
濃縮を行うために図1に説明した実施態様を使用する。
第一の実施態様では、得られたニトロフェネートを次の段階で酸性化処理する。
別の実施態様では、得られたニトロフェネートを酸性化の直前に結晶化及び分離する。
即ち、濃縮処理の終了時に、得られたニトロフェネートを周囲温度(殆どの場合に15℃と25℃の間)に相当する温度まで冷却することによって結晶化させる。
次に、標準的固/液分離技術によって、好ましくは濾過または遠心分離によって結晶化生成物の分離を行うことができる。
分離は、典型的には0℃と20℃の間の温度で行う。
本質的にニトロフェネートである固体と、加水分解反応によって生じた塩、本質的に塩化ナトリウム、及び、溶解したニトロフェネート画分を含有する水相(F)とが回収される。
必要ならば水または水酸化ナトリウムもしくは塩化ナトリウムで飽和した水によって1回または複数回、例えば3回まで洗浄することができる。
本発明の方法に従えば、次の段階では、得られたニトロフェネートを酸性化処理してヒドロキシル官能基を生成させる。この段階は図1に記載の条件下で行う。
本質的にニトロフェノール(p−ニトロフェノールの場合には約70%)を含有する水/ニトロフェノール混合物を含む液相と、余剰の酸、好ましくは硫酸、酸性化後に得られた塩、殆どの場合に硫酸ナトリウム、及び、場合によっては微量で存在する水溶性有機物を含む水相とから成る2相媒体が得られる。水溶性有機物は例えば、ベンゼン核のスルホン化によって生じる。
本発明方法の好ましい変形実施態様によれば、酸性化後に、得られた2つの液相の傾瀉処理を酸性化に用いた上述の温度範囲、好ましくは60℃〜70℃で行う。
余剰の硫酸と、酸性化後に得られた塩、殆どの場合には硫酸ナトリウムと、本質的にニトロフェノールを含む有機相のベンゼン核のスルホン化によって生じた微量の生成物とを含む水相(F)の分離を行う。
この水相の一部は、加水分解段階または酸性化段階に有利にリサイクルできる。一般には例えばこの相の10から50重量%をリサイクルできる。
また、(F)の冷却中に沈殿する本質的にニトロフェノールから成る固体も同じ段階にリサイクルできる。
1つの変形実施態様では、傾瀉段階と結晶化段階との間に有機相の洗浄段階を挿入する。
この段階に必要な水の量は広い範囲で変更し得る。
目安としては、有機相1kgあたり0.1から2kgの水、好ましくは有機相1kgあたり0.2から1kgの水が存在するような量の水を使用できると考えるとよい。
この洗浄段階にはそれまでの製造工程から得られた画分(F)の一部を使用できる。これらの新しい水性洗浄液(F)は低い塩分を有しており、ニトロフェネートの水溶液または水性懸濁液の形成段階、または加水分解段階さえにも有利にリサイクルできることに注目されたい。
有機相からニトロフェノールを結晶化させるためには、40℃よりも低い温度、好ましくは周囲温度またはそれよりも低い温度に冷却する。
この段階中に、ニトロフェノールの濃度は10%から70%まで、好ましくは20%から60%まで変化し得る。
次に、標準的固/液分離技術によって、好ましくは濾過または遠心分離によって結晶化生成物の分離を行う。
分離は、0℃と20℃の間の温度で行う。
本質的にニトロフェノール(NP)である固体と、溶解限度のニトロフェノール及び塩残渣を含有する水相(F)とが回収される。
水相が低い塩度を有しており、ニトロフェネートの水溶液または水性懸濁液の形成段階または加水分解段階さえにも有利にリサイクルできることに注目されたい。
必要ならば、得られたニトロフェノールを水によって一回または複数回洗浄することができる。
50ppm未満のハロニトロベンゼン、20ppm未満のハロゲン化物及び100ppm未満のイオウを含有しているニトロフェノールが回収される。
本発明の方法の目的を構成している種々の段階に従えば、例えば、図1に示した方法に従って処理すれば、本明細書の冒頭に記述した純度基準を完全に満たす生成物が得られる。また、図2及び図3に示す方法によれば、もっと高純度の生成物が得られる。
本発明の実施例を以下に示す。
(実施例)
実施例を詳細に記載する前に、当該技術分野の現行のパラニトロクロロベンゼンの加水分解の一例を示す。
ナトリウムパラニトロフェネート(以下、フェネートと呼ぶ)の合成は、先行文献に既に記載されている(例えば、米国特許第3,283,011号参照)標準条件下で行う。
より具体的には、我々の連続精製処理の出発材料である加水分解産物の反応塊は、
−PNCB(パラニトロクロロベンゼン):1294.5g(8.2モル)
−水酸化ナトリウム:694.4g(17.4モル)
−水:4500g
から成る反応混合物を、170℃のオートクレーブで(7〜7.2バールの自己発生圧力下で)2時間加熱することによって得られる。
周囲温度に冷却した後、媒体を濾過すると、湿性固体と母液とが得られる。
実験の物質収支を以下に要約する。
p−ニトロクロロベンゼンは高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)によって定量する。全塩素及び全イオウはX線蛍光によって定量する。塩化物は銀滴定法によって定量する。500nmのOD(光学密度)は、紫外光/可視光分光光度法で測定した生成物の色を表す。
Figure 2005532406
この実施例では、濃縮段階及び傾瀉段階を使用する方法によってp−ニトロフェノールを調製する。
この実施例は図1に従って行う。
中央撹拌器(500rpm)を備えておりダブルジャケットによって加熱されている2リットル容の多口フラスコに、352gの湿性固体(S)と774gの母液(ML)、即ち、1.02モルのフェネートとを導入する。
大気圧下で反応媒体を蒸留して74gの水を除去する。
反応媒体を60℃に戻す。
次に、56.2gの濃硫酸(96%)を加えて媒体を酸性化することによってフェネートを中和する。
添加の持続時間は1時間30分であり、最終pHは3である。
フェネートの酸性化の終了後、水相(540g)を傾瀉によって除去する。
水相に610gの水を加える。
混合物を15℃に冷却する。
p−ニトロフェノールが結晶化する。
得られた固体を濾過する。
これを150gの脱イオン水で洗う。
乾燥後、127gの乾燥固体が得られる。これは98.5%のp−ニトロフェノール(PNP)(0.904モル)と滴定される。
分析結果を表(I)にまとめる。
濃縮、フェネートの結晶化及び傾瀉の効果
この実施例は図2に従って行う。
実施例1を再現するが、濃縮段階とフェネート酸性化段階との間にフェネート結晶化段階を挿入する。
水を除去して媒体を濃縮した後、媒体を15℃に冷却し、沈殿するフェネートを濾過によって回収する。
13.5重量%の塩化ナトリウム水溶液を160g使用して洗浄する。
湿性フェネートを370gの水に再懸濁させ、これを60℃に加熱し、次いで、56.5gの濃硫酸(96%)を加えて媒体を酸性化することによってフェネートを中和する。
60℃で傾瀉し、混合物を15℃に冷却してp−ニトロフェノールを結晶化し、実施例1と同様にして乾燥する。
125.9gの乾燥固体が回収される。これは99%PNP(0.896モル)と滴定される。
分析結果を表(I)にまとめる。
濃縮、フェネートの結晶化、傾瀉及び有機相洗浄の効果
この実施例は図3に従って行う。
実施例2を繰り返すが、傾瀉した有機相の水洗段階を付加する(洗浄水;160g)。
124.4gの乾燥固体が回収される。これは99.5%を上回るPNP(0.89モル)と滴定される。
分析結果を表(I)にまとめる。
比較実施例1:
この実施例では、濃縮段階も傾瀉段階も使用しない方法によってp−ニトロフェノールを調製する。
中央撹拌器(500rpm)を備えておりダブルジャケットによって加熱されている2リットル容の多口フラスコに、352gの湿性固体(S)と774gの母液(ML)、即ち、1.02モルのフェネートとを導入する。
反応媒体を60℃に加熱する。
次に、56.2gの濃硫酸(96%)を加えて媒体を酸性化することによってフェネートを中和する。
添加の持続時間は1時間30分であり、最終pHは3である。
混合物を15℃に冷却する。
得られた固体を濾過する。
これを132gの脱イオン水で洗う。
乾燥後、140.4gの乾燥固体が回収される(真空下、60℃で15時間乾燥)。これは96%のPNP(0.969モル)と滴定される。
分析結果を表(I)にまとめる。
比較実施例2:
この例は、傾瀉段階を省略して行う。
この実施例は、比較実施例1に従うが、加水分解段階と酸性化段階との間に濃縮段階を付加して行う。
加水分解段階の終了時、反応媒体を蒸留して74gの水を除去する。
分析結果を表(I)にまとめる。
比較実施例3:
この実施例は濃縮段階を省略して行う。
この実施例は、比較実施例1に従うが、フェネートの酸性化段階とp−ニトロフェノールの結晶化段階との間に傾瀉段階を付加して行う。
126gの乾燥固体が回収される。これは98.4%のPNP(0.89モル)と滴定される。
分析結果を表(I)にまとめる。
比較実施例4:
この実施例は、実施例2に従うが、フェネートの酸性化段階後の傾瀉段階を省略して行う。
酸性化後に、混合物を15℃に冷却して、p−ニトロフェノールを結晶化し、実施例1と同様にして乾燥する。
135.5gの乾燥固体が回収される。これは96%のPNP(0.935モル)と滴定される。
分析結果を表(I)にまとめる。
Figure 2005532406
母液及びPNP結晶化後の洗浄液のリサイクル、及び、傾瀉後及び洗浄後の水相からのPNPのリサイクル
この実施例は実施例1に従って行う。ただし、結晶化母液及び実施例3のPNPの結晶化後に得られた洗浄液(F)を、酸性化前の結晶化フェネートを希釈するために使用する。これらの液を850gから400gに濃縮する。
実施例3の傾瀉後の水相(F)及び洗浄後の水相(F)からは冷却後に12gの固体が回収される。
沈殿物を、結晶化フェネートの希釈段階にリサイクルする。
134gの乾燥固体が回収される。これは99.5%を上回るPNP(0.959モル)と滴定される。
以下の結果が得られる:
−フェネートの存在量に対するPNPの収率:95.9%
−残留PNCB ppm <50
−全Cl ppm <10
−全S ppm <50
−PNP OD 500 nm <0.1。
本発明の実施態様の概略図である。 本発明の変形実施態様の概略図である。 本発明の別の変形実施態様の概略図である。

Claims (27)

  1. ニトロハロベンゼンからニトロフェノールを製造する方法であって、
    −(a)塩基との反応によってニトロハロベンゼン化合物を加水分解する段階ことと、
    −(b)酸処理によって酸性化し、ニトロフェノール化合物をその塩から得ることと、
    −(c)得られたニトロフェノール化合物を結晶化させることと、
    −(d)得られた生成物を分離することと、
    を含み、更に、少なくとも以下の段階:
    −(e)加水分解(a)の後であって且つ酸性化(b)の前に反応媒体を濃縮する段階、
    −(f)酸性化(b)後に得られた水相を除去するために、酸性化(b)の後であって且つ結晶化(c)の前に行う液/液傾瀉段階、
    も含むことを特徴とする方法。
  2. 前記方法が、ニトロハロベンゼン化合物の加水分解段階、反応媒体の濃縮段階、酸性化段階、傾瀉段階、ニトロフェノールの結晶化段階及び分離段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法が、ニトロハロベンゼン化合物の加水分解段階、反応媒体の濃縮段階、ニトロフェネートの結晶化段階、分離段階、酸性化段階、傾瀉段階、ニトロフェノールの結晶化段階及び分離段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記方法が、ニトロハロベンゼン化合物の加水分解段階、反応媒体の濃縮段階、場合によってはニトロフェネートの結晶化段階及びそれに続く分離段階、酸性化段階、傾瀉段階、有機相の洗浄段階、ニトロフェノールの結晶化段階及び分離段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. ニトロハロベンゼン化合物の塩基加水分解が、前記化合物を無機または有機塩基、好ましくは水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムと反応させることによって行われることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 加水分解温度が100℃と200℃の間、好ましくは140℃と180℃の間であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 反応媒体の濃縮は、反応媒体中のニトロフェノールの濃度が0.1重量%から10重量%に、好ましくは0.5重量%から3重量%に増加するように行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 上記温度ゾーンを維持しながら圧力解放によって反応圧力を低下させることによって、または、100℃のオーダの温度で大気圧下、もしくは、80℃と99.6℃の間の蒸留温度を有するように選択された大気圧よりもやや低い圧力下、もしくは、大気圧よりも高い圧力下に蒸留することによって、濃縮が増進されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 酸性化が、無機物に由来のプロトン酸、好ましくは塩酸または硫酸の添加によって行われることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 酸の量は、酸性化の終了時に1と7の間、好ましくは2と5の間のpHを得るために必要な量に少なくとも等しい量であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 反応媒体を45℃と70℃の間、好ましくは50℃と60℃の間で変化する温度に維持することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  12. ニトロフェノールの結晶化が、40℃よりも低い温度、好ましくは周囲温度またはそれよりも低い温度に冷却することによって行われることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 結晶化生成物の分離が、標準的な固/液分離技術、好ましくは濾過または遠心分離によって行われることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 得られた2つの液相の傾瀉処理が、酸性化後に、前記酸性化温度範囲、好ましくは60℃〜70℃の温度範囲で行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. ニトロフェネートの結晶化が、濃縮処理の終了時、周囲温度に冷却することによって行われること、及び、結晶化生成物が、標準的な固/液分離技術、好ましくは濾過または遠心分離によって分離されることを特徴とする請求項3及び4のいずれか一項に記載の方法。
  16. 傾瀉と結晶化との間に有機相の水洗段階を挿入することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
  17. ニトロフェノールの結晶化から得られた母液及び洗浄液が、ニトロハロベンゼンの加水分解または酸性化後の結晶化フェネートの希釈にリサイクルされることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. ニトロフェネートの酸性化により生じる傾瀉液の少なくとも一部が、ニトロハロベンゼンの加水分解または酸性化後の結晶化フェネートの希釈にリサイクルされることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  19. 冷却した傾瀉液の一部から沈殿した固体が、ニトロハロベンゼンの加水分解または酸性化後の結晶化フェネートの希釈にリサイクルされることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  20. ニトロフェネートの酸性化後の傾瀉によって得られた有機相の水性洗浄液が、ニトロハロベンゼンの加水分解または酸性化後の結晶化フェネートの希釈にリサイクルされることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  21. ニトロハロベンゼンが式:
    Figure 2005532406
    〔式中、
    −Xは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子、好ましくは塩素原子(I)を表し、
    −NO基は、オルト、メタまたはパラ位、好ましくはパラ位に存在する〕
    に対応することを特徴とする請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 式(I)に対応するニトロハロベンゼンが、1つもしくは複数の別のハロゲン原子、または1つもしくは複数のニトロ基、または炭素原子数1〜4個の1つもしくは複数のアルキル基を有することを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. ニトロハロベンゼンがp−ニトロ−クロロベンゼンであることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  24. −180ppm未満、好ましくは50ppm未満のニトロハロベンゼン含量、及び、
    −40ppm未満、好ましくは20ppm未満のハロゲンイオン含量、
    を有するニトロフェノール。
  25. 好ましくは200ppm未満、より好ましくは100ppm未満のイオウ含量を有することを特徴とする請求項24に記載のニトロフェノール。
  26. −180ppm未満、好ましくは50ppm未満のp−ニトロハロベンゼン含量、及び、
    −40ppm未満、好ましくは20ppm未満のハロゲンイオン含量、
    を有するp−ニトロフェノール。
  27. 好ましくは200ppm未満、より好ましくは100ppm未満のイオウ含量を有することを特徴とする請求項26に記載のp−ニトロフェノール。
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