JP2005523142A - 保護コーティング組成物 - Google Patents

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Abstract

粉体にコーティングを形成する方法であって、噴霧液体および/または固体コーティング形成材料を導入することと、コーティングされる粉体を大気圧プラズマ放電および/または大気圧プラズマ放電から生じるイオン化ガス流中で別々に搬送することと、そして、噴霧液体および/または固体コーティング形成材料に粉体を曝すこととを含む方法。

Description

本出願は、大気圧プラズマ技法を用いて粉末粒子をコーティングするプロセスを記載する。
物質が連続的にエネルギーを供給されるとき、その温度が上昇し、通常、固体から液体に、さらには気体にその状態が変化する。エネルギーを供給し続けると、この系はさらなる状態変化を受け、高エネルギー衝突により、気体の中性原子あるいは分子が分解され、負の電荷を帯びた電子、正あるいは負の電荷を帯びたイオンおよび他の粒子種を生成する。集団的なふるまいを示すこの帯電した粒子の混合物は「プラズマ」と呼ばれ、物質の第4の状態である。その電荷に起因して、プラズマは外部の電磁界によって強く影響を受け、それゆえ、その電磁界によって容易に制御できるようになる。さらに、プラズマは、その高いエネルギー含量によって、他の物質の状態、たとえば液体あるいは気体処理を通して不可能であるか、あるいは困難であるプロセスを達成できるようになる。
「プラズマ」という用語は、その密度および温度が数桁の大きさで変動する広範囲の系を網羅する。あるプラズマは非常に高温で、その全ての微視的な粒子種(イオン、電子等)が適当な熱平衡状態にあり、その系に投入されるエネルギーは、原子/分子レベルの衝突を通して広範囲に分散される。しかしながら、他のプラズマ、特に衝突の頻度が比較的低い低圧(たとえば、100Pa)のプラズマは、非常に異なる温度でその成分である粒子種を有し、「非熱平衡状態(non-thermal equilibrium)」プラズマと呼ばれる。これらの非熱平衡状態プラズマでは、自由電子は非常に高温であって、数千ケルビン(K)の温度を有し、一方、中性およびイオン性の粒子種は低温のままである。自由電子の質量はほとんど無視できるので、系全体の熱容量は小さく、プラズマは室温に近い温度で動作し、それにより損傷を与えるような熱負荷をかけることなく、プラスチックあるいはポリマーのような温度の影響を受けやすい材料(temperature sensitive materials)を処理できるようになる。しかしながら、ホットエレクトロンは、高エネルギーの衝突を通して、強い化学的および物理的反応性を可能にする高い化学ポテンシャルエネルギーを有する遊離基および励起された粒子種の豊富な発生源を形成する。低温動作と高反応性とのこのような組み合わせによって、非熱平衡状態プラズマは技術的に重要となり、さらに製造および材料処理のための非常に有力なツールになり、仮にプラズマを用いずに達成できる場合には、非常に高い温度あるいは有毒で攻撃的な化学薬品を必要とすることになる処理を達成することができる。
プラズマ技術を工業に適用する場合に、1つの便利な方法は、処理すべきワークピース/サンプルを沈めたり通過させたりするガス混合物および蒸気であってもよいプロセスガスの容積内に、電磁力を結合することである。そのプロセスガスはイオン化され、化学的遊離基、UV放射およびイオンを生成するプラズマになり、それらはサンプルの表面と反応する。プロセスガスの組成、駆動電力周波数、電力結合モード、圧力および他の制御パラメータを正確に選択することにより、そのプラズマプロセスを、製造業者が必要とする特定の用途に調整することができる。
プラズマの広い化学的および熱的範囲のため、プラズマは多くの技術的な用途に適している。非熱平衡状態プラズマは特に、表面の活性化、表面の洗浄、材料エッチングおよび表面のコーティングに有効である。
主流の産業に急速に現れつつあるプラズマ技術は、プラズマコーティング/薄膜堆積の技術である。通常、プラズマをモノマーガスおよび蒸気に適用することにより、高いレベルの重合が達成される。したがって、高密度で、緊密に編成され、三次元に結合された薄膜が形成され、その薄膜は熱的に安定しており、化学的に非常に耐久性があり、機械的に高い強度を有する。そのような薄膜は、非常に複雑な表面であっても、基材にかかる熱負荷を確実に低くする温度で適正に堆積される。プラズマコーティングでは、薄い層の場合であっても微小孔が発生しない。コーティングの光学特性、たとえば色は多くの場合に個別に調整することができ、プラズマコーティングは無極性材料、たとえばポリエチレン、および鋼(たとえば、金属反射板上の耐食薄膜)、セラミック、半導体、織物等であっても良好に接着する。
プラズマ工学技術は、材料本体に全く影響を及ぼすことなく、所望の用途あるいは製品に個別に調整された表面効果を生成する。したがって、プラズマ処理は、全く異なる1組の要件を満足するように、その表面を個別に設計するための自由度を与えながら、その本体の技術的および商業的な特性を得るために材料を選択できるようにする多用途の有力なツールを製造業者に提供し、非常に優れた製品の機能性、性能、寿命および品質を与えるとともに、ユーザーに、その生産能力に対する著しい付加価値を与える。
これらの特性は、産業界がプラズマ系処理を採用するための有力な動機を提供し、この動きは、1960年代以来、マイクロエレクトロニクス産業界によって推進されており、低圧グロー放電プラズマ(low pressure Glow Discharge plasma)が、半導体、金属および誘電体処理のための高度先端技術で、高資本コストのエンジニアリングツールとして開発されてきた。同じ低圧グロー放電タイプのプラズマは1980年代以来、他の産業分野にも段々と浸透してきており、より抑えたコストで、強い接着/結合強度を得るためのポリマー表面活性化のようなプロセスと、高品質の脱脂/洗浄と、高性能のコーティングの堆積とを提供している。こうして、プラズマ技術が大きく取り上げられてきた。グロー放電は、真空圧および大気圧の両方で発生させることができる。大気圧グロー放電の場合、ヘリウムまたはアルゴン等のガスを希釈剤として利用し、高周波数(たとえば1kHzを超える)電源を用いて、ペニング電離機構(Penning ionisation mechanism)によって大気圧で均質なグロー放電を発生させる(たとえば、カナザワ等 日本応用物理学会誌 1998年 21号 838頁(J. Phys. D: Appl. Phys. 1988, 21, 838)、オカザキ等 日本プロセスシンポジウム プラズマ化学 1989年 2号 95頁(Proc. Jpn. Symp. Plasma Chem. 1989, 2, 95)、カナザワ等 物理研究における核装置と方法 1989年 B37/38号 842頁(Nuclear Instruments and Methods in Physical Research 1989, B37/38, 842)、及びヨコヤマ等 日本応用物理学会誌 1990年 23号 374頁(J. Phys. D: Appl. Phys. 1990, 23, 374)を参照)。
しかしながら、プラズマ技術の採用は、大部分の工業プラズマシステムに関する主な制約、すなわち低圧で動作する必要性によって限定されてきた。部分真空動作は、周囲を閉じて密封した反応装置システムによって、個別のワークピースのオフラインによる一括処理のみが提供されることを意味する。処理能力は低いか、中程度であり、真空を得るための必要性によって、資本およびランニングコストが加算される。
しかしながら、大気圧プラズマは、プラズマ領域からワークピース/ウエブを自由に出し入れすることができ、それゆえ、大面積あるいは小面積のウエブあるいはコンベヤで搬送される個別のワークピースをオンラインで連続して処理できるようにする開口ポート/周辺システムを産業界に提供する。処理能力は高く、高圧動作によって得られる高い粒子種流束によって増強される。織物、パッケージング、紙、医療、自動車、航空宇宙等のような多くの産業分野は、連続したオンライン処理にほぼ完全に頼って、大気圧の開口ポート/周辺構成プラズマは新たな産業処理能力を提供するようになる。
コロナおよびフレーム(flame)(同様にプラズマ)処理システムが、約30年間、制限された形態の大気圧プラズマ処理能力を産業界に提供してきた。しかしながら、その高い製造能力にもかかわらず、これらのシステムは市場に浸透してこなかったか、あるいは低圧、一括処理のみのプラズマタイプほど広範には産業界では取り上げられなかった。それは、コロナ/フレームシステムには大きな制約があることによる。そのシステムは単一の表面活性化プロセスを提供する周囲空気において動作し、多くの材料に対して無視できる効果しかなく、大部分の材料に対してはその効果が弱い。その処理は多くの場合に不均一であり、コロナプロセスは厚いウエブすなわち三次元ウエブへの適合性はなく、一方、フレームプロセスは熱の影響を受けやすい基材(heat sensitive substrates)への適合性がない。
大気圧でのプラズマ処理は著しく進歩してきている。オカザキ等 日本応用物理学会誌 26号(1993年) 889−892頁(J. Phys. D: Appl. Phys. 26 (1993) 889-892)に記載されるように、大気圧グロー放電の安定化に関してかなりの研究がなされている。さらに、米国特許第5,414,324号明細書には、最大5cmの間隔を開けた一対の電気絶縁金属板電極間で、大気圧下における定常状態のグロー放電プラズマの発生及び1〜100kHzで1〜5kVの実効(rms)電位で励振されたラジオ周波数(RF)が記載されている。
大気圧プラズマを用いた粉体の処理は、以前から記載されている。特開平06−000365号公報では、金属製の内筒と、少なくとも片面が誘電体で被覆された金属製の外筒とを同軸的に軸支して両筒間に一定の空隙を設け、これら内外筒を傾斜させ、かつ、これら電極間に電圧を印加して粉体の大気圧プラズマ処理を行うことにより、粉体を連続的に大気圧プラズマ処理する装置が提供される。特開平06−228739号公報では、粉体を希ガス、または希ガスおよび反応性ガスの混合ガスによってガス浮遊させることによって大気圧グロー放電させることにより、粉体を表面処理する手段が提供される。この処理は、ほぼ円筒状の鉛直に配置した反応容器で行われ、反応容器の底部には粉体をガス浮遊させるためにガスが導入され、粉体は、まず大気圧よりも高い圧力での大気圧グロー放電を受けてから、ガスにより容器の上部から出る。米国特許第5,399,832号明細書では、大気圧グロー放電を用いた有機モノマーを用いて、有機物または無機物粉体を処理および/またはコーティングする方法が提供される。国際公開第97/29156号明細書では、解凝集された粒子をプラズマ活性化ガスで処理して、粒子および化学種の表面を改質する方法が提供される。
上述の従来技術は全て、粉体の活性化または気相前駆体を用いたコーティングの塗布に関するものであり、これらの技術では結果として、十分にコーティングされた表面を得るために堆積速度が遅くなり、長い滞留時間を必要としてしまう。
本発明の第1の実施形態によると、粉体にコーティングを形成する方法が提供され、この方法は、噴霧液体および/または固体コーティング形成材料を導入することと、コーティングされる粉体を大気圧プラズマ放電および/または大気圧プラズマ放電から生じるイオン化ガス流中で別々に搬送することと、および噴霧液体および/または固体コーティング形成材料に粉体を曝すこととを備える。
本出願の目的のために、粉体は、球状粒子、血小板、針/管、薄片(flakes)、粉塵(dust)、粉粒(granulates)の形態の固形物、および上記形態の任意の凝集体と見なすべきである。プラズマ領域、すなわち、大気圧プラズマ放電および/または大気圧プラズマ放電から生じるイオン化ガス流により、任意の適当な手段で粉体を処理する領域に、粉体を搬送してもよく、たとえば、粉体を、重力によってプラズマ領域内を単に落下させてもよく、または支持体等に載ってプラズマ領域内を搬送してもよく、たとえば、流動床の形態のプラズマ領域内を、リールツーリール支持体(a reel to reel support)、コンベヤベルト、または振動コンベヤ等の搬送手段で搬送してもよい。あるいは、粉体を、キャリヤガスに同伴させるか、またはボルテックスまたはデュアルサイクロン式装置で搬送してもよく、この場合には、処理される粉末をプラズマチャンバの上部または底部から供給することができる。粉末は、プラズマチャンバ内の流動床機構中に懸濁させてもよい。リールツーリールウエブ支持体(a reel-to-reel web support)の場合、粉体を、まず材料のウエブに載せることができ、次に第2のコーティングが施され、2つのウエブの縁部が互いにシールされて、ウエブから粉体が失われるのを防ぐ。あるいは、粉体を、適当な容器に静止状態で維持してもよく、この場合、大気圧プラズマ放電および/またはイオン化ガス流を生成するプラズマユニットが容器に対して移動する。どの搬送手段を利用しようと、粉体が大気圧プラズマ放電および/またはイオン化ガス流内に保持される曝露時間は、粉体が処理されている間の均一な処理を確実にするために、一定であることが好ましい。
液体および/または固体コーティング形成材料は、本出願の優先日後に公開された本出願人の同時係属出願である国際公開第02/28548号明細書に記載されるように、噴霧器またはネブライザからの液体および/または固体スプレーによってプラズマ装置に導入することが好ましい。
コーティング形成材料は、任意の従来の手段、たとえば超音波ノズルを用いて霧化することができる。噴霧器は、10〜100μm、より好ましくは10〜50μmのコーティング形成材料の液滴サイズを生成することが好ましい。本発明による方法での使用に適した噴霧器は、ソノ−テック コーポレーション、ミルトン、ニューヨーク、米国(Sono-Tek Corporation(Milton, New York, USA))製またはレヒラー ゲーエムベーハー、メツィンゲン、ドイツ(Lechler GmbH(Metzingen Germany))製の超音波ノズルである。本発明による方法で利用することができる装置は複数の噴霧器を含んでもよく、噴霧器は、たとえば、該装置を用いて2つの異なるコーティング形成材料から粉体にコポリマーコーティング(copolymer coating)を形成する場合に特に有用であり、この場合、モノマーが非混和性であるかまたは異なる相に存在し、たとえば、第1の相が固体であり、第2の相が気体または液体である。
大気圧プラズマグロー放電を生成する任意の従来の手段、たとえば、大気圧プラズマジェット、大気圧マイクロ波グロー放電、および大気圧グロー放電を、本発明の方法に用いてもよい。通常、このような手段はヘリウム希釈剤および高周波数(たとえば1kHzを超える)電源を用いて、ペニング電離機構(Penning ionisation mechanism)によって大気圧で均質なグロー放電を発生させる(たとえば、カナザワ等 日本応用物理学会誌 1998年 21号 838頁(J. Phys. D: Appl. Phys. 1988, 21, 838)、オカザキ等 日本プロセスシンポジウム プラズマ化学 1989年 2号 95頁(Proc. Jpn. Symp. Plasma Chem. 1989, 2, 95)、カナザワ等 物理研究における核装置と方法 1989年 B37/38号 842頁(Nuclear Instruments and Methods in Physical Research 1989, B37/38, 842)、及びヨコヤマ等 日本応用物理学会誌 1990年 23号 374頁(J. Phys. D: Appl. Phys. 1990, 23, 374)を参照)。
通常のプラズマ発生装置の場合、プラズマは、3〜50mm、たとえば5〜25mmのギャップ内に生成される。大気圧で定常状態のグロー放電プラズマを生成することは、用いるプロセスガスに応じて最大5cmの間隔を空けることができる隣接電極間で行われることが好ましい。電極は、1〜100kVの、好ましくは1〜100kHz(好ましくは15〜50kHz)で1〜30kVの根二乗平均(実効)(rms)電位で励振された高周波(RF)である。プラズマを形成するために用いられる電圧は、通常は1〜30kV、最も好ましくは2.5〜10kVであるが、実際の値は化学物質/ガスの選択および電極間のプラズマ領域のサイズによって変わる。大気圧グロー放電アセンブリは、任意の適当な温度で動作することができるが、好ましくは、室温(20℃)〜70℃の温度で動作し、通常は30〜50℃の範囲の温度で利用される。
本発明によるプラズマ処理方法で用いられるプロセスガスは、任意の適当なガスであってよいが、不活性ガスまたは不活性ガス系の混合物、たとえば、ヘリウム、ヘリウムとアルゴンとの混合物、およびケトンおよび/または関連の化合物を付加的に含有するアルゴン系混合物等であることが好ましい。これらのプロセスガスは、単独で利用してもよく、または潜在的に反応性のガス、たとえば、窒素、アンモニア、酸素、水、二酸化窒素、空気、または水素等と組み合わせて利用してもよい。最も好ましくは、プロセスガスは、ヘリウム単独、あるいは酸化または還元ガスとヘリウムとの組み合わせである。ガスの選択は、行われるプラズマプロセスに依存する。酸化または還元プロセスガスが必要な場合、90〜99%の希ガスおよび1〜10%の酸化または還元ガスから成る混合物で利用することが好ましい。
酸化条件下で、本方法を用いて、粉体に酸素含有コーティングを形成してもよい。たとえば、噴霧ケイ素含有コーティング形成材料から、シリカ系コーティングを粉体表面に形成することができる。還元条件下で、本方法を用いて、酸素非含有コーティング(oxygen free coatings)を形成してもよく、たとえば、噴霧ケイ素含有コーティング形成材料から炭化ケイ素系コーティングを形成してもよい。
窒素を含む気体雰囲気中では、窒素原子または窒素分子は粉体表面に結合することができ、窒素および酸素の両方を含有する大気中では、硝酸塩が粉体表面に結合し、かつ/または形成することができる。このようなガスは、コーティング形成物質に曝す前に、粉体表面を前処理するために用いてもよい。たとえば、粉体の酸素含有プラズマ処理により、塗布されるコーティングの接着性を高めることができる。酸素含有プラズマは、酸素ガスまたは水のような酸素含有材料をプラズマに導入することにより生成される。
本プロセスによりコーティングされる粒子のコーティング厚は、1〜200nmである。使用されるプロセスガスは、通常はヘリウムである。
コーティング形成材料を大気圧プラズマプロセスに直接導入することにより、粉体粒子へのコーティングの堆積速度をより速くすることができる。コーティング形成材料の直接噴射の使用も、広範な前駆体物質の使用を可能とし、コーティングプロセスは気相材料または高蒸気圧液体に限定されない。
粉体は、本発明によるコーティングステップのみを受けてもよいが、任意の適当なプラズマ処理で前処理または後処理してもよい。通常、粉体の場合、最もよく行われるのは、コーティング前に粉体表面が洗浄および/または表面活性化される前処理である。後処理は、さらなるコーティングの塗布を伴うことがある。たとえば、粉体に形成されたコーティングを、ある範囲のプラズマ条件下で後処理してもよい。たとえば、シロキサン由来(siloxane derived)のコーティングを、酸素含有プラズマ処理によりさらに酸化させてもよい。酸素含有プラズマは、酸素ガスまたは水のような酸素含有材料をプラズマに導入することにより生成される。
プラズマ処理の任意の適当な組み合わせを用いてもよく、たとえば、粉体を、ヘリウムガスプラズマを用いたプラズマ処理によって粉体の表面を洗浄および/または活性化するために、第1のプラズマ領域を通過させ、次に、たとえば本出願の優先日後に公開された本出願人の同時係属出願である国際公開第02/28548号明細書に記載されるように、噴霧器またはネブライザからの液体および/または固体スプレーの塗布によってコーティングを塗布する第2のプラズマ領域を通過させてもよい。
本発明はさらに、粉体にコーティングを形成する装置であって、使用時にコーティングされる粉体が導入される、大気圧プラズマ放電を生成する手段と、プラズマ放電内に噴霧コーティング形成材料を供給する噴霧器と、コーティング形成材料を噴霧器に供給する手段とを備える装置を提供する。
プラズマチャンバは鉛直に向けてもよく、重力供給処理を可能にする。たとえば、平面の平行電極(flat, parallel electrodes)または同心状の平行電極(concentric parallel electrodes)のいずれかを用いて大気圧グロー放電が用いられる場合、平行電極は鉛直に向けてもよい。この場合、処理される粉体は、プラズマチャンバの上部に導入されてプラズマ領域を通過し、プラズマ領域に噴霧コーティング形成材料が導入される。プラズマ領域内で重合および架橋反応が起こり、コーティングが良好に接着した粉体粒子が生成される。次に、コーティングされた粉体粒子はチャンバの底部から出る。あるいは、噴霧液体および/または固体コーティング形成材料は、プラズマチャンバの上部へ導入してもよく、ポリマー粒子がチャンバ内で形成されて底部で回収される。いずれの場合も、チャンバを通るプラズマプロセスガス流により、粒子流を制御および促進することができる。
別の実施形態では、本発明の方法で利用される大気圧プラズマアセンブリは、鉛直方向または水平方向に配列され離間した平行な第1および第2の平面電極対であって、第1の平面電極対間の少なくとも1つの誘電体板と、隣接する1つの電極と、1つの電極に隣接した第2の平面電極対間の少なくとも1つの誘電体板とを有する第1および第2の平面電極対を備え、誘電体板と他の誘電体板または電極との間の空間は、第1および第2のプラズマ領域を形成する。この場合、大気圧プラズマアセンブリは、第1および第2のプラズマ領域を通って、連続的に粉体を搬送する手段も備える。最も好ましくは、平面電極は鉛直方向に配置される。
粉体を搬送する1つの手段は、電極が鉛直方向に配列される場合は、リール式プロセス(a reel to reel based process)によるものであってもよく、水平方向に配列される場合は、リールツーリールウエブ(a reel to reel web)またはコンベヤベルトのような上述の任意のものであってよい。
電極が鉛直方向に配列される場合、粉体を、第1のプラズマ領域内を上方または下方に搬送することができる。好ましくは、粉体が一方のプラズマ領域を上方に通過し、他方がプラズマ領域を下方に通過する場合、用いられるプラズマ領域の数に応じて、粉体を第1のリールの端部から第1のプラズマ領域へ、第1のプラズマ領域から第2のプラズマ領域へ、そして第2のプラズマ領域から第2のリールまたは次のプラズマ領域へ案内する、1つまたは複数のガイドローラが設けられる。各プラズマ領域における粉体の滞留時間は、コーティングの前に予め決定することができ、各プラズマ領域を通る粉体の速度を変えるのではなく、粉体が各プラズマ領域を進まねばならない経路長を変更して、粉体が両領域を同じ速度で通過することができるが、各プラズマ領域を通る経路長が異なることにより各プラズマ領域で異なる時間をかけることができるようにしてもよい。
本発明で利用される電極が鉛直の向きにある場合、大気圧プラズマアセンブリ内において、粉体は、一方のプラズマ領域では上方に、他方のプラズマ領域では下方に搬送されることが好ましい。
好ましくは、各粉体は、大気圧プラズマアセンブリを1回通過させる必要があるが、必要な場合は、粉体を第1のリールに戻してさらに大気圧プラズマアセンブリを通過させてもよい。
さらなる電極の対をシステムに追加して、粉体が通過するさらなる連続プラズマ領域を形成してもよい。さらなる電極の対を、上記第1および第2の平面電極対の前または後に設置して、粉体が前処理ステップまたは後処理ステップを受けるようにしてもよい。上記さらなる電極対は、上記第1および第2の平面電極の対の前または後、好ましくは後に設置することが好ましい。さらなる電極の対により形成されるプラズマ領域に施される処理は、第1および第2のプラズマ領域で行われる処理と同じであっても異なっていてもよい。さらなるプラズマ領域が前処理または後処理用に提供される場合、粉体が確実にアセンブリ内を通るように、必要な数のガイドおよび/またはローラが設けられる。同様に、粉体をアセンブリの全ての隣接プラズマ領域を上方および下方に択一的に搬送することが好ましい。
各電極は、任意の適当な幾何学的形状および構造を有していてもよい。金属電極を用いてもよく、金属電極は、たとえば金属板またはメッシュの形態であってもよい。金属電極は、接着剤によって、または電極の金属をいくらか加熱して誘電体材料に溶着することによって、誘電体材料に接着することができる。あるいは、電極のうちの1つまたは複数は、誘電体材料内に封入してもよく、または、たとえばスパッタ金属コーティングを有する誘電体、好ましくはガラス誘電体等の、金属コーティングを有する誘電体材料の形態であってもよい。
本発明の一実施形態では、各平面電極は、本発明の優先日後に公開された本出願人の同時係属出願である国際公開第02/35576号明細書に記載されている形式であり、当該出願では、平面電極および隣接する誘電体板を含む電極ユニットと、平面電極の外部に導電性冷却液を送って平面電極の平坦面を覆う冷却液供給システムとが提供される。各電極ユニットは、誘電体板により形成される側面を有する水密ボックスを備え、水密ボックスの内側で、平面電極が液体入口および液体出口とともに誘電体板に結合される。液体供給システムは、冷却器、再循環ポンプ、および/またはスプレーノズルを組み込んだスパージ管(sparge pipe)を備えていてもよい。
理想的には、導電性冷却液は、誘電体板から離れた平面電極の面を覆う。導電性冷却液は、水であることが好ましく、金属塩または可溶性の有機添加剤等の導電性制御化合物(conductivity controlling compounds)を含んでもよい。理想的には、平面電極は誘電体板と接触している金属電極である。一実施形態では、それぞれ誘電体板に接触している一対の金属電極がある。水は極めて効率的な冷却剤でもあり、効率的な平面電極を提供するのにも役立つ。
誘電体材料は、任意の適当な誘電体から作ることができ、例としては、ポリカーボネート、ポリエチレン、ガラス、合わせガラス(glass laminates)、エポキシ充填合わせガラス(glass laminates)等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明による方法は、他のコーティングプロセスの影響を受けやすい粉体のコーティングに特に適しており、たとえば、熱、温度、およびUV光の影響を受けやすい粉体のコーティングに特に有用である。コーティングされた粉体は、任意の材料、たとえば、金属、金属酸化物、シリカおよびケイ酸塩、炭素、ポリマー(polymeric)を含む有機粉体、染料、香料、香味料、ペニシリンおよび抗生物質などの薬学的粉体、ならびに生物活性化合物、たとえばタンパク質(酵素および他のタンパク系材料を含む)を含む。
本発明によるコーティング形成材料は、たとえば、膜を成長させるか、または既存の表面を化学修飾するのに用いることができる材料を含む、任意の適当なコーティングを作成するために用いることができる前駆体物質であることを理解すべきである。本発明は、多くの異なるタイプのコーティングを形成するために使用することができる。粉体に形成されるコーティングのタイプは、使用されるコーティング形成材料によって決定され、本発明の方法は、粉体表面上にコーティング形成モノマー材料を重合(共重合)させるために使用されてもよい。
コーティング形成材料は、有機もしくは無機の、固体、液体または気体、あるいはそれらの混合物でもよい。適切な有機コーティング形成材料としては、カルボン酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、スチレン、メタクリロニトリル、アルケンおよびジエン、たとえば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、ならびに、他のメタクリル酸アルキルおよび対応するアクリル酸エステル、(有機官能性メタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステルを含む(メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸トリメトキシシリルプロピル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジアルキルアミノアルキル、および(メタ)アクリル酸フルオロアルキルを含む))メタクリル酸、アクリル酸、フマル酸およびエステル、イタコン酸(およびエステル)、無水マレイン酸、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化アルケン、たとえば、塩化ビニルおよびフッ化ビニル等のハロゲン化ビニル、およびフッ素化アルケン、たとえばペルフルオロアルケン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エチレン、プロピレン、アリルアミン、ハロゲン化ビニリデン、ブタジエン、N−イソプロピルアクリルアミド等のアクリルアミド、メタクリルアミド、エポキシ化合物、たとえば、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドール、スチレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、エチレングリコール、ジグリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(およびそのオリゴマ−)、ビニルシクロヘキセンオキシド、ピロールおよびチオフェンならびにそれらの誘導体等の導電性ポリマー、ならびにたとえばジメチルアリルホスホネート等のリン含有化合物が挙げられる。
適切な無機コーティング形成材料としては、コロイド金属を含む金属および金属酸化物が挙げられる。また、有機金属化合物も適切なコーティング形成材料であり、チタン酸塩、スズアルコキシド、ジルコン酸塩、ならびにゲルマニウムおよびエルビウムのアルコキシド等の金属アルコキシドが含まれる。しかしながら、本発明者らは、ケイ素含有材料から成るコーティング形成組成物を用いて、シリカ系またはシロキサン系コーティングを粉体に施す際に、本発明が特に有用であることを見出した。本発明の方法で用いるのに適したケイ素含有材料としては、シラン類(たとえば、シラン、アルキルシラン、アルキルハロシラン、アルコキシシラン)、ならびに直鎖(たとえば、ポリジメチルシロキサン)および環状シロキサン(たとえば、オクタメチルシクロテトラシロキサン)(有機官能性直鎖ならびに環状シロキサン(たとえば、Si−H含有、ハロ官能性、およびハロアルキル官能性の直鎖および環状シロキサン、たとえばテトラメチルシクロテトラシロキサンおよびトリ(モノフルオロブチル)トリメチルシクロトリシロキサン)を含む)が挙げられる。たとえば、特定の必要性に対して粉体コーティングの物理特性、を適合させるために、異なるケイ素含有材料の混合物を使用してもよい(例えば、熱特性、屈折率等の光学特性、および粘弾性特性)。
さらに、酸化条件下で、本方法を用いて、粉体に酸素含有コーティングを形成してもよい。たとえば、噴霧ケイ素含有コーティング形成材料から、シリカ系コーティングを粉体表面に形成することができる。還元条件下で、本方法を用いて、酸素非含有コーティング(oxygen free coatings)を形成してもよく、たとえば、噴霧ケイ素含有コーティング形成材料から炭化ケイ素系コーティングを形成してもよい。
酸素以外のガス、たとえば、希ガス、空気、水素、窒素、およびアンモニアを含むプラズマ発生条件を用いてもよい。窒素含有雰囲気中では、窒素は粉体表面に結合することができ、窒素および酸素の両方を含有する雰囲気中では、硝酸塩が粉体表面に結合し、かつ/または硝酸塩を粉体表面上に形成することができる。このようなガスは、コーティング形成物質に曝す前に粉体表面を前処理するために用いてもよい。たとえば、粉体の酸素含有プラズマ処理により、塗布されるコーティングの接着性を高めることができる。酸素含有プラズマは、酸素ガスまたは水等の酸素含有材料をプラズマに導入することにより生成される。さらに、粉体に形成されたコーティングを、ある範囲のプラズマ条件下で後処理することができる。たとえば、シロキサン由来コーティングを、酸素含有プラズマ処理によりさらに酸化させてもよい。酸素含有プラズマは、酸素ガスまたは水等の酸素含有材料をプラズマに導入することにより生成される。
従来技術を超える本発明の利点は、本発明の方法が大気圧の条件下で行われるため、液体および固体両方の噴霧コーティング形成材料を用いて、粉体にコーティングを形成できることである。さらに、コーティング形成材料は、キャリヤガスが存在しない状態で、大気圧プラズマ放電またはそれにより生じるストリーム流に導入することができる。すなわち、コーティング形成材料は、たとえば直接噴射により直接導入することができ、それによりプラズマ中に直接噴射される。
上述のように、本発明者らは、ケイ素含有材料を用いてシリカおよびシロキサン系含有コーティングを粉体に形成するのに、本発明が特に有用であることを見出した。酸化条件下、たとえば酸素含有雰囲気では、シリカ様コーティングを、噴霧ケイ素含有材料から粉体表面に形成することができ、非酸化条件下では、シロキサンポリマー、たとえば直鎖、分岐鎖、または樹脂状シロキサンポリマーを、ケイ素含有モノマーの霧化により粉体表面に形成することができる。シロキサン有機コポリマーは、有機モノマーおよびケイ素含有モノマーの混合物を用いて、粉体に形成することができる。しかしながら、本発明は、有機コーティング、たとえばポリアクリル酸またはパーフルオロ有機コーティングを粉体に形成するのにも有用である。
本発明による方法によりコーティングされる粉体は、種々の用途を有してもよい。たとえば、シリカ系コーティングは、高いバリヤ(酸素および/または水分)特性および制御放出特性(controlled release properties)によるカプセル化を、香料、香味、医薬品、または染料等の有機粒子に与えることができる。ゴムおよびプラスチックにおける強化用または改質用充填材として用いられる金属または金属酸化物粉末の適合性(compatibility)を改善することもできる。ポリマー材料における染料/顔料、抗酸化剤、およびUV安定剤のような分散剤に、また塗料および化粧品のような配合製品にも、適合性の改善を利用することができる。粉末加工は、流動性、適合性、および静電特性等の特徴を改善することにより、改良することができる。特定の機能性を触媒および触媒支持体に加えて、反応性を高めるかまたは制御してもよい。また、分離媒体として、または分離媒体の支持体として用いられる粉末の表面特性および細孔特性も制御することができる。
本発明の一実施形態では、静電帯電した多孔板または振動篩を、プラズマ領域からの粉体の出口と列をなして配置して、粉体を回収してもよい。
次に、以下の実施例および図面に基づいて、本発明をさらに説明する。
図1に示す第1の実施形態では、内部で粉体を搬送するのに重力を用いる、粉体処理のための大気圧グロー放電装置が提供される。この装置は、ポリプロピレン等の誘電体材料から成るケーシングと、一対の平行電極2と、コーティング形成材料を導入する噴霧器ノズル3と、粉体を送給する手段4と、コーティングされた粉体の回収部とを備える。使用時には、プロセスガス、通常はヘリウムが、ケーシングの上部から導入され、電極間に適切な電位差が加えられて、プラズマ領域6として示されるようなプラズマが電極間にもたらされる。適当な量の粉体を送給する手段4から送出され、コーティング形成材料がノズル3から導入される。通常、コーティング形成材料は、噴霧液体および/または固体の形態であるため、コーティングされていない粉体とともにプラズマ領域6の上方からアセンブリ内に導入されて、重力によって粉体およびコーティング形成材料がプラズマ領域6に供給され、コーティングされた粉体が回収部7で回収される。
代替の実施形態を図2に示す。図2では、本発明に従って処理される粉体の支持体としての役割を果たす柔軟性ウエブが提供される。包括的参照符号20として示す大気圧グロー放電アセンブリ内でウエブを搬送する手段は、ガイドローラ70,71,72の形態で設けられる。大気圧グロー放電アセンブリ20は、2組の電極対21及び22と23及び24を備え、これらは使用時にプラズマ領域25,60を生成する。各電極21,22,23,24は、通常はポリプロピレンのような誘電体材料からなる水密ボックスを備える。各水密ボックスは、ガラス誘電体材料27に固定された金網電極26と、金網電極26の後面に水を噴霧するスパージ管入口28とを備える。大気圧グロー放電アセンブリは、プロセスガス入口75と、アセンブリ蓋76と、噴霧液体をプラズマ領域60に導入する超音波ノズル74とも備える。
使用時には、粉体を保持する可撓性ウエブ68はガイドローラ70へ搬送されてガイドローラ70を通過し、電極21と22との間のプラズマ領域25を通るように案内される。プラズマ領域25で生成されるプラズマは、洗浄用および/または活性化用ヘリウムプラズマであってもよく、すなわち、プラズマ領域25にはいかなる反応剤も送られない。また、領域25はヘリウムパージゾーンとして用いることができ、すなわち、このゾーンにおけるプラズマは点火されない。ヘリウムは、プロセスガス入口75によりシステムに導入される。アセンブリ蓋76は、システムの上部に配置されて、空気よりも軽いヘリウムが逃げるのを防止する。プラズマ領域25を出ると、プラズマ洗浄された粉体を含む可撓性ウエブはローラガイド71を通過し、電極23と24との間のプラズマ領域60を通って下方に送られてローラガイド72を通過する。プラズマ領域60は、超音波ノズル74を通した液体コーティング形成材料の形態の反応剤の噴射により、粉体のコーティングを生成する。噴霧液体は重力によりプラズマ領域60内を進むため、プラズマ領域25から隔離され、したがってプラズマ領域25ではコーティングが行われない。粉体はプラズマ領域60内を搬送されている間にコーティングされ、続いてローラガイド72で搬送されて、回収されるか、またはさらなるプラズマ処理でさらに処理される。ローラガイド70および72は、ローラではなくリールであってもよい。粉体の通過は、プラズマ領域25を通してローラガイド71に案内されるようになっている。
以下の実施例では、登録商標「ライスシル(Ricesil)」(ライス化学社(シュトゥットゥガルト、アリゾナ州、米国))(Rice Chemistry Inc. of Stuttgart, Arizona, USA))の名称で販売されている生物起源の非晶質シリカ(biogenic amorphous silica)である籾殻灰について行った、図2に記載の実施形態に従ったプラズマ処理を説明する。この実施例では、2つの電極に取り付けられたガラス誘電体板間の距離は6mmであり、各電極の表面積は(10cm×50cm)であった。プロセスガスとしてヘリウムを使用した。29kHzの周波数で2つの電極に1W/cmの高周波(RF)電力を印加することにより、大気圧グロー放電を発生させた。動作温度は40℃未満であった。粉体を、第1および第2のプラズマ領域を通過させ、その際、粉体を第1のプラズマ領域から出して第2のプラズマ領域へ搬送するのを補助するためにガイド手段を利用して、図2に記載された形式のリールツーリール機構(reel-to reel mechanism)を用いた。両プラズマ領域を通過する粉体の速度は1m/分であった。籾殻灰をポリエステル不織布に載せ、同じ不織布をもう1枚粉体の上に載せて、不織布の外皮(envelope)を形成した。続いて、2枚の不織布で形成される外皮の縁部をシールした。
テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)を超音波ノズルに300マイクロリットル/分の流量で供給した。TMCTS液滴を、大気圧グロー放電の上に超音波ノズルから放出した。これらのTMCTS液滴は、籾殻灰を含む不織布外皮と同時に大気圧グロー放電を通過した。上記処理の後に、得られる処理済み籾殻灰を回収し、以下の試験にかけた。
イソプロピルアルコール(IPA)水溶液を用いたプラズマ処理およびプラズマ未処理籾殻灰の疎水性の評価試験
IPA水溶液を、表1に示す割合で作成し、処理済み粒子の疎水性の程度を評価する目的で、スパチュラを用いて未処理の籾殻灰(0.100g)およびTMCTS処理籾殻灰(0.100g)のサンプルを各溶液に導入した。続いて、サンプルを1分間振とうし、1分間静置した。以下の表1において、湿潤して底に沈殿したサンプルは親水性を示し、全粉末が液体の上面に戻ったサンプルは疎水性を示し、粉末の一部が上面に戻り、一部が沈殿物として沈殿したか、または懸濁しているサンプルはその中間を示した。
Figure 2005523142
未処理籾殻灰および処理籾殻灰の29Si固体NMRスペクトルを、図3aおよび図3bにそれぞれ示す。両サンプルに用いたプロセスは、交差分極マジック角度回転法(CPMAS)であり、速度5KHz、交差分極時間(cross polarization time)5ms、パルス遅延5秒であった。
未処理籾殻灰(図3a)の場合、101.6ppmで観察された主なピークは、SiO3/2OH基(Q3シリカ種)によるものであり、112.2ppmで観察された主ピークの肩は、SiO4/2基(シリカQ4種)によるものであり、未処理籾殻灰がシリカの形態であることを明示している。
処理籾殻灰(図3b)の場合、ピークは以下のように帰属した:
ピークシフト(中心) 帰属
−35.05 MeHSiO2/2(D−ポリマー)
−55.13 MeSiO2/2OR(R=Hまたは脂肪族の場合T2)
−65.66 MeSiO3/2(T3ユニット)
−101.34 SiO3/2OH(Q3ユニット)
−110.60 SiO4/2(Q4ユニット)
、T2、およびT3からのピークは、環状モノマーから生じている。−101.3を中心としたブロードなピークは、図3aで観察された等価なピークと比較して、強度が著しく低下している。これは、環状モノマーで籾殻灰シリカが処理されたことの直接的な証拠である。
粉体が重力によってプラズマ領域内を搬送される本発明の実施形態の平面図である。 粉体がリールツーリールウエブでプラズマ領域内を搬送される別の実施形態の平面図である。 コーティングされていない籾殻灰の29Si固体NMRスペクトルである。 実施例1に記載されるコーティングされた籾殻灰の29Si固体NMRスペクトルである。

Claims (19)

  1. 粉体にコーティングを形成する方法であって、
    噴霧液体および/または固体コーティング形成材料を導入することと、
    コーティングされる前記粉体を大気圧プラズマ放電および/または該大気圧プラズマ放電から生じるイオン化ガス流中で別々に搬送することと、
    前記噴霧液体および/または固体コーティング形成材料に粉体を曝すことと
    を備える方法。
  2. 前記粉体は、前記大気圧プラズマ放電中および/または該大気圧プラズマ放電から生じるイオン化ガス流中を重力により落下するか、またはキャリヤガスに同伴することにより搬送される請求項1に記載の方法。
  3. 前記粉体は、前記大気圧プラズマ放電および/または該大気圧プラズマ放電から生じるイオン化ガス流中を、支持体(68)に保持されることにより搬送される請求項1に記載の方法。
  4. 前記支持体は、流動床、リールツーリールウエブ支持体(68)、コンベヤベルト、または振動コンベヤから選択される請求項3に記載の方法。
  5. 前記リールツーリールウエブ支持体は不織布からできている請求項4に記載の方法。
  6. 前記粉体用の前記リールツーリールウエブ支持体は、使用時に前記粉体が挟まれる2層の不織布材料を含む請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記噴霧液体および/または固体コーティング形成材料は、大気圧プラズマ放電および/または該大気圧プラズマ放電から生じるイオン化ガス流中に、直接噴射によって導入される請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記コーティングされる粉体は、金属、金属酸化物、シリカ、ケイ酸塩、炭素、ポリマー粉体、染料、香料、香味粉体、薬学的粉体、および/または生物活性粉末化合物から選択される請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法により、粉体にコーティングを形成する装置であって、
    使用時にコーティングされる前記粉体が導入される、大気圧プラズマ放電を生成する手段(20)と、
    前記大気圧プラズマ放電内に噴霧コーティング形成材料を供給する噴霧器(74)と、
    前記大気圧プラズマ放電(25、60)を通って、前記粉体を導入および/または搬送する手段(68、70、71、72)と
    を備える装置。
  10. 前記大気圧プラズマは、平面の平行電極、または同心状の平行電極である離間した平行電極間で発生する請求項9に記載のアセンブリ。
  11. 鉛直方向または水平方向に配列され離間した平行な第1および第2の平面電極(21、22、23、24)対であって、
    該第1の平面電極対(21、22)間の少なくとも1つの誘電体板(27)と、
    隣接する1つの電極と、
    前記1つの電極に隣接した前記第2の平面電極対(23、24)間の少なくとも1つの誘電体板(27)と
    を有する該第1および第2の平面電極対を備え、
    前記誘電体板(27)と他の前記誘電体板または電極との間の空間は、第1および第2のプラズマ領域(25、600)を形成し、
    該第1および第2のプラズマ領域を通って、連続的に粉体を搬送する手段(68、70、71、72)も備える請求項10に記載のアセンブリ。
  12. 前記電極(21、22、23、24)は鉛直方向に配列され、前記第1および第2のプラズマ領域を通って前記粉体を搬送する手段は、リールツーリールウエブ支持体(68、70、71、72)である請求項11に記載のアセンブリ。
  13. 前記電極(21、22、23、24)の各々は、誘電体板(27)により形成される側面を有する水密ボックスの形態であり、
    該ボックスの内側で、平面電極(26)が、該平面電極(26)の面に水または水溶液を噴霧するようになっている液体入口(28)と共に前記誘導体板に結合されている請求項11または12に記載のアセンブリ。
  14. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の粉体にコーティングを形成する方法により作製されるコーティングされた粉体。
  15. 香料、香味、医薬品、および/または染料の制御された放出手段としての、および/またはバリヤ手段としての請求項14に記載のコーティングされた粉体の使用。
  16. ゴムおよびプラスチックにおける強化用または改質用充填材として、前記コーティングされた粉体の適合性を改善するための請求項14に記載のコーティングされた粉体の使用。
  17. 前記コーティングされた粉体の適合性を改善することは、ポリマー材料における染料/顔料、抗酸化剤、およびUV安定剤等の分散剤に利用することができ、
    また、塗料および化粧品のような配合製品にも利用することができる、請求項14に記載のコーティングされた粉体の使用。
  18. 分離媒体または分離媒体の支持体としての請求項14に記載のコーティングされた粉体の使用。
  19. 触媒および/または触媒支持手段としての請求項14に記載のコーティングされた粉体の使用。
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