JP2005519162A - ポリオキシメチレン成形用化合物及びそれらから製造した成形品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリアセタールホモポリマーまたはコポリマー、添加剤、及び前記ポリアセタールマトリックスポリマーと前記添加剤の表面との間の化学反応を触媒し、且つ元素ホウ素を含まず、且つブロンステッド酸ではない物質0.0001重量%〜1.0重量%を含むポリアセタール成形材料に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、優れた機械的特性を備えた新規ポリオキシメチレン成形材料(molding composition)に関する。
ポリオキシメチレン成形材料の優れた機械的特性は、多くの用途で使用される根拠である。これらの特性を改善するために、ポリオキシメチレンホモポリマー及びコポリマーは、用途に対して特性を適合させるため、たとえば無機充填剤、強化用繊維または耐衝撃性改良剤である添加剤が加えられている。
成形材料の特性おけるこれらの添加剤の効果は、添加剤のプラスチックマトリックスへの結合によって影響を受ける。このことは、添加剤によっては全てのプラスチックに対しては好適でないか、またはプラスチックマトリックスに優れた結合性をもたらすサイズ剤(size)が備えられていることを意味することが多い。
ここで、特に強化用繊維では、添加剤はサイズ剤でコーティングされており、このサイズ剤が乾燥したならば、これらの繊維は溶融ポリマー内に取り込まれる。しかしながら、この処置は、ポリアセタールの場合には不十分であることが多い。
日本特許出願第09/176,443号は、ポリオキシメチレン成形材料中に、添加剤として繊維状強化材料と一緒にオルトホウ酸(orthoboric acid)を使用して、良好な機械的特性をもつ材料を得たと記載している。
欧州特許第EP-A-765,910号は、ポリアセタールの加工で無機充填剤と一緒にホウ酸を使用し、優れた機械的特性をもつ成形品を得たと記載している。ホウ酸は、プラスチックにある程度の作用と劣化とを及ぼして、無機充填剤の表面と反応する反応性基を生み出している。
しかしながら、ホウ酸を使用する不都合な点は、ポリアセタールがホウ酸によって少なくとも幾らか分解するということである−他の全てのブロンステッド酸にもよるように−機械的安定性の増分の少なくとも幾らかはポリマーの分解によって失われてしまう。さらに、劣化によりホルムアルデヒドの放出が増加し、好都合な効果の程度は、使用した充填剤の性質、及びその表面処理、またはサイズ剤として使用した材料に大きく依存する。
従って、本発明の目的は、化合物を添加することによって、添加剤、たとえば無機充填剤、繊維状強化材料及び/または耐衝撃性改良剤などの優れた結合をもたらすが、ポリアセタールの劣化はそれほどもたらさない化合物を発見し、そして、ポリアセタールの分解レベルが非常に低く、熱安定性と耐老化性が比較的高く、ホルムアルデヒド放出が低く、比較的高い強度及び衝撃強度、破断点における高い引張歪み及び高いウェルドライン強度、並びに流体と接触した際の優れた安定性をもち、この効果がサイズ剤として使用した繊維の種類にも材料にも関係しない、ポリアセタール成形材料を提供することからなる。
もう一つの目的は、化合物を添加することによって、特に強化用繊維において、ポリアセタールマトリックスと添加剤との結合は改良されるが、ポリアセタールの劣化はそれほど起きない化合物を発見し、そして、優れた機械的特性をもち、上記のごとき好都合な特性をもつ長繊維-強化熱可塑性ポリアセタール構造体を提供することからなる。
ポリアセタールマトリックスへ添加剤相への改善された結合は、高い界面の接着において−その添加剤の性質に依存して−成形品の優れた機械的特性において、及び/またはポリアセタールマトリックスの添加剤の優れた分散性において明らかである。
本発明の目的は、ポリアセタールマトリックスポリマーと添加剤の表面との化学反応を触媒し、且つ元素ホウ素を含まず、且つブロンステッド酸ではない、少なくとも一種の触媒を含むポリアセタール成形材料によって達成される。
従って、本発明は、ポリアセタール成形材料であって、ポリアセタールホモポリマーまたはコポリマー20〜99重量%、添加剤0.1〜80重量%、及び前記ポリアセタールマトリックスポリマーと前記添加剤の表面との間の化学反応を触媒する触媒1.0重量%以下、好ましくは0.0001〜0.5重量%を含み、ここで前記触媒は元素ホウ素を含まず、且つブロンステッド酸ではない、前記ポリアセタール成形材料を提供する。
好ましい一態様では、本発明は、長繊維強化・熱可塑性ポリアセタール成形材料であって、ポリアセタール20〜99重量%、強化用繊維10〜80重量%、前記ポリアセタールマトリックスポリマーと前記添加剤の表面との間の化学反応を触媒する触媒1.0重量%以下、好ましくは0.00001〜0.5重量%を含み、ここで前記触媒は元素ホウ素を含まず、且つブロンステッド酸ではない、前記ポリアセタール成形材料を提供する。
このタイプのポリアセタール成形材料またはこのタイプの長繊維−強化ポリアセタール成形材料は、高強度、優れた衝撃強度及び、高い破断点引張歪、並びに高いウェルドシーム強度(weld seam strength)を有する。
本発明に従って使用し得る触媒は、主に、ポリアセタールマトリックスポリマーと添加剤表面との間の化学反応を触媒し、且つ元素ホウ素を含まず、且つブロンステッド酸ではない化合物の任意のものである。
この化学反応は、添加剤の表面の反応性基とポリアセタールマトリックスポリマーの反応性基との反応であるか、または使用したカップリング剤とポリアセタールマトリックス及び/または添加剤の表面との間に共有結合が形成するか、若しくはカップリング剤の二つの部分の間に共有結合が形成し、その一方はポリアセタールマトリックスポリマーと適合性(compatible)であり、且つ他方は添加剤の表面と適合性である化学反応であってもよい。
ポリアセタールマトリックスポリマーと添加剤表面との間に共有結合を形成するための本発明に従って触媒作用を受けた反応の例としては、同一または異なる反応性基の間に共有結合が形成する反応の任意のものがある。
反応性基の例としては、ヒドロキシ、チオール、メルカプタン、アミン、エステル、アミド、無水物、カルボキシ、カーボネート、スルホン酸、エポキシ、ウレタン、チオウレタン、イソシアネート、アロファネート、尿素、ビウレット、ラクトン、ラクタム、オキサゾリジン、及びカルボジイミド基並びにハロゲン原子がある。
化学反応の例としては、同一の反応性基の間の反応、たとえばエステル交換、アミド交換(transamidation)若しくはウレタン交換反応(transurethanization);または異なる反応性基の間の反応、たとえばエステル形成、アミド形成、若しくはウレタン形成、若しくは炭素−炭素結合の形成がある。
本発明に従って使用する触媒は、好ましくは、エステル交換、アミド交換若しくはウレタン交換反応を触媒するか、またはエステル基、アミド基及びウレタン基の形成を触媒する化合物である。
エステル交換触媒としても使用し得る化合物を使用するのが好ましい。
これらは好都合にはルイス酸であるが、これらはブロンステッド酸であってはならない。本発明に従って使用するこれらの化合物の量は、成形材料の総量をベースとして1.0重量%以下、好ましくは0.00001〜0.5重量%、好都合には0.0005〜0.03重量%及び特に好都合には0.0007〜0.01重量%、特に0.0007〜0.005重量%である。
好適な触媒の例としては、MgX2、BiX3、SnX4、SbX5、FeX3、GaX3、HgX2、ZnX2、AlX3、TiX4、MnX2、ZrX4、[R4N]+ qAq-、[R4P]+ qAq-{式中、Xはハロゲン原子であってもよく、すなわちI、Br、Cl、またはFであり、及び/または-ORまたは-R基であり、ここでRはアルキルまたはアリールであり、qは1〜3の整数であり、Aはq-価のアニオン、たとえばハライド、サルフェートまたはカルボキシレートである}がある。
種々の触媒の混合物を使用することも可能である。
他の特に好都合な触媒は、ホスホニウム塩、ホスホラン類、アンモニウム塩、スルホニウム塩、チタネート(titanate)、チタニル化合物、ジルコネート(zirconate)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
チタネート及びジルコネートは、好ましくは、式I:
Figure 2005519162
{式中、Mはチタンまたはジルコニウムであり、R1、R2、R3及びR4は、同一または異なっていてもよい一価の有機基である}の化合物である。
基R1〜R4は、具体的には、それぞれの場合に応じて、1個以上のヒドロキシまたはアルコキシ基及び/またはハロゲン原子をもつ置換基をもつ、1〜20個の炭素原子をもつアルキル基であってもよく、たとえばメチル、エチル、ヒドロキシエチル、プロピル、ブチル、ドデシル、ヘキサデシルまたはステアリルがあり;それぞれの場合に応じて1個以上のヒドロキシまたはアルコキシ基及び/またはハロゲン原子をもつ置換基をもっていてもよい芳香族基、たとえばフェニル若しくはナフチル、または縮合芳香族基、たとえば2-ハロメチルナフタレン、9-ハロメチルアントラセン及び9-ハロメチルフェナントレンから誘導されるようなものがあり;それぞれの場合に応じて、1個以上のヒドロキシまたはアルコキシ基、及び/またはハロゲン原子をもつ置換基をもっていてもよい芳香族脂肪族基、たとえばベンジルであってもよい。
好都合に使用し得るチタネートまたはジルコネートは、テトラアルキルチタネート及びテトラアルキルジルコネートであり、ここでR1〜R4は同一でも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子、好都合には2個〜10個の炭素原子、特に3〜8個の炭素原子をもつ。
低級テトラアルキルチタネート及び低級テトラアルキルジルコネート、たとえば、チタンテトラメトキシド(titanium tetramethoxide)は揮発性であることが多く、この理由により、より揮発性の低い高級同族体、たとえばチタンテトラブトキシド(titanium tetrabutoxide)が殆どの場合好ましい。好都合には、チタンテトラブトキシド(titanium tetrabutoxide)、ジルコニウムテトラブトキシド(zirconium tetrabutoxide)、テトラペンチルチタネート、テトラペンチルジルコネート、テトラヘキシルチタネート、テトラヘキシルチタネート、テトライソブチルチタネート、テトライソブチルジルコネート、テトラ-tert-ブチルチタネート、テトラ-tert-ブチルジルコネート、トリエチルtert-ブチルチタネート、トリエチルtert-ブチルジルコネート及び同様の化合物を使用することができる。
その使用が好ましい他のチタネートまたはジルコネートは、式:Mt4TiO4、Mt2TiO3、Mt2Ti2O5、Mt2Ti3O7、Mt4ZrO4、Mt2ZrO3、Mt2Zr2O5及びMt2Zr3O7{式中、Mtは一価または二価の金属であり、好ましくはアルカリ金属またはアルカリ土類金属である}の混合酸化物である。
チタニル化合物は、好ましくは構造:[MIp+]s[TiO]2+[Ar-]t{式中、pは1または2であり、sは0、1または2であり、MIは一価または二価の金属であり、Aはr-価のアニオンであり、r及びtは互いに独立して1または2であり、及びs*p+2はr*tに等しい}を有する。好ましい値は、p=1、s=0または2、r=1または2であり、t=2である。
MIは好ましくはアルカリ金属カチオンである。Aは好ましくは、一塩基性または二塩基性のカルボン酸、たとえば酢酸またはシュウ酸のアニオンである。その使用が好ましいチタニル化合物の一例としては、カリウムチタニルビスオキサレート(K2[C4O9]Ti)がある。
ホスホニウム塩は、本発明に従う触媒として特に好都合に使用することができる。本発明に従って使用する好ましいホスホニウム塩は、式II:
Figure 2005519162
{式中、R1、R2、R3及びR4は同一または異なり、上記定義の一つと想定することができ、ここでXは、上記定義の一つと想定することができる}の化合物である。
特に好ましいホスホニウム塩の例としては、1-(アセチルアミノ-2-フェニルビニル)トリフェニルホスホニウムパークロレート、(1-ベンゾイルアミノ-2,2-ビス(4-Cl-フェニルスルファニル)ビニル)トリフェニルホスホニウムクロリド、(1-ベンゾイルアミノ-2,2-ビスエチルスルファニルビニル)トリフェニルホスホニウムクロリド、1-(ベンゾイルアミノ-2,2-ビスフェニルスルファニル)トリフェニルホスホニウムクロリド、1-(ベンゾイルアミノ-2,2-ジクロロビニル)トリフェニルホスホニウムクロリド、(1-ベンゾイルアミノ-2,2-ジクロロビニル)トリフェニルホスホニウムヨーダイド、(1-ベンゾイルアミノ-2-(4-クロロフェニル)ビニル)トリフェニルホスホニウムクロリド、(1-ベンゾイルアミノ-2-(4-Cl-フェニルスルファニル)ビニル)トリフェニルホスホニウムクロリド、(1-ベンゾイルアミノ-2-(4-ニトロフェニル)ビニル)トリフェニルホスホニウムクロリド、(1-ベンゾイルアミノ-2-クロロビニル)トリフェニルホスホニウムクロリド、(1-ベンゾイルアミノ-2-Cl-2-エチルスルファニルビニル)トリフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムクロリド、ジメチルベヘニルホスホニウムクロリド、トリメチルドデシルホスホニウムクロリド、トリメチルオクタデシルホスホニウムクロリド、トリメチル-ヘキサデシルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムクロリド、ステアリルトリブチルホスホニウムクロリド、テトラエチルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、ジメチルベヘニルホスホニウムブロミド、トリメチルドデシルホスホニウムブロミド、トリメチルオクタデシルホスホニウムブロミド、トリメチルヘキサデシルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、ステアリルトリブチルホスホニウムブロミドがある。
特に非常に好ましいホスホニウム塩は、基R1〜R4の少なくとも一つとして、アリール基、好都合には少なくとも一つのフェニル基を保持し、たとえばテトラフェニルホスホニウムクロリドまたはテトラフェニルホスホニウムブロミドがある。特に好ましいホスホニウム塩は、基R1〜R4として、芳香族及び脂肪族基のいずれも、特に3つのアリール基、たとえばフェニル基を含む。最後に記載したこの群の例としては、エチルトリフェニルホスホニウムクロリド、エチルトリフェニルホスホニウムブロミドがある。
他の好適な化合物は当業者に公知であり、容易に得ることが可能であり、たとえば、http://www.sigma-aldrich.comに知見することができる。
使用し得る他の触媒は、式IIから類推して定義されるアンモニウム塩及びスルホニウム塩である。
好ましいホスファン類は、式IIa:
Figure 2005519162
{式中、基R1〜R3は、同一または異なっていてもよく、式IIに表されたホスホニウム塩の基R1〜R4から類推して定義される}の化合物である。
トリフェニルホスファン、P(C6H5)3は、特に好都合である。
アンモニウム塩、スルホニウム塩及びホスファン類、特にホスホニウム塩の使用量は、好都合には0.00001〜0.03重量%、特に好都合には0.0005〜0.025重量%、非常に特に好都合には0.0007〜0.005重量%であってもよい。
しかしながら、混合及び均質分散プロセスは、非常に低い濃度ではより困難であるので(5ppmよりも著しく低い場合は殆ど)、これらの化合物で使用する主な量は0.001〜0.003重量%である。
本発明のプロセスで使用し得るポリアセタール類(POM)は、ポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマーである。
ホルムアルデヒドのホモポリマーまたはトリオキサンのホモポリマーは、そのヒドロキシ末端基が、劣化に関して公知の方法で、たとえばエステル化またはエーテル化により化学的に安定化されたポリマーである。コポリマーは、ホルムアルデヒドまたはその環式オリゴマー、特にトリオキサンと、環式エーテル類、環式アセタール類、及び/または線状ポリアセタール類とのポリマーである。特に、本発明のプロセスは、粗なポリマーとしても公知のものも使用することができる。これは、公知の開始剤、及びそれぞれの場合に応じて分子量調節剤を使用する、トリオキサンと一種以上のコモノマーとのカチオン重合の反応生成物である。
POMホモポリマーまたはコポリマーは、当業者に本質的に公知であり、且つ文献に記載されている。これらのポリマーは、通常、その主なポリマー鎖に-CH2O-繰り返し単位を少なくとも50モル%有する。
ホモポリマーは、通常、好ましくは好適な触媒の存在下で、ホルムアルデヒドまたはトリオキサンの重合により製造する。好適な触媒の例としては、三フッ化ホウ素及びトリフルオロメタンスルホン酸がある。
本発明の目的に関して、POMコポリマーは、成分(A)として好ましく、特に-CH2O-繰り返し単位に加えて、式III:
Figure 2005519162
{式中、R1〜R4は互いに独立して水素原子、C1〜C4-アルキル基または1〜4個の炭素原子を有するハロゲン-置換アルキル基であり、及びR5は-CH2-、-CH2O-、C1〜C4アルキル-置換若しくはC1〜C4-ハロアルキル-置換メチレン基または対応するオキシメチレン基であり、nは0〜3の範囲の値である}の繰り返し単位を50モル%以下、好ましくは0.1〜20モル%、特に0.5〜10モル%も含む。
これらの基は好都合には、環式エーテル類の開環によりコポリマーに導入することができる。好ましい環式エーテル類は、式IV:
Figure 2005519162
{式中、R1〜R5及びnは上記定義のごときである}のものがある。たとえば、環式エーテル類としてエチレンオキシド、プロピレン1,2-オキシド、ブチレン1,2-オキシド、ブチレン1,3-オキシド、1,3-ジオキサン、1,3-ジオキソラン及び1,3-ジオキソペンと、コモノマーとして、線状オリゴホルマールまたはポリホルマール類、たとえばポリジオキソランまたはポリジオキソペンも挙げることができる。
トリオキサン99.5〜95モル%と上記コモノマーの一種0.5〜5モル%とのコポリマーが特に都合がよい。
オキシメチレンターポリマーも好適であり、たとえばトリオキサンと、上記環式エーテルの一種と及び第三のモノマー、好ましくは式V:
Figure 2005519162
{式中、Zは化学結合、-O-、または-ORO-(R=C1〜C8-アルキレンまたはC2〜C8-シクロアルキレンである)である}の二官能性化合物とを反応させることにより得られる。
このタイプの好ましいモノマーとしては、数例を挙げるだけであるが、エチレンジグリシド、ジグリシジルエーテル並びに、モル比2:1のグリシジル単位とホルムアルデヒド、ジオキサンまたはトリオキサンから構成されるジエーテル類及び、グリシジル化合物2モルと、2〜8個の炭素原子をもつ脂肪族ジオール1モルとから構成されるジエーテル類、たとえばエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,3-シクロブタンジオール、1,2-プロパンジオール、または1,4-シクロヘキサンジオールのジグリシジルエーテル類もある。
上記ポリオキシメチレンホモポリマー及びコポリマー類の製造プロセスは、当業者に公知であり文献に記載されている。
少なくとも150℃の融点と、5000〜200,000、好ましくは7000〜150,000の範囲の分子量(重量平均)MwをもつPOMコポリマーが好ましい。
その鎖が炭素-炭素結合で終端している末端基-安定化POMポリマーが特に好ましい。
使用するPOMポリマーは、通常1〜50cm3/10分(ISO 1133)のメルトインデックス(MVR 190/2,16)を有する。
好適な添加剤は、通常、ポリマーマトリックス中で別々の相に存在し、且つその表面が化学反応によりポリアセタールマトリックスに共有結合できる任意の添加剤である。これらは通常、強化用材料であり、たとえば、ファイバー、テープ、フィルム、若しくはシート様構造体であってもよく、または原価効率の立場から主に使用される典型的な充填剤、たとえば無機充填剤若しくは、たとえば強化させるために、組成物に特別の特性を付与するために使用される充填剤、若しくは耐衝撃性改良剤であってもよい。
これらの添加剤は、好都合なサイズ剤を備えているか、またはポリアセタールマトリックスへの結合を改良するために表面処理されている。
これは好都合には、無機充填剤及び強化用繊維の場合に特に適用する。好都合には、以下の無機充填剤:炭酸カルシウム、ガラスビーズ、中空ガラスビーズ、タルク、珪灰石、ローム、二硫化モリブデンまたはグラファイトを使用し得る。
好都合に使用し得る強化用繊維は、無機繊維、たとえばガラス繊維、ポリマー繊維、特に有機高弾性率繊維、たとえばアラミド繊維、または金属繊維、たとえばスチール繊維、若しくは炭素繊維である。
これらの繊維は、プラスチックに対する接着性を改善するために、サイズ剤を備えているか、または化学的に処理された、変性形または未変性形であってもよい。ガラス繊維が特に好ましい。ガラス繊維を処理するのに主に使用される材料は、有機シラン類、特にアミノシラン類である。
使用し得るアミノシラン類の具体例は、3-トリメトキシシリルプロピルアミン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシ-シラン、N-(3-トリメトキシシラニルプロピル)エタン-1,2-ジアミン、3-(2-アミノエチル-アミノ)プロピルトリメトキシシラン、N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-1,2-エタン-ジアミンである。
ポリウレタン類をベースとするサイズ剤も好都合に使用し得る。
強化用繊維は、たとえば押出機または混練機中で、ポリアセタールにコンパウンディングすることができる。しかしながら、強化用繊維は、この目的に好適なプロセスで、ポリアセタール成形材料で含浸させるか、外装(sheathed)連続フィラメント繊維の形状を取ることもでき、次いで連続ストランドの形状で処理若しくは巻き取るか、繊維長及びペレット長を同一にするために所望のペレット長に切断することができる。本発明に特に好適なプロセスの一例は、引抜成形プロセスである。
本発明に従って、長繊維-強化ポリアセタール成形材料は、処理、たとえば射出成形を実施するまで繊維が含浸されず且つ、繊維とポリアセタールマトリックスポリマーとの混合が起きないように、ポリアセタールマトリックスポリマーの一つ以上の層で外装したガラス繊維束であってもよい。しかしながら、繊維は、好都合にはポリアセタールマトリックスポリマーで含浸しておく。
本発明の好ましい一態様において、長繊維-強化ポリアセタール成形材料は、引抜成形プロセスにより製造され、ここで
i)繊維束は、少なくとも一種のポリアセタールと、それぞれの場合において他の添加剤とから製造した溶融物を充填したフラット・ダイを通して導き、
ii)浸漬済み繊維束を、成形ダイを通して導き、
iii)繊維束を冷却し、
iv)繊維束を二次成形し、次いで
v)繊維束をその走行方向に対して垂直な構造の長さに切断するか、または連続構造体の形状に巻き取る、各段階を含む前記プロセスにより製造される。
たとえば上記プロセスの段階i)の引抜成形による繊維束のポリアセタールマトリックスポリマーによる含浸は、他の好適なプロセスによっても実施することができる。たとえば、繊維束をポリアセタールマトリックスポリマーで飽和させて、この繊維束をキャリヤ装置に置き、次いで繊維束をその上に置いたキャリヤ装置を一緒に含浸装置に導くプロセスによって実施することができる。このタイプのプロセスは、欧州特許第EP756 536号に記載されている。
繊維は、可塑化押出機(plastifying extruder)を使用し、繊維ストランドをガイドアパーチャにより導き、装置を予熱し、含浸装置でポリアセタールの液体フィルムで湿潤させ、次いで可塑化押出機に導入して、そこで個々の繊維を切断且つ混合するプロセスによっても含浸させることができ、この混合物は、さらなる処理をし得る繊維-強化ポリアセタール組成物の形状で送出され、ここで以下の段階を使用する:
a)可塑化押出機の入り口にコーティングノズルによって、好ましくは押出機軸に対して平行で且つほぼ接線方向に通し、繊維ストランドは、前進方向に押出機スクリュー上で且つ押出機スクリューの周りに巻き取られ、また押出機バレルの穴にも引き込まれ、その直径は、繊維ストランドの厚さの少なくとも4倍に拡大され、ここで
b)入り口では、右側のコーティングノズルが直接、繊維ストランドの一つの平坦な側部にポリアセタールのフィルムを適用し、同時に第二の平坦な側部への適用は、左側のコーティングノズルからスクリューに予め適用されたポリアセタールの液体フィルムに繊維ストランドを押しつけることにより間接的に実施し、するとすぐに、個々の連続-フィラメント繊維が、入り口と含浸セクションで繊維ストランドの両側の平坦な側部で押出機スクリューで含浸または浸透作用を受け、これらの側部がポリアセタールの液体フィルムにより湿潤または飽和され、
c)次いで、ポリアセタールで完全に飽和または完全に含浸された繊維ストランドまたは個々の繊維は、切刃により入り口及び含浸セクションを出て、小さな直径のバレルの短い送出及び搬送セクションに入り、次いで実質的に予定の長さに切断される。
このタイプのプロセスの一例は、ドイツ特許第DE198 36 787号に記載されている。
本発明に記載の環境に適合性で且つ費用効率的なプロセスは、ある形の小さなロッド形の構造体を与える。このロッド形構造体の長さは3〜100mmであり、好ましくは4〜50mmであり、特に好ましくは5〜15mmである。ペレットともいう、ロッド形構造体の直径は、通常1〜10mm、2〜8mm、特に好ましくは3〜6mmである。
本発明は、成分を押出機で混合し、強化用繊維を溶融物で湿潤させ、得られた材料をペレット化するプロセスも提供する。得られたペレットは、染料及び/または顔料と混合し、さらに処理して成分を与えることができる。
本発明に従って、長繊維-強化ポリアセタール成形材料は、コンパウンディングプロセスまたは直接プロセスによっても製造することができる。直接プロセスは、成形品を与えるプロセスのもう一つの段階で成形しなくてはならないロッド形構造体を与えず、それどころか、長い強化用繊維(強化用繊維の長さはここでは、3〜10mmである)で強化された成形品が、強化用繊維と、触媒を含むポリアセタールマトリックスポリマーとから直接得られるので、特に好都合である。
本発明に従って、成形品は、たとえば射出成形、押出、ブロー成形または圧縮可塑化などの公知方法で、溶融した、それぞれの場合に応じて着色し、長繊維-強化ポリアセタールペレットから成形する。
本発明に従って、長繊維-強化ポリアセタール成形材料は、ロッド、ストリップ、リボンまたはシートの形状をとる。この形状は、連続的に平行配置された繊維、従って繊維から構成された束の表面にコーティングするためにポリアセタールを使用してストランドを得て、次いで製品を必要な長さに切断することによって得られたロッドの構造であるのが好ましい。
本発明に従って、強化用繊維以外の全ての成分を混練機または押出機中、溶融物中で混合することができる。温度は、高融点ポリアセタールの融点より5〜100゜K、好ましくは10〜60゜K上に設定する。溶融物の混合は、30秒〜15分間、好ましくは1分〜10分後に完了する。
長繊維-強化ポリアセタール成形材料の性質は、ポリアセタールまたはポリアセタールのブレンドによって繊維が実質的に湿潤し、もう一つの成分、好ましくは異なる熱可塑性樹脂またはブレンドによって長繊維-強化ポリアセタール成形材料の中間で含浸させた繊維ストランドを外装し、表面では成分が互いに結合しているようであってもよい。このタイプの構造体は、たとえば、米国特許US-A-6,090,319号に記載のようなプロセスによって製造することができる。
長繊維-強化ポリアセタール成形材料のこのタイプは、
−上記プロセスの一つによって繊維を含浸させた後に、含浸装置から連続的に含浸済み繊維ストランドを引き取る;
−長繊維-強化ポリアセタール成形材料を外装しようとした材料を連続して溶融し、外装しようとした材料が含まれる完全に開口の筒状通路をもつ細長い押出ダイにポリアセタール成形材料を通して、長さにより要求されたように、軟化溶融状態で押出す;
−前記細長い押出ダイの中に及びダイを通して含浸済み繊維ストランドを連続的に搬送し、同時に含浸済み繊維ストランドを外装しようとした材料を押し出す;
−次いで含浸済み繊維ストランドを、長繊維-強化ポリアセタール成形材料を外装しようとした溶融材料と接触させて、これをコーティングし、次いで成分の一種類でのみ繊維が実質的に含浸されている長繊維-強化ポリアセタール成形材料を得、長繊維-強化ポリアセタール成形材料の中間の含浸済み繊維ストランドは、それぞれ別の成分により外装され、その成分はその表面で互いに結合している;
−長繊維-強化ポリアセタール成形材料を押出ダイから連続的に取り出し;次いで
−繊維束に切断してその進行方向に垂直の構造体の長さを得るか、または連続構造体の形状で巻き取る、各段階によって製造することができる。
このプロセスを使用する場合、強化用繊維は、公知プロセス、好ましくはそれぞれの場合に応じて一種以上の添加剤を含み得る成分の一つで含浸させる。次いで、得られた構造体を他の成分でコーティングし、それぞれの場合において一種以上の添加剤を含むことができる。
強化用繊維は好ましくは触媒を好都合に含む成分により湿潤され、次いで得られたストランドは、他の成分により外装され、この成分も他の添加剤を含んでいてもよい。
互いに空間的に離れている成分中に含まれる他の添加剤は、異なっているのが都合がよい。
本発明に従って、長繊維-強化ポリアセタール成形材料を使用して成形品を製造する、これらの成形品は優れた機械的特性、特に優れた衝撃強度、高い耐熱性及び低い変形性を有する。成形品は、狂いが非常に少ないので、嵌合いが非常に正確でもある。
成形品は、たとえば射出成形、圧縮成形またはブロー成形による公知の加工方法によって、本発明の長繊維-強化ポリアセタール成形材料から製造することができる。
本発明に従って使用する他の好都合な添加剤は、耐衝撃性改良剤である。また、本発明に従って使用する触媒は、ポリマーマトリックスにおける耐衝撃性改良剤の適合性と分散性とを改善して、高い衝撃強度を付与する。
これは、「現場で」、すなわち溶融混練り処置の間に起き、カップリング反応はポリアセタールと耐衝撃性改良剤の利用可能な官能基との間で触媒的に促進されて、ブロックコポリマーとも呼ばれ得るものを生成し、これが相の境界にわたって適合性改良剤(compatibilizer)として機能して熱力学的混和性と、混合物の中での適合性を改良する。
耐衝撃性改良剤の通常の使用量は、5〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、特に好ましくは7〜30重量%である。
個別にまたは混合物の状態で、耐衝撃性改良剤として使用する好ましい材料は、ポリウレタン類、ポリブタジエンとスチレン-アクリロニトリルとの二相混合物(two-phase mixer)(ABS)、変性ポリシロキサン類若しくはシリコーンゴム、またはポリジエンをベースとするエラストマー性、単相コアと硬質グラフトシェルとのグラフトコポリマー(コア-シェル構造体)である。後者の場合において、耐衝撃性改良剤は粒子から構成され、その殆ど、好ましくは70%を超えてコアとシェルとから構成される構造をもつ。ここでコアは、エラストマー性ポリマー相から形成され、その上に硬質シェルをグラフトし、この硬質シェルは二層以上から構成されていてもよい。コアは単相であるのが好ましく、このことは、コアが主に、好ましくは完全にエラストマー性の軟質相から構成され、シェルの硬質ポリマー成分をほんの少量しか、好ましくは全く含まないことを意味する。グラフトコポリマーは、主にエラストマー性コア40〜95重量%、好都合には60〜90重量%、特に好都合には70〜80重量%から構成される。シェルの割合は、5〜60重量%、好都合には10〜40重量%、特に好都合には20〜30重量%である。コアは通常、ポリジエン類、たとえばポリブタジエンまたはポリイソプレンから構成され、コモノマー単位の10重量%以下、好都合には5重量%以下で含むことができる。スチレンまたはアクリロニトリルは、コモノマーとして好都合に使用することができる。コアポリマーは架橋していてもよく、トルエン中で測定したゲル含有量は、通常、70%を超え、好ましくは80%を超える。使用し得る架橋剤の一例としては、ジビニルベンゼンがある。粒子のシェルは、グラフト基材としてコアにグラフトさせた硬質ポリマーから構成される。ここでは、シェルは単一または多様なシェル構造、好都合にはデュアル-シェル構造を取ることができる。二つ以上のシェルがある場合、この種々の層は異なるポリマーまたはコポリマーから構成されているのが都合がよい。第一の層が架橋されていると都合がよい。しかしながら、それぞれの場合に応じて、他の層も架橋していてもよい。
これらの耐衝撃性改良剤及びこの構造は公知であり、たとえば、本明細書中、その開示が参照として含まれる、欧州特許出願第EP-A-156,285号及び同第EP-A-668,317号に記載されている。
上記耐衝撃性改良剤のガラス転移温度は、通常−40℃〜−120℃であり、好ましくは−60℃未満、特に−80〜−120℃である。
耐衝撃性改良剤として使用し得る他のグラフトコポリマーは、そのアルコール成分が1〜15個の炭素原子、好ましくは1〜8個の炭素原子を含む、主にまたは完全に、好ましくは部分的に架橋したポリアクリレートまたはポリメタクリレートから構成される材料である。使用し得るコモノマーは、オレフィン性モノマー、好都合にはブタジエン、シクロオクタジエン、ビニルエーテル類、及びハロアルキルアクリレートである。トルエン中で測定したゲル含有量は、好ましくは少なくとも50%であり、特に好ましくは少なくとも70%である。グラフトシェルに関しては、上記のモノマーとモノマー混合物で製造することができる。粒子のサイズも、同じ範囲である。ポリアクリレートと、ポリメタクリレートとをベースとするグラフトポリマーは、たとえば、本明細書中、参照として含まれるドイツ特許第DE-A-1,964,156号,同第DE-A-2,116,653号、欧州特許出願第EP-A-05,265号、同第EP-A-60,601号及び同第EP-A-64,207号に記載されている。グラフトポリマーのコアは、シリコーンゴム及び/または非架橋オルガノポリシロキサン類から完全または部分的に構成されていてもよい。上記のモノマー及び/またはモノマー混合物は、このコアの上にグラフトすることができ、これはグラフト機能をもつ官能基を含むのが好ましい。これらの材料は、本明細書中、参照として含まれるドイツ特許第DE-A-2,659,357号に記載されている。
使用し得る他の耐衝撃性改良性成分または耐衝撃性改良剤は、ポリウレタン類、好ましくは熱可塑性ポリウレタン類である。本発明に従って使用し得るポリウレタン類は、本明細書中、参照として含まれる、たとえばドイツ特許出願第DE-A-1,193,240号、同第DE-A-2,051,028号及びKunstostoff-Taschenbuch[Plastics Handbook](Saechtling、第27版、Hanser Verlag 1998年)、523〜542頁に記載されている。
本発明に従って使用し得るポリウレタン類は、好ましくは熱可塑性であり、従って好ましくは本質的に非架橋性であり、すなわち、全く有意に分解を示さずに繰り返し融解することができる。ジメチルホルムアミド中、30℃で測定したこれらの換算比粘度は、通常0.5〜3dl/gであり、好ましくは1〜2dl/gである。破断点引張歪の値は、好都合には800〜1500%、好ましくは1000〜1500%であり、ショアーA硬度はせいぜい90、好都合には81を超えず、好ましくは50〜85、特に好ましくは60〜80であり、特に65〜80であり、ガラス転移温度は主に、0℃以下、好都合には−10℃以下、特に好都合には−20℃以下である。
本発明に従ったポリアセタール成形材料は、場合により個別にまたは混合物の形態で、主に他の添加剤40重量%以下である量を場合により含むことができる。使用し得る材料の例としては、ホルムアルデヒド掃去剤、潤滑助剤(tribological auxiliary)、酸化防止剤、たとえば立体障害フェノール化合物、UV安定剤、たとえばベンゾトリアゾール誘導体及びベンゾフェノン誘導体、導電性を与える添加剤または帯電防止剤、たとえばカーボンブラック、特に導電性カーボンブラック、酸掃去剤、カップリング剤、離型助剤、成核剤、たとえばポリオキシメチレンターポリマーまたはタルク、着色剤、たとえば無機顔料、たとえば二酸化チタン、ウルトラマリンブルー、コバルトブルー、または有機顔料及び染料、たとえばフタロシアニン類、アントラキノン類、潤滑剤、たとえば石鹸及びエステル類、たとえばステアリン酸ステアリル、モンタン酸エステル類、部分的に鹸化したモンタン酸エステル類、ステアリン酸、極性及び/または非極性ポリエチレンワックス、ポリ-α-オレフィンオリゴマー、シリコーン油、ポリアルキレングリコール並びにパーフルオロエーテル類、ポリテトラフルオロエチレンあるいは他の添加剤、たとえば超高分子量ポリエチレン及び熱可塑性または熱硬化性ポリマー添加剤、エラストマー及び他のポリマーがある。
好都合に使用し得るホルムアルデヒド掃去剤は、環に少なくとも1個の窒素原子を含む環式安定剤0.01〜1.0重量%、好ましくは0.03〜0.3重量%である。例としては、ピロリジン、ピペリジン、ピロール、ピリジン、プリン、インドール、カルバゾール、トリプトファン、オキサゾール、イミダゾール、チアゾール、ピコリン、ルチジン、コリジン、キノリン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン及びそれらの誘導体がある。ヘテロ原子として少なくとも1個の窒素原子を持つ複素環式化合物も好都合であり、ここで前記ヘテロ原子は、アミノ-置換炭素原子またはカルボニル基のどちらかに隣接し、例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピロリドン、アミノピリジン及びこれらから誘導された化合物がある。この種の好都合な化合物はアミノピリジン及びこれらから誘導された化合物である。原則的に、任意のアミノピリジン類が好適であり、たとえばメラミン、2,6-ジアミノピリジン、置換及び二量体のアミノピリジン類、及びピロリドン並びにこれからから誘導された化合物、並びにこれらの化合物から製造された混合物がある。好適なピロリドンの例としてはイミダゾリジノン及び、それから誘導された化合物、たとえばヒダントインがあり、その誘導体は特に好都合であり、これらの化合物の中でもアラントイン及びその誘導体は、特に好都合である。他の特に好都合な化合物は、トリアミノ-1,3,5-トリアジン(メラミン)及びその誘導体、たとえばメラミン-ホルムアルデヒド縮合物及びメチロールメラミンである。メラミン、メチロールメラミン、メラミン-ホルムアルデヒド縮合物及びアラントインが、特に非常に好ましい。環に少なくとも1個の窒素原子を含む環式安定剤は、個別にまたは組み合わせて使用することができる。
カルボン酸の金属塩0.001〜0.5重量%も、ホルムアルデヒド掃去剤として好都合に使用することができる。脂肪酸の塩、特に10〜32個の炭素原子、好ましくは14〜32個の炭素原子をもつ高級脂肪酸の塩が都合良く、モンタン酸及びステアリン酸の塩が特に好ましい。好ましい金属は、一価または二価のイオンの形をとるもの、たとえばアルカリ金属及びアルカリ土類金属、特にアルカリ土類金属がある。マグネシウム及びカルシウム、たとえばステアリン酸カルシウムが特に好ましい。ステアリン酸マグネシウムが特に非常に好ましい。
ホルムアルデヒド掃去剤は、個別にまたは混合物の形態で使用することができる。
立体障害フェノール化合物の使用し得る量は、0.05〜2.0重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%、特に好ましくは0.2〜1.0重量%である。これらの化合物の例としては、ペンタエリスリチルテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-フェニル)プロピオネート](Irganox 1010,Ciba Geigy)、トリエチレングリコールビス[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート](Irganox 245,Ciba Geigy)、3,3’-ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオ]ヒドラジド(Irganox MD 1024,Ciba Geigy)、ヘキサメチレングリコールビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4ヒドロキシ-フェニル)プロピオネート](Irganox 259,Ciba Geigy)、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン(Lowinox BHT,Great Lakes)がある。Irganox 1010、特にIrganox 245が好ましい。
ベンゾトリアゾール誘導体群またはベンゾフェノン誘導体群または芳香族ベンゾエート誘導体群由来の安定剤0.01〜1.0重量%、好ましくは0.05〜0.8重量%を配合することができる。2-[2’-ヒドロキシ-3’,5’-ビス(1,1-ジメチルベンジル)-フェニル]ベンゾトリアゾール、Tinuvin 234(Ciba Geigyより市販)が特に好ましい。
本発明の成形材料は、光安定剤として、立体障害アミン光安定剤(HALS)を0.01〜0.8重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%、特に非常に好ましくは0.4重量%含むことができる。2,2,6,6-テトラ-メチル-4-ピペリジル化合物、たとえばビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート(Tinuvin 770,Ciba Geigy)、またはジメチルスクシネートのポリマー、及び1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジン(Tinuvin 622,Ciba Geigy)が好ましい。
本発明のポリオキシメチレン成形材料は、通常且つ公知の混合方法、たとえばペレット化、押出、混練りなどにより製造することができる。本発明の成形材料は、好ましくは、ポリオキシメチレンポリマーと添加剤と安定剤とを混合し、次いでこの混合物をペレット化する。
本発明の成形材料は、非常に優れた機械的特性、特に強度、衝撃強度、破断点引張歪及びウェルドライン強度を有する。化学結合、そして添加剤とポリアセタールとの間の適合性が改善される。本発明の成形材料は、ポリアセタールの非常に低いレベルの劣化または分解、低いホルムアルデヒドの放出、及び流体に対する優れた耐性も特徴とする。
ガラス繊維による強化の場合、カップリングが改善されるので、種々の繊維の種類と種々のサイズ剤添加剤と、種々のカップリング剤添加剤とを使用して、ホウ素-含有薬剤を使用したときには得られないであろう、非常に優れた機械的特性を得ることができる。本発明の好都合な点は、ポリアセタールの分解が非常に低レベルであり、高い安定性と耐老化性、非常に低いホルムアルデヒドの放出、高強度、衝撃強度、破断点引張歪、及びウェルドライン強度、流体と接触における優れた耐性、並びにサイズ剤として使用する材料と繊維のタイプに関係ない触媒の作用である。
実施例
以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなく、当業者に本発明を説明し、及び他の好都合な態様を開示するためのものである。
使用したベース材料は、Ticona製ポリオキシメチレンコポリマーHostaform 13021であった。使用した他の助剤は、メラミン、成核剤、及び酸化防止剤を含む混合物1.41重量%であった。
ガラス繊維を添加剤として使用した。使用したガラス繊維はNEG T-651H 11μmガラス繊維(製造業者:Nippon Electric Glass Co.Ltd.:日本電気硝子(株)、大阪、日本)であった。
実施例1〜4は比較例である。
実施例5〜19は本発明である。
実験1では触媒は使用しなかった。
実験2〜4ではホウ酸を使用した。
使用した触媒は、実施例5〜8ではエチルトリフェニルホスホニウムブロミドを、実施例9及び10ではテトラフェニルホスホニウムブロミドを、実施例11及び12ではテトラブチルホスホニウムブロミドを、実施例13及び14ではトリフェニルホスファンを、実施例15及び16ではステアリルトリブチルホスホニウムブロミドを、並びに実施例17〜19ではテトラ-n-ブチルチタネート(IV)を含んでいた。
表中の量は、重量%で表し、引張強度及び柔軟性の引張弾性率はMPaで表し、破断点引張歪は%で表し、衝撃強度はkJ/m2で表し、TS(熱安定性)値は%で表し、KS240は%/時(1時間当たりのパーセント)で表す。
構成成分をガラス繊維と混合し、次いでバレル温度190℃で押出機(ZSK 25MC 二軸押出機、Werner&Pfleiderer、ドイツ)で押出し、ペレット化した。テスト試験片の製造:ポリアセタールペレットを射出成形すると標準的なテスト試験片が得られ、これを以下に列記した方法により特徴付けした。引張強度、破断点引張歪、柔軟性の引張弾性率は、引張試験ISO 527により測定した。シャルピー衝撃強度は、ノッチ無しの試験片に関してはISO 179-1/1eUに、またはノッチ付き試験片に関してはISO 179-1/1eA
により、引張衝撃試験により測定した。
240℃における重量損失の値(熱平衡(KS240))は、熱平衡上で窒素下、240℃で25〜60分間、試験片を加熱することにより測定する。時間単位当たりの重量損失(ミリグラム)が得られる。この重量損失を1時間当たりのパーセントとして表す。
155℃ホルムアルデヒド劣化に関する値は、試験片を155℃に加熱することにより測定する。ポリアセタールからのホルムアルデヒドの放出は、不活性ガスを使用して、試験チャンバからホルムアルデヒドを置換して測定する。ホルムアルデヒド-充填不活性ガスを亜硫酸ナトリウム溶液中に吹き込む。ホルムアルデヒドは亜硫酸ナトリウムと反応して、水酸化ナトリウム溶液を形成する。
Figure 2005519162
得られたアルカリ性溶液を酸で滴定する。
ポリアセタール溶融物の熱安定性は、空気中、230℃に2時間、試験片を加熱することにより測定する。重量損失は、初期重量のパーセントで表す。
表1〜3は、成形材料の成分と対応する試験結果とを表す。
触媒を使用すると機械的特性、たとえば引張強度、破断点引張歪、そしてより顕著には、衝撃に関する機械的特性、特に衝撃強度を改善し、ノッチ付き衝撃強度ではさらにより優れた改良がみられた。また使用した触媒は、ポリアセタールの熱劣化を非常に低レベルしか起こさない(高い熱安定性)。
特に、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.005重量%を使用する実施例6は、ポリアセタールの非常に低いレベルの劣化と低いホルムアルデヒド放出(155℃ホルムアルデヒド劣化値)と共に非常に優れた機械的特性を有している。
ポリアセタールの分解に対するいっそう低い感受性とより高い安定性が実施例19に示されている。引張強度及び剛性における同様の効果が特に顕著である。
ホウ酸を使用して製造したときと比較して、実施例6に見られるように、ポリアセタールの低い劣化レベルと共に、引張強度、破断点引張歪及びノッチ付き衝撃強度に関して高い値が得られる。
Figure 2005519162
Figure 2005519162
Figure 2005519162
以下の実施例は、本発明の長繊維-強化ポリアセタール成形材料の製造について記載する。
ガラス繊維を添加剤として使用した。調査した長繊維-強化ポリアセタール構造体は、押出プロセスにより製造した。この目的のために、一連のガラス繊維束(Eガラス,2200テックス・ダイレクト・ロービング,Star*Rov 860,製造業者:Johns Manville,Engineered Products Group,デンバー,コロラド,アメリカ合衆国)を連続的に解き、加熱し、次いで溶融ダイを通した。この溶融ダイには、ポリアセタールで製造した溶融物を充填しておいた。溶融物の成分は、表1に記載の重量比で押出機の中で予め溶融させた。使用したベース材料は、Ticona製ポリオキシメチレンコポリマーHostaform 52021を含んでいた。使用した他の添加剤は、メラミン、成核剤及び酸化防止剤を含む混合物1.41重量%を含んでいた。ガラス繊維束を溶融ダイの溶融したプラスチックに浸漬した。この段階でのガラス繊維束の含有量は、ガラス繊維束の取り出し速度と、添加した溶融ポリアセタールの量とを調節することによって40重量%に設定した。ガラス繊維ストランドは、成形ダイ及び成形ローラーにより溶融ダイから導き、冷却した。次いでこのストランドを、ストランドペレタイザーにより切断し、長さ10mmのロッド形構造体を得た。
実施例20〜21は比較例である。本発明の実施例は22及び23である。実験20では、触媒は使用しなかった。実験21ではホウ酸を使用した。実験22で使用した触媒はエチルトリフェニルホスホニウムブロミドであり、実施例23で使用した触媒はテトラ-n-ブチルチタネート(IV)を含んでいた。
表中の量は、重量%で表し、引張強度及び柔軟性の引張弾性率はMPaで表し、破断点引張歪は%で表し、衝撃強度はkJ/m2で表し、TS(熱安定性)値は%で表し、155℃試験結果はppm/時間(1時間当たりのホルムアルデヒドのppm)で表す。試験片の製造:ポリアセタールペレットを射出成形して、標準試験片を得、これを以下に列記の方法により特徴付けした。引張強度、破断点引張歪、柔軟性の引張弾性率は、引張試験ISO 527により測定した。シャルピー衝撃強度は、ノッチ無しの試験片に関してはISO 179-1/1eUに、またノッチ付き試験片に関してはISO 179-1/1eAにより、引張衝撃試験により測定した。
155℃ホルムアルデヒド劣化に関する値は、試験片を155℃に加熱することにより測定する。ポリアセタールからのホルムアルデヒドの放出は、不活性ガスを使用して、試験チャンバからホルムアルデヒドを置換して測定する。ホルムアルデヒド-充填不活性ガスを亜硫酸ナトリウム溶液中に吹き込む。ホルムアルデヒドは亜硫酸ナトリウムと反応して、水酸化ナトリウム溶液を形成する。
Figure 2005519162
得られたアルカリ性溶液を酸で滴定する。
ポリアセタール溶融物の熱安定性は、空気中、230℃に2時間、試験片を加熱することにより測定する。重量損失は、初期重量のパーセントで表す。
表4は、成形材料の成分と対応する試験結果とを表す。
触媒を使用すると、機械的特性、たとえば引張強度、破断点引張歪、そしてより顕著には、衝撃に関する機械的特性を改善し、ノッチ付き衝撃強度ではより優れた改善がみられた。使用した触媒は、ポリアセタールの熱劣化を非常に低レベルしか起こさない(低いTS-値、高い熱安定性)。
特に、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド0.005重量%を使用する実施例22は、ポリアセタールの非常に低いレベルの劣化と低いホルムアルデヒド放出(155℃ホルムアルデヒド劣化値)と共に非常に優れた機械的特性を有している。
ホウ酸を使用して製造したときと比較して、実施例22に見られるように、ポリアセタールの低い劣化レベルと共に、引張強度、破断点引張歪及びノッチ付き衝撃強度に関して高い値を得ることができる。
Figure 2005519162

Claims (11)

  1. ポリアセタール成形材料であって、
    a)ポリアセタールホモポリマーまたはコポリマー20〜99重量%、
    b)添加剤0.1〜80重量%、及び
    c)前記ポリアセタールマトリックスポリマーと前記添加剤の表面との間の化学反応を触媒する触媒1.0重量%以下を含み、ここで前記触媒は元素ホウ素を含まず、且つブロンステッド酸ではない、前記ポリアセタール成形材料。
  2. 請求項1に記載の長繊維-強化ポリアセタール成形材料であって、
    d)ポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマー20〜90重量%、
    e)強化用繊維10〜80重量%、
    f)前記ポリアセタールホモポリマーまたはコポリマーと前記強化用繊維の表面との間の化学反応を触媒する少なくとも一種の触媒0.00001〜0.5重量%を含む、前記長繊維-強化ポリアセタール成形材料。
  3. 請求項1に記載のポリアセタール成形材料であって、前記成分a)の量が20〜99重量%であり、前記成分b)の量が0.1〜80重量%であり、及び前記成分c)の量が0.00001〜0.5重量%である、前記ポリアセタール成形材料。
  4. 請求項1に記載のポリアセタール成形材料であって、エステル交換、アミド交換若しくはウレタン交換反応を触媒するか、またはエステル基、アミド基、及びウレタン基の形成を触媒する触媒若しくは触媒の混合物を使用する、前記ポリアセタール成形材料。
  5. 請求項1に記載のポリアセタール成形材料であって、前記触媒が、ホスホニウム塩、ホスファン類、アンモニウム塩、スルホニウム塩、チタネート、チタニル化合物、ジルコネート、及びそれらの混合物からなる群から選択される、前記ポリアセタール成形材料。
  6. 請求項1に記載のポリアセタール成形材料であって、前記添加剤が、無機充填剤、強化用繊維、耐衝撃性改良剤、またはこれらの混合物からなる群から選択される、前記ポリアセタール成形材料。
  7. 請求項6に記載のポリアセタール成形材料であって、前記耐衝撃性改良材が、ポリウレタン類、ポリブタジエンとスチレン-アクリロニトリルとの二相混合物(ABS)、変性ポリシロキサン類、シリコーンゴム、ポリジエンをベースとするエラストマー性の、単相コアと硬質グラフトシェルとのグラフトコポリマー(コア-シェル構造)、またはこれらの成分の混合物からなる群から選択される、前記ポリアセタール成形材料。
  8. 請求項1に記載のポリアセタール成形材料であって、前記触媒が、エチルトリフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムブロミド、ステアリルトリブチルホスホニウムブロミド、トリフェニルホスファン、n-ブチルチタネート、またはこれらの混合物からなる群から選択される、前記ポリアセタール成形材料。
  9. 請求項2に記載のポリアセタール成形材料であって、前記長繊維-強化ポリアセタール成形材料が、ポリアセタールホモポリマーまたはコポリマーの一つ以上の層で外装されて、前記繊維が前記ポリアセタールホモポリマーまたはコポリマーで含浸されたガラス繊維束である、前記ポリアセタール成形材料。
  10. 請求項9に記載のポリアセタール成形材料であって、前記ガラス繊維束が、ポリアセタールホモポリマー若しくはコポリマーまたは、ポリアセタールホモポリマー若しくはコポリマーのブレンドにより湿潤され、前記含浸されたガラス繊維束はもう一つの成分により外装され、含浸された前記ガラス繊維束ともう一つの成分とはその表面で互いに結合している、前記ポリアセタール成形材料。
  11. 請求項1に記載のポリアセタール成形材料を成形することによって得ることができる成形品。
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