JP2005511907A - オープン・エンドローター紡績集合体の継ぎ合わせ工程を準備する方法 - Google Patents

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Abstract

この発明はオープン・エンドローター紡績集合体の継ぎ合わせ工程を準備するための方法において、紡績ローター内に位置した繊維リングに継ぎ合わされる糸端がまずクロスカットされ、細化されかつ加湿されることが規定される。加湿は糸が細化されるのに引き続いて行われ、そこでは糸端は湿った表面上をスライドする。

Description

発明の詳細な説明
本発明はオープン・エンドローター紡績集合体の継ぎ合わせ工程を準備する方法に関し、そこで紡績ローター内に位置した繊維リングに継ぎ合わされるクロスカットされた繊維糸が細化(thinned out)されかつ加湿される。
この種の工程はドイツ公開特許出願19954674で従来技術である。この既知の方法では、結合手段(この場合最も簡単には水である)が継ぎ合わせ前に空気圧での細化工程中に既にクロスカットされた糸端に適用される。細化は吸引管内で起こり、そこでは圧縮空気ノズルを介しての注入により吸引空気流が発生される。結合手段は圧縮空気に添加され、一方細化された糸端は一時的に静止状態で残り、それにより吸引される。吸引管内の空気圧式細化のために継ぎ合わされる糸端から先に存在していた糸撚りが除去され、従って紡績ローター内の繊維リングに供給されるべき糸ブラシが発生する。結合手段は紡績ローター中に案内されて戻される糸端が継ぎ合わされた糸を除去するためにその移動方向を急に逆転されるとき紡績ローター内の継ぎ合わせ点をある程度強化する役目をする。
既知の工程では、結合手段は吸引管中に吹き込まれる圧縮空気に添加されるので、吸引管の内側もまた加湿される。吸引管はそのとき、特にみつまたはそのような物質が繊維材料に付着しているとき、べとつく。結合手段を吹き込むことによりこれらは他の機能素子に到達し、やがては継ぎ合わせ装置の有効性がそこなわれることとなる。加えて、糸端が加湿過剰となり、従って一般的に乾燥工程が継ぎ合わせ工程後に必要である。もし水のみであっても、吸引管中に噴霧された結合手段は糸端を細化することを困難とする。
本発明の目的は上述の工程の不利をその利点を維持しながら排除すること、特にどのような機能的要素の望ましくない加湿も避けること、また糸端の高過ぎる湿分含量を避けること及び糸端の細化を妨げないことである。
この目的は加湿が細化に引き続いて起こり、糸端が加湿表面に沿ってスライドするという本発明により達成された。
糸端の加湿が細化工程に引き続いて起こり、従来技術のように細化工程時ではないので、細化はどのようにしても妨げられない。細化は糸端を紡績ローター内に位置した繊維リングに渡す役目をし、この糸端は継ぎ合わせ時の太い点の発生を大きな範囲で防ぐ。糸端は引き続いて加湿されるので、細化装置は湿気で覆われることとなることがない。継ぎ合わせされかつ加湿される糸端が加湿表面に沿ってスライドするこの加湿表面はまた拭う表面としての役目をし、多過ぎる湿気が糸端に適用されないことを確実とする。先に細化した繊維ブラシ状に減少した糸端は今や糸先端に形成され、その繊維はとても小さい案内管を通して紡績ローターに正確に案内されて戻されることができる。ほんのわずかであるが加湿はまた一時的結合のため継ぎ合わせ工程の信頼性の増加をもたらす。加湿表面の場合に、スポンジまたは一片のフェルトが含まれることができる。
糸端の細化は有利には空気流の効果により実行され、そこでは引き続いての加湿は空気流なしに行われる。糸端を加湿する湿気は従って他のどのような機能要素にも吹き込まれず、糸端は細化された後にのみ加湿されるので、細化工程時に糸端の糸ブラシへの細化が妨げられる傾向は発生しない。細化及び加湿の機能は実質的な方式で互いに分離される。
本発明の更なる実施例において、加湿表面上の湿度は継ぎ合わせ工程の数に依存する。これは糸端が湿り過ぎないこと及び決してぬれないことを信頼性を持って確実とする。加湿表面、例えばスポンジの湿気は、例えば修理される糸切れの数がある時間経過内に記録されることにより、継ぎ合わせ装置の制御システムにより調節されねばならない。
本発明はまたオープン・エンドローター紡績集合体の継ぎ合わせ工程を準備するための装置に関し、それは上述のドイツ公開特許出願19954674から原則として既知であるように、糸端を細化するための吸引管を含み、前記管は継ぎ合わされるクロスカットされた糸端のための入口開口を持ち、また糸端を加湿するために吸引管に配置される装置を含む。本発明によれば、既知の装置に対し、加湿するための装置が細化工程後に吸引管の入口開口に配置されることができる加湿表面を含むこと、及び細化された糸端が吸引管から除去されるときにこの表面に沿ってスライドすることが提供される。この方式で、他の機能要素、特に吸引管の内側が、望ましくない方式で湿気により加湿されず、一方細化工程もそこなわれない。加湿は細化工程に引き続いてのみ、かつ吸引管中に供給された吸引空気または加圧空気が切られた後でのみ起こる。
この装置の加湿表面は加湿されることができるスポンジ等を含むことができる。それは糸端が完全に吸引管から除去されたときにのみ吸引管から除去されるべきである。好ましくは磁気弁により制御されかつ水を含む容器が加湿表面に配置されることができる。制御システムがそのとき最も実際的には継ぎ合わせ工程のための計数装置に連結されている磁気弁に配置される。
図面の簡略説明
本発明のこれらの及び更なる目的、特徴及び利点は添付図面に関してなされるそれらの以下の詳細な説明からより容易に明らかとなるであろう。図面において:
図1はオープン・エンドローター紡績集合体の部分断面側面図であり、
図2は紡績される糸端を細化しかつ加湿するために必要な個々の機能要素の概略的隣接配置であり、
図3Aから3Fは紡績される糸端を細化する工程及び加湿する工程の個々の工程段階であり、
図4Aから4Cは個々の工程段階時の紡績される糸端を示す。
図面の詳細な説明
図1に部分的にのみ示されたオープン・エンドローター紡績集合体1は紡績ローター2を含み、それは減圧室3内で既知の方式で回転する。紡績ローター2の軸4は減圧室3の外側で図示されていない方式で支持されかつ駆動される。減圧室3は減圧導管5を介して減圧源(図示せず)に連結されている。
作動時には、減圧室3の開放前方側はカバー6により閉じられる。このカバーは紡績ローター2の内側中に延長部7により突出する。延長部7は繊維供給チャネル8の口並びに繊維取出しチャネル9の最初の部分を含む。
紡績集合体1内に、スライバ10の形の繊維材料が供給ローラー11により既知の方式で供給され、開繊ローラー12により単繊維に開繊され、この単繊維は繊維供給チャネル8を介して紡績ローター2に供給される。糸切れの場合、糸検知器(図示せず)により制御される供給ローラー11はカップリング13を介して停止させられ、従って開繊ローラー12は回転し続けるがもはや繊維は紡績ローター2の内側に到達しない。糸切れの場合、以下に述べる継ぎ合わせ工程が実行されねばならない。
通常の紡績作業時には、紡績された糸14は送出ローラー対15により送出方向Aに取出され、巻取り装置16に供給される。送出ローラー対15は全ての紡績ステーションに沿って延びる駆動送出シリンダー17、並びに各紡績集合体1に配置された一つの加圧ローラー18を含む。巻取り装置16は紡績集合体1当り一つの巻取りローラー19を含み、それにより一つのマシンサイドの紡績集合体1の全ての巻取りローラー19はマシンの縦方向に延びる駆動軸20により駆動される。更に、既知の方式で、繊維案内棒21並びにあや振り糸案内22もまた巻取り装置16の要素である。
巻取りローラー19は作動時に交叉包装体23を駆動し、その上に取出された糸14があや振り糸案内22の助けにより巻かれる。交叉包装体23は二つの側管円盤25間の巻取り管24により包装体保持器26に既知の方式で支持される。包装体保持器26は旋回軸27周りに旋回されることができ、従って交叉包装体23の巻取りローラー19上への圧力にもかかわらず、包装体保持器26は上向きに動かされることができる。
供給ローラー11は駆動ピニオン28を備えており、それはカバー6を通してオペレーター側に向けて突出し、従って、供給ローラー11が停止しているとき、カップリング13がギヤーはずれにもかかわらず外部駆動体によりなお一時的に駆動されることができる。
もし、どんな理由であれ、紡績された糸14が切れたなら、紡績工程は引き続いて継ぎ合わせ工程により再開されねばならない。紡績機を縦方向に上下動する継ぎ合わせ装置は既知の方式でこの目的の役目をする。交叉包装体23上に既に巻かれた糸14のある長さが巻き解かれ、継ぎ合わせされる糸端が以下に述べられる方式で準備され、この糸端が紡績ローター2中に糸取出しチャネル9を通して作動送出方向の反対方向に案内されて戻されることができ、そこでそれはそこに位置した繊維リング29に継ぎ合わされることができる。この継ぎ合わせ工程は重大である。なぜなら継ぎ合わされた糸は通常の紡績された糸14の品質からあまり逸脱すべきではなく、一方ある程度の信頼性がまた継ぎ合わせ工程に対して必須であり、それはその工程が糸切れの直後の再発なしに機能すべきであることを意味する。
図2の概略図において、紡績集合体1の一部である、上述の糸取出しチャネル9の末端領域を見ることができ、一方図2の残りの機能要素は継ぎ合わせ装置の一部であるが、それは更に詳細には描かれていない。
継ぎ合わせ装置はニップローラー対31を含み、それは両回転方向に駆動されることができ、また開閉されることができる。このニップローラー対31は例えばレバーの形の配置装置32上に設けられ、紡績される糸端30を種々の機能要素に、特に糸取出しチャネル9に供給することができる。糸端30が切断工程で希望の長さに切断されていることが仮定される。
更に、吸引管33は継ぎ合わせ装置の一部であり、それは本質的に円筒状設計であり、それは空気チャネル35を含み、その中に注入される加圧空気が加圧空気ノズル36を通して吹き込まれる。空気矢印34参照。この目的のために、吸引管33はリングチャネル37により取り囲まれ、このリングチャンネル中に加圧空気導管38が弁39を介して走っている。弁39は電気ケーブル40を介してシステム制御装置(図示せず)に連結されることができる。吸引管33は十分に丸い入口開口41を含み、そこに予めクロスカットされているがなお更に細化される繊維端30が配置装置32により挿入されることができる。
クロスカットされて引き続いて細化される糸端30を加湿するための更なる装置42は継ぎ合わせ装置の一部である。この装置42はスポンジ43等を含むことができ、また一方導管45を介して灯心または他の要素を水を保持する容器46に連結することができる配置装置44を含む。容器46は磁気弁47を介して配置装置44に連結されることができ、この弁47は制御システム48にかつ継ぎ合わせ工程のための計数装置49に連結されている。
装置42のスポンジ43は加湿表面50を持ち、それは以下に述べる方式で入口開口41に配置されることができる。
既述のように、継ぎ合わされるクロスカットされた糸端30は吸引管33の内側で細化され、引き続いて加湿される。この加湿は加圧空気流が切られた後に、既に細化された糸端30が入口開口41に対して配置されている加湿表面50に沿ってスライドすることで起こる。かくして空気流の助けにより実行される糸端30の細化は引き続いての加湿工程によりそこなわれない。更に、加湿表面50の湿り度は継ぎ合わせ工程の数に依存する。
概略的で大きく縮小した図3Aから3Fの助けにより、糸端30の細化及び引き続いての加湿工程が以下に述べられる。
図3Aによれば、ニップローラー対31はクロスカットされた糸端30をまさに入口開口41を通して供給しており、そこで糸端30は短時間の間留まる。細化工程時に有効な空気流が矢印Bにより示されている。細化された糸端51が上昇し、それからなお存在する初期糸14の紡績撚りが除去され、それは糸ブラシの形に調製される。この状態は図3Bに示されている。吸引空気はその後切られ、それは図3B中に矢印Bがもはや存在しないことで示されている。
細化された糸端51が吸引管33内に留まっている間に、加湿表面50を含むスポンジ43が図3Cに示されるように、吸引管33の入口開口41に配置される。図3Dで、細化された糸端51が吸引管33からニップローラー対31により矢印方向Cに除去されるとき、糸端51が加湿表面50に沿ってスライドし、非常にわずかに加湿され、加湿水彩ブラシの場合で知られるような糸先端に形成される。
図3Eによる工程段階において、細化されて加湿された糸端52が存在し、それは吸引管33から完全に引出されている。図3Fに示すようにスポンジ43は今だけ吸引管33から再度除去されることができる。図3Fの下方領域にニップローラー対31が加湿された糸端52を矢印方向Dにより糸取出しチャネル9中に案内していることを更に見ることができる。この工程はクロスカットされ、細化されて今やまた加湿された糸端52がやりの先端状にニップローラー対31から突出することを促進し、従って糸取出しチャネル9中への挿入精度が確保される。量は少ないが加湿流体は糸端52が繊維リング29に到達するときに一時的結合をもたらし、かくして更に増大した継ぎ合わせ信頼性が提供される。
糸端のそれぞれの状態が大きく拡大した寸法の図面4Aから4Cの助けにより説明される。
図4Aでは切断装置内で切断されたクロスカットされた糸端30とその滑らかな領域53が見える。これは糸端30が図3Aに示されるように吸引管33中に案内される前に存在する状態である。
図4Bによれば、最初はクロスカットされた糸端30が今や上の図3Bに示されるように、糸ブラシ状51に細化されている。
細化された糸端51が引き出され、加湿表面50に沿ってスライドした後の、先細り先端の形に加湿された糸端52が存在し、それは繊維リング29に案内されて戻される。
オープン・エンドローター紡績集合体の部分断面側面図である。 紡績される糸端を細化しかつ加湿するために必要な個々の機能要素の概略的隣接配置である。 図3Aから3Fは紡績される糸端を細化する工程及び加湿する工程の個々の工程段階である。 図4Aから4Cは個々の工程段階時の紡績される糸端を示す。

Claims (8)

  1. オープン・エンドローター紡績集合体の継ぎ合わせ工程を準備するための方法であって、更に紡績ローター内に位置した繊維リングに継ぎ合わされるクロスカットされた繊維糸が細化されかつ加湿される方法において、加湿が加湿表面に沿って糸端をスライドさせることにより細化工程後に行われることを特徴とする方法。
  2. 糸端の細化が空気流の作用の助けにより実行され、引き続いての加湿工程が空気流なしに行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 加湿表面の湿り度が継ぎ合わせ工程の数に依存することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. オープン・エンドローター紡績集合体の継ぎ合わせ工程を準備するための装置であって、糸端を細化するためのかつ継ぎ合わされるクロスカットされた糸端のための入口開口を持つ吸引管を含み、また糸端を加湿するために吸引管に配置される装置を含むものにおいて、加湿するための装置(42)が加湿表面(50)を含み、この加湿表面が細化工程が完了した後に吸引管(33)の入口開口(41)に配置されることができ、かつこの加湿表面に沿って細化された糸端(51)がそれが吸引管(33)から引き出されるときスライドすることを特徴とする装置。
  5. 加湿表面(50)が加湿されることができるスポンジ(43)等を含むことを特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 加湿表面(50)が糸端(51)が完全に吸引管(33)から引き出された時にのみ吸引管(33)から除去されることができることを特徴とする請求項4または5に記載の装置。
  7. 加湿表面(50)が水を保持する容器(46)に配置され、かつ好ましくは磁気弁(47)を介して制御されることを特徴とする請求項4から6のいずれか一つに記載の装置。
  8. 制御手段(48)が磁気弁(47)に配置されており、この制御手段(48)が継ぎ合わせ工程計数器(49)に連結されていることを特徴とする請求項7に記載の装置。
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