JP2005509687A - インスリン化合物の製造方法 - Google Patents

インスリン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

インスリン前駆体をインスリン化合物に変換する好ましい方法として、水性媒体中で酵素ペプチド開裂を行い、かつ、その後、生成する中間体生成物を除くことなく、アミノ酸エステル又はペプチドエステル及び有機溶媒を添加して所望のカップリングを行う。

Description

本発明は、インスリン前駆体を場合によりインスリンエステルを介してインスリン化合物に変換する改良された方法に関する。
インスリンは血糖濃度の制御に関与する膵臓ホルモンである。例えば、ヒト、ブタ、及びウシのインスリン、インスリン類似体及び混合インスリンはインスリン依存糖尿病の患者に血糖濃度の制御するために与えられる。
ブタ及びウシインスリンは、膵臓腺から調製するのが通常である。ヒトインスリンはブタインスリンから半合成的に調製できる。代りにヒトインスリン及び多くのインスリン類似体は遺伝子工学によって調製できる。例えば細菌又はイースト内で行われる遺伝子工学によって、インスリン前駆体が調製され、その後所望の生成物に変換される。この変換は種々の方法で行うことができる。
一つの可能性はいわゆるトランスペプチド化であり、ペプチド開裂及びペプチドカップリングが同一の反応混合物内で同一の反応条件化で連続して行われる。例えば特許文献1参照。
米国特許第4,343,898号(Novo Industri) 他の可能性は、第1工程でインスリン前駆体を開裂させ、例えば非特許文献1参照、その後中間体を単離し、次いで第1工程で用いたのとは別の反応混合物内で所望のカップリングを行う。例えば非特許文献2参照。 Hoppe-Seyler's Z. Physiol.Chem.359(1978),799 Nature 280(1979),412 特許文献2によると、トランスペプチド化反応は少なくとも約50%(容量/容量)ブタン-1,4-ジオールを含む少なくとも1の非水性反応混合性溶媒を約75%及び97%(容量/容量)の間で包含する溶媒系内で行われる。 欧州特許第87,238号 特許文献3によると、トランスペプチド化工程はL−特異性セリンカルボキシペプチダーゼ酵素、例えばカルボキシペプチダーゼYを用いて行われる。 米国特許第4,579,820号 特許文献4によると、トランスペプチド化又はペプチドカップリングのみは有機溶媒を実質的に含まない水性反応媒体内で行われる。 米国特許第4,601,979号(Nordisk Insulinlaboratorium) 特許文献5によると、ブタ製品がカルボキシペプチダーゼAで処理され、生成するデス(des)-アラニン-B30インスリン製品を低級アルコールに懸濁し、この懸濁体をL-スレオニンエステル及びトリプシンの溶液と混合した。全ての特定の例でデス-アラニン-B30インスリン製品は凍結乾燥又は沈殿によって単離された。 WO83/00504号(Nordisk Insulinlaboratorium) 本発明の目的は先行技術の欠点の少なくとも一部を克服するか又は改良することにある。
定義
ここで用いる「アミノ酸」の語は、ヌクレオチド配列でコードできるアミノ酸をいう。同様に、カルボキシ基からヒドロキシ基が除かれた及び/又はアミノ基から水素が除かれたアミノ酸であるアミノ酸残基の語に適用される。
同様に、ペプチド及びペプチド残基の語はアミノ酸残基からなる。好ましくはペプチドは10を越えないアミノ酸残基を含む。
ここで用いるアミノ酸アミドの語は場合により置換されたC末端カルボキサミド基をいう。
ここで用いるペプチドアミドの語は場合により置換されたC末端カルボキサミド基をいう。
ここで用いる「インスリン前駆体」の語は、2個のペプチド鎖(インスリンのA及びB鎖に対応し、以後A及びB鎖と称する)からなるポリペプチドをいい、これは、インスリンと同様に、2個のペプチド鎖間の2個のジスルフィド架橋(一方のシステイン(Cys)残基から他のシステイン残基に)を介して互いに結合しており、インスリンのように、A鎖の1のシステイン残基からA鎖の他のシステイン残基へのジスルフィド架橋がある。このインスリン前駆体においてB鎖に少なくとも1のリシン又はアルギニン残基がある。場合により、このインスリン前駆体では、A鎖及びB鎖はB鎖のC末端とA鎖のN末端との間の第3ペプチド鎖(インスリンの連結ペプチドに対応する)を介して互いに結合している。A鎖とB鎖がこの第3ペプチド鎖を介して結合している場合は、この第3ペプチドのC末端にはリシンが存在する。場合により、このインスリン前駆体では第4ペプチド鎖がB鎖のN末端に結合していることがある。この第4ペプチド鎖がB鎖のN末端に結合する場合は、リシンがこの第4ペプチド鎖のC末端に存在する。
更に、このインスリン前駆体では、ヒトインスリンと比較して少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、更に好ましくは少なくとも95%のアミノ酸残基の同一性がある。但し、この計算では第3及び第4ペプチド鎖は無視する。ヒトインスリンでは、CysA5及びCysA11の間、CysA7及びCysB7の間、並びにCysA20及びCysB18の間にジスルフィド架橋があり、B29位にはリシンがある。
ここで用いる「アミノ酸エステル」の語は、C末端カルボキシ保護基及び場合によりヒドロキシ保護基を有するアミノ酸をいう。
ここで用いる「ペプチドエステル」の語は、少なくともC末端カルボキシ基がカルボキシ保護基を有するペプチドをいう。場合により、ヒドロキシ基が保護され、及び場合によりリシン残基のε-アミノ基が好ましくは疎水性基例えば少なくとも10炭素原子を有するアシル基によって誘導体化される。ペプチドエステルは10を越えないアミノ酸残基を含むことが好ましい。
ここで用いる求核性化合物は、アミノ酸エステル、アミノ酸アミド、ペプチド、ペプチドエステル、及びペプチドアミドをいう。これらのアミノ酸エステル、アミノ酸アミド、ペプチド、ペプチドエステル、及びペプチドアミドのいずれにおいて、任意のリシン基のアミノ基は場合により、好ましくは疎水性基、例えば少なくとも10炭素原子を有するアシル基で誘導体化される。
ここで用いる「インスリン化合物」の語は、ブタインスリン、ウシインスリン及びヒトインスリンのような任意の種のインスリン及び亜鉛塩、及びプロタミン塩のようなその塩をいう。更に、ここで用いる「インスリン化合物」の語は、簡潔に「インスリン類似体(analogue)」と称し得るものをいう。ここで用いるインスリン類似体は、1以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されたインスリン化合物、及び/又はそれから1以上のアミノ酸残基が欠如したもの、及び/又は1以上のアミノ酸残基が付加されたものであって、該インスリン類似体が十分なインスリン活性を有するものをいう。インスリン類似体の例は米国特許第5,618,913号、欧州特許第254,516号、欧州特許第208,534号、米国特許第5,750,497号、及び米国特許第6,011,007号及びその等価物に記載されている。具体的なインスリン類似体の例には、インスリンaspart(即ち[AspB26]ヒトインスリン)、インスリンlispro(即ち[LysB28,ProB29]ヒトインスリン)及びインスリンglargin(即ち[GlyA21,ArgB31,ArgB32]ヒトインスリン)がある。ここで用いる「インスリン類似体」の語は、インスリン誘導体と称することができるもの、即ち当業者がインスリンの誘導体と一般に考えるもの、一般の教科書参照、例えば親インスリン分子に存在しない置換基を有するインスリンをも包含する。インスリン誘導体の例には、場合により置換したカルボキサミド基を有するインスリン又はインスリン類似体がある。またインスリン誘導体及びインスリン類似体の両者と考えることができる化合物もここでインスリン類似体の語に包含される。このような化合物の例は米国特許第、750,497号及び米国特許第6,011,007号及びその等価物に記載されている。更に具体的なインスリン類似体の例には、インスリンdetermir(即ち、des-ThrB30ヒトインスリンγLysB29テトラデカノイル)がある。本発明で調製されるインスリン化合物は、糖尿病患者を治療するのに十分に高い抗糖尿病活性を有する。抗糖尿病活性はいわゆるフリーファットセルアッセイ(free fat cell assay)を用いて測定できる。
ここで用いるpH値の語は、pH計に連結したカロメル組合せガラス電極をpH値を測定すべき溶液に直接に浸漬することによってpH計で測定した値である。pH計は水性標準緩衝液で較正する。
図の簡単な説明
配列表(SEQ ID) No.1はペプチド部分Glu-(Glu-Ala)3-Pro-Lys-である。配列表(SEQ ID)No.2はペプチド部分Glu-Glu-Gly-Glu-Pro-Lys-である。配列表(SEQ ID)No.3はペプチド部分Gly-Phe-Phe-Tyr-Thr-Lys-Pro-Thr である。
発明の簡単な説明
本発明は、インスリン化合物の製造方法に関する。これらのインスリン化合物は医薬として用いることができる。本発明の好ましい態様において、B鎖のC末端にスレオニン(Thr)を有するインスリン化合物が調製される。
当業者、例えば医者は糖尿病患者にインスリン化合物を投与する量及び時期を定めることができる。
本発明方法の出発原料はインスリン前駆体であり、両反応に有利な条件下でペプチド開裂及びペプチドカップリングを受けるが中間体の単離は行われない。換言すると、インスリン前駆体はペプチド開裂を受け、そして生成物、即ち中間体がペプチドカップリングを受ける。ペプチド開裂に有利な条件はペプチドカップリングに有利な条件と同一ではない。従って、本発明の第1段階、即ち開裂工程又は開裂反応で、反応混合物の反応条件はペプチド開裂に有利なように選定され、本発明の第2段階、即ちカップリング工程又はカップリング反応で、反応混合物の反応条件はペプチドカップリングに有利なように変更される。
本発明の1態様において、インスリン前駆体は、第1工程で、優勢な水性媒体に溶解し、開裂に用いる酵素を加える。この反応混合物は有機溶媒を含まないか又は実質的に含まないものでもよい。或は、反応混合物は、インスリン前駆体の適正な溶解度を確保できる一定量の有機溶媒を含むこともできる。然し、酵素開裂に望ましくない影響を有するほど多くの有機溶媒を用いないことが望ましい。本発明方法の第1工程において、pH値、温度及び時間のような反応パラメータは、リシン残基又はアルギニン残基で開裂が有利になるように選ばれる。
開裂反応が一定の所望の程度まで起こったときに、求核化合物及び有機溶媒を(中間体を予め単離することなく)反応混合物に混合し、その結果所望の中間体のリシン又はアルギニン残基への求核化合物のカップリングが起こる。この工程で、反応パラメータはカップリング反応に有利なように設定する。本発明の好ましい態様では、求核化合物はアミノ酸エステル、例えばスレオニンエステル、又はペプチドエステルである。
その後、保護基は、所望ならば、生成化合物から除くことができる。
既知のトランスペプチド化反応と比較すると、本発明方法で得られる利点は、同一量の酵素及び類似又はより高い収量での全体として短い反応時間である。水性媒体中での開裂、中間体の単離、及び有機溶媒及び水の混合物中でのカップリングの2ポット反応と比較すると、本発明方法で得られる利点は、短い全反応時間、より少量の酵素の使用及び容易なプロセスフローである。
より詳細には、本発明は次の態様に関する。
発明の詳細な説明
請求項1に示されるように、まずペプチド開裂が起こり、その後、カップリング反応が起こる。
簡潔には、開裂反応(即ち酵素開裂)は次のように行われる。
インスリン前駆体の酵素開裂(即ちペプチド開裂)は、少なくとも約55%、好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも70%の水(重量/重量)を含む反応混合物中で行われる。
本発明の好ましい態様では、酵素反応が行われる反応混合物中のインスリン前駆体の濃度は、少なくとも2%、好ましくは約5〜約10%(重量/容量)の範囲内である。
開裂反応は、好ましくは約6〜約11の範囲、より好ましくは約8〜約10の範囲のpH値を有する好ましくは中性又はアルカリ性媒体中で行われる。
本発明の好ましい態様において、インスリン前駆体の量と比較した酵素の量は、約0.05〜約5%(重量/重量)、好ましくは約0.1〜約2%の範囲内である。
トリプシン酵素(Tryptic enzyme)は本発明の実施に重要ではない。トリプシンは、特にウシ又はブタ源から高純度で入手できるよく特徴付けられた酵素である。微生物源からアクロモバクターリティカスプロテアーゼI(Acromobacter lyticus protease I、以後ALPと称する)が得られる。更に、酵素形態、天然の酵素であるか活性固定化酵素又は酵素誘導体であるかは、本発明の実施に重要ではない。アルギニンのC末端で分裂することが望まれる場合にはトリプシンを用いることができ、リシンのC末端で分裂することが望まれる場合には、トリプシン又はALPを用いることができる。リシンのC末端で分裂するためにはALPが好ましい。
活性酵素誘導体の例として、アセチル化トリプシン、スクシニル化トリプシン、グルタルアルデヒド処理トリプシン、及び固定化トリプシン又はALP誘導体を挙げることができる。
固定化トリプシン又はALPを用いる場合には反応混合物中に懸濁させるかカラム内にパックできる。
大部分は酵素の作用は水及び溶媒の含量、pH値、及び反応温度の相互関係で制御できる。反応混合物内の有機溶媒の濃度を増加し、pH値を中性付近に低下させると通常の酵素反応は開裂からカップリングの方に移行する。温度の低下は反応を低下させるが副生物形成及び酵素変性をも低下させることがある。
本発明の好ましい態様では、インスリン前駆体は、アセテートイオン濃度が約5mM〜約500mMの範囲、好ましくは約20mM〜約200mMの範囲内である水性媒体に溶解する。例えば、酢酸ナトリウム、カリウム、アンモニウム又は酢酸トリエチルアンモニウムを用いることができる。
本発明の1態様によると、インスリン前駆体(ペプチドである)は、次の一般式Iで示すことができる。
Figure 2005509687
式中、Z及びZは、互いに独立して、それぞれn個及びm個のアミノ酸残基を含む2個のペプチド部分をそれぞれ示し、Rは、ペプチド残基が場合によりリシン又はアルギニン残基を含むペプチド残基を示し、Rはアミノ酸残基又はペプチド残基を示し、Rはペプチド残基が場合によりリシン又はアルギニン残基を含むペプチド残基を示し、Rはリシン又はアルギニン残基又はペプチド残基がリシン又はアルギニン残基を含むペプチド残基を示し、又はR及びRは共にリシン又はアルギニン残基を含むペプチド残基であり、2個の垂直線は2個のシステイン残基の間のジスルフィド結合を示し、更に、R及びZに存在する2個のシステイン残基の間にジスルフィド結合がある。
好ましくは、式Iのインスリン前駆体に存在するアミノ酸残基はヌクレオチド配列によってコードできるものである。
本発明の好ましい態様によると、共にR及びRにおけるアミノ酸残基の数が約8〜約50の範囲内であるインスリン前駆体が用いられる。本発明の他の好ましい態様では、Zは12アミノ酸残基を含む。本発明の他の好ましい態様では、Zは11アミノ酸残基を含む。本発明の他の好ましい態様では、Rは1アミノ酸残基、例えばAsn又はGlyを含む。本発明の他の好ましい態様では、Rは6アミノ酸残基を含む。
本発明の好ましい態様では、インスリン前駆体は単一鎖前駆体、即ちR及びRが共にリシン又はアルギニン残基を含むペプチド残基である式Iの化合物である。従って、インスリン前駆体は、ブタインスリン、ウサギインスリン、イヌインスリン又はクジラインスリンのような哺乳類インスリンではないことが好ましい。
本発明の他の態様によると、式Iのインスリン前駆体は、同一の位置におけるヒトインスリンに存在するようにA1からA21の位置及びB1からB29の位置に同一のアミノ酸残基を含む。
本発明の他の態様によると、式Iのインスリン前駆体はA1からA21の位置及びB1からB29の位置において同一のアミノ酸残基を含むが、B28アミノ酸残基はAspである。
本発明の他の態様によると、式Iのインスリン前駆体は、A1からA21の位置及びB1からB29の位置において、同一の位置におけるヒトインスリンに存在するように同一のアミノ酸残基を含むが、B28アミノ酸残基はLysであり、B29アミノ酸残基はProである。
本発明の他の態様によると、式Iのインスリン前駆体は、A1からA21の位置及びB1からB29の位置において、同一の位置におけるヒトインスリンに存在するように同一のアミノ酸残基を含むが、A21アミノ酸残基はGlyであり、B31及びB32アミノ酸残基は両者ともArgである。
本発明方法に用いることができる具体的なインスリン前駆体の例は、ヒトインスリン、モンキーインスリン、[Ala31,Lys32]-デス(33−63)ブタプロインスリン、ブタインスリン、[Asp28]-デス(30−65)ヒトプロインスリンであってGlu-(Glu−Ala)−Pro−Lys−(配列表No.1)でN末端延長されたもの、及び[Asp28,Met30,Trp31,Lys32]−デス(33−65)ヒトプロインスリンであってGlu−Glu−Gly−Glu−Pro−Lys-(配列表No.2)でN末端延長されたものである。
式Iのインスリン前駆体は、ここに引用してその内容を導入される公開番号WO01/49742、WO01/49870、WO01/079250、及びWO02/079254の国際出願に記載されたように又は記載と類似して調製することができる。
所望の中間体生成物(即ち、所望の開裂生成物)は、少なくとも1個のリシン又はアルギニン残基が開裂されてリシル又はアルギニル残基部分をそれぞれ形成するインスリン前駆体に対応する。更に、所望の中間体生成物において、互いに2個のジスルフィド結合で連結するA及びB鎖はB鎖のC末端及びA鎖のN末端の間のペプチド鎖を介して互いに連結されていない。本発明の好ましい態様では、所望の中間体生成物に存在するアミノ酸残基の数は、約48〜約52の範囲、好ましくは約49〜約51の範囲、更に好ましくは50である。本発明の他の好ましい態様では、ヒトインスリンの対応する位置に存在しない所望の中間体生成物に存在するアミノ酸残基が4を越えず、好ましくは3を越えず、更に好ましくは2を越えず、特に好ましくは1を越えない。
本発明の1の態様によると、所望の中間体生成物(所望の開裂生成物)は、式IIで示すことができる。
Figure 2005509687
式中、Z及びZは、互いに独立して、それぞれがn個及びm個のアミノ酸残基を含む2個のペプチド部分をそれぞれ示し、R’はペプチド残基を示し、R’はアミノ酸残基又はペプチド残基を示し、R’はペプチド残基を示し、R’はリシン又はアルギニン又はC末端にリシン又はアルギニン残基を含むペプチド残基を示し、2個の垂直線は2個のシステイン残基の間のジスルフィド結合を示し、更にR’及びZnに存在する2個のシステイン残基の間にジスルフィド結合がある。
本発明の好ましい態様では、R’はヒトインスリンのA1〜A6のこの順序でのアミノ酸残基であるが、場合により1又は2のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されているか又は1又は2のアミノ酸残基が存在しない。他の好ましい態様において、R’は−Asn又は−Glyである。他の好ましい態様において、R’はヒトインスリンのB1〜B6のこの順序でのアミノ酸残基であるが、場合により1又は2のアミノ酸が他のアミノ酸残基で置換されているか又は1又は2のアミノ酸残基が存在しない。他の好ましい態様では、R’はヒトインスリンのB20〜B29のこの順序でのアミノ酸残基、B28にAsp及びB29にLysを有することを条件としてヒトインスリンのB20〜B29のこの順序でのアミノ酸残基、及びB28にLysを有することを条件としてヒトインスリンのB20〜B28のこの順序でのアミノ酸残基であって、それぞれにおいて場合により1又は2のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されているか又は1又は2のアミノ酸残基が存在しないもの、又はそのC末端から1以上の連続アミノ酸残基が除かれたこれらのペプチド残基のいずれかの部分である。本発明の他の好ましい態様では、ZはヒトインスリンのA8〜A19のこの順序でのアミノ酸残基であって、場合により1又は2のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されたもの又は1又は2のアミノ酸残基が存在しないものである。本発明の他の好ましい態様では、ZはヒトインスリンのB8〜B18のこの順序でのアミノ酸残基であって、場合により1又は2のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基で置換されているもの又は1又は2のアミノ酸残基が存在しないものである。
開裂反応及びカップリング反応の両者の間において、反応温度は反応混合物の凍結点から約50℃の範囲内である。好ましい温度は約0℃から約25℃の範囲内である。
簡潔に述べると、カップリング反応は次のように行われる。
インスリン前駆体の少なくとも約25%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも85%、更に好ましくは少なくとも95%が所望の中間体生成物に開裂されたとき、一方では求核化合物及び、他方では有機溶媒を開裂が行われた反応混合物に混合してカップリング工程に便利或は有利な反応条件を得る。開裂(変換)の割合は開裂に用いた反応混合物における可能な平衡に基づく。通常は酵素開裂反応の始めからそして一定の時間が経過するまで、所望の中間体生成物、即ち所望の開裂生成物の収量は増加し、最高濃度に達する。その後、所望の開裂生成物の濃度は減少する。
本発明の好ましい態様では、カップリング反応が起こる前に開裂反応で生じる反応混合物から除かれる成分はない。これを行う単純な方法は、開裂反応後に、求核化合物及び十分な量の有機溶媒を加えることである。例えば、このようにして開裂工程に用いた酵素をカップリング工程にも用いる。
本発明方法は、所望の中間体生成物がほかにも少量の部分開裂インスリン前駆体及び/又は未反応インスリン前駆体を含む反応混合物内でのカップリング反応をも包含する。
本発明の他の好ましい態様では、求核化合物は、アミノ酸アミド又はペプチドアミドであって、カルボキサミド基が置換されていないか又は16以上の炭素原子のアルキル基でモノ又はジ置換され、このアルキル基は隣接窒素原子と共に環又はカルボキサミド基を形成することができ、アリール基でモノ又はジ置換されている。脂肪族置換体が好ましい。置換カルボキサミド基の例は、N,N−ジメチルカルボキサミド、N,N−ジエチルカルボキサミド、及びN−ヘキシルカルボキサミドである。
本発明の好ましい態様では、求核化合物はカルボキシル基が保護され、任意のヒドロキシ基が場合により保護されているアミノ酸エステルである。本発明の更に好ましい態様では、求核化合物はカルボキシル基が保護され、ヒドロキシル基が保護されているスレオニンエステルである。従って、L−スレオニンは次の一般式IIIaによって示される。
Figure 2005509687
式中、Rはカルボキシル保護基を示し、Rは水素又はヒドロキシル保護基を示す。一層明確にするために、スレオニンエステルは一般式CH−CH(OR)−CH(NH)COOR[式中、R及びRは上記の通りである。]で表すことができる。
求核化合物は既知化合物もあり、他の求核化合物は既知化合物の調製と類似の方法又は既知方法と類似の方法で調製できる。
求核化合物は、遊離の塩基又は塩酸塩、アセテート、プロピオネート、及びブチレートのようなその可溶性塩の形態で用いることができる。
カップリング反応が開始するとき、実質的に過剰の求核化合物が、好ましくは約5:1を越える求核化合物と所望の中間体生成物との間のモル比で、カップリング反応混合物溶液に存在することが望ましい。カップリング反応が開始するとき、反応混合物内の求核化合物の濃度は、好ましくは0.1モルを越えるべきであるが上限濃度はその溶解度である。
本発明の実施の重要な観点として考えられる60%収率を得るために、反応温度、水含量及びpH値は記載の範囲内で相互に関連している。
本発明の実施に適した有機溶媒は、水と混和できる極性溶媒、好ましくは(例えば式IIの)所望の中間体生成物及び求核化合物を高濃度で含むことができるものである。適当な有機溶媒の例は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド、N−メチルピロリドン−2、及びジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒及び酢酸、エタノール、メタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール及び1,4−ブタンジオール等のプロトン性溶媒である。ジオキサン、アセトン、テトラヒドロフラン、フォルムアミド、及びアセトニトリルも用いることができ、求核化合物として用いられるアミノ酸エステルであっても全て又は部分的に有機溶媒として用いることができる。溶媒の特性は全体としての系に影響を与え、高収率のある溶媒の生産性に適した関係は異なる溶媒には適用できない。最高の収量結果は非プロトン性溶媒で得られ、非プロトン性溶媒は本発明の実施に最も好ましい。
明らかに反応混合物中の水の含量の計算又は決定の場合には、求核化合物は有機溶媒と考えられる。
塩酸、義酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の酸、ピリジン、TRIS、N−メチルモルフォリン、トリエチルアミン、又はN−エチルモリフォリン等の塩基の添加は任意である。これらは適当なpH値をもたらすために反応混合物に含まれる。鉱酸又は塩基は本発明の実施に用い得るが、有機酸及び塩基、特に上記のものは好ましい。有機酸が最も好ましい。
カップリング反応が開始するとき、反応混合物中のトリプシン又はALP(結晶トリプシン又はALPとして計算されたもの又は対応するトリプシン又はALP誘導体の量)及び所望の中間体生成物の間の重量比は、約1:1000〜約1:10の範囲内であることが好ましく、約1:200〜約1:50の範囲内であることが特に好ましい。
若干の場合には、開裂工程において添加された酵素がカップリング反応を行うのに十分であり、このような場合には、カップリング工程の間に更なる量の酵素を添加する必要はない。他の場合には、カップリング工程の間に追加量の酵素を添加することが望ましいことがある。
溶液中の所望の中間体生成物及び求核化合物の高濃度が高変換速度を促進する限り、溶媒の選択は反応体が極めて溶解性である溶媒に向けられる。特に求核化合物の溶解性は、反応体は高濃度で存在すべきであるので、重要である。カップリング反応が開始するとき、求核化合物の所望の中間体生成物に対するモル比は5:1を越えること、好ましくは50:1を越えることが好ましい。カップリング反応が開始するとき、反応混合物中の求核化合物の濃度は少なくとも0.1モルであることが好ましい。
本発明の好ましい態様では、インスリン分子に実質的な不可逆的変化を生じない条件下で生成インスリン化合物から除き得るカルボキシル保護基を有する求核化合物を用いる。このようなカルボキシル保護基の例として、低級アルキル、例えばメチル、エチル及びtert-ブチル、p-メトキシベンジル、ジフェニルメチル、及び2,4,6-トリメチルベンジルのような置換ベンジル基、及び一般式−CH−CH−SO(Rはメチル、エチル、プロピル、及びn-ブチルのような低級アルキルを示す)の基を挙げることができる。
適当なヒドロキシル保護基は、インスリン分子に実質的な不可逆的変化を生じない条件下で除き得るものである。このような基の例としてtert-ブチルを挙げることができる。
更に、通常用いられる保護基は、文献[Wunch: Metoden der Organishen Chemie (Houben-Weyl), Vol. XV/1, editor: Eugen Muller, Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1974]に記載されている。
本発明の1態様によると、本発明方法は、一般式IVの化合物を生じる。
Figure 2005509687
式中、Z及びZは、互いに独立して、それぞれn個及びm個のアミノ酸残基を有する2個のペプチド部分をそれぞれ示し、R’はペプチド残基を示し、R’はアミノ酸基又はペプチド残基を示し、R’はペプチド残基を示し、R’は上述した通りであり、R’6はカルボキシル保護基を有するアミノ酸又は場合によりカルボキシル保護基を有するペプチド残基である。
インスリン化合物に存在するカルボキシル保護基(例えば、R)及び任意のヒドロキシ保護基(例えば、R5)は既知の方法又はそれ自体既知の方法によって除くことができる。カルボキシル保護基がメチル、エチル、又は一般式−CH−CH−SO(Rは上記の通りである)の基である場合、該保護基は水性媒体中で温和な塩基性条件下、好ましくは約8〜約12の範囲内のpH値で、例えば約9.5で除くことができる。塩基として用い得るのは、強塩基、例えば第3級アミン、例えばトリエチルアミン、水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム、又はマグネシウムのようなアルカリ土類金属の水酸化物である。カルボキシ保護基がtert-ブチル、置換ベンジル、例えばp-メトキシベンジル又は2,4,6-トリメチルベンジル、又はジフェニルメチルである場合、この基はアシドリシス(acidolysis)で、好ましくはトリフルオロ酢酸で除くことができる。トリフルオロ酢酸は非水性であることができ、水を含むことができ、又はジクロロメタンのような有機溶媒で希釈できる。ヒドロキシ保護基(例えばR)がtert-ブチルである場合、この基は上述したようにアシドリシスで除くことができる。
製造されたインスリン化合物はヒドロキシ保護基を有しないことが好ましい。
本発明の好ましい態様では、本発明方法はインスリン前駆体(例えば、式I)を、B鎖のC末端アミノ酸残基にカルボキシル保護基を有するインスリン化合物(例えば式IV)に変換し、これは次いで脱ブロックしてカルボキシ保護基を有しないインスリン化合物を形成する。
反応条件を上記の説明に基づいて選択し、次の例で得られる結果を考慮すると、60%より高い、及び80%よりも高い、及び一定の好ましい条件下では90%より高いインスリン化合物の収量を得ることが可能である。
本発明方法により、許容できる純度のインスリン化合物が得られ、所望により、治療目的で更に精製できる。
特に、例えば、インスリンaspartは、Glu−(Glu−Ala)−Pro−Lys−(配列表No.1)でN末端延長された[Asp28]−デス(30−65)ヒトプロインスリンのようなインスリン前駆体のALPでの酵素開裂及びL−スレオニンメチルエステルのような求核化合物によるカップリング、それに続く加水分解によって製造できる。
例えば、インスリンlisproは、ブタインスリンのような前駆体のトリプシンでの酵素開裂及びGly−Phe−Phe−Tyr−Thr−Lys−Pro−Thr(配列表No.3)のような求核化合物でのカップリングによって製造できる。
例えば、インスリンglarginは、[Gly66]−デス(30−65)ヒトプロインスリンのようなインスリン前駆体のALPでの酵素開裂及びThr−Arg−Arg−OMeのような求核化合物でのカップリング、それに続く加水分解によって製造できる。
ここで用いた略号は、バイオケミカル命名に関するIUPAC−IUB委員会が承認(1974)したルールによるものである。[Collected Tentative Rules & Recommendations of the Commission on Biochemical Nomenclature IUPAC-IUB, 2nd edition, Maryland 1975参照]。
ここにおける引用文献の指摘は先行技術を構成することを承認するものではない。
ここにおける「包含する」の語は広く「含む」、「含有する」又は「包容する」と解すべきである(EPOガイドラインC4.13参照)
次に挙げる例は、説明のために示すもので限定するものではない。
例1
200mgの[Ala31,Lys32]−デス(33−63)ブタプロインスリンを1.35mlの水中に懸濁し、10μlのトリエチルアミンでpH値を9に調整した。375μlのN,N-ジメチルアセトアミド及び460μlの水の混合物を僅かに攪拌して加え、生成溶液に315μlのAchromobacter lyticus lysyl特異性プロテアーゼ(EC3.4.21.50)(ここでALPと称する)の5.4mg/ml水性溶液を加えた。20μlトリエチルアミンでpH値を9.8に調整し、反応溶液を23℃で1時間放置した。反応溶液を70μlの4N塩酸の添加で酸性化し、氷浴で冷却した。4.85mlのN,N-ジメチルアセタミド中300mgのL-スレオニンメチルエステルの溶液を加え、450μlの4N塩酸の添加でpH値を6.5に調整した。反応溶液を23℃で4時間放置した後、塩酸の添加によりpH値を<3にして反応を停止した。pH値4に調整した0.125M硫酸アンモニウムを含むエタノール−水溶出液での4mmx250mm5μmC18シリカカラム上での逆相(reversed phase)HPLC分析によってヒトインスリンメチルエステルに対し86%の変換収率が5時間の全反応時間の後に見出された。
比較のために、1工程変換を行った。
100mgの[Ala31,Lys32]−デス(33−63)ブタプロインスリンを887μlの水及び175μlのN,N-ジメチルアセトアミドの混合物中に懸濁した。150mgのL-スレオニンメチルエステルを2.265mlのN,N-ジメチルアセトアミド中に溶解し、氷冷混合物に徐々に添加した。340μlの酢酸でpH値を6.5に調整し、158μlの5.4mg/mlALP水溶液を加えた。変換反応の後、酸性化試料のRP−HPLC分析を行った。5時間後、ヒトインスリンメチルエステルへの53%変換が見出され、24時間後に変換は87%の最大値に達した。
単離したヒトインスリンメチルエステルは、10mg/mlの濃度でpH値が10で水中に溶解してヒトインスリンに変換した。反応は1N塩酸でpH値を5.2に調整して24時間後に停止し、沈殿したヒトインスリンは遠心分離で単離し、逆相高速液体クロマトグラフィによって精製した。
同一反応時間、即ち、5時間で本発明方法による収率は、それ自体既知の方法と比較して62%改良された。本発明方法の反応時間と比較して、それ自体既知の1工程変換の反応時間をほぼ5倍に延長すると、両方法はほぼ同一の収率を得た。
例2
200mgのブタインスリンを1.37mlの水に懸濁し、294μlのN-メチル-2-ピロリドン及び326μlの水の混合物を僅かに攪拌して添加した。10μlの2N水酸化ナトリウムでpH値を9.0に調整し、生成溶液にALPの5.4mg/ml水溶液を315μl加えた。12μlの2N水酸化ナトリウムでpH値を9.8に調整し、反応溶液を23℃で4時間放置した。反応溶液は70μlの4N塩酸を添加して酸性化し、氷浴で冷却した。4.4mlのN−メチル-2-ピロリドン中の300mgのL-スレオニンメチルエステルの溶液を500μlの4N塩酸で酸性化した。インスリン溶液を徐々に添加し、50μlの2N塩酸でpH値を6.5に調整した。反応溶液を23℃に4時間放置した後、塩酸を添加してpH値を<3にして反応を停止した。pH値を4に調整した0.125M硫酸アンモニウムを含むエタノール−水溶出液による4mm×250mm5μmC18シリカカラムでの逆相HPLC分析によって、ヒトインスリンメチルエステルに対する86%の変換率が8時間の全反応時間後に見出された。
比較のために、1工程変換を行った。
100mgブタインスリンを848μlの水及び147μlのN−メチル-2-ピロリドンの混合物に懸濁した。150mgのL-スレオニンメチルエステルを2.2mlのN−メチル-2-ピロリドンに溶解し、氷冷混合物に徐々に添加した。300μlの酢酸でpH値を6.5に調整し、ALPの5.4mg/ml水性溶液の158μlを加えた。反応溶液を23℃に放置し、変換反応後に酸性化試料のRP−HPLC分析を行った。8時間後、変換が54%であることが見出され、48時間後にヒトインスリンメチルエステルに対する86%の最高変換に達した。
単離したヒトインスリンメチルエステルはアルカリ性加水分解によってヒトインスリンに変換できた。
同一の変換時間、即ち8時間で、本発明方法の収量は、それ自体既知の方法に比較して59%改良された。両者の方法は、本発明方法の反応時間に比べてそれ自体既知の1工程変換の反応時間を8倍に延長すると同一の収量が得られた。
例3
200mgのペプチドGlu−(Glu−Ala)−Pro−Lys−(配列表No.1)でN末端延長した[Asp28]−デス(30−65)ヒトプロインスリンを、1.35mlの水に懸濁した。350μlのN,N−ジメチルフォルムアミド及び425μlの水の混合物を僅かに攪拌しながら加え、45μlのトリエチルアミンでpH値を9に調整した。生成溶液にALPの8.5mg/ml水性溶液の200μlを加え、20μlのトリエチルアミンでpH値を9.8に調整した。反応溶液を23℃に1時間放置した。反応溶液を70μlの4N塩酸を添加して酸性化し、氷浴中で冷却した。4.95mlのN,N−ジメチルフォルマミド中300mgのL-スレオニンメチルエステルの溶液を添加し、470μl4N塩酸の添加でpH値を6.5に調整した。反応溶液を23℃で4時間放置した後、塩酸を加えてpH値を<3にして反応を停止した。pH値を4に調整した0.125M硫酸アンモニウムを含むエタノール−水溶出液の4mm×250mm5μmC18シリカカラムでの逆相HPLC分析によって、[AspB28]−ヒトインスリンメチルエステルに対して87%の変換収量が5時間の全反応時間の後に見出された。
比較のために、1工程変換を行った。
90mgのペプチドGlu−(Glu−Ala)−Pro−Lys−(配列表No.1)でN末端延長した[Asp28]−デス(30−65)ヒトプロインスリンを、887μlの水及び175μlのN,N−ジメチルフォルムアミドの混合物に懸濁した。150mgのL-スレオニンメチルエステルを2.13mlのN,N−ジメチルフォルマミドに溶解し、氷冷却した混合物に徐々に添加した。250μl酢酸でpH値を6.5に調節し、ALPの8.5mg/ml水性溶液を加えた。変換反応後に酸性化試料のRP−HPLC分析を行った。5時間後に変換は47%であることを見出し、24時間後に[AspB28]−ヒトインスリンメチルエステルへの変換が最高の81%に達した。
単離したインスリンメチルエステルはアルカリ性加水分解によって[AspB28]−ヒトインスリンに変換できた。
同一の反応時間、即ち5時間後に、それ自体既知の方法に比較すると、本発明方法による収量はほぼ2倍であった。それ自体既知の一工程変換の反応時間を本発明方法の反応時間と比較してほぼ5倍に延長すると、両者の方法で同等の収量が得られた。
例4
ペプチドGlu−Glu−Gly−Glu−Pro−Lys−(配列表No.2)でN−末端延長した、インスリンaspart前駆体[Asp28,Met30,Trp31,Lys32]−デス(33−65)ヒトプロインスリンの1.5gを3.5gの水に懸濁した。僅かに攪拌しながら周囲温度で、4M水酸化ナトリウムを徐々に添加してpH値を10.67とし、前駆体を溶解した。水中エタノールの45%(重量/重量)溶液の3.7gを添加した。ALPの5.8mg/ml水性溶液の1.5mlを加え、混合物を2時間放置して反応させた。4N塩酸を添加してpH値を4.7に調整した。2.025gのL−スレオニンエチルエステルを16.2mlのエタノールに溶解し、溶液を最高温度15℃で添加した。4N塩酸でpH値を6.5に調節した。温度は周囲温度に調整し、この温度で20時間この反応混合物を放置した。pH値を3.6に調整した200mM硫酸ナトリウムを含むアセトニトリル−水溶出液の4mm×250mm5μmC18シリカカラムでの逆相HPLC分析によって、1時間の反応時間後に89.1%インスリンaspartの変換収量が見出され、20時間の反応時間後に90.5%の変換収量が見出された。
単離したインスリンaspartエチルエステルはアルカリ性加水分解によってインスリンaspartに変換することができた。
例5
ペプチドGlu−Glu−Gly−Glu−Pro−Lys−(配列表No.2)でN−末端延長した、インスリンaspart前駆体[Asp28,Met30,Trp31,Lys32]−デス(33−65)ヒトプロインスリンの10.9gを49.3gの水に懸濁した。僅かに攪拌しながら周囲温度で、0.36M水酸化ナトリウム、0.27M酢酸ナトリウム及び36%N−メチル-2-ピロリドンを含む混合物から37.6gを徐々に添加して前駆体を溶解した。9.2mlの0.5M水酸化ナトリウムでpH値を9.7に調整した。ALPの7.1mg/ml水性溶液の7.1mLを添加し、混合物を5時間放置して反応させた。反応の間に0.5M水酸化ナトリウムを更に加えてpH値を9.7の一定に保った。反応混合物を5℃に冷却し、2.73gの4N塩酸を添加してpH値を5.7に調節した。14.02gのL-スレオニンエチルエステルを加え、4N塩酸でpH値を6.0に調節した。344gの冷(4℃)N−メチル-2-ピロリドンを加えた。温度を22℃に調節し、4N塩酸でpH値を6.5に調節した。反応混合物をこの温度で9時間放置した。pH値を3.6に調整した200mM硫酸ナトリウムを含むアセトニトリル−水溶出液の4mm×250mm5μmC18シリカカラムでの逆相HPLC分析によって、14時間の全反応時間後にインスリンaspartエチルエステルへの87.5%の変換収量を見出した。
単離したインスリンaspartエチルエステルは、アルカリ性加水分解でインスリンaspartに変換することができた。

Claims (17)

  1. a) 少なくとも約55%、好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約70%の水(重量/重量)を含む反応混合物中においてインスリン前駆体を酵素開裂に付し、及びその後、反応混合物から中間体生成物を単離することなく、
    b) 水が約10%〜約50%(重量/重量)の範囲、好ましくは水が約20%〜約40%(重量/重量)の範囲の水含量を有する反応混合物中において、該中間体生成物を求核化合物とカップリングさせ、かつ
    c) 所望により保護基を除く
    インスリン化合物の製造方法。
  2. a) 少なくとも約55%、好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくとも約70%の水(重量/重量)を含む反応混合物中においてインスリン前駆体を酵素開裂に付し、及びその後、
    b) 反応混合物中の水含量を水が約10%〜約50%(重量/重量)の範囲、好ましくは水が約20%〜約40%(重量/重量)の範囲であるように反応混合物の組成を変更することを条件として、酵素開裂に用いた反応混合物中において該中間体生成物を求核化合物とカップリングさせ、かつ
    c) 所望により保護基を除く
    インスリン化合物の製造方法。
  3. 該開裂工程とカップリング工程の間で中間体生成物の単離を行わない請求項2に記載の方法。
  4. 該開裂工程に用いた酵素が該カップリング工程にも存在する請求項2に記載の方法。
  5. カップリング反応が開始する前に、少なくとも約25%、好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約75%、好ましくは少なくとも約85%、より好ましくは少なくとも95%のインスリン前駆体が中間体生成物に開裂される請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 酵素開裂に用いられる酵素がトリプシン又はリシル特異性プロテアーゼ、好ましくはアクロモバクターリティカスプロテアーゼIである請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 該求核化合物がアミノ酸エステルである請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 該求核化合物がスレオニンエステルである請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 該求核化合物がアミノ酸アミドである請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  10. 該求核化合物がペプチドである請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  11. 該求核化合物がペプチドエステルである請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  12. 該求核化合物がペプチドアミドである請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  13. 該インスリン化合物から保護基を除く工程を含む請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 生成インスリン化合物がB30位置にスレオニンを有する請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 生成化合物がヒトインスリン、インスリンaspart、インスリンlispro、インスリンglargin、又はインスリンdetermirである請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の方法で製造されたインスリン化合物。
  17. ここに記載された新規な特徴又は特徴の組合せ。
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