JP2005506984A - 炭水化物からの2,5−ジホルミルフランの製造方法 - Google Patents

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07D307/40Radicals substituted by oxygen atoms
    • C07D307/46Doubly bound oxygen atoms, or two oxygen atoms singly bound to the same carbon atom

Abstract

バナジウム触媒を使用し、単一溶媒システムプロセス中で、ワンポット、2段反応により、2,5−ジホルミルフランをフルクトース源から製造する。本発明は、2,5−ジホルミルフランを製造するための方法に関し、該方法は:a)炭水化物源を第1の溶媒と組合せる工程、b)工程(a)の反応混合物を、2,5−ヒドロメチルフルフラールが生成するのに充分な温度で加熱する工程、c)工程(b)の酸化剤を添加する工程、およびd)工程(c)の反応混合物を、2,5−ジホルミルフランが生成する温度で加熱する工程を含んでなり、工程(b)、(c)または(d)の後で追加の溶媒を添加しない。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、フルクトース源またはその他の炭水化物から2,5−ジホルミルフランを製造するためのワンポットで2段の触媒方法に関する。
【背景技術】
【0002】
2,5−(ヒドロキシメチル)フルフラール(HMF)は広い用途を有する中間体であって、バイオマス源たとえば、フルクトース、グルコース、スクロースおよびデンプンのような天然に産出する炭水化物から高収率で得ることができる。具体的には、HMFは6個の炭素原子を有するヘキソースの転化反応生成物である。
【0003】
2,5−ジホルミルフラン(DFF)は、HMFからCrOおよびKCrを使用して製造されてきたが(非特許文献1および特許文献1)、それらの方法は経済性が低く、また大量の無機塩が廃棄物として出る。バナジウム化合物を用いた不均一系触媒も使用されてきたが、それらの触媒ではターンオーバー数が低かった(特許文献2および非特許文献2)。過酸化水素(非特許文献3)および四酸化二窒素(特許文献3)を用いた触媒酸化も報告されているが、それらも経済性が低い。比較的安価な分子状酸素(O)をPt/C触媒と共に使用してDFFとフラン−2,5−ジカルボン酸(FDA)の両方が生成したが(特許文献4)、DFFの収量は低かった。
【0004】
【化1】
Figure 2005506984
【0005】
DFF自体、多くの化合物のための有用な中間体である。DFFを重合させるとポリピナコールやポリビニルが得られるが、それらは、抗真菌剤、医薬品および配位子を合成するための出発原料として使用されてきた。DFFはさらに、非置換フランを製造するのにも使用できる。その有用性が認識されているにもかかわらず、DFFを商業的に入手することは容易ではない。
【0006】
HMFの選択的酸化反応が、DFFを得るために工業的に実施可能な唯一の方法である。費用がかかるHMFの単離工程を避けながら、炭水化物をDFFに転化させる方法があれば、経済的なメリットが大きい。(特許文献5)には、この待望の方法のための、ジメチルスルホキシド中で無水酢酸を使用したワンポット反応が記載されているが、それには追加のプロセス工程が含まれ、また水分含量に敏感である。HMFが生成した後で、水を部分的に除去し、追加の溶媒を添加している。
【0007】
【特許文献1】
特開昭54−9260号公報
【特許文献2】
DE 19615878号明細書
【特許文献3】
特開昭55−49368号公報
【特許文献4】
米国特許第4,977,283号明細書
【特許文献5】
仏国特許出願公開第2,669,636号明細書
【非特許文献1】
L.カティア(Cottier)ら、Org.Prep.Proced.Int.、1995年、第27巻、第5号、p.564
【非特許文献2】
モロー(Moreau)C.ら、Stud.Surf.Sci.Catal.、1997年、第108巻、p.399〜406
【非特許文献3】
M.P.J.ファン・ドウルゼン(Van Deurezen)、Carbohydrate Chem.、1997年、第16巻、第3号、p.299
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、水の存在下で実施可能で、HMFを単離することなく炭水化物をDFFに転化させるための、単一溶媒の簡潔な触媒方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、2,5−ジホルミルフランの製造方法に関し、該方法は:a)炭水化物源を第1の溶媒と組合せる工程、b)工程(a)の反応混合物を、2,5−ヒドロキシメチルフルフラールが生成するのに充分な温度で加熱する工程、c)工程(b)の反応混合物に、酸化剤および触媒量のバナジウム化合物を添加する工程、およびd)工程(c)の反応混合物を、2,5−ジホルミルフランが生成するのに充分な温度で加熱する工程を含んでなり、工程(b)、(c)または(d)の後に追加の溶媒を添加しない。炭水化物源としてはフルクトース源が好ましい。より好ましくは、フルクトース源が粗製フルクトース、精製フルクトース、フルクトース含有バイオマス、コーンシロップ、スクロース、およびポリフルクタン類からなる群より選択される。
【0010】
さらに、工程(a)における溶媒がジメチルスルホキシドであり、かつ、工程(b)において、第1の反応混合物を加熱して第2の反応混合物を生成せしめるより前に、触媒または助触媒、好ましくはカチオン交換樹脂を第1の反応混合物に添加する、方法が好ましい。この方法は、工程(c)の前に、第2の反応混合物から前記触媒または助触媒を除去する工程をさらに含んでなることができる。
【0011】
好適な方法は、工程(c)の前に第2の反応混合物を冷却して15℃〜100℃とすることを含んでなる。工程(b)の温度を50℃〜150℃とし、工程(d)の温度を120℃〜180℃とするのが好ましい。工程(d)の温度を140℃〜160℃とするのが、より好ましい。
【0012】
好適なバナジウム化合物は、酸化バナジウムまたは酸化リンバナジウムからなる群より選択されるが、より好ましくは、バナジウム化合物は、VO(PO、(VO)、VOPO、VOHPO・0.5HO、[(VO)(P(OCH−4[(C12N)+4、[(VO)12(CPO(OH)12−4[(C12N)+4、(VO)(C1210PO(OCH(CHOH)、およびVからなる群より選択される。
【0013】
この方法は、工程(d)で生成した2,5−ジホルミルフランを単離および/または精製するための工程をさらに含んでなることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、炭水化物源からジホルミルフラン(DFF)別名フラン2,5−ジカルボキシアルデヒドを、シングルポットで2段のプロセスで製造するための方法である。本明細書で使用するとき、「炭水化物源」という用語は、フルクトース、その他のヘキソース、または脱水によってHMFを製造できる炭水化物を含む各種のバイオマスを意味する。本明細書で使用するとき、「フルクトース源」という用語は、精製または粗製のフルクトースそのもの、またはフルクトースもしくはフルクトースの前駆体を含む各種のバイオマス、たとえばコーンシロップ、スクロースおよびポリフルクタン類などを意味する。フルクトース含量の高いコーンシロップが好ましい。本明細書で使用するとき、「バイオマス」という用語は、微生物、動物または植物性の炭水化物組成物原料で、たとえば、草および木材系エネルギー作物、農業による食料および飼料作物、農業作物の廃棄物および残分、木材系の廃棄物および残分、水生植物、およびある種の都市ごみを含めたその他の廃棄物原料などを意味する。
【0015】
炭水化物源、好ましくはフルクトース、を適切な溶媒と混合する。フルクトースそのものまたはその前駆体は、少なくとも部分的にはその使用溶媒に溶解しなければならないし、完全に溶解するのが好ましい。単一溶媒が好ましいが、溶媒を組合せたものも使用できうる。「溶媒」という用語は、単一溶媒または適切な溶媒の組合せを意味する。水は、約5%までの濃度で存在していてもよい。溶媒としては、生成するHMFをかなりの程度溶解させ、脱水反応を妨害せず、そして反応条件下で安定であるもの適している。好適な溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド(DMA)、スルホラン、N−メチルピロリジノン(NMP)、テトラメチルウレア(TMU)、リン酸トリブチルおよびジメチルホルムアミド(DMF)、ならびにそれらの組合せが挙げられる。ジメチルスルホキシド、テトラメチルウレア、またはそれらの組合せが最も好ましい。次いで、追加の溶媒を添加することなく、上記で得られる反応混合物を加熱して脱水反応を促進させ、フルクトースからHMFを生成する。脱水反応によって生成する水は、追加の溶媒とはみなさない。
【0016】
場合によっては触媒または助触媒を、フルクトースからHMFへの反応工程における反応混合物に添加することができる。触媒としては、ブレンステッド酸およびルイス酸、遷移金属塩および錯体、ならびにイオン交換樹脂が挙げられる。それらに含まれるものは、シュウ酸、HSO、HPO、HCl、レブリン酸、p−トルエンスルホン酸、I、硫酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウム、リン酸ピリジニウム、ピリジニウムHCl、BFおよび錯体、イオン交換樹脂、ゼオライト、ならびにZn、Al、Cr、Ti、Th、ZrおよびVの塩および錯体などであるが、これらに限定されるわけではない。触媒および助触媒のその他の例については、クスター(Kuster)ら、Starch、1990年、42巻、第8号、p.314を参照されたい(ここに引用することにより、本明細書に取り入れたものとする)。好適な触媒はカチオンイオン交換樹脂で、たとえば、酸の形態のダウエックス(Dowex)(登録商標)タイプイオン交換樹脂(ミネソタ州ミッドランズ(Midlands、MI)のダウ・ケミカルズ・カンパニー(Dow Chemicals Co.))である。より好ましいのは、バイオ・ラッド(Bio−Rad)AG−50W樹脂(カリフォルニア州ハーキュレス(Hercules、CA)のバイオ−ラッド・ラボラトリーズ(Bio−Rad Laboratories))である。
【0017】
好適な温度範囲は、使用する溶媒および触媒または助触媒によって変わってくるが、触媒または助触媒を使用する場合で通常約50℃〜約150℃、触媒または助触媒を使用しない場合で通常約140〜165℃である。反応混合物が充分に好適な温度に達していないようなときには、それを加熱して目的の温度にしてもよい。反応時間は、反応条件および目的とする収率によって変化するが、通常約1〜約48時間である。攪拌を使用してもよい。
【0018】
ほとんどの場合、反応は高温であるほど早く進むであろうが、温度が低い方が高い選択率となることが観察される。温度が低いほど反応の収率が上がるが、あまりにも遅くては実用的ではない。温度が高くなると、反応速度は上がるが、副反応や生成物が分解するために選択性が低下する。したがって、HMFの収率を可能な限り最高にするには、反応条件を最適化する必要があり、それには、反応は充分に早くて、かつ目的の生成物が満足のいく収率で得られるような温度範囲とすべきである。
【0019】
本発明の不溶性の触媒または助触媒を使用した場合には、それを次の工程に進む前に反応混合物から除去することができる。この除去には公知のどのような手段を使用してもよいが、たとえば、濾過、または遠心分離およびデカンテーションなどがある。反応混合物はまた、除去工程のためや酸化反応工程へ進む前に冷却して、取り扱いを容易にすることもできる。除去した後でその触媒または助触媒を、元の溶媒の追加量を用いて洗浄することも可能である。次いでこの洗浄液を濾液に加えて、生成したHMF溶液のロスを最小限に抑える。
【0020】
本発明の方法は、「ワンポット」反応として実施する。「ワンポット」反応という用語は、この方法の最初の2段で生成するHMFを、その反応混合物から単離しない、ということを意味する。その代わりに、全部の反応混合物を方法の次の工程に使用する。ワンポット反応とすることによって、HMFの単離工程にかかる手間と費用が不要になる。しかしながら、本明細書に記載する方法を継続する前に、その反応混合物からHMFを単離することが可能であることを、当業者は理解するであろう。
【0021】
上記で生成する反応混合物に、次いで、不均一系触媒および酸化剤を添加する。この時点で、その反応混合物に追加の溶媒を全く添加しないことに注目するのが重要である。「追加の溶媒」という用語は、この方法の第1の工程において炭水化物源と元々組合せた溶媒とは、別の溶媒を意味する。反応混合物の脱水は有利となり得るが、必須という訳ではない。
【0022】
この触媒には、酸化バナジウムまたは酸化リンバナジウム化合物が含まれる。そのバナジウム化合物には、その他のアニオンや配位子が存在していてもよい。好適な触媒を挙げれば、VO(PO、(VO)、ガンマ−VOPO、デルタ−VOPO、VOHPO・0.5HO、[(VO)(P(OCH−4[(C12N)+4、[(VO)12(CPO(OH)12−4[(C12N)+4、(VO)(C1210PO(OCH(CHOH)、およびVなどがあるが、これらに限定されるわけではない。VおよびVOHPO・0.5HOが好ましい。
【0023】
本発明の方法における酸化剤としては、(限定するわけではないが)空気のような、酸素含有ガスまたはガス混合物が好ましい。酸素そのものも好適な酸化剤である。その他の好適な酸化剤としては、過酸化水素も挙げることができる。次いで、追加の溶媒を添加することなく、この反応混合物を加熱して、HMFを酸化させてDFFを生成する。この反応混合物を脱水する必要はない。
【0024】
好適な温度範囲は使用する触媒によって変化するが、約100℃〜200℃、好ましくは約140℃〜160℃である。先に述べたように、反応は高温であるほど早く進むであろうが、温度が低い方が高い選択率が観察される。HMFからDFFへの反応は、バナジウム化合物触媒を使用した不均一反応であるので、約100%転化率に到達するのに必要な時間は、種々の因子の中でも、(i)反応温度、(ii)攪拌効率、(iii)液相中を通過する空気/酸素流量、(iv)使用する触媒のタイプ、(v)触媒の量、(vi)第1の工程で生成する水の量(大量の水があると触媒活性が低下する)、(vii)触媒分散性、(viii)第1の工程で生成する副生成物が原因の触媒毒の有無、などによって決まってくる。反応時間もまた、反応条件および目的とする収率によって変化するが、通常約1〜約24時間である。この反応は、空気または酸素による加圧下でも実施することができる。攪拌を使用してもよい。
【0025】
上述のようにして生成したDFFは、場合によっては各種の公知の手段を用いて単離することができるが、そのような手段としては、液液抽出、DFFの真空蒸留/昇華、および水で希釈してから適当な有機溶媒たとえばジクロロメタンを用いての抽出などがあるが、これらに限定されるわけではない。反応混合物中に溶媒としてジメチルスルホキシドが使用されている場合には、好ましい方法としては、トルエン、シクロヘキサン、またはエーテルのような溶媒を使用した液液抽出がある。
【0026】
単離した後でDFFを各種公知の方法により精製することができるが、そのような方法としては、ジクロロメタン中でシリカを通す濾過、再結晶、およびソックスレー抽出などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。反応混合物中で使用した溶媒がジメチルスルホキシドの場合には、ジクロロメタンと飽和炭化水素たとえばヘキサンとの混合物を使用した再結晶が、好ましい精製方法である。反応混合物中に有機溶媒を使用した場合には、ソックスレー抽出もまた好ましい方法である。その方法において好ましい有機溶媒は、シクロヘキサンである。そのような抽出においては、円筒濾紙の外側と中側の間の空間にシリカゲルを充填した、二重円筒濾紙を使用する。後者の方法は連続式で、非常に簡便かつ効率的であって、極めて純度の高いポリマーグレードのDFFが得られる。
【実施例】
【0027】
ここまで一般的に本発明について説明してきたが、以下の実施例を参考にすれば、本発明がより容易に理解されるであろう。以下の実施例は説明のためだけに提供されるものであって、特に記さない限り、本発明を限定することを意図したものではない。
【0028】
本明細書では以下の略称を使用する:
PO フェニルホスホネート(−2価アニオン)
12N 2,4,6−コリジニウム(+1価カチオン)
1210PO ジフェニルホスフィネート(−1価アニオン)
DFF ジホルミルフラン
DMA ジメチルアセトアミド
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
GC ガスクロマトグラフィー
HMF 2,5−(ヒドロキシメチル)フルフラール
NMP N−メチルピロリジノン
TMU テトラメチルウレア
【0029】
一般的手法
フルクトース(ミズーリ州セントルイス(St.Louis、MO)のシグマ・ケミカル・カンパニー(Sigma Chemical Company)製、>99%、グルコース0.05%未満)をDMSO(ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee、WI)のアルドリッチ・ケミカル・カンパニー(Aldrich Chemical Co.)製、99.9%、無水)に溶解させた溶液を、触媒/助触媒の存在または不在の状態で、撹拌しながら加熱(80〜160℃)した。反応は、外部標準を使用した定量的GC分析によりモニターした。収率が最高値に達したら、反応混合物を室温にまで冷却し、(必要あれば)濾過し、次いでHMFをそのまま、すなわちHMFを単離することなく、DFFへの酸化反応に使用した。酸化反応のために、バナジウム触媒を添加し、その混合物を、液相に空気をバブリングしながら、150〜165℃で激しく攪拌した。この酸化反応もGC分析によりモニターした。HMFが完全に転化したら、DFF生成物を単離し、精製した。その単離は、DMSOとは相溶性がないがその中にDFFが溶解するような溶媒、たとえばシクロヘキサン、エーテルおよびトルエンなどを用いて、液液抽出で行った。別な方法では、反応混合物を水で希釈して、DFFを有機溶媒たとえばジクロロメタンを用いて抽出した。単離をした後で、DFFを精製して不純物(たとえば、ジメチルスルホン)を除去したが、その方法としては先に述べたような、真空昇華、ジクロロメタン−ヘキサンからの再結晶、またはシクロヘキサンを使用してシリカを通過させる二重円筒濾紙ソックスレー抽出などがある。
【0030】
実験例1
VO(POの生成
2.35gの硫酸バナジウム(IV)水和物を100mLのメタノール中に溶解させ、充分に攪拌しながら2.31gの85%リン酸を徐々に添加した。この混合物を2時間還流させてから、ロータリーエバポレーターにかけると、粘度の高い青色の油状物が得られた。次いでこの油状物を開放容器の中で180℃に加熱して、残存している酸を除去してから、その青色の固形物をアセトンで充分に洗浄すると、鮮やかな青色の粉体が得られた。次いでこの粉体を、流通窒素中で、途中で固形物を再粉砕しながら700℃で24時間加熱した。回収された青灰色の粉体は、目的の相と一致するX線回折パターンを有していた。
【0031】
実験例2
VOHPO・0.5HOの生成
丸底フラスコの中で、15gの五酸化バナジウムを900mLのイソプロパノールの中に加えてスラリー化してから、38gの85%リン酸を添加した。この混合物を激しく攪拌しながら窒素下で24時間還流させると、その間にスラリーの色が淡青色に変化した。この青色の固形物を濾過して集め、アセトンで洗浄してから減圧下で乾燥させた。この固形物のX線回折パターンは、期待していた相と一致した。
【0032】
実験例3
ガンマ−VOPOの生成
実験例2で製造した物質10gを清澄な石英ボートの上に薄く拡げてから、酸素を低速(50mL/分)で流しながら、6時間かけて680℃にまで加熱昇温させた。次いでこのサンプルを、680℃で4時間保持してから、冷却し、窒素下で集めた。こうして得られた黄色の固形物は、ガンマ−VOPOに一致するX線回折パターンを示した。
【0033】
実験例4
デルタ−VOPOの生成
実験例3の方法を繰り返したが、ただし、サンプルを7.5時間かけて450℃にまで加熱し、流通酸素の下で168時間保持した。
【0034】
実験例5
テトラコリジニウム塩としての(VO)(P(OCHの生成
0.47gの硫酸バナジウム(IV)水和物を3mLのコリジンと7mLのメタノールの中に溶解させ、次いで短時間(2分未満)沸騰させた。0.18gのピロリン酸を5mLメタノール中に溶解させ、その熱溶液中に徐々に添加したが、沈殿物をすべて再溶解させてから、さらなる酸の添加を行った。その溶液を穏やかに3分間沸騰させてから開放容器の中で放冷すると、青色の結晶が生成した。この青色の固形物を集めて、単結晶X線回折にかけると、生成したのは目的の化合物であると同定された。
【0035】
実験例6
テトラコリジニウム塩としての(VO)12(PhPO(OH)12の生成
0.47gの硫酸バナジウム(IV)水和物を、0.32gのフェニルホスホン酸と乾燥固形物として混合した。次いでその混合物を、加熱攪拌しながら、3mLのコリジンおよび7mLのアセトニトリルの中に溶解させた。完全に溶解したら、その溶液を放冷してから、青色の結晶を濾過により集めた。この青色の固形物を集めて、単結晶X線回折にかけると、目的の化合物であると同定された。
【0036】
実験例7
(VO)(PhPO(OCH(CHOH)の生成
4.70gの硫酸バナジウム(IV)水和物を、窒素を充満させたグローブボックスの中で、25mLのメタノール中に溶解させた。撹拌しながら10mLのコリジンを添加して、加熱し、すべてのものを溶解させて均一な青色の溶液とした。この溶液を沸点近くまで加熱してから、10mLの熱メタノールに2.16gのジフェニルホスホン酸を溶解させた第2の溶液をゆっくりと添加した。完全に混合できたら、その溶液を短時間沸騰させてから放冷すると、結晶が生成した。生成物の濃青色の結晶を濾過で集め、単結晶X線回折により同定した。
【0037】
実験例8
シリカ上への(VO)の生成
実験例5で製造した物質12.3gを、50mLのメタノール中に8.5gの1,8−ビスジメチルアミノ−ナフタレンを溶解させた溶液のなかで、スラリー化させた。この混合物に蓋をして、攪拌し、すべてのものを完全に溶解させ、それからその溶液を放置して、溶液中に結晶性固形物が析出し始めるまで、蒸発させた。この固形物を濾過により集めてから、その固形物10.42gを窒素下で50mLのメタノール中に溶解させた。この濃青色の溶液を10gのシリカゲル粉体に添加して、そのスラリーを10分間攪拌してから、真空中で蒸発乾固させた。その青色の固形物を流通空気中で1時間かけて350℃にまで加熱したが、そのようにして得られた灰色の粉体を集めて、X線回折により特性解析した。
【0038】
実施例1
触媒としてVOHPO・0.5HOを使用した、フルクトースからDFFの製造
フルクトース(11.25g、62.4ミリモル)をDMSO(50mL)中に溶解させた。この溶液に、5gのバイオ・ラッド(Bio−Rad)カチオン交換樹脂AG−50W−X8(100〜200メッシュ、アセトニトリル洗浄により活性化してから乾燥)を添加した。この混合物を110℃で5時間攪拌したあとでGC分析をすると、HMFの収率が85%であることがわかった。この溶液を冷却し、樹脂を濾過により除去した。この暗色の、固形分を含まない溶液(43mL)に、実験例2で得られたVOHPO・0.5HO(0.39g、5モル%)を添加し、その混合物を空気バブリングをしながら150℃で攪拌した。その反応はGCでモニターした。13.5時間後にはHMFが完全に転化するのが認められたが、その時点でのGC分析からは、フルクトースを基準にしたDFFの収率が52%であることが判った。この混合物を室温にまで冷却してからジクロロメタン(300mL)で希釈し、濾過し、水(3×100mL)で洗浄し、シリカを通過させ、そして蒸発させた。黄色の結晶性固形物としての粗製DFFの収量は、3.2g(使用したフルクトース基準での計算値41%)であった。HNMR(CDCl、20℃)、δ:7.4(s、2H、フランH)、9.8(s、2H、CHO)。13CNMR(CDCl、20℃)、δ:120.4(s、CH)、154.8(s、qC)、179.7(s、CHO)。質量分析:m/z=124。
【0039】
実施例2
触媒としてVを使用した、フルクトースからDFFの製造
フルクトース(16.875g、93.7ミリモル)をDMSO(75mL)中に溶解させた。この溶液に、3.75gのバイオ・ラッド(Bio−Rad)カチオン交換樹脂AG−50W−X8(100〜200メッシュ(H形)、水およびメタノールで予備洗浄後に乾燥)を添加した。この混合物を80℃で25.5時間攪拌したあとでGC分析をすると、HMFの収率が77%であることがわかった。この溶液を冷却し、樹脂を濾過により除去した。この暗色の、固形物を含まない溶液(73mL)に、V(粉体、マサチューセッツ州ワード・ヒル(Ward Hill、MA)のアルファ・アエサル(Alfa Aesar)から入手、99.8%、0.66g、5モル%)を添加し、その混合物を空気バブリングをしながら150℃で攪拌した。その反応はGCでモニターした。17時間後にはHMFが完全に転化するのが認められたが、その時点でのGC分析からは、フルクトースを基準にしたDFFの収率が67%であることが判った。実施例1の記載に従って生成物を単離すると、4.83g(42%)のDFFが得られた。HNMR(CDCl、20℃)、δ:7.4(s、2H、フランH)、9.8(s、2H、CHO)。13CNMR(CDCl、20℃)、δ:120.4(s、CH)、154.8(s、qC)、179.7(s、CHO)。質量分析:m/z=124。
【0040】
実施例3〜9
各種バナジウム触媒の存在下における、市販HMFサンプルのDMSO中での空気酸化
アルドリッチ(Aldrich)から入手したHMFの市販サンプルを、各種のバナジウム触媒の存在下で空気酸化させた。それぞれの酸化反応では、50mgのバナジウム触媒を使用し、5mLのDMSOに溶解させた103mgのHMFを、反応混合物中に空気バブリングしながら、5時間150℃で反応させた。その反応はGCでモニターした。それらの実験の詳細を表1に示す。この表には、使用した触媒、反応後に検出されたDFF量およびHMF量、およびHMF基準のDFF収率が示されている。
【0041】
【表1】
Figure 2005506984
【0042】
実施例10〜18
各種バナジウム触媒の存在下における、フルクトースから製造したHMFのDMSO中での空気酸化
実施例2の記載に従って、まずHMFをDMSO中でフルクトースから74%の収率で製造した。得られたHMFのDMSO溶液を、次いで、等量のいくつかの部分に分割し、それに各種のバナジウム化合物(5モル%)を添加して、酸化反応の触媒として働かせた。この反応は1気圧150℃で実施し、GCによりモニターした。それらの検討結果を表2に示すが、それには、完全に転化するまでの反応時間、およびHMF基準およびフルクトース基準のDFFの収率が示されている。
【0043】
【表2】
Figure 2005506984
【0044】
実施例19〜24
各種溶媒中におけるHMF(市販品)のDFFへの触媒酸化
各種溶媒中で実施例4を繰り返した。HMF(0.345g、2.74ミリモル)を3mLの溶媒に混合した。反応時間は5時間とした。HMFはキシレンには溶解しないので、溶解性の低さが原因で酸化反応が起きなかったと考えられる。それらの結果を表3に示したが、それには、反応後に(GCによって)検出されたHMFおよびDFFの量、およびHMF基準のDFF収率が示されている。
【0045】
【表3】
Figure 2005506984
【0046】
実施例25
フルクトース(16.875g、93.6ミリモル)をTMU(75mL)中に溶解させた。この溶液に、3.75gのバイオ・ラッド(Bio−Rad)カチオン交換樹脂AG−50W−X8(100〜200メッシュ(H形)、水およびメタノールで予備洗浄後に乾燥)を添加した。この混合物を窒素下で90℃で25.5時間攪拌したあとでGC分析をすると、HMFの収率が44%であることがわかった。この溶液を冷却し、樹脂を濾過により除去した。この暗色の、固形物を含まない溶液に、V(粉体、マサチューセッツ州ワード・ヒル(Ward Hill、MA)のアルファ・アエサル(Alfa Aesar)から入手、99.8%、0.375g)を添加し、その混合物を空気バブリングをしながら140℃で攪拌した。その反応はGCでモニターした。16時間後にHMFが完全に転化したことが観察されたので、その混合物を冷却して室温とし、ジクロロメタン(200mL)で希釈してから濾過した。この固形物を含まない溶液を水(4×200mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で脱水させてから濾過し、蒸発させた。残分をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると、3.7g(32%)のDFFが得られた。HNMR(CDCl、20℃)、δ:7.4(s、2H、フランH)、9.8(s、2H、CHO)。13CNMR(CDCl、20℃)、δ:120.4(s、CH)、154.8(s、qC)、179.7(s、CHO)。質量分析:m/z=124。

Claims (16)

  1. a)炭水化物源を溶媒と組合せる工程、
    b)工程(a)の反応混合物を、2,5−ヒドロキシメチルフルフラールが生成するのに充分な温度で加熱する工程、
    c)工程(b)の反応混合物に、酸化剤および触媒量のバナジウム化合物を添加する工程、および
    d)工程(c)の反応混合物を、2,5−ジホルミルフランが生成するのに充分な温度で加熱する工程
    を含んでなり、
    工程(b)、(c)または(d)の後に追加の溶媒を添加しない
    2,5−ジホルミルフランの製造方法。
  2. 炭水化物源がフルクトース源である請求項1に記載の方法。
  3. フルクトース源が粗製フルクトース、精製フルクトース、フルクトース含有バイオマス、コーンシロップ、スクロース、およびポリフルクタン類からなる群より選択される請求項2に記載の方法。
  4. 工程(a)の溶媒がジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、スルホラン、N−メチルピロリジノン、テトラメチルウレア、リン酸トリブチル、ジメチルホルムアミド、およびそれらの組合せからなる群より選択される請求項1に記載の方法。
  5. 工程(a)の溶媒がジメチルスルホキシド、テトラメチルウレア、またはそれらの組合せである請求項1に記載の方法。
  6. 工程(b)において、第1の反応混合物を加熱して第2の反応混合物を生成せしめるより前に、第1の反応混合物に触媒または助触媒を添加する請求項1に記載の方法。
  7. 前記触媒または助触媒がカチオン交換樹脂である請求項5に記載の方法。
  8. 工程(c)より前に、第2の反応混合物から前記触媒または助触媒を除去する工程をさらに含んでなる請求項5に記載の方法。
  9. 工程(c)より前に、第2の反応混合物を15℃から100℃までに冷却することをさらに含んでなる請求項1に記載の方法。
  10. 工程(b)の温度が50℃〜150℃である請求項1に記載の方法。
  11. 工程(d)の温度が120℃〜180℃である請求項1に記載の方法。
  12. 工程(d)の温度が140℃〜160℃である請求項1に記載の方法。
  13. バナジウム化合物が酸化バナジウムまたは酸化リンバナジウムからなる群より選択される請求項1に記載の方法。
  14. バナジウム化合物がVO(PO、(VO)、VOPO、VOHPO・0.5HO、[(VO)(P(OCH−4[(C12N)+4、[(VO)12(CPO(OH)12−4[(C12N)+4、(VO)(C1210PO(OCH(CHOH)、およびVからなる群より選択される請求項1に記載の方法。
  15. 工程(d)で生成する2,5−ジホルミルフランを単離する工程をさらに含んでなる請求項1に記載の方法。
  16. 単離された2,5−ジホルミルフランを精製する工程をさらに含んでなる請求項15に記載の方法。
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