JP2005300450A - アルカリ溶液中のNi濃度を分析する方法 - Google Patents

アルカリ溶液中のNi濃度を分析する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Ni濃度未知のアルカリ溶液中に含まれるNi濃度を簡易的に分析する。
【解決手段】ウェーハ全体の抵抗率が5〜100mΩcmとなるようにボロンが添加されたP型ウェーハ群を作製する工程と、P型ウェーハ群から参照用サンプルを採取する工程と、Ni濃度既知のアルカリ標準液に参照用サンプルを接触させる工程と、アルカリ標準液に接触させた参照用サンプル全体におけるNi濃度を測定する工程と、アルカリ標準液中に含まれるNi濃度とNi濃度測定結果から相関直線を作成する工程と、P型ウェーハ群から測定用サンプルを採取する工程と、Ni濃度未知のアルカリ溶液に測定用サンプルを接触させる工程と、アルカリ溶液に接触させた測定用サンプル全体におけるNi濃度を測定する工程と、Ni濃度測定結果を相関直線に照合することにより、アルカリ溶液中に含まれるNi濃度を推定する工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、直接分析が難しい濃度25ppb以下の不純物Niが含まれるようなアルカリ溶液中に含まれるNi濃度を簡易的に分析する方法に関するものである。
アルカリエッチングに用いられるアルカリ溶液中には、複数種類の不純物金属が含有している。そのため、ポリッシュドウェーハ(Polished Wafer;PWウェーハ)の加工工程において行われるアルカリエッチング工程では金属不純物のウェーハバルク汚染が進行する。従って、エッチング前にアルカリ溶液中に含まれる金属不純物を分析する必要がある。その定量分析方法としては、AAS法やICP−MS法が挙げられる。しかし、これらの方法を用いてアルカリ溶液を直接分析する場合、所定量のアルカリ溶液を採取した後、これらを濃縮し、その後に各種分析方法を適用するという手順を踏む必要がある。このため、多くの量を採取しなければ分析することができず、また得られる結果の検出下限が高くなり、金属不純物濃度が25ppb以下のアルカリ溶液には対応することができない問題があった。
このような上記問題を解決する方策として、アンモニアと過酸化水素と水からなるシリコンウェーハ用アルカリ洗浄液の過酸化水素濃度の使用による経時変化を測定し、過酸化水素濃度減少率により洗浄液の汚染度を評価する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第2789287号公報(請求項1)
しかしながら、上記特許文献1に示される方法では、FeやCu等の金属不純物における洗浄液の汚染度を測定することができるが、Niについては特に言及されておらず、アンモニアと過酸化水素と水からなるアルカリ洗浄液の場合でしかその汚染度を評価することができないため、アルカリエッチング液のようなアルカリ溶液には対応することができない問題があった。実際のアンモニアと過酸化水素水と水からなるアルカリエッチング液では多数の元素が存在するため過酸化水素水の減少率のみで金属汚染を予測するのは難しく実用的ではなかった。
また、アルカリ溶液中に含まれる金属不純物濃度を分析する方法として、樹脂分離などの方法もあるが、この方法は樹脂や系内の汚染が容易に起こり易いため低レベル分析が難しく、また技術的にも難しい問題があった。
本発明の目的は、Ni濃度未知のアルカリ溶液中に含まれるNi濃度を簡易的に分析する方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1に示すように、(a) ウェーハ全体の抵抗率が5〜100mΩcmとなるようにボロンが添加されたP型シリコンウェーハ群を作製する工程と、(b) 上記(a)工程のP型ウェーハ群から参照用サンプルを採取する工程と、(c) Ni濃度既知のNi含有アルカリ標準液に参照用サンプルを接触させる工程と、(d) アルカリ標準液に接触させた参照用サンプル全体におけるNi濃度を測定する工程と、(e) 上記(c)工程のアルカリ標準液中に含まれるNi濃度と(d)工程の測定結果から、アルカリ標準液に接触させた参照用サンプル中に含まれるNi濃度とアルカリ標準液中のNi濃度との相関直線を作成する工程と、(f) 上記(a)工程のP型ウェーハ群から測定用サンプルを採取する工程と、(g) Ni濃度未知のNi含有アルカリ溶液に測定用サンプルを接触させる工程と、(h) アルカリ溶液に接触させた測定用サンプル全体におけるNi濃度を測定する工程と、(i) 上記(h)工程の測定結果を相関直線に照合することにより、アルカリ溶液中に含まれるNi濃度を推定する工程とを含むことを特徴とするアルカリ溶液中のNi濃度を分析する方法である。
請求項1に係る発明は次の知見によりなされた。本発明者らは、KOHやNaOHなどのアルカリ溶液中に含まれるNi濃度とこのアルカリ溶液を用いてエッチングした後のP型ウェーハへのNi吸着濃度とが相関関係にあることに着目した。即ち、参照用サンプルで濃度既知におけるアルカリ標準液と接触させた後におけるNi濃度を測定し、この相関関係から検量線を作成する。測定用サンプルで濃度未知のアルカリ溶液と接触させた後におけるNi濃度を測定し、その測定値を検量線に当てはめて、アルカリ溶液中に含まれるNiを求める。上記工程(a)〜工程(i)を経ることにより、直接分析が難しい濃度25ppb以下の不純物Niが含まれるようなアルカリ溶液中に含まれるNi濃度であっても簡易的に分析することができる。また、直接分析法とは異なり、間接的にサンプル全体におけるNi濃度を測定するため、Ni濃度測定の際に汚染する問題がなく、また低い検出下限での分析が可能となる利点がある。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、(c)工程がNi濃度既知のNi含有アルカリ標準液を40〜90℃に維持し、アルカリ標準液に参照用サンプルを3〜20分間接触させる工程であって、(g)工程がNi濃度未知のNi含有アルカリ溶液を40〜90℃に維持し、アルカリ溶液に測定用サンプルを3〜20分間接触させる工程である方法である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、アルカリ標準液及びアルカリ溶液中に含まれるNi濃度が25ppb以下である方法である。
本発明のアルカリ溶液中のNi濃度を分析する方法は、上記工程(a)〜工程(i)を経ることにより、直接分析が難しい濃度25ppb以下の不純物Niが含まれるようなアルカリ溶液中に含まれるNi濃度であっても簡易的に分析することができる。また、直接分析方法とは異なり、間接溶解法によりサンプル全体におけるNi濃度を測定するため、Ni濃度測定の際に汚染する問題がなく、また低い検出下限での分析が可能となる利点がある。アルカリに接触することで液中のNiがウェーハ中に数桁濃縮されるので汚染する問題もなく、低い検出下限での分析が可能となる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
本発明のアルカリ溶液中のNi濃度を分析する方法は、以下の工程を含むことを特徴とする。
先ず、図1に示すように、ウェーハ全体の抵抗率が5〜100mΩcmとなるようにボロンが添加されたP型シリコンウェーハ群を作製する((a)工程)。P型シリコンウェーハ群におけるウェーハ全体の抵抗率を5〜100mΩcmの範囲内に規定したのは、抵抗率が100mΩcmを越えると、後に続く工程においてアルカリ標準液やアルカリ溶液をウェーハに接触させても、P型ウェーハバルク内へのNi汚染が進行しないためである。抵抗率が5mΩcm未満であってもその効果は変わらない。P型シリコンウェーハ群の好ましい抵抗率は10〜20mΩcmである。
次いで、上記(a)工程のP型シリコンウェーハ群から参照用サンプルを採取する((b)工程)。後に続く工程において推定可能な相関直線を得るためには、少なくとも3枚以上参照用サンプルを採取することが好ましい。
次に、Ni濃度既知のNi含有アルカリ標準液に上記(b)工程で採取した参照用サンプルを接触させる((c)工程)。Ni濃度既知のNi含有アルカリ標準液は、NaOHであれば51重量%、KOHであれば48重量%の濃度がそれぞれ好適である。アルカリ標準液中に含まれるNi濃度は25ppb以下が好ましい。Ni濃度が25ppbを越えるとP型ウェーハバルク中へのNi汚染濃度が飽和してしまうため、後に続く工程において推定可能な相関直線が得られず、また直接分析でもNi濃度の測定が可能となる。なお、上記(b)工程で採取したサンプルの枚数に対応するNi濃度の異なるアルカリ標準液をそれぞれ用意する。この(c)工程では、Ni濃度既知のNi含有アルカリ標準液を40〜90℃に維持し、アルカリ標準液に参照用サンプルを3〜20分間接触させることが好ましい。アルカリ標準液の維持温度が40℃未満であると、P型ウェーハバルク内へのNi汚染が十分に進行しない。維持温度が90℃を越えてもその効果は変わらない。接触時間が3分間未満であると、P型ウェーハバルク内へのNi汚染が十分に進行しない。接触時間が20分間を越えてもその効果は変わらない。好ましいアルカリ標準液の維持温度は60〜80℃であり、好ましい接触時間は5〜10分間である。アルカリ標準液とサンプルとの接触方法は、液相にアルカリ標準液を貯留し、この貯留したアルカリ標準液にサンプルを浸漬させる方法が好適である。
この(c)工程でアルカリ標準液に接触させた参照用サンプルはその表面をHF溶液により洗浄して表面に存在するNiを洗浄除去した後、HF溶液により洗浄したサンプルを純水により洗浄する。
次に、(c)工程でアルカリ標準液に接触させた参照用サンプル全体におけるNi濃度を測定する((d)工程)。参照用サンプル全体におけるNi濃度を測定する方法として間接溶解法である気相分解法(Vapor Phase Decomposition:VPD法)を用いることが濃度測定の際に汚染の問題がなく、低い検出下限での分析が可能なため好ましい。
図2(a)及び図2(b)に示すように、反応容器10は参照用サンプル15の分解液11を収容する収容容器12と、この収容容器12を密閉する蓋13とを有する。この容器12と蓋13はそれぞれ縦100〜400mm、横100〜400mm、高さ100〜200mm、厚さ2mmのポリプロピレン、フッ素樹脂の一種であるポリテトラフルオロエチレン(商品名:テフロン、以下PTFEという。)等のプラスチック製のボックスが好適である。この収容容器12内には支持台14が配置される。支持台14はPTFEから作られ、スタンド部14aとテーブル14bを有する。スタンド部14aは収容容器12の底面に置かれ、分解液11の液面より上に突出しかつ容器12の深さの半分程度の高さを有する。テーブル14bはスタンド部14aの上部にこのスタンド部14aと一体的に形成され、上面に参照用サンプル15が置かれる。テーブル14bの周縁の大部分にはフランジ14cが突設される。収容容器12、蓋13及び支持台14は参照用サンプル15を分解する前に十分に清浄にしておく必要がある。
参照用サンプルの分解液11はテーブル14bより僅かに下方にその液面とするように収容容器12に貯えられる。この分解液11はHFとHNO3の混酸にH2SO4を加えたものである。具体的には濃度38重量%のHFと濃度68重量%のHNO3と濃度98重量%のH2SO4を重量濃度比でHF:HNO3:H2SO4=0.76:0.7:1.96の割合で均一に混合して調製される。
図2(a)に示すように、分解液11を収容容器12に貯え、テーブル14bの上面に参照用サンプル15を水平に置き、蓋を被せて反応容器10を密閉状態にすると、分解液11中のH2SO4が分解液中のHFとHNO3の各水分を吸収するとともに、反応容器10内の密閉された空気中の水分を吸収し、密閉空間16の湿度を低くする。これにより分解液を加熱しなくても、また密閉された反応容器を特別に加圧しなくても分解液の気化が促進され、その気化した高濃度のHF−HNO3ガス17がテーブル14b上の参照用サンプル15に接触し、図2(b)に示すようにこのサンプル15を比較的短時間で分解昇華させる。
この参照用サンプルの分解反応は次のように行われる。まず、HNO3ガス又はNO2ガスによるSiの酸化と、HFガスによるSiO2の除去が式(1)及び(2)に示すように同時に行われる。
Si + 4HNO3↑ → SiO2 + 4NO↑ + 2H2O ……(1)
SiO2 + 4HF↑ → SiF4↑ + 2H2O ……(2)
反応容器内に不安定なガスは全くなく、式(3)に示すように上記反応後直ちにNOガスは反応容器内の酸素と反応する。
2NO↑ + O2↑ → 2NO2↑ ……(3)
式(1)及び式(2)で生じた水蒸気が容器内面に付着して微小な液滴になった後、式(4)に示すようにSiF4ガスはこの液滴と反応してゲル状のオルトケイ酸(H4SiO4)を生じる。
SiF4↑ + 4H2O → H4SiO4↓ + 4HF↑ ……(4)
式(3)及び式(4)でそれぞれ生じたNO2ガスとHFガスにより、上記式(1)及び式(2)の反応が繰返され、このNO2ガスとHFガスの再循環は反応容器内の圧力を減じる。上記式(1)及び式(3)に示したように、HNO3によるSiの酸化はNO2を生じる一方、極めて僅かながらNH3ガスも生じる。HFとHNO3によりSiはその97%以上が分解してSiF4を生成し、一方その3%以下がジアンモニウムヘキサフルオロシリケート((NH4)2SiF6)を生成する。この(NH4)2SiF6は白い結晶であり、残渣18として残る。
次に図2(c)及び図2(d)に示すように、支持台14を反応容器10から取出し、テーブル上14bでこのサンプルの残渣18にHFとHNO3の混酸溶液19を滴下することによりこの残渣18を溶解し、この溶解液21をフランジのない部分からPTFE製のビーカ22に集める。このHFとHNO3の混合比は、重量比で濃度38重量%のHF:濃度68重量%のHNO3=2:1である。この混酸溶液19の滴下量は残渣1g当り1mlの割合である。このビーカ22内の溶解液21を150〜220℃の温度で加熱することにより、残渣に含まれる(NH4)2SiF6がケイフッ化水素酸(H2SiF6)、四フッ化ケイ素(SiF4)になって、比較的短時間で分解昇華する。ビーカ内には(NH4)2SiF6以外の残渣が残る。なお、HFとHNO3の混酸の代わりにHClとHNO3の混酸を滴下して残渣を溶解してもよい。この場合の溶解液の加熱温度は60〜90℃がよい。
続いて図2(e)に示すように、HFとHNO3とH2SO4の混酸溶液23を滴下して残渣を溶解する。このHFとHNO3とH2SO4の混合比は、濃度38重量%のHF:濃度68重量%のHNO3:濃度98重量%のH2SO4=10〜100:10〜100:1〜10である。この混酸溶液23の滴下量は残渣1g当り100〜200μlの割合である。このビーカ22内の溶解液を150〜220℃の温度で加熱することにより、下記式(5)に示すような反応が起き、残渣に含まれるボロン成分が分解昇華する。
Figure 2005300450
ボロンは比較的短時間で分解昇華し、ビーカ22内に不純物からなる残留物24が残る。ボロン除去後の残留物24にはH2SO4が含まれており、このH2SO4は後述する定量分析に影響(例えば、AAS法のデータにブランクピークを発生させる。)を与えるので好ましくない。このためボロン除去後の残留物24に熱処理を施す。この熱処理ではH2SO4は粘性が高いため200〜250℃で5〜30分間熱処理する必要がある。定量分析法にAAS法を用いる場合には、残留物中のH2SO4の残存量は1μl以下でよいが、ICP-MS法を用いる場合には、残留物に含まれているほとんど全てのH2SO4を除去する必要がある。H2SO4除去後の残留物はHF、HNO3の混酸で希釈され、この希釈液に含まれる微量不純物はAAS法、ICP−MS法又はICP−AES法で定量的に分析される。
なお、本実施の形態では分解液11をHFとHNO3の混酸にH2SO4を加えたものとしたが、HFとHNO3の混酸を用いてもよい。HFとHNO3の混酸を分解液11とする場合では、分解液の気化を促進するために反応容器10を加熱、或いは加圧する必要がある。
次に、図1に戻って、上記(c)工程のアルカリ標準液中に含まれるNi濃度と(d)工程の測定結果から、アルカリ標準液に接触させた参照用サンプル中に含まれるNi濃度とアルカリ標準液中のNi濃度との相関直線を作成する((e)工程)。上記(c)工程のアルカリ標準液中に含まれるNi濃度と(d)工程の測定結果は相関があることが推察され、上記(c)工程のNi濃度と上記(d)工程の測定値とをプロットすると図3が得られる。この図3は、Ni濃度を0.5ppb、1ppb、2.5ppb、10ppb、20ppb及び100ppb含有させた濃度48重量%のKOH溶液をそれぞれ用意し、これらKOH溶液を抵抗率が14mΩcmのP型シリコンウェーハと接触させた後に、P型シリコンウェーハ中に含まれるNi濃度を測定し、KOH溶液中に含まれるNi濃度とKOH溶液と接触させた後のP型ウェーハ中に含まれるNi濃度とをプロットした図である。図3から両者に一次の相関関係にあることが判り、この相関による直線から検量線を作成する。
次に、図1に戻って、上記(a)工程のP型シリコンウェーハ群から測定用サンプルを採取する((f)工程)。
次に、Ni濃度未知のNi含有アルカリ溶液に上記(f)工程で採取した測定用サンプルを接触させる((g)工程)。アルカリ溶液の濃度は上記(c)工程のアルカリ標準液の濃度と同程度の濃度が好ましい。アルカリ溶液中に含まれるNi濃度は25ppb以下が好ましい。Ni濃度が25ppbを越えるとP型ウェーハバルク中へのNi汚染濃度が飽和してしまうため、後に続く工程において相関直線からNi含有アルカリ溶液中に含まれるNi濃度を推定することができず、また直接分析でもNi濃度の測定が可能となる。この(g)工程では、Ni濃度未知のNi含有アルカリ溶液を40〜90℃に維持し、アルカリ溶液に測定用サンプルを3〜20分間接触させることが好ましい。アルカリ溶液の維持温度が40℃未満であると、P型ウェーハバルク内へのNi汚染が十分に進行しない。維持温度が90℃を越えてもその効果は変わらない。接触時間が3分間未満であると、P型ウェーハバルク内へのNi汚染が十分に進行しない。接触時間が20分間を越えてもその効果は変わらない。好ましいアルカリ溶液の維持温度は60〜80℃であり、好ましい接触時間は5〜10分間である。
続いて、(g)工程でアルカリ溶液に接触させた測定用サンプル全体におけるNi濃度を測定する((h)工程)。この(h)工程は、前述した(d)工程のVPD法のような間接溶解法により行うことが好ましい。
更に、上記(h)工程の測定結果を相関直線に照合することにより、アルカリ溶液中に含まれるNi濃度を推定する((i)工程)。(h)工程で得られた測定用サンプル全体におけるNi濃度の測定値を図3に示される検量線に当てはめることで、Ni濃度未知のアルカリ溶液中に含まれるNi濃度を推定する。
このように上記工程(a)〜工程(i)を経ることにより、直接分析が難しい濃度25ppb以下の不純物Niが含まれるようなアルカリ溶液中に含まれるNi濃度であっても簡易的に分析することができる。また、直接分析方法とは異なり、間接溶解法によりサンプル全体におけるNi濃度を測定するため、Ni濃度測定の際に汚染する問題がなく、また低い検出下限での分析が可能となる利点がある。
本発明のアルカリ溶液中のNi濃度を分析する方法を示す図。 サンプル全体におけるNi濃度を測定する方法を示す構成図。 KOH溶液中に含まれるNi濃度とKOH溶液と接触させた後のウェーハ中に含まれるNi濃度とをプロットした図。

Claims (3)

  1. (a) ウェーハ全体の抵抗率が5〜100mΩcmとなるようにボロンが添加されたP型シリコンウェーハ群を作製する工程と、
    (b) 前記(a)工程のP型ウェーハ群から参照用サンプルを採取する工程と、
    (c) Ni濃度既知のNi含有アルカリ標準液に前記参照用サンプルを接触させる工程と、
    (d) 前記アルカリ標準液に接触させた参照用サンプル全体におけるNi濃度を測定する工程と、
    (e) 前記(c)工程のアルカリ標準液中に含まれるNi濃度と前記(d)工程の測定結果から、アルカリ標準液に接触させた参照用サンプル中に含まれるNi濃度とアルカリ標準液中のNi濃度との相関直線を作成する工程と、
    (f) 前記(a)工程のP型ウェーハ群から測定用サンプルを採取する工程と、
    (g) Ni濃度未知のNi含有アルカリ溶液に前記測定用サンプルを接触させる工程と、
    (h) 前記アルカリ溶液に接触させた測定用サンプル全体におけるNi濃度を測定する工程と、
    (i) 前記(h)工程の測定結果を前記相関直線に照合することにより、アルカリ溶液中に含まれるNi濃度を推定する工程とを含む
    ことを特徴とするアルカリ溶液中のNi濃度を分析する方法。
  2. (c)工程がNi濃度既知のNi含有アルカリ標準液を40〜90℃に維持し、前記アルカリ標準液に参照用サンプルを3〜20分間接触させる工程であって、(g)工程がNi濃度未知のNi含有アルカリ溶液を40〜90℃に維持し、前記アルカリ溶液に測定用サンプルを3〜20分間接触させる工程である請求項1記載の方法。
  3. アルカリ標準液及びアルカリ溶液中に含まれるNi濃度が25ppb以下である請求項1又は2記載の方法。
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