JP2005246835A - インクジェット記録用紙の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ポリオレフィン樹脂で被覆した紙支持体に多孔質インク吸収性を設けたインクジェット記録用紙を、高速で多孔質インク吸収層を塗布してもはじき故障を軽減したインクジェット記録用紙を提供する。
【解決手段】 ポリオレフィン被覆紙支持体上に下引き層を設け、この下引き層上に無機微粒子とバインダーを含有し多孔質インク吸収層を形成する塗布液を塗布するインクジェット記録用紙の製造方法において、該ポリオレフィン被覆紙支持体の表面のJIS B 0601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの中心線平均粗さRaが0.10〜1.5μmであり、該支持体を該多孔質インク吸収層の塗布に先立って昇温し、該支持体温度を該多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度に対して15℃以内にしてから塗布することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリオレフィン被覆紙支持体上に下引き層を設け、この下引き層上に無機微粒子とバインダーを含有し多孔質インク吸収層を形成する塗布液を塗布するインクジェット記録用紙の製造方法において、該ポリオレフィン被覆紙支持体の表面のJIS B 0601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの中心線平均粗さRaが0.10〜1.5μmであり、該支持体を該多孔質インク吸収層の塗布に先立って昇温し、該支持体温度を該多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度に対して15℃以内にしてから塗布することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ポリオレフィン樹脂で被覆された紙支持体上に多孔質インク吸収層を設けた写真グレードのインクジェット記録用紙の製造方法に関し、特に高い濃度の無機微粒子を含有する塗布液を支持体上に塗布する際にはじき故障の発生を軽減したインクジェット記録用紙の製造方法に関する。
近年、写真画質のインクジェット記録用紙が急速に普及している。中でも、支持体として紙の両面をポリエチレン等のポリオレフィン樹脂で被覆した支持体を用い、その上に高いインク吸収速度を有する多孔質インク吸収層を設けたインクジェット記録用紙は、プラスチックフィルムに比べて比較的低コストであること、その重厚感やしなやかさ、平滑性、光沢性等の面で、銀塩写真のプリントに近い高級感のあるプリントとして幅広く普及してきており、このような構成のインクジェット記録用紙も非常に多くのものが知られている。
例えば、表面が70%以上の光沢度を有する支持体上に、平均1次粒子径が10nm以下のシリカ粒子と水溶性樹脂からなる多孔質インク吸収層を有するインクジェット記録用紙が記載されて(例えば、特許文献1参照。)いる。
支持体として、この様なポリオレフィン樹脂で紙の両面を被覆した支持体を使用する場合には、ポリオレフィン樹脂表面は一般に疎水性であり、また、多孔質インク吸収層は水系の塗工液を塗工することにより得られるために、接着性を改善する目的でこれらの間に下引き層を易接着層として設けるのが好ましく、その様な例として、固形分塗布量が0.5g/m2以下の下引き層を設けたポリオレフィン樹脂被覆紙を支持体として用いることで光沢性が高く表面欠陥の改善されたインクジェット記録用紙が記載されて(例えば、特許文献2参照。)いる。
また、50℃における水への溶解度60%以下の下引き層を設けることで製造時の吹きムラの発生を抑制し、光沢のある凹凸のない塗膜を有するインクジェット記録用紙が記載されて(例えば、特許文献3参照。)いる。
下引き層としては、多孔質インク吸収層が一般にポリビニルアルコール等の親水性バインダーを含有することからゼラチンやポリビニルアルコール等の親水性ポリマーなどが好ましく用いられるが、これ以外にも各種のラテックスなども用いられる。
ところで本発明者等の検討結果によれば、確かにポリオレフィン樹脂層に下引き層を設けることにより、多孔質インク吸収層とポリオレフィン樹脂被覆紙からなる支持体との接着性は改善され、また、塗布液の濡れ性も改善されるが、濡れ性に関係する塗布液のはじき問題の解消は必ずしも充分でないことが判明した。
下引き層は1μm以下、好ましくは0.3μm以下のような極めて薄い乾燥膜厚にしておくことが必要である。さもなければ、多孔質インク吸収層を塗布直後に下引き層が膨潤し、多孔質インク吸収層の乾燥過程で下引き層が収縮する際に、固い層である多孔質皮膜に対してレチ状の塗布欠陥を生じさせやすい。
そのため、この様な薄膜の下引き層を設けた支持体においてはポリオレフィン樹脂表面にピンホール状に下引き層が塗られていない箇所が生じやすくなったり、仮に被覆されたとしても極端に正常部分より薄くなってしまう部分が生じやすい。そのような下引き処理が施された箇所に無機微粒子を多量に含有する塗布液を塗布するとはじき現象が生じやすく塗布欠陥になりやすい。
この問題は、多孔質インク吸収層を高速で塗布すると余計顕著になりやすく、このはじき故障を軽減させることが高生産性で安価に製造する観点から望まれている。
本発明者は上記ポリオレフィン樹脂で被覆した紙支持体に多孔質インク吸収性を設けたインクジェット記録用紙について検討した結果、特定の表面平滑度を有するポリオレフィン樹脂被覆紙の上に下引き層を設け、かつ、多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度と支持体の温度の関係を特定することにより、支持体との接着性が改良され、しかも高速で塗布してもはじきが軽減できることを見出した。
特開平8−174992号公報(特許請求の範囲、実施例)
特開2000−351270号公報(特許請求の範囲、実施例)
特開2001−63203号公報(特許請求の範囲、実施例)
本発明の目的は、ポリオレフィン樹脂で被覆した紙支持体に多孔質インク吸収性を設けたインクジェット記録用紙において、支持体と多孔質インク吸収層との接着性を改善し、しかも高速で多孔質インク吸収層を塗布してもはじき故障を軽減したインクジェット記録用紙の製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
(請求項1)
ポリオレフィン被覆紙支持体上に下引き層を設け、この下引き層上に、無機微粒子とバインダーを含有し多孔質インク吸収層を形成する塗布液を塗布してインクジェット記録用紙を製造するインクジェット記録用紙の製造方法において、該ポリオレフィン被覆紙支持体の表面のJIS B 0601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの中心線平均粗さRaが0.10〜1.5μmであり、該支持体を該多孔質インク吸収層の塗布に先立って昇温し、該支持体温度を該多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度に対して15℃以内にしてから塗布することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
ポリオレフィン被覆紙支持体上に下引き層を設け、この下引き層上に、無機微粒子とバインダーを含有し多孔質インク吸収層を形成する塗布液を塗布してインクジェット記録用紙を製造するインクジェット記録用紙の製造方法において、該ポリオレフィン被覆紙支持体の表面のJIS B 0601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの中心線平均粗さRaが0.10〜1.5μmであり、該支持体を該多孔質インク吸収層の塗布に先立って昇温し、該支持体温度を該多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度に対して15℃以内にしてから塗布することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
(請求項2)
前記多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度が35〜50℃であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
前記多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度が35〜50℃であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
(請求項3)
前記無機微粒子のバインダーに対する質量比が3〜8であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
前記無機微粒子のバインダーに対する質量比が3〜8であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
(請求項4)
塗布速度が毎分50〜500m/分であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
塗布速度が毎分50〜500m/分であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
(請求項5)
塗布直後に塗膜温度を一旦20℃以下にした後温風により乾燥することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
塗布直後に塗膜温度を一旦20℃以下にした後温風により乾燥することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
本発明により、ポリオレフィン樹脂被覆紙支持体上に多孔質インク吸収層を高速で塗布してもはじき故障が軽減したインクジェット記録用紙を提供することができる。
本発明を更に詳しく説明する。本発明のインクジェット記録用紙に用いられる支持体は、紙支持体の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体である。
本発明の支持体に用いられる紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレン等の合成パルプあるいはナイロンやポリエステル等の合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとしてはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができる。
上記パルプは不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、またオゾン、塩素系漂白剤あるいは過酸化水素などにより漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用である。
紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等の白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤等を適宜添加することができる。
抄紙に使用するパルプの濾水度はCSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長がJIS P 8207に規定される24メッシュ残分と42メッシュ残分の和が30〜70%が好ましい。なお、4メッシュ残分は20%以下であることが好ましい。
紙の坪量は50〜250gが好ましく、特に80〜200gが好ましい。紙の厚さは70〜210μmが好ましい。
紙は抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。紙密度は0.7〜1.2g/m3(JIS P 8118)が一般的である。更に原紙剛度はJIS P 8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良く、表面サイズ剤としては前記原紙中に添加できるのと同様のサイズ剤を使用できる。
紙のpHはJIS P 8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
次に、この紙の両面を被覆するポリオレフィン樹脂について説明する。
この目的で用いられるポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリエチレンが挙げられるが、プロピレンを主体とする共重合体等のポリオレフィン類が好ましく、ポリエチレンが特に好ましい。
以下、特に好ましいポリエチレンについて説明する。
紙表面及び裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
特に多孔質インク吸収層を塗布する側のポリオレフィン層は、ルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをその中に添加し、不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量はポリオレフィンに対して概ね1〜20%、好ましくは2〜15%である。
ポリオレフィン層中には白地の調整を行うための耐熱性の高い顔料や蛍光増白剤を添加することができる。
着色顔料としては、群青、紺青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、マンガンブルー、セルリアン、タングステンブルー、モリブデンブルー、アンスラキノンブルー等が挙げられる。
蛍光増白剤としては、ジアルキルアミノクマリン、ビスジメチルアミノスチルベン、ビスメチルアミノスチルベン、4−アルコキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸−N−アルキルイミド、ビスベンズオキサゾリルエチレン、ジアルキルスチルベン等が挙げられる。
紙を被覆する表裏のポリオレフィンの使用量は、多孔質インク吸収層の膜厚やバック層を設けた後で低湿及び高湿化でのカールを最適化するように選択されるが、一般にはポリオレフィン層の厚さは多孔質インク吸収層側で12〜40μm、バック層側で15〜50μmの範囲である。表裏のポリオレフィンの比率はインク受容層の種類や厚さ、中紙の厚み等により変化するカールを調整する様に設定されるのが好ましく、通常は表/裏のポリオレフィンの比率は厚みで概ね2/1〜1/3である。
更に上記ポリオレフィンで被覆紙支持体は以下(1)〜(7)の特性を有していることが好ましい。
(1)引っ張り強さは、JIS P 8113で規定される強度で縦方向が2〜30kg、横方向が1〜20kgであることが好ましい。
(2)引き裂き強度は、JIS P 8116で規定される強度で縦方向が10〜200g、横方向が20〜200gが好ましい。
(3)圧縮弾性率は、9.8kN/cm2が好ましい。
(4)不透明度は、JIS P 8138に規定された方法で測定したときに80%以上、特に85〜98%が好ましい。
(5)白さは、JIS Z 8729で規定されるL*、a*、b*が、L*=80〜97、a*=−3〜+5、b*=−6〜+6であることが好ましい。
(6)クラーク剛直度は、インクジェット記録用紙の搬送方向のクラーク剛直度が50〜300cm3/100である支持体が好ましい。
(7)原紙中の水分は、中紙に対して4〜10%が好ましい。
上記ポレオレフィン樹脂被覆紙は、多孔質インク吸収層の塗工前に下引き層を設けるが、下引き層としては親水性ポリマーからなる層もしくはラテックス下引き層が適用できる。
下引き層に用いられる親水性ポリマーとしては公知の親水性ポリマーから適宜選択して用いることが出来るが、具体的には、ゼラチンもしくはゼラチン誘導体、ポリビニルアルコールもしくはポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、澱粉もしくは澱粉誘導体などを挙げることが出来る。これらの親水性ポリマーは2種以上を併用することも出来る。
特に好ましい親水性ポリマーはゼラチンもしくはゼラチン誘導体、およびポリビニルアルコールもしくはポリビニルアルコール誘導体であり、特に好ましくはポリビニルアルコールもしくはポリビニルアルコール誘導体である。
下引き層に用いられるラテックスとしては、スチレン、アクリル酸もしくはメタクリル酸、アクリル酸もしくはメタクリル酸エステル、マレイン酸、ジビニルベンゼン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルエーテル、酢酸ビニル、エチレン、ブタジエンなどの各種のモノマーを乳化重合して得られたラテックス類を用いることが出来る。
下引き層中には、硬膜剤、界面活性剤、シランカップリング剤、調色剤、蛍光増白剤、マット剤あるいはpH調整剤などを適宜使用することができる。
下引き層は特に前記した乾燥時の多孔質インク吸収層のレチ状塗布欠陥を軽減する目的で耐水性を有していることが好ましく、ラテックス下引き層および、硬膜された親水性ポリマー層からなる下引き層が好ましく用いられる。
硬膜された親水性ポリマー層の場合、下引き層の硬膜度は多孔質インク吸収層の塗布液温度で下引き層が溶解しない程度であればよい。
下引き層の乾燥膜厚は概ね0.01〜0.5μmが好ましい。0.01μm未満の場合には下引き層の支持体の被覆が充分に行えにくくなり、また、0.5μmを超えると多孔質インク吸収層塗布の際にレチ状の塗布欠陥を生じやすくなる。好ましい下引き層の乾燥膜厚は0.02〜0.3μmの範囲である。
上記下引き層はポリオレフィン樹脂層の上に設けられるが、下引き層の塗工に先立って、ポリオレフィン樹脂層はプラズマ処理、火炎処理あるいはコロナ放電処理などの表面活性化処理するのが接着性の観点で好ましい。
次に、支持体上に設けられる多孔質インク吸収層について説明する。
多孔質インク吸収層は支持体の片面のみでもよいが、両面に設けてもよい。この時両面に設けられる多孔質インク吸収層は同じでも異なっていてもよい。
多孔質インク吸収層は、無機微粒子と少量の親水性バインダーから形成される。
無機微粒子の例としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができる。無機微粒子は、1次粒子のまま用いても、また、2次凝集粒子を形成した状態で使用することもできる。
本発明においては、特に微細な空隙が形成できることから、平均粒径が100nm以下のシリカまたは擬ベーマイトが好ましく、特に平均粒径が100nm以下の気相法により合成されたシリカ、コロイダルシリカ及び擬ベーマイトが最も好ましい。
ここで無機微粒子の平均粒径は、粒子そのものあるいは多孔質インク吸収層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、100個の任意の粒子の粒径を求めてその単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒径はその投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものである。
多孔質インク吸収層に用いられる親水性バインダーとしては、ゼラチン(アルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、アミノ基をフェニルイソシアネートや無水フタル酸等で封鎖した誘導体ゼラチン等)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ヒドロキシルエチルセルロース、寒天、プルラン、デキストラン、アクリル酸、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、アルギン酸等が挙げられ、2種類以上を併用することもできる。
特に好ましい親水性ポリマーはポリビニルアルコールもしくはその誘導体である。
本発明で用いられるポリビリルアルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは平均重合度が300以上のものが好ましく、特に1000〜5000のものが好ましい。
ケン化度は70〜100%のものが好ましく、80〜100%のものが特に好ましい。
またポリビニルアルコール誘導体の1種として、特開平1−286886号に記載された電離放射線により架橋可能なポリビニルアルコール誘導体も本発明に使用できる好適な親水性バインダーである。
多孔質インク吸収層の親水性バインダーと微粒子の比率は概ね1:10〜1:2であり、好ましくは1:8〜1:3の範囲である。
また、上記多孔質が親水性バインダーとしてポリビニルアルコールを含有する場合には、皮膜の造膜性を改善し、また皮膜の耐水性や皮膜の強度を高めるために、硬膜剤を使用することが好ましい。硬膜剤としては、ほう酸またはその塩、あるいはエポキシ系硬膜剤が好ましく、特にホウ酸が好ましい。
ほう酸またはその塩とは、硼素原子を中心原子とする酸素酸及びその塩を示し、具体的にはオルトほう酸、メタほう酸、次ほう酸、四ほう酸、五ほう酸及びそれらの塩が含まれる。
ほう酸またはその塩の使用量は、塗布液の無機微粒子や親水性ポリマーの量により広範に変わり得るが、親水性ポリマーに対して概ね1〜60%、好ましくは5〜40%である。
なお、多孔質インク吸収層に用いられる親水性バインダー自体が架橋性を有する場合もしくは紫外線などの光照射により架橋させるタイプの場合には必ずしも硬膜剤は必要としないが、高いインク吸収速度を維持するためには硬膜剤の使用が好ましい。
本発明のインクジェット記録用紙の多孔質インク吸収層には上記以外の各種の添加剤を添加することができる。
中でもカチオン媒染剤は印字後の耐水性や耐湿性を改良するために好ましい。カチオン媒染剤としては第1〜第3級アミノ基及び第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が用いられるが、経時での変色や耐光性の劣化が少ないこと、染料の媒染能が充分高いこと等から、第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好ましい。
好ましいポリマー媒染剤は上記第4級アンモニウム塩基を有するモノマーの単独重合体やその他のモノマーとの共重合体または縮重合体として得られる。
カチオン系媒染剤の具体例は、例えば、「インクジェットプリンター技術と材料」268頁(株式会社 シーエムシー発行 1998年)に記載されている。
上記以外に、例えば、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたは非イオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤、白地色調調整剤、塩基性ポリ水酸化アルミニウムや酢酸ジルコニルなどの水溶性多価金属化合物、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤、pH調整剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
上記多孔質インク吸収層の乾燥膜厚は、概ね25〜50μmであり、この乾燥膜厚の50〜80%、好ましくは55〜75%が空隙である。多孔質インク吸収層は単一層であっても、2層以上であっても良い。2層以上の場合、各々の層は同じであっても異なっていても良い。
次に本発明のインクジェット記録用紙の支持体の表面特性について説明する。
ポリオレフィン被覆紙の多孔質インク吸収層側の表面は、JIS B 0601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの中心線平均粗さRaが0.10〜1.5μmであることが塗布時のはじき故障を抑制する観点から必要である。Raが0.10μm未満の場合には、比較的大柄のサイズのはじき故障が置きやすくなる。また、Raが1.5μmを超えると、はじき故障自体は増加することがないが、多孔質インク吸収層のひび割れが増大しやすくなる。
Ra値の好ましい範囲は用紙の面質にも依存し、用紙が光沢用途の場合にはRaは0.10〜0.30μm、特に好ましくは0.12〜0.20μmであり、絹目調やマット面の用途の場合にはRaは0.30〜1.5μm、特に好ましくは0.5〜1.3μmの範囲である。
ポリオレフィン被覆紙の多孔質インク吸収層表面は、光沢面の他、マット面、絹目調の面質など種々のものが上記Raの範囲であれば適用できる。
ポリオレフィン被覆紙の多孔質インク吸収層側の表面は、さらに、75度鏡面光沢度が、光沢紙の場合40〜90%、マット面や絹目調の面質の場合10〜60%のものが好ましく、更に、十点平均粗さは、光沢紙の場合0.15〜0.5μm、マット面や絹目調の面質の場合で0.8〜5.0μmであるのが好ましい。
下引き層を塗布後のRaについては、下引き層の厚みが特に好ましい範囲(0.02〜0.3μm)の時には下引き層が薄いために大きくは影響を受けないが、概ねRaとして0.08〜1.4μmである。
本発明のインクジェット記録用紙の多孔質インク吸収層表面の75度鏡面光沢度は、光沢紙の場合で好ましくは40%以上、特に好ましくは50%以上であり、絹目調の面質で20〜40%、マット面で15〜30%が好ましい。
次に下引き層や多孔質インク吸収層の塗布方法について説明する。
下引き層を塗工するに当たっては、走行するポリオレフィン被覆紙上に下引き層を形成する塗布液を塗工後、30〜150℃、好ましくは40〜120℃で数秒〜1分間、乾燥して得られる。
下引き層の塗工は、エアーナイフコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバーコーター、ブレードコーター、バーコーター、スライドホッパーコーター、カーテンコーターなどの方法で行うことが出来る。
乾燥は、エアループドライヤー、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤーなどの熱風乾燥機、赤外線乾燥機、マイクロ波を利用した乾燥機などを使用することが出来る。
多孔質インク吸収層の塗工方式としては、例えばロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法あるいは米国特許第2,681,294号記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法があるが、多孔質皮膜は高い湿潤膜厚で塗工する必要があるため好ましくは、カーテン塗布方法あるいはエクストルージョンコート法が用いられる。
多孔質インク吸収層の塗布液は概ね35〜50℃が好ましい。35℃未満の場合には無機微粒子を多量に含有するために塗布液表面でのゲル化が生じて塗布故障の原因になったり、あるいは配管中での局所的な温度の低下により粘度が上昇して安定な生産に支障をきたしやすい。
特に、多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度が低温で粘度上昇が比較的大きな塗布液である場合には、塗布後、単に過熱するだけで乾燥を行うだけでなく強い風を吹き付けて乾燥することが出来るために高速塗布に適している。そのような塗布液は、例えば40℃における塗布液粘度に対して15℃における塗布液の粘度が20倍以上、好ましくは100倍以上になるような塗布液である。かかる低温増粘性を有する塗布液を用いると、支持体温度と塗布液温度の差が大きいとはじき故障が出やすいために本発明の効果が顕著である。
一方、塗布液温度が50℃を超える場合には塗布液の停滞中の塗布液の粘度上昇が大きいために好ましくない。特に好ましい塗布液温度は37〜47℃である。
本発明のインクジェット記録用紙の製造方法においては、上記多孔質インク吸収層の塗布時に下引き塗工された支持体を加熱昇温して多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度と支持体の温度差を15℃以下にすることがはじき故障を軽減させるために必要である。
支持体の温度と塗布液温度の差を小さくさせることではじき故障が軽減できる。この理由ははっきりはしないが、支持体との温度差が大きい場合には、無機微粒子を高濃度で含有している塗布液が支持体に接触した瞬間に局所的に増粘が生じるためではないかと考えられる。
支持体温度と塗布液温度との好ましい差は12℃以下である。支持体の昇温する温度は上記の範囲内であれば特に限定されないが、高速で短時間に昇温させる観点から、30℃〜40℃が好ましく、特に33〜40℃が好ましい。支持体温度は塗布液温度より高くすることも可能である。支持体の昇温の時期は、昇温は多孔質インク吸収層の塗布に同期して塗布直前に行うことが好ましい。
支持体の昇温は、好ましくは、多孔質インク吸収層を塗布するライン中に、コーター前に支持体の加熱ゾーンを設け、その中を支持体を通過させることで行うのが好ましい。加熱ゾーンには複数の加熱ローラーや赤外線ヒーター等の各種の加熱手段が設け、これらを単独もしくは併用して用いられる。また、加熱した風を吹き付けることを併用することも出来る。加熱ゾーンは通常は数秒〜10秒程度通過させることで行うことが好ましい。
なお、多孔質インク吸収層の塗布時に、支持体を支えるバックアップローラに高電圧(0.4〜2kV程度)をかけたり、あるいは、高圧電流を加えて塗布を安定にすることを併用することも出来る(例えば特公昭49−7050号、特開昭63−4881号など)。
多孔質インク吸収層の塗布方式は前述の通りであるが、通常、塗布液粘度は0.040〜1.000Pa・sが一般的であり、特に0.050〜0.500Pa・sが好ましい。ここで粘度はB型粘度計で測定した値である。塗布は全ての多孔質インク吸収層を同時に行う同時多層方式が好ましい。塗布膜厚は乾燥膜厚にもよるが概ね乾燥膜厚の3〜6倍であり、3〜5倍の範囲で行われる。通常は湿潤膜厚として100〜250μmの範囲である。
多孔質インク吸収層の塗布方式は前述の通りであるが、通常、塗布液粘度は0.040〜1.000Pa・sが一般的であり、特に0.050〜0.500Pa・sが好ましい。ここで粘度はB型粘度計で測定した値である。塗布は全ての多孔質インク吸収層を同時に行う同時多層方式が好ましい。塗布膜厚は乾燥膜厚にもよるが概ね乾燥膜厚の3〜6倍であり、3〜5倍の範囲で行われる。通常は湿潤膜厚として100〜250μmの範囲である。
塗布速度は一般に10〜1000m/分の間であり、乾燥能力や乾燥ゾーンの長さにも依存するが、本発明の方法は特に高速塗布に適しており、50m/分以上の高速塗布で行った場合特にはじき軽減効果が大きく、50〜500m/分の塗布速度で行う場合に本発明の効果は大きい。
塗布後の乾燥は通常行われる乾燥方法や乾燥条件が適用でき、20〜80℃で行われる。塗工後、一旦冷却してゲル化もしくは極端に増粘させた後に乾燥する方法は強い風を吹き付けても液ヨリや吹かれムラが生じにくく高い速度で乾燥することが出来るために高速塗布に適している。
この様な塗布液を用いて多孔質インク吸収層を塗布した後、一旦20℃以下に膜面温度がなるように冷却させ、ついでより高温の風で乾燥すると吹かれムラなどが軽減して良好な塗膜品質を得ることができる。
乾燥は、支持体としてポリオレフィン被覆紙を用いているために、乾燥に用いる風の最大温度は概ね90℃以下、特に80℃以下がポリオレフィン樹脂の耐熱性の観点から好ましい。
本発明のインクジェット記録用紙は多孔質インク吸収層の反対側にカール防止や印字直後に重ね合わせた際のくっつきやインク転写を更に向上させるために種々の種類のバック層を設けることができる。
バック層の構成は支持体の種類や厚み、表側の構成や厚みによっても変わるが一般には親水性バインダーや疎水性バインダーが用いられる。バック層の厚みは通常は0.1〜10μmの範囲である。
また、バック層には帯電特性を改良するために導電性物質を添加したり、他のインクジェット記録用紙とのくっつき防止、筆記性改良、さらにはインクジェット記録装置内での搬送性改良のために表面を粗面化できる。この目的で好ましく用いられるのは粒径が0.5〜20μmの有機または無機の微粒子である。
これらのバック層は多孔質インク吸収層の塗工後に設けることもできるが、予め設けていることが好ましい。
以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、実施例中の「%」は、特に断りのない限り絶乾質量%を示す。
実施例1
(多孔質インク吸収層用塗布液の調製)
(シリカ分散液Bの調製)
以下の組成の溶液Aを調製した。
(多孔質インク吸収層用塗布液の調製)
(シリカ分散液Bの調製)
以下の組成の溶液Aを調製した。
水 1420L
ホウ酸 5.4kg
ほう砂 4.8kg
エタノール 44L
カチオンポリマー(P−1)25%水溶液 340L
退色防止剤(AF1)10%水溶液 17L
蛍光増白剤水溶液(W1*) 2.0L
消泡剤(サンノブコ株式会社製消泡剤SN381) 200g
全量を純水で2000Lに仕上げる。
ホウ酸 5.4kg
ほう砂 4.8kg
エタノール 44L
カチオンポリマー(P−1)25%水溶液 340L
退色防止剤(AF1)10%水溶液 17L
蛍光増白剤水溶液(W1*) 2.0L
消泡剤(サンノブコ株式会社製消泡剤SN381) 200g
全量を純水で2000Lに仕上げる。
(W1*)チバスペシャリティーケミカル製、UVITEX NFW LIQUID
AF1:(HO−CH2CH2−S−CH2−)2
AF1:(HO−CH2CH2−S−CH2−)2
無機微粒子として、気相法シリカ(平均1次粒子径≒12nm)を400kg用意した。
シリカ粉と溶液Aを連続的に同じ比率で供給混合し、特開2002−47454号公報の実施例5に記載された分散方法に準じ、両者を充分混練させて予備分散した後、サンドミル分散機で連続的に分散した。更に高圧ホモジナイザーで分散処理を行って澄明なシリカ分散液Bを得た。このとき、シリカ粉1kg当たり溶液Aを4.7Lになるようにして流量を調整しながら行った。サンドミル分散時および高圧分散時の分散液の温度は最大で50℃以下になるように常に冷却しながら分散を連続的に行った。
得られた分散液のシリカ濃度は最終的に分散液1Lあたりシリカが18質量%になるように純水で調整した。得られたシリカ分散液のpHは4.5であった。
(塗布液の調製)
上記で得られた分散液Bを用い下記の組成の塗布液Cを調製した。塗布液の組成は1Lあたりの組成を表す。
上記で得られた分散液Bを用い下記の組成の塗布液Cを調製した。塗布液の組成は1Lあたりの組成を表す。
シリカ分散液B 440ml
純水 300ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液(質量/容量比) 200ml
サポニン水溶液(5%) 20ml
界面活性剤(SF−1 5%溶液) 5.5ml
エタノール 25ml
純水で1000mlに仕上げる。
純水 300ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液(質量/容量比) 200ml
サポニン水溶液(5%) 20ml
界面活性剤(SF−1 5%溶液) 5.5ml
エタノール 25ml
純水で1000mlに仕上げる。
得られた塗布液を、フィルター(50%捕集効率が20μm)でろ過した。得られた塗布液の40℃における粘度は0.030Pa・s、15℃における粘度は1.200Pa・sであった。
(支持体の作製)
表裏に表面サイズプレス処理した坪量170g/m2の写真用原紙(LBKP/NBSP=50/50、原紙含水率は8%)の裏面に、溶融押し出し塗布法により低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン(50/50)を33μmの厚さで塗布した。次いで、表側に低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン/アナターゼ型酸化チタン(70/26/4)を同様にして27μmの厚さで塗布して、両面をポリエチレンで被覆した支持体を作製した。表側は溶融押し出し塗布直後に、表面に4種の異なる粗さのクーリングロールを使用して、冷却しながらポリエチレン表面に4種類の異なるRa値を有する光沢用のポリエチレン被覆紙支持体を得た。
表裏に表面サイズプレス処理した坪量170g/m2の写真用原紙(LBKP/NBSP=50/50、原紙含水率は8%)の裏面に、溶融押し出し塗布法により低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン(50/50)を33μmの厚さで塗布した。次いで、表側に低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン/アナターゼ型酸化チタン(70/26/4)を同様にして27μmの厚さで塗布して、両面をポリエチレンで被覆した支持体を作製した。表側は溶融押し出し塗布直後に、表面に4種の異なる粗さのクーリングロールを使用して、冷却しながらポリエチレン表面に4種類の異なるRa値を有する光沢用のポリエチレン被覆紙支持体を得た。
この様にして得られたポリエチレン被覆紙の裏面にコロナ放電を行った後、スチレン−マレイン酸系ラテックスおよびカチオンポリマー(帯電防止剤、ラテックス固形分に対して5質量%)と、粒径が約0.2μmのシリカ(マット剤、ラテックス固形分に対して10質量%)を全乾燥固形分が0.2g/m2になるようにバック層塗布した。
一方、支持体の表側には、ゼラチン(支持体1m2あたり0.05g)、硬膜剤(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンをゼラチン1gあたり0.01g)および界面活性剤(SF−2、ゼラチンに対して5質量%)からなる下引き層を設けた。バック層と下引き層と塗布はいずれもグラビアコーティングで行った。
得られた支持体の表裏の表面特性を表1に示した。
(インクジェット記録用紙の作製)
上記の塗布液Cを、下引き処理が施された前記の4種類のポリオレフィン被覆紙上に湿潤膜厚が200μmになるようにスライドホッパー型塗布装置を用いて塗布した。
上記の塗布液Cを、下引き処理が施された前記の4種類のポリオレフィン被覆紙上に湿潤膜厚が200μmになるようにスライドホッパー型塗布装置を用いて塗布した。
塗布は100m/分で連続的に走行する幅が1.5mの支持体に塗布液温度が40℃で行った。塗布直後に5℃に保持した冷却ゾーンで30秒間冷却した後、第1ゾーン(20〜30℃、相対湿度20%以下)で60秒間、第2ゾーン(45℃・相対湿度10%以下)で120秒間、第3ゾーン(50℃・相対湿度20%以下)で120秒間各々の乾燥風を吹き付けて乾燥した後、23℃、相対湿度40〜60%で約2分間調湿してロール状に巻き取った。ついで40℃の倉庫内にロール状のまま5日間加温保管した。
なお、コーター直前に約30mの長さの加熱ゾーンを設け、ここで約30本の加熱ローラーと温風吹きつけにより支持体温度を表2に示すように調製した支持体4種を用いた。支持体温度が22℃のものは支持体の昇温を行わなかった場合である。
コーター直前の支持体温度は非接触型温度計により測定した。
また、塗布の際には支持体を支えるバックアップローラに約1.2kVの高電圧を印加した。
(インクジェット記録用紙の評価)
得られたインクジェット記録用紙50mを調べ、はじき故障の10mあたりの発生数を調べた。
得られたインクジェット記録用紙50mを調べ、はじき故障の10mあたりの発生数を調べた。
また、インクジェット記録用紙1mのひび割れ個数を目視で評価した。結果を表2に示す。
表2に示す結果から、支持体としてRaが本発明内の0.10〜1.5μmの範囲にある支持体を用い、かつ支持体温度と塗布液温度差を15℃以内としたもののはじき故障の発生数は10あたり1点以下に軽減されることがわかる。
実施例2
実施例1で使用した塗布液を以下の組成に変更した以外は実施例1と同様にして塗布液Dを調製した。
実施例1で使用した塗布液を以下の組成に変更した以外は実施例1と同様にして塗布液Dを調製した。
シリカ分散液B 520ml
純水 170ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液(質量/容量比) 236ml
サポニン水溶液(5%) 20ml
界面活性剤(SF−1 5%溶液) 5.5ml
エタノール 25ml
純水で1000mlに仕上げる。
純水 170ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液(質量/容量比) 236ml
サポニン水溶液(5%) 20ml
界面活性剤(SF−1 5%溶液) 5.5ml
エタノール 25ml
純水で1000mlに仕上げる。
得られた塗布液を、実施例1と同様にフィルター(50%捕集効率が20μm)でろ過した。得られた塗布液の40℃における粘度は0.065Pa・s、15℃における粘度は45Pa・sであった。
実施例1と同様に4種類の支持体を用い、湿潤膜厚が169μmになるように塗布を行った。この際、支持体の温度は実施例1乾燥風の温度・湿度は実施例1と同様であるが、塗布速度を120m/分で行ったことから、それぞれの乾燥室における滞留時間は1/1.2である。実施例1と同様に評価し、表3に示す結果を得た。
表3の結果から、塗布液の粘度を上昇させて、低温増粘性を高めた場合には、支持体の昇温を実施しない場合にははじき耐性が実施例1より低下しているが、そのような場合であっても支持体温度を昇温して塗布液温度との差を15℃以内として場合には良好なはじき耐性があることがわかる。
実施例3
実施例1で使用したポリエチレン被覆紙支持体の製造する際に、表側の表面に4種の異なる粗さの絹目調を与えるクーリングロールを使用して、冷却しながらポリエチレン表面に4種類の異なるRa値を有する絹目調用のポリエチレン被覆紙支持体を得た。支持体の表面特性を表4に示す。
実施例1で使用したポリエチレン被覆紙支持体の製造する際に、表側の表面に4種の異なる粗さの絹目調を与えるクーリングロールを使用して、冷却しながらポリエチレン表面に4種類の異なるRa値を有する絹目調用のポリエチレン被覆紙支持体を得た。支持体の表面特性を表4に示す。
実施例2で作製した塗布液Dを用い、実施例2と同様にしてインクジェット記録用紙を作製し、表5に示す結果を得た。
表5の結果から、面質を絹目調に変えた場合であっても本発明による製造方法に従えば、はじき耐性が改善されることがわかる。但し、表面粗さRaが1.5μmを超える支持体RC−4Eを用いた場合にはひび割れが悪化する。
実施例4
実施例2において、塗布速度を180m/分とし、乾燥条件を以下のように変更した以外は実施例2を繰り返し、インクジェット記録用紙のはじき故障を評価した。
実施例2において、塗布速度を180m/分とし、乾燥条件を以下のように変更した以外は実施例2を繰り返し、インクジェット記録用紙のはじき故障を評価した。
乾燥条件:冷却ゾーンで20秒間冷却した後、第1ゾーン(30〜40℃、相対湿度20%以下)で40秒間、第2ゾーン(65℃・相対湿度10%以下)で80秒間、第3ゾーン(55℃・相対湿度20%以下)で80秒間各々の乾燥風を吹き付けて乾燥した後、23℃、相対湿度40〜60%で約80秒間調湿してロール状に巻き取った。得られた結果を表6に示す。
表6の結果から、塗布速度を速めた場合、はじき耐性が塗布速度のより遅い実施例2より低下しているが、この場合であっても支持体温度を昇温して塗布液温度との差を15℃以内とした場合には良好なはじき耐性があることがわかる。
実施例5
実施例2において、塗布方式をカーテン塗布方式に変更し、塗布速度を240m/分、乾燥条件を以下のように変更した以外は実施例2と同様にしてインクジェット記録用紙を作製してはじき故障を評価した。
実施例2において、塗布方式をカーテン塗布方式に変更し、塗布速度を240m/分、乾燥条件を以下のように変更した以外は実施例2と同様にしてインクジェット記録用紙を作製してはじき故障を評価した。
乾燥条件:冷却ゾーンで15秒間冷却した後、第1ゾーン(35〜45℃、相対湿度20%以下)で30秒間、第2ゾーン(75℃・相対湿度10%以下)で60秒間、第3ゾーン(55℃・相対湿度20%以下)で60秒間各々の乾燥風を吹き付けて乾燥した後、23℃、相対湿度40〜60%で約80秒間調湿してロール状に巻き取った。得られた結果を表7に示す。
表7の結果から、塗布速度を更に速めた場合であっても実施例5と同様の効果が得られ、本発明の製造方法によればより高速の塗布が可能になる。
実施例6
〈酸化チタン分散液1の調製〉
平均粒径が約0.25μmの酸化チタン20kg(石原産業製:W−10)をpH=7.5のトリポリリン酸ナトリウム150g、ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製:PVA235)500g、カチオンポリマー(p−1)150g及びサンノブコ株式会社消泡剤SN381を10g含有する水溶液90Lに添加し、高圧ホモジナイザー(三和工業株式会社製)で分散した後、全量を100Lに仕上げて均一な酸化チタン分散液1を得た。
〈酸化チタン分散液1の調製〉
平均粒径が約0.25μmの酸化チタン20kg(石原産業製:W−10)をpH=7.5のトリポリリン酸ナトリウム150g、ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製:PVA235)500g、カチオンポリマー(p−1)150g及びサンノブコ株式会社消泡剤SN381を10g含有する水溶液90Lに添加し、高圧ホモジナイザー(三和工業株式会社製)で分散した後、全量を100Lに仕上げて均一な酸化チタン分散液1を得た。
〈シリカ分散液Fの調製〉
以下の組成の溶液Eを調製した。
以下の組成の溶液Eを調製した。
水 1620L
ホウ酸 5.6kg
ほう砂 4.6kg
エタノール 44L
カチオンポリマー(P−2)25%水溶液 320L
蛍光増白剤水溶液(W1) 2.0L
全量を純水で2000Lに仕上げる。
ホウ酸 5.6kg
ほう砂 4.6kg
エタノール 44L
カチオンポリマー(P−2)25%水溶液 320L
蛍光増白剤水溶液(W1) 2.0L
全量を純水で2000Lに仕上げる。
実施例1で用いたのと同じシリカ粉と上記の溶液Eを用い、実施例1と同様の分散方法で連続分散してシリカ分散液Fを調製した。得られた分散液のシリカ濃度は最終的に分散液1Lあたりシリカが18質量%になるように純水で調整し、シリカ分散液のpHは4.3であった。
(塗布液の調製)
分散液Bおよび分散液Fを用い下記の4種の塗布液G〜Jを調製した。塗布液の組成は1Lあたりの組成を表す。
分散液Bおよび分散液Fを用い下記の4種の塗布液G〜Jを調製した。塗布液の組成は1Lあたりの組成を表す。
(塗布液G)
シリカ分散液B 500ml
純水 120ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液 210ml
酸化チタン分散液1 33ml
アクリル系ラテックスエマルジョン溶液(*2) 65ml
ポリブタジエン分散液(*3) 45ml
界面活性剤(SF−1)5%溶液 1.5ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
シリカ分散液B 500ml
純水 120ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液 210ml
酸化チタン分散液1 33ml
アクリル系ラテックスエマルジョン溶液(*2) 65ml
ポリブタジエン分散液(*3) 45ml
界面活性剤(SF−1)5%溶液 1.5ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
(*2)アクリル系ラテックスエマルジョン:PVA235中で乳化重合したTg≒−30℃のアクリル系乳化分散液(アクリル系成分=30質量%、PVA成分=5質量%、エマルジョン平均粒径≒0.15μm)
(*3)ポリブタジエン分散液:日本曹達製B3000の水中油滴型分散物。固形分濃度=15質量%、平均粒径≒0.55μm
(塗布液H)
シリカ分散液B 560ml
純水 120ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液 180ml
アクリル系ラテックスエマルジョン溶液(*2) 45ml
ポリブタジエン分散液(*3) 25ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
(*3)ポリブタジエン分散液:日本曹達製B3000の水中油滴型分散物。固形分濃度=15質量%、平均粒径≒0.55μm
(塗布液H)
シリカ分散液B 560ml
純水 120ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液 180ml
アクリル系ラテックスエマルジョン溶液(*2) 45ml
ポリブタジエン分散液(*3) 25ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
(塗布液I)
シリカ分散液F 560ml
純水 170ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液 230ml
アクリル系ラテックスエマルジョン溶液(*2) 10ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
シリカ分散液F 560ml
純水 170ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液 230ml
アクリル系ラテックスエマルジョン溶液(*2) 10ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
酢酸ジルコニル10%水溶液(*4) 40ml
(*4)塗布液I中にインラインで塗布直前(約8秒前)に混合する。
(*4)塗布液I中にインラインで塗布直前(約8秒前)に混合する。
(塗布液J)
シリカ分散液F 560ml
純水 120ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液 270ml
界面活性剤(SF−1)5%溶液 4ml
サポニン5%水溶液 15ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
上 記の塗布液G〜Jの40℃および15℃における粘度(Pa・s)は以下の値を示した。
シリカ分散液F 560ml
純水 120ml
ポリビニルアルコール(クラレ製PVA235/245の1/1の混合物)の
8%水溶液 270ml
界面活性剤(SF−1)5%溶液 4ml
サポニン5%水溶液 15ml
純水で全量を1000mlに仕上げる。
上 記の塗布液G〜Jの40℃および15℃における粘度(Pa・s)は以下の値を示した。
塗布液 40℃ 15℃
G 0.070 25.00
H 0.090 40.00
I 0.055 25.00
J 0.075 65.00
このようにして得られた各塗布液を、実施例5と同様にしてポリオレフィンで両面を被覆した上記4種の光沢用支持体の表側に、支持体側から順に第1層(塗布液G)、第2層(塗布液H)、第3層(塗布液I)、第4層(塗布液J)を各々湿潤膜厚が42μmになるように塗布液温度が40℃、カーテン塗布方式で塗布速度が240m/分で塗布した。乾燥条件および支持体の温度は実施例5と同様にした。得られたインクジェット記録用紙のはじき故障を調べ表8に示す結果を得た。
G 0.070 25.00
H 0.090 40.00
I 0.055 25.00
J 0.075 65.00
このようにして得られた各塗布液を、実施例5と同様にしてポリオレフィンで両面を被覆した上記4種の光沢用支持体の表側に、支持体側から順に第1層(塗布液G)、第2層(塗布液H)、第3層(塗布液I)、第4層(塗布液J)を各々湿潤膜厚が42μmになるように塗布液温度が40℃、カーテン塗布方式で塗布速度が240m/分で塗布した。乾燥条件および支持体の温度は実施例5と同様にした。得られたインクジェット記録用紙のはじき故障を調べ表8に示す結果を得た。
表8に示す結果から、多孔質インク吸収層を多層構成とした場合であっても本発明の効果が得られることがわかる。
実施例7
実施例6において、塗布液温度を40℃から46℃に上げて実施例7を繰り返した。上記の塗布液G〜Jの46℃における粘度(Pa・s)は以下の値を示した。
実施例6において、塗布液温度を40℃から46℃に上げて実施例7を繰り返した。上記の塗布液G〜Jの46℃における粘度(Pa・s)は以下の値を示した。
塗布液 46℃
G 0.052
H 0.065
I 0.042
J 0.058
結果を表9に示す。
G 0.052
H 0.065
I 0.042
J 0.058
結果を表9に示す。
表9に示す結果から、塗布液温度を変えた場合であっても、支持体温度と塗布液温度の差を15℃以内に保てば良好なはじき耐性が得られることがわかる。
Claims (5)
- ポリオレフィン被覆紙支持体上に下引き層を設け、この下引き層上に、無機微粒子とバインダーを含有し多孔質インク吸収層を形成する塗布液を塗布してインクジェット記録用紙を製造するインクジェット記録用紙の製造方法において、該ポリオレフィン被覆紙支持体の表面のJIS B 0601に規定される基準長2.5mm、カットオフ値0.8mmで測定したときの中心線平均粗さRaが0.10〜1.5μmであり、該支持体を該多孔質インク吸収層の塗布に先立って昇温し、該支持体温度を該多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度に対して15℃以内にしてから塗布することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
- 前記多孔質インク吸収層を形成する塗布液の温度が35〜50℃であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
- 前記無機微粒子のバインダーに対する質量比が3〜8であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
- 塗布速度が毎分50〜500m/分であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
- 塗布直後に塗膜温度を一旦20℃以下にした後温風により乾燥することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
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