JP2005096097A - 記録媒体とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 支持体上に、少なくとも無機微粒子と水溶性バインダーを含む第一の塗布液と、少なくともコロイダルシリカ、ポリビニルアルコール、硼砂を含む第二の塗布液からなる、少なくとも2層以上の塗布液を塗布してなる記録媒体。
【選択図】 なし
Description
第2には、高速プリントに適応可能な速いインク吸収速度を有し、吸収速度にむらがない記録媒体を提供する、
第3には、高光沢な表層と下層を同時重層塗布可能な記録媒体であって、かつ同時重層塗布したものでも、高い光沢性と速い吸収速度を有する記録媒体を提供する、
第4には、折り割れ耐性が大きい記録媒体を提供する、
ことにある。
(請求項1)
支持体上に、少なくとも無機微粒子と水溶性バインダーを含む第一の塗布液と、少なくともコロイダルシリカ、ポリビニルアルコール、硼砂を含む第二の塗布液からなる、少なくとも2層以上の塗布液を塗布してなることを特徴とする記録媒体。
(請求項2)
前記第二の塗布液の40℃における粘度が2〜10mPa・sで、15℃における粘度が10000mPa・s以上であることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
(請求項3)
前記第二の塗布液に含まれる硼砂のホウ素元素数(A)と、前記ポリビニルアルコールの水酸基の数(B)の比(A/B)が、1/10以上であることを特徴とする請求項1または2記載の記録媒体。
(請求項4)
前記第一の塗布液のpHと、前記第二の塗布液のpHの差が2以内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録媒体。
(請求項5)
前記第二の塗布液に含まれるコロイダルシリカとポリビニルアルコールとの固形分質量の比が15:1以上45:1以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録媒体。
(請求項6)
前記第二の塗布液に含まれるポリビニルアルコールの数平均重合度が3000以上5000以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の記録媒体。
(請求項7)
前記第二の塗布液に含まれるコロイダルシリカがカチオン性コロイダルシリカであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録媒体。
(請求項8)
支持体上に、少なくとも無機微粒子と水溶性バインダーを含む第一の塗布液と、少なくともコロイダルシリカ、ポリビニルアルコール、硼砂を含む第二の塗布液からなる少なくとも2層以上の塗布液を同時重層塗布してなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録媒体。
(請求項9)
支持体上に、少なくとも無機微粒子と水溶性バインダーを含む第一の塗布液と、少なくともコロイダルシリカ、ポリビニルアルコール、硼砂を含む第二の塗布液による、少なくとも2層以上を同時重層塗布して製造することを特徴とする記録媒体の製造方法。
第1には、高い光沢を有し、光沢むらのない記録媒体を提供する、
第2には、高速プリントに適応可能な速いインク吸収速度を有し、吸収速度にむらがない記録媒体を提供する、
第3には、高光沢な表層と下層を同時重層塗布可能な記録媒体であって、かつ同時重層塗布したものでも、高い光沢と速い吸収速度を有する記録媒体を提供する、
第4には、折り割れ耐性が大きい記録媒体を提供する、
ことができる。
本発明のごとく、支持体上に少なくとも無機微粒子と水溶性バインダーを含む第一の塗布液からなる層を塗布することで、インクの吸収容量が増加し、記録媒体のインク吸収速度が向上する。
さらに、少なくともコロイダルシリカ、ポリビニルアルコール、ホウ砂を含む第二の塗布液からなる層を積層することで、記録媒体の光沢が向上する。
本発明のインクジェト記録用紙に塗設される第一の塗布液と第二の塗布液、あるいは必要に応じて設けられるその他の層には、前記以外に各種の添加剤を添加することが出来る。
本発明で用いることのできる支持体としては、従来からインクジェット用記録媒体で用いられている支持体、例えば、普通紙、アート紙、コート紙およびキャストコート紙などの紙支持体、プラスティック支持体、両面をポリオレフィンで被覆した紙支持体、これらを張り合わせた複合支持体等を適宜選択して用いることができる。上記支持体と空隙層の接着強度を大きくする等の目的で、空隙層の塗布に先立って、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行うことが好ましい。さらに、本発明の記録媒体は、必ずしも無色である必要はなく、着色された記録媒体であってもよい。
2.引き裂き強度はJIS−P−8116による規定方法で縦方向が10〜200g、横方向が20〜200gであること
3.圧縮弾性率≧98.1MPaであること
4.表面ベック平滑度:JIS−P−8119に規定される条件で20秒以上が光沢面としては好ましいが、いわゆる型付け品ではこれ以下であっても良い
5.表面粗さ:JIS−B−0601に規定された表面粗さが、基準長さ2.5mm当たり最大高さは10μm以下であること
6.不透明度:JIS−P−8138に規定された方法で測定したときに80%以上、特に85〜98%であること
7.白さ:JIS−Z−8729で規定されるL*、a*、b*が、L*=80〜95、a*=−3〜+5、b*=−6〜+2であること
8.表面光沢度:JIS−Z−8741に規定される60度鏡面光沢度が10〜95%であること
9.クラーク剛直度:記録媒体の搬送方向のクラーク剛直度が50〜300cm2/100である支持体であること
10.中紙の含水率:中紙に対して通常2〜100質量%、好ましくは2〜6質量%であること。
塗布方式としては、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法あるいは米国特許第2,681,294号公報記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法があるが、特に同時重層塗布に適したカーテン塗布方法あるいはホッパーを使用するエクストルージョンコート法が好ましく用いられる。
(シリカ分散液−1の調製)
1次粒子の平均粒径が約0.03μmの気相法シリカ(日本アエロジル工業社製:A50)125kgを、三田村理研工業社製のジェットストリーム・インダクターミキサーTDSを用いて、硝酸でpHを2.5に調整した215Lの純水中に室温で吸引分散した後、固形分濃度40質量/体積%の分散液に仕上げ、シリカ分散液−1を調製した。
カチオン性ポリマー(P−1)0.56kgを、27.2kgのイオン交換水に溶解し、上記シリカ分散液−1の63.0Lを撹拌しながら添加し、次いで、6%ホウ酸水溶液(pH=6.5)8.8Lを添加し、消泡剤SN381(サンノプコ社製)を1g添加した。この混合液を、6%硝酸水溶液でpHを4.4に調整した後、三和工業社製高圧ホモジナイザーで分散し、全量を純水で99.7Lに仕上げて、シリカ分散液−2を調製した。
ついで上記のようにして得られたシリカ分散液−2を使用して、下記のシリカ塗布液を調製した。
3ml
(2)ポリビニルアルコール(クラレ工業社製:PVA235)の4.8%およびポリビニルアルコール(クラレ工業社製:PVA245)の1.84%を含む水溶液:
273ml
(3)純水で全量を1000mlに仕上げる。
(シリカ分散液−1の調製)
1次粒子の平均粒径が約0.012μmの気相法シリカ(トクヤマ社製:QS−20)125kgを、三田村理研工業社製のジェットストリーム・インダクターミキサーTDSを用いて、硝酸でpH=2.5に調整した620Lの純水中に室温で吸引分散した後、全量を694Lに純水で仕上げた。
カチオン性ポリマー(P−1)を1.14kg、エタノール2.2L、n−プロパノール1.5Lを含有する水溶液(pH=2.3)18Lに、シリカ分散液−1の69.4Lを撹拌しながら添加し、ついで、ホウ酸260gとホウ砂230gを含有する水溶液7.0Lを添加し、消泡剤SN381(サンノプコ社製)を1g添加した。
ついで上記のようにして得られたシリカ分散液−2を使用して、下記のシリカ塗布液を調製した。
6ml
(2)ポリビニルアルコール(クラレ工業社製:PVA235)の7%水溶液:
185ml
(3)純水で全量を1000mlに仕上げる。
40℃の恒温槽中で、コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックスAK−L、固形分量20%)80gに2.3%ホウ砂水溶液20.7gを添加し撹拌した。さらに、8%ポリビニルアルコール(ケン化度88%、重合度4000)10gを添加し、撹拌し、水でコロイダルシリカの固形分が13.7%となるように調整し、第二の塗布液−1を得た。
厚さ約220μmのレジンコート原紙上に下記第一の塗布液層(下層;支持体側)と第二の塗布液層(上層;表面側)の2層構成のインク吸収層を同時重層塗布し、約7℃に一度冷却した後に20〜65℃の風を吹き付けて乾燥し、記録媒体を作製した。
1.光沢性
記録媒体の光沢を目視で評価した。
◎:斜めから光を当てて見たときにきらりと光る光沢感がある
○:斜めから光を当てて見たときに光沢を感じる
△:斜めから光を当てて見ても光沢がやや少ないと感じる
×:光沢があると感じられない
2.光沢むら
記録媒体を3cm×3cm片に切り取ったものを30枚用意し、30枚の光沢の一様性を目視で評価した。
◎:28枚以上に関して光沢が一様だと感じる
○:24枚〜27枚に関して光沢が一様だと感じる
△:光沢が一様だと思われる記録媒体片が10〜23枚しかない
×:光沢が一様だと思われる記録媒体片が9枚以下しかない
3.吸収速度
セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−770Cを用い、ブラックのべた画像(100%濃度)を記録媒体上に印刷した。印刷後に普通紙を当てて、インクの転写が起こらなくなるまでの時間で評価した。
◎:印刷後3秒以内に普通紙を当てても転写しない
○:印刷後4〜15秒の間に普通紙を当てても転写しない
△:印刷後15〜30秒の間に普通紙を当てると転写しない
×:印刷後31秒以降に普通紙を当てると転写しない
4.吸収ムラ
セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−770Cを用い、シアンの15×25cmのべた画像(100%濃度)を記録媒体上に印刷した。
◎:濃淡ムラがないべた画像である
○:観察距離30cm以上で均一に感じられる
△:観察距離60cm以上で均一に感じられる
×:観察距離60cm以上でも濃淡むらが感じられる
折り割れ
記録媒体の塗工面を上にして折り曲げた際にひびが生じる曲率半径で評価した。
◎:曲率半径3mmにおいてもひびわれが生じない
○:曲率半径5mmにおいてもひびわれが生じない
△:曲率半径1cmにおいてもひびわれが生じない
×:曲率半径1cmでひびわれが生じる
結果は、表1に示した。
表1から明らかな如く、本発明内の記録媒体1〜8は、いずれも良い特性を有しているが、本発明外の記録媒体9〜13は少なくともいずれかの特性に問題があることがわかる。
Claims (9)
- 支持体上に、少なくとも無機微粒子と水溶性バインダーを含む第一の塗布液と、少なくともコロイダルシリカ、ポリビニルアルコール、硼砂を含む第二の塗布液からなる、少なくとも2層以上の塗布液を塗布してなることを特徴とする記録媒体。
- 前記第二の塗布液の40℃における粘度が2〜10mPa・sで、15℃における粘度が10000mPa・s以上であることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
- 前記第二の塗布液に含まれる硼砂のホウ素元素数(A)と、前記ポリビニルアルコールの水酸基の数(B)の比(A/B)が、1/10以上であることを特徴とする請求項1または2記載の記録媒体。
- 前記第一の塗布液のpHと、前記第二の塗布液のpHの差が2以内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の記録媒体。
- 前記第二の塗布液に含まれるコロイダルシリカとポリビニルアルコールとの固形分質量の比が15:1以上45:1以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録媒体。
- 前記第二の塗布液に含まれるポリビニルアルコールの数平均重合度が3000以上5000以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の記録媒体。
- 前記第二の塗布液に含まれるコロイダルシリカがカチオン性コロイダルシリカであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録媒体。
- 支持体上に、少なくとも無機微粒子と水溶性バインダーを含む第一の塗布液と、少なくともコロイダルシリカ、ポリビニルアルコール、硼砂を含む第二の塗布液からなる少なくとも2層以上の塗布液を同時重層塗布してなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録媒体。
- 支持体上に、少なくとも無機微粒子と水溶性バインダーを含む第一の塗布液と、少なくともコロイダルシリカ、ポリビニルアルコール、硼砂を含む第二の塗布液による、少なくとも2層以上を同時重層塗布して製造することを特徴とする記録媒体の製造方法。
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JP2003329601A JP2005096097A (ja) | 2003-09-22 | 2003-09-22 | 記録媒体とその製造方法 |
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JP2008246988A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Fujifilm Corp | インクジェット記録媒体及びその製造方法 |
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2003
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