JP2005233051A - バルブ開閉制御装置 - Google Patents

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    • G05D16/202Control of fluid pressure characterised by the use of electric means with direct action of electric energy on controlling means using throttling means as controlling means actuated by an electric motor

Abstract

【課題】 制御精度の向上とコストダウンとを両立するモータ利用型のバルブ開閉制御装置を提供する。
【解決手段】 モータの回転トルクを利用してエンジンのバルブ開閉を制御するバルブ開閉制御装置であって、制御回路180が生成した制御信号を受信し、その制御信号が周波数により表すモータ12の目標回転数並びにその制御信号がデューティ比により表すモータ12の目標回転方向に基づきモータ12を通電駆動する駆動回路110を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モータの回転トルクを利用してエンジンのバルブ開閉を制御するバルブ開閉制御装置に関する。
バルブ開閉制御装置としては、モータの回転トルクを利用してエンジンのバルブタイミングを調整する装置(特許文献1参照)や、モータの回転トルクを利用してエンジンのバルブリフトを調整する装置(特許文献2参照)等が公知である。
こうしたモータ利用型のバルブ開閉制御装置では、制御回路が生成した信号を受信する駆動回路を用いて、その受信信号に従う通電をモータに対し実施している。例えば従来、モータの目標回転数を表す信号とモータの目標回転方向を表す信号とを別々にして、制御回路から駆動回路へ送信する方法が考えられている。かかる方法によれば、各信号により表される情報が一つに限定されるため、特に前者の信号により表される目標回転数は分解能の高い値となる。このように目標回転数の分解能が高くなることで、バルブ開閉の制御精度が向上する。
実開平4−105906号公報 特開平11−324625号公報
しかし、目標回転数を表す信号と目標回転方向を表す信号とを分けた場合、それら各信号毎に信号線が必要となり、そのことがコストダウンの妨げとなっている。
本発明の目的は、制御精度の向上とコストダウンとを両立するモータ利用型のバルブ開閉制御装置を提供することにある。
請求項1〜16に記載の発明によると、駆動回路は、制御回路の生成した制御信号が周波数により表すモータの目標回転数(以下、単に目標回転数という)並びに当該制御信号がデューティ比により表すモータの目標回転方向(以下、単に目標回転方向という)に基づきモータを通電駆動する。ここで、周波数は時間軸上で大きな自由度をもって設定可能であることから、制御信号が周波数により表す目標回転数の分解能を高めることができる。しかも、周波数とデューティ比とは各々独立して設定可能であるため、目標回転数と目標回転方向という二つの情報を一つの制御信号により正確に表すことができる。したがって、目標回転数を表す信号と目標回転方向を表す信号とに分ける必要がなくなるので、信号線の数を低減できる。
以上より、請求項1〜16に記載の発明によれば、目標回転数の分解能を高めることで制御精度を向上しつつ、信号線の数を低減することでコストダウンを図ることができる。
請求項2に記載の発明によると、駆動回路は、制御信号のデューティ比と基準比較値との大小関係から目標回転方向の正逆を判断するので、目標回転方向の判断に要する時間を短縮できる。
請求項3に記載の発明によると、駆動回路は、制御信号のデューティ比が第一基準値と実質的に一致するとき目標回転方向が正転方向であると判断する。また、駆動回路は、制御信号のデューティ比が第一基準値とは異なる第二基準値と実質的に一致するとき目標回転方向が逆転方向であると判断する。このように、目標回転方向の正、逆に応じた二つの基準値のいずれと制御信号のデューティ比が一致するかによって目標回転方向を判断するので、その判断が正確となる。
請求項4に記載の発明によると、制御信号は、目標回転方向及びその他の制御情報をデューティ比により表す。即ち、目標回転数及び目標回転方向を含む複数の制御情報が一つの制御信号によって表されるので、制御情報の増加による制御精度の向上を、コストアップを招くことなく実現できる。
請求項5に記載の発明によると、エンジンのバルブタイミング(以下、単にバルブタイミングという)を調整する。この発明によれば、バルブタイミングの調整精度の向上とコストダウンとを両立できる。
請求項6に記載の発明によると、エンジンと同期して回転する回転体に対して、同一回転方向となる正転方向へ又はその正転方向とは逆となる逆転方向へモータが相対回転するとき、バルブタイミングを変化させる。
このような請求項6に記載の発明においてモータは、それの正転方向と同一方向へ回転する回転体に対し相対回転するので、当該モータでは、逆転方向へ回転している時間より正転方向へ回転している時間の方が長くなる。
そこで請求項7に記載の発明では、目標回転方向として正転方向を表す制御信号のデューティ比を、目標回転方向として逆転方向を表す制御信号のデューティ比より小さくする。これにより、制御信号の電圧がオン状態となる時間を短縮できるので、応答性が速くなる。
請求項6又は7に記載の発明においてモータは、それの正転方向と同一方向へ回転する回転体に対し相対回転するので、当該モータでは、逆転方向への最大回転数より正転方向への最大回転数の方が大きくなる。そのため、正転方向の最大回転数に近い目標回転数並びに目標回転方向としての正転方向を表す制御信号がノイズ重畳等の外乱によって逆転方向を表すようになると、モータの実回転数(以下、単に実回転数という)が逆転方向では本来あり得ない回転数へと急増する。このように実回転数が逆転方向へ急増することによって、モータに繋がる位相変化機構等に故障が生じてしまう。
そこで請求項8に記載の発明では、制御信号が表す目標回転数が閾値以上となるとき駆動回路が目標回転方向を正転方向に強制設定するので、外乱により制御信号が逆転方向を表すようになっても実回転数が逆転方向へ急増することはない。したがって、モータに繋がる位相変化機構等の故障を防止できる。しかも、目標回転方向が正転方向に強制設定されることでモータへの通電を継続できるので、耐外乱性が向上する。
また、請求項9に記載の発明では、制御信号が表す目標回転数が閾値以上となり且つ制御信号が表す目標回転方向が逆転方向となるとき駆動回路がモータへの通電を強制停止するので、外乱により制御信号が逆転方向を表すようになっても実回転数が逆転方向へ急増することはない。したがって、モータに繋がる位相変化機構等の故障を防止できる。
請求項10に記載の発明によると、制御信号が表す目標回転数が閾値以上となり且つ制御信号が表す目標回転方向が逆転方向となるときに駆動回路は、異常を表す異常信号を制御回路へ送信する。異常信号を受信した制御回路は、請求項8又は9に記載の発明により実施される目標回転方向の強制設定又は通電の強制停止の有無を確認できる。そのため制御回路は、目標回転方向の強制設定又は通電の強制停止を認知したとき、例えば制御信号の生成を中止できる。
請求項6又は7に記載の発明においては、上述の原理によって、実回転数が逆転方向では本来あり得ない回転数へと急増するおそれがある。また、請求項6又は7に記載の発明において駆動回路は、目標回転数を表す制御信号を受信することによりモータの通電駆動を実施するので、実回転数が大きいときには制御信号の表す目標回転数も大きくなっていると推定できる。
そこで請求項11に記載の発明では、実回転数が閾値以上となるとき駆動回路が目標回転方向を正転方向に強制設定するので、外乱により制御信号が逆転方向を表すようになっても実回転数が逆転方向へ急増することはない。したがって、モータに繋がる位相変化機構等の故障を防止できる。しかも、目標回転方向が正転方向に強制設定されることでモータへの通電を継続できるので、耐外乱性が向上する。
また、請求項12に記載の発明では、実回転数が閾値以上となり且つ制御信号が表す目標回転方向が逆転方向となるとき駆動回路がモータへの通電を強制停止するので、外乱により制御信号が逆転方向を表すようになっても実回転数が逆転方向へ急増することはない。したがって、モータに繋がる位相変化機構等の故障を防止できる。
請求項13に記載の発明によると、実回転数が閾値以上となり且つ制御信号が表すモータの目標回転方向が逆転方向となるときに駆動回路は、異常を表す異常信号を制御回路へ送信する。異常信号を受信した制御回路は、請求項11又は12に記載の発明により実施される目標回転方向の強制設定又は通電の強制停止の有無を確認できる。そのため制御回路は、目標回転方向の強制設定又は通電の強制停止を認知したとき、例えば制御信号の生成を中止できる。
請求項14に記載の発明によると、請求項8〜13に記載の発明における閾値は、モータに設定される逆転方向の最大回転数より大きく且つモータに設定される正転方向の最大回転数より小さく設定される。これにより、バルブタイミングの調整に必要な逆転方向へのモータの回転を阻害することなく、故障の防止を達成できる。
請求項15に記載の発明によると、エンジンのバルブリフトを調整する。この発明によれば、バルブリフトの調整精度の向上とコストダウンとを両立できる。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態によるバルブ開閉制御装置としてのバルブタイミング調整装置を図2〜4に示す。バルブタイミング調整装置10は車両に搭載され、エンジンのクランク軸の駆動トルクをエンジンのカム軸11へ伝達する伝達系に設けられる。バルブタイミング調整装置10は、モータ制御装置100により制御されたモータ12の回転トルクを利用してエンジンのバルブ開閉を制御することで、当該エンジンのバルブタイミングを調整する。
図2及び図3に示すようにバルブタイミング調整装置10のモータ12は、モータ軸14、軸受16、ホール素子18、ステータ20等から構成される3相モータである。
モータ軸14は2個の軸受16で支持され、軸線O周りに正逆回転可能である。本実施形態では、モータ軸14の回転方向のうち図3の時計方向を正転方向とし、図3の反時計方向を逆転方向とする。モータ軸14は、軸本体から径方向外側へ突出する円形板状のロータ部15を形成しており、ロータ部15に8個の磁石15aが埋設されている。各磁石15aは軸線O周りに等間隔に並んでおり、モータ軸14の回転方向において隣接する磁石15a同士はロータ部15の外周壁側に形成する磁極について互いに逆とされている。ロータ部15の近傍には3個のホール素子18が配設されている。各ホール素子18は軸線O周りに等間隔に並んでおり、ロータ部15の外周壁側にN極を形成する磁石15aが所定の角度範囲内に位置するときと位置しないときとで検出信号の電圧を高低させる。
ステータ20はモータ軸14の外周側に配設されている。ステータ20の12個のコア21は軸線O周りに等間隔に並んでおり、各コア21に巻線22が巻回しされている。例えば図5に示すように巻線22は3個を1組としてスター結線され、非結線側に接続された端子23をモータ制御装置100に接続されている。モータ制御装置100により通電された各巻線22は、図3の時計方向又は反時計方向の回転磁界をモータ軸14の外周側に形成する。図3の時計方向の回転磁界が形成されるときには、当該磁界内で磁石15aが相互作用を受けて正転方向の回転トルクがモータ軸14に付与される。同様に、図3の反時計方向の回転磁界が形成されるときには、逆転方向の回転トルクがモータ軸14に付与される。
図2及び図4に示すようにバルブタイミング調整装置10の位相変化機構30は、スプロケット32、リングギア33、偏心軸34、遊星歯車35、出力軸36等から構成され、モータ12により駆動される。
スプロケット32は出力軸36の外周側に同軸上に配設されており、出力軸36に対してモータ軸14と同じ軸線O周りに相対回転可能である。クランク軸の駆動トルクがチェーンベルトを通じてスプロケット32に入力されるとき、スプロケット32はクランク軸に対する回転位相を保ちつつ、軸線Oを中心として図4の時計方向へ回転する。即ちスプロケット32は、クランク軸と同期して回転する回転体として機能する。リングギア33は内歯車で構成されてスプロケット32の内周壁に同軸上に固定されており、スプロケット32と一体に回転する。
偏心軸34は、モータ軸14に連結固定されることにより軸線Oに対し偏心して配設されており、モータ軸14と一体となって回転可能である。遊星歯車35は外歯車で構成されており、複数の歯の一部をリングギア33の複数の歯の一部に噛み合わせるようにしてリングギア33の内周側に遊星運動可能に配設されている。偏心軸34の外周壁に同軸上に支持されている遊星歯車35は、偏心軸34に対して偏心軸線N周りに相対回転可能である。出力軸36はカム軸11に同軸上にボルト固定されており、モータ軸14と同じ軸線Oを中心としてカム軸11と一体に回転する。出力軸36には、軸線Oを中心とする円環板状の係合部37が形成されている。係合部37には、軸線O周りに等間隔に9個の係合孔38が設けられている。遊星歯車35には、各係合孔38と向き合う9箇所から係合突起39が突出している。各係合突起39は偏心軸線N周りに等間隔に配設され、対応する係合孔38に突入している。
モータ軸14がスプロケット32に対して相対回転しないとき、クランク軸の回転に伴い遊星歯車35は、リングギア33との噛合位置を保ちつつスプロケット32と一体となって図4の時計方向へ回転する。このとき、係合突起39が係合孔38の内周壁を回転方向へ押圧するため、出力軸36はスプロケット32に対して相対回転することなく図4の時計方向へ回転する。これにより、クランク軸に対するカム軸11の回転位相(以下、単に回転位相という)が保たれるため、バルブタイミングは変化しない。一方、スプロケット32に対しモータ軸14がそれの逆転方向である図4の反時計方向へ相対回転するとき、遊星歯車35は、偏心軸34に対して図4の時計方向へ相対回転しつつリングギア33との噛合位置を変化させる。このとき、係合突起39が係合孔38を回転方向へ押圧する力が増大するため、出力軸36がスプロケット32に対して進角する。これにより、回転位相ひいてはバルブタイミングが進角側へと変化する。また一方、スプロケット32に対しモータ軸14がそれの正転方向である図4の時計方向へ相対回転するとき、遊星歯車35は、偏心軸34に対して図4の反時計方向へ相対回転しつつリングギア33との噛合位置を変化させる。このとき、係合突起39が係合孔38を反回転方向へ押圧するようになるため、出力軸36がスプロケット32に対して遅角する。これにより、回転位相ひいてはバルブタイミングが遅角側へと変化する。
次に、モータ制御装置100について詳細に説明する。尚、以下の説明では、各種信号の電圧について、オン状態となる高側の電圧をHレベル、オフ状態となる低側の電圧をLレベルという。
モータ制御装置100は、駆動回路110及び制御回路180等から構成されている。尚、図2では、駆動回路110及び制御回路180を模式的にモータ12の外部に位置するように示しているが、駆動回路110及び制御回路180の各設置箇所については適宜設定できる。例えば、駆動回路110をモータ12内に設置し、制御回路180をモータ12外に設置するようにしてもよい。また例えば、駆動回路110の一部をモータ12内に設置し、駆動回路110の残部及び制御回路180をモータ12外に設置するようにしてもよい。
制御回路180は、駆動回路110によるモータ12への通電を制御すると共に、点火装置及び燃料噴射装置の駆動等といったエンジンの作動を制御する。具体的に制御回路180は電子回路で構成され、図1に示すように駆動回路110と接続されている。制御回路180は、モータ12への通電を制御するための制御情報として、モータ軸14の目標回転数Sとモータ軸14の目標回転方向Dとを決定する。ここで目標回転数Sは、目標回転方向Dを示す符号の付かない値であって、目標とする回転数の絶対値を示す。本実施形態の制御回路180は、クランク軸及びカム軸11の回転数を検出するセンサに接続されており、回転位相を保持又は変化するのに必要な目標回転数S及び目標回転方向Dをクランク軸及びカム軸11の回転数等に基づき決定する。
こうして決定された目標回転数S及び目標回転方向Dをそれぞれ周波数及びデューティ比により表す制御信号を、制御回路180は生成する。ここで制御信号の周波数は、図6に示す周期Tの逆数であって、図7に示す如く目標回転数Sに比例するように設定される。また、制御信号のデューティ比は、図6に示すように、一周期Tのうち電圧がHレベルとなる時間tの割合であって、目標回転方向Dの正逆に応じて大小が異なるように設定される。本実施形態において制御信号のデューティ比は、目標回転方向Dが正転方向であるとき図6(A)の如く50%より小さな第一比率Rに設定され、目標回転方向Dが逆転方向であるとき図6(B)の如く50%より大きな第二比率Rに設定される。例えば、各比率R,Rはそれぞれ30%,70%に設定される。尚、制御信号については、周波数を一定に保ちつつデューティ比を変えることができ、また周波数が変化してもHレベルとなる時間tを変えることでデューティ比を一定に保つことができる。要するに、制御信号の周波数とデューティ比とは各々独立して設定可能である。
駆動回路110はモータ12を通電駆動する。具体的に駆動回路110は電子回路で構成され、図1に示すように第一抽出部120、第二抽出部122、フィードバック制御部124及び通電部126を備えている。
第一抽出部120は、制御回路180から制御信号を伝達する信号線130に接続されている。第一抽出部120は、受信した制御信号が表す制御情報の中から目標回転方向Dを抽出し、抽出した目標回転方向Dのみを表す第一抽出信号を生成する。本実施形態の第一抽出部120は、制御信号のデューティ比が50%より小さくなるとき目標回転方向Dが正転方向であると判断し、制御信号のデューティ比が50%より大きくなるとき目標回転方向Dが逆転方向であると判断する。そして第一抽出部120は、図8に示すように、判断した目標回転方向Dの正逆を電圧の高低によって表す第一抽出信号を生成する。
図1に示すように第二抽出部122は、信号線130から分岐する信号線131に接続されている。第二抽出部122は、受信した制御信号が表す制御情報の中から目標回転数Sを抽出し、抽出した目標回転数Sのみを表す第二抽出信号を生成する。本実施形態の第二抽出部122は、目標回転数Sに比例する周波数の制御信号に対し周波数(F)−電圧(V)変換処理を施すことで、図9に示すように目標回転数Sに比例する電圧の第二抽出信号を生成する。
図1に示すようにフィードバック制御部124は、第二抽出部122から第二抽出信号を伝達する信号線132に接続されている。フィードバック制御部124は、受信した第二抽出信号が表す目標回転数Sに基づき、モータ12へ印加する電圧Vを決定する。本実施形態のフィードバック制御部124は、各ホール素子18の検出信号を伝達する3本の信号線133,134,135に接続されており、各ホール素子18の検出信号からモータ軸14の実回転数Sを割り出す。ここで実回転数Sは、回転方向を示す符号の付かない値であって、回転数の絶対値を示す。フィードバック制御部124ではさらに、割り出した実回転数Sを比例制御(以下、P制御という)によって目標回転数Sと一致させるための電圧Vを決定する。そして、決定された電圧Vを通電部126に指令する指令信号を、フィードバック制御部124は生成する。
通電部126は、第一抽出部120から第一抽出信号を伝達する信号線136と、フィードバック制御部124から指令信号を伝達する信号線137と、モータ12の各端子23とに接続されている。通電部126は、受信した第一抽出信号が表す目標回転方向Dを実現するようにして、指令信号により指令される電圧(以下、指令電圧という)Vをモータ12へと印加する。本実施形態の通電部126は、信号線133,134,135からそれぞれ分岐する信号線138,139,140に接続されていると共に、図5に示すようにモータ12を負荷とするブリッジで構成されたインバータ回路128を有している。このような通電部126では、受信した各ホール素子18の検出信号より割り出されるモータ軸14の回転位置と、受信した第一抽出信号が表す目標回転方向Dとに基づき、インバータ回路128のスイッチング素子129をオンする順序を決定する。そして通電部126では、その決定した順序に従ってスイッチング素子129のオンオフを切り換え、オンされた2つのスイッチング素子129間の巻線22に指令電圧Vを印加する。
次に、第一抽出部120について詳細に説明する。図10に示すように第一抽出部120は、パルスジェネレータ150、インバータゲート151、アップダウンカウンタ152及び方向判定部153を有している。
パルスジェネレータ150は、図11及び図12に示すように、制御信号の周期Tの最小値より十分に短い周期τの基準クロック信号を発生する。
図10に示すように、インバータゲート151の入力端子は信号線130に接続され、制御信号の電圧を反転して出力する。以下の説明では、インバータゲート151から出力される信号を反転制御信号という。
アップダウンカウンタ152はフリップフロップを複数段、例えば9段組み合わせて構成されている。アップダウンカウンタ152のアップカウント入力端子UCには、インバータゲート151の出力端子が接続され、反転制御信号が入力される。アップダウンカウンタ152のダウンカウント入力端子DCには、信号線130から分岐する信号線155が接続され、制御信号がそのまま入力される。アップダウンカウンタ152のクロック入力端子CKには、信号線156を介してパルスジェネレータ150が接続され、当該パルスジェネレータ150の発生した基準クロック信号が入力される。アップダウンカウンタ152は、基準クロック信号の立ち上がりエッジを検出する毎にアップカウント又はダウンカウントを実施し、各フリップフロップの出力端子(以下、FF出力端子という)Q〜Qから、カウント数に応じて電圧変化する信号を出力する。
図11及び図12に示すように、反転制御信号に現れる二つの立ち上がりエッジの時間間隔は制御信号の周期Tと一致する。そこでアップダウンカウンタ152は、反転制御信号の立ち上がりエッジを検出すると、カウント数を一旦0にリセットした後、アップカウントを開始する。アップダウンカウンタ152はさらに、制御信号の立ち上がりエッジを検出すると、カウント数をリセットすることなくダウンカウントを開始する。このようなアップダウンカウンタ152では、図11(D)及び図12(D)に「●」で示されるリセット直前のカウント数が、制御信号の一周期Tの終端におけるカウント数(以下、終端カウント数という)Cであると考えることができる。
アップダウンカウンタ152では図12(D)に示すように、ダウンカウントにより0に達したカウント数について、次にリセットするまで0に保持する。即ちアップダウンカウンタ152のカウント数は、負値とならない。このようなアップダウンカウンタ152では、カウント数が0より大きくなるとき当該カウント数に応じた少なくとも1つのFF出力端子Q〜Qの出力信号をHレベルとし、カウント数が0となるとき全FF出力端子Q〜Qの出力信号をLレベルとする。
上述したようにアップダウンカウンタ152では、そのダウンカウントにより0に達したカウント数について、次にリセットするまで0に保持する。そのため、制御信号が50%より小さなデューティ比によって正転方向を表しているときには、図11に示す如く終端カウント数Cが0より大きくなり、制御信号が50%より大きなデューティ比によって逆転方向を表しているときには、図12に示す如く終端カウント数Cが0となる。そこで方向判定部153では、アップダウンカウンタ152の終端カウント数Cが0より大きいとき目標回転方向Dが正転方向であると判定し、終端カウント数Cが0であるとき目標回転方向Dが逆転方向であると判定する。
具体的に方向判定部153には複数の、例えば図10の如く4個のORゲート157〜160が設けられている。ORゲート157の各入力端子はFF出力端子Q〜Qにそれぞれ接続され、ORゲート158の各入力端子はFF出力端子Q〜Qにそれぞれ接続され、ORゲート159の各入力端子はFF出力端子Q〜Qにそれぞれ接続され、ORゲート160の各入力端子はORゲート157〜159の出力端子にそれぞれ接続される。したがって、終端カウント数Cが0を超えることでFF出力端子Q〜Qの出力信号のうち少なくとも1つがHレベルになると、ORゲート157,158,159の出力信号のうち少なくとも1つがHレベルとなり、ORゲート160の出力信号もまたHレベルとなる。そこで方向判定部153では、ORゲート160の出力信号がHレベルとなるとき、目標回転方向Dが正転方向であると判定する。一方、終端カウント数Cが0となることで全FF出力端子Q〜Qの出力信号がLレベルとなると、ORゲート157,158,159のいずれの出力信号もLレベルとなり、ORゲート160の出力信号もまたLレベルとなる。そこで方向判定部153では、ORゲート160の出力信号がLレベルとなるとき、目標回転方向Dが逆転方向であると判定する。
ノイズ重畳等の外乱により制御信号のデューティ比が偶発的に変化する場合、当該デューティ比により表される目標回転方向Dが一時的に不正確となるおそれがある。そこで方向判定部153では、目標回転方向Dの判定結果が複数回、例えば3回連続して同じとなった場合に、判定結果が正しいと判断し、その正しいと判断した目標回転方向Dを電圧により表す第一抽出信号を生成する。また、判定結果が正しくないと判定した場合に方向判定部153は、第一抽出信号の電圧を現状維持する。
尚、このように目標回転方向Dの判定結果が正しいか否かを判断する方向判定部153を採用する代わりに、目標回転方向Dの1回の判定毎にその判定結果を表す第一抽出信号を生成するような方向判定部153を採用してもよい。
上述のアップダウンカウンタ152では、反転制御信号の立ち上がりを検出することで終端カウント数Cが決まる。そのため、制御信号がLレベルとなっているとき信号線130が断線する等して制御信号がアップダウンカウンタ152へ伝達されなくなると、反転制御信号がHレベルに維持されるため、終端カウント数Cが得られなくなる。そこで方向判定部153では、各FF出力端子Q〜Qの出力信号から割り出されるアップダウンカウンタ152のカウント数が上限値Cを超えるとき、目標回転方向Dとして正転方向を表す第一抽出信号を強制的に生成する。ここで上限値Cは、例えば数式f=(制御信号の周期Tの最大値)/(基準クロック信号の周期τ)によって算出される値である。
以上説明した第一実施形態によると、目標回転数Sを表す制御信号の周波数は時間軸上で大きな自由度をもって設定可能であるので、当該目標回転数Sの分解能を高めることができる。しかも、制御信号の周波数とデューティ比とは各々独立して設定可能であるため、目標回転数Sと目標回転方向Dという二つの制御情報を一つの制御信号により正確に表すことができる。そのため、制御信号について目標回転数Sを表す信号と目標回転方向Dを表す信号とに分ける必要がなくなるので、信号線の数を低減できる。このような第一実施形態によれば、目標回転数Sの分解能を高めることでバルブタイミングの調整精度を向上しつつ、信号線の数を低減することでコストダウンを図ることができる。
さらに第一実施形態の第一抽出部120は、基準比較値としての50%に対して制御信号のデューティ比が大きいか小さいかに基づき目標回転方向Dを判断している。そのため、正転方向を表す第一比率R及び逆転方向を表す第二比率Rのうちいずれにデューティ比が一致するかを判断する場合に比べて、目標回転方向Dの判断に要する時間を短縮できる。
またさらに第一実施形態においてモータ軸14は、それの正転方向と同一方向へ回転するスプロケット32に対して相対回転する。そのためモータ軸14は、逆転方向へ回転している時間より正転方向へ回転している時間の方が長くなる。しかし第一実施形態では、制御信号のデューティ比について、逆転方向を表す第二比率Rより正転方向を表す第一比率Rを小さくしている。これにより、制御信号がHレベルとなる時間を短縮できるので、応答性が速くなる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態による第一抽出部を図13に示す。第二実施形態は第一実施形態の変形例であり、第一実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第二実施形態の第一抽出部210には、ANDゲート220,221が追加されている。
第一ANDゲート220の各入力端子は、インバータゲート151の出力端子及び信号線156にそれぞれ接続されている。第一ANDゲート220は、図14及び図15に示すように、入力される反転制御信号及び基準クロック信号が共にHレベルとなるとき出力信号をHレベルとし、それ以外のとき出力信号をLレベルとする。
図13に示すように第二ANDゲート221の各入力端子は、信号線155並びに信号線156から分岐する信号線223にそれぞれ接続されている。第二ANDゲート221は、図14及び図15に示すように、入力される制御信号及び基準クロック信号が共にHレベルとなるとき出力信号をHレベルとし、それ以外のとき出力信号をLレベルとする。
図13に示す第一抽出部210においてアップダウンカウンタ224のアップカウント入力端子UCには、第一ANDゲート220の出力端子が接続され、当該第一ANDゲート220の出力信号が入力される。アップダウンカウンタ224のダウンカウント入力端子DCには、第二ANDゲート221の出力端子が接続され、当該第二ANDゲート221の出力信号が入力される。アップダウンカウンタ224のリセット端子RSには、信号線130に接続されて制御信号の立ち下がりエッジを検出するエッジ検出部225が接続され、エッジ検出部225の出力信号がリセット信号として入力される。ここで、リセット端子RSに入力されるリセット信号は、エッジ検出部225により制御信号の立ち下がりエッジが検出されたとき微小時間だけHレベルとなる信号とされる。
図14及び図15に示すように、制御信号に現れる二つの立ち下がりエッジの時間間隔は当該制御信号の周期Tと一致する。そこでアップダウンカウンタ224では、制御信号の立ち下がりエッジがエッジ検出部225により検出されたときに現れるリセット信号のHレベルを検出したとき、カウント数を0にリセットする。かかるアップダウンカウンタ224では、図14(F)及び図15(F)に「●」で示されるリセット直前のカウント数が終端カウント数Cであると考えることができる。
制御信号に立ち下がりエッジが現れた後に制御信号がそのデューティ比に従ってLレベルとなる間tは、反転制御信号がHレベルとなる。このときには、基準クロック信号がHレベルとなる毎に第一ANDゲート220の出力信号がHレベルとなる一方、第二ANDゲート221の出力信号がLレベルに保持される。また、Lレベルの制御信号が反転しデューティ比に従ってHレベルとなる間tは、反転制御信号がLレベルとなる。このときには、基準クロック信号がHレベルとなる毎に第二ANDゲート221の出力信号がHレベルとなる一方、第一ANDゲート220の出力信号がLレベルに保持される。以上によりアップダウンカウンタ224では、リセット信号のHレベルの検出、即ち制御信号の立ち下がりエッジの検出によってカウント数をリセットした後、まず、第一ANDゲート220の出力信号の立ち上がりエッジを検出する毎にアップカウントする。この後、制御信号がLレベルからHレベルとなると、アップダウンカウンタ224は、第二ANDゲート221の出力信号の立ち上がりエッジを検出する毎にダウンカウントする。
アップダウンカウンタ224では図15(F)に示すように、ダウンカウントにより0に達したカウント数について、次にリセットするまで0に保持する。したがって方向判定部153では、第一実施形態と同様にして目標回転方向Dを正しく判断し、その判断した目標回転方向Dを表す第一抽出信号を生成することができる。
以上説明した第二実施形態によれば、第一実施形態と同様な効果を享受できる。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態による第一抽出部を図16に示す。第三実施形態は第一実施形態の変形例であり、第一実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第三実施形態の第一抽出部250は、要素151,152,153,155に代えて、コンピュータ部260を有している。
コンピュータ部260は、CPU261、ROM262及びRAM263等からなるマイクロコンピュータであり、信号線130,136,156に接続されている。コンピュータ部260は、ROM262に記憶されている抽出処理プログラムをCPU261により実行することで、第一実施形態のアップダウンカウンタ152及び方向判定部153と同様な機能を発揮する。RAM263には、カウント数を記憶する第一記憶領域264と、目標回転方向Dの判定結果を記憶する第二記憶領域265とが設けられている。
図17のフローチャートは、CPU261が抽出処理プログラムを実行することにより順次実施される各ステップを示している。まず、ステップS1では、信号線130を伝達される制御信号に立ち下がりエッジが現れるのを待つ。ここで制御信号の立ち下がりエッジは、第一実施形態の反転制御信号の立ち上がりエッジと同一のタイミングで現れるものと考えることができる。制御信号に立ち下がりエッジが現れた場合には、ステップS2において、第一記憶領域264のカウント数を0にリセットした後、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、基準クロック信号に立ち上がりエッジが現れるのを待つ。基準クロック信号に立ち上がりエッジが現れた場合には、ステップS4において、第一記憶領域264のカウント数に1を加算するアップカウントを実施した後、ステップS5へ移行する。
ステップS5では、第一記憶領域264のカウント数が上限値C以下であるか否かを判定する。カウント数が上限値C以下である場合にはステップS6へ移行する。一方、カウント数が上限値Cを超えている場合には、ステップS7において、目標回転方向Dとして正転方向を表すHレベルの第一抽出信号を強制的に生成した後、ステップS2へと戻る。
ステップS6では、制御信号に立ち上がりエッジが現れたか否かを判定する。制御信号に立ち上がりエッジが現れた場合にはステップS8へ移行し、制御信号に立ち上がりエッジが現れていない場合にはステップS3へと戻る。
ステップS8では、基準クロック信号に立ち上がりエッジが現れるのを待つ。基準クロック信号に立ち上がりエッジが現れた場合には、ステップS9において、第一記憶領域264のカウント数から1を減算するダウンカウントを実施した後、ステップS10へ移行する。尚、ダウンカウントにより0に達したカウント数は、次にリセットされるまで0に保持されて負値とならない。
ステップS10では、制御信号に立ち下がりエッジが現れたか否かを判定する。制御信号に立ち下がりエッジが現れた場合にはステップS11へ移行し、制御信号に立ち下がりエッジが現れていない場合にはステップS8へと戻る。
ステップS11では、ステップS10終了時点における第一記憶領域264のカウント数、即ちここでは終端カウント数Cに基づいて、目標回転方向Dが正転方向又は逆転方向のいずれであるかを判定する。具体的には、終端カウント数Cが0より大きいとき目標回転方向Dが正転方向であると判定し、終端カウント数Cが0であるとき目標回転方向Dが逆転方向であると判定する。そしてさらにステップS11では、目標回転方向Dの判定結果を第二記憶領域265に記憶しておく。
ステップS11の後に続くステップS12では、今回のステップS11による目標回転方向Dの判定結果を過去のステップS11による判定結果と比較し、今回の判定結果が正しいか否かを判定する。この判定処理については、今回及び過去複数回分(例えば過去2回分)の判定結果が全て同じとなった場合に、今回の判定結果が正しいと判断する。今回の判定結果が正しいと判断した場合には、その正しいと判断した判定結果を表す電圧の第一抽出信号をステップS13で生成した後、ステップS2へと戻る。一方、今回の判定結果は正しくないと判断した場合には、第一抽出信号の電圧を変化させることなくステップS2へと戻る。
以上説明した第三実施形態によれば、第一実施形態と同様な効果を享受できる。
尚、第三実施形態において、第二抽出部122の機能、フィードバック制御部124の機能、並びに通電部126の一部の機能のうち少なくとも一つをコンピュータ部260によって実現するようにしてもよい。
さらに第三実施形態において、ステップS12を実施せずに、ステップS11の判定結果をそのまま表す第一抽出信号をステップS13で生成するようにしてもよい。
またさらに第三実施形態において、ステップS7を実施した後、ステップS2へ戻る代わりに、正転方向を表すHレベルに第一抽出信号を保持して抽出処理プログラムを強制終了するようにしてもよい。
さらにまた第三実施形態において、第一実施形態のインバータゲート151及び信号線155をコンピュータ部260に接続するようにしてもよい。この場合、ステップS1,S10において、制御信号の立ち下がりエッジを監視する代わりに、反転制御信号の立ち上がりエッジを監視するように抽出処理プログラムを変更する。
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態による第一抽出部を図18に示す。第四実施形態は第三実施形態の変形例であり、第三実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第四実施形態の第一抽出部300は、コンピュータ部310のROM312に記憶されている抽出処理プログラムの点で第三実施形態と異なっている。この抽出処理プログラムの違いによってコンピュータ部310では、RAM313の第三記憶領域316に後述の中間カウント数Cが記憶される。また、抽出処理プログラムの違いによってコンピュータ部310では、制御信号のデューティ比が第一比率Rと実質的に一致するとき目標回転方向Dが正転方向であると判断し、デューティ比が第二比率Rと実質的に一致するとき目標回転方向Dが逆転方向であると判断する。
図19のフローチャートは、第四実施形態の抽出処理プログラムをコンピュータ部310のCPU311が実行することにより順次実施される各ステップを示している。まず、ステップS21は、第三実施形態のステップS1と同様に実施される。
ステップS21において制御信号に立ち下がりエッジが現れた場合に移行するステップS22では、第一記憶領域264のカウント数及び第三記憶領域316の中間カウント数Cを0にリセットした後、ステップS23へ移行する。
ステップS23〜S27は、第三実施形態のステップS3〜S7と同様に実施される。
ステップS26において制御信号に立ち上がりエッジが現れた場合に移行するステップS28では、ステップS26終了時点におけるカウント数を中間カウント数Cとして第三記憶領域316に記憶する。ここで中間カウント数Cは、図20(C)及び図21(C)に「○」で示されるカウント数である。
ステップS28の後に続くステップS29では、基準クロック信号に立ち上がりエッジが現れるのを待つ。基準クロック信号に立ち上がりエッジが現れた場合には、ステップS30において、第一記憶領域264のカウント数から1を減算するダウンカウントを実施した後、ステップS31へ移行する。尚、本実施形態では、ステップS30のダウンカウントによりカウント数が0に達し、さらに次回以降のステップS30によりダウンカウントが進むと、図21(C)に示すようにカウント数が0に保持されず、負値となる。
ステップS31は、第三実施形態のステップS10と同様に実施される。
ステップS31において制御信号に立ち下がりエッジが現れた場合に移行するステップS32では、第一記憶領域264の終端カウント数Cと第三記憶領域316の中間カウント数Cとに基づいて、目標回転方向Dが正転方向又は逆転方向のいずれであるかを判定する。以下、ステップS32の判定処理について具体的に説明する。
図20及び図21からも分かるように本実施形態では、中間カウント数C及び終端カウント数Cを変数とする数式f=(C−C)/{C+(C−C)}によって制御信号のデューティ比を表すことができる。
図20に示すように、制御信号が50%未満の第一比率Rによって正転方向を表しているときには、中間カウント数C及び終端カウント数Cがそれぞれ第一比率Rに応じた正値となるため、数式fの値が第一比率Rと実質的に一致する。ここで「実質的に一致する」とは、基準クロック信号の周期τが有限であることに起因して中間カウント数C及び終端カウント数Cが変動するために生じる誤差(以下、単に誤差という)±εの範囲内で一致することを意味する。
図21に示すように、制御信号が50%を超える第二比率Rによって逆転方向を表しているときには、中間カウント数Cが第二比率Rに応じた正値、また終端カウント数Cが第二比率Rに応じた負値となるため、数式fの値が第二比率Rと実質的に一致する。ここで「実質的に一致する」とは、誤差±εの範囲内で一致することを意味する。
以上の知見に基づきステップS32では、数式fの値が第一比率Rと実質的に一致するとき目標回転方向Dが正転方向であると判定し、数式fの値が第二比率Rと実質的に一致するとき目標回転方向Dが逆転方向であると判定する。このように本実施形態では、第一比率Rが第一基準値に相当し、第二比率Rが第二基準値に相当する。
ステップS32の後に続くステップS33,S34は、第三実施形態のステップS12,S13と同様に実施される。尚、第四実施形態においても、ステップS33を実施せずに、ステップS32の判定結果をそのまま表す第一抽出信号をステップS34で生成するようにしてもよい。
以上説明した第四実施形態では、制御信号のデューティ比を表す数式fの値が実質的に比率R,Rのいずれと一致するかに基づき目標回転方向Dを判断するので、その判断が正確となる。
さらに第四実施形態によれば、第一実施形態と同様にして、バルブタイミングの調整精度の向上とコストダウンとを両立でき、また応答性が速くなる。
(第五実施形態)
本発明の第五実施形態によるモータ制御装置を図22に示す。第五実施形態は第一実施形態の変形例であり、第一実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第五実施形態のモータ制御装置350においてその駆動回路360には、異常判定部362が追加されている。
異常判定部362は、インバータゲート370、コンパレータ371及びトランジスタ372を有している。
インバータゲート370はその入力端子を信号線136に接続されており、第一抽出信号の電圧を反転して出力する。ここでインバータゲート370の出力信号は、図23に示すように、目標回転方向Dとして正転方向を表すときLレベル、特に本実施形態では略0Vとなり、目標回転方向Dとして逆転方向を表すときHレベルとなる。以下の説明では、インバータゲート370の出力信号を反転第一抽出信号という。
コンパレータ371の非反転入力端子には、図22に示すように信号線132から分岐する信号線373が接続され、第二抽出信号が信号線132,373を通じて入力される。コンパレータ371の反転入力端子には、信号線374を通じて基準電圧Vrefが入力される。コンパレータ371は、第二抽出信号の電圧を基準電圧Vrefと比較して出力信号の電圧を高低させる。具体的にコンパレータ371は、図24に示すように、第二抽出信号の電圧が基準電圧Vref以上となるとき出力信号をHレベルとし、第二抽出信号の電圧が基準電圧Vrefを下まわるとき出力信号をLレベルとする。ここで基準電圧Vrefは、図24(A)に示すように、目標回転数Sの取り得る区間内において設定された所定の閾値Sthに対応する電圧である。したがってコンパレータ371の出力信号は、第二抽出信号の表す目標回転数Sが閾値Sth以上となるときHレベルとなり、目標回転数Sが閾値Sthを下まわるときLレベルとなる。
尚、閾値Sthについては、モータ12において設定されたモータ軸14の逆転方向の最大回転数より大きく且つモータ12において設定されたモータ軸14の正転方向の最大回転数より小さな値に設定される。例えば、逆転方向の最大回転数が2000rpmであり且つ正転方向の最大回転数が8000rpmである場合、閾値Sthは4000rpm程度に設定される。
図22に示すようにトランジスタ372のベースには、コンパレータ371の出力端子が信号線375を介して接続され、当該コンパレータ371の出力信号が入力される。トランジスタ372のコレクタは、インバータゲート370の出力端子に接続された信号線376であって反転第一抽出信号を通電部380へ伝達する信号線376の中途部に接続されている。トランジスタ372のエミッタは接地されている。以上により、コンパレータ371の出力信号がHレベルとなるとき信号線376による反転第一抽出信号の伝達が不能となり、コンパレータ371の出力信号がLレベルとなるとき信号線376による反転第一抽出信号の伝達が可能となる。
駆動回路360の通電部380では、反転第一抽出信号を受信するとき、当該反転第一抽出信号が表す目標回転方向Dを実現するようにして、指令電圧Vをモータ12へと印加する。一方、反転第一抽出信号を受信しないときの通電部380では、略0Vの電圧の信号を受信したことと等価になる。そのため通電部380では、Lレベルである略0Vの電圧によって正転方向を表す反転第一抽出信号の受信時と同様にして、正転方向を実現する電圧印加をモータ12に対して実施する。即ち、反転第一抽出信号の非受信時において通電部380は、目標回転方向Dを正転方向に強制設定するのである。
このような第五実施形態では、制御信号をF−V変換して得られる第二抽出信号が閾値Sth以上の目標回転数Sを表しているとき、コンパレータ371の出力信号がHレベルとなる。このとき通電部380では、トランジスタ372の作用により反転第一抽出信号を受信不能となるため、目標回転方向Dを正転方向に強制設定する。したがって、ノイズ重畳等の外乱により制御信号が逆転方向を表すことになっても、目標回転方向Dが正転方向に強制設定されることで、モータ軸14の実回転数Sが逆転方向では本来あり得ない回転数へと急増することがない。そのため、実回転数Sの逆転方向への急増により位相変化機構30等が故障するといった問題が生じない。しかも、目標回転方向Dを正転方向に強制設定することでモータ12に対する通電を継続できるので、耐外乱性が向上するという効果も生まれる。
さらに第五実施形態によれば、第一実施形態と同様な効果を享受できるのである。
(第六実施形態)
本発明の第六実施形態によるモータ制御装置を図25に示す。第六実施形態は第五実施形態の変形例であり、第五実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第六実施形態のモータ制御装置400において駆動回路410は、要素370,371,372に加えてANDゲート420及びインバータゲート424を有する異常判定部412を備えている。
インバータゲート424は、信号線136から分岐する信号線425に接続されており、インバータゲート370と同様に反転第一抽出信号を出力する。ANDゲートの各入力端子は、インバータゲート424の出力端子に接続されて反転第一抽出信号を伝達する信号線426並びに信号線375の中途部にそれぞれ接続されている。図26に示すようにANDゲート420は、入力されるコンパレータ371の出力信号及び反転第一抽出信号が共にHレベルとなるとき自身の出力信号をHレベルとし、それ以外のとき自身の出力信号をLレベルとする。
図25に示すように第六実施形態の制御回路430には、ANDゲート420の出力端子が信号線421を介して接続され、当該ANDゲート420の出力信号が伝達される。
このような第六実施形態では、第二抽出信号が閾値Sthより小さな目標回転数Sを表すときコンパレータ371の出力信号がLレベルとなるので、図26に示すようにANDゲート420の出力信号がLレベルとなる。また、第二抽出信号が閾値Sth以上の目標回転数Sを表すことでコンパレータ371の出力信号がHレベルとなっても、反転第一抽出信号が正転方向を表すLレベルとなるときには、ANDゲート420の出力信号がLレベルとなる。これらの場合に対し、第二抽出信号が閾値Sth以上の目標回転数Sを表し且つ反転第一抽出信号が逆転方向を表すHレベルとなるときには、ANDゲート420の出力信号がHレベルとなる。そこで制御回路430では、ANDゲート420から受信した信号がHレベルとなるとき、ノイズ重畳等の異常が制御信号に生じていると認知し、制御信号の生成を中止する。このように本実施形態では、制御回路430へ伝達されるANDゲート420の出力信号が、異常を表す異常信号に相当する。
以上説明した第六実施形態によれば、異常が制御信号に生じたときに制御回路430が制御信号の生成を直ちに中止できるので、異常に対する処置が迅速となる。
しかも第六実施形態によれば、第五実施形態と同様な効果を享受できるのである。
(第七実施形態)
本発明の第七実施形態によるモータ制御装置を図27に示す。第七実施形態は第六実施形態の変形例であり、第六実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第七実施形態のモータ制御装置450において駆動回路460は、要素370,371,372,420,424に加えてトランジスタ470を有する異常判定部462を備えている。
トランジスタ470のベースは信号線421の中途部に接続され、トランジスタ470のコレクタは信号線137の中途部に接続され、トランジスタ470のエミッタは接地されている。これにより、ANDゲート420の出力信号がHレベルとなるとき信号線137による指令信号の伝達が不能となり、ANDゲート420の出力信号がLレベルとなるとき信号線137による指令信号の伝達が可能となる。
このような第七実施形態では、第二抽出信号が閾値Sth以上の目標回転数Sを表し且つ反転第一抽出信号が逆転方向を表すときANDゲート420の出力信号がHレベルとなり、駆動回路460の通電部464は指令信号の受信を禁止される。そこで通電部464では、指令信号を受信不能となったときモータ12への通電を強制停止する。よって、外乱により制御信号が逆転方向を表すことになっても、モータ12への通電が停止されることで、モータ軸14の実回転数Sが逆転方向では本来あり得ない回転数へと急増することがない。そのため、実回転数Sの逆転方向への急増により位相変化機構30等が故障するといった問題が生じない。尚、第二抽出信号が閾値Sth以上の目標回転数Sを表すものの、反転第一抽出信号が正転方向を表すときには、通電部464が第五実施形態の通電部380と同様にして目標回転方向Dを正転方向に強制設定することで、モータ12への通電が正常通り継続され得る。
またさらに第七実施形態によれば、第一実施形態と同様の効果を享受できる。
しかも第七実施形態によれば、異常が制御信号に生じたとき制御回路430が第六実施形態と同様にして制御信号の生成を直ちに中止できるので、異常に対する処置が迅速となる。
尚、第七実施形態において、ANDゲート420の出力信号を制御回路430へ伝達しないようにしてもよい。
(第八実施形態)
本発明の第八実施形態によるモータ制御装置を図28に示す。第八実施形態は第五実施形態の変形例であり、第五実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第八実施形態のモータ制御装置500においてその駆動回路510には、演算部512が追加されている。
演算部512は信号線133,134,135に接続され、受信した各ホール素子18の検出信号からモータ軸14の実回転数Sを割り出す。さらに演算部512は、割り出した実回転数Sに対して電圧が図29(A)に示すように比例する回転数信号を生成する。
図28に示すように駆動回路510のフィードバック制御部514は、演算部512から回転数信号を伝達する信号線515に接続されている。フィードバック制御部514は、受信した回転数信号が表す実回転数SをP制御によって目標回転数Sと一致させるための指令電圧Vを決定し、その決定した指令電圧Vを表す指令信号を生成する。
駆動回路510の異常判定部516においてコンパレータ517の非反転入力端子には、信号線515から分岐する信号線518が接続され、回転数信号が信号線515,518を通じて入力される。コンパレータ517の反転入力端子には信号線519を通じて基準電圧Vrefが入力されており、コンパレータ517は回転数信号の電圧を基準電圧Vrefと比較して出力信号の電圧を高低させる。具体的にコンパレータ517は、図29に示すように、回転数信号の電圧が基準電圧Vref以上となるとき出力信号をHレベルとし、回転数信号の電圧が基準電圧Vrefを下まわるとき出力信号をLレベルとする。ここで基準電圧Vrefは、図29(A)に示す如く、第五実施形態と同様に定められた閾値Sthに対応する電圧である。したがってコンパレータ517の出力信号は、回転数信号の表す実回転数Sが閾値Sth以上となるときHレベルとなり、実回転数Sが閾値Sthを下まわるときLレベルとなる。このように電圧が変化するコンパレータ517の出力信号は、信号線375を通じてトランジスタ372のベースへと伝達される。
このような第八実施形態では、回転数信号の表す実回転数Sが閾値Sth以上であるとき、制御信号が表す目標回転数Sも略閾値Sth以上であると推定することができる。また、回転数信号の表す実回転数Sが閾値Sth以上であるときコンパレータ517の出力信号がHレベルとなるので、通電部380では、トランジスタ372の作用によって反転第一抽出信号を受信不能となり、目標回転方向Dを正転方向に強制設定する。したがって、外乱により制御信号が逆転方向を表すことになっても、目標回転方向Dが正転方向に強制設定されることで、実回転数Sが逆転方向では本来あり得ない回転数へと急増することがない。そのため、実回転数Sの逆転方向への急増により位相変化機構30等が故障するといった問題が生じない。しかも、目標回転方向Dを正転方向に強制設定することでモータ12に対する通電を継続できるので、耐外乱性が向上する。
さらに第八実施形態によれば、第一実施形態と同様な効果を享受できるのである。
(第九実施形態)
本発明の第九実施形態によるモータ制御装置を図30に示す。第九実施形態は第八実施形態に第六実施形態の特徴的構成を追加した変形例であり、第八実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第九実施形態のモータ制御装置550において駆動回路560は、要素370,517,372に加えてANDゲート570及びインバータゲート574を有する異常判定部562を備えている。
インバータゲート574は、第六実施形態のインバータゲート424に準じて、信号線136から分岐する信号線575に接続されており、反転第一抽出信号を出力する。ANDゲート570の各入力端子は、第六実施形態のANDゲート420に準じて、インバータゲート574の出力端子に接続された信号線576並びに信号線375の中途部にそれぞれ接続されている。したがってANDゲート570は、コンパレータ517の出力信号及び反転第一抽出信号が共にHレベルとなるとき自身の出力信号をHレベルとし、それ以外のとき自身の出力信号をLレベルとする。
第九実施形態の制御回路580には、第六実施形態と同様にANDゲート570の出力端子が信号線571を介して接続され、当該ANDゲート570の出力信号が伝達される。
このような第九実施形態では、回転数信号が閾値Sthより小さな実回転数Sを表すときコンパレータ517の出力信号がLレベルとなるので、ANDゲート570の出力信号がLレベルとなる。また、回転数信号が閾値Sth以上の実回転数Sを表すことでコンパレータ517の出力信号がHレベルとなっても、反転第一抽出信号が正転方向を表すLレベルとなるときには、ANDゲート570の出力信号がLレベルとなる。これらの場合に対し、回転数信号が閾値Sth以上の実回転数Sを表し且つ反転第一抽出信号が逆転方向を表すHレベルとなるときには、ANDゲート570の出力信号がHレベルとなる。そこで制御回路580では、ANDゲート570から受信した信号がHレベルとなるとき、異常が制御信号に生じていると認知し、制御信号の生成を中止する。このように本実施形態では、制御回路580へ伝達されるANDゲート570の出力信号が、異常を表す異常信号に相当する。
以上説明した第九実施形態によれば、異常が制御信号に生じたときに制御回路580が制御信号の生成を直ちに中止できるので、異常に対する処置が迅速となる。
しかも第九実施形態によれば、第八実施形態と同様な効果を享受できるのである。
(第十実施形態)
本発明の第十実施形態によるモータ制御装置を図31に示す。第十実施形態は第九実施形態に第七実施形態の特徴的構成を追加した変形例であり、第九実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第十実施形態のモータ制御装置600において駆動回路610は、要素370,517,372,570,574に加えてトランジスタ620を有する異常判定部612を備えている。
トランジスタ620は、第七実施形態のトランジスタ470に準じて、ベースを信号線571の中途部に、コレクタを信号線137の中途部にそれぞれ接続され、またエミッタを接地されている。したがって、ANDゲート570の出力信号がHレベルとなるとき信号線137による指令信号の伝達が不能となり、ANDゲート570の出力信号がLレベルとなるとき信号線137による指令信号の伝達が可能となる。
このような第十実施形態では、回転数信号が閾値Sth以上の実回転数Sを表し且つ反転第一抽出信号が逆転方向を表すときANDゲート570の出力信号がHレベルとなり、駆動回路610の通電部614は指令信号の受信を禁止される。そこで通電部614では、指令信号を受信不能となったときモータ12への通電を強制停止する。本実施形態において実回転数Sが閾値Sth以上であるときは目標回転数Sも略閾値Sth以上であると推定可能なため、外乱により制御信号が逆転方向を表すことになってもモータ12への通電が停止されることで、実回転数Sが逆転方向では本来あり得ない目標回転数Sへと急増することがない。そのため、実回転数Sの逆転方向への急増により位相変化機構30等が故障するといった問題が生じない。尚、回転数信号が閾値Sth以上の目標回転数Sを表すものの、反転第一抽出信号が正転方向を表すときには、通電部614が第八実施形態の通電部380と同様にして目標回転方向Dを正転方向に強制設定することで、モータ12への通電が正常通り継続され得る。
またさらに第十実施形態によれば、第一実施形態と同様の効果を享受できるのである。
しかも第十実施形態によれば、異常が制御信号に生じたとき制御回路580が第九実施形態と同様にして制御信号の生成を直ちに中止できるので、異常に対する処置が迅速となる。
尚、第十実施形態において、ANDゲート570の出力信号を制御回路580へ伝達しないようにしてもよい。
(第十一実施形態)
本発明の第十一実施形態によるモータ制御装置を図32に示す。第十一実施形態は第四実施形態の変形例であり、第四実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第十一実施形態のモータ制御装置650では、目標回転方向D及びその他の制御情報をデューティ比により表す制御信号が、制御回路660から駆動回路670へと伝達される。
制御回路660は、クランク軸及びカム軸11の回転数等に基づいて、バルブタイミングを変化させるか保持するかを決定する。バルブタイミングの変化を決定したとき制御回路660は、モータ軸14の実回転数Sを目標回転数Sと一致させるために駆動回路670で実施する制御方式(以下、単に制御方式という)として、P制御を選択する。一方、バルブタイミングの保持を決定したとき制御回路660は、制御方式として比例・積分制御(以下、PI制御という)を選択する。
こうして選択された制御方式を目標回転方向Dと組み合わせてデューティ比で表す制御信号を、制御回路660は生成する。具体的に制御信号のデューティ比は、図33に示すように、目標回転方向Dが正転方向であり且つ制御方式がP制御であるとき第一比率rに設定され、目標回転方向Dが正転方向であり且つ制御方式がPI制御であるとき第二比率rに設定される。また、制御信号のデューティ比は、目標回転方向Dが逆転方向であり且つ制御方式がP制御であるとき第三比率rに設定され、目標回転方向Dが逆転方向であり且つ制御方式がPI制御であるとき第四比率rに設定される。本実施形態において各比率r,r,r,rは、比率r,rが50%より小さく且つ比率r,rが50%より大きい限りにおいて、互いに異なる値に設定可能である。例えば、各比率r,r,r,rはそれぞれ20%,40%,60%,80%に設定される。尚、本実施形態においても、制御信号はそれの周波数によって目標回転数Sを表している。
駆動回路670において第一抽出部672のコンピュータ部680は、図32に示すように信号線673を介してフィードバック制御部674に接続されている。ここで信号線673は、後述する第三抽出信号をコンピュータ部680からフィードバック制御部674へと伝達する信号線である。コンピュータ部680はさらに、ROM682に記憶されている抽出処理プログラムの点で第四実施形態と異なっている。この抽出処理プログラムの違いによってコンピュータ部680では、RAM683の第四記憶領域687に制御方式が記憶される。
図34のフローチャートは、第十一実施形態の抽出処理プログラムをコンピュータ部680のCPU681が実行することにより順次実施される各ステップを示している。まず、ステップS41〜S51は、第四実施形態のステップS21〜S31と同様に実施される。
ステップS51において制御信号に立ち下がりエッジが現れた場合に移行するステップS52では、第一記憶領域264の終端カウント数Cと第三記憶領域316の中間カウント数Cとに基づいて、目標回転方向Dが正転方向又は逆転方向のいずれであるかを判定する。それと共にステップS52では、第一記憶領域264の終端カウント数Cと第三記憶領域316の中間カウント数Cとに基づいて、制御方式がP制御又はPI制御のいずれであるかを判定する。以下、ステップS52の判定処理について具体的に説明する。
第四実施形態と同様に第十一実施形態では、図35〜図38の各分図(C)に「○」及び「●」で示される中間カウント数C及び終端カウント数Cを変数した数式fによって、制御信号のデューティ比を表すことができる。
図35に示すように、制御信号が第一比率rによって正転方向及びP制御を表しているときには、中間カウント数C及び終端カウント数Cがそれぞれ第一比率rに応じた正値となるため、数式fの値が第一比率rと実質的に一致する。ここで「実質的に一致する」とは、誤差±δの範囲内で一致することを意味する。図36に示すように、制御信号が第二比率rによって正転方向及びPI制御を表しているときには、中間カウント数C及び終端カウント数Cがそれぞれ第二比率rに応じた正値となるため、数式fの値が第二比率rと実質的に一致する。ここで「実質的に一致する」とは、誤差±δの範囲内で一致することを意味する。
図37に示すように、制御信号が第三比率rによって逆転方向及びP制御を表しているときには、中間カウント数Cが第三比率rに応じた正値、また終端カウント数Cが第三比率rに応じた負値となるため、数式fの値が第三比率rと実質的に一致する。ここで「実質的に一致する」とは、誤差±δの範囲内で一致することを意味する。図38に示すように、制御信号が第四比率rによって逆転方向及びPI制御を表しているときには、中間カウント数Cが第四比率rに応じた正値、また終端カウント数Cが第四比率rに応じた負値となるため、数式fの値が第四比率rと実質的に一致する。ここで「実質的に一致する」とは、誤差±δの範囲内で一致することを意味する。
以上の知見に基づきステップS52では、数式fの値が第一比率rと実質的に一致するとき目標回転方向Dが正転方向、制御方式がP制御であると判定し、数式fの値が第二比率rと実質的に一致するとき目標回転方向Dが正転方向、制御方式がPI制御であると判定する。また、ステップS52では、数式fの値が第三比率rと実質的に一致するとき目標回転方向Dが逆転方向、制御方式がP制御であると判定し、数式fの値が第四比率rと実質的に一致するとき目標回転方向Dが逆転方向、制御方式がPI制御であると判定する。このように本実施形態では、第一及び第二比率r,rが第一基準値に相当し、第三及び第四比率r,rが第二基準値に相当する。
尚、ステップS52では、目標回転方向D及び制御方式の判定結果をそれぞれ第二記憶領域265及び第四記憶領域687に記憶しておく。
ステップS52の後に続くステップS53では、今回のステップS52による目標回転方向D及び制御方式の判定結果を過去のステップS52による判定結果と比較し、今回の判定結果が正しいか否かを判定する。この判定処理については、目標回転方向D及び制御方式の双方について今回及び過去複数回分の判定結果が全て同じとなった場合に、今回の判定結果が正しいと判断する。今回の判定結果が正しいと判断した場合には、その正しいと判断した判定結果のうち目標回転方向Dのみを表す第一抽出信号と、当該判定結果のうち制御方式のみを表す第三抽出信号とをステップS54で生成した後、ステップS42へと戻る。一方、今回の判定結果は正しくないと判断した場合には、第一抽出信号及び第三抽出信号に変化を与えることなくステップS42へと戻る。
尚、第十一実施形態において、ステップS53を実施せずに、ステップS52の判定結果をそのまま表す第一抽出信号及び第三抽出信号をステップS54で生成するようにしてもよい。
フィードバック制御部674は、上述のようにして生成された第三抽出信号を受信し、当該第三抽出信号が表す制御方式によってモータ軸14の実回転数Sを目標回転数Sと一致させるための指令電圧Vを決定する。この指令電圧Vを通電部126によりモータ12へ印加する駆動回路670では、バルブタイミングの保持時においてPI制御が実施されることになる。したがって第十一実施形態によれば、バルブタイミングの保持精度が向上する。
またさらに第十一実施形態によれば、制御信号のデューティ比を表す数式fの値が実質的に比率r,r,r,rのいずれと一致するかに基づき目標回転方向D及び制御方式を判断するので、その判断が正確となる。
しかも第十一実施形態によれば、第一実施形態と同様にして、バルブタイミングの調整精度の向上とコストダウンとを両立でき、また応答性が速くなる。
(第十二実施形態)
本発明の第十二実施形態によるモータ制御装置を図39に示す。第十二実施形態は第十一実施形態の変形例であり、第十一実施形態と同一の構成部分には同一符号を付すことで説明を省略する。
第十二実施形態のモータ制御装置700では、目標回転方向D及びその他の制御情報であって制御方式とは異なる情報をデューティ比により表す制御信号が、制御回路710から駆動回路720へと伝達される。
制御回路710は、バルブタイミング調整の安定性を重視するか応答性を重視するかをエンジンの運転状況等に基づいて決定する。安定性の重視を決定したとき制御回路710は、モータ軸14の実回転数Sを目標回転数Sと一致させるために駆動回路720で実施するP制御のゲイン(以下、制御ゲインという)を第一ゲインKにセットする。一方、応答性の重視を決定したとき制御回路710は、制御ゲインを第一ゲインKより大きな第二ゲインKにセットする。
こうしてセットされた制御ゲインを目標回転方向Dと組み合わせてデューティ比で表す制御信号を、制御回路710は生成する。具体的に制御信号のデューティ比は、図40に示すように、目標回転方向Dが正転方向であり且つ制御ゲインが第一ゲインKであるとき第一比率rに設定され、目標回転方向Dが正転方向であり且つ制御ゲインが第二ゲインKであるとき第二比率rに設定される。また、制御信号のデューティ比は、目標回転方向Dが逆転方向であり且つ制御ゲインが第一ゲインKであるとき第三比率rに設定され、目標回転方向Dが逆転方向であり且つ制御ゲインが第二ゲインKであるとき第四比率rに設定される。尚、本実施形態では、各比率r,r,r,rが第十一実施形態と同様な大小関係をもって設定され、また制御信号がそれの周波数によって目標回転数Sを表している。
図39に示す駆動回路720は、第一抽出部722のコンピュータ部730及びフィードバック制御部724を除いて、第十一実施形態の駆動回路670と同様に構成されている。
第十二実施形態のコンピュータ部730では、ROM732に記憶されている抽出処理プログラムをCPU731が実行することにより、制御ゲインがRAM733の第四記憶領域737に記憶される。
図41のフローチャートは、CPU731が抽出処理プログラムを実行することにより順次実施される各ステップを示している。まず、ステップS61〜S71は、第十一実施形態のステップS41〜S51と同様に実施される。
ステップS71において制御信号に立ち下がりエッジが現れた場合に移行するステップS72及びそれに続くステップS73,S74では、第十一実施形態のステップS52,S53,S54において「制御方式」、「P制御」、「PI制御」、「第四記憶領域687」をそれぞれ「制御ゲイン」、「第一ゲインK」、「第二ゲインK」、「第四記憶領域737」に読み替えた処理を実施する。
第十二実施形態のフィードバック制御部724は、第三抽出信号が表す制御ゲインを用いたP制御によりモータ軸14の実回転数Sを目標回転数Sと一致させるための指令電圧Vを決定する。そして、この指令電圧Vは通電部126によりモータ12へと印加される。そのため、制御ゲインがより小さな第一ゲインKにセットされるときには、回転位相の変化速度が小さくなるので、バルブタイミング調整の安定性が増す、あるいは遅角動作時のように負荷が軽くなるときに目標回転数Sへの収束性が向上する。一方、制御ゲインがより大きな第二ゲインKにセットされるときには、回転位相の変化速度が大きくなるので、バルブタイミング調整の特に進角動作時において応答性が速くなる。
またさらに第十二実施形態によれば、制御信号のデューティ比を表す数式fの値が実質的に比率r,r,r,rのいずれと一致するかに基づき目標回転方向D及び制御ゲインを判断するので、その判断が正確となる。
しかも第十二実施形態によれば、第一実施形態と同様にして、バルブタイミングの調整精度の向上とコストダウンとを両立でき、また応答性が速くなる。
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明はそれら複数の実施形態に限定して解釈されるものではない。
例えば、制御信号のデューティ比によって目標回転方向Dと共に表す制御情報としては、第十一及び第十二実施形態において制御方式又は制御ゲインを採用しているが、それら以外の情報であってもよい。また、制御方式及び制御ゲインの双方を目標回転方向Dと組み合わせてデューティ比により表す制御信号を用いてもよい。
またさらに第二〜第四、第十一及び第十二実施形態の特徴的構成を第五〜第十実施形態において採用するようにしてもよい。尚、第三、第四、第十一及び第十二実施形態の特徴的構成を第五〜第十実施形態において採用する場合には、異常判定部362,412,462,516,562,612の機能をコンピュータ部260,310,680,730によって実現するようにしてもよい。また、第三、第四、第十一及び第十二実施形態の特徴的構成を第八〜第十実施形態において採用する場合には、演算部512の機能をコンピュータ部260,310,680,730によって実現するようにしてもよい。
さらにまた第一〜第十二実施形態では、バルブタイミングを調整するバルブ開閉制御装置としてのバルブタイミング調整装置に本発明を適用した例について説明したが、バルブリフトを調整するバルブ開閉制御装置に本発明を適用してもよい。
加えて、本発明を適用した第一〜第十二実施形態のバルブタイミング調整装置では、回転体としてのスプロケット32に対して同一回転方向となる正転方向へモータ12が相対回転するときバルブタイミングを遅角側へ変化させ、スプロケット32に対してモータ12が逆転方向へ相対回転するときバルブタイミングを進角側へ変化させている。本発明を適用するバルブ開閉制御装置は、スプロケット32に対して同一回転方向となる正転方向へモータ12が相対回転するときバルブタイミングを進角側へ、またスプロケット32に対してモータ12が逆転方向へ相対回転するときバルブタイミングを遅角側へ変化させるバルブタイミング調整装置であってもよい。
第一実施形態によるモータ制御装置を示すブロック図である。 第一実施形態によるバルブタイミング調整装置を示す断面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 第一実施形態による通電部の要部を示す回路図である。 第一実施形態で生成される制御信号を説明するための特性図である。 第一実施形態で生成される制御信号を説明するための特性図である。 第一実施形態で生成される第一抽出信号を説明するための特性図である。 第一実施形態で生成される第二抽出信号を説明するための特性図である。 第一実施形態による第一抽出部の構成を示すブロック図である。 第一実施形態による第一抽出部の作動を説明するための特性図である。 第一実施形態による第一抽出部の作動を説明するための特性図である。 第二実施形態による第一抽出部の構成を示すブロック図である。 第二実施形態による第一抽出部の作動を説明するための特性図である。 第二実施形態による第一抽出部の作動を説明するための特性図である。 第三実施形態による第一抽出部の構成を示すブロック図である。 第三実施形態による第一抽出部の作動を説明するためのフローチャートである。 第四実施形態による第一抽出部の構成を示すブロック図である。 第四実施形態による第一抽出部の作動を説明するためのフローチャートである。 第四実施形態による第一抽出部の作動を説明するための特性図である。 第四実施形態による第一抽出部の作動を説明するための特性図である。 第五実施形態によるモータ制御装置を示すブロック図である。 第五実施形態で生成される第一抽出信号及び反転第一抽出信号を説明するための特性図である。 第五実施形態で生成される第二抽出信号及びコンパレータの出力信号を説明するための特性図である。 第六実施形態によるモータ制御装置を示すブロック図である。 第六実施形態で生成されるコンパレータの出力信号、反転第一抽出信号及びANDゲートの出力信号を説明するための特性図である。 第七実施形態によるモータ制御装置を示すブロック図である。 第八実施形態によるモータ制御装置を示すブロック図である。 第八実施形態で生成される回転数信号及びコンパレータの出力信号を説明するための特性図である。 第九実施形態によるモータ制御装置を示すブロック図である。 第十実施形態によるモータ制御装置を示すブロック図である。 第十一実施形態によるモータ制御装置を示すブロック図である。 第十一実施形態で生成される制御信号を説明するための特性図である。 第十一実施形態による第一抽出部の作動を説明するためのフローチャートである。 第十一実施形態による第一抽出部の作動を説明するための特性図である。 第十一実施形態による第一抽出部の作動を説明するための特性図である。 第十一実施形態による第一抽出部の作動を説明するための特性図である。 第十一実施形態による第一抽出部の作動を説明するための特性図である。 第十二実施形態によるモータ制御装置を示すブロック図である。 第十二実施形態で生成される制御信号を説明するための特性図である。 第十二実施形態による第一抽出部の作動を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 バルブタイミング調整装置、12 モータ、14 モータ軸、30 位相変化機構、32 スプロケット(回転体)、100,350,400,450,500,550,600,650,700 モータ制御装置、110,360,410,460,510,560,610,670,720 駆動回路、120,210,250,300,672,722 第一抽出部、122 第二抽出部、124,514,674,724 フィードバック制御部、126,380,464,614 通電部、150 パルスジェネレータ、151 インバータゲート、152,224 アップダウンカウンタ、153 方向判定部、180,430,580,660,710 制御回路、220 第一ANDゲート、221 第二ANDゲート、225 エッジ検出部、260,310,680,730 コンピュータ部、261,311,681,731 CPU、262,312,682,732 ROM、263,313,683,733 RAM、264 第一記憶領域、265 第二記憶領域、316 第三記憶領域、362,412,462,516,562,612 異常判定部、370,424,574 インバータゲート、371,517 コンパレータ、372 トランジスタ、420,570 ANDゲート、470,620 トランジスタ、512 演算部、687,737 第四記憶領域

Claims (16)

  1. モータの回転トルクを利用してエンジンのバルブ開閉を制御するバルブ開閉制御装置であって、
    制御回路が生成した制御信号を受信し、前記制御信号が周波数により表す前記モータの目標回転数並びに前記制御信号がデューティ比により表す前記モータの目標回転方向に基づき前記モータを通電駆動する駆動回路を、
    備えることを特徴とするバルブ開閉制御装置。
  2. 前記駆動回路は、前記制御信号のデューティ比と基準比較値との大小関係から前記モータの目標回転方向の正逆を判断することを特徴とする請求項1に記載のバルブ開閉制御装置。
  3. 前記駆動回路は、前記制御信号のデューティ比が第一基準値と実質的に一致するとき前記モータの目標回転方向が正転方向であると判断し、前記制御信号のデューティ比が前記第一基準値とは異なる第二基準値と実質的に一致するとき前記モータの目標回転方向が逆転方向であると判断することを特徴とする請求項1に記載のバルブ開閉制御装置。
  4. 前記制御信号は、前記モータの目標回転方向及びその他の制御情報をデューティ比により表すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のバルブ開閉制御装置。
  5. 前記エンジンのバルブタイミングを調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のバルブ開閉制御装置。
  6. 前記エンジンと同期して回転する回転体を備え、
    前記回転体に対して、同一回転方向となる正転方向へ又はその正転方向とは逆となる逆転方向へ前記モータが相対回転するとき、前記エンジンのバルブタイミングを変化させることを特徴とする請求項5に記載のバルブ開閉制御装置。
  7. 前記モータの目標回転方向として正転方向を表す前記制御信号のデューティ比は、前記モータの目標回転方向として逆転方向を表す前記制御信号のデューティ比より小さいことを特徴とする請求項6に記載のバルブ開閉制御装置。
  8. 前記駆動回路は、前記制御信号が表す前記モータの目標回転数が閾値以上となるとき、前記モータの目標回転方向を正転方向に強制設定することを特徴とする請求項6又は7に記載のバルブ開閉制御装置。
  9. 前記駆動回路は、前記制御信号が表す前記モータの目標回転数が閾値以上となり且つ前記制御信号が表す前記モータの目標回転方向が逆転方向となるとき、前記モータへの通電を強制停止することを特徴とする請求項6又は7に記載のバルブ開閉制御装置。
  10. 前記駆動回路は、前記制御信号が表す前記モータの目標回転数が前記閾値以上となり且つ前記制御信号が表す前記モータの目標回転方向が逆転方向となるとき、異常を表す異常信号を前記制御回路へ送信することを特徴とする請求項8又は9に記載のバルブ開閉制御装置。
  11. 前記駆動回路は、前記モータの実回転数が閾値以上となるとき、前記モータの目標回転方向を正転方向に強制設定することを特徴とする請求項6又は7に記載のバルブ開閉制御装置。
  12. 前記駆動回路は、前記モータの実回転数が閾値以上となり且つ前記制御信号が表す前記モータの目標回転方向が逆転方向となるとき、前記モータへの通電を強制停止することを特徴とする請求項6又は7に記載のバルブ開閉制御装置。
  13. 前記駆動回路は、前記モータの実回転数が前記閾値以上となり且つ前記制御信号が表す前記モータの目標回転方向が逆転方向となるとき、異常を表す異常信号を前記制御回路へ送信することを特徴とする請求項11又は12に記載のバルブ開閉制御装置。
  14. 前記閾値は、前記モータに設定される逆転方向の最大回転数より大きく且つ前記モータに設定される正転方向の最大回転数より小さく設定されることを特徴とする請求項8〜13のいずれか一項に記載のバルブ開閉制御装置。
  15. 前記エンジンのバルブリフトを調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のバルブ開閉制御装置。
  16. 前記エンジンを制御する前記制御回路を備えることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載のバルブ開閉制御装置。
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