JP2005199724A - 二軸配向積層ポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 平坦面を平坦化しつつ、巻き取り性や加工性に優れ、磁気記録媒体、特にメタル塗布型の高記録密度磁気記録媒体としたときに優れた電磁変換特性を発現する二軸配向積層ポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体を提供すること。
【解決手段】 第2ポリエステル層の片面に、炭素数が12個以上の脂肪族モノカルボン酸および多価アルコールからなるエステル化合物と平均粒径の異なる3種の不活性粒子を含有する第1ポリエステル層を積層してなり、長手方向のヤング率が4GPa以上であり、幅方向のヤング率が6GPa以上でありそして幅方向のヤング率が長手方向のヤング率より大きい、二軸配向積層ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
【解決手段】 第2ポリエステル層の片面に、炭素数が12個以上の脂肪族モノカルボン酸および多価アルコールからなるエステル化合物と平均粒径の異なる3種の不活性粒子を含有する第1ポリエステル層を積層してなり、長手方向のヤング率が4GPa以上であり、幅方向のヤング率が6GPa以上でありそして幅方向のヤング率が長手方向のヤング率より大きい、二軸配向積層ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明は二軸配向積層ポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体に関する。さらに詳しくは、耐ブロッキング性、巻き取り性および加工適性に優れた二軸配向積層ポリエステルフィルムおよびそれを用いた電磁変化特性に優れた磁気記録媒体に関する。
ポリエチレンテレフタレートフィルムに代表される二軸配向ポリエステルフィルムは、優れた物理的および化学的特性を有することから広い用途に用いられ、特に磁気記録媒体のベースフィルムとして好適に用いられている。
近年、磁気記録媒体においては、高密度化、高容量化が進められており、それに伴ってベースフィルムのさらなる表面平坦化や厚みの薄膜化が要望されている。特に最近開発された蒸着型磁気テープに匹敵する性能を有する重層メタル方式の磁気テープでは、より一層厳しいベースフィルムの表面平坦化が要求されてきている。
近年、磁気記録媒体においては、高密度化、高容量化が進められており、それに伴ってベースフィルムのさらなる表面平坦化や厚みの薄膜化が要望されている。特に最近開発された蒸着型磁気テープに匹敵する性能を有する重層メタル方式の磁気テープでは、より一層厳しいベースフィルムの表面平坦化が要求されてきている。
しかしながら、優れた電磁変換特性を維持するためにフィルム表面を平坦化すると、フィルムの滑り性やエアースクイズ性が悪くなり、ロール状に巻き上げる際に、シワやブツが入りやすくなり、良好に巻き上げることが非常に難しくなる。また、ロール状に巻き上げた後も、例えばフィルム加工工程において滑り性が悪いと、接触する金属ロールとの摩擦が増加して、フィルムにシワが入ったり、磁性層の円滑な塗布を妨げたり、またカレンダー処理が円滑にできない場合が生じる。
ポリエステルフィルムの滑り性改良には、(1)製造過程において原料ポリマー中に触媒残渣による不活性粒子を析出させる方法、(2)触媒残渣とは別に不活性粒子を添加する方法などがあり、これらによってフィルム表面に微細凹凸が付与される。フィルム中のこれらの粒子は、その大きさが大きい程フィルム表面に大きな凹凸を形成し、またその含有量が多い程フィルム表面に凹凸を数多く形成する。したがって、これら粒子の大きさを大きくするかまたは含有量を多くすると、フィルム表面は粗いものとなり、滑り性を向上させることになる。しかし、前述のように、電磁変換特性を向上させるためにベースフィルムの表面はできるだけ平坦であることが求められている。これは、ベースフィルムの表面が粗いと、磁気記録媒体に加工する際に該フイルムの表面突起が磁性層塗布後も磁性層面を突き上げ、電磁変換特性を悪化させるからである。したがって、ベースフィルム中の粒子の大きさが大きい程、また、その含有量が多い程、フィルム表面が粗くなり、滑り性が良好になるのとは逆に電磁変換特性は悪化することになる。
この滑り性の改良と電磁変換特性の向上という相反する特性を両立させる手段としては、フィルムの2つの面にそれぞれ異なる表面形状を発現させることが提案されている。具体的には、磁性層を塗布する面は平坦な電磁変換特性を改善できる層を、磁性層を塗布する面の反対面は粗面化によって滑り性が向上された層をそれぞれ形成する二軸配向積層ポリエステルフィルムが広く知られている。
しかしながら、上記のような二軸配向積層ポリエステルフィルムを用い、磁性層を塗布する面(平坦面)を平坦化し、磁性層を塗布する面の反対面(以下、粗面と称する)を粗面化した場合でも、該フィルムの厚みが薄いときには、粗面側層に含有させる粒子の種類、粒径または量によって、磁性層を塗布する面(平坦面)に粗面化された粗面が影響をおよぼし、平坦面にうねり等を生じさせて、その平坦性が損なわれるという問題が生じる。特に、最近の高密度磁気記録媒体では、磁性層のさらなる平坦化の要求に応えるために線圧の高いメタルカレンダーが使用されることから、上述の粗面側に存在する粒子が平坦面を突き上げて平坦面の平坦性を低下させる問題は極めて大きな問題となってきている。
粗面側から突き上げられた平坦面の突起を少なくするには、粗面側に含有させる粒子の粒径を小さくするかあるいは粒子の添加量を少なくする方法がある。しかし、前者の場合には粗面側表面に形成される突起の高さが低いが故に、十分なエアースクイズ性が得られず、また後者の場合には該表面に形成される突起頻度が少ないが故に十分なフィルムの滑り性が得られない。そのため、フィルムをロール状に巻く場合には、前者のときは縦シワが入り、また後者のときはブツが発生し、十分な製品歩留りが得られない。具体的には、電磁変換特性のさらなる向上を目的に、磁性層面側のフィルム表面を極めて平坦化させようと実質的に粒子を含まない平坦層が提案されている。この場合テープ加工時の平坦面側の搬送性が乏しいことから、その工程でシワが入り、製品歩留りが大きく低下しやすい問題が生じている。
このように、平坦面の平坦化とフィルムの滑り性とを高度に両立させたフィルムは未だ提供されていないのが現状である。
このように、平坦面の平坦化とフィルムの滑り性とを高度に両立させたフィルムは未だ提供されていないのが現状である。
また、リニア記録方式の磁気記録テープとして用いる場合、上述の平坦面の平坦化とフィルムの滑り性とを高度に両立させるほかに、粗面も平坦化させることが要求されてきている。これは、トラック密度が高くなるに連れて、トラックずれの対策が必要となり、粗面であるバックコート側にトラッキングサーボ信号を記録してトラックの位置決め精度向上を図ることが行われているからである。したがって、リニア記録方式の磁気記録テープとして用いる場合、バックコート側の粗面化も制約され、平坦面および粗面を平坦化させつつフィルムの滑り性を高度に発現させることも要求されてきている。
本発明の目的は、上述の従来技術の欠点を解消し、平坦面を平坦化しつつ、巻き取り性や加工性に優れ、磁気記録媒体、特にメタル塗布型の高記録密度磁気記録媒体としたときに優れた電磁変換特性を発現しうる二軸配向積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明の他の目的は、平坦面だけでなく粗面も平坦化させるという新規な要求に対応しつつ、巻き取り性や加工性に優れ、磁気記録媒体、特にメタル塗布型の高記録密度磁気記録媒体としたときに優れた電磁変換特性を発現しうる二軸配向積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、本発明の二軸配向積層フィルムをベースフィルムとし、優れた電磁変換特性を有する磁気記録媒体を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
(A)(1)少なくとも下記3種の不活性粒子:
平均粒径が0.4μm以上0.7μm以下であり且つ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第1不活性粒子、平均粒径が0.2μm以上0.4μm未満であり且つ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第2不活性粒子および平均粒径が0.01μm以上0.2μm未満である第3不活性粒子、並びに炭素数が12以上の脂肪族モノカルボン酸と多価アルコールとのエステル化合物を、下記割合:
第1不活性粒子 0.005〜0.1重量%、第2不活性粒子 0.05〜0.3重量%、第3不活性粒子 0.1〜0.5重量%および該エステル化合物 0.05〜0.25重量%で且つ下記式
−0.5x+0.15≦y≦−0.5x+0.3
(A)(1)少なくとも下記3種の不活性粒子:
平均粒径が0.4μm以上0.7μm以下であり且つ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第1不活性粒子、平均粒径が0.2μm以上0.4μm未満であり且つ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第2不活性粒子および平均粒径が0.01μm以上0.2μm未満である第3不活性粒子、並びに炭素数が12以上の脂肪族モノカルボン酸と多価アルコールとのエステル化合物を、下記割合:
第1不活性粒子 0.005〜0.1重量%、第2不活性粒子 0.05〜0.3重量%、第3不活性粒子 0.1〜0.5重量%および該エステル化合物 0.05〜0.25重量%で且つ下記式
−0.5x+0.15≦y≦−0.5x+0.3
ここで、xは第2不活性粒子の含有割合(wt%)でありそしてyは該エステル化合物の含有割合(wt%)である、
を満足する割合で含有し、ここで上記3種の不活性粒子は粒径分布曲線において、上記平均粒径の範囲内にそれぞれ存在する明瞭に区別しうる3つの粒径ピークを示す、そして
(2)中心面平均表面粗さ(WRa)が5〜20nmであり且つ10点平均表面粗さ(WRz)が100〜300nmである、第1ポリエステル層 並びに、
(B)中心面平均表面粗さ(WRa)が1〜10nmであり且つ第1ポリエステル層がその上に積層されている第2ポリエステル層からなり そして
(C)長手方向のヤング率が4GPa以上であり、幅方向のヤング率が6GPa以上でありそして幅方向のヤング率が長手方向のヤング率より大きい、
ことを特徴とする二軸配向積層ポリエステルフィルムによって達成される。
を満足する割合で含有し、ここで上記3種の不活性粒子は粒径分布曲線において、上記平均粒径の範囲内にそれぞれ存在する明瞭に区別しうる3つの粒径ピークを示す、そして
(2)中心面平均表面粗さ(WRa)が5〜20nmであり且つ10点平均表面粗さ(WRz)が100〜300nmである、第1ポリエステル層 並びに、
(B)中心面平均表面粗さ(WRa)が1〜10nmであり且つ第1ポリエステル層がその上に積層されている第2ポリエステル層からなり そして
(C)長手方向のヤング率が4GPa以上であり、幅方向のヤング率が6GPa以上でありそして幅方向のヤング率が長手方向のヤング率より大きい、
ことを特徴とする二軸配向積層ポリエステルフィルムによって達成される。
本発明の上記目的および利点は、本発明によれば、第2に、本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムおよび該二軸配向積層ポリエステルフィルムの第2ポリエステル層の表面上の磁性層からなる磁気記録媒体によって達成される。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第3に、本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルム、該二軸配向積層ポリエステルフィルムの第2ポリエステル層の表面上の磁性層および該二軸配向積層ポリエステルフィルムの第1ポリエステル層の表面上のトラッキングサーボ信号を記録する層からなる磁気記録媒体によって達成される。
以下、本発明について詳述する。先ず、二軸配向積層ポリエステルフィルムについて説明する。
<第1ポリエステル層>
本発明において、第1ポリエステル層を形成するポリエステルとしては、特に芳香族ポリエステルが好ましい。芳香族ポリエステルとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートなどを例示することができる。これらのうち、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが好ましい。
本発明において、第1ポリエステル層を形成するポリエステルとしては、特に芳香族ポリエステルが好ましい。芳香族ポリエステルとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートなどを例示することができる。これらのうち、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが好ましい。
これらのポリエステルは、ホモポリエステルであっても、コポリエステルであってもよい。コポリエステルの場合、例えば、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの共重合成分としては、例えばジエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、p−キシリレングリコールなどの他のジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸(ただし、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの場合)、2,6−ナフタレンジカルボン酸(ただし、ポリエチレンテレフタレートの場合)、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの他のジカルボン酸成分、p−オキシエトキシ安息香酸などのオキシカルボン酸成分などが挙げられる。これらの共重合成分の量は、全ジカルボン酸成分に対し20モル%以下、さらには10モル%以下であることが好ましい。また、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる成分とするコポリエステルは、トリメリット酸、ピロメリット酸などの3官能以上の多官能化合物を共重合されていてもよい。その共重合量は、ポリマーが実質的に線状である量、例えば全ジカルボン酸成分に対し2モル%以下が好ましい。なお、共重合成分は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる成分としない他のコポリエステルについても同様に考えて適用できることを当業者は理解できるであろう。
上記ポリエステルは、それ自体公知であり、それ自体公知の方法で製造することができる。上記ポリエステルとしては、o−クロロフェノール中の溶液として35℃で測定した固有粘度が0.4〜0.9のものが好ましく、0.5〜0.7のものがさらに好ましく、0.55〜0.65のものが特に好ましい。
本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムの第1ポリエステル層は、炭素数が12個以上の脂肪族モノカルボン酸と多価アルコールからなるエステル化合物を0.05〜0.25重量%含有する。
脂肪族モノカルボン酸は、炭素数が12個以上であることが必要であり、その上限は高々34個であることが好ましい。この脂肪族モノカルボン酸の炭素数が12個未満であると、得られたエステル化合物の耐熱性が不十分で、第1ポリエステル層に分散させる際の加熱条件で、脂肪族モノカルボン酸が容易に分解されてしまう。このような脂肪族モノカルボン酸としては、例えばラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、ヘントリアコンタン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸およびこれらを含む酸の混合物などが挙げられる。
また、多価アルコール成分は、水酸基を2個以上有する多価アルコールであり、耐熱性の観点から、水酸基を3個以上有する多価アルコールが好ましい。このアルコール成分として、モノアルコールを用いたのでは、エステル化合物の耐熱性が不足する。前記水酸基を2個有する多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどを好ましく挙げることができる。また水酸基を3個以上有する多価アルコールとしては、例えばグリセリン、エリスリット、トレイット、ペンタエリスリット、アラビット、キシリット、タリット、ソルビット、マンニットなどを好ましく挙げることができる。
そして、上記の脂肪族モノカルボン酸および多価アルコールとのエステル化合物は、例えば多価アルコールの水酸基の数にもよるが、モノエステル、ジエステル、トリエステルなどであり、耐熱性の観点から、モノエステルよりもジエステルが、ジエステルよりもトリエステルが好ましい。好ましいエステル化合物としては、具体的にはソルビタントリステアレート、ペンタエリスリットトリベヘネート、ペンタエリスリトールジステアレート、グリセリントリステアレート、グリセリントリパルミテートおよびポリオキシエチレンジステアレートなどを挙げることができる。
上記脂肪族モノカルボン酸および多価アルコールのエステル化合物は、上記例示化合物から理解されるとおり、部分エステル化合物を包含する。部分エステル化合物は、炭素数が12個以上の高級脂肪酸を多価アルコールでエステル化したのち、2価以上の金属水酸化物でケン化することにより得られる。具体的には、モンタン酸ジオールエステルを水酸化カルシウムでケン化した、ワックスE・ワックスOP、ワックスO、ワックスOM、ワックスFL(全て、ヘキスト(株)社製商品名)などが挙げられる。もちろん、これらの(部分)エステル化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明において、第1ポリエステル層に含有させる前記(部分)エステル化合物の量は、第1層の重量を基準として、0.05〜0.25重量%、好ましくは0.1〜0.2重量%である。(部分)エステル化合物の含有量が、0.05重量%未満であると、巻き取り性の改良効果が得られない。一方、0.25重量%を超えると、加工工程で過度に滑りやすくなって、反ってハンドリング性が劣るという問題や、第1層の表面にブリードアウトによって多量に発現したエステルワックスが、ロール上に巻き上げたときに第1層の表面と接する第2層の表面に転写し、第2層の表面にメタル塗布層などの磁性層を設ける際に第2層の表面とメタル塗布層との接着性を低下させたりする。
本発明において、第1ポリエステル層はさらに不活性粒子を含有する。不活性粒子は第1不活性粒子、第2不活性粒子および第3不活性粒子からなる。第1不活性粒子は平均粒径が0.4μm以上0.7μm以下、好ましくは0.5〜0.6μmであり且つ粘度分布の相対標準偏差が0.5以下である。
第2不活性粒子は平均粒径が0.2μm以上0.4μm未満、好ましくは0.25〜0.35μmであり且つ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である。また、第3不活性粒子は平均粒径が0.01μm以上0.2μm未満、好ましくは0.1〜0.15μmである。
第2不活性粒子は平均粒径が0.2μm以上0.4μm未満、好ましくは0.25〜0.35μmであり且つ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である。また、第3不活性粒子は平均粒径が0.01μm以上0.2μm未満、好ましくは0.1〜0.15μmである。
これらの不活性粒子としては、例えば、(1)耐熱性ポリマー粒子(例えば、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン、架橋アクリル樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、架橋ポリエステルなどの1種以上からなる粒子)、ならびに、(2)金属酸化物(例えば、三二酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素(シリカ)、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなど)、(3)金属の炭酸塩(例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど)、(4)金属の硫酸塩(例えば、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)、(5)炭素(例えば、カーボンブラック、グラファイト、ダイアモンドなど)および(6)粘土鉱物(例えば、カオリン、クレー、ベントナイトなど)などの無機化合物からなる微粒子が挙げられる。
これらのうち、第1不活性粒子としては、架橋高分子粒子が好ましい。この架橋高分子粒子は、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂および架橋アクリル樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂からなるのが好ましい。
また、第2不活性粒子としては、同様に、架橋高分子粒子が好ましい。この架橋高分子粒子は、同様に、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂および架橋アクリル樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂からなるのが好ましい。
さらに、第3不活性粒子は、架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂および架橋アクリル樹脂、シリカおよびアルミナよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなるのが好ましい。アルミナ以外の上記第3不活性粒子は粒径分布の相対標準偏差が0.5以下であるのが好ましい。
不活性粒子の組合せとしては、第1不活性粒子および第2不活性粒子がいずれも架橋シリコーン樹脂粒子であるのが好ましく、この場合第3不活性粒子がアルミナであるのがさらに好ましい。
これらの不活性粒子は、第1ポリエステル層中に、第1不活性粒子は0.005〜0.1重量%、好ましくは0.01〜0.05重量%、さらに好ましくは0.01〜0.03重量%、第2不活性粒子は0.05〜0.3重量%、好ましくは0.1〜0.25重量%そして第3不活性粒子は0.1〜0.5重量%、好ましくは0.1〜0.3重量%で含有される。
上記平均粒径の異なる3種の不活性粒子は、粒径分布曲線において、それぞれの平均粒径の範囲内に存在する粒径ピークが明瞭に区別し得ることによってそれぞれ明瞭に区別される。
上記平均粒径の異なる3種の不活性粒子は、粒径分布曲線において、それぞれの平均粒径の範囲内に存在する粒径ピークが明瞭に区別し得ることによってそれぞれ明瞭に区別される。
本発明において、平均粒径の異なる3種の不活性粒子のうち、第2不活性粒子は、その含有割合x(wt%)が、上記エステル化合物の含有割合y(wt%)と下記関係式を満足するように、含有される必要がある。
−0.5x+0.15≦y≦−0.5x+0.3
−0.5x+0.15≦y≦−0.5x+0.3
この関係式を満足することにより、巻き取り性や搬送性を良好に維持しつつ電磁変換特性に優れたフィルムを与えることができる。
本発明の第1ポリエステル層は中心面平均粗さ(WRa)が5〜20nm、好ましくは5〜15nm、さらに好ましくは8〜13nmであり、且つ10点平均表面粗さ(WRz)が100〜300nm、好ましくは150〜250nmである。WRaやWRzは、基本的には、本発明で使用される上記平均粒径の異なる3種の不活性粒子の粒径と含有割合並びに上記エステル化合物の種類と含有割合によって上記範囲に納めることが可能である。しかしながら、例えば粒度分布が非常に広い不活性粒子が用いられた場合などには、WRaやWRzが上記範囲を外れ、電磁変換特性等を悪化させることがあるので、本発明においてはWRaやWRzの特定が必要である。
また、第1ポリエステル層の、第2ポリエステル層と接していない表面の水接触角は68〜90°の範囲にあることが好ましく、より好ましくは70〜85°、さらに好ましくは70〜80°、最も好ましくは70〜75°の範囲である。この水接触角が68°未満では、巻き取り性の改良効果が得られ難い。一方、90°を超えると、バックコート層を塗布する工程で、塗布斑などの問題が発生する。
<第2ポリエステル層>
第2ポリエステル層のポリエステルとしては、第1ポリエステル層のポリエステルと同じものが使用される。
第2ポリエステル層は、不活性粒子を含有していても、含有していなくてもよい。
第2ポリエステル層は第1ポリエステル層がその上の積層されており、WRa1〜10nmである。
第2ポリエステル層のポリエステルとしては、第1ポリエステル層のポリエステルと同じものが使用される。
第2ポリエステル層は、不活性粒子を含有していても、含有していなくてもよい。
第2ポリエステル層は第1ポリエステル層がその上の積層されており、WRa1〜10nmである。
WRaは、好ましくは3〜8nm、特に好ましくは5〜7nmである。またWRzは、好ましくは30〜150nm、より好ましくは50〜150nm、特に好ましくは80〜130nmである。この表面粗さWRaが10nmより大きいと、磁性面の表面が粗くなり、満足し得る電磁変換特性が得られなくなる。一方、表面粗さWRaが1nm未満であると、表面が平坦になりすぎ、パスロールまたカレンダーでの滑りが悪くなり、シワが発生し、磁性層をうまく塗布できなくなったり、またうまくカレンダーをかけられなくなってしまう。
第2ポリエステル層の上記値のWRaおよびWRzは第2ポリエステル層中に下記組成の微粒子を含有させることによって達成することができる。
(1)平均粒径が0.05〜0.55μm、好ましくは0.1〜0.5μm、さらに好ましくは0.1〜0.3μmの範囲にありかつ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第4の不活性粒子を好ましくは0.01〜0.4重量%、より好ましくは0.02〜0.35重量%、さらに好ましくは0.05〜0.3重量%の範囲で含有する。
(2)平均粒径が0.2〜0.55μm、好ましくは0.2〜0.4μm、さらに好ましくは0.25〜0.35μmの範囲にありかつ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第5不活性粒子、好ましくは0.01〜0.2重量%、より好ましくは0.02〜0.15重量%、さらに好ましくは0.04〜0.1重量%の範囲および平均粒径が0.01〜0.3μm、好ましくは0.05〜0.2μm、さらに好ましくは0.10〜0.15μmの範囲にある第6不活性粒子0.01〜1.0重量%、好ましくは0.02〜0.5重量%、さらに好ましくは0.05〜0.15重量%の範囲で含有する。ただし第5不活性粒子の平均粒径は第6不活性粒子の平均粒径よりも0.1〜0.3μm大きい。
(1)平均粒径が0.05〜0.55μm、好ましくは0.1〜0.5μm、さらに好ましくは0.1〜0.3μmの範囲にありかつ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第4の不活性粒子を好ましくは0.01〜0.4重量%、より好ましくは0.02〜0.35重量%、さらに好ましくは0.05〜0.3重量%の範囲で含有する。
(2)平均粒径が0.2〜0.55μm、好ましくは0.2〜0.4μm、さらに好ましくは0.25〜0.35μmの範囲にありかつ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第5不活性粒子、好ましくは0.01〜0.2重量%、より好ましくは0.02〜0.15重量%、さらに好ましくは0.04〜0.1重量%の範囲および平均粒径が0.01〜0.3μm、好ましくは0.05〜0.2μm、さらに好ましくは0.10〜0.15μmの範囲にある第6不活性粒子0.01〜1.0重量%、好ましくは0.02〜0.5重量%、さらに好ましくは0.05〜0.15重量%の範囲で含有する。ただし第5不活性粒子の平均粒径は第6不活性粒子の平均粒径よりも0.1〜0.3μm大きい。
上記(1)の場合、第4の不活性粒子としては、架橋高分子微粒子または不活性無機微粒子を使用することができる。これらの具体例としては、第1ポリエステル層に関して前記したものと同じ種類のものを用いることができる。
第4不活性粒子の平均粒径が0.05μm未満、また添加量が0.01重量%未満では第2ポリエステル層の表面が平坦になりすぎ、パスロールまたカレンダーでの滑りが悪くなり、シワが発生し、磁性層をうまく塗布できなくなったり、またうまくカレンダーをかけられなくなってしまう。一方、平均粒径が0.55μmより大きかったり、また添加量が0.4重量%より多いと、磁性面の表面が粗くなり、満足し得る電磁変換特性が得られなくなる。
第4不活性粒子の平均粒径が0.05μm未満、また添加量が0.01重量%未満では第2ポリエステル層の表面が平坦になりすぎ、パスロールまたカレンダーでの滑りが悪くなり、シワが発生し、磁性層をうまく塗布できなくなったり、またうまくカレンダーをかけられなくなってしまう。一方、平均粒径が0.55μmより大きかったり、また添加量が0.4重量%より多いと、磁性面の表面が粗くなり、満足し得る電磁変換特性が得られなくなる。
また、上記(2)の場合、第5不活性粒子としては架橋高分子粒子が好ましい。架橋高分子粒子の具体例としては、第1ポリエステル層に関して前記したものと同じ種類のものを用いることができる。第6不活性粒子は架橋高分子粒子または不活性無機粒子であることができる。これらの具体例としてもまた第1ポリエステル層に関して前記したものと同じ種類のものを用いることができる。
第6不活性粒子の好ましいものとしては、第3不活性粒子の好ましいものと同じものを挙げることができる。
第6不活性粒子の好ましいものとしては、第3不活性粒子の好ましいものと同じものを挙げることができる。
<二軸配向積層ポリエステルフィルム>
上記第1ポリエステル層と第2ポリエステル層からなる本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、長手方向のヤング率が4GPa以上であり、幅方向のヤング率が6GPa以上でありそして幅方向のヤング率が長手方向のヤング率より大きいフィルムである。
上記フィルムは、縦方向のヤング率が4GPa以上であることを必要とし、さらには4.5GPa以上、特に5.0GPa以上であることが好ましい。このフィルム縦方向のヤング率が4GPa未満では、磁気テープに瞬間的に強い応力がかかったとき、テープが伸びて変形するので好ましくない。
上記第1ポリエステル層と第2ポリエステル層からなる本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、長手方向のヤング率が4GPa以上であり、幅方向のヤング率が6GPa以上でありそして幅方向のヤング率が長手方向のヤング率より大きいフィルムである。
上記フィルムは、縦方向のヤング率が4GPa以上であることを必要とし、さらには4.5GPa以上、特に5.0GPa以上であることが好ましい。このフィルム縦方向のヤング率が4GPa未満では、磁気テープに瞬間的に強い応力がかかったとき、テープが伸びて変形するので好ましくない。
一方、横方向のヤング率は6GPa以上を必要とし、好ましくは7GPa以上、さらに好ましくは8GPa以上である。横方向のヤング率が6GPa未満であると強度が不足し、テープのヘッド当たりが弱くなり、電磁変換特性が悪化し易く、またテープの端部が損傷を受けてワカメ状に変形し、さらにはテープの横規制ガイドにあたり、テープ端部が折れ曲がったりしてテープの特性が損なわれるので好ましくない。
また、上記フィルムは、主としてヘリカル記録方式の磁気記録媒体用であり、横方向の伸びを少なくする点から、横方向のヤング率ETDが縦方向のヤング率EMDよりも大きいことを必要とする。
また、上記フィルムは、主としてヘリカル記録方式の磁気記録媒体用であり、横方向の伸びを少なくする点から、横方向のヤング率ETDが縦方向のヤング率EMDよりも大きいことを必要とする。
また、上記フィルムは縦方向のヤング率と横方向のヤング率の和が10〜20GPa、さらには12〜16GPaであることが好ましい。縦方向のヤング率と横方向のヤング率の和が10GPa未満であると、磁気テープの強度が弱くなり、テープが破断し易く、またテープのエッジダメージが大きくなり、記録・再生のエラーが発生し、満足し得る高密度磁気媒体が得られ難い。一方、縦方向のヤング率と横方向のヤング率の和が20GPaを超えると、フィルム製膜時、延伸倍率が高くなり、フィルム破断が多発し、製品歩留りが著しく悪くなる。
上記フィルムは、3種の不活性粒子とエステル化合物を含有する第1ポリエステルと、不活性粒子を含有するかあるいは含有しない第2ポリエステルを、それぞれ高精度ろ過したのち、押出し口金内または口金より上流の位置で、溶融状態にて積層複合(一般に、前者はマルチマニホールド方式、後者はフィードブロック方式と称する)し、次いで口金より融点(Tm)〜(Tm+70)℃の温度でフィルム状に共押出したのち、10〜70℃の冷却ロールで急冷固化して未延伸積層フィルムを得る。その後、該未延伸積層フィルムを常法に従い、縦方向に(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度(ただし、Tg:ポリエステルのガラス転移温度)で2.5〜4.5倍の倍率で、好ましくは3.0〜4.0倍の倍率で延伸し、次いで横方向に(Tg)〜(Tg+70)℃の温度で3.5〜8.0倍の倍率で、好ましくは4.0〜7.5倍の倍率で延伸する。さらに、必要に応じて、縦方向および/または横方向に再度延伸してもよい。すなわち、2段、3段、4段あるいは多段の延伸を行うとよい。好ましい全延伸倍率(縦方向の全延伸倍率×横方向の全延伸倍率)は、15〜30倍、さらに20〜30倍の範囲である。また、縦方向のヤング率(EMD)≧横方向のヤング率(ETD)が得やすいことから、横方向の延伸倍率は縦方向の延伸倍率以上であることが好ましい。
このフィルムを、さらに、(Tg+70)〜(Tm−10)℃の温度(ただし、Tm:ポリエステルの融点)、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムの場合180〜250℃の温度で熱固定結晶化することによって、優れた寸法安定性が付与される。また、熱固定時間は1〜60秒が好ましい。
なお、上記フィルムの製造の際、第1ポリエステル層または第2ポリエステル層には、必要に応じて、上記不活性粒子やエステル化合物以外の添加剤、例えば安定剤、着色剤、溶融ポリマーの体積抵抗率調整剤などを含有させることができる。特に、不活性粒子を含有させる場合は、以下の(イ)、(ロ)または両方によって測定された平均粒径およびその粒径分布の相対標準偏差が、前述の範囲内に存在するものを含有させるのが好ましい。
(イ)平均粒径が60nm以上の不活性粒子の場合、株式会社島津製作所製「CP−50型セントリヒューグルパーティクルサイズアナライザー(Centrifugal Particle Size Analyzer)」を用いて測定する。得られる遠心沈降曲線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲線から、50マスパーセントに相当する粒径「等価球直径」を読み取り、この値を上記平均粒径(nm)とする(「粒度測定技術」日刊工業新聞社発行、1975年、頁242〜247)とともに、積算曲線から標準偏差を求める。
(ロ)平均粒径が60nm以上の不活性粒子の場合、光散乱紙を用いて測定する。すなわち、ニコンインストゥルメント株式会社(Nicomp Instruments Inc.)製の商品名「NICOMP MODEL270 SUBMICRON PARTICLE SIZER」により求められる全粒子の50%の点にある粒子の「等価球直径」をもって、平均粒径(nm)とするとともに、相対標準偏差も併せて求める。
本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、第1ポリエステル層の厚みが、好ましくは0.1〜2.5μmの範囲にありそして第2ポリエステル層の厚みが、好ましくは1.0〜9.5μmの範囲にある。また、第1ポリエステル層の厚み対第2ポリエステル層の厚みの比は、好ましくは1:1〜1:20の範囲にある。
さらに、本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムの全厚は好ましくは2〜10μm、より好ましくは3〜7μm、特に好ましくは4〜6μmである。
さらに、本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムの全厚は好ましくは2〜10μm、より好ましくは3〜7μm、特に好ましくは4〜6μmである。
<接着層>
本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、第2ポリエステル層の表面上に、接着性あるいは易滑性向上のため、接着層を塗布層として有していてもよい。
塗布層としてはポリエステル系、ポリウレタン系あるいはポリアクリル系の水性樹脂(例えば水溶性樹脂、水分散性樹脂等)を固形分中に50重量%以上含有するものが好ましい。
本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、第2ポリエステル層の表面上に、接着性あるいは易滑性向上のため、接着層を塗布層として有していてもよい。
塗布層としてはポリエステル系、ポリウレタン系あるいはポリアクリル系の水性樹脂(例えば水溶性樹脂、水分散性樹脂等)を固形分中に50重量%以上含有するものが好ましい。
塗布層は、第7不活性粒子を含有してもよい。塗布層に含有させる第7不活性粒子としては、コロイダルシリカ等の無機粒子、あるいは架橋アクリル樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、ポリスチレン粒子等の有機粒子が挙げられる。耐削れ性の観点から無機粒子よりも有機粒子が好ましい。第7不活性粒子の平均粒径は、好ましくは5〜100nm、さらに好ましくは5〜50nm、特に好ましくは5〜30nmである。第7不活性粒子の含有量は、塗剤固形分の重量を基準として、好ましくは0.5〜40重量%、さらに好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%の範囲である。第7不活性粒子の形状は、球形に近いのものが好ましく、また粒径はそろったものが好ましい。
塗布層は、界面活性剤を固形分中に好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%、特に好ましくは5〜15重量%含有する。また、塗布層の厚み(固形分)は、好ましくは1〜50nm、さらに好ましくは1〜30nm、特に好ましくは3〜20nmの範囲である。
塗布層の形成は、ポリエステルフィルムの製膜工程で一軸延伸後塗布し、二軸延伸時に乾燥して形成するインライン塗布方式または二軸配向フィルムに塗布するオフライン塗布方式のどちらかで行うのが好ましい。塗膜形成の観点からインライン塗布方式がより好ましい。また、塗布方法は特に限定されず、例えばロールコート法、ダイコート法などで塗布すればよい。
なお、塗布する際の塗液は、特に水性塗液の場合、固形分濃度は0.2〜8重量%、さらには0.3〜6重量%、特に0.5〜4重量%であることが好ましい。また、水性塗液の場合には、本発明の効果を妨げない範囲で、他の成分、例えば上記以外の界面活性剤、安定剤、分散剤、紫外線吸収剤または増粘剤などを添加することができる。
<磁気記録媒体>
本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、磁気記録媒体例えばリニア記録方式あるいはヘリカル記録方式のディジタル記録型磁気記録媒体のベースフィルムとして好適に使用される。
本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、磁気記録媒体例えばリニア記録方式あるいはヘリカル記録方式のディジタル記録型磁気記録媒体のベースフィルムとして好適に使用される。
本発明によれば、本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムおよび該二軸配向積層ポリエステルフィルムの第2ポリエステル層の表面上または第2ポリエステル層の上に設けられた接着層の表面上の磁性層からなる磁気記録媒体が提供される。また、本発明の磁気記録媒体は、第1ポリエステル層の表面上にトラッキングサーボ信号を記録する層を有することができる。
本発明の二軸配向積層ポリエステルフィルムは、例えば、第2ポリエステル層の表面に、鉄または鉄を主成分とする針状微細磁性粉(メタル粉)をポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体などのバインダーに均一に分散し、磁性層厚みが1μm以下、好ましくは0.1〜1μmとなるように塗布し、さらに必要により、第1ポリエステル層の表面にバックコート層を設けることにより、特に短波長領域での出力、S/N,C/Nなどの電磁変換特性に優れ、ドロップアウト、エラーレートの少ない高密度記録用メタル塗布型磁気記録媒体とすることができる。また、必要に応じてバックコート層にトラッキングサーボ信号を記録することにより、トラックずれの少ない磁気記録媒体とすることもできる。また、第2ポリエステル層の表面に、上記メタル粉含有磁性層の下地層として微細な酸化チタン粒子などを含有する非磁性層を磁性層と同様の有機バインダー中に分散し、塗設することもできる。このメタル塗布型磁気記録媒体は、高密度磁気記録媒体、特にLTO、DLT、Super−DLT等のリニア記録方式の磁気テープに極めて有効である。
以下、実施例によって本発明をさらに説明する。尚、本発明における種々の物性値および特性は、以下のようにして測定されたものであり、かつ定義される。
(1)ヤング率
フィルムを試料幅10mm、長さ15cmに切り、チャック間100mmにして引張速度10mm/min、チャート速度500mm/minでインストロンタイプの万能引張試験装にて引張り、得られる荷重―伸び曲線の立ち上がり部の接線よりヤング率を計算する。
フィルムを試料幅10mm、長さ15cmに切り、チャック間100mmにして引張速度10mm/min、チャート速度500mm/minでインストロンタイプの万能引張試験装にて引張り、得られる荷重―伸び曲線の立ち上がり部の接線よりヤング率を計算する。
(2)表面粗さ(WRa、WRz)
WYKO社製非接触式三次元粗さ計(NT―2000)を用いて測定倍率25倍、測定面積246.6μm×187.5μm(0.0462mm2)の条件にて、測定数(n)10点で測定を行い、該粗さ計に内蔵された表面解析ソフトにより、中心面平均粗さ(WRa)、および10点平均粗さ(WRz)を求める。
なお、中心面平均粗さ(WRa)は下記式によって計算される。
WYKO社製非接触式三次元粗さ計(NT―2000)を用いて測定倍率25倍、測定面積246.6μm×187.5μm(0.0462mm2)の条件にて、測定数(n)10点で測定を行い、該粗さ計に内蔵された表面解析ソフトにより、中心面平均粗さ(WRa)、および10点平均粗さ(WRz)を求める。
なお、中心面平均粗さ(WRa)は下記式によって計算される。
ここで、Zjkは、測定方向(測定長:246.6μm)および測定方向に直交する方向(測定長:187.5μm)をそれぞれm分割、n分割したときの各方向のj番目、k番目の位置における2次元粗さチャート上の高さである。
また、10点平均粗さ(WRz)は、ピーク(HP)の高い方から5点と谷(Hv)の低い方から5点をとり、下記式によって計算される平均値である。
また、10点平均粗さ(WRz)は、ピーク(HP)の高い方から5点と谷(Hv)の低い方から5点をとり、下記式によって計算される平均値である。
(3)接触角
協和科学(株)製、接触角測定装置を用いて測定した。フィルムサンプルを、温度25℃、湿度50%の環境下に24時間以上置いたのち、フィルム上に蒸留水を5mg滴下し、水平の方向から20秒後に写真を撮影した。フィルムと水滴の接線が水滴側に形成する角度を接触角(度)とする。
協和科学(株)製、接触角測定装置を用いて測定した。フィルムサンプルを、温度25℃、湿度50%の環境下に24時間以上置いたのち、フィルム上に蒸留水を5mg滴下し、水平の方向から20秒後に写真を撮影した。フィルムと水滴の接線が水滴側に形成する角度を接触角(度)とする。
(4)フィルム中のエステル化合物の含有量
(4−1)ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)の場合
フィルムサンプル30mgをCF3COOD(重水素化トリフルオロ酢酸):
CDCl3(重水素化クロロホルム)=1:1の混合溶媒0.5mlに溶かし、600MHz−1H−NMRで1,024回積算測定し、テレフタル酸ユニット由来のピーク積分値を100とした時の、エステル化合物由来のピーク積分値(例えばソルビタントリステアレートの場合、化学シフト値2.5ppm近傍に検出されるピーク積分値)をあらかじめ測定した検量線の式に代入し、エステル化合物の量を求めた。なお、積層フィルムについては、後述の(7)項に記載した方法にて積層フィルムの層厚みを測定し、全厚みに対するエステル化合物を含有した層の厚みから、厚み換算し、エステル化合物量を求めた。また、積層フィルムの層厚みの測定が困難なサンプルについては、エステル化合物を含有した層のフィルムを削りとり、上記方法にてエステル化合物量を直接求めた。
(4−2)ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム(PEN)の場合
フィルムサンプル30mgをCF3COOD(重水素化トリフルオロ酢酸):CDCl3(重水素化クロロホルム)=1:1の混合溶媒0.5mlに溶かし、600MHz−1H−NMRで1,024回積算測定し、2,6−ナフタレンジカルボン酸ユニット芳香環プロトン由来のピーク積分値を100とした時のエステル化合物由来のピークの積分値(例えばソルビタントリステアレートの場合、化学シフト値2.5ppm近傍に検出されるピーク積分値)をあらかじめ測定した検量線の式に代入し、エステル化合物の量を求めた。なお、積層フィルムについては、後述の(7)項に記載した方法にて積層フィルムの層厚みを測定し、全厚みに対するエステル化合物を含有した層の厚みから、厚み換算し、エステル化合物量を求めた。また、積層フィルムの層厚みの測定が困難なサンプルについては、エステル化合物を含有した層のフィルムを削りとり、上記方法にてエステル化合物量を直接求めた。
(4−1)ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)の場合
フィルムサンプル30mgをCF3COOD(重水素化トリフルオロ酢酸):
CDCl3(重水素化クロロホルム)=1:1の混合溶媒0.5mlに溶かし、600MHz−1H−NMRで1,024回積算測定し、テレフタル酸ユニット由来のピーク積分値を100とした時の、エステル化合物由来のピーク積分値(例えばソルビタントリステアレートの場合、化学シフト値2.5ppm近傍に検出されるピーク積分値)をあらかじめ測定した検量線の式に代入し、エステル化合物の量を求めた。なお、積層フィルムについては、後述の(7)項に記載した方法にて積層フィルムの層厚みを測定し、全厚みに対するエステル化合物を含有した層の厚みから、厚み換算し、エステル化合物量を求めた。また、積層フィルムの層厚みの測定が困難なサンプルについては、エステル化合物を含有した層のフィルムを削りとり、上記方法にてエステル化合物量を直接求めた。
(4−2)ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム(PEN)の場合
フィルムサンプル30mgをCF3COOD(重水素化トリフルオロ酢酸):CDCl3(重水素化クロロホルム)=1:1の混合溶媒0.5mlに溶かし、600MHz−1H−NMRで1,024回積算測定し、2,6−ナフタレンジカルボン酸ユニット芳香環プロトン由来のピーク積分値を100とした時のエステル化合物由来のピークの積分値(例えばソルビタントリステアレートの場合、化学シフト値2.5ppm近傍に検出されるピーク積分値)をあらかじめ測定した検量線の式に代入し、エステル化合物の量を求めた。なお、積層フィルムについては、後述の(7)項に記載した方法にて積層フィルムの層厚みを測定し、全厚みに対するエステル化合物を含有した層の厚みから、厚み換算し、エステル化合物量を求めた。また、積層フィルムの層厚みの測定が困難なサンプルについては、エステル化合物を含有した層のフィルムを削りとり、上記方法にてエステル化合物量を直接求めた。
(5)粒子の平均粒径
(5−1)フィルム中の粒子の平均粒径
フィルム表面層のポリエステルをプラズマ低温灰化処理法(例えば、ヤマト科学(株)製、PR−503)で除去し、粒子を露出させる。処理条件は、ポリエステルは灰化されるが粒子はダメージを受けない条件を選択する。これをSEM(走査型電子顕微鏡)にて1万倍程度の倍率で粒子を観察し、粒子の画像(粒子によってできる光の濃淡)をイメージアナライザー(例えば、ケンブリッジインストルメント社製、QTM900)に結び付け、観察箇所を変えて少なくとも5,000個(n個)の粒子の面積円相当径(Di)を求める。この結果から粒子の粒径分布曲線を作成し、各ピークの個数割合(各ピークの領域は分布曲線の谷部を境界として決める。)を算出する。次いで、各ピークの領域にある粒子の粒径と個数の測定結果から次式で表される数平均値を求め、これを粒子の平均粒径(DA)とする。フィルム中に凝集状態で存在する粒子(例えばアルミナ粒子)の場合は、凝集状態での粒径(2次粒径)を測定し平均粒径(DA)を求める。なお、粒子種の同定は、SEM−XMA、ICPによる金属元素の定量分析などを使用して行うことができる。
(5−1)フィルム中の粒子の平均粒径
フィルム表面層のポリエステルをプラズマ低温灰化処理法(例えば、ヤマト科学(株)製、PR−503)で除去し、粒子を露出させる。処理条件は、ポリエステルは灰化されるが粒子はダメージを受けない条件を選択する。これをSEM(走査型電子顕微鏡)にて1万倍程度の倍率で粒子を観察し、粒子の画像(粒子によってできる光の濃淡)をイメージアナライザー(例えば、ケンブリッジインストルメント社製、QTM900)に結び付け、観察箇所を変えて少なくとも5,000個(n個)の粒子の面積円相当径(Di)を求める。この結果から粒子の粒径分布曲線を作成し、各ピークの個数割合(各ピークの領域は分布曲線の谷部を境界として決める。)を算出する。次いで、各ピークの領域にある粒子の粒径と個数の測定結果から次式で表される数平均値を求め、これを粒子の平均粒径(DA)とする。フィルム中に凝集状態で存在する粒子(例えばアルミナ粒子)の場合は、凝集状態での粒径(2次粒径)を測定し平均粒径(DA)を求める。なお、粒子種の同定は、SEM−XMA、ICPによる金属元素の定量分析などを使用して行うことができる。
(5−2)粒子の平均粒径の相対標準偏差
上記(5−1)で測定した各ピーク領域の各粒子の個数(n)と面積円相当径(Di)から、相対標準偏差を次式により求める。
上記(5−1)で測定した各ピーク領域の各粒子の個数(n)と面積円相当径(Di)から、相対標準偏差を次式により求める。
なお、本発明において、フィルム中に存在する不活性粒子は、粒径分布がシャープであることが好ましい。すなわち、不活性粒子が、不活性架橋高分子粒子やシリカ粒子などフィルム中に単分散している粒子の場合、粒度分布の相対標準偏差は0.5以下が好ましく、より0.4以下が好ましく、特に0.3以下が好ましい。また、不活性粒子が、アルミナ粒子などフィルム中に凝集状態で分散している粒子の場合、凝集状態での粒径(2次粒径)の平均値が0.05〜0.5μmの範囲、特に0.05〜0.3μmの範囲にあることが好ましい。
(6)粒子の含有量
(6−1)各層中の粒子の総含有量
積層ポリエステルフィルムから第1ポリエステル層および第2ポリエステル層をそれぞれ100g程度削り取ってサンプリングし、ポリエステルは溶解し粒子は溶解させない溶媒を選択して、サンプルを溶解した後、粒子をポリエステルから遠心分離し、サンプル重量に対する粒子の比率(重量%)をもって各層中の粒子総含有量とする。
(6−1)各層中の粒子の総含有量
積層ポリエステルフィルムから第1ポリエステル層および第2ポリエステル層をそれぞれ100g程度削り取ってサンプリングし、ポリエステルは溶解し粒子は溶解させない溶媒を選択して、サンプルを溶解した後、粒子をポリエステルから遠心分離し、サンプル重量に対する粒子の比率(重量%)をもって各層中の粒子総含有量とする。
(6−2)各層中の無機粒子の総含有量
積層ポリエステルフィルム中に無機粒子が存在する場合は、第1ポリエステル層および第2ポリエステル層をそれぞれ100g程度削り取ってサンプリングし、これを白金ルツボ中にて1,000℃の炉の中で3時間以上燃焼させ、次いでルツボ中の燃焼物をテレフタル酸(粉体)と混合し、50gの錠型のプレートを作成する。このプレートを波長分散型蛍光X線を用いて各元素のカウント値をあらかじめ作成してある元素毎の検量線より換算し各層中の無機粒子の総含有量を決定する。蛍光X線を測定する際のX線管はCr管が好ましくRh管で測定してもよい。X線出力は4KWと設定し分光結晶は測定する元素ごとに変更する。材質の異なる無機粒子が複数種類存在する場合は、この測定により各材質の無機粒子の含有量を決定する。
積層ポリエステルフィルム中に無機粒子が存在する場合は、第1ポリエステル層および第2ポリエステル層をそれぞれ100g程度削り取ってサンプリングし、これを白金ルツボ中にて1,000℃の炉の中で3時間以上燃焼させ、次いでルツボ中の燃焼物をテレフタル酸(粉体)と混合し、50gの錠型のプレートを作成する。このプレートを波長分散型蛍光X線を用いて各元素のカウント値をあらかじめ作成してある元素毎の検量線より換算し各層中の無機粒子の総含有量を決定する。蛍光X線を測定する際のX線管はCr管が好ましくRh管で測定してもよい。X線出力は4KWと設定し分光結晶は測定する元素ごとに変更する。材質の異なる無機粒子が複数種類存在する場合は、この測定により各材質の無機粒子の含有量を決定する。
(6−3)各層中の各種粒子の含有量(無機粒子が存在しない場合)
層中に無機粒子が存在しない場合は、前記(5−1)により求めたピークを構成する各粒子の個数割合と平均粒径と粒子の密度から各ピーク領域に存在する粒子の割合を算出し、これと前記(6−1)で求めた各層中の粒子の総含有量とから、各ピーク領域に存在する粒子の含有量(重量%)を求める。
なお、代表的な耐熱性高分子粒子の密度は以下の通りである。
架橋シリコーン樹脂の密度:1.35g/cm3
架橋ポリスチレン樹脂の密度:1.05g/cm3
架橋アクリル樹脂の密度:1.20g/cm3
層中に無機粒子が存在しない場合は、前記(5−1)により求めたピークを構成する各粒子の個数割合と平均粒径と粒子の密度から各ピーク領域に存在する粒子の割合を算出し、これと前記(6−1)で求めた各層中の粒子の総含有量とから、各ピーク領域に存在する粒子の含有量(重量%)を求める。
なお、代表的な耐熱性高分子粒子の密度は以下の通りである。
架橋シリコーン樹脂の密度:1.35g/cm3
架橋ポリスチレン樹脂の密度:1.05g/cm3
架橋アクリル樹脂の密度:1.20g/cm3
なお、樹脂の密度は、(6−1)の方法でポリエステルから遠心分離した粒子をさらに分別し、例えば、ピクノメーターにより「微粒子ハンドブック:朝倉書店、1991年版、150頁」に記載の方法で測定することができる。
(6−4)各層中の各種粒子の含有量(無機粒子が存在する場合)
層中に無機粒子が存在する場合は、前記(6−1)で求めた各層中の粒子の総含有量と前記(6−2)で求めた各層中の無機粒子の総含有量とから層中の耐熱性高分子粒子と無機粒子の含有量をそれぞれ算出し、耐熱性高分子粒子の含有量は上記(6−3)の方法で、無機粒子の含有量は前記(6−2)の方法で、それぞれ含有量(重量%)を求める。
(6−4)各層中の各種粒子の含有量(無機粒子が存在する場合)
層中に無機粒子が存在する場合は、前記(6−1)で求めた各層中の粒子の総含有量と前記(6−2)で求めた各層中の無機粒子の総含有量とから層中の耐熱性高分子粒子と無機粒子の含有量をそれぞれ算出し、耐熱性高分子粒子の含有量は上記(6−3)の方法で、無機粒子の含有量は前記(6−2)の方法で、それぞれ含有量(重量%)を求める。
(7)第1ポリエステル層および第2ポリエステル層ならびに積層フィルム全体の厚み
フィルム全体の厚みはマイクロメータにてランダムに10点測定し、その平均値を用いる。第1ポリエステル層の層厚は、二次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、被覆層を除いた表層から深さ5,000nmの範囲のフィルム中の粒子の内最も高濃度の粒子に起因する金属元素(M+)とポリエステルの炭化水素(C+)の濃度比(M+/C+)を粒子濃度とし、表面から深さ5,000nmまで厚さ方向の分析を行う。表層では表面という界面のために粒子濃度は低く、表面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くなる。本発明の場合、粒子濃度は一旦安定値1になったのち、上昇して安定値2になる場合と、単調に減少する場合とがある。この分布曲線をもとに、前者の場合は、(安定値1+安定値2)/2の粒子濃度を与える深さをもって、また後者の場合は粒子濃度が安定値1の1/2になる深さ(この深さは安定値1を与える深さよりも深い)をもって、第1ポリエステル層の厚み(μm)とする。
フィルム全体の厚みはマイクロメータにてランダムに10点測定し、その平均値を用いる。第1ポリエステル層の層厚は、二次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、被覆層を除いた表層から深さ5,000nmの範囲のフィルム中の粒子の内最も高濃度の粒子に起因する金属元素(M+)とポリエステルの炭化水素(C+)の濃度比(M+/C+)を粒子濃度とし、表面から深さ5,000nmまで厚さ方向の分析を行う。表層では表面という界面のために粒子濃度は低く、表面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くなる。本発明の場合、粒子濃度は一旦安定値1になったのち、上昇して安定値2になる場合と、単調に減少する場合とがある。この分布曲線をもとに、前者の場合は、(安定値1+安定値2)/2の粒子濃度を与える深さをもって、また後者の場合は粒子濃度が安定値1の1/2になる深さ(この深さは安定値1を与える深さよりも深い)をもって、第1ポリエステル層の厚み(μm)とする。
なお、第1ポリエステル層の測定は、二次イオン質量分析装置(SIMS)(パーキン・エルマー株式会社(PERKINELMER INC.)製、「6300」)によって、一次イオン種:O2+、一次イオン加速電圧:12KV、一次イオン電流:200nA、ラスター領域:400μm、分析領域:ゲート30%、測定真空度:6.0×10−9TorrおよびE−GUNN:0.5KV−3.0Aの条件で行われた。また、表層から5,000nmの範囲に最も多く存在する粒子がシリコーン樹脂以外の有機高分子粒子の場合、SIMSでは測定が難しいので、表面からエッチングしながらFT−IR(フーリエトランスフォーム赤外分光法)、粒子によってはXPS(X線光電分光法)などで上記同様の濃度分布曲線を測定し、層厚(μm)を求める。
第2ポリエステル層の層厚みは、前述の全厚みより塗膜層および第1ポリエステル層の層厚を引き算して求める。
第2ポリエステル層の層厚みは、前述の全厚みより塗膜層および第1ポリエステル層の層厚を引き算して求める。
(8)巻き取り性
スリット時の巻き取り条件を最適化したのち、幅1,000mm×6,000mのサイズで、30ロールを速度150m/minでスリットし、スリット後のフィルム表面に、ブツ状、突起やシワのないロールを良品として、以下の基準にて巻き取り性を評価する。
○:良品ロールの本数25以上
×;良品ロールの本数24本以下
スリット時の巻き取り条件を最適化したのち、幅1,000mm×6,000mのサイズで、30ロールを速度150m/minでスリットし、スリット後のフィルム表面に、ブツ状、突起やシワのないロールを良品として、以下の基準にて巻き取り性を評価する。
○:良品ロールの本数25以上
×;良品ロールの本数24本以下
(9)縦荷重下の幅寸法変化
温度22℃、湿度60%の雰囲気下において、1/2インチ幅にスリットしたフィルム(この時、1/2インチにスリットしたフィルムの長手方向=フィルム縦方向)を図1に示す測定装置にセットする。ここで、1/2インチにスリットしたサンプル(1)は、キーエンス製レーザー外径測定器(本体:3100型、センサー:3060型)(2)および(3)にて外径が測定できるようにするため、あらかじめ表面にスパッタによって金を蒸着しておき、この状態でフィルムの片側(もう一方は固定)に20g、80g、160g、240gの重り(4)をつけ、そのときのフィルムの幅を検出器(2)および(3)にて測定し、各荷重における収縮率(ppm)を次式により求める。
温度22℃、湿度60%の雰囲気下において、1/2インチ幅にスリットしたフィルム(この時、1/2インチにスリットしたフィルムの長手方向=フィルム縦方向)を図1に示す測定装置にセットする。ここで、1/2インチにスリットしたサンプル(1)は、キーエンス製レーザー外径測定器(本体:3100型、センサー:3060型)(2)および(3)にて外径が測定できるようにするため、あらかじめ表面にスパッタによって金を蒸着しておき、この状態でフィルムの片側(もう一方は固定)に20g、80g、160g、240gの重り(4)をつけ、そのときのフィルムの幅を検出器(2)および(3)にて測定し、各荷重における収縮率(ppm)を次式により求める。
上式によって得られた各荷重(g)における収縮率データ(ppm)から、荷重に対する収縮率(ppm/g)を算出する。尚、測定はn=10行い、その平均値を求め、下記基準にて評価した。
◎:8(ppm/g)未満
○:8(ppm/g)以上〜10(ppm/g)未満
×:10(ppm/g)以上
○:8(ppm/g)以上〜10(ppm/g)未満
×:10(ppm/g)以上
なお、図1において、各数字は次の意味を有する。
1 測定サンプル、
2 光センサー発光部(キーエンス株式会社製 LS−3036)、
3 光センサー受光部(キーエンス株式会社製 LS−3036)、
4 荷重、
5 フリーロール、
6 ガラス板、
7 計測器(キーエンス株式会社製 LS−3100)、
8 アナログデジタル変換機、
9 パーソナルコンピューター、
10 レーザー光、
1 測定サンプル、
2 光センサー発光部(キーエンス株式会社製 LS−3036)、
3 光センサー受光部(キーエンス株式会社製 LS−3036)、
4 荷重、
5 フリーロール、
6 ガラス板、
7 計測器(キーエンス株式会社製 LS−3100)、
8 アナログデジタル変換機、
9 パーソナルコンピューター、
10 レーザー光、
(10)温度膨張係数(αt)
フィルムサンプルをフィルム横方向に長さ15mm、幅5mmに切り出し、真空理工製 TMA3000にセットし、窒素雰囲気下、60℃で30分前処理し、その後室温まで降温させる。その後25℃から70℃まで2℃/minで昇温し、各温度でのサンプル長を測定し、次式より温度膨張係数(αt)を算出し、下記基準にて評価した。
フィルムサンプルをフィルム横方向に長さ15mm、幅5mmに切り出し、真空理工製 TMA3000にセットし、窒素雰囲気下、60℃で30分前処理し、その後室温まで降温させる。その後25℃から70℃まで2℃/minで昇温し、各温度でのサンプル長を測定し、次式より温度膨張係数(αt)を算出し、下記基準にて評価した。
◎:10(×10−6/℃)未満
○:10(×10−6/℃)以上〜25(×10−6/℃)未満
×:25(×10−6/℃)以上
○:10(×10−6/℃)以上〜25(×10−6/℃)未満
×:25(×10−6/℃)以上
(11)磁気テープの製造および電磁変換特性
二軸配向積層ポリエステルフィルムの第2ポリエステル層の表面に、針状鉄粒子を含む磁性塗料を0.5μm厚さになるように塗布し、直流磁場中で処理する。第1ポリエステル層の表面にはバックコートを施す。これをテープ状にスリットし、電磁変換特性をメディアロジック社製 ML4500B、QIC用システムを用いて測定する。なお、評価は、実施例1のサンプルのS/Nを0dBとし、下記基準にて相対評価する。
二軸配向積層ポリエステルフィルムの第2ポリエステル層の表面に、針状鉄粒子を含む磁性塗料を0.5μm厚さになるように塗布し、直流磁場中で処理する。第1ポリエステル層の表面にはバックコートを施す。これをテープ状にスリットし、電磁変換特性をメディアロジック社製 ML4500B、QIC用システムを用いて測定する。なお、評価は、実施例1のサンプルのS/Nを0dBとし、下記基準にて相対評価する。
◎:+1dB以上
○:−1dB以上+1dB未満
×:−1dB未満
○:−1dB以上+1dB未満
×:−1dB未満
(12)エステル化合物の調製
炭素数が12個以上の脂肪族モノカルボン酸および多価アルコールからなるエステル化合物として、下記のものを使用する。
(A);ソルビタントリステアレート(融点55℃)
(B);ヘキスト株式会社製 商品名「ワックスE(融点86℃)」、モンタン酸ジオールエステルを水酸化カルシウムで部分ケン化したもの
炭素数が12個以上の脂肪族モノカルボン酸および多価アルコールからなるエステル化合物として、下記のものを使用する。
(A);ソルビタントリステアレート(融点55℃)
(B);ヘキスト株式会社製 商品名「ワックスE(融点86℃)」、モンタン酸ジオールエステルを水酸化カルシウムで部分ケン化したもの
参考例1
架橋シリコーン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、粒径分布の相対標準偏差:0.15)を0.06重量%、アルミナ粒子(平均粒径:0.1μm、粒径分布の相対標準偏差:0.15)を0.06重量%含有した第2ポリエステル層用ポリエチレンテレフタレート(35℃でO−クロロフェノール溶媒中における固有粘度:0.6)のペレットを用意した。また、架橋シリコーン樹脂粒子(平均粒径:0.6μm、粒径分布の相対標準偏差:0.15)を0.01重量%、架橋シリコーン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、粒径分布の相対標準偏差:0.15)を0.15重量%、アルミナ粒子(平均粒径:0.1μm)を0.15重量%および部分けん化エステルワックス(ソルビタントリステアレート、融点55℃)を0.15重量%含有した第1ポリエステル層用ポリエチレンテレフタレート(35℃、O−クロロフェノール溶液での固有粘度:0.6)のペレットを用意した。
架橋シリコーン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、粒径分布の相対標準偏差:0.15)を0.06重量%、アルミナ粒子(平均粒径:0.1μm、粒径分布の相対標準偏差:0.15)を0.06重量%含有した第2ポリエステル層用ポリエチレンテレフタレート(35℃でO−クロロフェノール溶媒中における固有粘度:0.6)のペレットを用意した。また、架橋シリコーン樹脂粒子(平均粒径:0.6μm、粒径分布の相対標準偏差:0.15)を0.01重量%、架橋シリコーン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、粒径分布の相対標準偏差:0.15)を0.15重量%、アルミナ粒子(平均粒径:0.1μm)を0.15重量%および部分けん化エステルワックス(ソルビタントリステアレート、融点55℃)を0.15重量%含有した第1ポリエステル層用ポリエチレンテレフタレート(35℃、O−クロロフェノール溶液での固有粘度:0.6)のペレットを用意した。
そして、第2ポリエステル層用および第1ポリエステル層用のポリエチレンテレフタレートのペレットを170℃で3時間乾燥した後、2台の押出機ホッパーにそれぞれ供給し、溶融温度300℃で溶融し、マルチマニホールド型共押出ダイを用いて第2ポリエステル層の片側に第1ポリエステル層を積層させ、表面仕上げ0.3S程度、表面温度25℃のキャスティングドラム上に押出し、未延伸積層フイルムを得た。なお、各層の厚み構成は2台の押出機の吐出量にて調整した。
このようにして得られた未延伸積層フイルムを75℃にて予熱し、更に低速、高速のロール間で14mm上方より830℃の表面温度のIRヒーターにて加熱して2.25倍に延伸後、急冷して一軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。得られた一軸配向積層ポリエステルフィルムは、一旦巻き取ることなく続いてステンターに供給し、110℃にてフィルムの横方向に3.6倍延伸し、さらに引き続いて110℃にて予熱し、低速、高速のロール間で2.5倍に再度縦方向に延伸し、更にステンターに供給し、210℃で10秒間熱固定し、全厚み6.0μm、第1ポリエステル層の厚み1.5μmの二軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向積層ポリエステルフイルムのヤング率は、縦方向7.5GPa、横方向4.5GPaであった。
つぎに、下記に示す組成物をボールミルに入れ、16時間混練して分散させた後、イソシアネート化合物(バイエル社製のデスモジュールL)5重量部を加え、1時間高速剪断による分散処理を施して磁性塗料を用意した。
磁性塗料の組成:
針状Fe粒子 100重量部
塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体 15重量部
(積水化学製 エスレック7A)
熱可塑性ポリウレタン樹脂 5重量部
酸化クロム 5重量部
カーボンブラック 5重量部
レシチン 2重量部
脂肪酸エステル 1重量部
トルエン 50重量部
メチルエチルケトン 50重量部
シクロヘキサノン 50重量部
針状Fe粒子 100重量部
塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体 15重量部
(積水化学製 エスレック7A)
熱可塑性ポリウレタン樹脂 5重量部
酸化クロム 5重量部
カーボンブラック 5重量部
レシチン 2重量部
脂肪酸エステル 1重量部
トルエン 50重量部
メチルエチルケトン 50重量部
シクロヘキサノン 50重量部
この磁性塗料を上述の二軸配向積層フィルムの片面(第2ポリエステル層面)に乾燥後の塗布層の厚さが0.5μmとなるように塗布し、次いで2500ガウスの直流磁場中で配向処理を行ない、100℃で加熱乾燥後、スーパーカレンダー処理(線圧200kg/cm、温度80℃)を行ない、巻き取った。この巻き取ったロールは、55℃のオーブン中で3日間放置された。
そして、3日間放置後の二軸配向積層ポリエステルフイルムは、下記組成のバックコート層塗料を、磁性層を設けた面とは異なる面(第1ポリエステル層面)に、塗布厚さ1μmとなるように塗布し、乾燥後、裁断して磁気テープとした。
そして、3日間放置後の二軸配向積層ポリエステルフイルムは、下記組成のバックコート層塗料を、磁性層を設けた面とは異なる面(第1ポリエステル層面)に、塗布厚さ1μmとなるように塗布し、乾燥後、裁断して磁気テープとした。
バックコート層塗料の組成:
カーボンブラック 100重量部
熱可塑性ポリウレタン樹脂 60重量部
イソシアネート化合物 18重量部
(日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートL)
シリコーンオイル 0.5重量部
メチルエチルケトン 250重量部
トルエン 50重量部
カーボンブラック 100重量部
熱可塑性ポリウレタン樹脂 60重量部
イソシアネート化合物 18重量部
(日本ポリウレタン工業社製、商品名:コロネートL)
シリコーンオイル 0.5重量部
メチルエチルケトン 250重量部
トルエン 50重量部
得られた二軸配向積層ポリエステルフイルムおよび磁気テープの特性を表1に示す。表1から明らかなように、巻き取り性、温度変化による幅寸法変化、縦荷重下の幅寸法変化および電磁変換特性のいずれも良好であった。
参考例2
添加粒子の種類、平均粒径および添加量を表1に示す如く変更し、(部分ケン化)エステルワックスをヘキスト株式会社製、商品名「ワックスE(モンタン酸ジオールエステルを水酸化カルシウムで部分けん化したもの)」に変更し、かつその添加量を0.1重量%に変更した以外は、参考例1と同様な操作を繰り返した。得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムの物性を表1に示す。
また、得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムを、参考例1と同様にして磁気テープとした。得られた磁気テープの評価結果を表1に示す。
この表から明らかなように巻き取り性、温度変化による幅寸法変化、縦荷重下の幅寸法変化、電磁変換特性いずれも良好であった。
添加粒子の種類、平均粒径および添加量を表1に示す如く変更し、(部分ケン化)エステルワックスをヘキスト株式会社製、商品名「ワックスE(モンタン酸ジオールエステルを水酸化カルシウムで部分けん化したもの)」に変更し、かつその添加量を0.1重量%に変更した以外は、参考例1と同様な操作を繰り返した。得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムの物性を表1に示す。
また、得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムを、参考例1と同様にして磁気テープとした。得られた磁気テープの評価結果を表1に示す。
この表から明らかなように巻き取り性、温度変化による幅寸法変化、縦荷重下の幅寸法変化、電磁変換特性いずれも良好であった。
参考例3
添加粒子と(部分ケン化)エステルワックスの種類、平均粒径および添加量を、表1に示す如く変更した以外は、参考例1と同様な方法にて一軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。
このようにして得られた一軸配向積層ポリエステルフィルムの第2ポリエステル層側の面に、下記組成の水性塗液(固形分2重量%)を塗布し、続いてステンターに供給し、110℃にて横方向に3.6倍延伸し、接着層を形成した。さらに引き続いて110℃にて予熱し、低速、高速のロール間で2.5倍に再度縦方向に延伸し、更にステンターに供給し、210℃で10秒間熱固定し、全厚み6.0μm、第1ポリエステル層厚み1.5μm、接着層の厚み0.02μmの接着層付き積層二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
添加粒子と(部分ケン化)エステルワックスの種類、平均粒径および添加量を、表1に示す如く変更した以外は、参考例1と同様な方法にて一軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。
このようにして得られた一軸配向積層ポリエステルフィルムの第2ポリエステル層側の面に、下記組成の水性塗液(固形分2重量%)を塗布し、続いてステンターに供給し、110℃にて横方向に3.6倍延伸し、接着層を形成した。さらに引き続いて110℃にて予熱し、低速、高速のロール間で2.5倍に再度縦方向に延伸し、更にステンターに供給し、210℃で10秒間熱固定し、全厚み6.0μm、第1ポリエステル層厚み1.5μm、接着層の厚み0.02μmの接着層付き積層二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
接着層形成用塗液の組成:
水分散性ポリエステル樹脂 80wt%
(数平均分子量:約23500、組成:2,6−ナフタレンジカルボン酸成分(45モル%)−イソフタル酸成分(54.95モル%)−5−Naスルホイソフタル酸成分(0.05モル%)−エチレングリコール成分(70モル%)−ビスフェノールAのプロピレンオキサイド4モル付加体成分(30モル%))
ポリエチレンオキシド・モノアルキルエーテル 10wt%
(数平均分子量:約500、アルキル基:炭素数12〜14の混合アルキル基)
平均粒径20nmのアクリル樹脂粒子 10wt%
また、得られた積層二軸配向ポリエステルフィルムを、参考例1と同様にして磁気テープとした。得られた磁気テープの評価結果を表1に示す。
この表から明らかなように巻き取り性、温度変化による幅寸法変化、縦荷重下の幅寸法変化、電磁変換特性いずれも良好であった。
水分散性ポリエステル樹脂 80wt%
(数平均分子量:約23500、組成:2,6−ナフタレンジカルボン酸成分(45モル%)−イソフタル酸成分(54.95モル%)−5−Naスルホイソフタル酸成分(0.05モル%)−エチレングリコール成分(70モル%)−ビスフェノールAのプロピレンオキサイド4モル付加体成分(30モル%))
ポリエチレンオキシド・モノアルキルエーテル 10wt%
(数平均分子量:約500、アルキル基:炭素数12〜14の混合アルキル基)
平均粒径20nmのアクリル樹脂粒子 10wt%
また、得られた積層二軸配向ポリエステルフィルムを、参考例1と同様にして磁気テープとした。得られた磁気テープの評価結果を表1に示す。
この表から明らかなように巻き取り性、温度変化による幅寸法変化、縦荷重下の幅寸法変化、電磁変換特性いずれも良好であった。
参考例4
第1ポリエステル層および第2ポリエステル層用のポリエステルを、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(35℃、O−クロロフェノール溶液での固有粘度:0.6)に変更し、各層に含有させる不活性粒子の種類、平均粒径、添加量および(部分ケン化)エステルワックスの添加量を表1に示すとおり変更し、ペレットの乾燥を170℃で6時間に変更した以外は、参考例1と同様にして、未延伸積層ポリエステルフィルムを得た。そして、得られた積層未延伸フイルムを125℃で予熱し、さらに低速・高速のロール間でフイルム温度155℃にて5.4倍に延伸し、急冷して一軸配向積層ポリエステルフイルムを得た。得られた一軸配向積層ポリエステルフイルムは、一旦巻き取ることなく続いてステンターに供給し、155℃にて横方向に4.9倍に延伸し、200℃の熱風で4秒間熱固定し、全厚み6.0μm、第1ポリエステル層厚み1.8μmの二軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。また、磁気テープの作成は参考例1と同様な操作を繰り返した。
得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムおよびそれを用いた磁気テープの特性を表1に示す。表1から明らかなように巻き取り性、縦荷重下の幅寸法変化、温度変化による幅寸法変化、電磁変換特性いずれも、良好であった。
第1ポリエステル層および第2ポリエステル層用のポリエステルを、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(35℃、O−クロロフェノール溶液での固有粘度:0.6)に変更し、各層に含有させる不活性粒子の種類、平均粒径、添加量および(部分ケン化)エステルワックスの添加量を表1に示すとおり変更し、ペレットの乾燥を170℃で6時間に変更した以外は、参考例1と同様にして、未延伸積層ポリエステルフィルムを得た。そして、得られた積層未延伸フイルムを125℃で予熱し、さらに低速・高速のロール間でフイルム温度155℃にて5.4倍に延伸し、急冷して一軸配向積層ポリエステルフイルムを得た。得られた一軸配向積層ポリエステルフイルムは、一旦巻き取ることなく続いてステンターに供給し、155℃にて横方向に4.9倍に延伸し、200℃の熱風で4秒間熱固定し、全厚み6.0μm、第1ポリエステル層厚み1.8μmの二軸配向積層ポリエステルフィルムを得た。また、磁気テープの作成は参考例1と同様な操作を繰り返した。
得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムおよびそれを用いた磁気テープの特性を表1に示す。表1から明らかなように巻き取り性、縦荷重下の幅寸法変化、温度変化による幅寸法変化、電磁変換特性いずれも、良好であった。
実施例1
参考例4において、縦延伸倍率を4.0倍、横延伸倍率を5.4倍とし、また、添加粒子と(部分ケン化)エステルワックスを、表1に記載の如く変更した以外は、参考例4と同様な操作を繰り返した。得られた積層二軸配向ポリエステルフィルムおよびテープ特性を表1に示す。表1に示した如く、巻き取り性、縦荷重下の幅寸法変化、温度変化による幅寸法変化、電磁変換特性いずれも、良好であった。
参考例4において、縦延伸倍率を4.0倍、横延伸倍率を5.4倍とし、また、添加粒子と(部分ケン化)エステルワックスを、表1に記載の如く変更した以外は、参考例4と同様な操作を繰り返した。得られた積層二軸配向ポリエステルフィルムおよびテープ特性を表1に示す。表1に示した如く、巻き取り性、縦荷重下の幅寸法変化、温度変化による幅寸法変化、電磁変換特性いずれも、良好であった。
比較例1、4〜8
添加粒子と(部分ケン化)エステルワックスの量を、表1に記載の如く変更した以外は、参考例2と同様な操作を繰り返した。
得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムおよびテープ特性を表2に示す。表2に示した如く、巻き取り性、縦荷重下の幅寸法変化、温度変化による幅寸法変化、電磁変換特性のいずれかが不満足なものしか得られなかった。
添加粒子と(部分ケン化)エステルワックスの量を、表1に記載の如く変更した以外は、参考例2と同様な操作を繰り返した。
得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムおよびテープ特性を表2に示す。表2に示した如く、巻き取り性、縦荷重下の幅寸法変化、温度変化による幅寸法変化、電磁変換特性のいずれかが不満足なものしか得られなかった。
比較例2
参考例1において、縦延伸倍率を3.7倍、横延伸倍率を3.7倍の2段延伸(再度の縦延伸はなし)とし、また、添加粒子と(部分ケン化)エステルワックスの量を、表2に記載の如く変更した以外は、参考例1と同様な操作を繰り返した。
得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムおよびテープ特性を表2に示す。表2に示した如く、巻き取り性や縦荷重下の幅寸法変化が不満足であった。
参考例1において、縦延伸倍率を3.7倍、横延伸倍率を3.7倍の2段延伸(再度の縦延伸はなし)とし、また、添加粒子と(部分ケン化)エステルワックスの量を、表2に記載の如く変更した以外は、参考例1と同様な操作を繰り返した。
得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムおよびテープ特性を表2に示す。表2に示した如く、巻き取り性や縦荷重下の幅寸法変化が不満足であった。
比較例3
参考例1において、縦延伸倍率を2.25倍、横延伸倍率を3.0倍、再度の縦延伸の延伸倍率を3.0倍とし、また、添加粒子と(部分ケン化)エステルワックスの量を、表2に記載の如く変更した以外は、参考例1と同様な操作を繰り返した。
得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムおよびテープ特性を表2に示す。表2に示した如く、温度変化による幅寸法変化および電磁変換特性が不満足であった。
参考例1において、縦延伸倍率を2.25倍、横延伸倍率を3.0倍、再度の縦延伸の延伸倍率を3.0倍とし、また、添加粒子と(部分ケン化)エステルワックスの量を、表2に記載の如く変更した以外は、参考例1と同様な操作を繰り返した。
得られた二軸配向積層ポリエステルフィルムおよびテープ特性を表2に示す。表2に示した如く、温度変化による幅寸法変化および電磁変換特性が不満足であった。
Claims (28)
- (A)(1)少なくとも下記3種の不活性粒子:
平均粒径が0.4μm以上0.7μm以下であり且つ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第1不活性粒子、平均粒径が0.2μm以上0.4μm未満であり且つ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第2不活性粒子および平均粒径が0.01μm以上0.2μm未満である第3不活性粒子、並びに炭素数が12以上の脂肪族モノカルボン酸と多価アルコールとのエステル化合物を、下記割合:
第1不活性粒子 0.005〜0.1重量%、第2不活性粒子 0.05〜0.3重量%、第3不活性粒子 0.1〜0.5重量%および該エステル化合物 0.05〜0.25重量%で且つ下記式
−0.5x+0.15≦y≦−0.5x+0.3
ここで、xは第2不活性粒子の含有割合(wt%)でありそしてyは該エステル化合物の含有割合(wt%)である、
を満足する割合で含有し、ここで上記3種の不活性粒子は粒径分布曲線において、上記平均粒径の範囲内にそれぞれ存在する明瞭に区別しうる3つの粒径ピークを示す、そして
(2)中心面平均表面粗さ(WRa)が5〜20nmであり且つ10点平均表面粗さ(WRz)が100〜300nmである、第1ポリエステル層 並びに、
(B)中心面平均表面粗さ(WRa)が1〜10nmであり且つ第1ポリエステル層がその上に積層されている第2ポリエステル層からなり そして
(C)長手方向のヤング率が4GPa以上であり、幅方向のヤング率が6GPa以上でありそして幅方向のヤング率が長手方向のヤング率より大きい、
ことを特徴とする二軸配向積層ポリエステルフィルム。 - 第1不活性粒子が架橋高分子粒子である請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第1不活性粒子が架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂および架橋アクリル樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂からなる請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第2不活性粒子が架橋高分子粒子である請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第2不活性架橋高分子微粒子が架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂および架橋アクリル樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂からなる請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第3不活性粒子が架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、シリカおよびアルミナよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなりそしてアルミナ以外の上記不活性粒子の粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第1不活性粒子および第2不活性粒子がいずれも架橋シリコーン樹脂粒子である請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第1不活性粒子および第2不活性粒子がいずれも架橋シリコーン樹脂粒子でありそして第3不活性粒子がアルミナ粒子である請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第2ポリエステル層が不活性粒子を実質的に含有しない請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第2ポリエステル層が平均粒径0.05〜0.55μmの範囲にありかつ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第4の不活性粒子を0.01〜0.4重量%の範囲で含有する請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第2ポリエステル層が下記2種の不活性粒子を下記重量割合:
平均粒径が0.2〜0.55μmの範囲にありかつ粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である第5不活性粒子0.01〜0.2重量%および
平均粒径が0.01〜0.3μmの範囲にある第6不活性粒子0.01〜1.0重量%
で含有する、ただし第5不活性粒子の平均粒径は第6不活性粒子の平均粒径よりも0.1〜0.3μm大きい、請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。 - 第5不活性粒子が架橋高分子粒子である請求項11に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 第6不活性粒子が架橋シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、シリカおよび平均粒径(2次粒径)が0.01〜0.3μmであるアルミナよりなる群から選ばれる少なくとも1種からなりそしてアルミナ以外の上記不活性粒子の粒径分布の相対標準偏差が0.5以下である請求項11に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第1ポリエステル層の厚みが0.1〜2.5μmの範囲にありそして第2ポリエステル層の厚みが1.0〜9.5μmの範囲にある請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第1ポリエステル層の厚み対第2ポリエステル層の厚みの比が1:1〜1:20の範囲にある請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 厚みが2〜10μmの範囲にある請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- ポリエステルがエチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステルまたはエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを主たる繰返し単位とするポリエステルである請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 第1ポリエステル層と隣接していない第2ポリエステル層の表面上に、接着層をさらに有する、請求項1または9に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 接着層が平均粒径5〜100nmの第7不活性粒子を0.5〜40重量%で含有する請求項18に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 磁気記録媒体のベースフィルムとして用いられる請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 磁気記録媒体がリニア記録方式のディジタル記録型である請求項20に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 磁気記録媒体がヘリカル記録方式のディジタル記録型である請求項20に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 磁気記録媒体が塗布型である請求項20に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム。
- 請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルムおよび該二軸配向積層ポリエステルフィルムの第2ポリエステル層の表面上の磁性層からなる磁気記録媒体。
- 請求項18に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルムおよび該二軸配向積層ポリエステルフィルムの接着層の表面上の磁性層からなる磁気記録媒体。
- 磁性層が塗布型である請求項24または25に記載の磁気記録媒体。
- 請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム、該二軸配向積層ポリエステルフィルムの第2ポリエステル層の表面上の磁性層および該二軸配向積層ポリエステルフィルムの第1ポリエステル層の表面上のトラッキングサーボ信号を記録する層からなる磁気記録媒体。
- 請求項1に記載の二軸配向積層ポリエステルフィルム、該二軸配向積層ポリエステルフィルムの第2ポリエステル層の表面上の接着層、該接着層の表面上の磁性層および該二軸配向積層ポリエステルフィルムの第1ポリエステル層の表面上のトラッキングサーボ信号を記録する層からなる磁気記録媒体。
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