JP2005183891A - 双方向ブロック型プレーナデバイスの構造と製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】N型基盤から製作する高耐圧双方向ブロック形プレーナデバイスの設計及び製法においては、周辺部P型分離拡散はチップの厚さ全体にわたってP型拡散層を表面及び裏面から連結させるため、拡散にきわめて長時間を要し、生産性が悪いばかりか、大量の拡散炉とその設置のための工場面積の増大を招いている。この拡散時間の短縮が課題である。
【解決手段】従来チップ周辺でのP型分離拡散5を表面、裏面からお互いに連結させずまた分離電極11を形成し、電圧を加えた時に両者の間のN領域が空亡層によって連結することで分離を実現する。同時に表面裏面の電界緩和のためのガードリングなどの手段を有効に使用する。これによって更に拡散時間を短縮できるのみでなく、分離拡散と主拡散を1回の拡散に減らすことが出来る。
【選択図】図1
【解決手段】従来チップ周辺でのP型分離拡散5を表面、裏面からお互いに連結させずまた分離電極11を形成し、電圧を加えた時に両者の間のN領域が空亡層によって連結することで分離を実現する。同時に表面裏面の電界緩和のためのガードリングなどの手段を有効に使用する。これによって更に拡散時間を短縮できるのみでなく、分離拡散と主拡散を1回の拡散に減らすことが出来る。
【選択図】図1
Description
本発明は半導体デバイスの中でサイリスタなどのような双方向ブロック型プレーナ デバイスの構造と製法を改善する技術に関する。
従来、サイリスタなどのような双方向ブロック型プレーナ デバイスではチップ周辺に裏面から表面に亘って、この場合はP層を、連続させる構造にする。
以下図3によって従来の双方向ブロック型プレーナ デバイス、例としてサイリスタの構造と製法を説明する。このためまず高温、長時間拡散によってチップ周辺部にチップ両面からチップ厚さ全体にわたる拡散層(図3.の5)を設け、チップ全体をP型層によって中心部のN型(図3.の1)と分離する。この拡散工程は拡散温度が1250度Cの場合、110ミクロン以上の深さの拡散を行わなければならないので、1回2週間程度の長時間が必要である。
更に、それぞれの方向の耐電圧を確保するために、チップの主表面において表面電界を緩和する構造、すなわちガードリング(図3.の4)などを主PN接合が表面に接する部分を囲繞するように廻らすのが通常である(例えば特許文献1参照)。耐圧の高い、例えば2000V 耐圧のデバイスではこのガードリングの本数は複数(図3の4では4本)に上り、そのために主PN接合部以外にこのガードリングの占める面積が増大し、チップサイズの増大をもたらしている。
特許出願公告 昭40−12739(第2ページ図2)
以下図3によって従来の双方向ブロック型プレーナ デバイス、例としてサイリスタの構造と製法を説明する。このためまず高温、長時間拡散によってチップ周辺部にチップ両面からチップ厚さ全体にわたる拡散層(図3.の5)を設け、チップ全体をP型層によって中心部のN型(図3.の1)と分離する。この拡散工程は拡散温度が1250度Cの場合、110ミクロン以上の深さの拡散を行わなければならないので、1回2週間程度の長時間が必要である。
更に、それぞれの方向の耐電圧を確保するために、チップの主表面において表面電界を緩和する構造、すなわちガードリング(図3.の4)などを主PN接合が表面に接する部分を囲繞するように廻らすのが通常である(例えば特許文献1参照)。耐圧の高い、例えば2000V 耐圧のデバイスではこのガードリングの本数は複数(図3の4では4本)に上り、そのために主PN接合部以外にこのガードリングの占める面積が増大し、チップサイズの増大をもたらしている。
発明が解決しようとする課題は従来の双方向ブロック型プレーナ デバイス、特に高耐圧デバイスにおいて必要となる周辺部の長時間拡散時間の短縮を緩和或いは廃止するという課題である。
本発明は図1、図2に示すように、表面及び裏面の主PN接合を形成し、チップ周辺部にそれぞれ主PN接合を一定距離で囲繞するように独立のP型拡散(図1、2の5)を施し、それらの拡散先端部がチップ内部においてお互いに結合せず、両者の間に一定の距離のN型領域を残して形成されるようにする。
表面及び裏面は図1に示すように電極部以外は厚い酸化膜(図1の6)に覆われ、ガードリング(4)及び周辺拡散領域は(5)主PN接合領域(3)からは分離されている。
表面主PN接合(3)が逆方向にバイアスされた場合、空亡層はチップ内部方向及び表面に沿ってチップ周辺部に広がり、ガードリング(4)に到達し、更にその反対側に伸び、周辺拡散部のP領域(5)に達する。そこで周辺P型分離拡散領域に電極を配置し、チップの内側に酸化膜上に電極を張り出させて空亡層の伸びをここで抑える。この例の場合にはガードリングは3本になり、従来例と同じである。同時に周辺P拡散領域(5)はチップ全体を貫通するように拡散する必要がないので、拡散時間は大きく減少することができる。
裏面はガードリングを一本配置している。裏面のPN接合に逆電圧が加われば、空亡層はガードリングに到達して更に周辺P型拡散層(5)に達し、空亡層はチップ内を伸びて表面からの周辺P型分離層に達し、更に表面に沿ってガードリング層を次々と伸びて裏面のPN接合の耐圧を確保する。主PN接合にはチャンネルストップの効果を兼ねて隣接する酸化膜上にカソード電極が張り出すようにする。
設計上の要点は耐圧仕様にしたがって基板結晶(N型)の抵抗率を決定し、それに基づいてガードリングの寸法設計、周辺P拡散領域の拡散深さ、その両拡散層の先端部の残りの基板N型部分の厚さの設計である。どの部分にどれだけの電圧を負担させるかと言う設計である。例えば2000V耐圧サイリスタでは3x10E13cm−3の基板濃度を用いる。この場合は表面主PN接合(3)からガードリング(4)までの距離はマスク上で75ミクロン、このガードリングのマスク上で次のガードリングまでの距離は同じく80ミクロン、その次のガードリングとの距離は同様に85ミクロン、その次の周辺P型拡散分離層までの距離は同じく250ミクロンである。表面と裏面の周辺拡散領域(5)のチップ内部の距離は100ミクロンに設定すれば、所定の耐圧を確保できる。
もう一つの重要な構造要因はチップ周辺構造についてである。周辺P拡散層(5)のチップ外側は一定距離、すなわちその領域から空亡層が外側に広がる距離の間、例えばこの場合は200ミクロンの間はこのチップの切断面があってはならないと言うことである。その先端にはN+のチャンネルストップ層が設けられるのが望ましい。さらにパッケージ金属部分と基板エッジが電気的に接触しないようなパッケージ上の配慮が必要である。
以上が基本的解決法であるが、様々な応用が考えられる。すなわち図3、図4に示すように、周辺P拡散層の形成に当たってはその部分にあらかじめトレンチ(10)を設けておけばこの領域の拡散時間はさらに短縮できる。図3に示すように表面、裏面双方からトレンチを作ることも出来るし、基板の厚さを考慮し、図4に示すように表面からのみトレンチを形成することも出来る。耐圧仕様によっては周辺部P拡散領域の形成を主P領域拡散と同じ拡散で、すなわち1回の拡散で完了することも出来る。
周辺分離用P拡散時間を短縮する方法はP+ウェファーとNウェファーを張り合わせる方法でも達成することが出来る。図6に示すように、その張り合わせ後、N領域の厚さを必要な厚さにN側から研磨して減少させ、N側のP分離拡散領域に一定の深さのトレンチ(11)を掘り、主表面からの主P拡散と同時に周辺分離拡散を行い、周辺部P拡散の先端部が裏面からのP拡散層(5)に到達するようにすれば、1回の拡散で周辺分離と主PN接合を形成することが出来る。この際は周辺P層による分離は空亡層を用いず、上下からのP拡散の結合による分離であるので、チップの切断は分離領域内で行うことが出来る。この方法では点線で示したP+基板結晶とN基板結晶の接合面(図よりは(この方法は耐圧仕様によって使用するウェファーの厚さを決める必要がないことが特徴である。すなわち、従来はウェファーの厚さが200ミクロンないしは400ミクロンという薄いウェファーを用いなければならなかったので、ウェファーの工程中の割れが問題でウェファーの直径を大きく出来ず、直径4インチ程度のウェファーが主に用いられていたが、この張り合わせ方法では更に大きなウェファーも使用可能である。これは生産性の向上、原価の低減につながる。
表面及び裏面は図1に示すように電極部以外は厚い酸化膜(図1の6)に覆われ、ガードリング(4)及び周辺拡散領域は(5)主PN接合領域(3)からは分離されている。
表面主PN接合(3)が逆方向にバイアスされた場合、空亡層はチップ内部方向及び表面に沿ってチップ周辺部に広がり、ガードリング(4)に到達し、更にその反対側に伸び、周辺拡散部のP領域(5)に達する。そこで周辺P型分離拡散領域に電極を配置し、チップの内側に酸化膜上に電極を張り出させて空亡層の伸びをここで抑える。この例の場合にはガードリングは3本になり、従来例と同じである。同時に周辺P拡散領域(5)はチップ全体を貫通するように拡散する必要がないので、拡散時間は大きく減少することができる。
裏面はガードリングを一本配置している。裏面のPN接合に逆電圧が加われば、空亡層はガードリングに到達して更に周辺P型拡散層(5)に達し、空亡層はチップ内を伸びて表面からの周辺P型分離層に達し、更に表面に沿ってガードリング層を次々と伸びて裏面のPN接合の耐圧を確保する。主PN接合にはチャンネルストップの効果を兼ねて隣接する酸化膜上にカソード電極が張り出すようにする。
設計上の要点は耐圧仕様にしたがって基板結晶(N型)の抵抗率を決定し、それに基づいてガードリングの寸法設計、周辺P拡散領域の拡散深さ、その両拡散層の先端部の残りの基板N型部分の厚さの設計である。どの部分にどれだけの電圧を負担させるかと言う設計である。例えば2000V耐圧サイリスタでは3x10E13cm−3の基板濃度を用いる。この場合は表面主PN接合(3)からガードリング(4)までの距離はマスク上で75ミクロン、このガードリングのマスク上で次のガードリングまでの距離は同じく80ミクロン、その次のガードリングとの距離は同様に85ミクロン、その次の周辺P型拡散分離層までの距離は同じく250ミクロンである。表面と裏面の周辺拡散領域(5)のチップ内部の距離は100ミクロンに設定すれば、所定の耐圧を確保できる。
もう一つの重要な構造要因はチップ周辺構造についてである。周辺P拡散層(5)のチップ外側は一定距離、すなわちその領域から空亡層が外側に広がる距離の間、例えばこの場合は200ミクロンの間はこのチップの切断面があってはならないと言うことである。その先端にはN+のチャンネルストップ層が設けられるのが望ましい。さらにパッケージ金属部分と基板エッジが電気的に接触しないようなパッケージ上の配慮が必要である。
以上が基本的解決法であるが、様々な応用が考えられる。すなわち図3、図4に示すように、周辺P拡散層の形成に当たってはその部分にあらかじめトレンチ(10)を設けておけばこの領域の拡散時間はさらに短縮できる。図3に示すように表面、裏面双方からトレンチを作ることも出来るし、基板の厚さを考慮し、図4に示すように表面からのみトレンチを形成することも出来る。耐圧仕様によっては周辺部P拡散領域の形成を主P領域拡散と同じ拡散で、すなわち1回の拡散で完了することも出来る。
周辺分離用P拡散時間を短縮する方法はP+ウェファーとNウェファーを張り合わせる方法でも達成することが出来る。図6に示すように、その張り合わせ後、N領域の厚さを必要な厚さにN側から研磨して減少させ、N側のP分離拡散領域に一定の深さのトレンチ(11)を掘り、主表面からの主P拡散と同時に周辺分離拡散を行い、周辺部P拡散の先端部が裏面からのP拡散層(5)に到達するようにすれば、1回の拡散で周辺分離と主PN接合を形成することが出来る。この際は周辺P層による分離は空亡層を用いず、上下からのP拡散の結合による分離であるので、チップの切断は分離領域内で行うことが出来る。この方法では点線で示したP+基板結晶とN基板結晶の接合面(図よりは(この方法は耐圧仕様によって使用するウェファーの厚さを決める必要がないことが特徴である。すなわち、従来はウェファーの厚さが200ミクロンないしは400ミクロンという薄いウェファーを用いなければならなかったので、ウェファーの工程中の割れが問題でウェファーの直径を大きく出来ず、直径4インチ程度のウェファーが主に用いられていたが、この張り合わせ方法では更に大きなウェファーも使用可能である。これは生産性の向上、原価の低減につながる。
本発明による双方向ブロック型プレーナ デバイスは次の大きな効果が期待できる。すなわち、周辺分離P拡散時間の大幅な短縮になる。
周辺分離P拡散(5)が深さ方向拡散先端部で結合する必要がないことが大きな理由である。さらに周辺P拡散分離領域にトレンチ(10)をあらかじめ掘っておけば、設計条件によっては主領域Pと周辺分離拡散を1回の拡散で同時に完了することも可能である。従来はこの周辺分離拡散領域(5)の形成にチップ厚さの半分200ミクロン以上の拡散、すなわち1240度Cで8週間程度の拡散時間を要していたわけである。本発明ではとレンチ(10)を設ければ、この拡散工程を廃止することも可能であるからその改善は効果が極めて大きいと言える。
周辺分離P拡散(5)が深さ方向拡散先端部で結合する必要がないことが大きな理由である。さらに周辺P拡散分離領域にトレンチ(10)をあらかじめ掘っておけば、設計条件によっては主領域Pと周辺分離拡散を1回の拡散で同時に完了することも可能である。従来はこの周辺分離拡散領域(5)の形成にチップ厚さの半分200ミクロン以上の拡散、すなわち1240度Cで8週間程度の拡散時間を要していたわけである。本発明ではとレンチ(10)を設ければ、この拡散工程を廃止することも可能であるからその改善は効果が極めて大きいと言える。
本発明を実施するための最良の形態は図1,2、4、5、6に示したとおりであるが、耐圧仕様によって変化しうる。実施例によって詳しく説明する。
実施例としてこの場合は2,000V、1A双方向ブロック型サイリスタに本発明を適用する場合の構造および工程について図1及び図2に基づいて説明する。
使用するウェファーはN型(111)FZ結晶で250オームcm,ウェファーの厚さは400ミクロンとする。チップサイズは約2.4mmである。ウェファーの両側に第一酸化膜を約3,000A設け、幅約20ミクロンの周辺分離パターンを両側マスクあわせによって形成し、その部分の酸化膜を除去し高濃度ボロン拡散を行う。拡散深さは約100ミクロンとする。これによって周辺分離拡散層(5)が完成する。この際このパターンのチップ終端側の端からチップ終端までは300ミクロンとする。その後両面マスク合わせによって、表裏両面からガードリング領域(4)及び主PN接合形成のための酸化膜窓あけを行う。この際、主PN接合窓あけ端部から隣接するガードリング領域までのマスク上の距離は約75ミクロンとする。そしてその次のガードリングまでの距離は同様にして80ミクロン、その次のガードリング領域端までは85ミクロン、その次の周辺P型拡散分離領域(5)までの距離は同じく250ミクロンとする。ミクロンとする。このガードリング(4)、および主拡散領域(5)の拡散深さは30ミクロンとする。次に主表面にカソード領域(3)となるN+拡散の酸化膜窓を開け、N+拡散を行う。拡散深さは約5ミクロンである。この際、チップ切断部に幅80ミクロン程度のチャンネルストップ層を隣接するチップにまたがってカソードのN+拡散と同時に形成する。これはチャンネル層がチップ端に到達するのを防ぐためである。次にカソード、ゲート、アノードおよび周辺P型分離拡散領域部分に電極窓形成用の酸化膜窓明けを行う。この際注意すべきことは、アノードの電極(9)以外の部分に酸化膜(6)を残すことである。その後それぞれに電極(7,8,9,11)を形成して完成する。この電極8及び12は電極窓あけ部から隣接する酸化膜の上にそれぞれチップの外方と内方に向かって張り出すように形成する。その理由はこの部分でそれぞれその部分に伸びてくる空亡層に対してチャンネルストップ効果を持たせるためである(特許出願中)。裏面の電極9の周辺は酸化膜を残すと説明したが、その理由はチップの切断後組み立てを行うが、裏面のアノード電極(9)がチップ周辺に於いて酸化膜の上側でパッケージ金属と接触しないようにするためである。必要に応じてチップ下部のエッジをエッチングなどで、えぐっておく必要がある。
使用するウェファーはN型(111)FZ結晶で250オームcm,ウェファーの厚さは400ミクロンとする。チップサイズは約2.4mmである。ウェファーの両側に第一酸化膜を約3,000A設け、幅約20ミクロンの周辺分離パターンを両側マスクあわせによって形成し、その部分の酸化膜を除去し高濃度ボロン拡散を行う。拡散深さは約100ミクロンとする。これによって周辺分離拡散層(5)が完成する。この際このパターンのチップ終端側の端からチップ終端までは300ミクロンとする。その後両面マスク合わせによって、表裏両面からガードリング領域(4)及び主PN接合形成のための酸化膜窓あけを行う。この際、主PN接合窓あけ端部から隣接するガードリング領域までのマスク上の距離は約75ミクロンとする。そしてその次のガードリングまでの距離は同様にして80ミクロン、その次のガードリング領域端までは85ミクロン、その次の周辺P型拡散分離領域(5)までの距離は同じく250ミクロンとする。ミクロンとする。このガードリング(4)、および主拡散領域(5)の拡散深さは30ミクロンとする。次に主表面にカソード領域(3)となるN+拡散の酸化膜窓を開け、N+拡散を行う。拡散深さは約5ミクロンである。この際、チップ切断部に幅80ミクロン程度のチャンネルストップ層を隣接するチップにまたがってカソードのN+拡散と同時に形成する。これはチャンネル層がチップ端に到達するのを防ぐためである。次にカソード、ゲート、アノードおよび周辺P型分離拡散領域部分に電極窓形成用の酸化膜窓明けを行う。この際注意すべきことは、アノードの電極(9)以外の部分に酸化膜(6)を残すことである。その後それぞれに電極(7,8,9,11)を形成して完成する。この電極8及び12は電極窓あけ部から隣接する酸化膜の上にそれぞれチップの外方と内方に向かって張り出すように形成する。その理由はこの部分でそれぞれその部分に伸びてくる空亡層に対してチャンネルストップ効果を持たせるためである(特許出願中)。裏面の電極9の周辺は酸化膜を残すと説明したが、その理由はチップの切断後組み立てを行うが、裏面のアノード電極(9)がチップ周辺に於いて酸化膜の上側でパッケージ金属と接触しないようにするためである。必要に応じてチップ下部のエッジをエッチングなどで、えぐっておく必要がある。
耐圧600V、1Aのサイリスタの場合には、図4に示すようにガードリングは表面に1本だけ必要である。チップサイズは約1.4mmである。ウェファーの抵抗率は50オームcm、ウェファー厚さは約210ミクロンである。主拡散層(2)端及びトレンチ(5)の内側端からガードリング(4)まではマスク上でそれぞれ75ミクロンである。その際周辺P拡散領域(5)形成以前に、主表面の同領域に当たるところに深さ約110ミクロンのトレンチ(10)を掘っておく。トレンチの作り方はRIE法もあるがダイシングに用いるブレードで切込みを入れ、その後その表面を溶液で少しエッチしておくことが生産的である。幅は約50ミクロン。その後表裏主PN接合形成の酸化膜窓明けを行い、ボロン拡散30ミクロンを行い1回の拡散で分離拡散も完成させる。その後の工程は実施例1と同様である。
1.N型基板
2.P型拡散領域
3.N+拡散領域、カソード
4.P型拡散領域、ガードリング
5.P型拡散領域、周辺分離拡散領域
6.酸化膜、SiO2
7.カソード電極
8.ゲート電極
9.アノード電極
10.N+チャンネルストップ
11.周辺P型分離層電極
12.トレンチ
13.P+基板(張り合わせ基板)
14.張り合わせ面(P+基板とN基板の接合面)
a−a’切断面(図1に示す断面図)
b−b’中心線(チップの中心線、ゲート電極8は中心線から外れているために見えない)
c−c’中心線(同上)
d−d’中心線(同上)
2.P型拡散領域
3.N+拡散領域、カソード
4.P型拡散領域、ガードリング
5.P型拡散領域、周辺分離拡散領域
6.酸化膜、SiO2
7.カソード電極
8.ゲート電極
9.アノード電極
10.N+チャンネルストップ
11.周辺P型分離層電極
12.トレンチ
13.P+基板(張り合わせ基板)
14.張り合わせ面(P+基板とN基板の接合面)
a−a’切断面(図1に示す断面図)
b−b’中心線(チップの中心線、ゲート電極8は中心線から外れているために見えない)
c−c’中心線(同上)
d−d’中心線(同上)
Claims (5)
- 両方向ブロック型プレーナ デバイスの製法に於いて、表面及び裏面のP型(N型)拡散層はその面内に孤立したプレーナ構造であり、チップ周辺部には上記孤立したP型(N型)領域を一定の距離を保って囲繞する独立の閉じた回廊状の拡散領域が表面及び裏面に設けられており、表面及び裏面内の孤立したP型(N型)拡散層よりは表面及び裏面から深く形成され、その両拡散層の深さ方向の先端が結晶内部で一定の距離を保って分離されており、主表面及び裏面のPN接合が逆バイアスされた時にそれらは表面内孤立P領域のガードリングの役割を果たすと共に、更なる高電圧印加に対して両者を分離しているN型(P型)結晶領域を空亡層が伸び、両者を連結し、結晶内部を通って反対表面のガードリングに電界緩和機能を連結できるプレーナ型高耐圧デバイス。
- 上記請求項1においてチップ周辺部回廊状拡散領域が同部の両面或いは片面からの回廊状トレンチ形成後に拡散により形成されたもの。
- 上記請求項1、及び2において表面及び裏面の電界緩和用ガードリングが複数形成されたもの。
- 上記請求項2においてチップ周辺回廊状拡散はチップ中心部の拡散領域形成と同時に行って形成するもの。
- 両方向ブロック型プレーナ デバイスの製法において、P+基板と薄い高抵抗N基板を張り合わせ、N基板表面中心に主P型領域を設けるデバイスにおいて、チップ周辺にこれを囲繞する回廊状拡散領域を形成するに当たり、適当な深さのトレンチを同部にあらかじめ形成し、主領域の拡散と同時に回廊部拡散を行い、一回の拡散でチップ周辺部を連結したP領域で分離する製法。
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