JP2011054914A - 半導体装置の製造方法および半導体ウエハ - Google Patents
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Abstract
【課題】素子形成部のみ薄化し周辺部は初期の半導体基板の厚みを残した半導体ウエハの製造工程においては、最終工程で厚い周辺部が残るため、素子形成部の半導体チップを分割する従来のダイシング装置を用いることができず、新たな設備投資が必要となる。
【解決手段】半導体基板の素子形成部およびその周辺を第1の厚みまで研削し、最外周の初期周辺部は初期の厚みを残す。素子形成部のみを第2の厚みまで研削し、素子形成部の周囲に段差が小さい第1周辺部を形成する。裏面に金属層を形成した後、初期周辺部を第1周辺部より厚いがこれとの段差は小さくなる厚みまで研削し第2周辺部を形成する。既存のダイシング装置で素子形成部と周辺部を切り離すことができ、素子形成部と周辺部は緩やかな段差形状となるので、素子形成部と周辺部の間でダイシングテープの密着性を向上させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】半導体基板の素子形成部およびその周辺を第1の厚みまで研削し、最外周の初期周辺部は初期の厚みを残す。素子形成部のみを第2の厚みまで研削し、素子形成部の周囲に段差が小さい第1周辺部を形成する。裏面に金属層を形成した後、初期周辺部を第1周辺部より厚いがこれとの段差は小さくなる厚みまで研削し第2周辺部を形成する。既存のダイシング装置で素子形成部と周辺部を切り離すことができ、素子形成部と周辺部は緩やかな段差形状となるので、素子形成部と周辺部の間でダイシングテープの密着性を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体装置の製造方法および半導体ウエハに係り、特に薄化した半導体ウエハの量産を可能とする半導体装置の製造方法および半導体ウエハに関する。
現在の半導体装置では、例えば携帯端末器の小型化、薄型化に伴い、小型化、薄型化のニーズが高まっている。また特に、高耐圧用途の半導体装置(例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)など)では、特性面からも半導体装置の薄型化が望ましい。例えば、インバータに用いられるIGBTなどでは、スイッチング速度とコレクタ−エミッタ間飽和電圧VCE(sat)とはトレードオフの関係にあるものの、ドリフト層を薄化することで、いずれの特性も改善することができる。このため、素子領域を形成した後、バックグラインド(研削)により半導体ウエハを薄化し、ドリフト層の薄化を実現している。
具体的には、半導体基板の一主面の素子形成部にIGBTを形成し、対向する他の主面側から半導体ウエハ全体をバックグラインドして半導体ウエハの厚み(仕上げ厚み)を例えば90μm程度まで薄化している。
しかし、半導体ウエハの薄化に伴い、搬送時の割れや、反りなどの不良も多くなり、取り扱いが困難となる問題がある。
そこで、半導体ウエハのバックグラインドの際、ウエハ裏面の周辺部を研削せず残して、内側の素子形成部の裏面のみを研削し、薄化させる技術が開発されている。周辺部を研削せずに残すことで、ウエハの搬送リスク低減や反りの低減などを実現できる(例えば特許文献1参照)。
図12は、上記の薄化技術を採用した、半導体装置の製造方法の一例を示す図である。ここでは、素子形成部にIGBTが形成される場合を例に説明する。
図12(A)を参照して、n型半導体基板101の第1主面S1の素子形成部E’に、複数のIGBTの半導体チップ120を形成する。すなわち、図示は省略するが、第1主面S1にp型チャネル層を形成し、p型チャネル層を貫通するトレンチを形成した後、トレンチ内を絶縁膜で被覆した後、ゲート電極を埋め込む。トレンチに隣接したチャネル層表面にn型エミッタ領域を形成し、ゲート電極上に層間絶縁膜を形成してn型エミッタ領域にコンタクトするエミッタ電極を形成する。
図12(B)を参照して、素子形成部E’の裏面(第2主面S2)のみを所望の仕上げ厚み(例えば90μm)まで研削すると共に、周辺部P’を半導体基板の初期厚み(例えば625μm)を維持して残存させる。
図12(C)を参照して、素子形成部の裏面(研削面)に、p型不純物をイオン注入する。アニール処理をしてp型半導体層110を形成した後、半導体基板101の裏面(第2主面S2側)全面に、裏面金属層115を蒸着などにより形成する。
素子形成部E’の裏面金属層115は、コレクタ電極となる。これにより、IGBTの半導体チップ120が配列する素子形成部E’と、その周囲で半導体チップ120が配置されない周辺部P’を有する半導体ウエハW’が形成される。
図12(D)を参照して、周辺部P’を素子形成部E’の外周に沿って、略円形に切り落とす。半導体チップ120を個々に分割するダイシングと同様に、半導体ウエハW’の主面に対して略垂直にブレードBを配置、移動して、周辺部P’を略円形に切除する。
図12(E)を参照して、素子形成部E‘をダイシングライン130にそってダイシングし、個々の半導体チップ120に分割する。
半導体チップを個々に分割するダイシング装置は一般には、周辺部と素子形成部の段差が殆どない半導体ウエハを搭載し、チップ辺に沿って(例えばウエハのオリエンテーションフラットに対して水平垂直に)切断するものであり、チップの分割と同時に周辺部も取り除くことができる。
しかし、図12の如く素子形成部E’の周囲にそれより厚い周辺部P’を残した半導体ウエハW’では、周辺部P’と素子形成部E’の段差d’が大きく(例えば500μm以上)そのままでは半導体ウエハW’の素子形成部E’のダイシングを行えず、既存のダイシング装置を用いることができない。
そこで、周辺部P’を例えば裏面側から素子形成部E’の外周に沿って(略円形に)予め切り落とした後、ほぼ平坦となった半導体ウエハをダイシングラインに沿ってダイシングしてチップを分割する手法を採用することが考えられる(図12(D)参照)。
しかしこの場合には、半導体ウエハW’の厚み方向に(半導体ウエハW’の主面に対して垂直に)ダイシングブレードを配置して周辺部P’を切り落とせるよう、ステージあるいはブレードが回転する新たなダイシング装置が必要となり、このような半導体ウエハを量産するには設備投資が増加する問題があった。
また、上記の方法では、半導体ウエハW’の厚み方向にダイシングして周辺部P’を切り落とすため、半導体ウエハの周端部P’が断面構造において略直角(図12(E)破線丸印)となり、ウエハ割れなどの不良が発生する恐れがある。
他のダイシング方法として、特許文献1(図32)の如く半導体ウエハの裏面を研磨することにより半導体ウエハの内部領域を窪ませた場合に、その内部領域より小さいステージ上に半導体ウエハを搭載し、ダイシングを行うことも知られている。
この場合は、チップのダイシング(例えばオリエンテーションフラットに水平垂直方向のダイシング)と同時に周辺部を切り落とすことができ、周辺部をほぼ円形状に切り落とす必要はない。
しかし、内部領域とステージの間に空間ができないように搭載する必要があるため、内部領域の形状に合わせてステージを凸型に変形したり、ウエハのサイズに対応しているステージを小さくするなど、全面が略平坦なウエハをダイシングする一般的なダイシング装置を改造する必要がある。
そして、内部領域に沿ってダイシングテープを貼る際に、周辺部と内部領域との段差が大きい場合は、段差の部分における密着性を高めた専用の装置あるいは従来装置の改造等が必要となる。従ってこの場合も、半導体ウエハを量産するには設備投資が増加する問題があった。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、第1に、素子形成部と、該素子形成部の外側を囲む周辺部とを有する半導体基板を個々に分割する半導体装置の製造方法であって、第1主面およびそれに対向する第2主面を有する半導体基板を準備し、前記素子形成部の第1主面側にダイシングラインに沿って配列する半導体チップを形成する工程と、前記素子形成部を含む領域を前記第2主面側から第1の厚みまで研削して第3主面を露出させ、前記素子形成部を含む領域の外周に前記第1主面から前記第2主面までの厚みを維持する初期周辺部を残存させる工程と、前記素子形成部を前記第3主面側から少なくとも1回研削して第4主面を露出させ、前記第1の厚みより薄い前記素子形成部と該素子形成部との外周かつ前記初期周辺部の内周で前記第1の厚みを維持する第1周辺部を形成する工程と、前記第2主面、前記第3主面及び前記第4主面を連続して被覆する金属層を形成する工程と、前記初期周辺部を前記第2主面側から前記第1の厚みより厚い第3の厚みまで研削して第5主面を露出させ、第2周辺部を形成する工程と、前記第3主面、前記第4主面及び前記第5主面を被覆するダイシングテープを貼り付け、前記ダイシングラインに沿ってダイシングし前記半導体チップを個々に分割することにより解決するものである。
第2に、一の主面と他の主面を有する半導体基板に素子形成部と、該素子形成部の外側を囲む周辺部とが設けられた半導体装置であって、前記一の主面側は、前記素子形成部に複数の半導体チップが配列し、前記周辺部は前記素子形成部より厚い第1周辺部と該第1周辺部より厚い第2周辺部を有して前記他の主面側に複数の段が設けられ、該第2周辺部の他の主面側は前記半導体基板が露出し、前記第1周辺部の他の主面側と前記素子形成部の他の主面側は連続して金属層で被覆することにより解決するものである。
本実施形態によれば、第1に、半導体ウエハの割れや反りを防止するため周辺部の厚みを素子形成部より厚く形成する製造方法を適用する半導体ウエハであっても、当該製造方法の最終工程までに必要な設備投資の増加を抑えて、量産が可能な半導体装置の製造方法を提供できる。
具体的には、厚い初期周辺部を設けることで製造工程中の半導体ウエハの強度を維持し、半導体ウエハの裏面に、例えば裏面電極となる金属層を形成した後(ダイシング前)の工程において、半導体ウエハの裏面に対して水平方向に厚い初期周辺部を研削して、素子形成部と段差の小さい周辺部を形成する。
これにより、既存のダイシング装置を利用でき、例えばオリエンテーションフラットに対して、水平垂直にダイシングするチップの分割工程において同時に、周辺部を取り除くことができる。
従って、図12で示した方法のように、厚い周辺部(初期周辺部)をほぼ円形状に切り落とす工程及びそのための新たなダイシング装置の導入や、従来のダイシング装置(ステージ)の改造が不要となる。本発明によれば、周辺部と素子形成部との段差が殆どない半導体ウエハをダイシングする一般的な(従来から利用していた)ダイシング装置を利用できるので、設備投資の増加を回避できる。
第2に、厚い初期周辺部を設けることで製造工程中の半導体ウエハの強度を維持し、ダイシングの前に初期周辺部を薄化することで、通常のダイシングを可能とする方法であっても、裏面に形成された金属層には達しない厚みを維持して初期周辺部の研削を終了するので、例えば裏面電極となる金属層の破損を防止できる。
具体的には、研削後の周辺部(第2周辺部)の裏面と、素子形成部の裏面の段差が10μm程度となる厚みを残して、初期周辺部を研削する。これにより、初期周辺部の研削時に発生するシリコン屑や、ブレードの破砕片によって、素子形成部の裏面に設けた金属層表面に傷が発生することを防止できる。
第3に、個々のチップにダイシングする際に素子形成部の裏面に接着するダイシングテープの接着性を向上できる。本実施形態では、素子形成部の裏面を研削する際に、一軸研削(荒削り)と二軸研削(仕上げ研削)の研削面積及び研削量を調整し、周辺部において厚みの異なる第1周辺部および第2周辺部を形成することで、素子形成部から、第1周辺部および第2周辺部に至って緩やかな段差が形成できる。
本実施形態では、裏面に金属層を形成したのち、初期周辺部を研削して除去するが、素子形成部の金属層の傷を防止するために、素子形成部(裏面)と第2周辺部(裏面)の段差が10μm程度となるように初期周辺部を研削する必要がある。しかし、素子形成部(裏面)と第2周辺部(裏面)の段差が10μm程度であっても、ダイシングテープを接着した場合、段差部分に空孔が生じる。これにより、部分的に粘着力が弱まり、ダイシング時にその部分のチップとびが発生したり、ダイシング歯が破損するなどの問題がある。
本実施形態では、素子形成部、第1周辺部、第2周辺部で緩やかな2段の段差ができるので、ダイシングテープの接着性が向上し、チップとびやダイシング歯の破損を防止できる。
ダイシングテープの接着性のみを考慮すれば、段差は10μmより小さければ(たとえば5μm)、接着性は向上できるので周辺部は平坦でもよい。しかし、本実施形態の如く周辺部にも段差を設けることにより、第2周辺部と素子形成部の段差は例えば10μmを確保できる。
したがって、第2周辺部を形成する際の研削で素子形成部裏面の金属層が破損することがなくなる。このとき第1周辺部と第2周辺部の段差は5μm程度となるが、この間の段差が小さく、第1周辺部裏面の金属層に傷がつくことがあっても、後に取り除かれる領域であり、問題はない。
第4に、周辺部の第1主面側は、初期の半導体ウエハの状態を維持できるので、周辺部の第1主面側の端部に設けられた面取り部は、半導体チップ(素子形成部)のダイシング工程まで残存する。
チップの分割の前に、厚い周辺部をほぼ円形に切り落とす方法では、切り落とした後のチップ端部に面取り部が残らず、搬送時のウエハの割れや欠けが発生する問題がある。しかし、本実施形態によれば、初期の(第1の厚みの)半導体ウエハを準備する際、初期周辺部の研削量に応じて面取り量を適宜選択することにより、周辺部形成後(初期周辺部研削後)に半導体ウエハの状態で搬送などする必要がある場合でも、半導体ウエハ端部からの割れ等を防止できる。具体的には、初期周辺部を研削後でも、面取り部および周辺部の外周側面が残存するような面取り量を選択する。
図1から図11を参照して本発明の実施の形態を、素子形成部にノンパンチスルー型のIGBTの半導体チップが形成される場合を例に詳述する。
図1は、本実施形態の製造工程を示すフロー図であり、図2から図10は、各製造工程における半導体ウエハの概略図である。図11は、半導体ウエハ1の断面図である。
第1工程(ステップS1、図2および図3):図2は半導体基板1を示す図であり、図2(A)が断面図であり図2(B)が第1主面S1側の平面図である。図2(A)は、図2(B)のa−a線断面である。尚、以降の図は説明の便宜上概略を示したものであり、例えば素子形成部と周辺部の面積比や、半導体基板の厚みと面積の比率などは実際の半導体基板(半導体ウエハ)とは異なっている。また、素子形成部のIGBTの構成は図3に示し、それ以外での詳細な図示は省略する。
図2(A)を参照して、第1主面S1およびそれに対向する第2主面S2を有する半導体基板1(半導体ウエハ1)を準備する。半導体基板1は、例えばn−型FZ(浮遊帯溶融)結晶基板であり、初期厚みD0(例えば500μm〜625μm)を有する。
半導体基板1の第1主面S1側および第2主面S2側にはそれぞれ、端部からの割れを防止するための面取り部T1、T2、T3、T4が設けられる。
図2(B)を参照して、半導体基板1は、素子形成部Eとなる領域と、素子形成部Eの外側を囲み周辺部Pとなる領域を有する。素子形成部Eには、後の工程において、一点鎖線で示したように複数のIGBTの半導体チップが配列する。また後に詳述するが、周辺部Pには第1周辺部P1と第2周辺部P2が形成される。
図3は、IGBTの半導体チップ20を説明するための図であり、図3(A)がチップ20部分の断面図であり、図3(B)がチップ20が形成された後の第1主面S1側の半導体基板1の平面図である。
図3(A)を参照して、半導体基板1の第1主面S1側の素子形成部Eに、所望の不純物を拡散するなどしてIGBTの半導体チップ20を形成する。
すなわち、半導体基板1の第1主面S1に、p型不純物を注入及び拡散し、チャネル領域2を形成する。半導体基板1はIGBTのコレクタ領域(ドリフト層)の一部となる。その後、チャネル領域2を貫通するトレンチ3を形成し、トレンチ3内壁を絶縁膜4で被覆する。トレンチ3内にポリシリコン層などの導電材料を埋設してゲート電極5を形成し、トレンチ3に隣接したチャネル領域2表面に選択的にn+型不純物を注入および拡散し、エミッタ領域6を形成する。またp+型不純物を注入及び拡散してボディ領域7を形成する。更にIGBTの外周に耐圧を確保するためのガードリング8を形成する。また、ガードリング8の外側からチップ端部までの半導体基板1表面には高濃度のn型不純物領域であるアニュラー9を形成する。第1主面S1上を絶縁膜4で覆い、絶縁膜4にコンタクトホールCHを形成する。更に金属層をパターンニングして第1主面S1側にエミッタ電極11を形成する。エミッタ電極11は、コンタクトホールCHを介してエミッタ領域6とコンタクトする。これにより、複数のIGBTの半導体チップ20が形成される。更に第1主面S1にはパッシベーション膜13が設けられる。
図3(B)を参照し、複数のIGBTのチップ20はダイシングライン30に沿って配列する。ダイシングライン30は、例えば半導体ウエハ1のオリエンテーションフラットOFに対して水平垂直方向に設けられる。本実施形態では、半導体チップの形成領域と、半導体チップのダイシングに必要な領域であって半導体チップが形成されない領域を含む略円形(ここでは太破線で示す)の内側を素子形成部Eとし、その外側から半導体基板1端部までを周辺部P(第1周辺部P1、第2周辺部P2)とする。なお、図3において第2主面S2側はまだ平坦である。
第2工程(ステップS2、図4):図4は半導体基板1を示す図であり、図4(A)が断面図であり図4(B)が第1主面S1側の平面図である。尚図4(A)は図4(B)のb−b線断面である。
第1主面S1側に保護テープ40を貼り付け、素子形成部Eおよび、素子形成部Eの外周でこれと隣接する第1周辺部の形成領域P1’の半導体基板1を第2主面S2側から第1の厚みD1まで研削(バックグラインド)を行い、新たな第3主面S3を露出させる(図4(A))。
これにより、素子形成部Eおよび、第1周辺部の形成領域P1’のみが薄化され、第1周辺部の形成領域P1’の外周に、第1主面から第2主面までの厚み(初期厚みD0)を維持する初期周辺部P2’が残存する。
素子形成部Eの第1主面S1から研削後の第3主面S3までの厚み(第1の厚みD1)は、例えば95μm程度である。また、初期周辺部P2’の幅W2は、例えば2mm〜3mm程度である。
研削装置として例えば、ウエハを粗仕上げ研削する第1軸砥石と、ウエハを精密仕上げ研削する第2軸砥石とを有する研削装置を採用する場合、第1軸砥石により第1の研削を行う。
第3工程(ステップS3、図5、図6):図5は半導体基板1を示す図であり、図5(A)が断面図であり図5(B)が第1主面S1側の平面図であり、図5(C)は、周辺部P付近の拡大図である。図5(A)は図5(B)のb−b線断面である。また図6は半導体基板1の断面図である。
素子形成部Eのみ、第3主面S3側から第2の厚みD2まで研削を行い、新たな第4主面S4を露出させる。この研削面は、第2工程の研削の研削面より内側の領域である。
これにより、第2の厚みD2の素子形成部Eが形成される。同時に、素子形成部Eの外周かつ初期周辺部P2’の内周に、第1の厚みD1を維持する第1周辺部P1が形成される。第2主面S2、第3主面S3および第4主面S4は、半導体ウエハ1の外形に対して、同心円状に加工される。
図5(C)を参照して、第2の厚みD2は例えば90μmである。すなわち第1周辺部P1は素子形成部Eより厚く、その段差d1は例えば5μmである。第1周辺部P1の幅W1は例えば50μm〜100μmである。第1周辺部P1の第1主面S1は素子形成部Eの第1主面S1と同一面上にある。
例えば、上記の第1軸砥石と第2軸砥石とを有する研削装置で研削する場合、第2軸砥石により研削する。
図6を参照して、保護テープを剥離し、第4主面S4側からp型イオン(例えばボロン(B))を注入する。その後アニール処理を行い、コレクタ領域の一部を構成するp型半導体層10を形成する。p型半導体層10の厚みは例えば1μm程度である。
このように素子形成部Eを90μmまで薄化することで、n型のドリフト層はその厚みが80μm程度となり抵抗を低減できる。従って、例えば600V程度の耐圧のIGBT(例えばトレンチ3の深さが5μm程度)として、良好な特性が得られる。
第4工程(ステップS4、図7): 図7を参照して、第1主面S1に対向する半導体ウエハ1の裏面側に金属層15を形成する。詳細には、ウェットエッチング(スピンエッチング)によりダメージ層を取り除いた後、例えば金属蒸着などにより、初期周辺部P2’の第2主面S2、第1周辺部P1の第3主面S3および素子形成部Eの第4主面S4を連続して被覆する金属層15を形成する。
金属層15は、ここでは裏面電極(コレクタ電極)となる多層金属層(例えば、Al/Ti/Ni/Au)であり、その総厚みは例えば1μmである。
金属層15は、初期周辺部P2’の第2主面S2と、初期周辺部P2’の内周側面Sd2および、第1周辺部P1の内周側壁Sd1にも形成される(図7参照)。
本工程までにおいて、薄化するのは素子形成部Eとその周囲の第1周辺部P1のみであり、初期周辺部P2’は初期の半導体基板1の厚み(初期厚みD0)を維持する。従って素子形成部Eを薄化した後のp型半導体層10を形成するためのイオン注入やアニール処理の工程、又は本工程の裏面の金属層15の形成などにおいて搬送時の半導体ウエハ1の割れや反りを防止できる。
第5工程(ステップS5、図8): 図8は、半導体ウエハ1の断面図である。
本工程では、初期周辺部P2’のみを第2主面S2側から研削する。研削装置として例えば、第1軸砥石と、第2軸砥石とを有する研削装置を採用する場合、第1軸砥石により研削を行う。
まず、初期周辺部P2’の第2主面S2上に形成された金属層15を砥石で研削し、引き続き、露出した初期周辺部P2’(シリコン基板)を研削により除去する。研削は、第1主面S1に対して水平方向に砥石Gを配置し、移動させて行う(図8(A))。
初期周辺部P2’は、第1周辺部P1の第3主面S3の金属層15表面に達しない第3の第3の厚みD3まで研削する。これにより、第1周辺部P1の外側を囲み、第1周辺部P1より厚い第2周辺部P2が形成される。
第2周辺部P2の第1主面S1は素子形成部Eの第1主面S1と同一面であり、これと対向する新たな第5主面S5には半導体基板1が露出する。第1主面S1から第5主面S5までの第3の厚みD3は、例えば100μmである。(図8(B))。
図8(C)は、周辺部P付近の拡大断面図である。
第1周辺部P1の第3主面S3と、第2周辺部P2の第5主面S5の段差d2は約5μmである。第2周辺部の幅W2は、2mm〜3mm程度である。
このように、(金属層15の厚みを除いた)半導体ウエハ1の裏面の形状として、素子形成部Eの第4主面S4と第1周辺部P1の第3主面S3、および第1周辺部P1の第3主面S3と第2周辺部P2の第5主面S5間にそれぞれ約5μmの段差d1、d2が形成される。そして、第1周辺部P1の幅W1が50μm〜100μm、第2周辺部の幅W2は、2mm〜3mm程度である。
つまり、本実施形態によれば、素子形成部Eから第1周辺部P1および第2周辺部P2にかけて、緩やかな段差d1、d2が形成され、段階的に半導体ウエハ1の厚みが厚くなる。これにより後の工程でダイシングテープの接着性を向上させることができる。
ここで「段差が緩やか」であるとは、第3主面S3と第4主面S4の段差d1と、第1周辺部P1の幅W1の比が1:10以上であり、第3主面S3と第5主面S5の段差d2と、第2周辺部P2の幅W2の比も1:10以上であることをいう。
また、第4主面S4と、第5主面S5の段差(最大段差)dm1は約10μmである。また、素子形成部E裏面の金属層15表面と第5主面S5の段差dm2は、約9μmである。本実施形態では、素子形成部Eと第1周辺部P1の裏面に形成された金属層15には達しない第3の厚みD3を維持して初期周辺部P2’の研削を終了し、第2周辺部P2を形成する。このとき研削後の第2周辺部P2の第5主面S5と、素子形成部Eの第4主面S4の最大段差dm1を、ここでは10μm程度確保することで、素子形成部E裏面の金属層15の破損防止に効果的である。
本工程終了後の半導体ウエハ1は、第1主面S1側の端部に、初期の半導体基板10の面取り部T1、T2が残存する。すなわち、半導体ウエハ1の端部からの割れ等の発生を抑制することができる。
尚面取り部T1、T2は、初期の(第1の厚みD1の)半導体ウエハを準備する際、初期周辺部の研削量に応じて面取り量を適宜選択する。具体的には、初期周辺部を研削後でも、面取り部T1、T2および周辺部Pの外周側面Sd3が残存するような面取り量を選択する。
第6工程(ステップS6、図9):図9(A)は半導体ウエハ1の全体の断面図を示し、図9(B)は周辺部P(第1周辺部P1および第2周辺部P2)部分の拡大図を示す。また、図9(C)は、本実施形態と比較するための周辺部の他の形状を示す拡大図である。
半導体ウエハ1の裏面(第3主面S3、第4主面S4、第5主面S5)側に、ダイシングテープ42を貼り付ける。このとき、既述の如く素子形成部Eと第1周辺部P1及び第2周辺部P2に緩やかな段差d1、d2が形成されているため、ダイシングテープ42の接着性を向上させることができる。
具体的に図9(B)(C)を参照して説明する。図9(C)は、初期周辺部P2’研削後に周辺部Pが平坦に形成された半導体ウエハ1’を示す。
既述の如く本実施形態では、素子形成部E(裏面)と、研削後の第2周辺部P2(裏面)の最大段差dm1を10μm程度確保する必要がある。
そこで図9(C)においても、素子形成部Eと周辺部Pの最大段差dm1を本実施形態と同等の10μm程度とし、周辺部Pは平坦な(緩やかな段差を設けない)場合を示した。
特許文献1の図32の如く周辺部が厚い場合はもちろんのこと、素子形成部E(裏面)と周辺部P(裏面)の段差が10μm程度であっても、ダイシングテープ42を接着した場合、図9(C)の破線丸印のごとく最大段差dm1部分に空孔Aが生じる。これにより、部分的に粘着力が弱まり、ダイシング時にその部分のチップとびが発生したり、ダイシング歯が破損するなどの問題がある。
本実施形態では、素子形成部E、第1周辺部P1、第2周辺部P2でそれぞれ緩やかな2段の段差(段差と幅の比が1:10以上)ができるので、ダイシングテープ42の接着性が向上し、チップとびやダイシング歯の破損を防止できる(図9(B))。
ここで、ダイシングテープ42の接着性のみを考慮した場合、最大段差dm1が10μmより小さければ(たとえば5μmにすれば)、接着性は向上できる。つまり周辺部Pは図9(C)の如く平坦でもよい。
しかし、本実施形態の如く周辺部P(第1周辺部P1と第2周辺部P2の間)にも段差d2を設けることにより、第2周辺部P2と素子形成部Eの最大段差dm1は例えば10μmを維持できる。
最大段差dm1がこれより少ないと、初期周辺部P2’の研削時に発生するシリコン屑や、砥石の破砕片によって裏面電極となる素子形成部Eの金属層15表面に傷が発生する。これを抑制するには、素子形成部E裏面の金属層15表面と、研削後の第5主面S5との段差dm2を、8μm以上確保することが望ましい。
本実施形態の金属層15は1μm程度であるので、最大段差dm1を9μm以上(例えば10μm程度)確保することで、初期周辺部P2’の半導体ウエハ1の水平方向の研削時において素子形成部E裏面の金属層15の傷の発生を抑制できる。
第1周辺部P1と第2周辺部P2の段差d2は5μm程度と小さいために、万一初期周辺部P2’の研削工程において第1周辺部P1裏面の金属層15に傷がつくことがあっても、素子形成部Eの裏面に傷が及ぶことは回避でき、第1周辺部P1は後に取り除かれる領域であるので、金属層15が破損していても問題はない。
そして、周辺部における各段差(d1およびd2)が5μm程度であるので、半導体ウエハの主面がほぼ平坦な場合に採用する、既存の(一般的な)ダイシングテープを貼る装置であっても段差d1、d2部分にもダイシングテープ42を密着させることができる(図9(A)(B))。
その後、図9(A)の如く素子形成部Eをダイシングライン30に沿ってダイシングし、IGBTの半導体チップ20を個々に分割する。このダイシングは、半導体ウエハ1の第1主面S1に対して垂直にブレードBを配置して切断する既知の方法である。
このとき、周辺部Pは、素子形成部Eと最大でも10μm程度の段差であり、この程度の段差であれば、既存のダイシング装置を利用できる。従って、オリエンテーションフラットOFに対して水平方向および垂直方向のダイシングによってチップを分割すると同時に、周辺部Pを切り落とすことができる。
つまり、予め厚い周辺部をほぼ円形に取り除く工程は不要であり、新たな装置の導入や、既存のダイシング装置のステージの改造も不要である。
以上、周辺部Pに第1周辺部P1と第2周辺部P2が形成され、半導体ウエハ1の裏面に(素子形成部Eから半導体ウエハ1の端部までの間に)2つの段が形成される場合を例に説明したが、周辺部Pに2つ以上の段が形成されてもよい。
図10は、周辺部Pに3つの段が形成される場合を示す。
第2工程(図4)で第1の厚みD1まで研削して第3主面S3を露出させた後、第1周辺部P1となる第3主面S3の外周部分を残して、その内側の素子形成部Eを含む領域を研削する。研削は、第1の厚みD1より薄く、素子形成部Eの第2の厚みD2より厚い第4の厚みD4が残るように行う。また、この研削により露出する主面が半導体ウエハ1の外形に対して同心円状になるよう、加工する。(図10(A))。
これに引き続き、第3工程(図5参照)において、素子形成部Eのみ、第2の厚みD2まで研削する。これにより、第1周辺部P1の内周かつ素子形成部Eの外周に、第1周辺部P1より薄く素子形成部Eより厚い第4の厚みD4を有する第3の周辺部P3(段差d3)を形成する(図10(B))。
その後、第4工程で裏面に金属層15を形成し、第5工程で初期周辺部P2’のみを第2主面S2側から研削して、図10(C)(D)の構造を得る。周辺部Pにおいては3つの段(各段差d1、d2、d3)が形成される。
この場合、各段差d1、d2、d3は例えば3μmであり、それぞれの幅W1は例えば50μm〜100μm、幅W2は例えば2mm〜3mm、幅W3は例えば50μm〜100μmである。第3周辺部P3も、段差d3と幅W3の比が1:10以上とする。
また図10(B)以降の研削を繰り返し、第2の周辺部P2と素子形成部Eの間に、4つ以上の段を形成してもよい。
本実施形態では、素子形成部Eより厚い周辺部Pに複数の段を形成する。これにより、第2周辺部P2の第5主面S5と、素子形成部Eの第4主面S4間に、初期周辺部P2’の研削時に素子形成部Eの裏面の金属層15の破損を抑えることが可能な距離を確保できる。加えて、周辺部Pでの空孔Aの発生を抑え、ダイシングテープの密着性を向上させることができる。
つまりそれぞれの段差(d1、d2、d3・・)は、ダイシングテープが良好に密着する限界までの段差であり、例えば6μm以下とする。各段差は同等とするが、6μm以下であれば、例えば段差d1が3μm、段差d2が6μmなどであってもよい。
そして、最大段差dm1は、初期周辺部P2’の研削時に素子形成部Eの裏面の金属層15の破損を抑えることが可能な厚みとし、例えば素子形成部Eの金属層15が1μmの場合、9μm以上(金属層15表面からの段差dm2は8μm以上)とする。
ここで、最大段差dm1は厚いほど金属層15の破損を抑制するのに効果的であり、周辺部Pに例えば段差d1、d2、d3・・・が5μm程度の段を4つあるいはそれ以上設けることでダイシングテープの密着性も良好となる。
しかし、それぞれの段の幅(W1、W2、W3・・・)を確保する必要があることから、最大段差dm1が大きすぎると、段数および周辺部Pの幅が増え、素子形成部Eの面積が小さくなってしまう。
したがって、最大段差dm1は11μm程度あれば十分とし、本実施形態では9μm〜11μm(金属層15表面から第5主面までの段差dm2が8μm〜10μm)程度とする。尚、金属層15が厚い場合には、段差dm2が8μm〜10μmとなるように、最大段差dm1を設ける。
図11を参照して、ダイシング前の本実施形態の半導体ウエハ1について改めて説明する。半導体ウエハ1第1主面S1とこれに対向し、それぞれ高さの異なる第3主面S3、第4主面S4、第5主面S5を有する。
半導体ウエハ1は中央部分に素子形成部Eが形成される、その外側を囲んで周辺部Pが形成される。
素子形成部Eの第1主面S1には複数の半導体チップ20が配列する。第1主面S1の対向面となる半導体ウエハ1の裏面は、段状に形成される。素子形成部Eが最も薄く(第2の厚みD2)、周辺部Pがそれより厚い。周辺部Pは、半導体ウエハ1の製造工程中における強度を確保するため、素子形成部Eより厚く設けられ、第1周辺部P1と第2周辺部P2を有する。
段差d1、d2はそれぞれ、ダイシングテープの接着性が劣化しない限界までの段差であり、6μm未満(例えば5μm)である。
最大段差dm1は、初期周辺部P2’の研削時に素子形成部Eの裏面の金属層15が破損しないように金属層15表面からの距離を確保した、第5主面S5と第4主面S4間の距離である。
第1周辺部P1(第1の厚みD1)の外周に第2周辺部P2(第3の厚みD3)が設けられ、第2周辺部P2は第1周辺部P1より厚い。素子形成部Eと第1周辺部P1、第2周辺部P2は外周に向かうほど厚みが厚くなり、これによって半導体ウエハ1の裏面が階段状となる。
素子形成部Eと第1周辺部P1の裏面は、連続して金属層15で被覆される。第2周辺部P2の裏面(第5主面S5)は金属層15で覆われず半導体基板が露出する。第1周辺部P1の内周側壁Sd1と第2周辺部の内周側壁Sd2は、金属層15で覆われる。
第1周辺部P1と素子形成部Eの段差d1と、第1周辺部P1の幅W1の比は、1:10以上である。第1周辺部P1と素子形成部Eの段差d1と、第1周辺部P1と第2周辺部P2の段差d2は同等であり、段差d2と、第2周辺部P2の幅W2の比も、1:10以上である。素子形成部Eの厚みD2は、100μm以下(例えば90μm)である。
更に、第2周辺部P2の端部の第1主面S1側には面取り部T1、T2が設けられる。これにより、図11に示す半導体ウエハ1の状態で搬送等する場合であっても端部からの割れや欠け等を防止することができる。
既述の如く、第1周辺部P1と第2周辺部P2の間に階段状に少なくとも1つの他の周辺部(例えば第3周辺部P3、第4周辺部・・)が設けられてもよい。
以上、素子形成部EにIGBTのチップが形成される場合を例に説明したが、素子形成部Eのチップはこれに限らない。例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やバイポーラトランジスタなどであっても同様に実施でき、同様の効果が得られる。
1 半導体基板(半導体ウエハ)
2 チャネル領域
3 トレンチ
4 絶縁膜
5 ゲート電極
6 エミッタ領域
8 ガードリング
10 p型半導体層
11 エミッタ電極
13 パッシベーション膜
15 金属層
20 半導体チップ
30 ダイシングライン
50 遮蔽板
D1 第1の厚み
D2 第2の厚み
D3 第3の厚み
CH コンタクトホール
E 素子形成部
P2’ 初期周辺部
P 周辺部
P1 第1周辺部
P2 第2周辺部
T1、T2、T3、T4 面取り部
S1 第1主面
S2 第2主面
S3 第3主面
S4 第4主面
S5 第5主面
dm1 最大段差
d1、d2 段差
2 チャネル領域
3 トレンチ
4 絶縁膜
5 ゲート電極
6 エミッタ領域
8 ガードリング
10 p型半導体層
11 エミッタ電極
13 パッシベーション膜
15 金属層
20 半導体チップ
30 ダイシングライン
50 遮蔽板
D1 第1の厚み
D2 第2の厚み
D3 第3の厚み
CH コンタクトホール
E 素子形成部
P2’ 初期周辺部
P 周辺部
P1 第1周辺部
P2 第2周辺部
T1、T2、T3、T4 面取り部
S1 第1主面
S2 第2主面
S3 第3主面
S4 第4主面
S5 第5主面
dm1 最大段差
d1、d2 段差
Claims (13)
- 素子形成部と、該素子形成部の外側を囲む周辺部とを有する半導体基板を個々に分割する半導体装置の製造方法であって、
第1主面およびそれに対向する第2主面を有する半導体基板を準備し、前記素子形成部の第1主面側にダイシングラインに沿って配列する半導体チップを形成する工程と、
前記素子形成部を含む領域を前記第2主面側から第1の厚みまで研削して第3主面を露出させ、前記素子形成部を含む領域の外周に前記第1主面から前記第2主面までの厚みを維持する初期周辺部を残存させる工程と、
前記素子形成部を前記第3主面側から少なくとも1回研削して第4主面を露出させ、前記第1の厚みより薄い前記素子形成部と該素子形成部との外周かつ前記初期周辺部の内周で前記第1の厚みを維持する第1周辺部を形成する工程と、
前記第2主面、前記第3主面及び前記第4主面を連続して被覆する金属層を形成する工程と、
前記初期周辺部を前記第2主面側から前記第1の厚みより厚い第3の厚みまで研削して第5主面を露出させ、第2周辺部を形成する工程と、
前記第3主面、前記第4主面及び前記第5主面を被覆するダイシングテープを貼り付け、前記ダイシングラインに沿ってダイシングし前記半導体チップを個々に分割することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記素子形成部から前記第2周辺部まで複数の段が形成され、該段の段差と幅の比は1:10以上であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記素子形成部から前記第2周辺部まで複数の段が形成され、該段の段差は同等であることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第4主面から前記第5主面までの距離は、前記金属層の厚みより大きいことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第2の厚みは、100μm以下であることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第3主面を露出させる工程と前記第4主面を露出させる工程の間に、追加の研削を行い、前記第1周辺部の内周かつ前記素子形成部の外周に、前記第1周辺部より薄く前記素子形成部より厚い他の周辺部を形成することを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
- 一の主面と他の主面を有する半導体基板に素子形成部と、該素子形成部の外側を囲む周辺部とが設けられた半導体装置であって、
前記一の主面側は、前記素子形成部に複数の半導体チップが配列し、
前記周辺部は前記素子形成部より厚い第1周辺部と該第1周辺部より厚い第2周辺部を有して前記他の主面側に複数の段が設けられ、
該第2周辺部の他の主面側は前記半導体基板が露出し、
前記第1周辺部の他の主面側と前記素子形成部の他の主面側は連続して金属層で被覆されることを特徴とする半導体ウエハ。 - 前記段の段差と幅の比は、それぞれ1:10以上であることを特徴とする請求項7に記載の半導体ウエハ。
- 前記段の段差はそれぞれ同等であることを特徴とする請求項8に記載の半導体ウエハ。
- 前記素子形成部の他の主面から前記第2周辺部の他の主面までの距離は、前記金属層の厚みより大きいことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の半導体ウエハ。
- 前記第2周辺部の内周側壁および前記第1周辺部の内周側壁は前記金属層で被覆されることを特徴とする請求項10に記載の半導体ウエハ。
- 前記素子形成部の厚みは、100μm以下であることを特徴とする請求項11に記載の半導体ウエハ。
- 前記第1周辺部の外周かつ前記第2周辺部の内周に、前記第1周辺部より厚く前記第2周辺部より薄い他の周辺部を設けることを特徴とする請求項12に記載の半導体ウエハ。
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JP2011071286A (ja) * | 2009-09-25 | 2011-04-07 | Disco Abrasive Syst Ltd | ウエーハの加工方法 |
CN107533963A (zh) * | 2015-04-20 | 2018-01-02 | 三菱电机株式会社 | 半导体装置的制造方法 |
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-
2009
- 2009-09-04 JP JP2009205199A patent/JP2011054914A/ja active Pending
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