JP2005178485A - 電動過給機を備えたパワートレインの制御装置 - Google Patents

電動過給機を備えたパワートレインの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電動過給機の駆動応答性を高めて、加速要求を満足させる。
【解決手段】エンジンの運転状態が、例えば図2に示すように、エンジン回転とエンジン負荷としての目標トルクとをパラメータとして設定されて、エンジン1が自然吸気運転される第1領域Xと、電動過給機5によって過給運転(過給による駆動アシスト)が行われる第2領域Yと、電動過給機5による過給運転に加えてモータ発電機11をモータとして機能させた駆動アシストが行われる第3領域Zとに区分けされる。加速要求によって第1領域Xから第2領域Yに移行する過渡時に、モータ発電機11が発電機として機能されて、その発電電力が電動過給機5に供給される。上記過渡時には、例えばCVTとされた自動変速機40がPg分だけシフトアップされ、これにより生じるエンジン1の回転低下(回転イナーシャ放出)に伴って駆動トルクが増大されて、モータ発電機11による発電能力が一時的に十分高められ、電動過給機5へ十分な電力が供給される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動過給機付エンジンを備えた車両の制御装置、より詳しくは、エンジンの出力増大を図るための電動過給機と、車両の動力源として機能するモータとを併せて備え、これらの駆動をエンジンの運転状態に応じて切り換えるように構成された電動過給機を備えたパワートレインの制御装置に関するものである。
従来より、エンジンの出力増大を図る手段としてスーパーチャージャやターボチャージャが周知であるが、いずれも過給能力がエンジン回転数の影響を大きく受ける結果、低回転領域で過給圧が不足するという問題がある。これに対し、モータでコンプレッサを駆動する電動過給機は、エンジン回転数の影響を受けることなくコンプレッサの回転数を制御できるので、低回転領域でも十分な過給圧を発生し得るという利点を有する。
一方、近年、エンジンの他に、車両の動力源として機能するモータを搭載した環境対応型車両が知られつつあり、例えば特許文献1には、このようなモータと上記電動過給機とを併せて有するエンジンが開示されている。ただし、上記特許文献1には、モータとして、車両の動力源としての機能と、エンジンで駆動されて発電を行う発電機としての機能とを兼ね備えたモータ発電機(モータジェネレータ)が開示されている。
そして、このように、エンジンの出力増大を図る電動過給機と、モータ発電機とを併せて備えた車両においては、例えば、エンジン回転数や車速等の回転関連値と、アクセル開度等で代表されるエンジン負荷等のトルク関連値とをパラメータとするエンジンの運転状態に応じて、上記電動過給機及びモータ発電機の駆動状態を示す各領域がマップに設定され、このマップに実際のエンジン回転数やエンジン負荷等を当てはめて、その結果に応じて上記電動過給機及びモータ発電機の駆動を切り換えるエンジンの基本的な出力制御が実行される。
この点、上記特許文献1によれば、図27に示すように、低車速(低回転)低負荷領域が、車両をモータの出力のみで走行させるモータ走行領域とされ、中車速(中回転)中負荷領域が、車両をエンジンの自然吸気による出力のみで走行させる非過給領域とされ、低車速(低回転)高負荷領域が、電動過給機を駆動させる過給領域とされ、そして、中車速(中回転)高負荷領域から全高車速(高回転)領域が、電動過給機に加えてモータも駆動させるモータアシスト領域とされている。
また一方、電動過給機を備えた車両にあっては、駆動アシスト用のモータとして機能されるときのモータ発電機や電動過給機への電力供給源となる蓄電装置を備えている。そして、車両の減速時には、モータ発電機を発電機として機能させて、この蓄電装置に電力を蓄電させることも一般に行われており(回生制動)、定常走行時等にも適宜蓄電装置への蓄電を行うことも行われている。上記蓄電装置しては、大型のバッテリが使用される場合もあるが、大電力を応答よく充電、放電できるコンデンサ(キャパシタ)型のものが使用されることも多くなっている。
特開平11−332015号公報
上述のように、電動過給機とモータ発電機と蓄電装置とを備えた車両において、加速要求があったときに、電動過給機による過給を実行させると共に、モータ発電機をモータとして機能させて、十分な加速を得ようとすることが考えられる。しかしながら、この場合は、蓄電装置から電動過給機およびモータ発電機に対して一気に駆動用の電力を供給しなければならず、このため、蓄電装置からの供給電圧が一時的に急激に低下して、電動過給機やモータ発電機、特に電動過給機の駆動に応答遅れを生じると共に、その後の電力供給に不足を生じやすいものとなり、期待しているような加速を得にくいものとなる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、電動過給機の駆動応答性を高めて、加速要求を満足できるようにした電動過給機を備えたパワートレインの制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明はその第1の解決手法として、次のようにしてある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
車両走行のための駆動源となるエンジンに連結され、エンジンの駆動力をアシストする走行モータとしての機能とエンジンにより駆動される発電機としての機能とが選択的に行われるモータ発電機と、
エンジンの吸気を過給するための電動過給機と、
エンジンの駆動系に介在された変速機と、
前記モータ発電機と電動過給機と変速機とを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記電動過給機を休止させてエンジンを自然吸気運転している非過給状態から、加速要求によって該電動過給機を作動させる過給状態へ移行する過渡時に、前記モータ発電機を発電機として機能させて該モータ発電機で発電された電力を該電動過給機に供給すると共に、前記変速機を一時的にシフトアップさせる制御を行うように設定されている、
ようにしてある。
上記目的を達成するため、本発明はその第2の解決手法として、次のようにしてある。すなわち、特許請求の範囲における請求項2に記載のように、
車両走行のための駆動源となるエンジンに連結され、エンジンの駆動力をアシストする走行モータとしての機能とエンジンにより駆動される発電機としての機能とが選択的に行われるモータ発電機と、
エンジンの吸気を過給するための電動過給機と、
エンジンの駆動系に介在された変速機と、
前記モータ発電機での発電電力を蓄えると共に、該モータ発電機および前記電動過給機に対する電力供給源となる蓄電装置と、
エンジン負荷に関するパラメータを検出する負荷検出手段と、
エンジン回転数に関するパラメータを検出する回転数検出手段と、
前記負荷検出手段で検出されたエンジン負荷と前記回転数検出手段で検出されたエンジン回転数とに基づいて、前記モータ発電機と電動過給機と変速機とを制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記電動過給機を休止させてエンジンを自然吸気運転している非過給状態から、加速要求によって該電動過給機を作動させる過給状態へ移行する過渡時に、前記モータ発電機を発電機として機能させて該モータ発電機で発電された電力を該電動過給機に供給すると共に、前記変速機を一時的にシフトアップさせる制御を行うように設定されている、
ようにしてある。
上記第1の解決手法および第2の解決手法共に、電動過給機が休止されている非過給状態から、加速要求によって電動過給機を駆動する過給状態へと移行する過渡時においては、モータ発電機を発電機として機能させて、この発電電力が電動過給機に供給される。このとき、変速機が一時的にシフトアップされるので、このシフトアップによってモータ発電機を駆動するトルクが一時的に増大されることとなって(変速機からエンジン側の駆動系の回転数低下による回転イナーシャ放出によるトルク増大)、モータ発電機による発電能力を一時的に十分に高めて、電動過給機を応答よく駆動開始させることができ、またその後の電力不足も生じにくいものとなる。これにより、十分な加速性を満足させることができる。
上記第1の解決手法または第2の解決手法の少なくとも一方を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項3以下に記載のとおりである。すなわち、
前記制御手段は、エンジン回転数が大きいときは小さいときに比して、前記過渡時における一時的なシフトアップの変速度合いを小さくする制御を行うように設定されている、ようにすることができる(請求項3対応)。この場合、エンジン回転数に応じてモータ発電機の発電電力を適切な大きさに設定する上で好ましいものとなる(シフトアップの変速度合いが同じであっても、エンジン回転数が大きいほどモータ発電機の発電電力を大きく確保できる)。
前記シフトアップの変速度合いが、変速比の単位時間当たりの変化幅Pgとシフトアップしている時間Tgとによって設定される、ようにすることができる(請求項4対応)。この場合、シフトアップの変速度合いを、変速比の変化幅Pgとシフトアップの時間Tgとによって特定して、制御を精度よくかつ簡易に行う上で好ましいものとなる。
エンジン回転数が大きいときは小さいときに比して、前記変速比の変化幅Pgとシフトアップ時間Tgとがそれぞれ小さくなるように設定されている、ようにすることができる(請求項5対応)。この場合、PgとTgとをパラメータとして、請求項4に対応した効果を得ることができる。
前記制御手段は、シフトアップによるトルク変化量が所定値よりも大きくなるときは、前記シフトアップを禁止する一方、空燃比を一時的にリッチ化する制御を行うように設定されている、ようにすることができる(請求項6対応)。この場合、モータ発電機によって急激に過大な発電をさせてしまう事態を防止しつつ、空燃比の一時的なリッチ化の制御によって、モータ発電機での発電電力を十分に確保することができる。
前記制御手段は、シフトアップによるトルク変化量が所定値よりも大きくなるときは、前記シフトアップを禁止する一方、エンジン補機の負荷を一時的に低減する制御を行うように設定されている、ようにすることができる(請求項7対応)。この場合、モータ発電機によって急激に過大な発電をさせてしまう事態を防止しつつ、エンジン補機の負荷を一時的に低減させる制御によって、モータ発電機での発電電力を十分に確保することができる。
前記制御手段は、シフトアップによるトルク変化量が所定値よりも大きくなるときは、前記シフトアップを禁止する一方、空燃比を一時的にリッチ化する制御とエンジン補機の負荷を一時的に低減する制御を行うように設定されている、ようにすることができる(請求項8対応)。この場合、モータ発電機によって急激に過大な発電をさせてしまう事態を防止しつつ、空燃比の一時的なリッチ化の制御とエンジン補機の負荷を一時的に低減させる制御とを行うことによって、モータ発電機での発電電力を十分に確保することができる。
前記制御手段は、エンジン回転数が所定回転数以上のときに、前記シフトアップによるトルク量が所定値よりも大きくなるときであると判断するように設定されている、ようにすることができる(請求項)対応)。この場合、トルク変化量が大きくなってモータ発電機によって急激に過大な発電をさせてしまう状態であるか否かを、エンジン回転数をパラメータとして精度よくかつ簡単に判断することができる。
前記制御手段は、エンジン冷機時には、前記空燃比の一時的なリッチ化を禁止する一方、エンジン補機の負荷を一時的に低減する制御を行うように設定されている、ようにすることができる(請求項10対応)。この場合、空燃比をリッチ化することが好ましくないエンジン冷機時には(冷機時は元々空燃比が相当にリッチ化されており、しかも排気ガス浄化触媒が不活性である可能性も高い)、代わりにエンジン補機の負荷を一時的に低減する制御を行うことによって、モータ発電機の発電電力を十分に確保することができる。
前記制御手段は、エンジンの排気通路に設けられた排気ガス浄化触媒が活性温度にまで上昇していないときには、前記空燃比の一時的なリッチ化を禁止する一方、エンジン補機の負荷を一時的に低減する制御を行うように設定されている、ようにすることができる(請求項11対応)。この場合、空燃比をリッチ化することが好ましくない排気ガス浄化触媒の不活性時には、代わりにエンジン補機の負荷を一時的に低減する制御を行うことによって、モータ発電機の発電電力を十分に確保することができる。
前記制御手段は、エンジン回転数が所定値以上のときは、前記一時的なシフトアップ変速を禁止するように設定されている、ようにすることができる(請求項12対応)。この場合、モータ発電機によって急激に過大な発電をさせてしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。
前記制御手段は、前記モータ発電機による発電電力のうち前記電動過給機への供給電力に対して余剰分となる余剰電力を前記蓄電装置に蓄電させる制御を行うように設定されている、ようにすることができる(請求項13対応)。この場合、
余剰電力を蓄電装置に蓄電させることにより、発電電力を有効に利用しつつ、トルクショックを防止する上でも好ましいものとなる。
前記制御手段は、
エンジン回転数に応じて前記一時的なシフトアップの変速度合いを決定する制御と、
前記決定された変速度合いによって得られる前記モータ発電機の発電電力を決定する制御と、
前記電動過給機へ供給する目標供給電力を決定する制御と、
前記発電電力が前記目標供給電力よりも大きいときは、該目標供給電力を前記電動過給機に供給する一方、余剰電力を前記蓄電装置に蓄電させる制御と、
を行うように設定されている、
ようにすることができる(請求項14対応)。この場合、電動過給機への電力供給を目標供給電力となるように好ましい態様で行いつつ、モータ発電機の余剰発電電力を蓄電装置へ蓄電させて発電電力を有効に利用できる。
前記制御手段は、前記モータ発電機の発電電力が前記目標供給電力よりも小さいときは、空燃比を一時的にリッチ化する制御とエンジン補機の負荷を一時的に低減する制御との少なくとも一方の制御を行なうように設定されている、ようにすることができる(請求項15対応)。この場合、モータ発電機の発電電力が不足するときは、空燃比の一時的なリッチ化あるいはエンジン補機の一時的な負荷低減の少なくとも一方の制御を行うことにより、電動過給機への供給電力が目標供給電力となるようにする上で好ましいものとなる。
前記制御手段は、前記モータ発電機から前記電動過給機への供給電力を、初期時にはもっとも大きい値とし、その後徐々に小さくなる制御を行うように設定されている、ようにすることができる(請求項16対応)。この場合、もっとも電力を必要とする初期時に供給電力を大きくして電動過給機の駆動応答性を高めつつ、トルクショック等を生じさせることなく定常的な電動過給機の運転状態へと円滑に移行させる上で好ましいものとなる。
前記変速機が無段変速機とされている、ようにすることができる(請求項17対応)。この場合、シフトアップの変速度合いをきめ細かく制御することが可能となって、モータ発電機による発電電力を所望の大きさにする等の上で好ましいものとなる。
エンジン回転数と、アクセル開度に応じて設定されるエンジン負荷としての目標トルクとをパラメータとして運転領域があらかじめ設定され、
前記運転領域が、低目標トルクまたは高回転となる第1領域と、高目標トルクかつ中回転となる第2領域と、高目標トルクかつ低回転となる第3領域との3つの領域に分けられており、
前記制御手段は、前記第1領域では、前記モータ発電機および電動過給機による駆動アシストを禁止し、前記第2領域では該電動過給機のみによる駆動アシストを実行させ、前記第3領域では該モータ発電機と電動過給機との両方の駆動アシストを実行させるように制御するように設定されており、
前記制御手段による前記一時的なシフトアップの制御が、加速要求によって前記第1領域から第2領域へ移行する過渡時に行われるようにされている、
ようにすることができる(請求項18対応)。
この場合、高目標トルクかつ低回転領域で電動過給機を駆動したときに発生するエンジンのノッキングの問題や電動過給機のサージングの問題等が回避される。また、駆動アシストするモータ発電機を高目標トルクではあるが低回転で駆動するから、該モータ発電機としては、高トルクではあるが低回転で駆動可能なものであればよく、その結果、出力の小さなモータ発電機で十分となって、該モータ発電機及び該モータ発電機に電力を供給する蓄電装置を小型化でき、これらの車両への搭載性の向上や、車両のコスト及びサイズの縮小が図れる。
一方、電動過給機を高目標トルクかつ中回転で駆動するから、上記の高目標トルクかつ低回転でのモータ発電機の駆動と合わせて、低回転域から中回転域にかけてのトルクは、これらのモータ発電機及び電動過給機の駆動によって得られるアシストトルク及び過給トルクで確保することができる。その結果、自然吸気のみで得られるエンジンの最大トルクの発生回転数(及び最大出力の発生回転数)を高回転領域にシフトすることが可能となり(換言すれば、高回転領域のトルクを非過給のエンジンの出力のみで確保することが可能となり)、したがって、低中回転域のみならず、高回転域においても、十分な余裕トルク(エンジンのトルクと走行抵抗との差に相当するトルク)が得られる。その結果、変速機のギヤ比とファイナルギヤ比とから得られるトータルギヤ比を、あまり減速しなくてもよいギヤ比(値の小さなギヤ比)とすることが可能となり、同じ車速を得ようとしたときに、トータルギヤ比の値が小さい分、エンジン回転数も低くて済み、それゆえ、より低回転側の領域が使用頻度の高い領域となって、燃費が著しく向上する。
しかも、上記のエンジンの最大トルク発生回転数(及び最大出力発生回転数)の高回転領域へのシフトは、例えば吸気弁の開時間を長くして充填効率を上げることや、吸気通路の長さを高回転時に慣性過給効果が得られるようにエンジンの諸元を設計すること等で達成される。その結果、使用頻度の高い低中回転低負荷領域において、ポンピングロスの少ない、有効圧縮比が小さく、有効膨張比の大きい、熱効率のよいエンジンの諸元が得られ、この点からも、より一層の燃費向上が図られる。
前記第1領域と第2領域との境となる第1境界特性線が、前記モータ発電機と電動過給機との駆動アシストなしの状態で自然吸気運転されたエンジンのトルク曲線に対応するように設定され、
前記第2領域と第3領域との境となる第2境界特性線が、エンジン回転数が増大するのに伴って目標トルクが急激に大きくなるように設定されている、
ようにすることができる(請求項19対応)。この場合、第1境界特性線の設定によって、必要なトルクを、電動過給機による駆動アシストが行われない自然吸気運転されるエンジンによってのみ得る頻度を増大させて、つまり電動過給機による駆動アシストが極力行われないようにして、省燃費の上で好ましいものとなる。また、第2境界特性線の設定によって、低回転域での駆動アシストを、極力モータ発電機によって行うようにして、低回転域で電動過給機を運転した場合に生じやすい問題をより一層十分に解決する上で好ましいものとなる。
前記モータ発電機および電動過給機の駆動アシストなしの状態で自然吸気運転されたエンジンの最大トルクの発生回転数が、前記第2領域における最大回転数付近となるように設定されている、
ようにすることができる(請求項20対応)。この場合、自然吸気運転されるエンジンの最大トルク発生回転数が十分に高回転側にシフトしたものとして、より十分に省燃費を図る上で好ましいものとなる。
本発明によれば、加速要求に応じて電動過給機の駆動を開始するときは、モータ発電機を発電機として機能させて、発電された電力を電動過給機に供給する一方、このときに変速機を一時的にシフトアップするので、このシフトアップに伴う回転イナーシャの放出によるトルク増大を利用してモータ発電機の発電電力が十分に確保されて、電動過給機の駆動応答性を十分に高めて、加速応答性を満足させることができ、またその後の電力不足も生じにくいものとなる。また、モータ発電機の発電に起因するトルク低下と、シフトアップによるトルク増大とが相殺されることとなって、モータ発電機の発電のみを行う場合に比して、トルクショックの防止あるいは低減の上でも好ましいものとなる。
図1に示すように、本実施形態に係る車両は、動力源としてエンジン1とモータ発電機(モータジェネレータで、車両の動力源としてのモータの機能と、エンジン1で駆動されて発電を行う発電機としての機能とを兼ね備えたもの)11とを有する、いわゆる低公害型車両あるいは環境対応型車両等と称されるものであって、エンジン1のクランクシャフトとモータ発電機11の回転軸とがベルトあるいはチェーン12で相互連結されている。また、この車両は、エンジン1の出力増大を図る手段として電動過給機5を有し、該過給機5は、主たる構成要素として、エンジン1の吸気通路2に配設された、例えば遠心式の圧縮機3と、該圧縮機3を回転駆動するモータ4とを有する。
ここで、上記圧縮機3の下流には、インタークーラ6と電動スロットル弁7とがこの順に吸気通路2に配設されている。また、圧縮機3の上流とインタークーラ6の下流とに亘ってバイパス通路(リリーフ通路あるいは再循環通路ともいう)9が設けられている。このバイパス通路9は、例えば、低回転で電動過給機5の圧縮機3を通過するガスの流量が少ないときに、該電動過給機5の過給能力を確保するために、いったんインタークーラ6を出たガスを再び圧縮機3の上流に戻して、該圧縮機3を通過するガスの流量を確保するため等のものである。なお、吸気通路2は、吸気マニホールド8を介してエンジン1に接続している。
一方、このエンジン1の電源システム14には上記電動過給機5のモータ4が接続されている他、上記モータ発電機11がインバータ13を介して、また12Vの鉛電池17がDC/DCコンバータ16を介してそれぞれ上記電源システム14に接続されている。そして、電動過給機5の駆動時、及びモータ発電機11の車両動力源としての駆動時には、上記電源システム14の、例えば42Vの蓄電装置15からそれぞれに電力供給が行われる。逆に、モータ発電機11がエンジン1により発電機として駆動されるときには、その発電電力は、インバータ13を経て上記電源システム14の蓄電装置15に供給され、該蓄電装置15の充電に用いられる。蓄電装置15としては、実施形態では大電力を応答よく(急激に)放電、充電できるコンデンサ(キャパシタ)型のものが用いられているが、これに限定されるものではない。。
また、前照灯やエアコン等の一般電装品、及び冷間始動時に用いられる補助スタータ18等へは、12V鉛電池(通常のバッテリ)17から電力供給が行われ、該鉛電池17へは、上記DC/DCコンバータ16により上記電源システム14の蓄電装置15の電力が12Vに降圧されて常時充当されている。
そして、コントロールユニット50には、運転者によるアクセルペダル19の開度(踏込量)を検出するアクセル開度センサ20からの信号、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転センサ21からの信号、車両の現在位置と道路地図情報と交通(渋滞)情報とから前方道路の状況を検出するナビゲーションシステム30からの信号、電源システム14からの信号(蓄電装置15の状態−例えば蓄電量等−に関連する信号等)、電動過給機5のモータ4の温度を検出するモータ温度センサ(例えばサーミスタ等で構成される)22からの信号、吸気通路2におけるインタークーラ6を出た直後の吸気温度を検出する吸気温度センサ23からの信号、及び吸気通路2におけるスロットル弁7の直上流の吸気圧を検出する吸気圧センサ24からの信号等が入力される。また、コントロールユニット50は、入力信号の結果に応じて、電動過給機5のモータ4、モータ発電機11を車両動力源として駆動させるインバータ13、スロットル弁7を駆動するスロットルアクチュエータ25、補助スタータ18、バイパス通路9の開度(すなわち圧縮機3を通過する吸気の循環量)を調整するリリーフ弁10、及び自動変速機40等に各種の制御信号を出力して、エンジン1の出力制御や、モータ発電機11による発電制御(蓄電装置15の充電制御)等を実行する。
コントロールユニット50は、モータ発電機11の発電電力確保のために、自動変速機40の一時的なシフトアップの制御を行う。また、エンジン1には、図示を略すが、エンジン1によって駆動される種々の補機が存在する。このエンジン補機としては、例えば、エアコン用ポンプ(コンプレッサ)、エンジン冷却水の循環用となる冷却水ポンプ等がある。コントロールユニット50は、エンジン補機の駆動を遮断(停止)する制御をも適宜行うものであり、この駆動遮断のために、エンジン補機とエンジン1との駆動経路には、コントロールユニット50によって断続制御される電磁クラッチ等が介在される。なお、エンジン補機の負荷低減を、駆動遮断ではなくて、駆動レベルの低下によって行う場合は、例えば上記クラッチを半クラッチ状態に制御すればよい。さらに、コントロールユニット50は、後述するように、モータ発電機11の発電電力確保のために、エンジン1の空燃比の一時的なリッチ化の制御をも適宜行うものとなっている。
図2は、モータ発電機11と電動過給機5とエンジン1(のみ)との運転状態を切り分けるためのマップであり、エンジン回転数とエンジン負荷としてのトルクとをパラメータとして設定されており、パラメータとしてのトルクは、アクセル開度に応じた目標トルクに対応している。すなわち、後述するように、アクセル開度に応じた目標トルクが設定されて、現在のエンジン回転数に対応した目標トルクが図2のマップのどの位置にあるのかを判定することにより、モータ発電機11と電動過給機5とエンジン1(のみ)との運転状態が適宜選択されて、実行されることになる。なお、図2に示すマップは、コントロールユニット50のROM(記憶手段)にあらかじめ記憶されている。
図2において、第1領域Xと、第2領域Yと、第3領域Zとの3つの領域に区画されている。第1領域X(非過給領域)は、全低負荷(低トルク−低目標トルク)から全高回転に亘る領域であり、この第1領域Xは、自然吸気運転されるエンジン1のみによる駆動が行われるときである(モータ発電機11および電動過給機5の駆動アシストは行われない)。第2領域(過給領域)Yは、高負荷かつ中回転域であり、電動過給機による駆動アシストが行われるときである(モータ発電機による駆動アシストはなし)。第3領域Zは、高負荷かつ低回転域であり、電動過給機5による駆動アシストに加えて、モータ発電機11による駆動アシストが合わせて行われるときである。
上記3つの領域X〜Zについてより詳しく説明すると、第1領域Xと第2領域Yとの境界となる第1境界特性線が符号β1で示される。この第1境界特性線β1は、自然吸気運転されるエンジン1のトルク曲線に対応しており(実施形態ではエンジン1のトルク曲線と完全に一致で、後述する図5をも参照)。自然吸気運転されるエンジン1の最大トルク発生回転数は、通常乗用車用の自然吸気式エンジンに比して相当に高回転側にシフトして設定されている。第1境界特性線β1に示される最大トルク発生回転数は、電動過給機5による駆動アシストが行われる第2領域Yの最大回転数付近となるように設定されている。つまり、第1境界特性線β1は、回転数の増大に伴って徐々にトルク(目標トルク)が大きくなるように設定されているが、回転数の増大に伴うトルク増大は比較的緩やかである。第1境界特性線β1から理解されるように、電動過給機5による駆動アシストが行われている高負荷状態(第2領域Yでの運転状態)において、エンジン回転数が小さい状態から大きい状態へと移行するのに伴って、当初はエンジン回転数が大きくなるにつれて電動過給機5による駆動アシストが徐々に大きくなり、その後、エンジン回転数が上昇するにつれて電動過給機5による駆動アシストが徐々に小さくなり、電動過給機5による駆動アシストが極めて小さくなる第1領域Xに移行する付近の回転数が、自然吸気運転のみとなるエンジン1のほぼ最大トルク発生回転数となる。
第2領域Yと第3領域Zとの境界を示す境界特性線が符号β2で示される。この第2境界特性線β2は、エンジン回転数の上昇に伴ってトルク増大が急激に増加するように設定されている。すなわち、第3領域Zにおいて、エンジン回転数が小さいときはモータ発電機11による駆動アシストが極めて大きくなる(第1境界特性線β1とを比較することによりより明確に理解される)。第3領域Zにおいて、低回転のlときは、モータ発電機11による駆動アシストが極めて大きい一方、電動過給機5による駆動アシストが極めて小さいものとなる。エンジン回転数の上昇に伴って、電動過給機5による駆動アシストの割合が徐々に増大され、第3領域Zの最大回転数付近では、殆ど電動過給機5による駆動アシストのみとなる。
上述した3つの領域X〜Zの最大トルクを結ぶ線が、電動過給機5、モータ発電機11付きのエンジン1のトータルの最大トルクとなるが、このトータルの最大トルクは、モータ発電機11による駆動アシストが実行される低回転域ではほぼ一定で、電動過給機5による駆動アシストが行われる中回転域では、回転数の上昇に伴った徐々に低下し、エンジン1の自然吸気運転のみの領域となる高回転域では、回転数の上昇に伴って小さくなるが、その低下度合いは中回転域よりも大きくなる。ただし、上記トータルの最大トルクは、常用域となる低回転域および中回転域では、ほぼ一定の大きいトルクが得られるものであり、自動車用として非常に使いやすい(ほぼ理想的な)トルク特性となっている。
図2において、より具体的な数値例をもって説明する。まず、図2のア点では、アクセル開度は100%であり、エンジン回転数は5000rpm前後とされている。図2のイ点は、アクセル開度は100%であり、エンジン回転数は最大過給圧が得られる回転数近傍でかつノックフリーとなる最低回転数近傍となる回転数に設定されている(2000〜3000rpmの範囲で設定)。図3のウ点は、アイドル回転数であって、アクセル開度は80%程度であり、エンジン回転数は650rpm前後とされている。
次に、コントロールユニット50による上記のようにエンジン1の運転状態に応じて電動過給機5及びモータ11の駆動を切り換えるエンジン1の出力制御および蓄電装置15への蓄電制御例について、非過給領域Xから加速要求によって過給領域Yへ移行する過渡時の制御を含めて、図3以下を参照しつつ説明する。
まず、図3は全体の制御を示すもので、ステップS1で、各種信号を入力した後、ステップS2で、アクセル開度αに基づいて目標トルクToを算出する。このとき、目標トルクToは、概ね、アクセル開度αが大きいほど大きな値に算出される。
次に、ステップS3で、現在非過給領域Xにあって、過給領域Y付近にあるか否かが判別される。すなわち、現在過給領域Xにあるが、第1境界特性線β1付近に位置する状態であるか否かが判別される。このステップS3の判別でYESのときは、ステップS4において、アクセル開度の変化量(単位時間あたりの変化量)が、あらかじめ設定された所定値以上であるか否かが判別される。このステップS4での判別は、加速要求であるか否かをみるもので、ステップS4での所定値の設定と、ステップS3での過給開始ラインとしての第1境界特性線β1からの離間量との設定によって、ステップS4での判別でYESのときは、過給領域Yに移行するときとなる。このステップS4の判別でYESのときは、ステップS6において、電動過給機5の駆動を開始する過渡時の制御が後述のようにして行われる。また、ステップS3の判別でNOのとき、およびステップS4の判別でNOのときは、それぞれステップS5に移行して、後述する通常制御が行われる。
図3のステップS5における通常制御が、例えば図4に示すように行われる。この図4において、ステップS12において、現在の運転状態が駆動アシスト領域にあるか否かが判別される。この判別は、図2のマップに現在の運転状態を照合することにより行われる。現在非過給領域Xにあるときは、ステップS12での判別がNOとなって、このときはステップS13において、減速時であるか否かが判別される。減速時であるか否かは、例えばアクセル開度が零のとき、あるいはアクセル開度が零に加えてブレーキ操作されているときに減速時であると判断することができる。
ステップS13の判別でNOのとき、つまり減速時でないときは、ステップS14において、蓄電装置15への蓄電制御が行われる(モータ発電機11を発電機として機能させる制御)。この蓄電制御は、例えば、蓄電装置の蓄電量が目標蓄電量(例えば80%)となるように制御される。この後、ステップS15において、目標トルクToに応じて設定された目標スロットル開度TVOが設定されて、ステップS16において、スロットル開度が目標スロットル開度TVOとなるようにフィードバック制御される。
前記ステップS13の判別でYESのとき、つまり減速時のときは、ステップS19において、回生制動が行われ、このとき目標スロットル開度TVOは0に設定される。この回生制動は、モータ発電機11を発電機として機能させて、エンジン1の回転に大きな抵抗を与えて減速を促進させると共に、モータ発電機11での発電電力を蓄電装置15に蓄電するものである。この回生制動のときの蓄電制御においては、目標蓄電量が例えば95%(蓄電装置15の劣化度合いに応じた100%の目標蓄電量とすることもできる)という大きな目標蓄電量となるように行われる。勿論、制動時であるからして、燃料カットが行われる。このステップS19の後は、ステップS16に移行する。
前記ステップS12の判別でYESのときは、ステップS17において、駆動アシストの制御が行われる。すなわち、図2のマップに設定された領域に応じた駆動アシストが行われて、過給領域Yでは電動過給機5の駆動が行われ(モータ発電機11による駆動アシストはなし)、モータアシスト領域Zでは、電動過給機5の駆動と共にモータ発電機11がモータとして機能される。勿論、過給領域Yでは、電動過給機5は蓄電装置15からの電力供給を受けて駆動され(モータ発電機11は発電機として機能)、モータアシスト領域Zでは、電動過給機5およびモータ発電機11共に蓄電装置15からの電力供給を受けることになる。この駆動アシストが行われる領域では、エンジン1をもっとも効率よく運転すべく、ステップS18において目標スロットル開度TVOが100%に設定される。ステップS18の後は、ステップS16へ移行される。
図3のステップS6の詳細な制御例について、図5を参照しつつ説明する。この図5のS21において、スロットル開度が全開(100%)に設定される。次いで、ステップS22において、シフトアップの変速度合いが設定される。このシフトアップの変速度合いは、実施形態では、変速比の単位時間当たりの変化幅Pg(微少である)とシフトアップしている時間Tgとをパラメータとして設定される(PgあるいはとTgが大きいほど変速の度合いが大きいものである)。より具体的には、図7、図8(の実線)で示されるように、エンジン回転数が所定回転数Ne1よりも小さい回転数であることを条件として、エンジン回転数が大きいほどPgおよびTgが小さくなるように設定される。これは、エンジン回転数が大きいほど、同じ変速度合いであっても、トルク増大(モータ発電機11の発電電力)が大きくなることを勘案したためである。
エンジン回転数が上記所定回転数Ne1よりも大きいときは、シフトアップによる変速度合いつまりトルク増大が大きすぎるときであるとして、変速比変化幅Pgは0に設定される(シフトアップ禁止)。ただし、時間Tgについては、後述するように、シフトアップの代わりに、空燃比のリッチ化やエンジン補機の負荷低減を行う時間設定のために、0以外の所定時間が設定される。より具体的には、エンジン回転数が所定回転数Ne1よりも大きいときの時間Tgの大きさは、図7実線で示すように一定時間に設定してもよく(例えばPgが0以外に設定されるときの最小時間に設定)、あるいは図7一点鎖線で示すように、エンジン回転数が大きいほど小さくなるように設定することもできる。
ステップS22の後は、ステップS23において、上述のように設定されたPgを実行したときに得られるトルク増大により得られるモータ発電機11の発電電力Eが演算される(例えばマップの利用)。勿論、Pgが大きくなるほど発電電力Eが大きく設定されるものである。
次いで、ステップS24において、電動過給機5へ供給する目標供給電力Eoが演算される。この目標供給電力Eoは、アクセル開度とエンジン回転数とから目標トルクを演算して、この目標トルクとエンジン回転数とから電動過給機5が要求する電力として演算される。勿論、過給すべき吸気量が多くなるエンジン回転数が大きいほどまた目標トルクが大きいほど、目標供給電力Eoが大きい値に設定されることになる。
ステップS24の後、ステップS25において、現在のエンジン回転数Neが前記所定回転数Ne1よりも小さいか否かが判別される。このステップS25の判別でYESのときは、ステップS26において、モータ発電機11の発電電力が目標供給電力Eoよりも小さいか否かが判別される。
ステップS26の判別でNOのときは、シフトアップによって得られる発電電力Eが目標供給電力Eo以上のときであり、このときは、ステップS27において、シフトアップが実行される(Pg、Tgを実現する制御の実行)。図10には、自動変速機40が無段変速機(CVT)の場合に、Pg分だけシフトアップ変速する場合の一例が示される。
この後、ステップS28において、ステップ27の時点から時間Tgが経過したか否かが判別される。このステップS28の判別でNOのときは、ステップS29へ移行して、モータ発電機11での発電電力を電動過給機5へ供給しつつ、電動過給機5が目標回転数となるようにフィードバック制御される。より具体的には、目標トルクToを実現するために必要な過給トルク(目標トルクToからエンジン1の最大トルクを差し引いたトルクに相当)を決定して、この決定された過給トルクを得るための目標吸気圧が設定されて(おおむね過給トルクが大きくなるほど目標吸気圧が大に設定される)、実吸気圧が目標吸気圧となるように電動過給機5の回転数がフィードバック制御される。この電動過給機5のフィードバック制御は、モータ発電機11から十分な電力が応答よく供給されるために、応答よく確実に行われて、過給の立ち上がりが速いものとなる。なお、電動過給機5への目標供給電力Eoの供給そのものは、電動過給機5側のインバータを制御することによって行うことができる。そして、モータ発電機5の余剰電力(E−Eoの偏差分の電力)は、蓄電装置15に蓄電されることになる。
前記ステップS28の判別でYESのときは、モータ発電機11での発電電力を電動過給機5に供給する過渡時を経過したときであり、このときは、ステップS30で、通常の制御に復帰される(モータ発電機11の発電が通常の発電状態に戻され、自動変速機40の変速比は元の変速比に復帰されるかあるいはシフトダウン制御となる−図9参照)。
前記ステップS26の判別でYESのときは、シフトアップのみでは、目標供給電力Eoを達成できないときである。このときは、ステップS31に移行して、エンジン冷却水温度が所定値(所定温度で例えば60度C)よりも高温であるか否か、つまりエンジン1が十分に暖機されているか否かが判別される。このステップS31の判別でYESのときは、空燃比のリッチ化の度合いが決定される。リッチ化の度合いは、得られる発電電力Eと目標供給電力Eoとの偏差(の絶対値)に基づいて行われ、偏差「Eo−E」が大きいほどリッチ化の度合いが大きくされる(リッチ化の度合いに上限値設定してもよい)。この後、ステップS33において、空燃比のリッチ化が実行された後、ステップS27移行の処理が行われる。勿論、このステップS33を経たときは、ステップS30では、空燃比が元の空燃比に復帰される。
前記ステップS31の判別でNOのときは、空燃比のリッチ化によるトルク増大が得られないときであり、このときはステップS34に移行して、エンジン補機の現在の運転状況からして、負荷低減できるエンジン補機が選択される。この選択は、例えば次のようにして行われる。例えば、エアコン用ポンプの場合、現在の温度と設定温度との偏差が大きい場合は、エアコン用ポンプを駆動停止するのは好ましくなく、少なくとも運転能力を低下させる程度にとどめるのが好ましいものとなる。また、冷却水ポンプは、エンジン1の温度が、許容温度範囲を超えているときは停止させることは好ましくないものとなる。以上のように、エンジン補機の現在の運転状態からして、駆動停止あるいは駆動を停止しないまでも駆動レベルを低下させることのできるエンジン補機の選択が行われる。
ステップS34の後、ステップS35において、選択されたエンジン補機の負荷低減が行われる。この後は、ステップS27移行の処理が行われる。ただし、ステップS35を経たときは、ステップS30では、負荷低減されたエンジン補機が元の作動状態に復帰されることになる。なお、ステップS35では、目標供給電力Eoに近くなるような発電電力Eが得られるように(偏差「Eo−E」の発電電力分だけ)エンジン補機の負荷低減度合いとなるような選択(エンジン補機そのものの選択と、選択されたエンジン補機の負荷低減度合いの選択とがある)を行うのが好ましいものである。
前記ステップS25の判別でNOのときは、シフトアップによる発電電力の増大を行わないときである。このときは、図6のステップS41に移行して、エンジン冷却水温度が所定温度よりも大きいか否かが判別される(図5のステップS31対応)。このステップS41の判別でYESのときは、ステップS42移行の処理が行われて、空燃比のリッチ化によるモータ発電機11の発電電力の確保が行われる。すなわち、エンジン回転数を用いて、空燃比を例えば一定の所定量(所定割合)増大させたときの増加トルクが演算される(テーブルを利用)。この後、ステップS43において、ステップS42で演算された増加トルクを消費する(見合う)大きさのモータ発電機11の発電電力が演算される(テーブルの利用)。この後、ステップS44において、時間Tg(図5のステップS23で設定)だけ、空燃比のリッチ化の制御が実行される。
ステップS44の後、ステップS45移行の処理を経るが、ステップS45〜S47は、図5のステップS28〜S30に対応した制御なので、その重複した説明は省略する。
前記ステップS41の判別でNOのときは、S48移行の処理によって、エンジン補機の負荷低減によって、モータ発電機11の発電電力増大の制御が行われる。すなわち、ステップS48において、負荷低減可能なエンジン補機の選択が行われる(図5のステップS34対応)。この後、ステップS49において、選択されたエンジン補機の負荷低減を実行したときに得られる増加トルクが演算される(テーブルを利用)。この後、ステップS50において、エンジン補機の負荷低減によって増加するトルクを消費する(見合う)モータ発電機11の発電電力が演算される(テーブル利用)。そして、ステップS51において、エンジン補機の負荷低減の制御を実行した後、ステップS45へ移行する。
なお、図6の制御では、モータ発電機11の発電電力は、空燃比のリッチ化あるいはエンジン補機の負荷低減によるトルク増大に見合った大きさとなるため、トルクショック防止の上で好ましいものとなる。ただし、モータ発電機11の発電電力は、電動過給機5が要求する電力とほぼ同じ場合の他に、小さい場合あるいは大きい場合もあるが、発電電力が大きい場合は蓄電装置15への蓄電が行われる。
ここで、前述した過渡時におけるモータ発電機11から電動過給機5への発電電力供給についてより詳しく説明する。まず、図9(a)において、加速要求によって電動過給機5を駆動開始する場合、モータ発電機11からの発電電力が電動過給機5に供給されるが(供給電力はハッチングを付した領域)、シフトアップによるトルク増大によって、モータ発電機11は十分な電力を発電することができ、電動過給機5への供給電力、特に供給初期時の電圧を大きくして、電動過給機5を応答よく駆動することができる。これにより、図9(b)に示すように、過給の立ち上がりが速いものとなり、加速応答性が十分に満足されることになる。勿論、モータ発電機11の発電開始に伴うトルク低下は、シフトアップによるトルク増大によって補われて、トルクショックも防止あるいは低減されることになる。モータ発電機11の発電電力に余裕があるときは、蓄電装置15に蓄電が行われる。なお、一時的なシフトアップで加速に応答遅れを生じるものではあるが、この応答遅れを見込んでも、シフトアップしてモータ発電機11からの発電電力を十分に確保して電動過給機5を駆動した方が、過給の立ち上がりは、蓄電装置15からのみ電動過給機5へ電力を供給する場合に比して速いものとなる。なお、図9(a)に示すように、電動過給機5への電圧供給を、初期時にもっとも大きい状態から徐々に小さくしていくように変化させることが、過渡時を経過して定常運転状態へとスムーズに移行させる上で好ましいものとなる。
図11は、比較例を示すもので、加速要求の過渡時に電動過給機5の駆動開始を、全て蓄電装置15からの電力供給でまかなう場合を示す。この場合、電動過給機5への電力供給開始時に、供給電圧が一時的に急激に低下し、その後供給電圧が徐々に回復することになるが、電圧回復までにすくなからずの時間を要してしまう結果、電動過給機5の駆動が応答よく行われずに、過給の立ち上がりが遅くなってしまうことになる。本発明では、特に、図11に示す供給電圧の一時的な急激な低下をまねくことなく、逆に一時的に急激に増加されるので、過給の立ち上がりが極めて速いものとなる。
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば次のような場合をも含むものである。電動過給機5としては、圧縮機3をモータ(電動モータ)のみによって駆動する場合に限らず、圧縮機3を排気エネルギでもって駆動されるタービンに連結した排気ターボ過給機において、その圧縮機を適宜モータで駆動する場合をも含むものである(特に、低回転・高負荷のときにモータでもって圧縮機を駆動し、中回転から高回転での高負荷域ではモータを休止させて排気エネルギによって圧縮機を駆動する等)。換言すれば、本発明においては、非過給状態とは、過給用の圧縮機3を駆動するモータ4に駆動のための通電が行われていない状態をいうものである。
図2に示す駆動領域の設定はあくまで一例であって、電動過給機5の駆動領域やモータ発電機11をモータとして機能させる領域の設定は、適宜変更できる。コントロールユニット50による制御としては、自動変速機(多段変速機でも無段変速機のいずれでもよい)の変速制御や、変速特性の変更制御等も合わせて行うことができる。例えば、蓄電装置15の蓄電量が小さいときは、変速特性を低速側(ギア比大側)にシフトする等の制御を合わせて行うことができる。特に自動変速機40が無段変速機の場合に、加速要求のあった過渡時の制御において、
目標供給電力Eoに見合う発電電力Eが得られるように、シフトアップの変速度合いを決定するのが好ましい。なお、自動変速機40が多段(歯車式)変速機の場合は、変速用の摩擦締結要素を一時的に半締結状態として、設定された多段変速比のうち隣合う2つの変速比の間の中間変速比を一時的にとり得るように制御することもできる。
排気ガス浄化触媒が活性化していないとき(低温で不活性のとき)は、空燃比のリッチ化の制御を禁止するのが好ましい。エンジン冷機時であるということは排気ガス浄化触媒が不活性状態であるとみることもできる。シフトアップに加えてあるいはシフトアップの代わりに行う制御として、空燃比のリッチ化とエンジン補機の負荷低減との両方の制御を同時に行うこともできる。なお、エンジン回転数が所定回転数以上の高回転のときは、シフトアップの禁止のみを行うようにしてもよい(シフトアップを禁止すると共に空燃比のリッチ化やエンジン補機の負荷低減の制御を行わない)。
本発明を実施するための車両の制御システム図。 エンジンの制御領域を示すマップ。 本発明の制御例を示すフローチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。 変速度合いを決定するパラメータとしての変速比変化幅Pgの設定例を示す図。 変速度合いを決定するパラメータとしての変速時間Tgの設定例を示す図。 モータ発電機から電動過給機への発電電力供給と過給の立ち上がりとシフトアップとの関係を示す図。 無段変速機の変速比の変化幅Pgを示す図。 比較例を示すもので、図9に対応した図。
符号の説明
1:エンジン
4:モータ
5:電動過給機
11:モータ発電機
15:蓄電装置
20:アクセル開度センサ
21:エンジン回転センサ
40:自動変速機
50:コントロールユニット

Claims (20)

  1. 車両走行のための駆動源となるエンジンに連結され、エンジンの駆動力をアシストする走行モータとしての機能とエンジンにより駆動される発電機としての機能とが選択的に行われるモータ発電機と、
    エンジンの吸気を過給するための電動過給機と、
    エンジンの駆動系に介在された変速機と、
    前記モータ発電機と電動過給機と変速機とを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記電動過給機を休止させてエンジンを自然吸気運転している非過給状態から、加速要求によって該電動過給機を作動させる過給状態へ移行する過渡時に、前記モータ発電機を発電機として機能させて該モータ発電機で発電された電力を該電動過給機に供給すると共に、前記変速機を一時的にシフトアップさせる制御を行うように設定されている、
    ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  2. 車両走行のための駆動源となるエンジンに連結され、エンジンの駆動力をアシストする走行モータとしての機能とエンジンにより駆動される発電機としての機能とが選択的に行われるモータ発電機と、
    エンジンの吸気を過給するための電動過給機と、
    エンジンの駆動系に介在された変速機と、
    前記モータ発電機での発電電力を蓄えると共に、該モータ発電機および前記電動過給機に対する電力供給源となる蓄電装置と、
    エンジン負荷に関するパラメータを検出する負荷検出手段と、
    エンジン回転数に関するパラメータを検出する回転数検出手段と、
    前記負荷検出手段で検出されたエンジン負荷と前記回転数検出手段で検出されたエンジン回転数とに基づいて、前記モータ発電機と電動過給機と変速機とを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記電動過給機を休止させてエンジンを自然吸気運転している非過給状態から、加速要求によって該電動過給機を作動させる過給状態へ移行する過渡時に、前記モータ発電機を発電機として機能させて該モータ発電機で発電された電力を該電動過給機に供給すると共に、前記変速機を一時的にシフトアップさせる制御を行うように設定されている、
    ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記制御手段は、エンジン回転数が大きいときは小さいときに比して、前記過渡時における一時的なシフトアップの変速度合いを小さくする制御を行うように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  4. 請求項3において、
    前記シフトアップの変速度合いが、変速比の単位時間当たりの変化幅Pgとシフトアップしている時間Tgとによって設定される、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  5. 請求項4において、
    エンジン回転数が大きいときは小さいときに比して、前記変速比の変化幅Pgとシフトアップ時間Tgとがそれぞれ小さくなるように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  6. 請求項1または請求項2において、
    前記制御手段は、シフトアップによるトルク変化量が所定値よりも大きくなるときは、前記シフトアップを禁止する一方、空燃比を一時的にリッチ化する制御を行うように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  7. 請求項1または請求項2において、
    前記制御手段は、シフトアップによるトルク変化量が所定値よりも大きくなるときは、前記シフトアップを禁止する一方、エンジン補機の負荷を一時的に低減する制御を行うように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  8. 請求項1または請求項2において、
    前記制御手段は、シフトアップによるトルク変化量が所定値よりも大きくなるときは、前記シフトアップを禁止する一方、空燃比を一時的にリッチ化する制御とエンジン補機の負荷を一時的に低減する制御を行うように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  9. 請求項6ないし請求項8のいずれか1項において、
    前記制御手段は、エンジン回転数が所定回転数以上のときに、前記シフトアップによるトルク量が所定値大きくなるときであると判断するように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  10. 請求項6において、
    前記制御手段は、エンジン冷機時には、前記空燃比の一時的なリッチ化を禁止する一方、エンジン補機の負荷を一時的に低減する制御を行うように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  11. 請求項6において、
    前記制御手段は、エンジンの排気通路に設けられた排気ガス浄化触媒が活性温度にまで上昇していないときには、前記空燃比の一時的なリッチ化を禁止する一方、エンジン補機の負荷を一時的に低減する制御を行うように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  12. 請求項1または請求項2において、
    前記制御手段は、エンジン回転数が所定値以上のときは、前記一時的なシフトアップ変速を禁止するように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  13. 請求項2において、
    前記制御手段は、前記モータ発電機による発電電力のうち前記電動過給機への供給電力に対して余剰分となる余剰電力を前記蓄電装置に蓄電させる制御を行うように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  14. 請求項2において、
    前記制御手段は、
    エンジン回転数に応じて前記一時的なシフトアップの変速度合いを決定する制御と、
    前記決定された変速度合いによって得られる前記モータ発電機の発電電力を決定する制御と、
    前記電動過給機へ供給する目標供給電力を決定する制御と、
    前記発電電力が前記目標供給電力よりも大きいときは、該目標供給電力を前記電動過給機に供給する一方、余剰電力を前記蓄電装置に蓄電させる制御と、
    を行うように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  15. 請求項14において、
    前記制御手段は、前記モータ発電機の発電電力が前記目標供給電力よりも小さいときは、空燃比を一時的にリッチ化する制御とエンジン補機の負荷を一時的に低減する制御との少なくとも一方の制御を行なうように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  16. 請求項1ないし請求項15のいずれか1項において、
    前記制御手段は、前記モータ発電機から前記電動過給機への供給電力を、初期時にはもっとも大きい値とし、その後徐々に小さくなる制御を行うように設定されている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  17. 請求項1ないし請求項16のいずれか1項において、
    前記変速機が無段変速機とされている、ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  18. 請求項1ないし請求項17のいずれか1項において、
    エンジン回転数と、アクセル開度に応じて設定されるエンジン負荷としての目標トルクとをパラメータとして運転領域があらかじめ設定され、
    前記運転領域が、低目標トルクまたは高回転となる第1領域と、高目標トルクかつ中回転となる第2領域と、高目標トルクかつ低回転となる第3領域との3つの領域に分けられており、
    前記制御手段は、前記第1領域では、前記モータ発電機および電動過給機による駆動アシストを禁止し、前記第2領域では該電動過給機のみによる駆動アシストを実行させ、前記第3領域では該モータ発電機と電動過給機との両方の駆動アシストを実行させるように制御するように設定されており、
    前記制御手段による前記一時的なシフトアップの制御が、加速要求によって前記第1領域から第2領域へ移行する過渡時に行われるようにされている、
    ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  19. 請求項18において、
    前記第1領域と第2領域との境となる第1境界特性線が、前記モータ発電機と電動過給機との駆動アシストなしの状態で自然吸気運転されたエンジンのトルク曲線に対応するように設定され、
    前記第2領域と第3領域との境となる第2境界特性線が、エンジン回転数が増大するのに伴って目標トルクが急激に大きくなるように設定されている、
    ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
  20. 請求項19において、
    前記モータ発電機および電動過給機の駆動アシストなしの状態で自然吸気運転されたエンジンの最大トルクの発生回転数が、前記第2領域における最大回転数付近となるように設定されている、
    ことを特徴とする電動過給機を備えたパワートレインの制御装置。
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