JP3562429B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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    • B60K6/50Architecture of the driveline characterised by arrangement or kind of transmission units
    • B60K6/54Transmission for changing ratio
    • B60K6/543Transmission for changing ratio the transmission being a continuously variable transmission

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はハイブリッド車両の制御装置、とくに減速時のスロットル開度制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の駆動システムとして、エンジンとモータとを併用するハイブリッド駆動システムが知られているが、この駆動システムではモータ走行のみ、エンジン走行のみ、またはモータとエンジン走行というように駆動形態が変わるので、エンジンのスロットルは、ドライバーのアクセル操作と独立してスロットル操作できるように電動制御(電制)スロットルを備えている。
【0003】
エンジンの出力が必要なときは、電制スロットルはコントローラからの信号で開度が制御されるが、この他にも、減速燃料カット時にもオイル上がりの防止のために、適切な吸気負圧を維持するようスロットル開度が制御されている。
【0004】
電制スロットルとしては、特開平10−131771号公報にもあるように、電動モータへの通電をしないときには、スロットルが機械的な中立状態となり、スロットル開度が所定のデフォルト開度に維持されるようになっている。
【0005】
【発明が解決すべき課題】
ハイブリッド駆動システムは、エンジンの運転効率の悪い領域についてはモータ走行することで燃費及び排気性能の向上を図っているが、モータ走行のためにはできるだけ無駄なバッテリの電力消費を抑える必要がある。
【0006】
ところで、上記したように減速燃料カット時には電制スロットルは適正な開度に制御されているが、このスロットル開度を維持するために電動モータは電力を消費している。しかし、オイル上がりを防ぐには、スロットル開度はある程度開いてもよく、必ずしも電制スロットルを全閉付近に維持する必要はない。
【0007】
本発明はこのような点に着目し、減速燃料カット時にはスロットル開度を機械的な中立状態(デフォルト開度)となるようにすることで、スロットル開度の維持にモータ駆動電力を必要としない制御装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、エンジンと、バッテリからの電力で駆動されるモータとを備えたハイブリッド車両において、エンジンの吸気通路に介装した電制スロットルと、減速燃料カットを判定する手段と、減速燃料カット中の電制スロットルの開度を機械的な中立状態のデフォルト開度に設定する手段と、デフォルト開度となるように電制スロットル開度を制御する手段とを備える。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、前記電制スロットルをデフォルト開度に制御中は電制スロットル駆動系に対する電力供給を遮断する。
【0010】
第3の発明は、第1の発明において、減速燃料カットの解除判定時に電制スロットル開度をデフォルト開度からそれよりも小さい開度に戻し、かつ燃料供給再開を所定のディレイ時間だけ遅らせる。
【0011】
第4の発明は、第3の発明において、前記ディレイ時間中は点火時期を所定量だけ遅角させる。
【0012】
第5の発明は、第3の発明において、前記ディレイ時間中はエンジントルクの指令値をゼロもしくは低く抑える。
【0013】
第6の発明は、第3から第5の発明において、前記ディレイ時間はエンジン回転数が高くなるほど短くなるように設定する。
【0014】
第7の発明は、第3から第5の発明において、前記所定のディレイ時間の経過後の燃料供給の再開時に必要燃料量まで徐々に増加させる。
【0015】
第8の発明は、第4の発明において、前記所定のディレイ時間の経過後の燃料供給の再開時に予め所定量だけ遅角していた点火時期を徐々に進角させる。
【0016】
第9の発明は、第3から第8の発明において、エンジン出力の無いディレイ時間中の駆動力をモータ出力で補う。
【0017】
第10の発明は、第1から第9の発明において、デフォルト開度制御禁止条件を判定する手段を備え、この禁止条件の判定時には減速燃料カットしても電制スロットルのデフォルト開度制御を禁止する。
【0018】
第11の発明は、第10の発明において、前記デフォルト開度禁止条件は、車速がエンジンとモータとを接続するクラッチの開放を許可する所定値以下、エンジン冷却水温が暖機完了に相当する所定値以下、バッテリの充電量または出力可能電力が所定の下限値以下、バッテリ充電量が所定の上限値以上のいずれか一つでも成立したときに成立する。
【0019】
第12の発明は、第1から第11の発明において、前記減速燃料カットを判定する手段は、アイドルスイッチがONで、燃料カット要求があり、エンジン停止モードになく、かつ全気筒の実燃料の供給が停止されているときに減速燃料カットを判定する。
【0020】
【作用、効果】
第1、第2の発明において、減速燃料カット時には電制スロットルの開度は機械的な中立状態であるデフォルト開度に維持され、このため電制スロットルの駆動に必要な電力は最小限に抑えられる。これにより減速燃料カット時のバッテリの無駄な電力消費を極力低減できる。
【0021】
第3の発明では、減速燃料カットが解除されるときは、まず電制スロットルの開度をいったん小開度に戻して吸入空気量を減らし、かつ所定のディレイ時間が経過してから燃料供給を再開することにより、燃料リカバー時のエンジン出力の急激な上昇を抑制し、リカバーショックを低減できる。
【0022】
第4、第5の発明では、ディレイ時間中の点火時期が遅角され、またエンジントルクは実質的にゼロにされ、燃料リカバー時のエンジントルクが小さくなり、リカバーショックの低減に寄与する。
【0023】
第6の発明では、エンジン回転数が高いほどデフォルト開度時の吸入負圧が大きく、リカバー時のスロットル小開度での発生負圧に近いので、ディレイ時間中に通常制御負圧に落ち着くまでの時間が短い。したがってこれに対応してディレイ時間を決めることにより、リカバーショックを確実に防止しつつエンジンの出力の立ち上がりを早めることができる。
【0024】
第7の発明では、燃料供給再開時の燃料供給量を徐々に増やすことで、エンジン出力の急変を抑制し、リカバーショックを無くすことができる。
【0025】
また、第8の発明では、点火時期をいったん遅角しておき、徐々に進角していくことで、エンジン出力を徐々に増大させ、リカバーショックを無くすことができる。
【0026】
第9の発明では、リカバーまでの間はモータ出力により駆動することで、駆動力の立ち上がりの遅れを補うことができる。
【0027】
第10、第11の発明では、減速燃料カット時でも電制スロットルがデフォルト開度になることで不都合が生じるときには、これを禁止している。例えば、車速が低く、モータのみによる駆動に切換えられるときなど、クラッチ切断前に、デフォルト開度のまま燃料リカバーがあるとショックが大きくなる場合には、デフォルト開度制御を禁止し、未然にこれを防止する。また、エンジン冷却水温が低くフリクションが大きいときや、バッテリ充電量が低く、エンジン出力の立ち上がりを早期に開始したいときはディレイ制御によるエンジン出力の遅延を避けるために、またバッテリ充電量が十分なときは過充電を避けるために、それぞれ通常のスロットル開度制御に戻している。
【0028】
第12の発明では、減速中の燃料カットのみを正確に判定できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0030】
図1において、まず、ハイブリッド車両のパワートレインを説明すると、モータ(モータジェネレータ)1、エンジン2、パウダークラッチ(以下単にクラッチという)3、モータ4、変速機(無段変速機を含む)5、差動歯車6、及び駆動輪7から構成される。モータ1の出力軸、エンジン2の出力軸及びクラッチ3の入力軸は互いに連結され、また、クラッチ3の出力軸、モータ4の入力軸及び変速機5の入力軸は互いに連結される。
【0031】
クラッチ3の締結時はエンジン2とモータ4が車両の駆動源となり、クラッチ3の開放時はモータ4のみが駆動源となる。モータ1は主としてエンジン2の始動と発電に用いられ、モータ4は主として車両の走行と減速時のエネルギ回生に用いられる。
【0032】
モータ1、4はそれぞれ、図示しないインバータにより駆動される。インバータ共通のDCリンクを介して強電バッテリ15に接続されており、強電バッテリ15の直流電力を交流電力に変換してモータ1、4へ供給するとともに、モータ1、4の交流発電電力を直流電力に変換して強電バッテリ15を充電する。
【0033】
20は本発明の制御回路の機能を備えたコントローラであり、エンジン冷却水温、変速機からのシフト位置、さらにアクセル及びブレーキ操作量が入力され、またエンジン回転数、車速が入力され、強電バッテリ15からの充電状態量も入力し、これらに基づいて、モータ制御回路21、エンジン制御回路22、クラッチ制御回路23、モータ制御回路24、変速機制御回路25の各動作を制御する。
【0034】
図中、30はエンジン冷却水温センサ、31は変速機のセレクトレバースイッチ、32はアクセルセンサ、33はブレーキスイッチ、34は車速センサ、35はスロットル開度センサ、36はアイドルスイッチ、37はエンジン回転数センサ、38はバッテリSOC検出装置である。なお、バッテリSOC検出装置38は強電バッテリ15の実容量(充電量)の代表値を検出する。
【0035】
次にエンジン1の吸気通路41に介装したスロットル42は、電制スロットルであり、電動モータ(ステップモータ、サーボモータなど)43により、スロットル開度がアクセルペダルとは独立して自由に制御され、この電制スロットル42の開度を前記コントローラ20によりエンジン制御回路22を介して運転条件に応じて制御される。
【0036】
この電制スロットル42は電動モータ43に通電しないときは、機械的に中立状態となり、スロットル開度が所定のデフォルト開度に保持される構成となっている。
【0037】
そしてこの発明では、減速燃料カット運転時において、この電制スロットル42の開度をデフォルト開度に保持し、電動モータ43による消費電力を低減し、これによりハイブリッド車両の電力消費を可及的に小さくしている。
【0038】
具体的な電制スロットル42の制御動作について、図2〜図4のフローチャートにより説明する。
【0039】
図2は主として電制スロットルのスロットル開度を設定するためのフローチャートである。
【0040】
ステップS1では目標駆動力をアクセル開度、車速に基づいてマップ検索により演算する。ステップS2〜ステップS4は、減速燃料カット後のリカバー時のショックを防止するためのディレイ時間の経過の前後におけるエンジンへの駆動力分配の処理に関するもので、後で述べる所定のディレイ時間HMFCRDが経過するまでの間は、エンジンへの駆動力配分を禁止し、経過したときには駆動力配分の禁止を解除する。
【0041】
ステップS5はエンジン2とモータ4に対する目標駆動力の配分を演算するもので、エンジン2とモータ4との駆動力配分を、モータ4による出力可能な駆動力がそのときの目標駆動力を上回っているときは、クラッチ3を切ってモータ4のみに駆動力を配分し、これ以外のときはクラッチ3を接続してエンジン2の最も効率の良い運転点でエンジン2を運転する。この場合、目標駆動力よりもエンジン出力が大きいときは、余剰出力によりモータ1で発電し、またエンジン出力が不足するときは、モータ4によりアシストを行う。
【0042】
ただし、前記ステップS3により燃料カットリカバー時のディレイ時間経過前は、リカバーショック防止のため、このエンジン2への駆動力配分を禁止している。なお、このときエンジン2は出力せず、次に述べる目標スロットル開度は略全閉となるように設定される。
【0043】
ステップS6ではステップS5で求められたエンジン駆動力配分に基づいて、目標スロットル開度の暫定値TGTVETDを演算する。
【0044】
次にステップS7において実質的に減速燃料カット中かどうかを判断する。この判断は、アイドルスイッチがOFFであり、燃料カットの要求があり、実燃料の噴射がなく、エンジン停止モードでないときは減速燃料カット中であると判断し、かつ、後で述べる、減速中デフォルド開度禁止中でないときには、ステップS8に進んで最終スロットル目標開度TGTVOを、前記目標スロットル開度暫定値TGTVETDと電制スロットルのデフォルト開度のいずれか大きい方の開度に設定する。なお、上記のようにして減速燃料カットを判定することにより、減速中のみの燃料カットの判定を確実に行うことができる。
【0045】
これに対して上記条件が成立しないとき、つまりいずれか一つでも上記と異なるときは、減速燃料カット中ではない、またはデフォルト開度禁止中であると判断し、ステップS9に移行して最終目標スロットル開度TGTVOを、前記した目標駆動力から算出した目標スロットル暫定値TGTVETDに設定する。
【0046】
ステップS10では最終スロットル開度TGTVOとなるように、電制スロットル42の駆動電力を演算する。この場合、減速燃料カット中で最終目標スロットル開度がデフォルト開度のときは、実駆動電力は略ゼロになる。
【0047】
なお、上記したステップS7で判定される減速燃料カットは、アイドルスイッチがONのときでもアイドルストップのように、停車時のエンジン停止モードのときは除外され、また、アイドルスイッチONでも燃料カット要求の無いとき、例えばエンジン駆動による発電中などでは除外され、さらに一部の気筒にでも燃料噴射が行われている実燃料噴射中のときは、同じく除外されるようになっていて、減速中のみの燃料カットだけを確実に判定可能としている。
【0048】
次に図3に、減速燃料カット後の燃料リカバー時のディレイ時間の設定動作のためのフローチャートを示す。
【0049】
減速燃料カット中の状態から、アクセルの踏み込みがあり、駆動力を得たいときは、電制スロットル42のデフォルト開度は、通常のオイル上がりを防ぐためのスロットル開度よりも大きく、そのまま燃料リカバーすると、リカバーショックが大きくなる。そこで、減速時のスロットルデフォルト開度制御後の燃料リカバー時には、所定の燃料リカバーディレイを設け、この間にいったんスロットル開度を小さくし、その後、この減少した吸入空気量に応じた燃料噴射量でもって燃料供給を再開することにより、リカバーショックの軽減を図るのである。
【0050】
まず、ステップS21で燃料カット要求がありかどうか判断し、要求有りの場合には、現在は燃料リカバー以前(燃料カット中)の状態にあるものとして、ステップS22において、エンジン回転数に基づいて、例えば図5で示すような、テーブルを参照して、タイマのディレイ時間暫定値HMFCRD0の設定を行う。
【0051】
なお、エンジン回転数が高いほどディレイ時間暫定値が短くなるように設定される。エンジン回転数が高いほどデフォルト開度時の吸入負圧が大きく、リカバー時のスロットル小開度での発生負圧に近いので、ディレイ時間中に通常制御負圧に落ち着くまでの時間が短い。したがってこれに対応してディレイ時間を決めることで、リカバーショックを確実に防止しつつエンジンの出力の立ち上がりを早められる。
【0052】
ステップS23では燃料カット中で、かつ、後で述べるデフォルト開度制御禁止中かどうか判断し、そうでなければ燃料リカバー時のショックの発生を防ぐために、ステップS24に進んでタイマHMFCRD=HMFCRD0として、タイマのディレイ時間の設定を行う。
【0053】
ただし、ステップS23で燃料カット中かつデフォルト開度制御禁止中の場合は、電制スロットル42はデフォルト開度よりも小さい通常の減速中の開度に設定され、このためリカバーショックはほとんど発生しないので、タイマHMFCRD0=0に設定する。
【0054】
このディレイ時間は燃料カット要求が有るたびに更新され、燃料カット要求が解除されるときに備える。
【0055】
次いで、ステップS26では燃料カット制御が実行され、減速時の燃料カットが行われる。
【0056】
これに対してステップS21で、燃料カット要求が解除され、燃料リカバーに移行するときは、ステップS27に進んで、ディレイ時間HMFCRDが経過するまでの間は、ステップS26に戻って燃料カットを継続する。
【0057】
リカバーディレイ時間HMFCRDが経過した場合は、リカバーショックの発生が抑えられる程度に吸気管負圧が安定したと判断し、ステップS28に移行して燃料のリカバー制御により、例えば所定の時間は半分の気筒にのみ燃料噴射を行い、発生トルクを徐々に増加させる。ただし、直ぐに通常噴射に戻すことも可能ではある。
【0058】
図4はデフォルト開度制御禁止条件を判定するフローチャートである。
【0059】
減速燃料カット中に電制スロットル開度をデフォルト開度にすると、通常の減速中のスロットル開度よりも吸入空気量が大きく、この状態で燃料リカバーすると発生トルクが大きくなり、リカバーショックにより運転性が悪化する。これを防止するために燃料リカバー時の運転性に影響を及ぼす可能性の高いときには、デフォルト開度制御を禁止し、通常の減速中のスロットル開度にする。
【0060】
まず、ステップS31では車速VSPがクラッチ開放を許可する所定値a(例えば50Km/h)以下かどうか判断し、そうならばデフォルト開度制御を禁止するために、ステップS32でフラグfDEFVSP=1にセットする。そうでないときは、ステップS33でフラグfDEFVSP=0にする。
【0061】
クラッチ開放が許可される設定速度以下の車速領域では、モータ4による出力可能な駆動力が、ドライバーによる目標駆動力よりも大きければ、クラッチ3が切られるが、燃料カット中にクラッチが切断されるとそのままエンジンがストールすることがある。このままアイドルストップに移行する場合は良いが、例えばエアコン駆動のためにエンジンを停止させない場合は、燃料リカバーがクラッチ切断前に行われる必要がある。しかし、デフォルト開度の状態から燃料リカバーすると、リカバーショックが大きくなるので、このような場合はデフォルト開度制御を禁止し、通常の減速スロットル開度に戻してして吸入空気量を減らしておき、ショックを抑える。
【0062】
次いで、ステップS34でエンジン冷却水温が暖機終了時に対応する所定値b以下かどうか判断し、以下であるならばステップS35でフラグfDEFTWN=1にセットする。そうでなければステップS36でフラグfDEFTWN=0にセットする。冷却水温が低いときはフリクションが大きく、燃料リカバー時に直ぐにエンジン出力を増大させる必要があるので、デフォルト開度制御及びそれに継続するディレイ時間制御を止め、通常の減速中のスロットル開度にする。
【0063】
ステップS37ではバッテリ充電状態を表すSOCが所定値c以下または出力可能電力OPWRが所定値d以下かどうか判断し、以下のときは燃料リカバー時にモータ4によるトルクアシストが不可能となるので、エンジン出力を早期に発生させるために、上記と同じくデフォルト開度制御及びその後のディレイ制御に移行させない。そのためステップS38においてフラグfDEFSOCL=1にセットし、そうでないときは、ステップS39でフラグfDEFSOCL=0にする。
【0064】
また、ステップS40では、バッテリ充電状態を表すSOCが所定値e以上かどうか判断し、以上のときはバッテリ充電量が十分なので、また過充電を防ぐためにもデフォルト開度制御に移行する必要がないので、ステップS41でフラグfDEFSOCH=1にセットし、そうでなければステップS42でフラグfDEFSOCH=0にセットする。
【0065】
そして、ステップS43では上記した各フラグのうち、一つでも「1」にセットされているならば、ステップS44に移行してデフォルト開度禁止フラグDECTVOP=1にセットし、デフォルト開度制御を禁止する。
【0066】
これに対して、全てのフラグが「0」のときは、ステップS45でフラグDECTVOP=0にして前記禁止を解除する。
【0067】
次に図6を参照しながら全体的な作用について説明する。
【0068】
車速が所定値以上の走行状態からアクセル開度が急閉する減速時には、エンジン2に対する燃料カットが判定され、燃料の供給が停止される。これにより減速時など無駄な燃料の消費を抑制する。
【0069】
なお、この減速燃料カット時にはモータ4が減速エネルギ回生、つまり発電を行い車両のもつ減速エネルギを回収する。このときクラッチ3は接続されており、エンジン2は強制的に回転させられる。
【0070】
燃料カットに伴い電制スロットル42の開度は、電制スロットル42の機械的な中立状態であるデフォルト開度に設定される。このデフォルト開度では電制スロットル42の電動モータ43に対する実質的な通電量はゼロとなり、燃料カット中のバッテリ消費電力がその分だけ低減できる。
【0071】
なお、このデフォルト開度制御中は電制スロットル駆動系に対する通電を完全に停止することもできる。
【0072】
燃料カット状態が解除され、燃料供給要求があると、いったん電制スロットル42の開度は、通常の減速中の開度である略スロットル全閉に戻り、それから所定のディレイ時間が経過して初めて燃料の供給が再開される。
【0073】
電制スロットル42のデフォルト開度中は、通常の減速中(デフォルト開度制御が禁止されているとき)のスロットル開度よりも大きく、その分だけ吸入空気量が大きい。このためデフォルト開度状態からそのまま燃料供給を再開すると、リカバー時のショックが大きくなる。そこで、いったん電制スロットル42の開度を略全閉状態まで戻し、吸入空気量を減らし、かつ吸気管負圧が安定するまでまってから、燃料の供給を再開するようにした。
【0074】
こうすることで、燃料供給再開時には、スロットル略全閉時における吸入空気量に対応した燃料量が供給され、これによりエンジン出力の急増を抑制し、リカバーショックの発生を防ぐことができる。
【0075】
また、リカバー時の燃料供給量は半分の気筒にのみ行い、徐々にトルクを増加させるようにすると、さらに確実にリカバーショックを防止でき、さらに発生トルクを徐々に増やすために、予め点火時期を遅角しておき、燃料供給再開後に少しづつ進角させていってもよい。なお、エンジンリカバーするまでのエンジン出力の無い間は車両の駆動力をモータのみで行うようにして、ディレイ時間における駆動力の立ち上がりの遅れを避けることができる。
【0076】
ところで、上記減速燃料カット中に電制スロットル42をデフォルト開度に制御すると不都合が生じる場合には、デフォルト開度制御を行わず、通常の減速中のスロットル開度である、スロットル略全閉を維持する。
【0077】
例えば、クラッチ開放設定速度以下の車速領域では、モータ4による出力可能な駆動力が、ドライバーによる目標駆動力よりも大きければ、クラッチ3が切られるが、燃料カット中にクラッチが切断されるとそのままエンジンがストールするので、燃料リカバーがクラッチ切断前に行われるが、デフォルト開度の状態から燃料リカバーすると、リカバーショックが大きくなるので、このような場合はデフォルト開度制御を禁止し、通常の減速スロットル開度に戻して吸入空気量を減らしておき、ショックを抑えるのである。
【0078】
また、冷却水温が低いときはフリクションが大きく、燃料リカバー時に直ぐにエンジン出力を増大させる必要があるので、デフォルト開度制御及びそれに継続するディレイ時間制御を止め、通常の減速中のスロットル開度にする。さらにバッテリ充電状態が所定状態以下のときは、燃料リカバー時にモータ4によるトルクアシストが不可能となるので、エンジン出力を早期に発生させるために、上記と同じくデフォルト開度制御及びその後のディレイ制御に移行させないし、またバッテリ充電量が十分なときは過充電を防ぐためにもデフォルト開度制御に移行させないようになっている。
【0079】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概略構成を示す説明図である。
【図2】制御動作のフローチャートである。
【図3】同じくフローチャートである。
【図4】同じくフローチャートである。
【図5】ディレイ時間の設定特性図である。
【図6】制御動作のタイムチャートである。
【符号の説明】
1 モータ
2 エンジン
3 クラッチ
4 モータ
5 変速機
20 制御回路
41 吸気通路
42 電制スロットル

Claims (12)

  1. エンジンと、バッテリからの電力で駆動されるモータとを備えたハイブリッド車両において、エンジンの吸気通路に介装した電制スロットルと、減速燃料カットを判定する手段と、減速燃料カット中の電制スロットルの開度を機械的な中立状態のデフォルト開度に設定する手段と、デフォルト開度となるように電制スロットル開度を制御する手段とを備えることを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記電制スロットルをデフォルト開度に制御中は電制スロットル駆動系に対する電力供給を遮断する請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 減速燃料カットの解除判定時に電制スロットル開度をデフォルト開度からそれよりも小さい開度に戻し、かつ燃料供給再開を所定のディレイ時間だけ遅らせる請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記ディレイ時間中は点火時期を所定量だけ遅角させる請求項3に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記ディレイ時間中はエンジントルクの指令値をゼロもしくは低く抑える請求項3に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 前記ディレイ時間はエンジン回転数が高くなるほど短くなるように設定する請求項3〜5のいずれか一つに記載のハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記所定のディレイ時間の経過後の燃料供給の再開時に必要燃料量まで徐々に増加させる請求項3〜6のいずれか一つに記載のハイブリッド車両の制御装置。
  8. 前記所定のディレイ時間の経過後の燃料供給の再開時に予め所定量だけ遅角していた点火時期を徐々に進角させる請求項4に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  9. エンジン出力の無いディレイ時間中の駆動力をモータ出力で補う請求項3〜8のいずれか一つに記載のハイブリッド車両の制御装置。
  10. デフォルト開度制御禁止条件を判定する手段を備え、この禁止条件の判定時には減速燃料カットしても電制スロットルのデフォルト開度制御を禁止する請求項1〜9のいずれか一つに記載のハイブリッド車両の制御装置。
  11. 前記デフォルト開度禁止条件は、車速がエンジンとモータを接続するクラッチの開放を許可する所定値以下、エンジン冷却水温が暖機完了に相当する所定値以下、バッテリの充電量または出力可能電力が所定の下限値以下、バッテリ充電量が所定の上限値以上のいずれか一つでも成立したときに成立する請求項10に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  12. 前記減速燃料カットを判定する手段は、アイドルスイッチがONで、燃料カット要求があり、エンジン停止モードになく、かつ全気筒の実燃料の供給が停止されているときに減速燃料カットを判定する請求項1〜11のいずれか一つに記載のハイブリッド車両の制御装置。
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