JP2005165238A - 光学素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生産コストを抑えることが容易であると共に複屈折特性が熱による影響を受け難い光学素子を得ることができる光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 基材と該基材上に形成された第1複屈折率層とを有する光学素子を製造するにあたって、前記基材上に、分子形状が棒状で各分子が重合性官能基を2つ以上有する重合性液晶を少なくとも含有したコーティング組成物の塗膜を形成する塗工工程と、前記塗膜中の重合性液晶をホメオトロピック配向させる配向工程と、前記塗膜中の重合性液晶をホメオトロピック配向させたまま該重合性液晶を三次元架橋させて、前記塗膜を前記第1複屈折率層にする架橋工程と、をこの順番で行うことにより、解決した。
【選択図】 なし

Description

本発明は、複屈折率層を有する光学素子の製造方法に関し、更に詳しくは、重合性液晶を用いて形成された複屈折率層を有する光学素子の製造方法に関する。
今日では、光の偏光状態を制御するための光学素子が種々の分野で利用されている。
例えば、フラットパネルディスプレイとして近年特に注目されている液晶表示装置では、その視角特性を改善するために、液晶セルへの入射光又は液晶セルからの出射光の偏光状態を制御するための光学素子が表示用液晶パネルに併設されている。この光学素子としては、従来より、光学補償用液晶セルや、光学的に1軸性又は2軸性の延伸樹脂フィルムからなる光学補償フィルムが用いられているが、近年では液晶材料により形成された複屈折率層も開発されている。
例えば特許文献1には、フィルム面の法線方向に分子鎖を配向させた固有屈折率値が正のネマチック液晶ポリマーからなる視角補償フィルムが記載されている。また、特許文献2には、長鎖アルキル型デンドリマー誘導体を用いて垂直配向膜を形成し、この垂直配向膜上に重合性液晶化合物を塗工して、光学フィルムとして用いることができるホメオトロピック配向液晶層を製造するという方法が記載されている。
特許文献3には、垂直配向膜の設けられていない基板上に、液晶性フラグメント側鎖を含有するモノマーユニットと非液晶性フラグメント側鎖を含有するモノマーユニットとを含有する側鎖型液晶ポリマーを塗工し、さらに当該液晶ポリマーを液晶状態においてホメオトロピック配向させた後、その配向状態を維持した状態で固定化して、光学フィルムとして用いることができるホメオトロピック配向液晶フィルムを製造するという方法が記載されている。
そして、特許文献4には、基板上にバインダー層及びアンカーコート層をこの順番で形成し、アンカーコート層に特定の側鎖型液晶ポリマーを塗工してホメオトロピック配向させた後にホメオトロピック配向状態を維持したまま固定化して、光学フィルムとして用いることができるホメオトロピック配向液晶フィルムを製造するという方法が記載されている。
特開平5−142531号公報 特開2002−174724号公報 特開2002−174725号公報 特開2003−121852号公報
しかしながら、特許文献1に記載された視角補償フィルムを得るためには、各々が垂直配向膜を有する2枚の基板を用いて空セルを作製し、この空セル内にネマチック液晶モノマーを充填して当該ネマチック液晶モノマーを垂直配向させてから光重合し、その後、セル内からネマチック液晶ポリマー(視角補償フィルム)を取り出さなければならい。このため、特許文献1に記載されている視角補償フィルムには、プロセス工程が長く、生産コストが増大するという問題がある。
特許文献2に記載された方法によりホメオトロピック配向液晶層を製造するためには、垂直配向膜を必ず設けなければならず、しかも、長鎖アルキル型デンドリマー誘導体という特殊で入手し難い材料を用いて垂直配向膜を形成しなければならない。このため、特許文献2に記載されているホメオトロピック配向液晶層の製造方法には、生産コストが増大し易いという問題がある。
特許文献3に記載された方法により得られるホメオトロピック配向液晶フィルムは側鎖型液晶ポリマーからなるので、その複屈折特性が熱による影響を受け易く、所望の複屈折特性を維持することができる温度範囲が比較的狭い。このため、例えば車載用の液晶表示装置のように比較的高い耐熱性が求められる液晶表示装置に用いることは困難である。特許文献3に記載されている方法により得られるホメオトロピック配向液晶フィルムには、このホメオトロピック配向液晶フィルムを使用可能な液晶表示装置の用途が限られるという問題がある。
また、側鎖型液晶ポリマーは、分子をホメオトロピック配向の状態で固定しても昇温に伴って流動性が増すので、下地層との密着性が低下したり、残留応力によって複屈折特性が著しく低下したりする。したがって、上記のホメオトロピック配向液晶フィルムを液晶表示装置に用いる場合には、一旦形成したホメオトロピック配向液晶フィルムが高温環境に曝されないように、液晶セルの製造後に液晶セルの外側に形成しなければならない。このため、特許文献3に記載された方法により得られるホメオトロピック配向液晶フィルムには、このホメオトロピック配向液晶フィルムを形成することができる部材の選択の自由度が低いという問題もある。
特許文献4に記載された方法により得られるホメオトロピック配向液晶フィルムは側鎖型液晶ポリマーからなるので、上述した特許文献3に記載されている方法により得られるホメオトロピック配向液晶フィルムと同様の問題を有している。また、特許文献4に記載されている方法によりホメオトロピック配向液晶フィルムを得るためには、基板上にバインダー層及びアンカー層をこの順番で形成しなければならい。このため、特許文献4に記載されたホメオトロピック配向液晶フィルムの製造方法には、生産コストが増大し易いという問題もある。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、生産コストを抑えることが容易であると共に複屈折特性が熱による影響を受け難い光学素子を得ることができる光学素子の製造方法を提供することにある。
上述した目的を達成する本発明の光学素子の製造方法は、基材と該基材上に形成された第1複屈折率層とを有する光学素子の製造方法であって、前記基材上に、分子形状が棒状で各分子が重合性官能基を2つ以上有する重合性液晶を少なくとも含有したコーティング組成物の塗膜を形成する塗工工程と、前記塗膜中の重合性液晶をホメオトロピック配向させる配向工程と、前記塗膜中の重合性液晶をホメオトロピック配向させたまま該重合性液晶を三次元架橋させて、前記塗膜を前記第1複屈折率層にする架橋工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の光学素子の製造方法では、コーティング組成物の塗工、配向処理、及び架橋処理を順次施すという比較簡単な方法により第1複屈折率層を形成することができる。特許文献1に記載されている視角補償フィルムは、垂直配向膜を有する空セルにネマチック液晶モノマーを充填して当該ネマチック液晶モノマーを垂直配向させるものであるが、本発明の光学素子では重合性液晶をホメオトロピック配向させるにあたって空セルを利用する必要がないので、その製造が容易である。また、第1複屈折率層において重合性液晶が三次元架橋しているので、その複屈折特性が熱による影響を受け難い。したがって、本発明の光学素子の製造方法によれば、生産コストを抑えることが容易であると共に複屈折特性が熱による影響を受け難い光学素子を得ることができる。
本発明の光学素子の製造方法においては、(1)前記配向工程で、前記塗膜を前記重合性液晶が液晶相から等方相へ相転移する温度よりも1〜10℃低い温度に保持しながら、前記重合性液晶を三次元架橋させること、(2)前記架橋工程を不活性ガス雰囲気中で行うこと、(3)前記架橋工程が、前記塗膜の温度を前記重合性液晶が液晶相となる温度にしたまま、前記重合性液晶を部分的に架橋させる第1サブ工程と、前記塗膜の温度を前記重合性液晶が結晶相となる温度にして該重合性液晶を再び架橋させて前記第1複屈折率層を得る第2サブ工程とを含むこと、(4)前記(3)の製造方法において前記架橋工程を空気雰囲気中で行うこと、が好ましい。
上記(1)〜(4)の各発明によれば、重合性液晶をホメオトロピック配向させたまま当該重合性液晶を三次元架橋させて第1複屈折率層を得ることが容易になる。
また、本発明の光学素子の製造方法においては、(5)前記基材が、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能な垂直配向膜を有し、前記塗工工程で前記垂直配向膜上に前記塗膜を形成すること、(6)前記垂直配向膜が、長鎖アルキル基を有する界面活性剤により形成されていること、(7)前記垂直配向膜が、側鎖を有すると共に該側鎖にフッ素原子が含有された界面活性剤により形成されていること、(8)前記垂直配向膜が、長鎖アルキル基を有するポリイミドにより形成されていること、又は、(9)前記垂直配向膜が、カップリング剤により形成されていること、が好ましい。
これらの(5)〜(9)の各発明によっても、重合性液晶をホメオトロピック配向させたまま当該重合性液晶を三次元架橋させて第1複屈折率層を得ることが容易になる。
本発明の光学素子の製造方法においては、(10)前記基材が光吸収型カラーフィルタを有し、該光吸収型カラーフィルタ上に前記垂直配向膜が形成されていること、又は、(11)前記基材が、前記第1複屈折率層とは異なる複屈折特性を有する第2複屈折率相を有し、該第2複屈折率層上に前記垂直配向膜が形成されていること、とすることができる。
更に、本発明の光学素子の製造方法においては、(12)前記コーティング組成物が、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能な界面活性剤を更に含有していること、(13)前記コーティング組成物が、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能なカップリング剤を更に含有していること、又は、(14)前記(13)の製造方法において、前記基材として、前記第1複屈折率層の下地がガラス製又はケイ素酸化物製のものを用いること、が好ましい。
上記(12)〜(14)の発明によっても、重合性液晶をホメオトロピック配向させたまま当該重合性液晶を三次元架橋させて第1複屈折率層を得ることが容易になる。
本発明の光学素子の製造方法によれば、生産コストを抑えることが容易であると共に複屈折特性が熱による影響を受け難い光学素子を提供することが可能になるので、種々の分野において光の偏光状態を制御するために用いられる特定の光学素子、すなわち光学的に1軸性で光軸が素子の厚さ方向にある光学素子を安価に提供することが容易になると共に、その信頼性を高めることが容易になる。
以下、本発明の光学素子の製造方法について、図面を適宜参照しつつ詳述する。
<第1形態>
本発明の光学素子の製造方法は、上述したように、基材とこの基材上に形成された第1複屈折率層とを有する光学素子の製造方法であって、塗工工程、配向工程、及び架橋工程を含んでいる。以下、これらの工程毎に詳述する。
(1)塗工工程;
塗工工程では、基材上に、分子形状が棒状で各分子が重合性官能基を2つ以上有する重合性液晶(以下、この重合性液晶を「多官能重合性液晶」という。)を少なくとも含有したコーティング組成物の塗膜を形成する。
上記の基材は、単層構造のものであってもよいし、複数層構造のものであってもよい。基材を単層構造とする場合、この基材は、ガラス等の無機材料や樹脂等の有機材料により形成することができる。基材を複数層構造とする場合、その構造は、製造しようとする光学素子の用途等に応じて適宜選定可能であり、この場合でも、後述する第1複屈折率層の下地となる層はガラス等の無機材料や樹脂等の有機材料により形成することができる。基材は、光学的に等方性のものであることが好ましいが、必要に応じて、局所的に遮光性領域等を設けることもできる。基材の光透過率は、製造しようとする光学素子の用途等に応じて適宜選定可能である。
上記のコーティング組成物は、後述する第1複屈折率層の材料となるものであるので、このコーティング組成物は、上記の多官能重合性液晶を必須成分として含有する。必要に応じて、分子形状が棒状で分子内に重合性官能基を1つのみ有する重合性液晶(以下、この重合性液晶を「単官能重合性液晶」という。)、光重合開始剤、増感剤等を任意成分として含有させることができる。多官能重合性液晶、単官能重合性液晶、光重合開始剤、及び増感剤は、それぞれ、1種類のみ用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
必須成分として用いる多官能重合性液晶は、分子の複屈折Δn(常光の屈折率nと異常光の屈折率nとの差)が、0.03〜0.30程度であるものが好ましく、0.05〜0.20程度であるものが更に好ましい。このような多官能重合性液晶の具体例としては、図1(a)〜図1(e)に示す式(I)〜(V)によって表される各多官能重合性液晶が挙げられる。なお、式(I)〜(V)中のnは、いずれも2〜6の数値を示す。
単官能重合性液晶を任意成分として用いる場合、単官能重合性液晶の使用量は、重合性液晶の総量に対して1〜50モル%程度の範囲内とすることが好ましく、5〜20モル%程度の範囲内とすることが更に好ましい。単官能重合性液晶を併用することにより、重合性液晶全体の配向性を向上又は低下させることが可能になるので、重合性液晶全体の配向性を制御し易くなる。単官能重合性液晶の具体例としては、図1(f)〜図1(i)に示す式(i)〜(iv)によって表される各単官能重合性液晶が挙げられる。なお、式(i)〜(iv)中のnは、いずれも2〜6の数値を示す。
また、任意成分である光重合開始剤としては、例えば、ベンジル(もしくはビベンゾイル)、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノメチルベンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチロベンゾイルフォーメート、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオサントン等を挙げることができる。増感剤は、本発明の目的が損なわれない範囲で、適宜添加することができる。
光重合開始剤を用いる場合、コーティング組成物における光重合開始剤の濃度は、重合性液晶の配向を大きく損なわない範囲で適宜選定可能であり、例えば0.01〜10重量%程度の範囲内で選定される。光重合開始剤の濃度は、0.1〜7重量%程度の範囲内で選定することが好ましく、0.5〜5重量%程度の範囲内で選定することがより好ましい。増感剤を用いる場合、コーティング組成物における増感剤の濃度は、重合性液晶の配向を大きく損なわない範囲で適宜選定可能であり、例えば0.01〜1重量%程度の範囲内で選定される。
コーティング組成物は、有機溶媒に少なくとも必須成分である多官能重合性液晶を溶解させることにより得られる。このとき用いる有機溶媒は、重合性液晶を溶解させることができるものであればよく、その種類は適宜選択可能である。コーティング組成物における重合性液晶の濃度は、コーティング方法、形成しようとする塗膜の膜厚、有機溶媒の種類等に応じて異なるが、10〜50重量%の範囲内程度することが好ましい。
このコーティング組成物による塗膜は、このコーティング組成物をスピンコートや各種の印刷法(例えばダイコート、バーコート、スライドコート、ロールコート等)等の方法で基材上に塗布することにより、形成することができる。基材表面の撥水性又は撥油性が高い場合には、後述する配向工程で重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能な範囲内で、UV洗浄やプラズマ処理により予め表面(塗布面)の濡れ性を高めてもよい。塗膜の膜厚は、形成しようとする第1複屈折率層の膜厚に応じて、適宜選定可能である。
(2)配向工程;
配向工程では、塗工工程で形成した塗膜中の重合性液晶をホメオトロピック配向させる。このとき、重合性液晶が液晶相となる温度(以下、この温度を「液晶相温度」という。)にまで塗膜を加熱する。塗膜の加熱方法は特に限定されるものではなく、雰囲気加熱、赤外線加熱等、適宜選択可能である。減圧乾燥によっても、塗膜中の重合性液晶をホメオトロピック配向させることができる。
基材に後述する垂直配向膜が形成されている場合や、塗工工程で使用したコーティング組成物に後述する界面活性剤又はカップリング剤が含有されていた場合には、液晶相温度にまで塗膜を加熱することにより、あるいは減圧乾燥することにより、重合性液晶をホメオトロピック配向させることができる。
塗膜を液晶相温度にまで加熱しただけでは重合性液晶がホメオトロピック配向しない場合には、あるいは減圧乾燥しただけでは重合性液晶がホメオトロピック配向しない場合には、所定方向に電場又は磁場をかけることにより、重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能である。
(3)架橋工程;
架橋工程では、塗膜中の重合性液晶をホメオトロピック配向させたまま重合性液晶を三次元架橋させて、上記の塗膜を第1複屈折率層にする。
架橋工程で重合性液晶のホメオトロピック配向が乱れないようにするためには、重合性液晶が液晶相から等方相へ相転移する温度よりも1〜10℃程度低い温度、より好ましくは3〜6℃程度低い温度にまで塗膜を加熱しながら、架橋反応を進行させることが好ましい。
同様の観点から、(a)窒素ガス雰囲気等の不活性ガス雰囲気中で塗膜を液晶相温度にまで加熱しながら重合性液晶を三次元架橋させて、上述の塗膜を第1複屈折率層にすること、又は、(b)塗膜を液晶相温度にまで加熱しながら重合性液晶を部分的に架橋させる第1サブ工程を行った後、重合性液晶が結晶相となる温度にまで塗膜を冷却し、この状態で重合性液晶を再び架橋させて、上述の塗膜を第1複屈折率層にする第2サブ工程を行うこと、が好ましい。なお、上記「重合性液晶が結晶相となる温度」とは、架橋させる前の塗膜において重合性液晶が結晶相となる温度を意味する。
上記(a)の方法のように不活性ガス雰囲気で重合性液晶を架橋させると、例えば空気雰囲気中で架橋させた場合に比べて、特に塗膜の上面側での重合性液晶のホメオトロピック配向に乱れが生じ難くなる。
上記(b)の方法は、不活性ガス雰囲気中で行ってもよいし、空気雰囲気中で行ってもよい。空気雰囲気中で行えば、製造設備が簡略化されるので、光学素子の製造コストを抑え易くなる。なお、第1サブ工程では、上記「重合性液晶が結晶相となる温度」にまで塗膜を冷却しても重合性液晶のホメオトロピック配向が維持される程度にまで、架橋反応を部分的に進行させる。第1サブ工程の反応時間は、重合性液晶の種類、塗膜の膜厚、架橋条件等に応じて異なることから一概に規定することはできないが、大まかな目安としては、架橋度が5〜50程度になるまで部分的に架橋させた段階で終了させることが好ましい。
いずれの方法によっても、重合性液晶の架橋反応は、重合性液晶の感光波長の光を塗膜に照射することによって進行させることができる。重合性液晶の感光波長は、重合性液晶の種類により異なるので、照射すべき光の波長は、塗膜中に含有されている重合性液晶の種類に応じて適宜選定される。塗膜に照射する光は単色光である必要性はなく、重合性液晶の感光波長の光を含んだ波長域の光を照射することができる。
また、例えば塗膜を上述のように減圧乾燥すると、その後、重合性液晶が本来液晶相を示す温度よりも低温にまで塗膜を冷却しても、重合性液晶が過冷却状態となってホメオトロピック配向が保持される。その後に重合性液晶の感光波長の光を塗膜に照射することにより、重合性液晶をホメオトロピック配向の状態に保ちつつ架橋反応が進行させることができる。
第1複屈折率層の架橋度は80程度以上とすることが好ましく、90程度以上とすることが更に好ましい。また、第1複屈折率層の膜厚は、重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能な範囲内、具体的には厚さ方向のリタデーション(ただし、光学素子としてのリタデーションを意味する。)が10nm程度以下となる範囲内で、適宜選定することが好ましい。なお、本発明でいう「第1複屈折率層の厚さ方向」とは、第1複屈折率層表面の法線方向を意味する。
第1複屈折率層における構造単位としての各重合性液晶分子のチルト角は、光学素子の厚さ方向のリタデーションが10nm程度以下であれば、第1複屈折率層の厚さ方向に実質的に均一でなくてもよいが、第1複屈折率層の厚さ方向に実質的に均一であることが好ましい。
ここで、本明細書でいう「構造単位としての重合性液晶分子のチルト角が第1複屈折率層の厚さ方向に実質的に均一である」とは、第1複屈折率層の厚さ方向のリタデーションが10nm程度以下であることを意味する。また、本発明で重合性液晶についていう「ホメオトロピック配向」とは、本発明の製造方法によって得られる光学素子の厚さ方向のリタデーションが10nm程度以下となるように重合性液晶が配向していることを意味する。
塗工工程で形成する塗膜の膜厚が厚いほど、塗膜の上面側において重合性液晶がホメオトロピック配向し難くなる。すなわち、最終的に得られる第1複屈折率層において、構造単位としての重合性液晶分子のチルト角が光学素子の厚さ方向に均一になり難くなる。したがって、塗工工程で使用するコーティング組成物の組成が同じであれば、このコーティング組成物により形成する塗膜の膜厚を適宜選定することにより、第1複屈折率層における構造単位としての各重合性液晶分子のチルト角を制御することが可能である。
以上説明した架橋工程まで行うことにより、図2(a)に概略的に示すように、基材10上に第1複屈折率層20が形成された光学素子30を得ることができる。第1複屈折率層20は、図2(b)に示すように、重合性液晶がホメオトロピック配向の状態を保ったまま三次元架橋した構造を有している。同図中に参照符号22で示すものが、構造単位としての棒状の重合性液晶分子である。なお、図2(b)では、便宜上、各重合性液晶分子22における結合手の図示を省略している。
本発明の製造方法によって得られる光学素子では、第1複屈折率層において重合性液晶がホメオトロピック配向の状態を保ったまま三次元架橋していることから、この第1複屈折率層の厚さ方向をz軸にしてxyz直交座標を想定したとき、x軸方向の屈折率nとy軸方向の屈折率nはほぼ同じ値になり、z軸方向の屈折率は、屈折率n、nよりも大きくなる。すなわち、第1複屈折率層は、厚さ方向(z軸方向)に光軸を有する1軸性の複屈折率層であり、いわゆる「+Cプレート」として機能する。
第1複屈折率層に0°よりも大きな入射角で入射した光には、リタデーションが生じる。リタデーションは、第1複屈折率層における常光と異常光との光路差であるので、第1複屈折率層の膜厚、重合性液晶分子の複屈折Δn、及び重合性液晶分子の配向秩序度を適宜選定することにより、光学素子のリタデーションを制御することができる。
本発明の光学素子の製造方法によれば、比較簡単に第1複屈折率層を形成することができるので、目的とする光学素子の生産コストを抑え易い。また、第1複屈折率層が三次元架橋した構造を有しているので、光学素子の複屈折特性が熱による影響を受け難い。
この光学素子は、例えば位相差素子、光学補償素子等、光の偏光状態を制御するための素子として用いることができ、しかも耐熱性が比較的高いので、例えば車内のように比較的高温になり易い環境下で使用される光学機器にも用いることができる。更に、耐熱性が比較的高いので、表示用液晶パネル中に設けることも可能である。
(応用例)
光吸収型カラーフィルタ(以下、単に「カラーフィルタ」という。)を有する基材上に第1複屈折率層を形成することにより、あるいは、第1複屈折率層上にカラーフィルタを形成することにより、例えば液晶配向用基板の構成部材として利用可能な光学素子を得ることができる。
図3(a)は、カラーフィルタを有する基材上に第1複屈折率層が形成された光学素子の一例を概略的に示す断面図である。同図に示す光学素子40で用いられている基材10Aでは、光透過性基板1の片面にカラーフィルタ3及び遮光層(ブラックマトリクス)5が形成されている。第1複屈折率層20は、カラーフィルタ3及び遮光層5を覆うようにして、基材10A上に形成されている。
光透過性基板1としては、例えばガラス等の透明無機材料により形成された板又はシートが用いられる。また、透明樹脂により形成された板、シート、又はフィルムを光透過性基板1として用いることもできる。光透過性基板1は、光学的に等方性のものが好ましい。光透過性基板1には、カラーフィルタ3及び遮光膜5の他に、所望の層を設けることもできる。
カラーフィルタ3は、赤色のマイクロカラーフィルタ3R、緑色のマイクロカラーフィルタ3G、及び青色のマイクロカラーフィルタ3Bを所定のパターンで配置した原色系のものであり、各色のマイクロカラーフィルタ3R、3G、3Bの配置形態により、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型等と称される種々のタイプのカラーフィルタが知られている。原色系のカラーフィルタに代えて、補色系のカラーフィルタを用いることも可能である。
このカラーフィルタ3は、例えば、各色のマイクロカラーフィルタ3R、3G、3B毎に、その材料となるカラーレジンの塗膜を例えばフォトリソグラフィー法で所定形状にパターニングすることによって、あるいは、各色のマイクロカラーフィルタ3R、3G、3B毎に、その材料となるカラーフィルタ用インキを所定形状に塗布することによって、形成することができる。
遮光層5は、表示用液晶パネルにおける画素間からの光の漏れ(漏れ光)や、アクティブマトリクス駆動方式の表示用液晶パネルにおけるアクティブ素子の光劣化等を防止するためのものであり、表示用液晶パネルにおいて個々の画素を平面視上画定する。各色のマイクロカラーフィルタ3R、3G、3Bは、それぞれ、遮光膜5により画定される所定の画素を平面視上覆うようにして配置される。
この遮光層5は、例えば金属クロム薄膜やタングステン薄膜等、遮光性又は光吸収性を有する金属薄膜を所定形状にパターニングすることにより、形成することができる。黒色樹脂等の有機材料を所定形状に印刷することにより遮光層5を形成することも可能である。なお、カラーフィルタ3として単色のカラーフィルタを用いることも可能であり、この場合には遮光層5を省略することもできる。
図示の光学素子40では、平面視上、基材10Aと第1複屈折率層20とが実質的に重なるが、第1複屈折率層20は、光学素子40を構成部材とする液晶配向用基板を用いて作製される表示用液晶パネルでの表示領域にのみ、形成するようにしてもよい。また、透光性基板1上に第1複屈折率層20を形成し、その上にカラーフィルタ3及び遮光層5を形成してもよい。
図3(b)は、カラーフィルタを有する基材上に第1複屈折率層が形成された光学素子の他の例を概略的に示す断面図である。同図に示す光学素子50では、個々のマイクロカラーフィルタ3R、3G、3B上に所定膜厚の第1複屈折率層20R、20G、又は20Bが形成されているという点で、図3(a)に示した光学素子40と異なる。マイクロカラーフィルタ3R上に第1複屈折率層20Rが形成され、マイクロカラーフィルタ3G上に第1複屈折率層20Gが形成され、マイクロカラーフィルタ3B上に第1複屈折率層20Bが形成されている。各第1複屈折率層20R、20G、20Bをそれぞれ所定の箇所に形成するにあたっては、例えばフォトリソグラフィー法を利用することができる。他の構成は上述の光学素子40の構成と同様であるので、第1複屈折率層20R、20G、及び20Bをそれぞれ除いた構成部材には図3(a)で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
光の屈折率は、同じ媒質に入射した場合でも、波長によって異なる。したがって、例えば図1(a)に示した第1複屈折率層20の複屈折Δnも、入射する光の波長によって異なる。各色のマイクロカラーフィルタ3R、3G、3B上にそれぞれが所定の膜厚を有する第1複屈折率層20R、20G、又は20Bを設けることにより、赤色、緑色、及び青色の各色の光のリタデーションを別個に制御することができる。したがって、光学素子50によれば、図3(a)に示した光学素子40に比べてより精密に、光の偏光状態を制御することができる。
なお、透光性基板1上に遮光層5と第1複屈折率層20R、20G、20Bとを形成し、第1複屈折率層20R上にマイクロカラーフィルタ3Rを、第1複屈折率層20G上にマイクロカラーフィルタ3Gを、第1複屈折率層20B上にマイクロカラーフィルタ3Bを形成してもよい。
また、カラーフィルタ3(各マイクロカラーフィルタ3R、3G、3B)の表面には、第1複屈折率層20の形成に先立って、フッ化処理を施しておくことができる。このフッ化処理は、例えば、基材10Aをチャンバー内に収容し、このチャンバー内の雰囲気をヘリウム(He)ガスとテトラフルオロメチレン(CF)ガスとの混合雰囲気として高周波電界を加えながら放電を行って、CFガスを活性化させることにより行うことができる。このとき、例えば、Heガスの流量を10リットル/分、CFガスの流量を100ccmとし、高周波電界の周波数を13.56MHz、放電電力を300Wとすることができる。カラーフィルタ3の表面に予めフッ化処理を施しておくことにより、このカラーフィルタ3に後述する第2形態の製造方法で使用する垂直配向膜としての機能を付与することが可能である。
(応用例2)
第1複屈折率層とは異なる複屈折特性を有する第2複屈折率層を備えた基材上に第1複屈折率層を形成することによっても、あるいは、第1複屈折率層上に前記の第2複屈折率層を形成することによっても、例えば液晶配向用基板の構成部材として利用可能な光学素子を得ることができる。
図4(a)は、第2複屈折率層を有する基材上に第1複屈折率層が形成された光学素子の一例を概略的に示す断面図である。同図に示す光学素子60で用いられている基材10Bは、光透過性基板1の片面に水平配向膜6と第2複屈折率層7とがこの順番で積層されたものである。第2複屈折率層7上に第1複屈折率層20が形成されている。
光透過性基板1の構成は、図3(a)に示した光学素子40での光透過性基板1の構成と同様である。水平配向膜6は、液晶分子を水平配向させることが可能なものであり、例えば樹脂材料により形成された膜の表面にラビング処理や光配向処理を施すことによって得ることができる。第2複屈折率層7は、例えば重合性液晶をホモジニアス配向の状態で固定した高分子からなり、光学的に1軸性で光軸が面内にある複屈折率層(いわゆる「+Aプレート」)として機能する。第2複屈折率層7は、第1複屈折率層20と異なる複屈折特性を有している。
この光学素子60を含んだ液晶配向用基板は、第1複屈折率層20及び第2複屈折率層7を有しているので、検光子の遅相軸と45°又は135°の角度をなす方位角方向の視角特性を向上させることができる。
なお、第2複屈折率層7としては、延伸樹脂フィルム製の+Aプレートを用いることもできる。この場合、水平配向膜6は省略される。延伸樹脂フィルム製の+Aプレートは、粘着剤により光透過性基板1上に貼付される。
また、第1複屈折率層20上にカラーフィルタ及び遮光層を形成することも可能である。更には、光透過性基板1の片面に第2複屈折率層7を設け、この光透過性基板1における前記の片面とは反対側の面に第1複屈折率層20を形成することも可能である。
図4(b)は、第1複屈折率層上に第2複屈折率層が形成された光学素子の一例を概略的に示す断面図である。同図に示す光学素子70で用いられている基材10Cは、光透過性基板1の片面に直線偏光素子8と1/4波長板9とがこの順番で積層されたものである。1/4波長板9上に第1複屈折率層20が形成され、この第1複屈折率層20上に第2複屈折率層65が形成されている。
光透過性基板1の構成は、図3(a)に示した光学素子40での光透過性基板1の構成と同様である。直線偏光素子8は、表示用液晶パネルにおいて偏光子として機能するものであり、1/4波長板9は、円偏光を直線偏光に変換するための光学素子である。第2複屈折率層65は、自然光から特定の円偏光を取り出すためのものであり、例えば分子配列が架橋により固定されたコレステリック液晶により形成される。
この光学素子70を含んだ液晶配向用基板では、第2複屈折率層65が第1複屈折率層20上に設けられているので、偏光子として機能する直線偏光素子8への入射光量を増大させることができる。したがって、光学素子70を含んだ液晶配向用基板を用いて表示用液晶パネルを作製すると、光利用効率を高めることができる。
<第2形態>
本形態の光学素子の製造方法では、基材として、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能な垂直配向膜を有するものを用い、この垂直配向膜上に塗工工程で塗膜を形成する。
垂直配向膜は、例えば光透過性基板上に形成される。光透過性基板としては、例えばガラス等の透明無機材料により形成された板又はシートを用いることができる。また、透明樹脂により形成された板、シート、又はフィルムを光透過性基板として用いることもできる。光透過性基板は、光学的に等方性のものが好ましい。光透過性基板には、カラーフィルタや遮光膜等を設けることも可能である。光透過性基板の光透過率は、目的とする光学素子の用途等に応じて適宜選定可能である。
垂直配向膜は、第1複屈折率層を形成する過程で重合性液晶をホメオトロピック配向させるためのものである。この重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能な垂直配向膜は、例えば、(A)界面活性剤、(B)ポリイミド、又は(C)カップリング剤により形成することができる。
上記(A)の界面活性剤としては、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることができるものであればノニオン系、カチオン系、アニオン系等、どのような系のものであっても用いることができ、1種類の界面活性剤のみを用いてもよいし、複数種の界面活性剤を併用してもよい。ただし、重合性液晶をホメオトロピック配向させるためには、重合性液晶を一旦液晶相(ネマチック相)にまで加熱しなければならないので、界面活性剤はこのとき分解されない程度の耐熱性を有していることが必要である。また、重合性液晶に添加することから、有機溶剤に可溶のものであることが好ましい。
垂直配向膜を界面活性剤により形成する場合、第1複屈折率層の膜厚についての選択の自由度を高めるという観点からは、長鎖アルキル基を有している界面活性剤や、側鎖を有すると共にこの側鎖にフッ素原子が含有されている界面活性剤等、撥水性又は撥油性の強い界面活性剤を用いることが好ましい。なお、本明細書でいう長鎖アルキル基とは、炭素数が3〜20のアルキル基を意味する。
撥水性又は撥油性が強い界面活性剤の具体例としては、(i)レシチン、(ii)オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、(iii)ヘキサデシルアミン、(iv)アデカミン4DAC−85(旭電化工業社製の界面活性剤の商品名)、(v)ドライポン600E(日華化学社製の界面活性剤の商品名)、(vi)ドライポンZ−7(日華化学社製の界面活性剤の商品名)、及び、(vii)NKガード NDN−7E(日華化学社製の界面活性剤の商品名)等が挙げられる。
撥水性又は撥油性が強い界面活性剤を用いることにより、第1複屈折率層を形成する際に重合性液晶をホメオトロピック配向させることが容易になる。また、第1複屈折率層の膜厚を厚くする場合でも重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能になるので、第1複屈折率層の膜厚についての選択の自由度が高まり、最終的に得られる光学素子のリタデーションを種々制御することが容易になる。
界面活性剤により垂直配向膜を形成する場合、この垂直配向膜は、例えばイソプロピルアルコール等の有機溶媒に所望の界面活性剤を溶解させて得たコーティング液を用いて塗膜を形成し、この塗膜を硬化させることによって得られる。
一方、前記(B)のポリイミドにより垂直配向膜を形成する場合、この垂直配向膜は、液晶分子を垂直配向させるための垂直配向膜の材料として知られるポリイミド系材料、例えば日産化学社製のSE−7511やSE−1211、あるいはJSR社製のJALS−2021−R2等を、フレキソ印刷やスピンコート等の方法で塗布した後に硬化させることにより得られる。第1複屈折率層の膜厚についての選択の自由度を高めるという観点からは、垂直配向膜を形成するポリイミドは長鎖アルキル基を有していることが好ましい。
前記(C)のカップリング剤により垂直配向膜を形成する場合、カップリング剤としては、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることができる種々のものを用いることが可能である。ただし、重合性液晶をホメオトロピック配向させるためには、重合性液晶を一旦液晶相(ネマチック相)にまで加熱しなければならないので、カップリング剤はこのとき分解されない程度の耐熱性を有していることが必要である。また、重合性液晶に添加することから、有機溶剤に可溶のものであることが好ましい。垂直配向膜の形成に使用するカップリング剤は1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
上記のカップリング剤の具体例としては、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、n−ドデシルトリメトキシシラン、n−ドデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン等のシラン化合物を加水分解することによって得られるシランカップリング剤が挙げられる。
第1複屈折率層の膜厚についての選択の自由度を高めるという観点からは、カップリング剤としては、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させる作用(以下、この作用を「配向規制力」ということがある。)の強いものが好ましい。このようなカップリング剤の具体例としては、パーフルオロアルキルシラン、ペンタフルオロフェニルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルトリエトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオシルトリメトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオシルトリエトキシシラン、3−(ペプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリメトキシシラン、及び3−(ペプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン等のフッ素系シラン化合物を加水分解することによって得られるフッ素系シランカップリング剤(フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤)が挙げられる。
配向規制力の強いカップリング剤を用いることにより、第1複屈折率層を形成する際に重合性液晶をホメオトロピック配向させることが容易になる。また、第1複屈折率層の膜厚を厚くした場合でも重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能になるので、第1複屈折率層の膜厚についての選択の自由度が高まり、最終的に得られる光学素子のリタデーションを種々制御することが容易になる。
カップリング剤による配向規制力を調整するために、必要に応じて、配向規制力が強いカップリング剤と、配向規制力が弱いか、もしくは配向規制力がないカップリング剤とを併用してもよい。配向規制力が弱いか、もしくは配向規制力がないカップリング剤としては、配向規制力が強いカップリング剤と共重合するものが好ましく、例えばテトラメトシキシラン、テトラエトシキシラン等のシラン化合物を加水分解して得られるシランカップリング剤等が挙げられる。
カップリング剤により垂直配向膜を形成する場合、この垂直配向膜は、例えばイソプロピルアルコール等の有機溶媒に所望のカップリング剤を溶解させて得たコーティング液を用いて塗膜を形成し、この塗膜を硬化させることによって得られる。
垂直配向膜の膜厚があまりに薄いと、重合性液晶をホメオトロピック配向させることが困難になる。一方、垂直配向膜の膜厚があまりに厚いと、この垂直配向膜が着色して光学素子の光透過率が大きく低下するようになる。垂直配向膜の膜厚は0.01〜1μm程度の範囲内で適宜選定することが好ましい。
本形態の光学素子の製造方法では、基材として上述の垂直配向膜を有するものを用いる以外は第1形態の製造方法と同様にして塗工工程、配向工程、及び架橋工程を順次行って、光学素子を得る。
図5に概略的に示すように、このようにして得られる光学素子130では、光透過性基板101と光透過性基板101上に形成された垂直配向膜105とによって基材110が構成され、この基材110における垂直配向膜105上に第1複屈折率層120が形成されている。
垂直配向膜105上に第1複屈折率層120が形成されるので、第1形態の製造方法により光学素子を製造する場合に比べて、配向工程で重合性液晶をホメオトロピック配向させ易い。また、架橋工程でも、構造単位としての重合性液晶をホメオトロピック配向の状態に保ち易い。これらの結果として、第1形態の製造方法により光学素子を製造する場合に比べて第1複屈折率層120の膜厚についての選択の自由度が高まり、光学素子130のリタデーションを種々変更することが容易になる。
この光学素子130は、例えば位相差素子、光学補償素子等、光の偏光状態を制御するための素子として用いることができ、しかも耐熱性が比較的高いので、例えば車内のように比較的高温になり易い環境下で使用される光学機器にも用いることができる。更に、耐熱性が比較的高いので、表示用液晶パネル中に設けることも可能である。
(応用例1)
本形態の製造方法においても、カラーフィルタと垂直配向膜とを有する基材上に第1複屈折率層を形成することにより、あるいは、第1複屈折率層上にカラーフィルタを形成することにより、例えば液晶配向用基板の構成部材として利用可能な光学素子を得ることができる。
図6(a)は、カラーフィルタと垂直配向膜とを有する基材上に第1複屈折率層が形成された光学素子の一例を概略的に示す断面図である。同図に示す光学素子140で用いられている基材110Aは、光透過性基板1と、この光透過性基板1の片面形成されたカラーフィルタ3及び遮光層(ブラックマトリクス)5と、これらのカラーフィルタ3及び遮光層5を覆うようにして形成された垂直配向膜105とを有している。第1複屈折率層120は、垂直配向膜105上に形成されている。光学素子140の構成は、基材110Aに垂直配向膜105が形成されている点を除いて図3(a)に示した光学素子40の構成と同様であるので、図6(a)では図3(a)で用いた参照符号と同じ参照符号により光透過性基板1、カラーフィルタ3、及び遮光層5を示している。
なお、図示の光学素子140では、平面視上、基材110Aと第1複屈折率層120とが実質的に重なるが、第1複屈折率層120は、光学素子140を構成部材とする液晶配向用基板を用いて作製される表示用液晶パネルでの表示領域にのみ、形成するようにしてもよい。また、透光性基板1上に垂直配向膜105及び第1複屈折率層120をこの順番で積層し、その上にカラーフィルタ3及び遮光層5を形成してもよい。
図6(b)は、カラーフィルタと垂直配向膜とを有する基材上に第1複屈折率層が形成された光学素子の他の例を概略的に示す断面図である。同図に示す光学素子150では、個々のマイクロカラーフィルタ3R、3G、3B上に垂直配向膜105aを介して所定膜厚の第1複屈折率層120R、120G、又は120Bが形成されているという点で、図3(b)に示した光学素子50と異なる。他の構成は光学素子50の構成と同様であるので、図6(b)では図3(b)で用いた参照符号と同じ参照符号により光透過性基板1、カラーフィルタ3、及び遮光層5を示している。垂直配向膜105aを有する基材は、参照符号110Bで示している。
なお、透光性基板1上に遮光層5と第1複屈折率層120R、120G、120Bとを形成し、第1複屈折率層120R上にマイクロカラーフィルタ3Rを、第1複屈折率層120G上にマイクロカラーフィルタ3Gを、第1複屈折率層120B上にマイクロカラーフィルタ3Bを形成してもよい。
(応用例2)
本形態の製造方法においては、第1複屈折率層とは異なる複屈折特性を有する第2複屈折率層を備えた基材上に第1複屈折率層を形成することにより、あるいは、第1複屈折率層上に前記の第2複屈折率層を形成することにより、例えば液晶配向用基板の構成部材として利用可能な光学素子を得ることができる。
図7(a)は、垂直配向膜と第2複屈折率層とを有する基材上に第1複屈折率層が形成された光学素子の一例を概略的に示す断面図である。同図に示す光学素子160で用いられている基材110Cは、光透過性基板1の片面に水平配向膜6と第2複屈折率層7とがこの順番で積層され、その上に垂直配向膜105が形成されたものである。第1複屈折率層120は、垂直配向膜105上に形成されている。光学素子160の構成は、基材110Cに垂直配向膜105が形成されている点を除いて図4(a)に示した光学素子60の構成と同様であるので、図7(a)では図4(a)で用いた参照符号と同じ参照符号により光透過性基板1、水平配向膜6、及び第2複屈折率層7を示している。垂直配向膜105を有する基材は、参照符号110Cで示している。
なお、第2複屈折率層7として延伸樹脂フィルム製の+Aプレートを用いることもでき、この場合には水平配向膜6は省略される。延伸樹脂フィルム製の+Aプレートは、粘着剤により光透過性基板1上に貼付される。
また、第1複屈折率層120上にカラーフィルタ及び遮光層を形成することも可能である。更には、光透過性基板1の片面に第2複屈折率層7を設け、この光透過性基板1における前記の片面とは反対側の面に第1複屈折率層120を形成することも可能である。
図7(b)は、第1複屈折率層上に第2複屈折率層が形成された光学素子の一例を概略的に示す断面図である。同図に示す光学素子170で用いられている基材110Dは、光透過性基板1の片面に直線偏光素子8と1/4波長板9とがこの順番で積層され、その上に垂直配向膜105が形成されたものである。垂直配向膜105上に第1複屈折率層120が形成され、この第1複屈折率層120上に第2複屈折率層65が形成されている。光学素子170の構成は、基材110Dに垂直配向膜105が形成されている点を除いて図4(b)に示した光学素子70の構成と同様であるので、図7(b)では図4(b)で用いた参照符号と同じ参照符号により光透過性基板1、直線偏光素子8、1/4波長板9、及び第2複屈折率層65を示している。垂直配向膜105を有する基材は、参照符号110Dで示している。
<第3形態>
本形態の光学素子の製造方法では、塗工工程で用いるコーティング組成物に、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能な界面活性剤を含有させる。
上記の界面活性剤としては、上記の重合性液晶をホメオトロピック配向させることができるものであればノニオン系、カチオン系、アニオン系等、どのような系のものであっても用いることができる。コーティング組成物には、1種類の界面活性剤のみを含有させてもよいし、複数種の界面活性剤を含有させてもよい。ただし、重合性液晶をホメオトロピック配向させるためには、重合性液晶を一旦液晶相温度にまで加熱しなければならないので、界面活性剤はこのとき分解されない程度の耐熱性を有していることが必要である。また、重合性液晶に添加することから、有機溶剤に可溶のものであることが好ましい。界面活性剤の具体例としては、第2形態の製造方法についての説明の中で垂直配向膜の材料として述べた界面活性剤が挙げられる。
コーティング組成物における界面活性剤の含有量は、光透過性を有する基材の材質(第1複屈折率層の下地の材質)、第1複屈折率層の膜厚、使用する界面活性剤の種類等に応じて異なるが、重合性液晶の総量に対して0.001〜10重量%程度とすることが好ましく、0.01〜5重量%程度とすることが更に好ましい。
本形態の光学素子の製造方法では、塗工工程で用いるコーティング組成物に上述の界面活性剤を含有させる以外は第1形態又は第2形態の製造方法と同様にして塗工工程、配向工程、及び架橋工程を順次行って、光学素子を得る。
塗工工程で用いるコーティング組成物に上述の界面活性剤を含有させることにより、第1複屈折率層を形成する際に重合性液晶をホメオトロピック配向させることが容易になる。また、第1複屈折率層の膜厚を厚くした場合でも重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能になるので、第1複屈折率層の膜厚についての選択の自由度が高まり、最終的に得られる光学素子のリタデーションを種々制御することが容易になる。
本形態の製造方法によって得られる光学素子は、他の形態の製造方法によって得られる光学素子と同様に、例えば位相差素子、光学補償素子等、光の偏光状態を制御するための素子として用いることができ、しかも耐熱性が比較的高いので、例えば車内のように比較的高温になり易い環境下で使用される光学機器にも用いることができる。更に、耐熱性が比較的高いので、表示用液晶パネル中に設けることも可能である。
本形態の製造方法においても、カラーフィルタを有する基材上、又はカラーフィルタと垂直配向膜とを有する基材に第1複屈折率層を形成することにより、あるいは、第1複屈折率層上にカラーフィルタを形成することにより、例えば液晶配向用基板の構成部材として利用可能な光学素子を得ることができる。同様に、第1複屈折率層とは異なる複屈折特性を有する第2複屈折率層を備えた基材上に第1複屈折率層を形成することにより、あるいは、第1複屈折率層上に前記の第2複屈折率層を形成することにより、例えば液晶配向用基板の構成部材として利用可能な光学素子を得ることができる。
<第4形態>
本形態の光学素子の製造方法では、塗工工程で用いるコーティング組成物に、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能なカップリング剤を含有させる。
上記のカップリング剤としては、上記の重合性液晶をホメオトロピック配向させることができる種々のものを用いることが可能である。ただし、重合性液晶をホメオトロピック配向させるためには、重合性液晶を一旦液晶相温度にまで加熱しなければならないので、カップリング剤はこのとき分解されない程度の耐熱性を有していることが必要である。また、重合性液晶に添加することから、有機溶剤に可溶のものであることが好ましい。コーティング組成物に含有させるカップリング剤は1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。上記のカップリング剤の具体例としては、第2形態の製造方法についての説明の中で垂直配向膜の材料として述べたカップリング剤が挙げられる。
コーティング組成物におけるカップリング剤の含有量は、光透過性を有する基材の材質(第1複屈折率層の下地の材質)、第1複屈折率層の膜厚、使用するカップリング剤の種類等に応じて異なるが、重合性液晶の総量に対して0.001重量%〜5重量%程度とすることが好ましく、0.01重量%〜1重量%程度とすることが更に好ましい。カップリング剤を多量に含有させると、重合性液晶がホメオトロピック配向せずに、ホメオトロピック配向した領域とホメオトロピック配向以外の状態に配向した領域とに相分離を起こすようになる。
本形態の光学素子の製造方法では、塗工工程で用いるコーティング組成物に上述のカップリング剤を含有させる以外は第1形態の製造方法と同様にして塗工工程、配向工程、及び架橋工程を順次行って、光学素子を得る。
ただし、第1複屈折率層の下地は、ガラス製又はケイ素酸化物製のものであることが好ましい。また、第1複屈折率層の下地層として垂直配向膜を利用することは、好ましくない。
塗工工程で用いるコーティング組成物に上述のカップリング剤を含有させることにより、第1複屈折率層を形成する際に重合性液晶をホメオトロピック配向させることが容易になる。また、第1複屈折率層の膜厚を厚くした場合でも重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能になるので、第1複屈折率層の膜厚についての選択の自由度が高まり、最終的に得られる光学素子のリタデーションを種々制御することが容易になる。
本形態の製造方法によって得られる光学素子は、他の形態の製造方法によって得られる光学素子と同様に、例えば位相差素子、光学補償素子等、光の偏光状態を制御するための素子として用いることができ、しかも耐熱性が比較的高いので、例えば車内のように比較的高温になり易い環境下で使用される光学機器にも用いることができる。更に、耐熱性が比較的高いので、表示用液晶パネル中に設けることも可能である。
本形態の製造方法においても、カラーフィルタを有する基材上に第1複屈折率層を形成することにより、あるいは、第1複屈折率層上にカラーフィルタを形成することにより、例えば液晶配向用基板の構成部材として利用可能な光学素子を得ることができる。同様に、第1複屈折率層とは異なる複屈折特性を有する第2複屈折率層を備えた基材上に第1複屈折率層を形成することにより、あるいは、第1複屈折率層上に前記の第2複屈折率層を形成することにより、例えば液晶配向用基板の構成部材として利用可能な光学素子を得ることができる。
<実施例1>
(準備工程)
まず、イソプロピルアルコールにオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを1重量%の割合で溶解させて、垂直配向膜形成用のコーティング液を調製した。次いで、厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板(NHテクノグラス社製のNA35)を用意し、このガラス基板の片面に上記のコーティング液を塗布して塗膜を形成してから、150℃で10分間乾燥した。これにより、上記のガラス基板の片面にオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドからなる厚さ0.1μmの垂直配向膜が形成され、目的とする光学素子用の基材が得られた。前記の垂直配向膜は、分子形状が棒状の重合性液晶を垂直配向させることが可能なものである。
(配向工程)
まず、図2(d)に示した式(IV)で表される重合性液晶25重量部と、光重合開始剤1重量部と、界面活性剤2重量部とをクロロベンゼン72重量部に溶解させて、第1複屈折率層形成用のコーティング組成物を調製した。このとき、光重合開始剤としてはチバスペシャリティケミカルズ社製のIrg907(商品名)を用い、界面活性剤としては上述したオクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドを用いた。オクタデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドは、棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能な界面活性剤である。
次に、準備工程で用意した基材における垂直配向膜上に上記第1複屈折率層形成用のコーティング組成物をスピンコートして塗膜を形成し、この塗膜を127℃で3分間加熱した。塗膜は、加熱されるについて白濁状態から透明状態へと変化した。このことから、塗膜中の重合性液晶が加熱により結晶相から液晶相に相転移したことが確認された。なお、上記の塗膜中の重合性液晶が液晶相から等方相に相転移する温度は、128℃である。
(架橋工程)
まず、重合性液晶が相転移した塗膜を127℃に加熱したまま、超高圧水銀灯を有する紫外線照射装置を用いて空気雰囲気中で前記の塗膜に紫外線を照射した。このときの紫外線の照射条件は、照射強度30mW/cm、照射時間2秒とした。これにより、塗膜中の重合性液晶の架橋反応が部分的に進行した。
次に、基材を一旦室温に戻してから、上記の紫外線照射装置を用いて空気雰囲気中で前記の塗膜に再び紫外線を照射した。このときの紫外線の照射条件は、照射強度30mW/cm、照射時間1分とした。なお、基材を室温に戻しても、塗膜中の重合性液晶の相転移は認められなかった。
このようにして紫外線照射を2段階に分けて行うことにより、塗膜中の重合性液晶が空気雰囲気中においてもホメオトロピック配向の状態を保ったまま三次元架橋して第1複屈折率層が形成され、目的とする光学素子が得られた。この光学素子における第1複屈折率層の膜厚を触針式段差計により測定したところ、約1.5μmであった。
(評価)
得られた光学素子の厚さ方向のリタデーションをRETS(大塚電子社製)を用いて測定したところ、ほぼ0nmであった。光学素子を水平に配置したときの厚さ方向を基準とし、この方向から任意の方向に光学素子をあおると、リタデーションが現れた。これらのことから、第1複屈折率層においては、重合性液晶がホメオトロピック配向していることが確認された。
また、光学素子を200℃に加熱しても、第1複屈折率層の複屈折特性は殆ど変化しなかった。このことから、第1複屈折率層は、重合性液晶が三次元架橋した構造を有しているものと判断される。
<実施例2>
配向工程及び架橋工程それぞれでの塗膜の加熱温度を123℃とした以外は実施例1と同じ条件の下に光学素子を作製した。この光学素子の複屈折特性を実施例1と同じ条件の下に測定したところ、実施例1での測定結果とほぼ同じ測定結果が得られた。また、光学素子を200℃に加熱しても、第1複屈折率層の複屈折特性は殆ど変化しなかった。このことから、第1複屈折率層は、重合性液晶が三次元架橋した構造を有しているものと判断される。
<実施例3>
配向工程及び架橋工程それぞれでの塗膜の加熱温度を118℃とした以外は実施例1と同じ条件の下に光学素子を作製した。この光学素子の複屈折特性を実施例1と同じ条件の下に測定したところ、実施例1での測定結果とほぼ同じ測定結果が得られた。また、光学素子を200℃に加熱しても、第1複屈折率層の複屈折特性は殆ど変化しなかった。このことから、第1複屈折率層は、重合性液晶が三次元架橋した構造を有しているものと判断される。
<比較例1>
配向工程及び架橋工程それぞれでの塗膜の加熱温度を128℃(重合性液晶が液晶相から等方相に相転移する温度)とした以外は実施例1と同じ条件の下に光学素子を作製したところ、リタデーションが認められなかった。
<比較例2>
配向工程及び架橋工程それぞれでの塗膜の加熱温度を117℃とした以外は実施例1と同じ条件の下に光学素子を作製したところ、第1複屈折率層に相当する層が白濁した。
図1(a)〜図1(f)は、それぞれ、多官能重合性液晶を表す式であり、図1(g)〜図1(j)は、それぞれ、単官能重合性液晶を表す式である。 図2(a)は、本発明に係る第1形態の光学素子の製造方法によって得られる光学素子の一例を概略的に示す断面図であり、図2(b)は、図2(a)に示した第1複屈折率層の構造を模式的に示す断面図である。 図3(a)は、本発明に係る第1形態の光学素子の製造方法に基づいて、カラーフィルタを有する基材上に第1複屈折率層を形成することにより得られる光学素子の一例を概略的に示す断面図であり、図3(b)は、本発明に係る第1形態の光学素子の製造方法に基づいて、カラーフィルタを有する基材上に第1複屈折率層を形成することにより得られる光学素子の他の例を概略的に示す断面図である。 図4(a)は、本発明に係る第1形態の光学素子の製造方法に基づいて、第2複屈折率層を有する基材上に第1複屈折率層を形成することにより得られる光学素子の一例を概略的に示す断面図であり、図4(b)は、本発明に係る第1形態の光学素子の製造方法に基づいて製造された光学素子の第1複屈折率層上に更に第2複屈折率層を形成することにより得られる光学素子の一例を概略的に示す断面図である。 本発明に係る第2形態の光学素子の製造方法によって得られる光学素子の一例を概略的に示す断面図である。 図6(a)は、本発明に係る第2形態の光学素子の製造方法に基づいて、カラーフィルタを有する基材上に第1複屈折率層を形成することにより得られる光学素子の一例を概略的に示す断面図であり、図6(b)は、本発明に係る第2形態の光学素子の製造方法に基づいて、カラーフィルタを有する基材上に第1複屈折率層を形成することにより得られる光学素子の他の例を概略的に示す断面図である。 図7(a)は、本発明に係る第2形態の光学素子の製造方法に基づいて、第2複屈折率層を有する基材上に第1複屈折率層を形成することにより得られる光学素子の一例を概略的に示す断面図であり、図7(b)は、本発明に係る第2形態の光学素子の製造方法に基づいて製造された光学素子の第1複屈折率層上に更に第2複屈折率層を形成することにより得られる光学素子の一例を概略的に示す断面図である。
符号の説明
3 光吸収型カラーフィルタ
7、65 第2複屈折率層
10、10A、10B、10C 基材
20、20R、20G、20B 第1複屈折率層
22 構造単位としての重合性液晶分子
30、40、50、60、70 光学素子
110、110A、110B、110C、110D 基材
105 垂直配向膜
120、120R、120G、120B 第1複屈折率層
130、140、150、160、170 光学素子
165 第2複屈折率層

Claims (15)

  1. 基材と該基材上に形成された第1複屈折率層とを有する光学素子の製造方法であって、
    前記基材上に、分子形状が棒状で各分子が重合性官能基を2つ以上有する重合性液晶を少なくとも含有したコーティング組成物の塗膜を形成する塗工工程と、
    前記塗膜中の重合性液晶をホメオトロピック配向させる配向工程と、
    前記塗膜中の重合性液晶をホメオトロピック配向させたまま該重合性液晶を三次元架橋させて、前記塗膜を前記第1複屈折率層にする架橋工程と、
    を含むことを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 前記架橋工程で、前記塗膜を前記重合性液晶が液晶相から等方相へ相転移する温度よりも1〜10℃低い温度に保持しながら、前記重合性液晶を三次元架橋させることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  3. 前記架橋工程を不活性ガス雰囲気中で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 前記架橋工程が、前記塗膜の温度を前記重合性液晶が液晶相となる温度にしたまま、前記重合性液晶を部分的に架橋させる第1サブ工程と、前記塗膜の温度を前記重合性液晶が結晶相となる温度にして該重合性液晶を再び架橋させて前記第1複屈折率層を得る第2サブ工程と、を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  5. 前記架橋工程を空気雰囲気中で行うことを特徴とする請求項4に記載の光学素子の製造方法。
  6. 前記基材が、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能な垂直配向膜を有し、前記塗工工程で前記垂直配向膜上に前記塗膜を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  7. 前記垂直配向膜が、長鎖アルキル基を有する界面活性剤により形成されていることを特徴とする請求項6に記載の光学素子の製造方法。
  8. 前記垂直配向膜が、側鎖を有すると共に該側鎖にフッ素原子が含有された界面活性剤により形成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の光学素子の製造方法。
  9. 前記垂直配向膜が、長鎖アルキル基を有するポリイミドにより形成されていることを特徴とする請求項6に記載の光学素子の製造方法。
  10. 前記垂直配向膜が、カップリング剤により形成されていることを特徴とする請求項6に記載の光学素子の製造方法。
  11. 前記基材が光吸収型カラーフィルタを有し、該光吸収型カラーフィルタ上に前記垂直配向膜が形成されていることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  12. 前記基材が、前記第1複屈折率層とは異なる複屈折特性を有する第2複屈折率相を有し、該第2複屈折率層上に前記垂直配向膜が形成されていることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  13. 前記コーティング組成物が、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能な界面活性剤を更に含有していることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  14. 前記コーティング組成物が、分子形状が棒状の重合性液晶をホメオトロピック配向させることが可能なカップリング剤を更に含有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  15. 前記基材として、前記第1複屈折率層の下地がガラス製又はケイ素酸化物製のものを用いることを特徴とする請求項14に記載の光学素子の製造方法。
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