JP2000239402A - 液晶フィルム及び光学素子 - Google Patents

液晶フィルム及び光学素子

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JP2000239402A JP4101599A JP4101599A JP2000239402A JP 2000239402 A JP2000239402 A JP 2000239402A JP 4101599 A JP4101599 A JP 4101599A JP 4101599 A JP4101599 A JP 4101599A JP 2000239402 A JP2000239402 A JP 2000239402A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】らせん構造を有するスメクチック液晶が示す複
屈折性、旋光性、偏光分離特性、回折特性、選択反射特
性、その他の様々な性質を、自在に且つ安定な状態で設
定でき、耐熱性、耐衝撃性、耐薬品性、強度及び寸法安
定性が良好で、大面積で、軽量で、製造コストが低く、
且つ取り扱いが容易な液晶フィルム及び光学素子を提供
する。 【解決手段】らせん構造を有するスメクチック液晶相を
呈する液晶材料を、当該液晶材料が当該液晶相を呈する
温度にてらせん構造で配向させた後、当該配向を保持し
たまま、当該液晶材料中の分子間で新たな結合を形成
し、当該らせん構造を固定化してなる液晶フィルム及び
それを含む光学素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学分野、光エレクト
ロニクス分野、液晶表示装置分野、セキュリテイ分野、
意匠用途等で有用であり、また、大面積でも製造可能に
して取り扱い性の良好な新規液晶フィルム及び光学素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶は液体(liquid)と結晶(c
rystal)の両方の性質を持つ中間的な相(mes
ophase)であり、液体としての流動性と結晶とし
ての異方性を合わせ持つという特徴がある。液晶状態を
呈しうる物質(以下「液晶物質」という。)としては、
いわゆる低分子液晶物質及び高分子液晶物質等の様々な
ものが知られており、その種類や温度等の環境によって
特有の分子配向の秩序を有するために、その分子配向を
利用し、あるいは制御することによって様々な用途に応
用でき、工業的に大きな分野を形成している。
【0003】液晶は、分子形状や、分子配列からネマチ
ック(nematic)液晶、スメクチック(smec
tic)液晶、ディスコチック(discotic)液
晶等に大別される。これらのうちスメクチック液晶と
は、棒状分子等の液晶物質が、一次元結晶、二次元液体
とも言うべき、層構造を有する液晶である。スメクチッ
ク液晶は、この層構造内における秩序等から、スメクチ
ックA相(SmA相)、スメクチックB相(SmB
相)、スメクチックC相(SmC相)、スメクチックE
相(SmE)、スメクチックF相(SmF相)、スメク
チックG相(SmG相)、スメクチックH相(SmH
相)、スメクチックI相(SmI相)、スメクチックJ
相(SmJ相)、スメクチックK相(SmK相)、スメ
クチックL相(SmL相)等に分類できる。これらのス
メクチック相の中には、相中の各層の配向ベクトルが少
しずつある角度でねじられていき、全体としてみると配
向ベクトルがある一定のらせん構造を呈するものがあ
る。
【0004】らせん構造を呈したスメクチック液晶物質
は、様々な性質を有し、特に複屈折性、旋光性、偏光分
離特性、回折特性、選択反射特性といった様々の光学的
性質を示す。
【0005】らせん構造の配向を有する液晶フィルム
を、らせん軸が基板面にほぼ平行になるように基板上に
形成した場合、基板面に入射した光を回折させることが
できる。これは、らせん構造がらせんピッチを格子間隔
とした回折格子として働くためである。例えばJpn.
J.Appl.Phys.21巻、224頁(1982
年)では、2枚のガラス基板で作製した数百μmギャッ
プの液晶セル中に、低分子液晶をらせん軸が基板に平行
となるように配向させたものでHe−Neレーザー光を
回折させている。回折角はらせんピッチにより決まる。
【0006】また、液晶セル中でらせん軸が基板面に垂
直になるように液晶物質を配向させた場合、らせん軸に
平行に入射した光に対し、選択反射特性を示す。例えば
右巻きのらせん構造を有している場合、らせんピッチの
半分の長さから決まるある波長の右円偏光の光は完全に
反射され、左円偏光の光はそのまま通過する。らせん軸
に対して斜めに入射した光に対しては、さらにスメクチ
ック相特有の性質を示し、例えばキラルスメクチックC
相では、らせんのハーフピッチに対応した選択反射に加
え、フルピッチに対応した選択反射が観測され、キラル
スメクチックC A相ではハーフピッチに対応した選択反
射のみが観測される。
【0007】このような性質を利用して、スメクチック
相を呈する液晶物質を液晶セル中等において層状に設
け、回折素子や選択反射素子等として使用することが考
えられる。しかしながら、スメクチック液晶のらせんピ
ッチは温度による影響を受けやすく、何らかの方法で配
向を固定化し、らせんピッチが変化しないようにしなけ
れば、安定した性状の素子として利用することができな
い。また、フィルム単独では使用できないといった信頼
性の問題、大面積化が困難といった問題がある。
【0008】また、固化しやすい高分子のスメクチック
液晶物質を配向させた後に液晶フィルムとし、回折素子
や選択反射素子等として使用することも考えられる。し
かし、このような液晶フィルムは、耐熱性が劣るため、
例えば高温で配向が乱れて素子としての性能が失われて
しまうといった問題等がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、らせ
ん構造を有するスメクチック液晶が示す複屈折性、旋光
性、偏光分離特性、回折特性、選択反射特性、その他の
様々な性質を、自在に且つ安定な状態で設定でき、耐熱
性、耐衝撃性、耐薬品性、強度及び寸法安定性が良好
で、大面積で、軽量で、製造コストが低く、且つ取り扱
いが容易な液晶フィルムを提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、らせん構造を有する
スメクチック液晶が示す複屈折性、旋光性、偏光分離特
性、回折特性、選択反射特性、その他の様々な性質を、
自在に且つ安定な状態で設定でき、耐熱性及び強度が良
好で、大面積で、軽量で製造コストが低く、且つ取り扱
いが容易な光学素子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、らせん
構造を有するスメクチック液晶相を呈する液晶材料を、
当該液晶材料が当該液晶相を呈する温度にてらせん構造
で配向させた後、当該配向を保持したまま、当該液晶材
料中の分子間で新たな結合を形成し、当該らせん構造を
固定化してなる液晶フィルムが提供される。
【0012】また、本発明によれば、前記液晶フィルム
を含む光学素子が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の液晶フィルムは、らせん
構造を有するスメクチック液晶相を呈する液晶材料を、
特定の工程に供し、当該らせん構造を固定化してなる。
【0014】前記スメクチック液晶相とは、液晶相を構
成する分子が、一次元結晶、二次元液体ともいうべき、
層構造を有する液晶相である。前記スメクチック液晶相
としては、例えば、スメクチックA相、スメクチックB
相、スメクチックC相、スメクチックE相、スメクチッ
クF相、スメクチックG相、スメクチックH相、スメク
チックI相、スメクチックJ相、スメクチックK相、ス
メクチックL相等が挙げられるが、その中でも特に、ス
メクチックC相、スメクチックI相、スメクチックF
相、スメクチックJ相、スメクチックG相、スメクチッ
クK相、スメクチックH相等の棒状分子が液晶相の層法
線方向に対し傾いている相が好ましい。
【0015】また、前記各種のもの等のスメクチック液
晶相のうち、キラルスメクチックC相(SmC*相)、
キラルスメクチックI相(SmI*相)、又はキラルス
メクチックF相(SmF*相)等の光学活性を示し強誘
電性を示すもの、キラルスメクチックCA相(SmCA *
相)、キラルスメクチックIA相(SmIA *相)、又は
キラルスメクチックFA相(SmFA *相)等の光学活性
を示し反強誘電性を示すもの、又はキラルスメクチック
Cγ相(SmCγ相)、キラルスメクチックIγ相(S
mIγ相)、キラルスメクチックFγ相(SmFγ相)
等の光学活性を示しフェリ誘電性を示すもの等の各種キ
ラルスメクチック相が、らせん構造を有するスメクチッ
ク相として特に好ましい。しかしながら、キラルである
ことは必須条件ではなく、例えばJ.Mater.Ch
em.6巻、1231頁(1996年)やJ.Mate
r.Chem.7巻、1307頁(1997年)などに
記載されるようなアキラルであり且つらせん構造を有す
るスメクチック相等であってもよい。
【0016】上述の各種のスメクチック相のうち、らせ
ん構造の安定性、らせんピッチの可変の容易さ、合成の
容易さ、あるいは粘性が低いことによる配向性の容易さ
等の観点から、最も好ましいのはキラルスメクチックC
相あるいはキラルスメクチックCA相である。
【0017】前記らせん構造とは、液晶相を構成する分
子の配列が、各層ごとに少しずつ変化し、全体として分
子の配列が回転した構造を形成していることをいう。前
記分子の配列の変化としては、スメクチック液晶相にお
ける層の法線方向に対する分子の長軸方向の傾き方向
が、隣り合う層で少しずつ回転した構造等を挙げること
ができる。本発明の液晶フィルムにおいては、らせん構
造を形成する部分は液晶フィルムの全面であっても良い
し、一部でも良い。
【0018】前記らせん構造におけるらせんの中心軸を
らせん軸といい、またらせん一回転分のらせん軸方向の
距離をらせんピッチという。本発明の液晶フィルム中の
らせん軸の方向は特に限定されず、所望の特性が発現し
うる方向とすることができる。例えば、液晶フィルム面
に対し、垂直でも良いし、平行でも良いし傾いていても
良く、さらには、傾きが不連続又は連続的に変化してい
ても良い。またらせん軸の向きが、微視的には配向性を
持った配向領域(ドメイン)で構成され、巨視的にはら
せん軸が様々な向きのマルチドメイン相でも良いし、全
て同一方向にそろったモノドメイン相でも良い。
【0019】本発明の液晶フィルム中のらせんピッチ
は、特に限定されないが、0.2〜20μmが好まし
く、0.3〜10μmがより好ましい。また、らせんピ
ッチは液晶フィルム内で一定でも良いが、液晶フィルム
内の場所により異なっていても良く、連続的に変化して
いても良い。前記らせんピッチは、本発明の液晶フィル
ムの製造にあたり、温度などの配向条件を調節したり、
光学活性部位の光学純度、光学活性物質の配合割合等を
調節すること等の公知の方法により、容易に調整でき
る。
【0020】本発明の液晶フィルムの原料となる液晶材
料としては、前記らせん構造を有するスメクチック液晶
相を相系列中に有し、且つ配向をさせた後に、その配向
を保持したまま、含まれる分子の間で新たな結合を形成
し、前記らせん構造を固定できるものであれば特に限定
されない。例えば各種の低分子液晶物質、高分子液晶物
質、又はこれらの混合物等を含むものを用いることがで
きる。
【0021】本発明でいう液晶材料とは、最終的に得ら
れる組成物が所望の液晶性を呈するものであればよく、
単独又は複数種の低分子及び/又は高分子液晶物質と単
独又は複数種の低分子及び/又は高分子の非液晶性物質
とからなる組成物であっても構わない。また液晶材料中
には、本発明の効果を損ねない範囲で、例えば後述する
垂直配向剤等の配向剤、界面活性剤、重合開始剤、重合
禁止剤、増感剤、安定剤、触媒、染料、顔料、紫外線吸
収剤、密着性向上剤等の各種添加剤等を配合することも
できる。前記液晶材料中の液晶物質の含有割合は、通常
30−100重量%、好ましくは50−100重量%、
さらに好ましくは70−100重量%とすることができ
る。
【0022】前記低分子液晶物質としては、シッフ塩基
系化合物、ビフェニル系化合物、ターフェニル系化合
物、エステル系化合物、チオエステル系化合物、スチル
ベン系化合物、トラン系化合物、アゾキシ系化合物、ア
ゾ系化合物、フェニルシクロへキサン系化合物、ピリミ
ジン系化合物、シクロへキシルシクロへキサン系化合
物、又はこれらの組成物等を用いることができる。
【0023】前記高分子液晶物質としては、各種の主鎖
型高分子液晶物質、側鎖型高分子液晶物質、又はこれら
の組成物等を用いることができる。
【0024】前記主鎖型高分子液晶物質としては、ポリ
エステル系、ポリアミド系、ポリカーボネート系、ポリ
イミド系、ポリウレタン系、ポリベンズイミダゾール
系、ポリベンズオキサゾール系、ポリベンズチアゾール
系、ポリアゾメチン系、ポリエステルアミド系、ポリエ
ステルカーボネート系、若しくはポリエステルイミド系
等のもの、又はこれらの組成物等が挙げられる。前記主
鎖型高分子液晶物質としては、特に液晶性を与えるメソ
ゲン基とポリメチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリ
シロキサン等の屈曲鎖とが交互に結合した半芳香族ポリ
エステル系高分子液晶物質や、屈曲鎖のない全芳香族ポ
リエステル系高分子液晶物質が好ましい。
【0025】また前記側鎖型高分子液晶物質としては、
ポリアクリレート系、ポリメタクリレート系、ポリビニ
ル系、ポリシロキサン系、ポリエーテル系、ポリマロネ
ート系、ポリエステル系等の直鎖状又は環状構造の骨格
鎖を有する物質に側鎖としてメソゲン基が結合したもの
等、又はこれらの組成物等が挙げられる。前記側鎖型高
分子液晶物質としては、骨格鎖に屈曲鎖からなるスペー
サーを介して液晶性を与えるメソゲン基が結合したもの
が好ましい。また、主鎖、側鎖両方にメソゲンを有する
分子構造のものも好ましい。
【0026】前記液晶材料に配合する前記液晶物質の分
子量は、通常200〜10,000とすることができ
る。
【0027】前記液晶材料としては、上記のごとき低分
子液晶物質及び/又は高分子液晶物質にカイラル剤を配
合又は光学活性単位を導入したものが、所望のらせん構
造を有するスメクチック液晶相を呈するうえで好まし
い。例えばスメクチックC相、スメクチックI相、スメ
クチックF相等を呈する液晶物質に、カイラル剤を配合
するか、又は光学活性単位を当該液晶物質に導入するこ
とにより、キラルスメクチックC相、キラルスメクチッ
クI相、キラルスメックチックF相等の、よりらせん構
造を呈しやすいキラルスメクチック相を呈しうる液晶物
質とすることができる。このようなカイラル剤の配合
量、光学活性単位の導入量、光学純度、配向させる際の
温度条件等を適宜調節することによって、らせんピッチ
を調節することができ、さらには液晶フィルムの特性、
例えば回折素子として用いる場合には回折角度を、選択
反射素子として用いる場合には、選択反射波長を調節す
ることができる。
【0028】また、らせん構造が右らせんになるか左ら
せんになるかは、使用するカイラル剤や光学活性単位の
掌性に依存するので、どちらの掌性のものを選択するか
で、右らせん、左らせんいずれのらせん構造も作製する
ことができる。
【0029】前記液晶材料としては、その分子間におい
て新たな結合を形成しうる置換基を有する物質を含むも
のを用いることができる。前記置換基としては、ビニル
基、アクリル基、メタクリル基、ビニルエーテル基、シ
ンナモイル基、アリル基、アセチレニル基、クロトニル
基、アジリジニル基、エポキシ基、イソシアネート基、
チオイソシアネート基、アミノ基、水酸基、メルカプト
基、カルボン酸基、アシル基、ハロカルボニル基、アル
デヒド基、スルホン酸基、シラノール基等を挙げること
ができ、好ましくはこれらのうち多重結合を有する基や
エポキシ基、アジリジニル基を挙げることができ、さら
に好ましくはアクリル基、メタクリル基、ビニル基、ビ
ニルエーテル基、エポキシ基、シンナモイル基等を挙げ
ることができる。これら置換基は前記液晶物質及び/又
は非液晶物質及び/又は添加剤の1種以上のいずれに含
まれていても良く、前記液晶材料が2種以上の物質を含
む場合、同種及び/又は異種の置換基が含まれていても
よい。また、前記液晶材料を構成する1種類の物質中に
同種及び/又は異種の置換基が2つ以上含まれていても
よい。
【0030】本発明の液晶フィルムは、前記液晶材料
を、前記液晶材料がスメクチック液晶相を呈する温度に
てらせん構造で配向させた後、当該配向を保持したま
ま、当該液晶材料中の分子間で新たな結合を形成し、当
該らせん構造を固定化してなる。
【0031】前記液晶材料の配向は、特に限定されない
が、液晶材料を2つの界面の間に展開した後に行うこと
ができる。
【0032】前記液晶材料を展開するための2つの界面
としては、特に制限はなく、気相界面、液相界面又は固
相界面のいずれをも用いることができる。また同一の2
つの界面を用いてもよく、さらには異なる界面を組み合
わせて用いることもできる。但し得られる製品の実用
性、及び製造の容易さの観点から、2つの固相界面を使
用するか、固相界面と気相界面との組合せとすることが
好ましい。
【0033】前記気相界面としては、空気界面、窒素界
面等を挙げることができる。前記液相界面としては、
水、有機溶剤、液体状の金属、他の液晶、溶融状態の高
分子化合物等を挙げることができる。前記固相界面とし
ては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポ
リエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
エーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテ
ルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、
ポリアリレート、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ
ビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ−4−メチルペンテン−1樹脂、トリアセチルセルロ
ースなどのセルロース系プラスチックス、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、高分子液晶などのプラスチックフ
ィルム基板;アルミ、鉄、銅などの金属基板;青板ガラ
ス、アルカリガラス、無アルカリガラス、ホウ珪酸ガラ
ス、フリントガラス、石英ガラス等のガラス基板;セラ
ミック基板等の各種基板;シリコンウェハー等の各種半
導体基板等を挙げることができる。また、上記基板上に
他の被膜、例えばポリイミド膜、ポリアミド膜、ポリビ
ニルアルコール膜等有機膜を設けたもの、若しくは酸化
珪素等の斜め蒸着膜を設けたもの、ITO(インジウム
−錫酸化物)等の透明電極を形成したもの、金、アルミ
ニウム、銅等の金属膜を蒸着やスパッタ等により形成し
たもの、更には各種半導体素子、例えばアモルファスシ
リコンの薄膜トランジスタ(TFT)等も挙げることが
できる。
【0034】また、これらの基板は、必要に応じて配向
処理を施してから用いることができる。配向処理を施し
た基板を用いた場合、得られる液晶フィルム中のらせん
軸の向きを基板の配向処理の方向に規定された一定の方
向とすることができる。ただし、らせん軸の向きは必ず
しも基板の配向処理の方向と一致するとは限らず、若干
ずれる場合がある。尚、配向処理を施さない基板を用い
た場合、得られる液晶フィルムは、各ドメインのらせん
軸の向きがランダムであるマルチドメイン相となる場合
もあるが、その場合でも所望の効果を得ることができ
る。
【0035】前記基板の配向処理としては、特に限定さ
れないが、ラビング法、斜方蒸着法、マイクログルーブ
法、延伸高分子膜法、LB(ラングミュア・ブロジェッ
ト)膜法、転写法、光照射法(光異性化、光重合、光分
解等)、剥離法等が挙げられる。特に、製造工程の容易
さの観点から、ラビング法、光照射法が好ましい。らせ
ん軸をフィルム面に対し平行、又は傾斜させる場合に
は、上記配向処理を行うことが好ましい。
【0036】また、配向処理を行った基板を用いなくて
も、界面間に展開した液晶材料に磁場や電場、ずり応
力、流動、延伸、温度勾配等を作用させることによって
も、得られる液晶フィルム中のらせん軸の向きを一定の
方向とすることができる。
【0037】前記液晶材料を前記界面の間に展開する方
法としては、特に限定されず、公知の方法等の各種方法
を用いることができる。例えば、2枚の前記基板を界面
として用い、その間に前記液晶材料を添加する場合であ
れば、2枚の前記基板を用いてセルを作成し、そのセル
に前記液晶材料を注入するか、又は前記液晶材料を2枚
の前記基板でラミネートすることにより、展開すること
ができる。
【0038】また、1枚の基板と気相とを界面として用
いる場合であれば、基板上に、液晶材料を直接塗布する
又は適当な溶媒に溶解し溶液とした前記液晶材料を塗布
することにより展開することが好ましい。特に、製造工
程の容易さの観点から、溶液の塗布により展開すること
が好ましい。前記溶媒としては、前記液晶材料の種類、
組成等に応じて適宜適切なものを選択することができる
が、通常はクロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭
素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロ
エチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、オ
ルソジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、フ
ェノール、パラクロロフェノールなどのフェノール類、
ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、
1、2−ジメトキベンゼンなどの芳香族炭化水素類、イ
ソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール等
のアルコール類、グリセリン、エチレングリコール、ト
リエチレングリコール等のグリコール類、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等
のグリコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピ
ロリドン、ピリジン、トリエチルアミン、テトラヒドロ
フラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ブチロニ
トリル、二硫化炭素、及びこれらの混合溶媒などが用い
られる。また前記溶媒には、溶液の表面張力を調整し、
塗工性を向上させるなどために、必要に応じて界面活性
剤を添加しても良い。
【0039】前記溶液中の前記液晶材料の濃度は、用い
る液晶材料の種類や溶解性、製造する液晶フィルムの膜
厚等に応じて適宜調節することができるが、通常3〜5
0重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲とすること
ができる。
【0040】前記塗布の方法は、特に限定されないが、
スピンコート法、ロールコート法、プリント法、浸漬引
き上げ法、カーテンコート法、マイヤーバーコート法、
ドクターブレード法、ナイフコート法、ダイコート法、
グラビアコート法、マイクログラビアコート法、オフセ
ットグラビアコート法、リップコート法、スプレーコー
ト法等を用いることができる。塗布後、必要に応じて溶
媒を除去し、前記液晶材料を、前記基板上の均一な層と
して展開することができる。
【0041】必要に応じ前記展開を行った後、前記液晶
材料を、らせん構造を有するスメクチック液晶相を呈す
る温度にてらせん構造で配向させる方法は、特に限定さ
れないが、前記液晶材料がらせん構造を有するスメクチ
ック液晶相をとりうる温度において展開を行った場合、
展開と同時にらせん構造が得られる場合がある。また、
展開された液晶材料を一度、らせん構造を有するスメク
チック液晶相よりも高い温度で発現する相、例えばスメ
クチックA相、キラルネマチック相、等方相等から、ら
せん構造を有するスメクチック液晶相が発現する温度に
冷却することにより配向させることもできる。
【0042】また、この際、必要に応じて、液晶材料の
配向方向を特定の方向に制御することができる。この制
御は、例えば、前記界面として、前記配向処理を施した
1枚以上の基板を使用することにより行うことができ
る。界面として2枚の基板を用いる場合は、そのうち1
枚のみに配向処理が施されていても良く、2枚とも配向
処理が施されていても良い。
【0043】具体的に例えば、前述の、前記液晶材料を
注入するためのセルとしてラビングポリイミドガラス等
を2枚用いて液晶材料のらせんのほどけない厚膜セルと
したものを用いることにより、液晶材料の配向を特定方
向とし、それにより液晶フィルムのらせん軸方位が、フ
ィルム面に対して略垂直、又は略平行等である液晶フィ
ルムを得ることができる。また、2枚の配向処理をした
プラスチックフィルム等で前記液晶材料をラミネートす
ることでも、配向を特定方向とすることができる。これ
らの場合、2枚の基板の配向処理の方向を反平行(配向
処理方向が逆。例えばラビング処理の場合、ラビング方
向が逆。)にするとらせん軸が基板に対し平行のもの又
は一様に傾いた構造が得られ、平行(配向処理方向が同
一)にするとらせん軸が基板に平行なものや、フィルム
の膜厚方向の途中でらせん軸の傾きが変わったもの等も
得ることができる。
【0044】また、配向処理を行った基板を用いなくて
も、一定方向の配向を形成することができる場合もあ
り、前述したマルチドメイン相等の所望の効果が得られ
る配向を形成することができる場合もある。他に、磁場
や電場、ずり応力、流動、延伸、温度勾配等を作用させ
ることによっても得られる液晶フィルム中のらせん軸の
向きを一定の方向とすることができる。
【0045】特に、らせん軸をフィルム面に対し垂直又
はほぼ垂直にするよう配向方向を制御する場合には、垂
直配向剤を基板面に塗布する方法や液晶材料中に配向剤
を混合する方法等の制御を行うことができる。一般的に
は表面エネルギーが小さな垂直配向膜を基板面に形成す
る等の方法が用いられるが、使用する基板自身の表面エ
ネルギーが小さな場合、特に処理を施さなくてもホメオ
トロピック配向を達成できる。前記垂直配向剤として
は、シランカップリング剤やクロム等の金属錯体、レシ
チンやCTAB(cetyltrimethylammonium bromide)、垂
直配向性ポリイミド等が好ましい。
【0046】前記配向させた後の前記らせん構造の固定
化は、前記配向させた前記液晶材料を、前記配向を保持
したまま、当該液晶材料中の分子間で新たな結合を形成
させることで達成される。
【0047】前記新たな結合は、前記液晶材料中の分子
間における、配向されるまで存在しなかった結合であれ
ば特に限定されず、前記液晶物質、非液晶物質及び添加
剤のいずれか1種以上の分子間における新たな結合とす
ることができる。また、前記結合の態様としては、共有
結合、イオン結合、配位結合、水素結合等を挙げること
ができる。これらの中でも、固定化後の安定性を考える
と、化学反応により形成される共有結合が最も好まし
い。
【0048】前記新たな結合を生じさせる方法として
は、特に制限はなく、前記液晶材料中の物質が有する前
記置換基の種類等に応じて、適宜選択することができ
る。熱、光、γ線等の放射線、電子線等を作用させるこ
とが好ましく、中でも制御が容易で製造上有利な、可視
光や紫外線を利用した光照射又は電子線照射が最も好ま
しく使用できる。これらの方法で新たな結合を形成する
ことにより、配向を固定化し、本発明の液晶フィルムと
することができる。
【0049】本発明のフィルムの膜厚は、配向性の点か
ら、通常0.1〜100μmとすることができる。
【0050】本発明の光学素子は、前記本発明の液晶フ
ィルムを含む。
【0051】具体的には、前記液晶フィルムを、そのま
ま、又は必要に応じて適宜加工することにより本発明の
光学素子とすることができる。例えば、基板上に液晶フ
ィルムを形成した場合、この液晶フィルムを剥離して光
学素子とすることもできるし、基板上に形成したそのま
まの状態で光学素子とすることもできるし、また基板と
は異なる別の基板に液晶フィルムを積層して光学素子と
することもできる。また、同じ又は異なる性質を有する
液晶フィルムを複数層設けた光学素子とすることもでき
る。
【0052】前記別の基板は特に限定されず、例えばポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテル
ケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフ
ォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、
ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリ
レート、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリビニルア
ルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−
メチルペンテン−1樹脂、トリアセチルセルロース等の
セルロース系プラスチックス、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂等のプラスチック基板や前記ガラス基板、セラミ
ック基板、紙、金属板、又は偏光板、位相差板若しくは
高分子液晶物質を固定化したもの等の他の光学的機能を
有する素子等が使用できる。本発明の液晶フィルムは、
配向処理が施された基板を用いてらせん軸の向きを一定
方向に規定した液晶フィルムを得た後に配向処理が施さ
れた基板を除去しても、配向乱れなどを起こさずに、ら
せん軸の向きが規定されたまま、本発明の光学素子を構
成することができる。
【0053】また、表面保護、強度増加、環境信頼性向
上等の目的のために上述した透明プラスチックフィルム
等の保護層やハードコート層等を必要に応じて前記液晶
フィルム上等に設けることもできる。
【0054】本発明の光学素子に光を入射させると、液
晶フィルム中のらせん構造の態様等に応じて、複屈折
性、旋光性、偏光分離特性、導波路、選択反射、回折等
の特性、あるいはそれらが複合された特性を得ることが
できる。したがって、本発明の光学素子は、これらの性
質を利用し、複屈折性素子、旋光素子、偏光分離素子、
導波路素子、選択反射素子、回折素子等あるいはそれら
が複合された素子等の様々な光学素子とすることができ
る。
【0055】例えばらせん構造に直線偏光を入射した場
合、旋光性により偏光面は回転する。また、液晶フィル
ム面に対しらせん軸がほぼ法線方向になるような配向を
有する素子の場合、その液晶フィルムは選択反射の性質
を示し、らせんの巻き方(ヘリカルセンス)により、右
円偏光あるいは左円偏光のどちらかの円偏光を反射す
る。反射光の波長が可視光域にある場合、液晶フィルム
は色付いて見える。この時、キラルスメクチックC相等
の強誘電性を示す液晶相を固定化した液晶フィルムを用
いた場合には、フルピッチとハーフピッチに対応した2
本の選択反射を示す光学素子となり、キラルスメクチッ
クCA相等の反強誘電性を示す液晶相を固定化した液晶
フィルムを用いた場合には、ハーフピッチに対応した1
本の選択反射を示す光学素子とすることができる。ま
た、らせん軸方位がフィルム面に対し略平行又は傾いて
いる場合、らせん構造はらせんピッチを格子間隔とした
回折格子として働くため、光を回折させる機能を有する
光学素子とすることもできる。
【0056】
【発明の効果】本発明の液晶フィルムはらせん構造を有
するスメクチック液晶相の配向が固定化された液晶フィ
ルムであるため、らせんピッチやフィルムの膜厚等のパ
ラメータを自在に且つ安定な状態で設定でき、そのため
複屈折性、旋光性、偏光分離特性、選択反射特性、回折
特性等の様々な性質を自在に且つ安定な状態で設定する
ことができる。さらには、耐熱性、耐衝撃性、耐薬品
性、高強度、軽量、寸法安定性が良好といった特徴を有
し、低コストで大面積製造可能であり、且つ取り扱いが
容易で他の系への組込も極めて容易なことから、光学分
野、光エレクトロニクス分野、液晶表示分野、セキュリ
ティー分野、ヘッドアップディスプレイ用コンバイナ
ー、意匠用途等において有用である。
【0057】本発明の光学素子は前記特定の液晶フィル
ムを含むため、複屈折性、旋光性、偏光分離特性、選択
反射特性、回折特性等の様々な性質を自在に且つ安定な
状態で設定することができる。さらには、耐熱性、耐衝
撃性、耐薬品性、高強度、軽量、寸法安定性が良好とい
った特徴を有し、低コストで大面積製造可能であり、且
つ取り扱いが容易で他の系への組込も極めて容易なこと
から、光学分野、光エレクトロニクス分野、液晶表示分
野、セキュリティー分野、ヘッドアップディスプレイ用
コンバイナー、意匠用途等において有用である。
【0058】
【実施例】以下実施例によりさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0059】なお実施例において、固有粘度の測定、液
晶相系列の決定、屈折率の測定、膜厚測定、並びに1次
回折光の観察及び回折角の測定は、以下の方法に従って
行った。 (1)固有粘度の測定 ウベローデ型粘度計を用い、フェノール/テトラクロロ
エタン(60/40重量比)混合溶媒中、30℃で測定
した(0.5g/dL)。 (2)液晶相系列の決定 DSC(Perkin Elmer DSC-7)測定及び光学顕微鏡(オ
リンパス光学(株)製BH2偏光顕微鏡)観察により決
定した。 (3)屈折率の測定 アッベ屈折計(アタゴ(株)製Type−4)により屈
折率を測定した。 (4)膜厚測定 日本真空技術(株)製表面形状測定装置Dektak
3030ST型を用いた。また、干渉波測定(日本分光
(株)製 紫外・可視・近赤外分光光度計V−570)
と屈折率のデータから膜厚を求める方法も併用した。 (5)1次回折光の観察及び回折角の測定 He−Neレーザー光(波長入=632.8nm)をサ
ンプルに照射して1次回折光を観察し、またその回折角
を求めた。 (6)透過スペクトルの測定 日本分光製V−570型分光光度計を用い、試料を45
度傾けて測定した。
【0060】
【実施例1】
【0061】
【化1】
【0062】上記2官能性低分子液晶(1)と単官能性
キラル液晶(2)との15:85(重量比)混合物20
重量%、光重合開始剤としてイルガキュアー907(商
品名、チバ・スペシャリティーケミカルズ製)0.2重
量%、増感剤としてカヤキュアーDETX(商品名、日
本化薬製)0.02重量%、及び界面活性剤としてメガ
ファックF−144D(商品名、大日本インキ製)0.
05重量%を含むキシレン−アセトン(8:2、容量
比)溶液を調製した。当該溶液をラビング処理を施した
ポリイミド膜を有する75μmポリアリレート基板上に
ドクターブレード法により塗布し、50℃で溶媒を除去
した。次いで恒温槽中で100℃で3分間熱処理し、ス
メクチックA相で配向させた後、キラルスメクチックC
相に配向する温度である60℃まで5℃/分で降温し、
さらに60℃で3分間熱処理した。その後、60℃のま
ま120W/cmの高圧水銀灯を有する紫外線照射装置
を用いて1200mJ/cm2の照射エネルギーで光重
合させることにより、当該2官能性低分子液晶と単官能
性キラル液晶からなる混合物の配向を固定化した。こう
して得られたポリアリレート基板上の液晶フィルムは、
らせん構造を有するキラルスメクチックC相で固定化さ
れており、均一な膜厚(1.5μm)であった。らせん
軸は基板面に対し。また膜面内におけるらせん軸の方向
はラビング軸と一致せず、反時計回りに約14度ずれて
いた。また偏光顕微鏡観察、膜断面の電子顕微鏡観察か
ら該液晶フィルムに形成されたらせん構造のらせんピッ
チは約1.5μmであることが分かった。
【0063】この液晶フィルムにHe−Neレーザーを
照射するとスクリーン上に1次の回折スポットが観察さ
れ、その回折角は25度であった。
【0064】このフィルムを80℃の温度にて500時
間放置したところ、配向に全く乱れ等生じていなかっ
た。
【0065】
【実施例2】
【0066】
【化2】
【0067】上記2官能性低分子液晶(3)と単官能性
キラル液晶(4)とラセミ体の単官能性液晶(5)との
10:80:10(重量比)混合物15重量%、光重合
開始剤としてイルガキュアー907(商品名、チバ・ス
ペシヤリティーケミカルズ製)0.2重量%、増感剤と
してカヤキュアーDETX(商品名、日本化薬製)0.
02重量%、及び界面活性剤としてメガファツクF−1
44D(商品名、大日本インキ製)0.05重量%を含
むγ−ブチロラクトン溶液を調製した。当該溶液をラビ
ング処理を施したポリエチレンテレフタレート(PE
T)基板上にスピンコート法により塗布し、60℃で溶
媒を除去した。次いで恒温槽中で100℃で3分間熱処
理し、スメクチックA相で配向させた後、キラルスメク
チックC相に配向する温度である60℃まで5℃/分で
降温し、さらに60℃で3分間熱処理した。その際、窒
素置換して、酸素濃度を1%以下にした。その後、60
℃のまま120W/cmの高圧水銀灯を有する紫外線照
射装置を用いて800mJ/cm2の照射エネルギーで
光重合させることにより、当該液晶材料の配向を固定化
した。こうして得られたPET基板上の液晶フィルム
は、らせん構造を有するキラルスメクチックC相で固定
化されており、均一な膜厚(1.2μm)であった。ら
せん軸は基板面に対しまた膜面内におけるらせん軸の方
向はラビング軸と一致せず、反時計回りに約13度ずれ
ていた。また偏光顕微鏡観察、膜断面の電子顕微鏡観察
から該液晶フィルムに形成されたらせん構造のらせんピ
ッチは約1.3μmであることが分かった。
【0068】この液晶フィルムにHe−Neレーザーを
照射するとスクリーン上に1次の回折スポットが観察さ
れ、その回折角は30度であった。
【0069】このフィルムを80℃の温度にて500時
間放置したところ、配向に全く乱れ等生じていなかっ
た。
【0070】
【実施例3】
【0071】
【化3】
【0072】上記2官能性低分子液晶(6)と単官能性
キラル液晶(7)と2官能性非液晶性物質(8)との1
2:85:3(重量比)混合物15重量%、光重合開始
剤としてイルガキュアー907(商品名、チバ・スペシ
ヤリティーケミカルズ製)0.2重量%、増感剤として
カヤキュアーDETX(商品名、日本化薬製)0.02
重量%、及び界面活性剤としてメガファツクF−144
D(商品名、大日本インキ製)0.05重量%を含むγ
−ブチロラクトン溶液を調製した。当該溶液をラビング
処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)基
板上にスピンコート法により塗布し、60℃で溶媒を除
去した。次いで恒温槽中で75℃で3分間熱処理し、ス
メクチックA相で配向させた後、キラルスメクチックC
A相に配向する温度である30℃まで5℃/分で降温し
た。その後室温中に取り出し、窒素置換して素早く12
0W/cmの高圧水銀灯を有する紫外線照射装置を用い
て600mJ/cm2の照射エネルギーで光重合させる
ことにより、当該液晶材料の配向を固定化した。こうし
て得られたPET基板上の液晶フィルムは、らせん構造
を有するキラルスメクチックCA相で固定化されてお
り、均一な膜厚(1.5μm)であった。らせん軸は基
板面に対し。また膜面内におけるらせん軸の方向はラビ
ング軸と一致せず、反時計回りに約14度ずれていた。
また偏光顕微鏡観察、膜断面の電子顕微鏡観察から該液
晶フィルムに形成されたらせん構造のらせんピッチは約
1.0μmであることが分かった。
【0073】この液晶フィルムにHe−Neレーザーを
照射するとスクリーン上に1次の回折スポットが観察さ
れ、その回折角は39度であった。
【0074】
【実施例4】
【0075】
【化4】
【0076】上記2官能性低分子液晶(9)と単官能性
キラル液晶(10)と低分子キラル液晶(11)と2官
能性非液晶性物質(12)との10:78:10:2
(重量比)混合物15重量%、及び界面活性剤としてメ
ガファツクF−144D(商品名、大日本インキ製)
0.05重量%を含むγ‐ブチロラクトン溶液を調製し
た。当該溶液をラビング処理を施したポリエチレンテレ
フタレート(PET)基板上にスピンコート法により塗
布し、60℃で溶媒を除去した。次いで恒温槽中で90
℃で3分間熱処理し、スメクチックA相で配向させた
後、キラルスメクチックC相に配向する温度である50
℃まで5℃/分で降温し、さらに50℃で3分間熱処理
した。その後室温中に取り出し、窒素置換した後、電子
線照射装置を用いて5Mradの照射量で硬化させるこ
とにより、当該液晶材料の配向を固定化した。こうして
得られたPET基板上の液晶フィルムは、らせん構造を
有するキラルスメクチックC相で固定化されており、均
一な膜厚(1.5μm)であった。らせん軸は基板面に
対し。また膜面内におけるらせん軸の方向はラビング軸
と一致せず、反時計回りに約14度ずれていた。また偏
光顕微鏡観察、膜断面の電子顕微鏡観察から該液晶フィ
ルムに形成されたらせん構造のらせんピッチは約1.4
μmであることが分かった。
【0077】この液晶フィルムにHe−Neレーザーを
照射するとスクリーン上に1次の回折スポットが観察さ
れ、その回折角は27度であった。
【0078】このフィルムを80℃の温度にて500時
間放置したところ、配向に全く乱れ等生じていなかっ
た。
【0079】
【実施例5】
【0080】
【化5】
【0081】上記2官能性低分子液晶(13)と単官能
性キラル液晶(14)との10:90(重量比)混合物
の1g、光重合開始剤としてイルガキュアー907(商
品名、チバ・スペシヤリティーケミカルズ製)を0.0
2g、及び増感剤としてカヤキュアーDETX(商品
名、日本化薬製)0.0045gを一度ジクロロメタン
に溶解した後、溶媒を除去することで均一な液晶材料を
得た。次に2枚のシリコーン離型処理したポリエチレン
テレフタレート(離型処理PET)基板(厚さ38μ
m)を、離型処理面が内側になるように配置したものを
用意し、その間に当該液晶材料を一部取り分けた。次い
で、2本の加熱ローラーを有するラミネート装置を用い
てスメクチックA相を示す90℃の温度で加熱ローラー
の間を通し、薄く伸ばした。離型処理PETの垂直配向
性及び加熱ローラ間を通過したときにスメクチックA相
でホメオトロピック配向した液晶材料は、徐冷の過程で
スメクチックC相に変化し、赤色の選択反射を示した。
その状態ですぐに120W/cmの高圧水銀灯を有する
紫外線照射装置を用いて1000mJ/cm2の照射エ
ネルギーで光硬化させることにより、当該2官能性低分
子液晶と単官能性キラル液晶からなる混合物の配向を固
定化した。こうして得られた離型処理PET基板間の液
晶フィルムは、らせん軸が基板面にほぼ垂直なキラルス
メクチックC相で固定化されており、均一な膜厚(20
μm)であった。
【0082】この液晶フィルムに、45度の入射角度で光
を照射し、透過スペクトルを測定した。結果を図1に示
す。図1の通りハーフピッチ及びフルピッチに由来する
2本の選択反射を示した。
【0083】このフィルムを80℃の温度にて500時
間放置したところ、配向に全く乱れ等生じていなかっ
た。
【0084】
【実施例6】
【0085】
【化6】
【0086】上記2官能性低分子液晶(15)と単官能
性キラル液晶(16)との10:90(重量比)混合物
1g、光重合開始剤としてイルガキュアー907(商品
名、チバ・スペシヤリティーケミカルズ製)0.02
g、及び増感剤としてカヤキュアーDETX(商品名、
日本化薬製)0.0045gを一度ジクロロメタンに溶
解した後、溶媒を除去することで均一な液晶材料を得
た。次に2枚の未処理のトリアセチルセルロース(TA
C)基板(80μm)を用意し、その間に当該液晶材料
を一部取り分けた。次いで、2本の加熱ローラーを有す
るラミネート装置を用いてスメクチックA相を示す80
℃の温度で加熱ローラーの間を通し、薄く伸ばしたとこ
ろ、スメクチックA相でホメオトロピック配向した液晶
材料は、徐冷の過程でスメクチックCA相に変化し、赤
色の選択反射を示した。その状態ですぐに120W/c
mの高圧水銀灯を有する紫外線照射装置を用いて600
mJ/cm2の照射エネルギーで光硬化させることによ
り、当該2官能性低分子液晶と単官能性キラル液晶から
なる混合物の配向を固定化した。こうして得られたTA
C基板間の液晶フィルムは、らせん軸が基板面にほぼ垂
直なキラルスメクチックCA相で固定化されており、均
一な膜厚(15μm)であった。
【0087】この液晶フィルムに、45度の入射角度で光
を照射し、透過スペクトルを測定したところ、ハーフピ
ッチに由来する1本の選択反射を示した。
【0088】このフィルムを80℃の温度にて500時
間放置したところ、配向に全く乱れ等生じていなかっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例5における45度入射光に対する透過ス
ペクトルを示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1337 510 G02F 1/1337 510 (72)発明者 豊岡 武裕 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 小松 伸一 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 2H049 BA05 BA08 BA26 BA42 BA43 BA45 BA47 BC02 2H088 GA04 GA06 GA17 HA01 HA03 HA08 MA20 2H090 HB08Y HB13Y JB02 JB03 JB04 LA04 MA01 MB01 4F071 AA28 AA33 AA43 AA50 AA51 AA53 AA54 AA57 AA58 AA60 AA61 AA67 AF12 AG02 AH12 BA02 BB02 BC02 4F073 AA14 BA24 BB01 CA45

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 らせん構造を有するスメクチック液晶相
    を呈する液晶材料を、当該液晶材料が当該液晶相を呈す
    る温度にてらせん構造で配向させた後、当該配向を保持
    したまま、当該液晶材料中の分子間で新たな結合を形成
    し、当該らせん構造を固定化してなる液晶フィルム。
  2. 【請求項2】 前記スメクチック相が、キラルスメクチ
    ックC相であることを特徴とする請求項1に記載の液晶
    フィルム。
  3. 【請求項3】 前記スメクチック相が、キラルスメクチ
    ックCA相であることを特徴とする請求項1に記載の液
    晶フィルム。
  4. 【請求項4】 前記新たな結合の形成が、光照射により
    形成されることを特徴とする請求項1から3に記載の液
    晶フィルム。
  5. 【請求項5】 前記新たな結合の形成が、電子線照射に
    より形成されることを特徴とする請求項1から3に記載
    の液晶フィルム。
  6. 【請求項6】 前記液晶フィルムのらせん軸方位が、フ
    ィルム面に対して略垂直であることを特徴とする請求項
    1から5に記載の液晶フィルム。
  7. 【請求項7】 前記液晶フィルムのらせん軸方位が、フ
    ィルム面に対して略平行であることを特徴とする請求項
    1から5に記載の液晶フィルム。
  8. 【請求項8】 請求項1から5に記載の液晶フィルムを
    含む光学素子。
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