JP2005133123A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環状の被加熱物の内周面又は外周面を加熱する際の加熱効率を向上させた誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】ワークWが載置されたテーブル22が加熱位置に位置するときに、このワークWの内周面と同じ高さになるように円弧状の第1誘導加熱コイル40及び第2誘導加熱コイル50が配置されている。円弧状の第1誘導加熱コイル40及び第2誘導加熱コイル50は、ワークWの内周面に形成された溝Waの壁面Wbを誘導加熱するためのものである。円弧状の第1誘導加熱コイル40及び第2誘導加熱コイル50双方ともにその中心角は120°である。また、第1誘導加熱コイル40と第2誘導加熱コイル50は、ワークWの中心Cに対して対称になるように配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、環状の被加熱物の内周面又は外周面を誘導加熱する誘導加熱装置に関する。
従来、環状の被加熱物の内周面に形成された溝の壁面を高周波焼入れする技術が知られている。このような技術の一つとして、円弧状部分を有する誘導加熱コイルを被加熱物の内周面側に挿入して内周面に接近させ、溝の壁面を誘導加熱する技術が知られている(特許文献1)。
また、環状の被加熱物としては、周方向に延びる2つの溝が内周面に形成されたものもある。このような2つの溝の壁面を同時に高周波焼入れする技術として、上下一対の環状の誘導加熱コイルを被加熱物の内周面に接近させて、2つの溝の壁面を誘導加熱する技術が知られている(特許文献2)。
特開平3−119681号公報(特許第2670866号公報) 特公平1−44770号公報
上記した従来の技術(特許文献1)では、誘導加熱コイルの円弧状部分を被加熱物の内周面側に挿入してこの内周面に接近するように移動させる。このため、誘導加熱コイルの円弧状部分の中心角を180°未満に設定する必要がある。従って、被加熱物の内周面に接近してこの内周面を誘導加熱する円弧状部分は、最大でも内周面の半分程度に相当する長さにしかならない。この結果、被加熱物の内周面の全体を加熱する加熱時間が長くなり、加熱効率が良くない。
また、特許文献2に記載された技術では、内周面に形成されている溝に誘導加熱コイルを接近させることができない。このため、上記と同様に、内周面の溝の壁面を誘導加熱する際の加熱効率が良くない。
本発明は、上記事情に鑑み、環状の被加熱物の内周面又は外周面を加熱する際の加熱効率を向上させた誘導加熱装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の誘導加熱装置は、
(1)環状の被加熱物を載置して上下動及び回転する載置台と、
(2)この載置台に載置された環状の被加熱物のうち中心角が180°未満の第1円弧状部分の内周面又は外周面を誘導加熱する円弧状の第1誘導加熱コイルと、
(3)前記環状の被加熱物のうち前記第1誘導加熱コイルが誘導加熱する円弧状部分とは異なる第2円弧状部分の内周面又は外周面を誘導加熱する円弧状の第2誘導加熱コイルと、
(4)前記載置台に載置された前記環状の被加熱物の半径方向に前記第1及び第2誘導加熱コイルを移動させる移動機構とを備えたことを特徴とするものである。
また、
(5)前記第1及び第2誘導加熱コイルの下方に配置された、前記被加熱物の内周面又は外周面に冷却液を噴射する冷却ジャケットを備えてもよい。
さらに、
(6)前記環状の被加熱物は、その内周面又は外周面にその周方向に延びる溝が形成されたものであり、
(7)前記第1及び第2誘導加熱コイルは、該溝の壁面に倣った形状の凸部を有するものであってもよい。
さらにまた、
(8)前記載置台を上下動させる上下動手段と、
(9)前記載置台を回転させる回転手段とを備えてもよい。
さらにまた、
(10)高周波電源に接続されて固定された第1接続導体と前記第1誘導加熱コイルとを接離自在に接続する第1接点開閉機構、及び、
(11)前記高周波電源とは異なる高周波電源に接続されて固定された第2接続導体と前記第2誘導加熱コイルとを接離自在に接続する第2接点開閉機構を備えてもよい。
また、上記目的を達成するための本発明の他の誘導加熱装置は、
(12)環状の被加熱物を載置して上下動及び回転する載置台と、
(13)この載置台に載置された環状の被加熱物のうち3箇所以上の円弧状部分の内周面又は外周面を同時に誘導加熱する3つ以上の円弧状の誘導加熱コイルと、
(14)前記載置台に載置された前記環状の被加熱物の半径方向に前記3つ以上の誘導加熱コイルを移動させる移動機構とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の誘導加熱装置によれば、載置台に環状の被加熱物を載置するときは第1及び第2誘導加熱コイルを被加熱物の半径方向内側又は外側(被加熱物の内周面を誘導加熱するときは半径方向内側であり、外周面を誘導加熱するときは半径方向外側である)に移動させておく。このため、載置台に被加熱物を容易に載置できる。載置台に環状の被加熱物を載置した後、第1及び第2誘導加熱コイルを被加熱物の半径方向外側又は内側(被加熱物の内周面を誘導加熱するときは半径方向外側であり、外周面を誘導加熱するときは半径方向内側である)に移動させて環状の被加熱物の内周面又は外周面に第1及び第2誘導加熱コイルを接近させる。この状態で、第1及び第2誘導加熱コイルに所定の高周波電力を所定時間だけ供給しながら載置台と共に環状の被加熱物を回転させる。これにより、環状の被加熱物の内周面又は外周面には2つの円弧状の誘導加熱コイルが接近して内周面又は外周面が誘導加熱されることとなるので、内周面又は外周面の加熱面積を広くできる。従って、加熱効率が向上する。
ここで、第1及び第2誘導加熱コイルの下方に配置された、被加熱物の内周面又は外周面に冷却液を噴射する冷却ジャケットを備えた場合は、内周面又は外周面を所定の焼入温度に誘導加熱した直後に載置台を下げると共に冷却ジャケットから冷却液を噴射することにより、被加熱物の内周面又は外周面が急冷される。この結果、焼入硬化された部分が誘導加熱コイルによって不用意に再び誘導加熱されて軟化することはない。また、載置台と共に環状の被加熱物を回転させることにより被加熱物の内周面又は外周面を一様に誘導加熱できるので、内周面又は外周面に均一な硬化層が得られる。
例えば大型の旋回輪の内周面又は外周面に形成された溝の壁面を誘導加熱する誘導加熱装置に本発明を実現した。
図1と図2を参照して、本発明の誘導加熱装置の実施例1について説明する。
図1は、誘導加熱装置の一例を示す斜視図である。図2は、図1の誘導加熱装置をX―Xで切断して模式的に示す断面図である。なお、図1と図2、及び後述する各図においては、各部品や各部材を明確にするために実際の形状よりも大きく示したりやや形状を変更して示したりしている。従って、図によっては、各部品や各部材(例えば移動機構60や接点開閉機構70等)が実際のものよりも大きく示されている。
誘導加熱装置10は、例えば大型の旋回輪のような環状の被加熱物の内周面を誘導加熱して焼入れするためのものである。焼入れの対象領域としては内周面の全域のこともあるが、それだけではなく、この内周面に形成されてその周方向に延びる溝の壁面だけを焼入れの対象領域とすることもある。ここでは、大型の旋回輪のような環状の被加熱物の内周面に形成されてその周方向に延びる溝の壁面を焼入れする誘導加熱装置10を説明する。
誘導加熱装置10は、環状の被加熱物W(以下、ワークWという。)が載置される載置台20を備えている。載置台20は、ワークWの外径よりも大きい外径をもつ環状のテーブル22(図1では一部を破断している。)と、このテーブル22の上面22aからテーブル22の半径方向内側(矢印B方向)に延びる3つの載置板24(図1には2つだけを示す)を有する。3つの載置板24は、テーブル22の周方向に等間隔で配置されている。また、3つの載置板24の長さは、後述する冷却ジャケット90に接触しない長さである。テーブル22の下面の全領域には螺子22bが形成されている。この螺子22bは、テーブル22を回転させるためのギア26と噛み合っている。なお、ワークWを載置する位置を決める位置決め用の突起やマークを載置板24に形成しておいてもよい。
テーブル22の近傍には、テーブル22を上下動させるためのシリンダ28(本発明にいう上下動手段の一例である)と、テーブル22を回転させるためのモータ30(本発明にいう回転手段の一例である)が配置されている。シリンダ28とモータ30は一組になっており、これらは3つの載置板24それぞれの下方に配置されている。これら三組のシリンダ28とモータ30によって、テーブル22は下方から支持されているが、図1には、一組のシリンダ28とモータ30だけが示されている。三つのシリンダ28は同期して駆動するように制御装置(図示せず)に制御されている。三つのモータ30も同期して駆動するように制御装置に制御されている。また、三組のうちモータ30を配置するものは一組だけにして、他の二組にはモータ30を配置せずにシリンダ28だけを配置してもよい。
シリンダ28はベース台(又は床、これらは図示せず)に固定されている。シリンダ28の軸28aは上下動し、この軸28aの先端部(上端部)には、モータ30が固定された固定台32が取り付けられている。モータ30の回転軸には、上記のギア26が固定されている。制御装置(図示せず)に制御されてシリンダ28の軸28aが伸びる(上方に移動する)ときは、この軸28aと共に固定台32が上昇し、モータ30及びギア26も上昇するのでテーブル22及びワークWも上昇する。一方、制御装置(図示せず)に制御されてシリンダ28の軸28aが縮む(下方に移動する)ときは、この軸28aと共に固定台32が下降し、モータ30及びギア26も下降するのでテーブル22及びワークWも下降する。
また、制御装置に制御されてモータ30が回転するときは、この回転に伴ってギア26も回転するので、このギア26に噛み合っている螺子22bによってテーブル22と共にワークWも回転する。テーブル22はその中心Cを中心軸にして回転するので、ワークWもその中心Cを中心軸にして回転することとなる。なお、モータ30の回転方向を変えることにより、テーブル22とワークWの回転方向が変わる。
シリンダ28を駆動して軸28aを上方に移動させたときは、ワークWの内周面を加熱する加熱位置(図2の実線で示す位置)にテーブル22が位置する。この逆に、シリンダ28を駆動して軸28aを下方に移動させたときは、ワークWの内周面を冷却する冷却位置(図2の二点鎖線で示す位置)にテーブル22が位置する。
ワークWが載置されたテーブル22が加熱位置に位置するときに、図1と図2に示すように、このワークWの内周面と同じ高さになるように円弧状の第1誘導加熱コイル40及び第2誘導加熱コイル50が配置されている。円弧状の第1誘導加熱コイル40及び第2誘導加熱コイル50は、ワークWの内周面に形成された溝Waの壁面Wbを誘導加熱するためのものである。図3に示すように、円弧状の第1誘導加熱コイル40及び第2誘導加熱コイル50双方ともにその中心角は120°である。また、第1誘導加熱コイル40と第2誘導加熱コイル50は、ワークWの中心Cに対して対称になるように配置されている。
第1及び第2誘導加熱コイル40,50を固定してワークWを回転させながら誘導加熱する際のある瞬間においては、ワークWのうち中心角が120°の第1円弧状部分の内周面が第1誘導加熱コイル40によって誘導加熱されると共に、ワークWのうちその中心Cを挟んで第1円弧状部分とは反対側の第2円弧状部分の内周面が第2誘導加熱コイル50によって誘導加熱される。ここでは、第1誘導加熱コイル40及び第2誘導加熱コイル50ともにその中心角を120°に設定したが、180°未満であるならば何度に設定してもよい。しかし、内径の異なるワークWに対応するためには、円弧の中心角が約120°になるように設定することが好ましい。なお、第1及び第2誘導加熱コイル40,50と溝Waの位置関係については図3と図4を参照して後述する。
第1誘導加熱コイル40と第2誘導加熱コイル50は、ワークWの半径方向内側(矢印B方向)と半径方向外側(矢印A方向)に移動機構60によって移動する。第1誘導加熱コイル40及び第2誘導加熱コイル50それぞれに別々に移動機構60が設けられているが、移動機構60の構造は同じであるので、ここでは、第1誘導加熱コイル40をワークWの半径方向内側と半径方向外側に移動させる移動機構60について説明する。なお、第1誘導加熱コイル40の構造と第2誘導加熱コイル50の構造も同じである。
第1誘導加熱コイル40の円弧の中央部内周面から中心Cに到達しない位置(中心Cの手前)までは矢印B方向に棒状の導電コイル42が接続されている。この導電コイル42の先端部(矢印B方向下流側部分であり、中心Cに近い部分)からは下方に向けて柱状の導電コイル44が延びている。この導電コイル44の下端部には、第1誘導加熱コイル40を矢印A,B方向に移動させるためのガイド部44aが形成されている。ガイド部44aはワークWの半径方向に延びており、その下面にはガイド溝が形成されている。ガイド部44aは導電コイル44の両側面に形成されているが、図1では、一側面に形成されたガイド部44aのみが示されている。ガイド部44aの溝には、矢印A,B方向に延びるガイドレール62が嵌まり込んでおり、ガイドレール62はガイド部44aよりも長い。ガイド部44aはガイドレール62を矢印A,B方向(ワークWの半径方向)に自在に摺動する。なお、導電コイル42,44は絶縁体45で長手方向に2分割されており、分割された部分は互いに電気的に絶縁されている。
ガイドレール62は、上記したシリンダ28が固定されているベース台に固定されている。また、ガイドレール62は、ワークWの半径方向(テーブル22の半径方向でもある)に延びている。更に、導電コイル44の内側面(中心C)には、導電コイル44をワークWの半径方向に移動させるためのシリンダ(図示せず)の軸が接続されている。制御装置(図示せず)でシリンダを制御してその軸を矢印A方向又は矢印B方向に移動させることにより、導電コイル44と共に導電コイル42及び第1誘導加熱コイル40も矢印A方向又は矢印B方向に移動する。
導電コイル44の外側面(中心Cに向く面とは反対側の面)の下端部には、絶縁体45を挟んで一体的に構成された2枚の導電板52,52が接続されている。2枚の導電板52,52は、導電コイル44の外側面から半径方向外側に延びている。これら2枚の導電板52,52と絶縁体45は、導電コイル44と共に矢印A,B方向に移動する。2枚の導電板52,52の近傍には、これらに高周波電力を供給するための接点開閉機構70が配置されている。この接点開閉機構70は、第2誘導加熱コイル50についても配置されているが、図示されていない。接点開閉機構70が、本発明にいう第1接点開閉機構の一例であり、第2誘導加熱コイル50のために配置された接点開閉機構が、本発明にいう第2接点開閉機構の一例である。
接点開閉機構70は、2枚の導電板52,52それぞれの外側に配置された接点板72,72と、この接点板72,72それぞれの外表面に固定された絶縁性の接点ブロック74,74とを有する。接点板72,72は、導電板52,52のうちその長手方向の先端側(半径方向外側)の半分程度の部分を挟み込むように構成されている。接点板72,72及び接点ブロック74,74は導電板52,52の長手方向の先端よりも更に先まで延びており、その長さは、導電板52,52よりも長い。接点板72,72のうちその長手方向中央部よりも先端部側(半径方向外側)の部分には、固定された接続導体80,80が挟み込まれる。この接続導体80,80は高周波電源82に接続されている。接続導体80,80が、本発明にいう第1接続導体の一例であり、第2誘導加熱コイル50のために配置された接点開閉機構が、本発明にいう第2接続導体の一例である。
一組の接点板72及び接点ブロック74と、他方の組の接点板72及び接点ブロック74とは、絶縁性のボルト76,78によって互いに接近したり離れたりする。絶縁性のボルト76は、一組の接点板72及び接点ブロック74から導電板52,52を貫いて他方の組の接点板72及び接点ブロック74まで貫通している。導電板52,52が矢印A,B方向に移動できるように、ボルト76が貫通する長孔(矢印A方向に延びている孔)が導電板52,52に形成されている。導電板52,52が矢印A,B方向のどの位置に位置しても、ボルト76を締めることによって2枚の接点板72,72の間に導電板52,52が強く挟まれて、接点板72,72と導電板52,52が電気的に接続される。絶縁性のボルト78は、一組の接点板72及び接点ブロック74から接続導体80,80を貫いて他方の組の接点板72及び接点ブロック74まで貫通している。ボルト78を締めることによって2枚の接点板72,72の間に接続導体80,80が強く挟まれて、接点板72,72と接続導体80,80が電気的に接続される。即ち、2つのボルト76,78を締めることにより、導電板52,52と接続導体80,80が電気的に接続されることとなる。
第1誘導加熱コイル40を矢印A,B方向に移動させるときはボルト76,78を緩めておき、第1誘導加熱コイル40を固定して高周波電力を供給するときはボルト76,78を締める。このようにすることにより、高周波電源82から接点開閉機構70等を経由して高周波電力を第1誘導加熱コイル40に供給できる。なお、第2誘導加熱コイル50には、高周波電源82とは異なる高周波電源から、接点開閉機構70と同じ構造の接点開閉機構を通して高周波電力が供給される。
第1誘導加熱コイル40と第2誘導加熱コイル50の下方には、ワークWの内周面に冷却液を噴射する冷却ジャケット90が配置されている。冷却ジャケット90は環状のものであり、その外周面には、冷却液が噴射される多数の噴射口92が形成されている。冷却ジャケット90の底部には、冷却液を供給する供給管94が接続されている。この供給管94は下方に延びており、その下端部には、外部のパイプ(図示せず)に接続されて冷却液が供給される冷却液供給口96が形成されている。
冷却ジャケット90の外径は、載置台24に載置されるワークWの内径よりも小さい。ワークWの内周面に冷却液を噴射してこの内周面を急冷するときは、冷却ジャケット90の外周面とワークWの内周面とが向き合うようにテーブル22及び載置台24を下降させる。
第1誘導加熱コイル40と溝Waについて図3と図4を参照して説明する。
図3は、ワークWの一部と第1誘導加熱コイルを示す上面図であり、ワークWの内周面から第1誘導加熱コイルを離した状態である。図4は、ワークWと第1誘導加熱コイルをZ―Zで切断して示す断面図である。
上述したように、ワークWの内周面にはその周方向に延びる溝Waが一周形成されている。図4に示すように溝Waの横断面は半円状であり、この溝Waの壁面Wbが焼入硬化される。第1誘導加熱コイル40の外周面の全面には、溝Waの壁面Wbに倣った形状の凸部40aが外周面の周方向に延びて形成されている。溝Waの壁面Wbを所定の焼入温度に誘導加熱する際には、図4に示すように、溝Waに凸部40aを差し込んで凸部40aを壁面Wbに接近させる。
第1誘導加熱コイル40は、外周面(ワークWに向き合う面)に凸部40aが形成された円弧状の外周コイル41と、この外周コイル41の内周面から一定距離離れて並行している円弧状の内周コイル43とを有する。第1誘導加熱コイル40に高周波電力が供給されている場合のある一瞬では、図3の矢印に示すように電流が通る。なお、第2誘導加熱コイル50は第1誘導加熱コイル40と同じ形状であるので、その説明を省略する。
上記した焼入装置10を使用してワークWの内周面に形成された溝Waの壁面Wb(焼入後は、硬化層となる)を高周波焼入れする手順を説明する。ここでは、深さの有る層を壁面Wbと記載する。
先ず、ワークWをテーブル22に載置する際の邪魔にならないように、第1及び第2誘導加熱コイル40,50を半径方向内側(矢印B方向)に移動させておく。続いて、テーブル22を加熱位置(図2の実線で示す位置)に位置させてワークWを載置板24に載置する。ここでは、加熱位置に位置するテーブル22にワークWを載置したが、適宜の位置にテーブル22を位置させてワークWを載置板24に載置し、その後に、シリンダ28を駆動させてテーブル22と載置板24を加熱位置まで移動(上昇又は下降)させてもよい。
ワークWが載置されたテーブル22と載置板4を加熱位置に位置させた状態で、第1及び第2誘導加熱コイル40,50を半径方向外側(矢印A方向)に移動させて、図4に示すように、凸部40a,50aを壁面Wbに接近させる。第2誘導加熱コイルにも凸部40aと同様の凸部50aが形成されており、この凸部50aも凸部40aと同様に壁面Wbに接近させる。このように第1及び第2誘導加熱コイル40,50の凸部40a,50aを壁面Wbに接近させた状態で、モータ30を駆動させてテーブル22及び載置板24と共にワークWを、中心Cを中心軸にして回転させながら第1及び第2誘導加熱コイル40,50に高周波電力を供給する。テーブル22の回転速度は例えば30rpm程度であり、加熱時間は例えば約10秒間である。これら回転速度や加熱時間は、ワークWの材質や硬化層深さ、供給される高周波電力などによって適宜に変更される。
ワークWの壁面Wbが所定の焼入温度に到達した後、第1及び第2誘導加熱コイル40,50を半径方向内側(矢印B方向)に素早く移動させて、テーブル22と載置板24を下降させる際にワークWが第1及び第2誘導加熱コイル40,50の凸部40a,50aに衝突しないようする。続いて、シリンダ28を駆動させてテーブル22と載置板24を下降させて冷却位置(図2の二点鎖線で示す位置)に位置させ、直ちに、冷却ジャケット90の噴射口92から冷却液を噴射して溝Waの壁面Wbを急冷する。これにより、所定の硬化深さをもつ硬化層(壁面Wb)が得られる。上記の焼入れ手順は、所謂一発焼入れであるので、壁面Wbの焼入硬化層が再び誘導加熱コイルで加熱されて軟化することはなく、また、壁面Wbに焼入硬化されない部分が発生することもない。
上記した誘導加熱装置10を使用して加熱効率が向上した一例を説明する。ここでは、誘導加熱装置10を使用したときの加熱効率と、特公平1−44770号公報(従来技術における特許文献2)の焼入装置を使用したときの加熱効率とを比較した。
図5は、加熱効率を測定する際におけるワークWと誘導加熱コイルの寸法や位置関係を示す模式図である。この図では、図1から図4までに示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
この比較実験では、図5に示すように、内径500mmであり、溝Waの底における内径が538mmのワークWを用いた。溝Waの横断面は、直径1.9mmの円の半円に相当する形状である。また、図4に示すように溝Waの壁面Wbを誘導加熱する際の加熱効率を比較した。
比較例の誘導加熱コイル2は環状であってその外径は496mmであり、この誘導加熱コイル2とワークWの内周面との距離(コイルギャップ)は2mmである。一方、誘導加熱装置10の第1及び第2誘導加熱コイル40,50は、溝Waの壁面Wbに適宜に接近させられるので、ここでは、コイルギャップが2mmになるように第1及び第2誘導加熱コイル40,50の凸部40a,50aを溝Waの壁面Wbに接近させた。また、ワークWの内周面(又は溝の壁面)のうち誘導加熱コイルが接近する長さ(加熱相対周長)は、表1に示すように、比較例では129mmであり、本発明では559mmとなった。
上記の条件で加熱効率を比較した結果、表1に示すように、誘導加熱装置10の加熱効率を1.0としたときに、比較例の加熱効率は、0.23であった。このように誘導加熱装置10では、加熱効率が非常に向上した。

Figure 2005133123
上記した高周波焼入れでは、2つの第1及び第2誘導加熱コイル40,50でワークWの溝Waの壁面Wbを焼入温度に加熱としたが、いずれか一方の誘導加熱コイル(例えば第1誘導加熱コイル40)で溝Waの壁面Wbを予熱し、続いて、他方の誘導加熱コイル(例えば第2誘導加熱コイル50)でこの壁面Wbを焼入温度まで誘導加熱してもよい。この方法では壁面Wbの輪郭焼入れが容易に行える。
図6と図7を参照して、誘導加熱装置の実施例2について説明する。
図6は、実施例2の誘導加熱装置を示す斜視図である。図7は、実施例2の誘導加熱装置とワークを示すZ―Z断面図である。図6と図7では、図1から図4までに示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。なお、図7は、紙面の都合上、ワークの半径を短くして誘導加熱コイル140と誘導加熱コイル150とを接近させているが、実際は、ワークW2の内径に応じた距離だけ離れている。
実施例2の環状のワークW2には、その周方向に延びる2本の溝WS,WLが内周面に形成されており、溝WSは溝WLよりも高い位置に形成されている。2本の溝WS,WLは、ワークW2の周方向に一周しており、その横断面は半円形である。また、溝WSの内径は、溝WLの内径よりも小さい。即ち、溝WLは溝WSよりも深い溝である。
実施例2の誘導加熱装置100は、上記のようなワークW2の溝WS,WLの壁面WSb,WLbを一工程で(一度で)焼入れできるものである。実施例1では、ワークWの溝Waは一つなので、誘導加熱装置10(図1等参照)には、同じ構造の第1誘導加熱コイル40(図1等参照)と第2誘導加熱コイル50を備えた。これに対し、実施例2のワークW2には、上記したように2つの溝WS,WLが形成されている。そこで、誘導加熱装置100は、大きな溝WLに応じた大きな凸部140aが形成された第1誘導加熱コイル140と、小さな溝WSに応じた小さな凸部150aが形成された第2誘導加熱コイル150を備えている。第1誘導加熱コイル140の凸部140aは、溝WLの壁面WLbの形状に倣った形状であり、第2誘導加熱コイル150の凸部150aは、溝WSの壁面WSbの形状に倣った形状である。
ワークW2の溝WSは溝WLよりも高い位置に形成されているので、第2誘導加熱コイル150は第1誘導加熱コイル140よりも高い位置にある。なお、ワークW2を載置板24に上下逆(図6及び図7の逆)に載置させるときは、第1及び第2誘導加熱コイル140,150の位置を逆にする。第1及び第2誘導加熱コイル140,150をワークW2の半径方向内側(矢印B方向)及び半径方向外側(矢印A方向)に移動させる移動機構は、実施例1の移動機構60(図1参照)と同じである。また、誘導加熱装置100には、接点開閉機構70(図1参照)と同じ構造の接点開閉機構も備えられている。従って、実施例2の誘導加熱装置100が実施例1の誘導加熱装置10と相違する点は、第1及び第2誘導加熱コイル140,150の位置と形状が誘導加熱装置10の第1及び第2誘導加熱コイル40,50とは相違する点、及び冷却ジャケット190のサイズが冷却ジャケット90よりも大きい点にある。
実施例1と同様に、ワークW2を載置板24に載置するときは、第1及び第2誘導加熱コイル140,150をワークW2の半径方向内側に移動させておく。ワークW2を載置板24に載置した後に、第1及び第2誘導加熱コイル140,150をワークW2の半径方向外側に移動させて凸部140aを溝WLの壁面WLbに接近させると共に、凸部150aを溝WSの壁面WSbに接近させる。このようにしておき、テーブル22を所定時間だけ回転させながら第1及び第2誘導加熱コイル140,150それぞれに適宜に高周波電力を供給することにより、壁面WSb,WLbに所定深さの加熱層が得られる。その加熱終了後にテーブル22や載置板24を速やかに降下させて、図7に示すように、ワークW2の溝WL,WSを冷却ジャケット190に向き合わせて冷却液を噴射する。これにより、溝WS,WLの壁面WSb,WLbが急冷されて硬化層が形成される。なお、第1及び第2誘導加熱コイル140,150それぞれに供給する高周波電力を調整することにより、壁面WSb,WLbの硬化層の深さを適宜に変更できる。
上記した例では、環状のワークW,W2の内周面を誘導加熱する誘導加熱装置を説明したが、実施例3では、環状のワークW3の外周面を誘導加熱する誘導加熱装置を説明する。
図8は、実施例3の誘導加熱装置の一例を示す斜視図である。図9は、図8の誘導加熱装置をY―Yで切断して模式的に示す断面図である。これらの図では、図1と図2に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
誘導加熱装置200は、例えば大型の旋回輪のような環状の被加熱物の外周面を誘導加熱して焼入れするためのものである。焼入れの対象領域としては外周面の全域のこともあるが、それだけではなく、この外周面に形成されてその周方向に延びる溝の壁面だけを焼入れの対象領域とすることもある。ここでは、大型の旋回輪のような環状の被加熱物の外周面に形成されてその周方向に延びる溝の壁面を焼入れする誘導加熱装置200を説明する。
誘導加熱装置200は、環状の被加熱物W3(以下、ワークW3という。)が載置される載置台220を備えている。載置台220は、ワークW3の外径よりも小さい外径をもつ環状のテーブル222と、このテーブル222の上面222aからテーブル222の半径方向外側(矢印A方向)に延びる3つの載置板224(図8には2つだけを示す)を有する。3つの載置板224は、テーブル222の周方向に等間隔で配置されている。また、3つの載置板224の長さは、後述する冷却ジャケット290に接触しない長さである。テーブル222の下面の全領域には螺子222bが形成されている。この螺子222bは、テーブル222を回転させるためのギア26と噛み合っている。なお、ワークW3を載置する位置を決める位置決め用の突起やマークを載置板224に形成しておいてもよい。
テーブル222の近傍には、テーブル222を上下動させるためのシリンダ28と、テーブル222を回転させるためのモータ30が配置されている。シリンダ28とモータ30は一組になっており、3つの載置板224それぞれの下方に配置されている。これら三組のシリンダ28とモータ30によって、テーブル222は下方から支持されているが、図8には、一組のシリンダ28とモータ30だけが示されている。三つのシリンダ28は同期して駆動するように制御装置(図示せず)に制御されている。三つのモータ30も同期して駆動するように制御装置に制御されている。また、三組のうちモータ30を配置するものは一組だけにして、他の二組にはモータ30を配置せずにシリンダ28だけを配置してもよい。
シリンダ28はベース台(又は床、これらは図示せず)に固定されている。シリンダ28の軸28aは上下動し、この軸28aの先端部(上端部)には、モータ30が固定された固定台32が取り付けられている。モータ30の回転軸には、上記のギア26が固定されている。制御装置(図示せず)に制御されてシリンダ28の軸28aが伸びる(上方に移動する)ときは、この軸28aと共に固定台32が上昇し、モータ30及びギア26も上昇するのでテーブル222及びワークW3も上昇する。一方、制御装置(図示せず)に制御されてシリンダ28の軸28aが縮む(下方に移動する)ときは、この軸28aと共に固定台32が下降し、モータ30及びギア26も下降するのでテーブル222及びワークW3も下降する。
また、制御装置に制御されてモータ30が回転するときは、この回転に伴ってギア26も回転するので、このギア26に噛み合っている螺子222bによってテーブル222と共にワークW3も回転する。テーブル222はその中心Cを中心軸にして回転するので、ワークW3もその中心Cを中心軸にして回転することとなる。なお、モータ30の回転方向を変えることにより、テーブル222とワークW3の回転方向が変わる。
シリンダ28を駆動して軸28aを上方に移動させたときは、ワークW3の外周面を加熱する加熱位置(図9の実線で示す位置)にテーブル222が位置する。この逆に、シリンダ28を駆動して軸28aを下方に移動させたときは、ワークW3の外周面を冷却する冷却位置(図9の二点鎖線で示す位置)にテーブル222が位置する。
ワークW3が載置されたテーブル222が加熱位置に位置するときに、図9に示すように、このワークW3の外周面と同じ高さになるように円弧状の第1誘導加熱コイル240及び第2誘導加熱コイル250が配置されている。円弧状の第1誘導加熱コイル240及び第2誘導加熱コイル250には、ワークW3の外周面に形成された溝W3aの壁面W3bを誘導加熱するための凸部240aが形成されている。第2誘導加熱コイル250には、凸部240aと同様の凸部250aが形成されている。この凸部240a,250aは、壁面W3bに倣った形状である。円弧状の第1誘導加熱コイル240及び第2誘導加熱コイル250双方ともにその中心角は120°である。また、第1誘導加熱コイル240と第2誘導加熱コイル250は、ワークW3の中心Cに対して対称になるように配置されている。
第1及び第2誘導加熱コイル240,250を固定してワークW3を回転させながら誘導加熱する際のある瞬間においては、ワークW3のうち中心角が120°の第1円弧状部分の外周面(正確には、ワークW3の溝W3aの内壁面W3b)が第1誘導加熱コイル240によって誘導加熱されると共に、ワークW3のうちその中心Cを挟んで第1円弧状部分とは反対側の第2円弧状部分の外周面が第2誘導加熱コイル250によって誘導加熱される。ここでは、第1誘導加熱コイル240及び第2誘導加熱コイル250ともにその中心角を120°に設定したが、180°未満であるならば何度に設定してもよい。しかし、内径の異なるワークW3に対応するためには、円弧の中心角が約120°になるように設定することが好ましい。
第1誘導加熱コイル240と第2誘導加熱コイル250は、ワークW3の半径方向内側(矢印B方向)と半径方向外側(矢印A方向)に移動機構60によって移動する。第1誘導加熱コイル240及び第2誘導加熱コイル250それぞれに別々に移動機構60が設けられているが、移動機構60の構造は同じであるので、ここでは、第1誘導加熱コイル240をワークW3の半径方向内側と半径方向外側に移動させる移動機構60について説明する。なお、第1誘導加熱コイル240の構造と第2誘導加熱コイル250の構造も同じである。
第1誘導加熱コイル240の円弧の中央部外周面からはワークW3の半径方向外側に棒状の導電コイル242が接続されている。この導電コイル242の先端部(半径方向外側部分)からは下方に向けて柱状の導電コイル244が延びている。この導電コイル244の下端部には、第1誘導加熱コイル240を矢印A,B方向に移動させるためのガイド部244aが形成されている。ガイド部244aはワークW3の半径方向に延びており、その下面にはガイド溝が形成されている。ガイド部244aは導電コイル244の両側面に形成されているが、図8では、一側面に形成されたガイド部244aのみが示されている。ガイド部244aの溝には、矢印A,B方向に延びるガイドレール62が嵌まり込んでおり、ガイドレール62はガイド部244aよりも長い。ガイド部244aはガイドレール62を矢印A,B方向(ワークWの半径方向)に自在に摺動する。なお、導電コイル242,244は絶縁体45で長手方向に2分割されており、分割された部分は互いに電気的に絶縁されている。
ガイドレール62は、上記したシリンダ28が固定されているベース台に固定されている。また、ガイドレール62は、ワークW3の半径方向(テーブル222の半径方向でもある)に延びている。更に、導電コイル244の半径方向内側部分には、導電コイル244をワークW3の半径方向に移動させるためのシリンダ(図示せず)の軸が接続されている。制御装置(図示せず)でシリンダを制御してその軸を矢印A方向又は矢印B方向に移動させることにより、導電コイル244と共に導電コイル242及び第1誘導加熱コイル240も矢印A方向又は矢印B方向に移動する。
導電コイル244の外側面(中心Cに向く面とは反対側の面)には、絶縁体45を挟んで一体的に構成された2枚の導電板252,252が接続されている。2枚の導電板252,252は、導電コイル244の外側面から半径方向外側に延びている。これら2枚の導電板252,252と絶縁体45は、導電コイル244と共に矢印A,B方向に移動する。2枚の導電板252,252の近傍には、これらに高周波電力を供給するための接点開閉機構70が配置されている。この接点開閉機構70は、第2誘導加熱コイル250についても配置されているが、図示されていない。
接点開閉機構70は、2枚の導電板252,252それぞれの外側に配置された接点板72,72と、この接点板72,72それぞれの外表面に固定された絶縁性の接点ブロック74,74とを有する。接点板72,72は、導電板252,252のうちその長手方向の先端側(半径方向外側)の半分程度の部分を挟み込むように構成されている。接点板72,72及び接点ブロック74,74は導電板252,252の長手方向の先端よりも更に先まで延びており、その長さは、導電板252,252よりも長い。接点板72,72のうちその長手方向中央部よりも先端部側(半径方向外側)の部分には、固定された接続導体80,80が挟み込まれる。この接続導体80,80は高周波電源82に接続されている。
一組の接点板72及び接点ブロック74と、他方の組の接点板72及び接点ブロック74とは、絶縁性のボルト76,78によって互いに接近したり離れたりする。絶縁性のボルト76は、一組の接点板72及び接点ブロック74から導電板252,252を貫いて他方の組の接点板72及び接点ブロック74まで貫通している。導電板252,252が矢印A,B方向に移動できるように、ボルト76が貫通する長孔(矢印A方向に延びている孔)が導電板252,252に形成されている。導電板252,252が矢印A,B方向のどの位置に位置しても、ボルト76を締めることによって2枚の接点板72,72の間に導電板252,252が強く挟まれて、接点板72,72と導電板252,252が電気的に接続される。絶縁性のボルト78は、一組の接点板72及び接点ブロック74から接続導体80,80を貫いて他方の組の接点板72及び接点ブロック74まで貫通している。ボルト78を締めることによって2枚の接点板72,72の間に接続導体80,80が強く挟まれて、接点板72,72と接続導体80,80が電気的に接続される。即ち、2つのボルト76,78を締めることにより、導電板252,252と接続導体80,80が電気的に接続されることとなる。
第1誘導加熱コイル240を矢印A,B方向に移動させるときはボルト76,78を緩めておき、一方、第1誘導加熱コイル240を固定して高周波電力を供給するときはボルト76,78を締める。このようにすることにより、高周波電源82から高周波電力を第1誘導加熱コイル240に供給できる。なお、第2誘導加熱コイル250には、高周波電源82とは異なる高周波電源から、接点開閉機構70と同じ構造の接点開閉機構を通して高周波電力が供給される。
第1誘導加熱コイル240と第2誘導加熱コイル250の下方には、ワークW3の外周面に冷却液を噴射する冷却ジャケット290が配置されている。冷却ジャケット290は環状のものであり、その内周面には、冷却液が噴射される多数の噴射口292が形成されている。冷却ジャケット290の底部には、冷却液を供給する供給管294が接続されている。この供給管294は下方に延びており、その下端部には、外部のパイプ(図示せず)に接続されて冷却液が供給される冷却液供給口296が形成されている。
冷却ジャケット290の内径は、テーブル222に載置されるワークW3の外径よりも大きい。ワークW3の外周面に冷却液を噴射してこの外周面を急冷するときは、冷却ジャケット290の内周面とワークW3の外周面とが向き合うようにテーブル222を下降させる。
上記した実施例3では、第1誘導加熱コイル240と第2誘導加熱コイル250でワークW3の外周面に形成された溝W3aの壁面W3bを誘導加熱する例を示したが、壁面W3bを第1誘導加熱コイル240で誘導加熱し、ワークW3の内周面に溝を形成してその壁面Wb(図4参照)を第2誘導加熱コイル250で誘導加熱するように構成してもよい。また、ワークW3の外周面に、ワークW2(図7参照)と同様に二つの溝WS,WLが形成されている場合は、第1誘導加熱コイル240で上の溝WSを誘導加熱し、第2誘導加熱コイル250で下の溝WLを誘導加熱するように構成してもよい。
また、ワークW3の内周面及び外周面のうち3箇所以上の円弧状部分を同時に誘導加熱する場合がある。この場合は、これら3箇所以上の円弧状部分を同時に誘導加熱する3つ以上の誘導加熱コイルを誘導加熱装置に備える。さらに、この誘導加熱装置には、これら3つ以上の誘導加熱コイルを互いに独立して移動させる移動機構も備える。各移動機構の構成は、上述した移動機構60と同じ構成である。上記した3つ以上の誘導加熱コイルには、それぞれ別個の高周波電源を接続してもよいし、3つ以上の誘導加熱コイルを幾つかのグループに分けて各グループごとに別個の高周波電源を接続してもよい。
誘導加熱装置の一例を示す斜視図である。 図1の誘導加熱装置をX―Xで切断して模式的に示す断面図である。 ワークWの一部と第1誘導加熱コイルを示す上面図であり、ワークWの内周面から第1誘導加熱コイルを離した状態である。 ワークWと第1誘導加熱コイルの横断面を示す断面図である。 加熱効率を測定する際におけるワークWとコイルの寸法や位置関係を示す模式図である。 実施例2の誘導加熱装置を示す斜視図である。 実施例2の誘導加熱装置とワークを示す断面図である。 実施例3の誘導加熱装置の一例を示す斜視図である。 図8の誘導加熱装置をY―Yで切断して模式的に示す断面図である。
符号の説明
10,100,200 誘導加熱装置
26 ギア
28 シリンダ
30 モータ
40,140,240 第1誘導加熱コイル
40a,140a,240a 第1誘導加熱コイルの凸部
50,150,250 第2誘導加熱コイル
50a,150a,250a 第2誘導加熱コイルの凸部
70 接点開閉機構
82 高周波電源
90,290 冷却ジャケット

Claims (6)

  1. 環状の被加熱物を載置して上下動及び回転する載置台と、
    この載置台に載置された環状の被加熱物のうち中心角が180°未満の第1円弧状部分の内周面又は外周面を誘導加熱する円弧状の第1誘導加熱コイルと、
    前記環状の被加熱物のうち前記第1誘導加熱コイルが誘導加熱する円弧状部分とは異なる第2円弧状部分の内周面又は外周面を誘導加熱する円弧状の第2誘導加熱コイルと、
    前記載置台に載置された前記環状の被加熱物の半径方向に前記第1及び第2誘導加熱コイルを移動させる移動機構とを備えたことを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 前記第1及び第2誘導加熱コイルの下方に配置された、前記被加熱物の内周面又は外周面に冷却液を噴射する冷却ジャケットを備えたことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記環状の被加熱物は、その内周面又は外周面にその周方向に延びる溝が形成されたものであり、
    前記第1及び第2誘導加熱コイルは、該溝の壁面に倣った形状の凸部を有するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記載置台を上下動させる上下動手段と、
    前記載置台を回転させる回転手段とを備えたことを特徴とする請求項1,2,又は3に記載の誘導加熱装置。
  5. 高周波電源に接続されて固定された第1接続導体と前記第1誘導加熱コイルとを接離自在に接続する第1接点開閉機構、及び、
    前記高周波電源とは異なる高周波電源に接続されて固定された第2接続導体と前記第2誘導加熱コイルとを接離自在に接続する第2接点開閉機構を備えたことを特徴とする請求項1から4までのうちのいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  6. 環状の被加熱物を載置して上下動及び回転する載置台と、
    この載置台に載置された環状の被加熱物のうち3箇所以上の円弧状部分の内周面又は外周面を同時に誘導加熱する3つ以上の円弧状の誘導加熱コイルと、
    前記載置台に載置された前記環状の被加熱物の半径方向に前記3つ以上の誘導加熱コイルを移動させる移動機構とを備えたことを特徴とする誘導加熱装置。
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