JP3676972B2 - クランクシャフトの高周波焼入冷却方法とその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ガソリンエンジン又はジーゼルエンジン用のクランクシャフトのピン部とジャーナル部を高周波焼入する高周波焼入冷却方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3に示すように、この種の6気筒のクランクシャフト100は、鍛造加工によりジャーナル部110,120,130,140,150,160,170とピン部210,220,230,240,250,260とが一体成型されている。
従来、前記クランクシャフト100のジャーナル部110,120,‥‥‥,170とピン部210,220,‥‥‥,260の高周波焼入は、該クランクシャフト100を、その中心軸Xのまわりに回転させながら、該ジャーナル部110,120,‥‥‥,170とピン部210,220,‥‥‥,260に、それぞれ高周波誘導加熱コイルを載置し、前記回転に追従して誘導加熱後、冷却を行い高周波焼入れを施工している。
【0003】
前記ジャーナル部110,120,‥‥‥,170及びピン部210,220,‥‥‥,260の形状は、該ジャーナル部同士及び該ピン部同士は同じのため、前記ジャーナル部120とピン部210を例に説明する。該ジャーナル部120は、図4に示すように円柱部121と、該円柱部121に続くR部122と、該R部122に続き前記クランクシャフト100の軸方向に直角に形成されたスラスト部123から成り、前記ピン部210も同様に、円柱部211と、R部212と、スラスト部213から成る。
【0004】
図4に示す硬化層124は、前記円柱部121と、フィレット形状部を含む前記R部122とスラスト部123の焼入れによって得られ、硬化層214は、前記円柱部211と、フィレット形状部を含む前記R部212とスラスト部213の焼入れによって得られたものである。このような焼入れの仕方をフィレットR焼入れと称している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来、前記クランクシャフト100は、該シャフト100のウイークポイントであるピン部210,‥‥及ぴジャーナル部120,‥‥のR部122,212に硬化層124,214と圧縮応力を与えて強化し、疲労限を向上させるべく高周波焼入を行っている。
しかしながら、フィレット部の形状は、エンジンの性能により異なる。さらに、図5(a)及び図5(b)に示すように、円周方向においても、フィレット部の形状が異なっている(図5(b)は、ジャーナル部130における円柱部131、R部132、スラスト部133を示す)。そのため、高周波誘導加熱コイルにより誘導加熱されるフィレット部122,132の領域が円周方向に違いを生じる。
【0006】
該クランクシャフト100のフィレットR焼入れにおいて、フィレット部122,132の薄肉形状部は、熱容量の違いにより高周波誘導加熱コイルにより誘導加熱され易く、また、自己冷却速度が遅いことや、高周波誘導加熱コイルからの直接、噴射冷却が行えないことにより、冷却速度が遅く、該フィレット部122,132のスラスト123,133面に円周方向の焼割れを生じるという問題点があった。
【0007】
他方、図6に示すように、従来のクランクシャフト100のフィレットR焼入用半開放殼形高周波誘導加熱コイル(以下、単に高周波加熱コイルという)20は、黄銅製の一対の側板(コイル保持板)3a,3bと、この側板3a,3b間に取付けられた半開放殼形の高周波加熱コイル頭部4,4と、該高周波加熱コイル頭部4,4に給電線5,5を介して、高周波電力を供給する高周波電源6と、前記側板3a,3bの下端に取付られて前記高周波加熱コイル頭部4の下方位置及び上方位置に配置された焼入冷却用のそれぞれ一対の主冷却液噴射環7,7と主冷却液噴射環8,8と、前記高周波加熱コイル頭部4,4の3箇所に添うように装着される接触部9,9とをがそれぞれ設けられており、前記主冷却液噴射環7,7,8,8は、図示しない冷却液槽から供給管10,10aにより噴射冷却液が供給されている。
【0008】
図7に示すように、クランクシャフト100のジャーナル部120の断面部の焼入硬化層パターンは、フィレット部の形状により図7(a)と図7(b)の2種類に分類される。図7(a)は、円柱部121からフィレット部先端までの距離が片側で短い場合であり、焼入硬化層パターン124がA−B−C−D−S−A線で囲まれる範囲である。図7(b)は、円柱部121からフィレット部先端までの距離が長い場合であり、焼入硬化層パターン124がE−F−G−S−E線で囲まれる範囲である。
【0009】
図8は、主冷却手段としての前記主冷却液噴射環7,7と、前記ジャーナル部120の冷却液噴射の位置関係を示す。前記高周波加熱コイル20からの冷却は、図6に示す構造により前記主冷却液噴射環7,7からの直接噴射冷却は、スラスト面123,123の内側に限られている。このため、フィレット部先端D−Cは、円柱部121、R部122及びスラスト部123への噴射冷却を介して、熱伝導により冷却される。
【0010】
すなわち、高周波誘導加熱された表面部A−R−S−R−D−Cにおいて、表面部A−R−S−R−Dは、前記高周波加熱コイル20の前記主冷却液噴射環7,7により直接噴射冷却されるが、表面部D−Cは、直接噴射冷却されずに、熱伝導による冷却になるから、前記表面部A−R−S−R−DとD−Cとは、冷却速度に違いを生じ、冷却速度の遅いフィレット部125の焼入面に焼割れが発生するおそれがあった。
【0011】
特に、フィレット部125のRから先端部までのスラスト部123は、フィレットR焼入れにより生じる圧縮応力により、フィレット部125が円柱部121のS側に傾くために、該円柱部121のおける圧縮応力との応力バランスが崩れ、焼割れを生じ易いという問題点があった。
【0012】
本発明はかかる点を鑑みなされたもので、その目的は前記問題点を解消し、クランクシャフトのピン部及びジャーナル部の円柱部、R部及ぴスラスト部に形成される焼入硬化層を満足させつつ、フィレット部の焼割れが防止されるクランクシャフトの高周波焼入冷却方法とその装置を提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、前記クランクシャフトのピン部及びジャーナル部の、熱容量の異なる円柱部、フィレットR部及びフィレット部の各部位が、加熱後、均一に噴射冷却され、焼割れ等の欠陥がない安定した焼入硬化層が形成されるクランクシャフトの高周波焼入冷却方法とその装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の構成は、クランクシャフトのピン部及びジャーナル部の円柱部の外周上に高周波誘導加熱コイルを載置し、前記クランクシャフトをその中心軸を中心に回転せしめて前記高周波誘導加熱コイルを前記円柱部外周に追従させつつ、前記円柱部と、フィレットR部及びフィレット部とを高周波誘導加熱し、しかる後に前記ピン部及びジャーナル部を主冷却手段により冷却して、前記ピン部及びジャーナル部の表面を焼入冷却するに際し、前記高周波誘導加熱コイルに、前記主冷却手段の補助冷却手段を固定し、前記クランクシャフトの中心軸に直交する方向に沿って前記ピン部もしくはジャーナル部の円柱部の外周面から突出している前記フィレット部の先端に前記補助冷却手段を前記中心軸に直交する方向において対応させた状態の下で、前記補助冷却手段を前記高周波誘導加熱コイルとともに前記クランクシャフトの回転に追従させつつ、冷却時に、前記補助冷却手段の噴射孔から、前記フィレット部の先端の外周面に冷却液を前記中心軸に直交する方向に噴射して前記フィレット部の先端を補助冷却し、これによって、前記円柱部の熱容量と異なる熱容量を有する前記フィレットR部及び前記フィレット部に、前記円柱部に形成される硬化層と均一になる硬化層を形成すると共に、前記フィレット部の焼入面に焼割れが生じるのを防止する方法である。
【0015】
焼入処理すべき前記ピン部及びジャーナル部の表面における熱容量に対する、前記フィレットR部及び前記フィレット部の熱容量に応じて、前記補助冷却手段から噴射される冷却液の流量は、冷却液の総流量に対して、20ないし50%である方法である。
【0016】
クランクシャフトのピン部及びジャーナル部の円柱部の外周上に高周波誘導加熱コイルを載置し、前記クランクシャフトをその中心軸を中心に回転せしめて前記高周波誘導加熱コイルを前記円柱部外周に追従させつつ、前記円柱部、フィレットR部及びフィレット部を高周波誘導加熱し、しかる後に前記ピン部及びジャーナル部を主冷却手段により冷却して、前記ピン部及びジャーナル部の表面を焼入冷却する装置において、半開放殼形の前記高周波誘導加熱コイルは、前記円柱部のそれぞれを跨ぐように形成されるとともに、前記高周波誘導加熱コイルに前記主冷却手段の補助冷却手段を固定し、前記クランクシャフトの中心軸に直交する方向に沿って前記ピン部もしくはジャーナル部の円柱部の外周面から突出している前記フィレット部の先端に前記補助冷却手段を前記中心軸に直交する方向において対応させた状態の下で、前記補助冷却手段を前記高周波誘導加熱コイルとともに前記クランクシャフトの回転に追従させつつ、冷却時に、前記補助冷却手段の噴射孔から、前記フィレット部の先端の外周面に冷却液を前記中心軸に直交する方向に噴射して前記フィレット部の先端を補助冷却し、これによって、前記円柱部の熱容量と異なる熱容量を有する前記フィレットR部及び前記フィレット部に、前記円柱部に形成される硬化層と均一になる硬化層を形成させると共に、前記フィレット部の焼入面に焼割れが生じるのを防止する装置である。
【0017】
前記補助冷却手段は、前記クランクシャフトの軸方向で前記高周波誘導加熱コイルの両側位置にそれぞれ一対、回転方向に沿って設けられる装置である。
【0018】
前記補助冷却手段の冷却液系統は、主冷却手段の冷却液系統から分岐されるとともに、その分岐流路に、その流量が、総流量の少なくとも20ないし50%調整できる弁が設けられる装置である。
【0019】
本発明のクランクシャフトの高周波焼入冷却方法とその装置は、以上のように構成されているので、前記円柱部の熱容量と異なる熱容量を有する前記フィレットR部及ぴ該フィレット部に、該円柱部に形成される硬化層と均一になる硬化層を形成するとともに、焼割れ等の欠陥がない安定した焼入硬化層を形成できる。
【0020】
また、焼入処理すべき前記ピン部及びジャーナル部の表面における熱容量に対する、前記フィレットR部及び前記フィレット部の熱容量に応じて、前記補助冷却手段から噴射される冷却液の流量を、冷却液の総流量に対して、20ないし50%の範囲で調整できるようにし、全体として均一で、安定した焼入硬化層が形成でき、焼入の品質の向上を図ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。図1は、本発明のクランクシャフトの高周波焼入冷却方法とその装置の一実施の形態を示す、クランクシャフトのピン部及ぴジャーナル部の円柱部をフィレットR焼入れするために使用されるフィレットR焼入用半開放殼形高周波誘導加熱コイル(以下、単に高周波加熱コイルという)の構成図、図2は、前記高周波加熱コイルの冷却液噴射環の、クランクシャフトへの冷却液の噴射状態を説明する図である。
【0022】
図1において、前記クランクシャフト100のジャーナル部110,120,‥‥‥,170及びピン部210,220,‥‥‥,260のそれぞれの円柱部111,121,‥‥‥,171;211,221,‥‥‥,261をフィレットR焼入れするために使用される前記高周波加熱コイル1は、黄銅製の一対の側板(コイル保持板)3a,3bと、この側板3a,3b間に取付けられた半開放殼形の高周波加熱コイル頭部4,4と、該高周波加熱コイル頭部4,4に給電線5,5を介して、高周波電力を供給する高周波電源6と、前記側板3a,3bの下端に取付られて前記高周波加熱コイル頭部4,4の下方位置及び上方位置にそれぞれ配置された焼入冷却用のそれぞれ一対の主冷却液噴射環7,7と主冷却液噴射環8,8と、前記それぞれ一対の主冷却液噴射環7,7;8,8の一対の補助冷却液噴射環15,15と、前記高周波電源6と前記給電線5とを接続するための一対の接続端子11,11と、接続端子11,11および給電線5,5を保持するために前記側板3a,3bの上端側に取付けられた絶縁性材料から成るブロック12と、前記クランクシャフトの誘導加熱される円柱部(例えば、前記ジャーナル部120)と前記高周波加熱コイル頭部4,4との間を、僅かな隙間で保つための複数箇所(本実施の形態では、3箇所で、前記高周波加熱コイル頭部4,4のほぼ真上の中央部分と、それらの両端部分)に添うように装着される、セラミック製又は超硬製の接触部9,9とをそれぞれ具備している。
【0023】
前記高周波加熱コイル1に固定された、前記主冷却液噴射環7,7;8,8の補助冷却用としての前記補助冷却液噴射環15,15(補助冷却手段)は、前記クランクシャフト100の軸方向で前記高周波加熱コイル頭部4,4の両側位置にそれぞれ一対、回転方向に沿って設けられ、クランクシャフト100の中心軸に直交する方向に沿って突出しているフィレット部125の先端(図2においてC−Dで示される、円柱部121に対して中心軸に直交する方向に突出している突出端)に前記補助冷却液噴射環15,15(補助冷却手段)が前記中心軸に直交する方向において対応された状態の下で、前記補助冷却液噴射環15,15が前記高周波誘導加熱コイルとともにクランクシャフト100の回転に追従されるようになっている。かくして、前記補助冷却液噴射環15,15により、前記クランクシャフト100の前記ジャーナル部110,120,‥‥‥及び前記ピン部210,220,‥‥‥の前記フィレットR部及び前記フィレット部の先端を直接、冷却するようになっている。
【0024】
前記補助冷却液噴射環15,15の冷却液系統は、前記主冷却液噴射環7,7;8,8の冷却液供給管10から、冷却液供給管16,16により分岐されるとともに、その供給管16,16の管路上に、その流量が、総流量の0ないし50%(少なくとも20ないし50%)調整できる調整弁17,17が設けられている。
【0025】
ここで、前記高周波加熱コイル1は、図示しない支持機構によって直下状態で保持されている。また、前記クランクシャフト100の中心軸Xを中心に回転されるのに伴い、図示しないワーク追従機構により、前記高周波加熱コイル頭部4,4が、前記誘導加熱される円柱部、例えば、ジャーナル部120の円柱部121上に載置された状態のまま、前記高周波加熱コイル1が該円柱部121に追従して移動し得るように構成されている。(以下、代表的に、前記ジャーナル部120について説明する)
【0026】
なお、前記誘導加熱される前記円柱部121の外周面には、前記3箇所に前記接触子9,9が当接され、これにより高周波加熱コイル頭部4,4の半円状部と、前記円柱部121の外周面とが、僅かな所定間隔を隔てられており、この状態で、該円柱部121が前記高周波誘導加熱コイル頭部4,4により高周波誘導加熱される。
【0027】
また、前述のように、主ジャケットである前記それぞれ一対の冷却液噴射環7,7;8,8及び補助ジャケットである前記一対の冷却液噴射環15,15には、冷却液供給管10,10a,16が接続されており、図示しない冷却液槽から、冷却液が供給されているので、前記円柱部121を誘導加熱後、これらの冷却液噴射環7,7;8,8;15,15から所定のタイミングで冷却液が前記クランクシャフト100の前記円柱部、前記フィレットR部及び前記フィレット部の先端に向けて、直接噴射され、これらを冷却する。
【0028】
次いで、図2により、前記高周波加熱コイル1の主及び補助の冷却液噴射環7,7;8,8;15,15の噴射状態を説明する。
前記主ジャケットである冷却液噴射管7,7;8,8は、誘導加熱される前記クランクシャフト1のジャーナル部120又はピン部のスラスト面123内に位置し、該ジャーナル部120又はピン部の円柱部121の加熱面である、A−R−S−R−Dの表面に焼入冷却液を噴射して冷却する。 前記補助ジャケットである補助冷却液噴射環15,15は、フィレット部125の先端を噴射冷却可能にするため、前記クランクシャフト100を、その中心軸Xを中心にして、回転してもフィレット部125の先端と干渉しない位置に配置され、前記円柱部121の加熱面であるD−Cの表面に冷却液を噴射し冷却できる構造である。
【0029】
すなわち、前記補助冷却液噴射環15,15は、前記それぞれ一対の主冷却液噴射環7,7;8,8は、前記クランクシャフト1の前記ジャーナル部120及び前記ピン部の円柱部121を直接、冷却し、前記一対の補助冷却液噴射環15.15は、前記クランクシャフト1の前記ジャーナル部120及び前記ピン部の前記フィレットR部及び前記フィレット部を直接、冷却する。
【0030】
このため、前記補助冷却液噴射環15,15を使用することで、誘導加熱された前記円柱部121の表面A−R−S−R−D−Cは、主及び補助冷却液噴射環7,7;8,8;15,15から焼入冷却液が噴射されることにより、表面D−C(フィレット部の先端)の冷却の遅れがなくなり、焼き割れを防止することができる。さらに、前記円柱部121の表面における熱容量に応じて、焼入冷却液の総流量に対し、前記補助冷却液噴射環15,15の焼入冷却液の流量を、前記調整弁17,17を調整して、20〜50%にすることで、誘導加熱された前記表面部の冷却速度が均一となり、均一な焼入硬化層が形成でき、焼入歪みの発生を防止することができる。
【0031】
[実施例] 本実施の形態における具体的な実施例を、以下に示す。
(1)ワーク(被加工物):6気筒クランクシャフト
(a)材質:S50C+Mn(1.2%)
(b)ジャーナル部寸法:ジャーナル径φ150mm、ジャーナル幅55mm
(c)ピン部寸法:ピン径φ100mm、ピン幅90mm
(d)全長:1500mm
(2)高周波誘導加熱条件
i)ジャーナル部
(a)周波数:10kHz
(b)出力:240kW
(c)加熱時間:24sec
(d)回転数:30rpm
ii)ピン部
(a)周波数:10kHz
(b)出力:230kW
(c)加熱時間:24sec
(d)回転数:20rpm
(3)冷却条件
(a)冷却液:ユーコンクェンチャントA(8%)
(b)液温:30℃
(c)流量:400L/min
ジャーナル:補助冷却液噴射環流量42%
ピン:補助冷却液噴射環流量34%
(d)冷却時間:40sec
【0032】
前記加工条件によりジャーナル部及びビン部をフィレットR焼入れを施したときの加熱部には、主冷却液噴射環及び補助冷却液噴射環からの焼入冷却液の噴射冷却により、円柱部とフィレット部がともに冷却され、該フィレット部の一部が遅れて冷却されることはない、さらに、焼入冷却液の総流量に対し、補助冷却液噴射環の焼入冷却液流量を20〜50%とすることで、円柱部とフィレット部の流量バランスがよく、焼入面に発生する圧縮応力が均一となり、焼割れの発生はみられない。
【0033】
また、全長1500mmのクランクシャフトの全ピン部及び全ジャーナル部のフィレットR焼入後の曲がりは、全長550mmのクランクシャフトの全ピン部及ぴジャーナル部のフィレットR焼入れの曲がり値と同程度の0.45mm(TIR)であった。
【0034】
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明の技術的思想に基き、前記構成の範囲内において各種の変更、付加が可能である。例えば、補助冷却液噴射環の形状を円弧状とすることや、補助冷却液噴射環の個数を増し、配置を45度方向等に分割することにより、高周波加熱コイルに取付ることができ、本発明が適応可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明のクランクシャフトの高周波焼入冷却方法によれば、高周波誘導加熱コイルに、主冷却手段の補助冷却手段を固定し、クランクシャフトの中心軸に直交する方向に沿って突出しているフィレット部の先端に補助冷却手段を中心軸に直交する方向において対応させた状態の下で、補助冷却手段を高周波誘導加熱コイルとともに前記クランクシャフトの回転に追従させつつ、冷却時に、補助冷却手段の噴射孔から、フィレット部の先端に冷却液を中心軸に直交する方向に噴射してフィレット部の先端を冷却し、これによって、円柱部の熱容量と異なる熱容量を有するフィレットR部及びフィレット部に、円柱部に形成される硬化層と均一になる硬化層を形成するので、クランクシャフトのピン部及びジャーナル部の円柱部、フィレットR部及びフィレット部に形成される焼入硬化層を満足させつつ、フィレット部の焼割れを防止することができる。
【0036】
そして、熱容量の異なる円柱部及びフィレットR部及びフィレット部の各部位が主冷却手段と補助冷却手段から同時に冷却液が噴射冷却され、フィレット部の薄肉部の冷却遅れを解決でき、焼割れ等の欠陥がない安定した焼入硬化層を形成することができる。
さらに、焼入冷却液の総流量に対する補助冷却液噴射環の焼入冷却液の流量を20〜50%とすることで、焼割れがなく安定した焼入硬化層を形成でき、焼入後の曲がりも少ないクランクシャフトを製作することができるという優れた効果を奏する。
【0037】
本発明のクランクシャフトの高周波焼入冷却装置によれば、半開放殼形の高周波誘導加熱コイルは、クランクシャフト円柱部のそれぞれを跨ぐように形成されるとともに、該高周波誘導加熱コイルに主冷却手段の補助冷却手段を固定して、該高周波誘導加熱コイルとともに前記クランクシャフトの回転に追従させつつ、冷却時、該補助冷却手段の噴射孔から、直接フィレットR部及びフィレット部に冷却液を噴射して冷却し、前記円柱部の熱容量と異なる熱容量を有する該フィレットR部及ぴ該フィレット部に、該円柱部に形成される硬化層と均一になる硬化層を形成させるので、クランクシャフトのピン部及びジャーナル部の円柱部、R部及ぴスラスト部に形成される焼入硬化層を満足させつつ、フィレット部の焼割れを防止することができる。
【0038】
そして、熱容量の異なる円柱部及びフィレットR部及びフィレット部の各部位が、加熱後、均一に噴射冷却され、焼割れ等の欠陥がない安定した焼入硬化層を形成することができるとともに、その作業性をよくすることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクランクシャフトの高周波焼入冷却方法とその装置の一実施の形態を示す、クランクシャフトのピン部及ぴジャーナル部の円柱部をフィレットR焼入れするために使用される高周波加熱コイルの構成図である。
【図2】前記高周波加熱コイルの冷却液噴射環の、クランクシャフトへの冷却液の噴射状態を説明する図である。
【図3】クランクシャフトの正面図である。
【図4】クランクシャフトの焼入部の形状とフィレットR焼入れの硬化層パターンを示す部分断面図である。
【図5】フィレットR焼入れの焼割れ部位を示す斜視図で、図5(a)は、ジャーナル部120付近における斜視図、図5(b)は、ジャーナル部130付近における斜視図である。
【図6】従来のクランクシャフトのピン部及ぴジャーナル部の円柱部をフィレットR焼入れするために使用される高周波加熱コイルの構成図である。
【図7】従来のフィレット部の形状とR焼入硬化層パターンを示す部分断面図で、図7(a)は、円柱部からフィレット部先端までの距離が片側で短い場合を示す図、図7(b)は、円柱部からフィレット部先端までの距離が長い場合を示す図である。
【図8】従来の主冷却液噴射環から、クランクシャフトのジャーナル部への噴射冷却を示す関係図である。
【符号の説明】
1,20 高周波加熱コイル
3a,3b 側板(コイル保持板)
4 高周波加熱コイル頭部
5 給電線
6 高周波電源
7,8 主冷却液噴射環
9 接触部
10,10a,16 冷却液供給管
15 補助冷却液噴射環
17 調整弁
100 クランクシャフト(被加工物)
110,120,‥‥‥,170 ジャーナル部
210,220,‥‥‥,260 ピン部
121,211 円柱部
122,212 R部(フィレット部を含む)
123,213 スラスト部
124,214 硬化層
125,215 フィレット部
Claims (5)
- クランクシャフトのピン部及びジャーナル部の円柱部の外周上に高周波誘導加熱コイルを載置し、前記クランクシャフトをその中心軸を中心に回転せしめて前記高周波誘導加熱コイルを前記円柱部外周に追従させつつ、前記円柱部と、フィレットR部及びフィレット部とを高周波誘導加熱し、しかる後に前記ピン部及びジャーナル部を主冷却手段により冷却して、前記ピン部及びジャーナル部の表面を焼入冷却するに際し、
前記高周波誘導加熱コイルに、前記主冷却手段の補助冷却手段を固定し、
前記クランクシャフトの中心軸に直交する方向に沿って前記ピン部もしくはジャーナル部の円柱部の外周面から突出している前記フィレット部の先端に前記補助冷却手段を前記中心軸に直交する方向において対応させた状態の下で、前記補助冷却手段を前記高周波誘導加熱コイルとともに前記クランクシャフトの回転に追従させつつ、冷却時に、前記補助冷却手段の噴射孔から、前記フィレット部の先端の外周面に冷却液を前記中心軸に直交する方向に噴射して前記フィレット部の先端を補助冷却し、
これによって、前記円柱部の熱容量と異なる熱容量を有する前記フィレットR部及び前記フィレット部に、前記円柱部に形成される硬化層と均一になる硬化層を形成すると共に、前記フィレット部の焼入面に焼割れが生じるのを防止するようにしたこと、
を特徴とするクランクシャフトの高周波焼入冷却方法。 - 焼入処理すべき前記ピン部及びジャーナル部の表面における熱容量に対する、前記フィレットR部及び前記フィレット部の熱容量に応じて、前記補助冷却手段から噴射される冷却液の流量は、冷却液の総流量に対して、20ないし50%であることを特徴とする請求項1に記載のクランクシャフトの高周波焼入冷却方法。
- クランクシャフトのピン部及びジャーナル部の円柱部の外周上に高周波誘導加熱コイルを載置し、前記クランクシャフトをその中心軸を中心に回転せしめて前記高周波誘導加熱コイルを前記円柱部外周に追従させつつ、前記円柱部、フィレットR部及びフィレット部を高周波誘導加熱し、しかる後に前記ピン部及びジャーナル部を主冷却手段により冷却して、前記ピン部及びジャーナル部の表面を焼入冷却する装置において、
半開放殼形の前記高周波誘導加熱コイルは、前記円柱部のそれぞれを跨ぐように形成されるとともに、
前記高周波誘導加熱コイルに前記主冷却手段の補助冷却手段を固定し、
前記クランクシャフトの中心軸に直交する方向に沿って前記ピン部もしくはジャーナル部の円柱部の外周面から突出している前記フィレット部の先端に前記補助冷却手段を前記中心軸に直交する方向において対応させた状態の下で、前記補助冷却手段を前記高周波誘導加熱コイルとともに前記クランクシャフトの回転に追従させつつ、冷却時に、前記補助冷却手段の噴射孔から、前記フィレット部の先端の外周面に冷却液を前記中心軸に直交する方向に噴射して前記フィレット部の先端を補助冷却し、
これによって、前記円柱部の熱容量と異なる熱容量を有する前記フィレットR部及び前記フィレット部に、前記円柱部に形成される硬化層と均一になる硬化層を形成させると共に、前記フィレット部の焼入面に焼割れが生じるのを防止すること、
を特徴とするクランクシャフトの高周波焼入冷却装置。 - 前記補助冷却手段は、前記クランクシャフトの軸方向で前記高周波誘導加熱コイルの両側位置にそれぞれ一対、回転方向に沿って設けられることを特徴とする請求項3に記載のクランクシャフトの高周波焼入冷却装置。
- 前記補助冷却手段の冷却液系統は、主冷却手段の冷却液系統から分岐されるとともに、その分岐流路に、その流量が、総流量の少なくとも20ないし50%調整できる弁が設けられることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のクランクシャフトの高周波焼入冷却装置。
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