JP2005132004A - 断熱パネル用バリア性外装材料及び断熱パネル - Google Patents

断熱パネル用バリア性外装材料及び断熱パネル Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、耐熱性および高いバリア性能を有し、熱伝導率が小さく、断熱効果に優れる、実用性の高い断熱パネル用バリア性外装材料およびその外装材料を用いた断熱パネルを提供することを目的とする。
【解決手段】耐熱性を有するプラスチックフィルム基材の片面に、少なくとも、金属酸化物からなる蒸着薄膜層、ガスバリア性被覆層、金属酸化物からなる蒸着薄膜層を順次積層してなるセラミック蒸着フィルムを2枚以上の複数積層してなることを特徴とする断熱パネル用バリア性外装材料およびそのバリア性外装材料を用いた断熱パネルである。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷蔵庫、低温コンテナ等に取り付けて、耐熱性に優れ、高バリア性能を有し、熱伝導率が小さく、優れた断熱効果を発揮する実用性の高い断熱パネル用バリア性外装材料及び断熱パネルに関するものである。
冷蔵庫、低温コンテナ等には、従来から種々の断熱材が用いられており、特に、断熱性能の優れた断熱材として、内部に気密室を形成する外装体の内部に、断熱性コア材を充填し、気密室を真空排気した構成の真空断熱材が使用されている。この外装体は、内部を長期間真空状態を保持すると共に、外部からのガスの進入を防ぐため、ガスバリア性の優れた材料を使用していた。
このガスバリア性の優れた材料として、アルミニウム箔、またはアルミニウム蒸着フィルムが一般的に採用されていた。前記材料は、バリア材として用いることで、ガスバリア性を満足するが、さらに突き刺し強度を付与するため、バリア材の外側に機械的な強度が優れたポリアミドフィルム、ポリエステルフィルムを合わせて使用することにより、バリア材のピンホール等の発生を防止していた。
以下に、特許文献を記す。
特開平7−113493号公報 特開平9−317986号公報 特開平6−213561号公報 ここで、ポリアミドフィルムフィルムは、突き刺し強度が優れているので、このポリアミドフィルムにに金属酸化物を蒸着したフィルムを用い、前記ポリエステルフィルムを省略した簡易な構造が提案されている(特許文献1)。一方、金属酸化物を蒸着したフィルムを使用した断熱材が提案されている。金属酸化物を蒸着するフィルムとして、ポリアミドフィルムの他各種フィルムの例が挙げられているが、ポリアミドフィルムを用いない構成は、突き刺し強度が不足し、真空断熱材の外装体として不十分である。
また、ポリアミドフィルムに酸化珪素を蒸着したフィルムを用いた場合、初期のガスバリア性は満足するものの、高湿度下で使用に合わせたテストを行うと、ポリアミドフィルムと酸化珪素蒸着層との間の密着強度が低下し、剥離する現象が発生した。
ポリエステル系ウレタン樹脂塗布層を設けたポリアミドフィルムとして延伸ナイロンの塗布層に金属酸化物蒸着層を設け、蒸着層面に水溶性高分子と金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む被覆層を設けた、バリア材を有する包装材料を用いて、真空の気密室を形成したことを真空断熱材が提案されている(特許文献2)。しかしながら、この構成においてもバリア性が不十分であった。
さらに、アルミニウム箔をラミネート構成したガスバリヤーフィルム、アルミニウム箔に限らずその他の金属箔、金属箔の代わりに樹脂フィルム上に金属を蒸着したガスバリヤーフィルムが提案されている(特許文献3)。アルミニウム箔や金属を蒸着したガスバリヤーフィルムのなどの金属は熱伝導率が大きいために断熱効果が低下する「ヒートブリッ
ジ」現象が問題となっていた。
そこで、真空断熱パネル用バリア性外装材料などとして、耐熱性を持ち、アルミニウム箔などと同等の高度のバリア性を有し、かつ熱伝導率の小さい、優れた耐熱効果発揮する断熱パネル用バリア性外装材料が求められていた。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、耐熱性および高いバリア性能を有し、熱伝導率が小さく、断熱効果に優れる、実用性の高い断熱パネル用バリア性外装材料およびその外装材料を用いた断熱パネルを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、すなわち
請求項1に係る発明は、
耐熱性を有するプラスチックフィルム基材の片面に、少なくとも、金属酸化物からなる第1の蒸着薄膜層、ガスバリア性被覆層、金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層を順次積層してなるセラミック蒸着フィルムを2枚以上の複数積層してなることを特徴とする断熱パネル用バリア性外装材料である。
請求項2に係る発明は、
耐熱性を有するプラスチックフィルム基材の片面に、少なくとも、金属酸化物からなる第1の蒸着薄膜層、第1のガスバリア性被覆層、金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層、第2のガスバリア性被覆層を順次積層してなるセラミック蒸着フィルムを2枚以上の複数積層してなることを特徴とする請求項1記載の断熱パネル用バリア性外装材料である。
請求項3に係る発明は、
前記金属酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムのいずれかであることを特徴とする請求項1または2記載の断熱パネル用バリア性外装材料である。
請求項4に係る発明は、
前記ガスバリア性被覆層が、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド及びその加水分解物又は(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の断熱パネル用バリア性外装材料である。
請求項5に係る発明は、
前記金属アルコキシドが、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウム、或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項4記載の断熱パネル用バリア性外装材料である。
請求項6に係る発明は、
前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項4または5記載の断熱パネル用バリア性外装材料である。
請求項7に係る発明は、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の断熱パネル用バリア性外装材料の断熱コア材を収容する面にシーラント層を設けたことを特徴とする断熱パネル用バリア性外装材料である。
請求項8に係る発明は、
請求項1〜7のいずれか1項に記載のを用いたことを特徴とする断熱パネルである。
本発明の断熱パネル用バリア性外装材料は、以上の構成からなるので、耐熱性を持ち、高いバリア性能を有し、熱伝導率が小さく、優れた断熱効果を発揮する実用性の高い断熱断熱コア材を収容する収容材として適している。さらに、耐屈曲性、耐ピンホール性の特性にも優れるものである。
本発明の断熱パネル用バリア性外装材料は、断熱コア材として真空断熱材を構成すれば真空断熱材として、冷蔵庫、低温コンテナ、プレハブパネルなどの建築用断熱材などとして広く適用できる。
以下に、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1〜5は、本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料の一例を示す断面図である。また、図6は、本発明の断熱パネル用バリア性外装材料を用いて断熱コア材を収容した真空断熱パネルの一例を示す断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料10は、耐熱性を有するプラスチックフィルム基材1の片面に、少なくとも、金属酸化物からなる第1の蒸着薄膜層2、ガスバリア性被覆層3、金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層2を順次積層してなるセラミック蒸着フィルム4を2枚用いて、蒸着薄膜層2どうしを接着剤層7を介して積層してなる構成の断熱パネル用バリア性外装材料である。ここで、第1の蒸着薄膜層と第2の蒸着薄膜層2は、同一の金属酸化物からなる蒸着薄膜層であってもよいし、また、異なる金属酸化物からなる蒸着薄膜層であってもよい。
また、図2に示すように、本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料20は、耐熱性を有するプラスチックフィルム基材1の片面に、少なくとも、金属酸化物からなる第1の蒸着薄膜層2、第1のガスバリア性被覆層3、金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層2を順次積層してなるセラミック蒸着フィルム4を2枚用いて、蒸着薄膜層2の面とプラスチックフィルム基材1の面とを、接着剤層7を介して積層してなる構成の断熱パネル用バリア性外装材料である。ここで、第1の蒸着薄膜層と第2の蒸着薄膜層2は、同一の金属酸化物からなる蒸着薄膜層であってもよいし、また、異なる金属酸化物からなる蒸着薄膜層であってもよい。
また、図3に示すように、本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料30は、図2に示した構成の断熱パネル用バリア性外装材料20の蒸着薄膜層2上に、接着剤層7を介してシーラント層5を積層してなる構成の断熱パネル用バリア性外装材料である。
さらに、図4に示すように、本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料40は、耐熱性を有するプラスチックフィルム基材1の片面に、少なくとも、金属酸化物からなる第1の蒸着薄膜層2、第1のガスバリア性被覆層3、金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層2、第2のガスバリア性被覆層3を順次積層してなるセラミック蒸着フィルム6を2枚用いて、第2のガスバリア性被覆層3の面とプラスチックフィルム基材1の面とを、接着剤層7を介してを積層してなる構成の断熱パネル用バリア性外装材料である。ここで、第1の蒸着薄膜層と第2の蒸着薄膜層2は、同一の金属酸化物からなる蒸着薄膜層であってもよいし、また、異なる金属酸化物からなる蒸着薄膜層であってもよい。
さらに、図5に示すように、本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料50は、図4に示した構成の断熱パネル用バリア性外装材料40の第2のガスバリア性被覆層3上に、接着剤層7を介してシーラント層5を積層してなる構成の断熱パネル用バリア性外装材料である。
本発明で用いられる耐熱性を有するプラスチックフィルム基材1としては、耐熱性に優れる合成樹脂からなるプラスチックフィルムであれば特に限定されないが、例えばポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂などからなるプラスチックフィルムが挙げられる。
ポリエステル系樹脂フィルムとしての樹脂材料としては、ホモポリエステル樹脂のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、以下の共重合ポリエステル樹脂、例えばテレフタル酸、とエチレングリコールを基体とするポリエチレンテレフタレート構造のポリエステル樹脂に、2塩基酸としてイソフタル酸、フタル酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、などをグリコールとしてジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポロピレングリコール、ポリポロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ビスフェノール誘導体のエチレンオキサイド付加体を共重合したもの、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂やポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂などを挙げることができる。
ポリアミド系樹脂フィルムとしての樹脂材料としては、具体例としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン7)、ポリ−9−アミノノナン酸(ナイロン9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラウリンラクタム(ナイロン12)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン2,6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン4,6)、ポリヘキサメチレンジアジパミド(ナイロン6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン6,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン8,6)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン10,6)、ポリデカメチレンセバカミド(ナイロン10,10)、ポリドデカメチレンドデカミド(ナイロン12,12)、メタキシレンジアミン−6ナイロン(MXD6)等を挙げることができる。
また、コポリアミドの例としては、カプロラクタム/ラウリンラクタム共重合体、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、ラウリンラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体、エチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体等を挙げることができる。
本発明で用いられる耐熱性を有するプラスチックフィルム基材1として、種々列挙したが、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、延伸ナイロンなどが最も好適に使用できる。
上記のプラスチックフィルム基材1の金属酸化物からなる蒸着薄膜層を形成する側のフィルム表面上に、コロナ処理、低温プラズマ処理、リアクティブイオンエッチング(RIE)を利用したプラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理、溶剤処理などのいずれかの処理を施してもよい。
本発明における第1および第2の蒸着薄膜層2を構成する金属酸化物としては、珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫などの酸化物の単体、あるいはそれらの複合物
からる金属酸化物が挙げられるが、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムの単体、あるいはそれらの複合物が好ましく用いられる。
蒸着薄膜層2の厚さは、用いられる金属酸化物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがあるので問題がある。より好ましくは、10〜150nmの範囲内にあることである。
金属酸化物からなる蒸着薄膜層をプラスチック基材上に形成する方法としては種々在り、通常の真空蒸着法により形成することができる。また、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることも可能である。但し生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましいが、蒸発材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式を用いることがより好ましい。また蒸着薄膜層と基材の密着性及び蒸着薄膜層の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素等の各種ガスなど吹き込む反応蒸着を用いてもよい。
第1および第2のガスバリア性被覆層3は、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド及びその加水分解物、または(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤からなる。水溶性高分子と塩化錫を水系(水あるいは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、あるいはこれに金属アルコキシドを直接、あるいは予め加水分解させるなどの処理を行ったものを混合した溶液を、ポリアミドフィルム1に塗布層2を介して設けた金属酸化物蒸着層3にコーティング、加熱乾燥し、形成したものである。コーティング剤に含まれる各成分について以下に詳述する。
本発明でコーティング剤に用いられる水溶性高分子はポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。特にポリビニルアルコール(PVA)を本発明のガスバリア性積層体のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから、酢酸基が数%しか残存していない完全けん化PVAまでを含み、特に限定されるものではない。
さらに、金属アルコキシドは、テトラエトキシシラン〔Si(OC254〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C373〕などの一般式、
M(OR)n
(M:Si、Ti、Ai、Zr等の金属、R:CH3 、C25 等のアルキル基)で表せるものである。中でも、テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
上述した各成分を単独またはいくつかを組み合わせてコーティング剤に加えることができ、さらにコーティング剤のバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、あるいは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤など公知の添加剤を加えることができる。
例えば、コーティング剤に加えられるイソシアネート化合物は、その分子中に2個以上のイソシアネート基(NCO基)を有するものであり、例えばトリレンジイソシアネート(TDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート(TTI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)などのモノマー類と、これらの重合体、誘導体などがある。
コーティング剤の塗布方法には、通常用いられる、ディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段が用いられる。ガスバリア性被覆層3の厚さはコーティング剤の種類によって異なるが、乾燥後の厚さが約0.01〜100μmの範囲であればよいが、50μm以上では、膜にクラックが生じやすくなるため、0.01〜50μmとすることが望ましい。
上記で得られるセラミック蒸着フィルム4,6を複数枚積層する際の貼り合わせ方法としては、ドライラミネーション法が望ましい。
ドライラミネーションする際に用いられる接着剤7としては、ポリエステル系、ポリエチレンイミン系、ポリエーテル系、シアノアクリレート系、ウレタン系、有機チタン系、ポリエーテルウレタン系、エポキシ系、ポリエステルウレタン系、イミド系、イソシアネート系などの各種接着剤が用いられる。
上記のセラミック蒸着フィルムを複数枚積層して得られる断熱パネル用バリア性外装材料を断熱コア材を収容して用いる場合、例えば、図3、5に示すように断熱パネル用バリア性外装材料の片面に、シーラント層を設ける。このシーラント層は断熱コア材を収容する袋状包装体などを形成する際の接着層として設けられるものである。
シーラント層を構成する材料としては、ヒートシール性を有する樹脂であれば目的に応じて使用することができるが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等の樹脂が用いられる。厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。耐熱性を考慮するさいはシーラント層を高密度ポリエチレン(HDPE)、未延伸ポリプロピレン(CPP)のように耐熱性を有する材料を用いればよい。このシーラント層は、フィルム化した材料を接着剤を介してラミネートして設けてもよいし、溶融した樹脂を直接押出しコーティングによりラミネートしてもよい。
次に、本発明の断熱パネル用バリア性外装材料を用いた真空断熱パネルについて図3を参照して説明する。
図6に示すように、片面にシーラント層を形成した本発明のバリア性外装材料70のシーラント層を内面に設け、断熱コア材料を収容する収容材70として、断熱性コア材料80を充填し真空包装することにより真空断熱パネル60を得る。この断熱性コア材料は、合成樹脂発泡体、シリカやパーライト等の粉末を一定の形状に成形した成形体、ケイ酸カルシウム成形体等が使用される。
バリア性外装材料の厚みは、真空維持性能や機械的強度、加圧圧縮時の変形性などを考慮して設定され、通常は50〜150μm程度のものが好ましい。バリア性外装材料は、予め袋状あるいは容器状など、真空断熱性コア材料として合成樹脂発泡体を収容し易い形態に加工されたものであってもよいし、平坦なシート状のままで用意され、合成樹脂発泡体を収容する際に、合成樹脂発泡体を包んで使用するようにしてもよい。
真空断熱性コア材料として合成樹脂発泡体の内部空間を真空化し易く、断熱性に優れた連続気泡の発泡体が好ましい。内部空間を真空にしても気泡が崩れない形状維持性を有しているものが好ましい。具体的には、連続気泡の硬質ポリウレタン発泡体が好ましい材料となる。合成樹脂発泡体の密度は40〜100kg/m3程度が好ましく、平均気泡径は100μm程度以下のものが好ましい。合成樹脂発泡体は、予めブロック状あるいは板状に発泡成形されたものを、バリア性外装材料に収容可能な寸法形状に裁断して使用することができる。
合成樹脂発泡体の形状は、真空断熱材として一般的な矩形状のもののほか、用途に合わせて、円板状その他の異形状、部分的に凹凸のある形状などでもよい。合成樹脂発泡体の寸法は、15〜70mm程度のものが好ましい。合成樹脂発泡体の厚みは、最終的に必要とされる真空断熱材における合成樹脂発泡体の厚みに対して、加圧圧縮による目減り分を考慮した厚みに設定しておく。
バリア性外装材料への合成樹脂発泡体の収容、内部空間の脱気による真空化、および、可撓性収容材の密封は、通常の真空断熱材の製造技術と同様に行われる。具体的には、合成樹脂発泡体を真空吸引口となる部分を除いてバリア性外装材料で覆い、真空吸引口からバリア性外装材料の内部空間の空気を排出する。バリア性外装材料の内部空間を脱気すると、バリア性外装材料が合成樹脂発泡体の外形に密着するまで内部空間が狭くなったあと、合成樹脂発泡体にバリア性外装材料が密着した状態で合成樹脂発泡体の内部の空気が排出されて真空状態になる。所定の真空度が達成されれば、真空吸引口を封鎖して、バリア性外装材料を密封する。
内部空間の真空度は、要求される断熱性能によっても異なるが、通常0.1〜1.0Torrに設定される。バリア性外装材料の密封は、バリア性外装材料に設けたシーラント層の熱融着による接着などが採用される。
合成樹脂発泡体が収容されたバリア性外装材料を加圧して加圧圧縮する。加圧装置は、通常のプレス装置が使用できる。加圧装置には、バリア性外装材料の形状に対応する加圧型を備えておくことができる。加圧圧力は、5kg/cm2程度が好ましい。加圧と同時に加熱することもできる。加圧によって、バリア性外装材料に収容された合成樹脂発泡体は、主に厚み方向に圧縮される。合成樹脂発泡体が永久変形を起こすまで圧縮する必要がある。バリア性外装材料の内部空間は、実質的に空気が存在しない真空状態なので、密封されていても、合成樹脂発泡体の変形に合わせて容易に圧縮される。
以下に、本発明の具体的な実施例について説明する。
<実施例1>
プラスチックフィルム基材として、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリエステルフィフムを用いて、このフィルム基材の片面に電子線加熱方式により真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させそこに酸素ガスを導入し、厚さ40nmの酸化アルミニウム(アルミナ)を蒸着して、金属酸化物からなる第1の蒸着薄膜層を形成した。次いで、下記組成からなるガスバリア性被覆溶液をグラビアコート法により塗布形成し、乾燥機で120℃、1分間乾燥させ、厚さ約0.5μmの第1のガスバリア性被覆層を形成した。次に、このガスバリア性被覆層の上に、上記と同様にして、酸化アルミニウム(アルミナ)を蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層を積層して形成した下記構成の本発明におけるセラミック蒸着フィルムを作成した。
PET層/酸化アルミニウム第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化アルミニ
ウム第2蒸着薄膜層
[ガスバリア性被覆溶液の組成]
テトラエトキシシラン〔Si(OC254〕10.4gに塩酸(0.1N)を89.6g加え、30分間撹拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO2換算)の加水分解溶液(A)と、ポリビニルアルコールの3.0wt%の水/イソプロピルアルコール(90/10)溶液(B)を混合した組成。
<実施例2>
プラスチックフィルム基材として、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリエステルフィフムを用いて、このフィルム基材の片面に電子線加熱方式により真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させそこに酸素ガスを導入し、厚さ40nmの酸化アルミニウムを蒸着して、金属酸化物からなる第1の蒸着薄膜層を形成した。次いで、実施例1と同様のガスバリア性被覆溶液をグラビアコート法により塗布形成し、乾燥機で120℃、1分間乾燥させ、厚さ約0.5μmの第1のガスバリア性被覆層を形成した。次に、このガスバリア性被覆層の上に、上記と同様にして、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層を形成した。さらに、この蒸着薄膜層の上に、前記と同様の第2のガスバリア性被覆層を積層して形成した本発明における下記構成のセラミック蒸着フィルムを作成した。
PET層/酸化アルミニウム第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化アルミニウム第2蒸着薄膜層/第2ガスバリア性被覆層
<実施例3>
実施例1において、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる蒸着薄膜層2の代わりに、酸化珪素(SiO)を蒸着源として、酸化珪素を蒸着してなる金属酸化物からなる第1および第2の蒸着薄膜層を形成した以外は実施例1と同様に本発明における下記構成のセラミック蒸着フィルムを作成した。
PET層/酸化珪素第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化珪素第2蒸着薄膜層
<実施例4>
実施例2において、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる蒸着薄膜層2の代わりに、酸化珪素(SiO)を蒸着源として、酸化珪素を蒸着してなる金属酸化物からなる第1および第2の蒸着薄膜層を形成した以外は実施例2と同様に本発明における下記構成のセラミック蒸着フィルムを作成した。
PET層/酸化珪素第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化珪素第2蒸着薄膜層/第2ガスバリア性被覆層
<実施例5>
実施例1において、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる蒸着薄膜層2の代わりに、酸化マグネシウム(MgO)を蒸着源として、酸化マグネシウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第1および第2の蒸着薄膜層を形成した以外は実施例1と同様に本発明におけ下記構成のるセラミック蒸着フィルムを作成した。
PET層/酸化マグネシウム第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化マグネシウム第2蒸着薄膜層
<実施例6>
実施例2において、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる蒸着薄膜層2の代わりに、酸化マグネシウム(MgO)を蒸着源として、酸化マグネシウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第1および第2の蒸着薄膜層を形成した以外は実施例2と同様に
本発明における下記構成のセラミック蒸着フィルムを作成した。
PET層/酸化マグネシウム第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化マグネシウム第2蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層
<実施例7>
実施例1において、プラスチックフィルム基材として、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリエステルフィフムの代わりに、厚さ15μmのポリエチレンナフタレート(PEN)からなるポリエステルフィフムを用いて、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層の代わりに、酸化珪素(SiO)を蒸着源として、酸化珪素を蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層を形成した以外は実施例1と同様に本発明における下記構成のセラミック蒸着フィルムを作成した。
PEN層/酸化アルミニウム第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化珪素第2蒸着薄膜層
<実施例8>
実施例2において、プラスチックフィルム基材として、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリエステルフィフムの代わりに、厚さ15μmのポリエチレンナフタレート(PEN)からなるポリエステルフィフムを用いて、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層の代わりに、酸化珪素(SiO)を蒸着源として、酸化珪素を蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層を形成した以外は実施例2と同様に本発明における下記構成のセラミック蒸着フィルムを作成した。
PEN層/酸化アルミニウム第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化珪素第2蒸着薄膜層/第2ガスバリア性被覆層
<実施例9>
実施例2において、プラスチックフィルム基材として、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリエステルフィフムの代わりに、厚さ15μmのポリエチレンナフタレート(PEN)からなるポリエステルフィフムを以外は実施例2と同様に本発明における下記構成のセラミック蒸着フィルムを作成した。
PEN層/酸化アルミニウム第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化アルミニウム第2蒸着薄膜層/第2ガスバリア性被覆層
<実施例10>
実施例2において、プラスチックフィルム基材として、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリエステルフィフムの代わりに、厚さ15μmのポリエチレンナフタレート(PEN)からなるポリエステルフィフムを用いて、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第1および第2の蒸着薄膜層の代わりに、酸化珪素(SiO)を蒸着源として、酸化珪素を蒸着してなる金属酸化物からなる第1および第2の蒸着薄膜層を形成した以外は実施例2と同様に本発明における下記構成のセラミック蒸着フィルムを作成した。
PEN層/酸化珪素第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化珪素第2蒸着薄膜層/第2ガスバリア性被覆層
<実施例11>
実施例2において、プラスチックフィルム基材として、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリエステルフィフムの代わりに、厚さ15μmのポリエチレンナフタレート(PEN)からなるポリエステルフィフムを用いて、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第1および第2の蒸着薄膜層の代わりに、酸化マ
グネシウム(MgO)を蒸着源として、酸化マグネシウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第1および第2の蒸着薄膜層を形成した以外は実施例2と同様に本発明における下記構成のセラミック蒸着フィルムを作成した。
PEN層/酸化マグネシウム第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化マグネシウム第2蒸着薄膜層/第2ガスバリア性被覆層
<実施例12>
実施例2において、プラスチックフィルム基材1として、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリエステルフィフムの代わりに、厚さ15μmのポリエチレンナフタレート(PEN)からなるポリエステルフィフムを用いて、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層2の代わりに、酸化珪素(SiO)を蒸着源として、酸化珪素を蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層を形成した以外は実施例2と同様に本発明における下記構成のセラミック蒸着フィルムを作成した。
PEN層/酸化アルミニウム第1蒸着薄膜層/第1ガスバリア性被覆層/酸化珪素第2蒸着薄膜層/第2ガスバリア性被覆層
<実施例13>
実施例1で得られたセラミック蒸着フィルムを2枚用いて、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層の面とフィルム基材面とを2液硬化型ウレタン接着剤からなる接着剤層を介してドライラミネーション法により積層した構成の本発明の断熱パネル用バリア性外装材料を作成した。次いで、このバリア性外装材料の第2の蒸着薄膜層上に、厚さ60μmの高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムからなるシーラント層を2液硬化型ウレタン接着剤からなる接着剤層を介してドライラミネーション法により積層した。
<実施例14>
実施例1で得られたセラミック蒸着フィルムを2枚用いて、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層の面どうしを2液硬化型ウレタン接着剤からなる接着剤層を介してドライラミネーション法により積層した構成の本発明の断熱パネル用バリア性外装材料を作成した。次いで、このバリア性外装材料のフィルム基材の片面に厚さ60μmの高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムからなるシーラント層を2液硬化型ウレタン接着剤からなる接着剤層を介してドライラミネーション法により積層した。
<実施例15>
実施例2で得られたセラミック蒸着フィルムを2枚用いて、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層の面とフィルム基材面とを2液硬化型ウレタン接着剤からなる接着剤層を介してドライラミネーション法により積層した構成の本発明の断熱パネル用バリア性外装材料を作成した。次いで、このバリア性外装材料の蒸着薄膜層上に厚さ60μmの未延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムからなるシーラント層を2液硬化型ウレタン接着剤からなる接着剤層を介してドライラミネーション法により積層した。
<実施例16>
実施例2で得られたセラミック蒸着フィルムを2枚用いて、酸化アルミニウムを蒸着してなる金属酸化物からなる蒸着薄膜層の面とフィルム基材面とを2液硬化型ウレタン接着剤からなる接着剤層を介してドライラミネーション法により積層した構成の本発明の断熱パネル用バリア性外装材料を作成した。次いで、このバリア性外装材料の蒸着薄膜層上に厚さ60μmの高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムからなるシーラント層を2液硬化型ウレタン接着剤からなる接着剤層を介してドライラミネーション法により積層した。
<実施例17>
実施例13で得られたシーラント層を設けた断熱パネル用バリア性外装材料のシーラント層と反対側のフィルム基材上に厚さ15μmの延伸ナイロンフィルム(ONy)を2液硬化型ウレタン接着剤からなる接着剤層を介してドライラミネーション法により積層した構成のバリア性外装材料を作成した。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
厚さ15μmのナイロンフィルム(Ny)基材と、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに金属アルミニウム蒸着を施したアルミニウム蒸着PETフィルムと、厚さ12μmのアルミニウム金属箔とをそれぞれ2液硬化型ウレタン接着剤からなる接着剤層を介してドライラミネーション法により順次積層した構成の断熱パネル用バリア性外装材料を作成し、シーラント層として高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムをアルミニウム金属箔側に上記同様の接着剤層を介して積層した断熱パネル用バリア性外装材料を得た。
実施例13〜17で得られたシーラント層を形成した本発明の断熱パネル用バリア性外装材料および比較例1で得られたバリア性外装材料を用いて、このバリア性外装材料からなるフィルムを2枚重ねて、矩形の3方向を熱シールし、1方向のみが開口した断熱コア材収容用の袋を作成した。
断熱コア材として硬質ポリウレタンフォームを、200×200×30mmの厚板状に裁断した。発泡体に乾燥処理(120℃、1時間)を行った。上記断熱コア材収容袋に硬質ポリウレタンフォームを収容した。袋の内部空間を脱気したあと、袋の開口部分を熱融着によって密封した。封止圧力は0.05Torrであった。プレス加圧装置を用いて、硬質ポリウレタンフォームが収容された収容材すなわち真空断熱材を加圧圧縮した。上記装置の加圧圧力は70ton(約150kgf/cm2)である。
得られた真空断熱材の熱伝導率を、JIS−A−9511に規定される平板熱流計法(
AUTO−λHC−072)で測定した。
その結果、実施例13〜17で得られた本発明の断熱パネル用バリア性外装材料を用いた真空断熱パネルの熱伝導率は、いずれも0.013W/mKであった。一方、比較例1で得られたバリア性外装材料を用いた真空断熱パネルの熱伝導率は、0.022W/mKであった。本発明の断熱パネル用バリア性外装材料を用いた真空断熱パネルの断熱効果が優れているが確認できた。
本発明の断熱パネル用バリア性外装材料は、断熱コア材として真空断熱材を構成すれば真空断熱パネルとして、冷蔵庫、低温コンテナ、プレハブなどの建築用断熱材などとして広く適用できる。
本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料の構成の一例を示す断面図である。 本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料の構成の一例を示す断面図である。 本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料の構成の一例を示す断面図である。 本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料の構成の一例を示す断面図である。 本発明の一実施例としての断熱パネル用バリア性外装材料の構成の一例を示す断面図である。 本発明の断熱パネル用バリア性外装材料を用いて断熱コア材を収容した真空断熱パネルの一例を示す断面図である。
符号の説明
10、20、30、40、50・・・断熱パネル用バリア性外装材料
1・・・プラスチック基材層
2・・・第1(第2)の蒸着薄膜層
3・・・第1(第2)のガスバリア性被覆層
4、6・・・セラミック蒸着フィルム
5・・・シーラント層
7・・・接着剤層
60・・・真空断熱パネル
70・・・断熱コア材収容材
80・・・断熱コア材

Claims (8)

  1. 耐熱性を有するプラスチックフィルム基材の片面に、少なくとも、金属酸化物からなる第1の蒸着薄膜層、ガスバリア性被覆層、金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層を順次積層してなるセラミック蒸着フィルムを2枚以上の複数積層してなることを特徴とする断熱パネル用バリア性外装材料。
  2. 耐熱性を有するプラスチックフィルム基材の片面に、少なくとも、金属酸化物からなる第1の蒸着薄膜層、第1のガスバリア性被覆層、金属酸化物からなる第2の蒸着薄膜層、第2のガスバリア性被覆層を順次積層してなるセラミック蒸着フィルムを2枚以上の複数積層してなることを特徴とする請求項1記載の断熱パネル用バリア性外装材料。
  3. 前記金属酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムの単体のいずれか、或いはそれらの複合物であることを特徴とする請求項1または2記載の断熱パネル用バリア性外装材料。
  4. 前記ガスバリア性被覆層が、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド及びその加水分解物又は(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の断熱パネル用バリア性外装材料。
  5. 前記金属アルコキシドが、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウム、或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項4記載の断熱パネル用バリア性外装材料。
  6. 前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項4または5記載の断熱パネル用バリア性外装材料。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の断熱パネル用バリア性外装材料の断熱コア材を収容する面にシーラント層を設けたことを特徴とする断熱パネル用バリア性外装材料。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の断熱パネル用バリア性外装材料を用いたことを特徴とする断熱パネル。
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