JPH11182780A - 真空断熱材 - Google Patents
真空断熱材Info
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- JPH11182780A JPH11182780A JP9346200A JP34620097A JPH11182780A JP H11182780 A JPH11182780 A JP H11182780A JP 9346200 A JP9346200 A JP 9346200A JP 34620097 A JP34620097 A JP 34620097A JP H11182780 A JPH11182780 A JP H11182780A
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Abstract
持される真空断熱材を提供すること。 【構成】下記式(1)を満足するガスバリア性を有する
樹脂含有層(A層)で覆われた中空部を有する真空断熱
材。 W・λ・P<1×10-6 (1) (ただし式中、W、λ、Pはそれぞれ、A層の厚み
(m)、A層の熱伝導度(W/mK)およびA層の厚み
Wでの23℃における酸素透過度(cc/m2・day・atm)で
ある)
Description
る。
は外包材等で密閉された構造体の内部を真空排気し断熱
効果を高める方法は従来より知られており、さらに断熱
効果を高めるために、該構造体の内部にコア材を充填し
真空排気した真空断熱材も知られている。このような真
空断熱材においては、内部を高真空度に保持することに
より気体伝熱を小さくして断熱性を向上させているた
め、その断熱性を長期にわたって維持するためには、例
えば上記構造体には極めて優れたガスバリア性能を有す
る材質を使用する必要がある。
脂、特に熱可塑性樹脂の使用が好ましいが、ガスバリア
性に優れる樹脂の代表例であるPVDC(ポリビニリデ
ンクロライド)またはEVOH(エチレン−酢酸ビニル
共重合体の鹸化物)等でもそのガスバリア性は真空断熱
材としては不十分であり、得られる構造体の断熱性を長
期にわたって維持することは困難であった。そこで樹脂
のガスバリア性を改良する目的で、例えば特開昭63−
279083号公報、特開昭63−2333284号公
報には、アルミニウム箔を熱可塑性樹脂フィルムに積層
した金属積層体が記載されている。
空断熱材は、長期にわたって高真空度を維持することは
できるが、アルミニウム等の金属は熱伝導率が大きいた
め(例えばアルミニウムの熱伝導率は約200W/m・K
であるのに対し、ポリプロピレン樹脂は約0.23W/
m・K、空気で約0.02W/m・K)、熱が金属部分を
伝って移動する所謂ヒートブリッジが発生し、断熱性能
は大幅に低下する結果となった。
の厚みを薄くすることも考えられてはいるが、一般に金
属を熱可塑性樹脂層に積層する場合、アルミニウム等の
金属を高温で一旦気化させ樹脂層の表面に蒸着させた
り、圧延等により金属箔を別途作成した後、樹脂層に積
層したりするため、これらの方法では金属層の厚みを薄
くすると多くのピンホールが生じ、金属層を設けたにも
かかわらずガスバリア性が低下し、長期にわたる断熱性
能が低下する結果となった。
断熱性に優れ、かつ長期にわたって断熱性が維持される
真空断熱材の開発を目的として検討した結果、本発明に
至った。
式(1)を満足するガスバリア性を有する樹脂含有層
(A層)で覆われた中空部を有する真空断熱材を提供す
るものである。 W・λ・P<1×10-6 (1) (ただし式中、W、λ、Pはそれぞれ、A層の厚み
(m)、A層の熱伝導度(W/mK)およびA層の厚み
Wでの23℃、50%RHにおける酸素透過度(cc/m2
・day・atm)である)
みW(m)、熱伝導度λ(W/m・K)、および厚みW
での23℃、50%RHにおける酸素透過度P(cc/m2
・day・atm)の積が1×10-6未満を満足するガスバリア
性の層であり、後述するような酸素透過度を有している
ことが、ガスバリア性の観点から好ましい。上記積が1
×10 -6以上では、ヒートブリッジによる断熱性の低下
がおこるかまたは時間の経過とともに断熱性の低下がお
こり好ましくない。W、λおよびPの積は小さい方が好
ましく、2×10-7未満がより好ましく、1×10-7未
満が特に好ましい。また、より断熱性を要求される用途
に適用する場合には、1×10-8未満が好ましく、1×
10-9未満がより好ましく、1×10-10未満が特に
好ましい。
により求めることができる。なおA層の厚みが極めて薄
く、直接上記値を測定できない場合は、適当なフィルム
等に積層し、積層体の厚み、熱伝導度および酸素透過度
の各値とガスバリア層を積層する前のフィルム等の厚
み、熱伝導度および酸素透過度の各値との差からA層の
上記値を求めてもよい。
範囲を満足すれば各値は特に制限はないが、ヒートブリ
ッジの観点から、Wとしては10mm以下が好ましく、
1mm以下がより好ましく、100μm以下が特に好ま
しい。また、ヒートブリッジの観点から、λとしては1
00W/m・K以下が好ましく、10W/m・K以下が
より好ましく、1W/m・K以下が特に好ましい。
℃、50%RHにおける酸素透過度であり、長期にわた
る断熱性の維持の観点から、Pとしては0.5cc/m2・
day・atm以下が好ましく、0.1cc/m2・day・atm以下
がより好ましく、0.01cc/m2・day・atm以下が特に
好ましい。
脂からなる層であってもよいし、後述するような樹脂以
外のガスバリア性を付与する物質、例えば金属酸化物ま
たは金属水酸化物等の無機物を含有する樹脂組成物から
なる層であってもよい。A層が樹脂組成物からなる層の
場合、力学的強度の観点から、樹脂が連続相を形成して
いることが好ましい。
点からガスバリア性に優れる樹脂が好ましく、例えば、
液晶ポリエステル樹脂等の液晶性ポリマーおよびアラミ
ド樹脂などの疎水性樹脂、樹脂単位重量当りの水素結合
性基またはイオン性基の重量百分率が20%〜60%の
割合を満足する高水素結合性樹脂、芳香族エポキシおよ
びフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂等があげられる。
高水素結合性樹脂のさらに好ましい例としては、高水素
結合性樹脂の樹脂単位重量当りの水素結合性基またはイ
オン性基の重量百分率が30%〜50%の割合を満足す
るものがあげられる。
水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、スル
ホン酸基、燐酸基、などが挙げられ、イオン性基として
はカルボキシレート基、スルホン酸イオン基、燐酸イオ
ン基、アンモニウム基、ホスホニウム基などが挙げられ
る。
オン性基のうち、さらに好ましいものとしては、水酸
基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、カルボ
キシレート基、スルホン酸イオン基、アンモニウム基な
どが挙げられる。
コール、ビニルアルコール分率が41モル%以上のエチ
レン−ビニルアルコール共重合体、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、アミロース、アミロペクチン、プルラ
ン、カードラン、ザンタン、キチン、キトサン、セルロ
ース、プルラン、キトサンなどのような多糖類、ポリア
クリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリベンゼンス
ルホン酸、ポリベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリエ
チレンイミン、ポリアリルアミン、そのアンモニウム塩
ポリビニルチオール、ポリグリセリン、などが挙げられ
る。
うなガスバリア性樹脂からなる層であってもよいし、ま
た、他のガスバリア性を付与する物質、例えば単位結晶
層が互いに積み重なって層状構造を有している無機層状
化合物と、例えばポリビニルアルコール等の樹脂とから
なる樹脂組成物からなる層が例示できる。無機層状化合
物としては、得られるA層のガスバリア性、経済性およ
び入手のしやすさの観点から、アスペクト比が50以上
5000以下が好ましく、100以上がより好ましく、
200以上が特に好ましい。
散乱法により求めた粒径(L)と溶媒中に一旦分散さ
せ、十分に膨潤または壁開させた後、溶媒を乾燥して無
機層状化合物を回収して、回収した無機層状化合物を粉
末X線回折法などによって求められる単位厚みaとの比
(L/a)である。Lおよびaを測定する際の溶媒とし
ては、無機層状化合物の密度より小さい密度を有する溶
媒が用いられ、例えば、水が例示される。
合、成形性の観点から、上記Lは5μm以下が好まし
く、3μm以下がより好ましい。
ファイト、リン酸塩系誘導体型化合物(リン酸ジルコニ
ウム系化合物)、カルコゲン化物[IV族(Ti、Z
r、Hf)、V族(V、Nb、Ta)およびVI族(M
o、W)のジカルコゲン化物であり、式MX2で表わさ
れる。ここでXはカルコゲン(S、Se、Te)を示
す]または粘度系鉱物等が挙げられる。無機層状化合物
と樹脂との組成比(重量比)は、断熱効果および成形性
の観点から、(無機層状化合物/樹脂)が重量比で5/95
〜90/10の範囲が好ましく、5/95〜50/50の範囲であるこ
とがより好ましい。
われた中空部を有しており、該中空部内を真空排気する
ことにより、断熱効果をより高めたものである。中空部
を覆うA層は1層でも2層以上でもよく、2層以上のA
層で覆う場合、各A層間にはA層以外の他の層があって
もよい。また、中空部はA層でその全体が覆われていて
もよいし、A層で覆われていない領域を有していてもよ
いが、中空部がA層で覆われていない領域を有している
場合、該領域を他のガスバリア性の材質で覆うか、また
は該領域の面積がA層が覆っている面積に対してガスバ
リア性の観点から無視できる程度であることが断熱性の
持続の観点から好ましい。
中空構造体を有してもよく、さらに該中空構造体中にコ
ア材を有していてもよい。
観点から、その中空部にはいわゆるコア材を有している
ことが好ましい。用いられるコア材としては、断熱性を
有する物であれば特に制限はないが、例えば、JIS
R 2618により測定した時の熱伝導率が0.1W/
mK未満のものが好ましい。コア材の具体例としては、
パーライト粉末、シリカ粉末、沈降シリカ粉末、ガラス
ウール、ロックウール、連続気泡を有する樹脂発泡体等
が例示できる。
る気体等に対して吸着性を有するものを併用してもよい
し、ゲッター材をコア材として代用してもよい。
中空構造体を有していてもよい。中空構造体の形状は特
に制限はなく、直方体、立方体、球等が挙げられるが、
断熱性の観点から、該中空構造体を形成する壁の厚みは
10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましく、
1mm以下が特に好ましい。また、その構成材料は特に
制限はないが、得られる真空断熱体の断熱性の観点か
ら、樹脂製が好ましい。
は高密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共
重合体、エチレン−オクテン共重合体、ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチル
メタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂などのポリ
オレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートな
どのポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−
6,6、メタキシレンジアミン−アジピン酸縮重合体、
ポリメチルメタクリルイミドなどのアミド系樹脂、ポリ
メチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリスチ
レン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリアクリ
ロニトリルなどのスチレンおよびアクリロニトリル系樹
脂、トリ酢酸セルロース、ジ酢酸セルロースなどの疎水
化セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニリデン、テフロンなどのハロゲン
含有樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体、セルロース誘導体などの水素結合性
樹脂、液晶ポリエステル樹脂などの液晶性ポリマー、ポ
リカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテル
サルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリ
フェニレンオキシド樹脂、ポリメチレンオキシド樹脂、
アラミド樹脂等のエンジニアリングプラスチック系樹脂
などがあげられる。
ア材および/またはゲッター材をその内部に有していて
もよい。
に示すようなA層と熱融着層等のシール性を有する層と
からなる積層体を熱融着等により袋状物とし、該袋状物
内にコア材または中空構造体等を入れ、袋状物内を真空
排気した後密閉したもの(図3)、A層またはA層を有
する積層体よりなる中空状の成形体であって、該内部を
真空排気したもの(図4)等があげられる。積層体を用
いる場合は強度の観点から、後述するようなA層以外に
基材層を有することが好ましく、例えば図2に示すよう
な積層体が例示できるが、積層体の層構成に関しては特
に制限はない。
ば、上記のような図4の中空状の成形体とした場合、真
空吸引孔を設け、真空排気後、当該吸引孔を封止する等
の方法が例示できる。
断熱材内部の気体の対流による断熱性低下を抑制すると
いう観点から、通常、1Torr以下が好ましく、0.
1Torr以下がより好ましく、0.01Torr以下
が特に好ましい。
の形状とA層の酸素透過度の観点から、その中空部を覆
う上記A層の面積をS(cm2)、中空部中の空隙体積をV
(cm3)とすると、下記式(2)を満足することが好まし
い。 1×102<V/(P・S)<5×103 (2) ただし、上記式(2)においてPは前記と同じ意味を表
わす。
とは、真空断熱材の中空部内を真空排気した後の中空部
の体積であって、真空断熱材がその中空部にコア材を有
している場合、Vは中空部の体積からコア材が占める真
の体積を除いた値である。コア材が占める真の体積はコ
ア材の真比重、および使用したコア材の全重量から求め
ることができる。また、真空断熱材の中空部に上述した
ような中空構造体を有している場合、Vは真空断熱材の
中空部の体積から中空構造体を形成する壁の全体積を除
いた値である。中空構造体が上述したようにその内部に
コア材等を有している場合、Vは真空断熱材の中空部の
体積から中空構造体を形成する壁の全体積を除いた値か
らさらに上述したようにコア材が占める真の体積を除い
た値である。
面積であって、中空部に面する表面の反対側の表面の面
積であるが、通常はA層の厚みは薄く中空部に面する表
面の面積とその反対側の表面の面積はほぼ同じとみなし
てよい。したがってSはA層の重量、その見掛比重およ
びA層の厚みから求めることができる。
る積層体を用いる場合、上述したような基材層に用いら
れる材料としては、ヒートブリッジを抑制する観点から
できるだけ熱伝導率の低い材料が好ましく、成形性の観
点から、通常、樹脂が用いられる。樹脂としては、例え
ば、低密度または高密度ポリエチレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン
−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、ポ
リプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂
などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナ
イロン−6,6、メタキシレンジアミン−アジピン酸縮
重合体、ポリメチルメタクリルイミドなどのアミド系樹
脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、
ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、
スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポ
リアクリロニトリルなどのスチレンおよびアクリロニト
リル系樹脂、トリ酢酸セルロース、ジ酢酸セルロースな
どの疎水化セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、テフロンなどの
ハロゲン含有樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン−
ビニルアルコール共重合体、セルロース誘導体などの水
素結合性樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹
脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテル
ケトン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリメチレ
ンオキシド樹脂、液晶ポリエステル樹脂などのエンジニ
アリングプラスチック系樹脂などがあげられる。これら
樹脂のなかでも、二軸延伸されたポリプロピレン、ポリ
エチレンテレフタレート、ナイロンやKコートと呼ばれ
るポリ塩化ビニリデンをコートした二軸延伸されたポリ
プロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンお
よびアルミニウム蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィル
ム、シリカ蒸着フィルム等の各種蒸着フィルムおよび液
晶ポリエステル樹脂、アラミド樹脂などが好ましい。
合、該層には通常樹脂層が用いられ、樹脂としては特に
限定されないがヒートシール強度や臭気などの観点か
ら、例えば低密度または高密度ポリエチレン、エチレン
−ビニルアルコール共重合体、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセ
ン共重合体、エチレン―4―メチル―1−ペンテン共重
合体、エチレン−オクテン共重合体、ポリプロピレン、
エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル
酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂
などのポリオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6
6等のポリアミド樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・
スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合
体、アクリロニトリル共重合体、ポリメチルメタクリレ
ート等のポリアクリレート等が挙げられる。
ミネート法、コーティング法などの通常の方法が挙げら
れる。例えば、A層が上述した無機層状化合物とポリビ
ニルアルコールからなる樹脂組成物からなる場合、ポリ
ビニルアルコールを水に溶解した後、該溶液に無機層状
化合物を分散させた分散液をコーティング液とし、上述
したような基材層にコーティングすればよい。
観点から、各層は必要に応じて、コロナ処理、オゾン処
理、電子線処理やアンカーコート剤などの処理がされて
いてもよい。
には本発明の効果を損なわない範囲で、紫外線吸収剤、
着色剤、酸化防止剤等の通常、樹脂に配合される市販の
種々添加剤等を配合してもよい。
空部内の圧力が0.01Torrの時、熱伝導率が0.
005Kcal/m・hr・℃以下であるような真空断熱材
が特に好ましい。真空断熱材は必要に応じて真空度を調
べるための検知体を使用してもよい。
して断熱性に優れ、かつ長期にわたり断熱性が維持され
るものである。さらに本発明の真空断熱材は、保冷、保
温等断熱を必要とする各種用途(例えば、冷蔵庫、冷凍
庫、保冷車、車の天井部、バッテリー、冷凍または冷蔵
船、保温コンテナー、冷凍または保冷用ショーケース、
携帯用クーラー、料理用保温ケース、自動販売機、太陽
熱温水器、床暖房、床下、壁または壁内、天井部、屋根
裏部屋等の建材、熱水または冷却水の配管、低温流体を
移送する導管その他プラント機器類、衣料、寝具等)の
断熱材として好適に用いることができる。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
である。 [熱伝導度測定]A層の熱伝導度はJIS R 2618
に従い測定した。A層が薄層の場合、適当な基材層にA
層を積層して積層体とし、該積層体の厚み(Lt
(m))および熱伝導度(λt)を測定し、あらかじめ
測定しておいた基材層の厚み(LB(m))および熱伝
導度(λB)から、下記式により厚みW(m)における
A層の熱伝導度(λ)を算出した。 Lt/λt=W/λ + LB/λB また真空断熱材の熱伝導度はJIS A 1412に従
い測定した。
X−TRAN100、MOCON社製)にて23℃(5
0%RH)の条件で酸素透過度を測定した。
0.5秒、ヒートシール幅10mm(ヒートシーラー:
FUJI IMPULSE T230:FUJI IM
PULSE CO.LTD)で行った。
のデジタル厚み計(接触式厚み計、商品名:超高精度デ
シマイクロヘッド MH−15M、日本光学社製)によ
り測定した。一方、0.5μm未満の厚みは、重量分析
法(一定面積のフィルムの重量測定値をその面積で除
し、更に組成物の比重で除した)によった。
−L、浅田鉄工(株)製)に、イオン交換水(0.7μS/cm
以下)を980g入れ、さらにポリビニルアルコール
(PVA103;(株)クラレ製,ケン化度;98.5%,重合
度300)を20g入れ、低速攪拌下(1500rpm,
周速度4.10m/min)で95℃に昇温し、1時間
攪拌し、溶解させ、樹脂溶液(A)を得た。次に同じよ
うに、合成スメクタイト(スメクトンSA;クニミネ工
業(株)製)を粉末のまま添加し、高速攪拌(3100r
pm,周速度8.47m/min)を90分行い、固形
分濃度2wt%の溶液(B)を得た。溶液(A)と溶液
(B)とを1/2の重量比で混合、攪拌し、トータル固
形分濃度2wt%の樹脂組成物混合液(C)を得た。
46(東レ・ダウコーニング(株)製)を(C)のトータル
液量に対し、0.01wt%添加した液を塗工液1と
し、以下に用いた。
T(東レ(株),12μ)を基材フィルムとし、該基材フ
ィルム上にアンカコート剤(E)(アドコートAD33
5/CAT10=15/1(重量比):東洋モートン
(株)製)をグラビア塗工(テストコーター;康井精機
(株)製:マイクログラビア塗工法、塗工速度3m/
分、乾燥温度80℃)した。当該アンカーコート層の乾
燥厚みは0.15μmであった。さらに該層の上に、塗
工液1をグラビア塗工(テストコーター;康井精機
(株)製:マイクログラビア塗工法、塗工速度6m/
分、乾燥温度100℃)し、ガスバリア性を有する樹脂
含有層(A層)を有する二軸延伸PETフィルムを得
た。A層の熱伝導度を測定したところ、0.24W/m
・K、乾燥後の厚みは0.4μmであった。
に、ウレタン系接着剤(ユーノフレックスJ3:三洋化
成製)を用いて、表面コロナ処理した直鎖状ポリエチレ
ン(LLDPE)(関フィル(株)製:厚み40μm)を
ドライラミネートし積層フィルムを得た。そして、当該
積層フィルムのA層の酸素透過度を測定した(表1)。
枚を用い、内層であるLLDPE層の3方を熱融着して
250mm×250mmの袋状物を作製した。次いで、
袋状物の中にコア材としてパーライト(三井金属鉱山
(株)製)を充填し、さらに袋内を0.01Torrに
真空排気を行った後、袋状物の残りの1方を熱融着して
真空断熱材を得る。得られる真空断熱材の熱伝導率は極
めて低く断熱効果に優れるものであり、かつエージング
後の断熱性の低下も極めて少ないものとなる。
T(東レ(株),12μ)を基材フィルムとし、該基材フ
ィルム上にアンカーコート剤(E)(アドコートAD3
35/CAT10=15/1(重量比):東洋モートン
(株)製)をグラビア塗工(テストコーター;康井精機
(株)製:マイクログラビア塗工法、塗工速度3m/
分、乾燥温度80℃)した。当該アンカーコート層の乾
燥厚みは0.15μmであった。さらに該層の上に、ポ
リ塩化ビニリデンエマルジョン(呉羽化学(株)製,クレ
ハロンD888)をグラビア塗工(テストコーター;康
井精機(株)製:マイクログラビア塗工法、塗工速度6
m/分、乾燥温度100℃)し、樹脂含有層を有する二
軸延伸PETフィルムを得た。当該フィルムの樹脂含有
層の熱伝導率を測定したところ0.24W/m・K、乾
燥後の厚みは3μmであった。
有層上に、ウレタン系接着剤(ユーノフレックスJ3:
三洋化成製)を用いて、表面コロナ処理した直鎖状ポリ
エチレン(LLDPE)(関フィル(株)製:厚み40μ
m)をドライラミネートし積層フィルムを得た。樹脂含
有層の酸素透過度を測定した(表1)。
れるが、エージングにより断熱性が著しく低下するもの
である。
Claims (8)
- 【請求項1】下記式(1)を満足するガスバリア性を有
する樹脂含有層(A層)で覆われた中空部を有する真空
断熱材。 W・λ・P<1×10-6 (1) (ただし式中、W、λ、Pはそれぞれ、A層の厚み
(m)、A層の熱伝導度(W/mK)およびA層の厚み
Wでの23℃、50%RHにおける酸素透過度(cc/m2
・day・atm)である) - 【請求項2】中空部内にコア材を有する請求項1記載の
真空断熱材。 - 【請求項3】中空部内に中空構造体を有する請求項1記
載の真空断熱材。 - 【請求項4】中空構造体中にコア材を有する請求項3記
載の真空断熱材。 - 【請求項5】下記式(2)を満足する請求項2〜4いず
れか1項記載の真空断熱材。 1×102<V/(P・S)<5×103 (2) (ただし式中、Sは真空断熱材の中空部を覆うA層の面
積(cm2)、Vは真空断熱材中の空隙体積(cm3)であり、P
は前記と同じ意味を表わす) - 【請求項6】請求項1の式(1)において、W・λ・P
の値が2×10-7未満である請求項1記載の真空断熱
材。 - 【請求項7】A層が無機層状化合物を含有する層である
請求項1記載の真空断熱材。 - 【請求項8】請求項1の式(1)において、W・λ・P
の値が2×10-8未満である請求項1または7記載の真
空断熱材。
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