JP2005109243A - 磁気抵抗効果素子及び磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果素子及び磁気ヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】 BMR効果を有する磁気ヘッド用の磁気抵抗効果素子において、自由層やナノ接合部の磁区の安定性や感度の高い磁気抵抗効果素子の作製方法を提供する。
【解決手段】 基板上に第1の強磁性層を形成する工程、前記第1の強磁性層をパターニングして両端に電極パッド部を有する略短冊状の固定層を形成する工程、前記固定層を蝕刻して1又は2以上のナノ接合部を形成する工程、前記蝕刻された固定層の凹部に絶縁層を埋設する工程、及び、少なくとも前記ナノ接合部に接するように第2の強磁性層を形成すると共に当該第2の強磁性層をパターニングして両端に電極パッド部を有する略短冊状の自由層を形成する工程、を含むように構成することにより、上記課題を解決する。


Description

本発明は、磁気抵抗効果素子及び磁気ヘッドに関し、更に詳しくは、BMR(Ballistic Magneto Resistance)効果を有する磁気抵抗効果素子及び磁気ヘッドに関するものである。
巨大磁気抵抗効果(GMRという。Giant Magnetoresistance effect)は、強磁性層/非磁性層/強磁性層からなる積層構造の面内に電流を流した場合に発現する大きな磁気抵抗変化を示す現象である。このGMRを持つ磁気抵抗効果素子については、さらに大きな磁気抵抗変化率の発現を求めて活発に研究がなされてきた。現在まで、強磁性トンネル接合や電流を積層構造に対して垂直方向に流すCPP(Current Perpendicular to Plane)型MR素子が開発され、磁気センサーや磁気記録の再生素子として有望視されている。
磁気記録技術の分野においては、記録密度の向上により必然的に記録ビットの縮小化が進められ、その結果として十分な信号強度を得ることが難しくなりつつある。このため、より感度の高い磁気抵抗効果を示す材料が求められ、大きな磁気抵抗変化率を示す素子の開発が要請されている。
最近、100%以上の磁気抵抗効果を示すものとして、2つの針状のニッケル(Ni)を付き合わせた「磁気微小接点」が報告されている(例えば、非特許文献1を参照)。その磁気微小接点は、針状に加工した2つの強磁性体又は三角形状に加工した2つの強磁性体を角付き合わせて作製されている。さらにごく最近、2本の細いNiワイヤをT字に配置し、電着法を用いて接触部に微小コラムを成長させた磁気微小接点が開示されている(例えば、非特許文献2を参照)。こうした素子が発現する極めて高いMR比は、磁化の向きが反並行である2つの強磁性層間に形成された磁気微小接点に存在する磁区のスピントランスポートに起因するものと考えられている。こうした特性を有する磁気微小接点を利用した磁気抵抗効果素子は、その磁気微小接点で電子が不純物などの散乱を受けずに(ballistic に)通過していると考えられることから、Ballistic Magneto Resistance素子(BMR素子)と呼ばれている。
さらに、最近、こうした磁気微小接点を有する磁気抵抗効果素子についても報告されている。例えば、下記特許文献1には、第1の強磁性層/絶縁層/第2の強磁性層とからなり、絶縁層の所定位置に第1の強磁性層と第2の強磁性層とが接続される最大幅が20nm以下の開口を有する孔が設けられた磁気抵抗効果素子が報告されている。また、下記特許文献2には、狭窄部を介して相互に連結された2つの磁性層を有し、その狭窄部の幅が100nm程度の磁気抵抗効果素子が報告されている。
N. Garcia, M. Munoz, and Y. -W. Zhao, Physical Review Letters,vol.82, p2923 (1999) N.Garcia, G.G.Qian, and I.G.Sveliev, Appl.Phys.Lett.,vol.80,p1785(2002) 特開2003−204095号公報 特表平11−510911号公報
しかしながら、BMR素子の磁気ヘッドへの応用を考慮すると、媒体表面から漏洩する磁界に感応するフリー層(以下においては、自由層ともいう。)の寸法は、数十ナノメータ程度に微細化される。例えば、記録密度1Tbits/inの場合、その寸法は40〜50nmである。極めて高いMR比を実現可能なBMR素子においては、磁気微小接点(以下、ナノ接合部という。)の磁区構造がBMR効果の鍵であり、より微細化が進むと微細な自由層の端面から強い減磁界が発生して磁気的安定性が得られないと共に、耐熱的安定性も著しく低下するという問題がある。
したがって、BMR素子においては、磁区構造制御と磁気的安定性を確保することができる実用的なBMR素子を提供すること、及びそうしたBMR素子の実用的な作製方法を提供することが極めて重要な課題となる。
本発明は、上記のような種々の問題及び課題を解決するためになされたものであって、その第1の目的は、BMR効果を有する磁気ヘッド用の磁気抵抗効果素子において、自由層やナノ接合部の磁区の安定性や感度の高い磁気抵抗効果素子の作製方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、そうした磁気抵抗効果素子を提供することにある。また、本発明の第3の目的は、得られた磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッドを提供することにある。
上記第1の目的を達成する本発明の磁気抵抗効果素子の作製方法は、基板上に第1の強磁性層を形成する工程、前記第1の強磁性層をパターニングして両端に電極パッド部を有する略短冊状の固定層を形成する工程、前記固定層を蝕刻して1又は2以上のナノ接合部を形成する工程、前記蝕刻された固定層の凹部に絶縁層を埋設する工程、及び、少なくとも前記ナノ接合部に接するように第2の強磁性層を形成すると共に当該第2の強磁性層をパターニングして両端に電極パッド部を有する略短冊状の自由層を形成する工程、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、成膜手段及びパターニング手段を用いて、固定層をなす第1の強磁性層を蝕刻してナノ接合部を形成し、そのナノ接合部に接するように第2の強磁性層を形成することにより、自由層やナノ接合部の磁区の安定性や感度の高い磁気抵抗効果素子を作製することができる。
本発明は、上記磁気抵抗効果素子の作製方法において、前記第1の強磁性層を形成する工程の前に、前記基材上に反強磁性層を形成する工程を有することを特徴とする。
この発明によれば、形成される反強磁性層は、第1の強磁性層と交換相互作用によりカップリングし、固定層をなす第1の強磁性層の磁化を固定するように作用する。
本発明は、上記磁気抵抗効果素子の作製方法において、前記第1の強磁性層を形成する工程が、単一の強磁性層を形成する工程、又は、非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層を形成する工程、のいずれかであることを特徴とする。
この発明によれば、特に非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層からなる固定層を形成することにより、その反強磁性カップリングにより磁化が安定した磁気抵抗効果素子を作製できる。
本発明の磁気抵抗効果素子の作製方法は、前記固定層を蝕刻して1又は2以上のナノ接合部を形成する工程において、当該固定層の蝕刻がイオンミリングにより行われ、当該ナノ接合部の最大長さがフェルミ長以下であることを特徴とする。
この発明によれば、フェルミ長以下の最大長さを有するナノ接合部を精度よく作製できるので、BMR効果により高感度の信号検出を行うことができると共に、その構成に由来する静磁エネルギーの低減作用と、端面に発現する静磁荷の発生を抑圧する作用とにより、磁区構造制御と磁気的安定性が確保された磁気抵抗効果素子を作製できる。
本発明の磁気抵抗効果素子の作製方法は、前記第1の強磁性層をパターニングして両端に電極パッド部を有する略短冊状の固定層を形成する工程において、当該略短冊状の固定層を基板上に複数設けることを特徴とする。
この発明によれば、ナノ接合部が形成される固定層が複数形成されるので、素子ごとのMR値のバラツキを低減でき、安定したMR特性を再現可能な磁気抵抗効果素子を作製できる。
本発明の磁気抵抗効果素子の作製方法は、前記第2の強磁性層をパターニングして両端に電極パッド部を有する略短冊状の自由層を形成する工程において、当該自由層が、単一の強磁性層、又は、非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層、のいずれかであることを特徴とする。
この発明によれば、特に非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層からなる自由層を形成することにより、2つの強磁性層は反並行に結合する。その結果、自由層を構成する2つの強磁性層の磁化が安定するので、層の側端面から磁界が漏洩し難く、安定性のある磁気抵抗効果素子が作製される。
本発明の磁気抵抗効果素子の作製方法は、前記電極パッド部上に電極を形成する工程をさらに含むことを特徴とする。
上記第2の目的を達成する本発明の磁気抵抗効果素子は、基板と、電極パッド部を両端に有すると共に最大長さがフェルミ長以下からなる1又は2以上のナノ接合部を略中央に有する略短冊状の第1の強磁性層と、当該ナノ接合部を囲むように設けられた絶縁層と、少なくとも前記ナノ接合部に接するように設けられ電極パッド部を両端に有する略短冊状の第2の強磁性層とがその順に設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、第1の強磁性層と第2の強磁性層との間の1又は2以上のナノ接合部の最大長さがフェルミ長以下であるので、BMR効果により高感度の信号検出を行うことができると共に、その構成に由来する静磁エネルギーの低減作用と、端面に発現する静磁荷の発生を抑圧する作用とにより、磁区構造制御と磁気的安定性を確保することができる。
本発明は、上記磁気抵抗効果素子において、前記第1の強磁性層及び第2の強磁性層が、スピン分極率0.5以上の同一又は異なる強磁性材料で形成されていることが好ましい。
本発明は、上記磁気抵抗効果素子において、前記基板と前記第1の強磁性層との間に反強磁性層を有することが好ましい。
この発明によれば、反強磁性層が、第1の強磁性層と交換相互作用によりカップリングし、固定層をなす第1の強磁性層の磁化を固定するように作用するので、強い交換結合が誘起され、固定層として作用する強磁性層の磁化の容易軸を固定することができる。その結果、固定層の磁化が強く固定されるので、素子全体の安定性を向上させることができる。
本発明は、上記磁気抵抗効果素子において、前記略短冊状の第1の強磁性層と、前記略短冊状の第2の強磁性層とが、直交するように配置されていることを特徴とする。
本発明は、上記磁気抵抗効果素子において、前記第1の強磁性層が、単一の強磁性層又は非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層からなる固定層であり、前記第2の強磁性層が、単一の強磁性層又は非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層からなる自由層であることを特徴とする。
この発明によれば、特に非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層からなる固定層及び特に非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層からなる自由層を形成することにより、2つの強磁性層が反並行に結合するので、固定層及び自由層を構成する各2つの強磁性層の磁化が安定する。その結果、層の側端面から磁界が漏洩しないので、素子全体の安定性を向上させることができる。
上記第3の目的を達成できる本発明の磁気ヘッドは、上述した本発明の作製方法により得られる磁気抵抗効果素子、又は、上述した本発明の磁気抵抗効果素子を有することを特徴とする。
この発明によれば、自由層やナノ接合部の磁区の安定性や感度の高い磁気抵抗効果素子が用いられるので、磁気ヘッドの安定性が向上する。
以上説明したように、本発明の磁気抵抗効果素子の作製方法によれば、自由層やナノ接合部の磁区の安定性や感度の高い磁気抵抗効果素子を作製することができる。
また、本発明の磁気抵抗効果素子によれば、磁区構造制御と磁気的安定性を確保することができるので、自由層やナノ接合部の磁区の安定性や感度の高い磁気抵抗効果素子を提供することができる。
また、本発明の磁気ヘッドによれば、安定性や感度の高い磁気抵抗効果素子が用いられるので、安定性に優れた高性能な磁気ヘッドを提供できる。
以下、本発明の磁気抵抗効果素子の作製方法及び磁気抵抗効果素子並びにその磁気抵抗効果素子を備えた磁気ヘッドについて、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明の範囲は制限されない。
(上記磁気抵抗効果素子の作製方法)
図1〜図7は、本発明の磁気抵抗効果素子の作製方法の一例を示す工程図である。本発明は、反強磁性層形成工程、第1の強磁性層形成工程、パターニング工程、ナノ接合部形成工程、絶縁層形成工程、第2の強磁性層形成工程、を主に有する方法である。以下に、工程図に従って順に説明する。
(反強磁性層形成工程)
図1(a)は、反強磁性層形成工程後の積層体の一例を示す模式断面図である。反強磁性層形成工程は、図1(a)に示すように、基板11上に反強磁性層13を形成する工程である。この工程は、後述する第1の強磁性層形成工程前に行われることが好ましく、そうした場合には、反強磁性層13を基板11と第1の強磁性層14との間に形成することができる。
反強磁性層13が形成される基板11としては、Si基板、Si酸化物基板、AlTiC基板等が用いられる。通常、基板11上には、厚さ0.5〜5μm程度のシールド層12を設けることが好ましく、そのシールド層12の形成材料としては、NiFe、NiFeMo等を用いることが好ましい。
反強磁性層13の形成材料としては、PtMn,IrMn,PtPdMn及びFeMnの群から選択されるいずれか1の材料が好ましく、真空蒸着やスパッタリング等の成膜手段により、通常2〜10nm程度の厚さで形成される。こうした反強磁性層13を設けることにより、次の工程で成膜される第1の強磁性層14と交換相互作用によりカップリングし、固定層をなす第1の強磁性層14の磁化を固定するように作用する。その結果、第1の強磁性層14から構成される固定層の磁化の容易軸を固定することができ、素子全体の安定性を向上させることができる。
(第1の強磁性層形成工程)
図1(b−1)(b−2)は、第1の強磁性層形成工程後の積層体の例を示す模式断面図である。第1の強磁性層形成工程は、基板11上に、好ましくは図1(a)に示したように基材上の反強磁性層13に接するように、第1の強磁性層14を形成する工程である。
この第1の強磁性層14は、図1(b−1)に示すように単一の強磁性層から構成される態様のものであってもよいし、図1(b−2)に示すように非磁性層17を層間に挟む2つの強磁性層15,16から構成される態様のものであってもよいが、好ましくは、非磁性層17を層間に挟む2つの強磁性層15,16から構成されるもの、すなわち、反強磁性層13上に、強磁性層15/非磁性層17/強磁性層16の順で形成されたものである。
第1の強磁性層14が単一の強磁性層で構成される場合、その強磁性層を形成する材料としては、各種の強磁性材料を用いることが可能であるが、Co(スピン分極率:0.8)、Fe(スピン分極率:0.5)、Ni(スピン分極率:0.8)、CoFe(スピン分極率:0.6〜0.8)、NiFe(スピン分極率:0.6〜0.8)、CoFeNi(スピン分極率:0.6〜0.8)等の強磁性金属群、CrO(スピン分極率:0.9〜1)等の強磁性半金属群、及びFe(スピン分極率:0.9〜1)等の強磁性酸化物群から選択される材料が好ましく用いられる。なお、特に好ましい強磁性材料としては、CoFe及びNiFeを挙げることができる。この単一の強磁性層は、真空蒸着やスパッタリング等の成膜手段により、通常2〜10nm程度の厚さで形成される。
第1の強磁性層14が非磁性層17を層間に挟む2つの強磁性層15,16で構成される場合、その強磁性層を形成する材料としては、前記したスピン分極率が0.5以上の各種の強磁性材料を用いることが可能であり、特に、CoFe、Co等の材料が好ましく用いられる。この場合において、2つの強磁性層15,16は、同一の材料で形成しても、異なる材料で形成してもよく、また、その厚さも、同じであっても異なっていてもよい。この2つの強磁性層15,16の個々の層は、真空蒸着やスパッタリング等の成膜手段により、通常0.5〜5nm程度の厚さで形成される。
2つの強磁性層15,16の間に挟まれる非磁性層17は、Ru,Rh,Ir,Cu,Ag,Au及びそれらの合金からなる群から選択される材料で形成され、通常0.5〜3nm程度の厚さとなるように、真空蒸着やスパッタリング等の成膜手段により形成される。
こうした非磁性層17により仕切られる2つの強磁性層15,16は、磁化の容易軸が反並行に結合する。そうした非磁性層17の作用により、2つの強磁性層15,16の磁化が安定し、その結果、層の側端面から磁界が漏洩しないので、素子全体の安定性を向上させることができる。
(パターニング工程)
図2(c−1)〜(c−6)は、パターニング工程を説明するための模式断面図及び模式平面図である。このパターニング工程は、上述した第1の強磁性層14をパターニングしてその両端に電極パッド部を有する略短冊状の固定層を形成する工程である。
先ず、図2(c−1)の断面図に示すように、第1の強磁性層14上にレジスト膜18を塗布する。その後、所定形状のパターンが形成されたマスクを用いて電子ビーム等の露光装置で露光する。パターン形状としては、例えば図2(c−2)の平面図に示すように、電極パッド部に対応する領域を有する略短冊状の形状とすることができる。引き続いて、その後に蝕刻(例えばイオンミリング)される部分に設けられたレジスト膜18を除去して図2(c−2)の平面図に示す態様とする。
次に、図2(c−3)の平面図に示すように、露出した部分を蝕刻し、基板11上に形成されたシールド層12、反強磁性層13及び第1の強磁性層14のうち、パターニングされたレジスト膜18が形成されていない部分を除去する。このときの蝕刻手段としては、イオンミリングが好ましく採用される。
次に、図2(c−4)の平面図に示すように、全面に絶縁層20を成膜する。絶縁層20は、例えば酸化アルミニウムや酸化ケイ素などの酸化物や、窒化ケイ素などの窒化物等の絶縁材料を成膜して形成される。
最後に、残っているレジスト膜18上の絶縁層20は、レジスト膜18と共にリフトオフされて除去される。その結果、図2(c−5)(c−6)の平面図に示すように、表面に、両端に電極パッド部22を有する略短冊状の第1の強磁性層14(固定層として作用する)と、絶縁層20とが現れる。
以上、パターニング工程について説明したが、本発明の磁気抵抗効果素子の作製方法は、両端に電極パッド部22を有する略短冊状の第1の強磁性層14を、基板11上に複数設けてもよい。その配置形態については特に限定されないが、通常、その略短冊状のパターンが並列状に並んでいるような形態とすることができる。略短冊状の第1の強磁性層14を基板11上に複数設けることにより、後述するナノ接合部28を有する第1の強磁性層14(固定層)が複数形成されるので、素子ごとのMR値のバラツキを低減でき、安定したMR特性を再現可能な磁気抵抗効果素子を作製できるという効果がある。
(ナノ接合部形成工程)
図3(d−1)〜(d−5)は、ナノ接合部形成工程を説明するための模式断面図及び模式平面図である。このナノ接合部形成工程は、パターニングされた第1の強磁性層14を蝕刻して1又は2以上のナノ接合部を形成する工程である。そして、このナノ接合部形成工程において、その第1の強磁性層14の蝕刻がイオンミリングにより行われ、そのナノ接合部の最大長さがフェルミ長以下となるようにイオンミリングされる。なお、図3(d−1)〜(d−5)は、図2(c−5)の平面図を90°旋回させた正面図又は断面図として表してある。
ナノ接合部28は、先ず、図3(d−1)の平面図に示す第1の強磁性層14の上に、図3(d−2)の断面図に示すようにレジスト膜24を塗布する。その後、所定形状のパターンが形成されたマスクを用いて電子ビーム等の露光装置で露光する。パターン形状としては、第1の強磁性層14の電極パッド部22とナノ接合部28を形成する部分を残すことができる形状であればよい。引き続いて、その後に蝕刻(例えばイオンミリング)される部分に設けられたレジスト膜24を除去して図3(d−3)の断面図及び(d−4)の平面図に示す態様とする。
次に、図3(d−5)の断面図に示すように、露出した部分の第1の強磁性層14を蝕刻し、ナノ接合部28を形成する。このときの蝕刻手段としては、イオンミリングが好ましく採用される。さらに、そのイオンミリングを2回に分けて行うことが好ましい。第1回目のイオンミリングは、第1の強磁性層14に直角の方向から行う。第2回目のイオンミリングは、ナノ接合部28の最大寸法がフェルミ長以下となるように、イオンの入射角、入射エネルギー、イオンミリング時間を最適化して行う。このようにイオンミリング等の蝕刻手段で第1の強磁性層14を加工すれば、ナノ接合部28を第1の強磁性層14と同じ材料で形成できるので、磁気抵抗効果素子の作製が容易となる。
こうしたナノ接合部形成工程は、フェルミ長以下の最大長さを有するナノ接合部22を精度よく作製できるので、BMR効果により高感度の信号検出を行うことができると共に、その構成に由来する静磁エネルギーの低減作用と、端面に発現する静磁荷の発生を抑圧する作用とにより、磁区構造制御と磁気的安定性が確保された磁気抵抗効果素子を作製できる。
以下、ナノ接合部28について詳しく説明する。
形成されるナノ接合部28の形状は、図3(d−4)の平面図を正面視した場合に現れる形状として、円形、楕円形、角形(三角形、四角形、等々)又はそれらに近似する形状で形成される。そのため、ナノ接合部28の最大寸法は、面内方向の最大長さd1と規定できる。従って、本発明においては、その最大長さd1がフェルミ長以下の長さになっている。
ナノ接合部28の最大長さd1であるフェルミ長は、材料固有の値であり、ナノ接合部28を形成する強磁性材料により異なるが、多くの強磁性材料は60nm〜100nm程度であるので、「フェルミ長以下」とは、「100nm以下」、乃至「60nm以下」と規定することができる。フェルミ長の具体例としては、例えばNiは約60nmであり、Coは約100nmである。
ナノ接合部28の幅方向の最大長さd1は、平均自由工程以下であることが更に好ましい。平均自由工程も材料固有の値であり、ナノ接合部28を形成する強磁性材料により異なるが、多くの強磁性材料は5nm〜15nm程度であるので、「平均自由工程以下」とは、「15nm以下」、乃至「5nm以下」と規定することができる。平均自由工程の具体例としては、例えばNiFeは約5nmであり、Coは約12nmである。
一方、ナノ接合部28の積層方向(高さ方向)の長さd2(図3(d−5)参照)も、上記の幅方向の長さd1と同様に、フェルミ長以下であることが好ましい。具体的には上記と同様に「100nm以下」、乃至「60nm以下」と規定することが好ましい。また、その長さd2が平均自由工程以下であることが更に好ましく、具体的には上記と同様に「15nm以下」、乃至「5nm以下」とすることができる。
ナノ接合部28の面内方向における最大長さd1及び積層方向の長さd2がフェルミ長を超えた寸法である場合は、磁化が反並行の場合にナノ接合部28の磁壁は非常に厚くなり、そのナノ接合部28を通過する電子はスピン情報を保つことが難しくなる。その結果として、磁化の方向の変化に起因した磁気抵抗効果が得られ難くなることがある。従って、本発明においては、その寸法がフェルミ長以下、特にスピン情報をよく保つことができる点で効果のある平均自由工程以下であることが望ましい。
すなわち、ナノ接合部28の幅方向の長さd1及び積層方向の長さd2がフェルミ長以下になると、そのナノ接合部28が極薄磁壁の発生部となり、そのナノ接合部28を挟む態様で設けられている第1の強磁性層14と後述する第2の強磁性層32との間の相対的な磁化の配置関係を変化させることができる。これにより第1の強磁性層14と後述する第2の強磁性層32との間の電気抵抗が変化する。本発明の磁気抵抗効果素子の場合、基本的に、磁場印加方向を変えても電気抵抗が磁場により減少する磁場領域が存在することから、ここで発生する磁気抵抗効果は、ナノ接合部28の部分で形成された磁壁により発生する磁気抵抗効果であるといえる。ここで、ナノ接合部28の磁壁は、磁化方向を異にする2つの部分(ナノ接合部28を挟む2つの強磁性層2,5)の遷移領域として作用する。そして、本発明においては、磁化方向及び印加磁場の大きさに応じて50%以上の大きな磁気抵抗効果が発生する。このナノ接合部28を備えた本発明の磁気抵抗効果素子は、大きな磁気抵抗変化率を示すので、そのナノ接合部28において、電子は不純物などの散乱を受けずに(ballistic に)通過していると考えられる。なお、磁気抵抗変化率とは、MR比(△R/R)のことであり、磁界強度が充分強いときの電気抵抗Rと、印加磁場を変化させたときの電気抵抗変化ΔRとの比で定義されている。
(絶縁層形成工程)
図4(e−1)〜(e−3)は、ナノ接合部28の周囲であって、蝕刻された第1の強磁性層14(固定層)の凹部に絶縁層26を形成する工程を説明するための模式断面図及び模式平面図である。
図4(e−1)の断面図に示すように、上記のナノ接合部形成工程でナノ接合部28を形成した後の態様の積層体(図3(d−5)を参照)上に、絶縁層26を形成する。絶縁層26を形成する材料としては、例えば酸化アルミニウムや酸化ケイ素などの酸化物や、窒化ケイ素などの窒化物等を挙げることができる。そうした絶縁層の積層方向の寸法は、上述したナノ接合部28の積層方向の長さd2と同じ長さで形成される。
その後、図4(e−2)の断面図と図4(e−3)の平面図に示すように、不要な部分の絶縁層26をレジスト膜24と共にリフトオフすることにより、ナノ接合部28の周囲であって、蝕刻された第1の強磁性層14(固定層)の凹部に絶縁層26が埋設される。
(第2の強磁性層形成工程)
図5(f−1)〜(f−4)は、少なくとも形成したナノ接合部28に接するように第2の強磁性層32を形成する工程を説明するための模式断面図及び模式平面図である。この第2の強磁性層形成工程により、両端に電極パッド部36を有する略短冊状の自由層が形成される。
先ず、図5(f−1)の断面図に示すように、上述したのと同様なパターンニング方法により、第2の強磁性層32を形成する領域以外にレジスト膜30を形成する。次いで、図5(f−2)の断面図に示すように、第2の強磁性層32を成膜し、さらに必要に応じてトップシールド層34を成膜する。そして、第2の強磁性層32を形成する領域以外の部分に形成した第2の強磁性層32とトップシールド層34とを、レジスト膜30と共にリフトオフし、図5(f−3)の断面図及び図5(f−4)の平面図に示す積層体を得る。
このとき、第2の強磁性層32は、自由層(フリー層とも呼ばれる。)として作用する。自由層は、媒体の磁化転移領域から発生する磁界に感応して磁化が回転又は反転する作用を有する層であり、その容易軸の方向を媒体と平行に規制しておくことが好ましい。この自由層をなす第2の強磁性層32は、単層でもよいし、2つの強磁性層(図示しない)で形成されていてもよい。
第2の強磁性層32を単層で形成する場合には、上述した第1の強磁性層14と同じ材料、すなわち、スピン分極率が0.5以上の強磁性材料で形成することが好ましい。この場合の第2の強磁性層32は、通常0.5〜5nm程度の厚さで形成される。
第2の強磁性層32が2つの強磁性層からなる場合(図示しない)には、その層同士は、強磁性結合状態又は反強磁性結合状態で設けられている。これらの層が強磁性結合を呈する場合には、ナノ接合部28から離れた位置に配置される強磁性層は分極率の高い材料で形成され、ナノ接合部28に隣接して設けられる強磁性層は磁歪の小さい軟磁性材料で形成される。こうした組合せで形成することにより、高感度と広い線形動作を確保することができるという効果がある。分極率の高い材料としては、前記したスピン分極率が0.5以上の各種の強磁性材料を用いることが可能であるが、CoFe、Co等の材料が特に好ましく、通常0.5〜5nm程度の厚さで形成される。また、磁歪の小さい軟磁性材料としては、Ni,NiFeが特に好ましく、通常0.5〜5nm程度の厚さで形成される。
一方、2つの強磁性層が反強磁性結合を呈する場合(図示しない)は、2つの強磁性層の間に非磁性層が設けられる。この場合の非磁性層は、2つの強磁性層の交換結合の度合いを調整する層であり、例えば、Ru,Rh,Ir,Cu,Ag,Au及びそれらの合金からなる群から選択される材料で形成されている。このように、非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層からなる自由層を形成することにより、2つの強磁性層は反並行に結合する。その結果、自由層を構成する2つの強磁性層の磁化が安定するので、層の側端面から磁界が漏洩し難く、安定性のある磁気抵抗効果素子が作製される。
なお、第2の強磁性層32上に、反強磁性結合を呈する場合の強磁性層を形成してもよく(図示しない)、CoFe,NiFe等を挙げることができ、通常0.5〜5nm程度の厚さで形成される。これらの強磁性層や非磁性層(いずれも図示しない)は、スパッタリングや蒸着等の方法で成膜される
また、トップシールド層34は、厚さ0.5〜5μm程度で設けることが好ましく、そのシールド層12の形成材料としては、NiFe、NiFeMo等を用いることが好ましい。
(外部電極形成工程)
図6は、電極パッド部上に電極を形成する工程を示す断面図である。最後に外部電極38をパターン形成することにより、磁気抵抗効果素子が作製される。外部電極38としては、Ti,Ta等の導電性金属材料が好ましく用いられ、通常、厚さ10〜100nmの厚さで形成される。
図7は、作製された磁気抵抗効果素子の特性評価の態様である。図示するように、第1の強磁性層14に形成された1の外部電極38と第2の強磁性層32に形成された1の外部電極38との間に直流電圧を印加し、そのとき得られるセンス電流と電圧の変化を測定してMR比を測定する。
なお、本発明の磁気抵抗効果素子には、さらに他の層を必要に応じて設けてもよい。
以上、本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法について図面を参照しつつ説明したが、本発明の磁気抵抗効果素子は、第1の強磁性層14と第2の強磁性層32と上下反対に構成されていてもよい。
本発明の磁気抵抗効果素子においては、自由層をなす第2の強磁性層32及び固定層をなす第1の強磁性層14は、それら自身が電極として作用し、あるいは上述したように外部電極を別途設けてもよい。これら電極間に電流を通電した場合に得られる自由層及び固定層の間の電気抵抗は、それらの相対的な磁化配置により変化する。
さらに、本発明の磁気抵抗効果素子において、ナノ接合部28を挟む第1の強磁性層14と第2の強磁性層32は、磁区制御が容易なように層状の平面を有するので、磁化分布状態を揃えることができ、従って、微小なナノ接合部28を介して接続されている相対する第1の強磁性層14と第2の強磁性層32との間の磁壁幅を急峻に保つことが可能となり、大きな磁気抵抗変化率が得られる。
またさらに、本発明においては、1又は2以上のナノ接合部28、すなわち単一の又は複数のナノ接合部28が形成されているような態様としてもよい。2以上のナノ接合部28を第1の強磁性層14と第2の強磁性層32の間に設けた場合には、MR値が若干減少するという難点があるものの、単一のナノ接合部28を有する場合と比較して素子ごとのMR値のバラツキを低減でき、安定したMR特性を再現することが容易となる。
(磁気ヘッド)
本発明の磁気ヘッドは、上述した磁気抵抗効果素子を用いることで50%以上の磁気抵抗変化率を発生することができるため、大きな再生感度をもっている。
図8は、本発明の磁気抵抗効果素子を磁気再生素子として用いる磁気ヘッドの一例を示す模式図である。図8に示す磁気ヘッド50は、磁気抵抗効果素子10の膜面を記録媒体56に対して垂直に配置している。ここで、ナノ接合部28は、磁気抵抗効果素子10の中心から記録媒体56に近づく方向に配置されている。記録媒体56からの信号磁界は、記録媒体56からの距離が短くなるほど大きくなるため、そうした位置にナノ接合部28を配置するように構成された磁気ヘッド50は、磁化を感受する自由層をなす第2の強磁性層32の磁界検出効率が大きくなるという効果がある。
図8に示す磁気抵抗効果素子は、図6(g−1)(g−2)に示す磁気抵抗効果素子を構成する代表的な層を示すことによりその配置方向を示したものであり、符号53のシールド部材側から、符号54のシールド部材側に向かって、電極51、固定層をなす第1の強磁性層14、ナノ接合部28、自由層をなす第2の強磁性層32、電極52等の順で設けられた磁気抵抗効果素子10である。なお、符号55はセンス電流を表している。また、図8においては、記録媒体として水平磁化膜を例示したが、垂直磁化膜であってもよい。
この図8に示す磁気抵抗効果素子10において、その幅は、20〜100nmの範囲であり、各層の膜厚は、使用する記録密度や要求感度に応じて、0.5〜20nmの範囲で最適化され、又、個数が1又は2以上のナノ接合部5は、2〜20nmの寸法で形成される。
磁気ヘッドに装着された磁気抵抗効果素子は、例えば図8に示すような水平磁化膜からなる記録媒体56に対しては、その記録媒体56に対向配置された自由層の容易軸の方向がその記録媒体56の磁化方向と平行となり、その容易軸の磁化は記録媒体56の磁化転移領域から発生する磁界に敏感に感応して回転する。その結果、ナノ接合部28を流れるセンス電流55が変化し、記録媒体56の漏れ磁場を極めて感度よく読みとることができる。本発明の磁気抵抗効果素子は、50%以上の磁気抵抗効果を示し、センス電流55を感度よく検出することができるので、感度のロスが少ないと共に、安定性に優れた磁気ヘッドとすることができる。
反強磁性層形成工程後の積層体の一例及び第1の強磁性層形成工程後の積層体の例を示す模式断面図である。 パターニング工程を説明するための模式断面図及び模式平面図である。 ナノ接合部形成工程を説明するための模式断面図及び模式平面図である。 ナノ接合部の周囲であって、蝕刻された第1の強磁性層の凹部に絶縁層を形成する工程を説明するための模式断面図及び模式平面図である。 少なくとも形成したナノ接合部に接するように第2の強磁性層を形成する工程を説明するための模式断面図及び模式平面図である。 電極パッド部上に電極を形成する工程を示す断面図である。 作製された磁気抵抗効果素子の特性評価の態様である。 本発明の磁気抵抗効果素子を磁気再生素子として用いる磁気ヘッドの一例を示す模式図である。
符号の説明
11 基板
12 シールド層
13 反強磁性層
14 第1の強磁性層
15、16 強磁性層
17 非磁性層
18 レジスト膜
20 絶縁層
22 電極パッド部
24 レジスト膜
26 絶縁層
28 ナノ接合部
30 レジスト膜
32 第2の強磁性層
34 トップシールド層
36 電極パッド部
38 外部電極
50 磁気ヘッド
51,52 電極
53,54 シールド部材
55 センス電流
56 記録媒体

Claims (13)

  1. 基板上に第1の強磁性層を形成する工程、
    前記第1の強磁性層をパターニングして両端に電極パッド部を有する略短冊状の固定層を形成する工程、
    前記固定層を蝕刻して1又は2以上のナノ接合部を形成する工程、
    前記蝕刻された固定層の凹部に絶縁層を埋設する工程、及び、
    少なくとも前記ナノ接合部に接するように第2の強磁性層を形成すると共に当該第2の強磁性層をパターニングして両端に電極パッド部を有する略短冊状の自由層を形成する工程、
    を含むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の作製方法。
  2. 前記第1の強磁性層を形成する工程の前に、前記基材上に反強磁性層を形成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子の作製方法。
  3. 前記第1の強磁性層を形成する工程が、単一の強磁性層を形成する工程、又は、非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層を形成する工程、のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気抵抗効果素子の作製方法。
  4. 前記固定層を蝕刻して1又は2以上のナノ接合部を形成する工程において、当該固定層の蝕刻がイオンミリングにより行われ、当該ナノ接合部の最大長さがフェルミ長以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子の作製方法。
  5. 前記第1の強磁性層をパターニングして両端に電極パッド部を有する略短冊状の固定層を形成する工程において、当該略短冊状の固定層を基板上に複数設けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子の作製方法。
  6. 前記第2の強磁性層をパターニングして両端に電極パッド部を有する略短冊状の自由層を形成する工程において、当該自由層が、単一の強磁性層、又は、非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層、のいずれかであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子の作製方法。
  7. 前記電極パッド部上に電極を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子の作製方法。
  8. 基板と、電極パッド部を両端に有すると共に最大長さがフェルミ長以下からなる1又は2以上のナノ接合部を略中央に有する略短冊状の第1の強磁性層と、当該ナノ接合部を囲むように設けられた絶縁層と、少なくとも前記ナノ接合部に接するように設けられ電極パッド部を両端に有する略短冊状の第2の強磁性層とがその順に設けられていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  9. 前記第1の強磁性層及び第2の強磁性層が、スピン分極率0.5以上の同一又は異なる強磁性材料で形成されていることを特徴とする請求項8に記載の磁気抵抗効果素子。
  10. 前記基板と前記第1の強磁性層との間に反強磁性層を有することを特徴とする請求項8又は9に記載の磁気抵抗効果素子。
  11. 前記略短冊状の第1の強磁性層と、前記略短冊状の第2の強磁性層とが、直交するように配置されていることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  12. 前記第1の強磁性層が、単一の強磁性層又は非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層からなる固定層であり、
    前記第2の強磁性層が、単一の強磁性層又は非磁性層を層間に挟む2つの強磁性層からなる自由層であることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子。
  13. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の作製方法により得られる磁気抵抗効果素子、又は、請求項8〜12のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子を有することを特徴とする磁気ヘッド。
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