JP2005106307A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】
真空断熱材はその内部を所定の真空度に減圧する際、該真空断熱材の外表面を形成する外被材が、大気圧によりコア材表面に密着するように圧着されるが、そのとき真空断熱材の稜線部の外被材には引っ張り力が加わり、該稜線部の外被材内に内部応力が残留する場合があった。該内部応力が残留した真空断熱材の稜線部に、外力が加わるとその損傷は期間の経過と共に次第に大きくなり、ついには外被材の破壊に至る場合があった。
【解決手段】
コア材を袋状外被材の平面投影面のほぼ中央に配置できる位置決めを形成し、該袋状外被材のコア材表面或いは底面よりはみ出す所を耳部となし、該耳部で真空断熱材稜線を覆い、且つ、覆われた稜線部が内箱挟持部等の外箱障害物に対向するように配設した。また、袋状外被材のコア材周縁に沿う位置に、複数の熱溶着部を設置した。
【選択図】 図5

Description

本発明は真空断熱材を使用した冷蔵庫に関する。
従来の冷蔵庫については、特許文献1の図3及び明細書記載のように、断熱箱体内の最下部に冷凍室を構成し、該冷凍室の両側方及び背方に対応して真空断熱材を配設すると共に、該真空断熱材の上方に位置する外箱内面に冷却装置の冷媒配管を添設していた。
特開平10-205995号公報(図3)
しかしながら、特許文献1では、真空断熱材を冷蔵庫に組み込むときのハンドリング等における真空断熱材自身の傷つき防止についての考慮が充分でなかった。つまり、冷蔵庫外箱は鋼板製薄板を使用して形成される場合が多いので、真空断熱材を組み込むときに、該鋼板製薄板にて形成する部材端面に真空断熱材が当接すると、該真空断熱材の外被材が損傷を受ける場合があり、その損傷が原因となってガスバリア性が次第に劣化し、長期間経過後には真空断熱材の熱伝導率の低下を招く場合があったが、この点についての考慮が充分でなかった。
また、真空断熱材はその内部を所定の真空度に減圧する際、該真空断熱材の外表面を形成する外被材が、大気圧によりコア材表面に密着するように圧着されるが、そのとき真空断熱材の稜線部の外被材には引っ張り力が加わり、該稜線部の外被材内に内部応力が残留する場合がある。内部応力が残留した真空断熱材の稜線部に、外力が加わるとその損傷は期間の経過と共に次第に大きくなり、ついには外被材の破壊に至る場合があった。
さらには、コア材を外被材で内包する際にも問題があった。図12及び図13は、従来の真空断熱材製造説明図である。この図12、図13に示すように、真空断熱材の外被材91は、コア材92を内包する関係上、コア材より大きめに構成する必要がある(図12において、W21>W22,L21>L22)。従って、図12に示すように外被材91中にコア材92が偏って配設されると、外被材をシールしたフィルム端縁(以下耳部と表記する)の幅寸法が部分的に小さくなる部分91cが現れる。このような幅寸法が小さくなった耳部はコア材表面に折り返すことが出来ないので、図13に示すようなシールしわ90cが発生してしまう。このシールしわ90cは、少なくとも合成樹脂フィルムが2枚重合しているのでかなりな剛性を有している。従ってこの耳部が、電気品の軟質配線或いは隣り合わせの真空断熱材自体に当接した場合は、前記配線や真空断熱材自身を傷つけてしまう。また、このシールしわ90cの発生した状態でウレタン等の発泡断熱材中に充填すると、シールしわ90cがウレタンの充填流動を阻害して、未充填箇所あるいは充填比重の異なる断熱層を形成してしまう欠陥が発生する場合があった。
従って、本発明は、冷蔵庫の外箱と内箱間に真空断熱材を組み込む際、該組み込み作業の間に、誤って、真空断熱材の強度的弱点である稜線部を、鋼板製薄板にて形成された外箱の部材端面に当接しても、あるいは、冷蔵庫の冷凍サイクルを形成する銅管やアルミ管等の冷媒配管に当接しても、該真空断熱材の外被材が損傷を受ける程度を減少する構造を提供することを目的とする。
また、冷蔵庫のウレタン等の発泡断熱材中に電気品の配線と一緒に真空断熱材を配設しても、互いに傷つけない構造を提供すると共に、ウレタン等の発泡断熱材の充填流動を阻害しない真空断熱材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の冷蔵庫は、矩形袋状の外被材の袋内部に位置決め部を有し、この外被材でコア材を内包してなる真空断熱材を、外箱と内箱との間に配置して構成される。
また、この冷蔵庫において、前記外被材の平面投影面が前記コア材の平面投影面よりも大きく、前記位置決め部は前記コア材を前記外被材の平面投影面の中央に配置されるように備えられ、前記コア材の稜線部が、前記外被材の前記コア材の平面投影面よりはみ出す耳部により覆われて構成され、前記耳部により覆われた前記稜線部が前記内箱側となるように真空断熱材が配置される。
また、上記の冷蔵庫において、前記矩形袋状の外被材の四辺は、この外被材の一辺を構成する開口部と、
前記位置決め部が設けられ、前記開口部と対向する奥側の一辺及び左右側の両辺の三辺と、により構成され、
前記位置決め部は前記三辺の周縁部より前記外被材の中央側に配置され、
前記左右側の両辺に設けられる前記位置決め部間の距離は前記開口部側より奥側の方が短いことを特徴とする。
さらには、上記の冷蔵庫において、前記耳部により覆われた前記稜線部と連続する前記コア材の側面と前記耳部との間に空隙が設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、冷蔵庫の外箱と内箱間に真空断熱材を組み込む際、該組み込み作業の間に、誤って、真空断熱材の強度的弱点である稜線部を、鋼板製薄板にて形成された外箱の部材端面に当接しても、あるいは、冷蔵庫の冷凍サイクルを形成する銅管やアルミ管等の冷媒配管に当接しても、該真空断熱材の外被材が損傷を受ける程度を減少する構造を提供することができる。
また、冷蔵庫のウレタン等の発泡断熱材中に電気品の配線と一緒に真空断熱材を配設しても、互いに傷つけない構造を提供でき、ウレタン等の発泡断熱材の充填流動を阻害しない真空断熱材を提供することができる。
以下本発明の詳細を図に示す実施例で説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す冷蔵庫の縦断面図である。
図1に示す如く、冷蔵庫の箱体1は、鋼板製薄板を使用して形成された外箱2と、樹脂等で成形された内箱4と、外箱2と内箱4との間に発泡充填されたウレタン等の発泡断熱材3とにより構成されている。また、箱体1内には、冷蔵室5a、野菜室5b及び冷凍室6a、6bとを区画形成しており、該冷蔵室5a野菜室5b及び冷凍室6a、6bを形成する断熱壁内には、ウレタン等の発泡断熱材3より断熱性能の良い、後述する真空断熱材21、22、23、25、26等を配設して、該部からの熱漏洩量を低減している。
該真空断熱材21、22、23、25、26等は前述の発泡断熱材3の発泡充填以前に、外箱2内面に組み込まれるように構成されているので、障害物と当接する場合がある。ここで障害物とは、後述するように、本例では、冷媒配管8、電気配線11、挟持部2c、挟持部2e、保持部2g等である。7及び10は、前述の冷蔵室5a、野菜室5b及び冷凍室6a、6bを所定の低温温度に冷却保持する冷却器及び送風機である。8は冷却器7と圧縮機9を連結し一連の冷凍サイクルを形成する銅管やアルミ管等で構成された冷媒配管である。該冷媒配管8は前述の発泡断熱材3内に充填設置されており、後述するように真空断熱材と当接する場合がある。
11は送風機10の電気配線であり、軟質樹脂等で被覆形成されて、前述の発泡断熱材3内に充填設置されており、後述するように真空断熱材と当接する場合がある。
図2は、図1の線A-A断面要部図である。2bは前述の外箱2の側板であり、該側板2bの箱体開口前縁側に内箱4の挟持部2cを、背面側に背面板2fの挟持部2eを一体或いは別体にて有している。26は前述の外箱側板2b内面に配設され、該部よりの熱漏洩量を低減するための真空断熱材であり、該真空断熱材26は、前述のウレタン等の発泡断熱材3を発泡充填する以前に、外箱側板2b内面に配設する構成にしてある。従って、真空断熱材26を外箱側板2b内面に配設する組み込み作業中に、前述の挟持部2c或いは挟持部2eに、真空断熱材の稜線部26a近傍を当接する場合があるので、該真空断熱材の稜線部26a近傍を、後述する耳部26bで覆うように構成してある。
25は前述の外箱背面板2f内面に配設され、該部よりの熱漏洩量を低減するための真空断熱材であり、該真空断熱材25は、前述のウレタン等の発泡断熱材3を発泡充填する以前に、外箱背面板2f内面に配設する構成にしてある。従って、真空断熱材25を外箱背面板2f内面に配設する組み込み作業中に、前述の挟持部2eに、真空断熱材の稜線部25a近傍を当接する場合があるので、該真空断熱材の稜線部25a近傍を、後述する耳部25bで覆うように構成してある。
8は前述の冷凍サイクルを構成する冷媒配管であり、該冷媒配管8は発泡断熱材3中に図2に示す如く配設されているので、真空断熱材26や25の稜線部26aや25a近傍に当接する場合があるので、該真空断熱材の稜線部26aや25a近傍を、後述する耳部26bや25bで覆うように構成してある。
同様に、軟質の電気配線11が当接する懼れのある、真空断熱材の稜線部26aや25a近傍を、後述する耳部26bや25bで覆うように構成して互いの傷つきを防止する構成にしてある。
図3は、図1の線B-B断面要部図である。2aは前述の外箱2の天井板であり、外箱側板2bを保持する保持部2gを一体或いは別体にて有している。
21及び23は前記の外箱天井板2a内面及び側板2b内面に配設され、該部よりの熱漏洩量を低減するための真空断熱材であり、該真空断熱材21及び23は、前述のウレタン等の発泡断熱材3を発泡充填する以前に、外箱天井板2a内面及び側板2b内面に配設する構成にしてある。従って、真空断熱材21及び23を外箱天井板2a内面及び側板2b内面に配設する組み込み作業中に、前述の保持部2gに、真空断熱材の稜線部21a或いは23a近傍を当接する場合があるので、該真空断熱材の稜線部21a或いは23a近傍を、後述する耳部21b或いは23bで覆うように構成してある。
次に前述の真空断熱材の構成について、図4から図7により説明する。図4は本発明の一実施例を示す真空断熱材構成説明図である。
なお、説明を簡明にするために、前述の真空断熱材21、22、23、25、26等を代表して、真空断熱材30として表示し、かつ、その稜線部21a、22a、23a、25a、26a等を代表して稜線部30aとし、また、耳部21b、22b、23b、25b、26b等を代表して耳部30bとして表示する。
先ず、図4について説明する。31は真空断熱材30の外被材であり、略矩形形状の袋状に形成され、その開口部32よりコア材原料41を挿入できる大きさに設定された外被材である。33は袋状外被材31に形成された複数の位置決めであり、位置決め33は、コア材原料41をこの袋状外被材31の平面投影面のほぼ中央に配置できる位置に形成されている。
本例では、33のような位置決め部を有することによって、障害物と当接しても互いに傷付けない構造を提供することができる。
この位置決め33の構成例を、本発明の第一の実施例を示す図5及び図6により説明する。図5は本発明の第一の実施例を示す真空断熱材平面説明図であり、図6は図5に示す線C-C断面図である。
図5の二点鎖線で示す形状は、略矩形平面形状外被材31の任意の外周三辺を熱溶着部34aにより溶着し、かつ、同時に後述するコア材原料の位置決め33aを熱溶着部34aの内部に複数箇所形成した状態の平面図であり、図5の実線および点線で示す形状は、前記略矩形の袋状に形成した平面形状外被材を、後述する図6に示すように立体的に膨らませて{T1>T2}、外被材31の開口部32よりコア材原料41を、挿入ガイド板44或いは圧縮空気または手作業等にて挿入した状態の平面図である。外被材31の平面投影面はコア材原料41の平面投影面よりも大きく構成されている。
この位置決めは、外被材31の位置決め相当部位を熱溶着して形成されている。また、袋内部の当該部位に位置決め部材を配置してもよい。位置決め部材を配置する場合は、コア材と同材質のものを用いれば断熱性能上も問題はない。
すなわち、外被材31の四辺は、四辺のうちの一辺を構成する開口部32と、他の三辺とからなり、他の三辺の周縁部は熱溶着される溶着部34aである。この溶着部34aよりも中央側には位置決め33が設けられている。これらの構成について以下説明する。
図5及び図6において、コア材原料41の大きさ寸法を厚さT2、幅W2、長さL2とし、外被材31の溶着部34a内及び後述する溶着部34b内の平面大きさ寸法を幅W1、長さL1とし、その関係を{W1=W2+W3+W4}、{L1=L2+L3+L4}とすると、前述したような、袋状外被材31の開口部32よりコア材原料41を挿入するための、作業加工を容易にするために、W3とW4及びL3、L4をほぼ同一寸法とし、{W3+W4}寸法をコア材原料41の厚さ寸法T2の2倍から5倍に設定する。つまり、後述する位置決め33bが無ければ、従来例の図12に示した例のように、コア材原料41も外被材中での位置が定まらない状態となる。従って、本発明は図5に示すように、コア材周縁41bにほぼ密着する位置の袋状外被材に位置決め33bを熱溶着等で複数箇所設置してある。換言すれば、略矩形平面形状外被材31の任意の外周三辺を熱溶着部34aにより密封するときに、同時に、コア材原料41の幅W2寸法或いは長さL2寸法を基準として、該W2或いはL2寸法より所定の寸法W5、W6或いはL5だけ離した位置に、熱溶着等により袋状外被材の密着部33aを形成する。そして、該所定の寸法W5、W6或いはL5を、それぞれコア材原料41の厚さT2寸法にほぼ等しくすれば、該平面形状外被材31を図6に示すように膨らませて、該内部にコア材原料41を挿入したときに、図5に示すように、平面形状時の一点鎖線で示した密着部33aは、コア材原料41の挿入による袋状外被材の膨らみ変形により、同じ図5に示す実線部の33bに移動して、コア材周縁41bにほぼ密着する位置決め33bとなる。
なお、外被材31は、アルミ箔等の金属箔の内面にポリエチレン樹脂やポリアクリロニトリル樹脂等の熱溶着可能な有機材フィルムをラミネートした複合フィルムより成り、前記溶着部34aは略平面状で溶着されるために、幅N1、N2或いはN3は通常5mmから15mm程度の溶着代に設定される。しかし、コア材原料41を挿入後、加圧し、所定の真空度に減圧後溶着される溶着部34bの溶着代N4は、その溶着時の平面度にバラツキが発生するため、前記溶着部34aよりすこし大きめに設定する場合もある。
また、前述の位置決め33bはコア材原料41の三辺のみの位置を規制する方式としているが、その他の一辺は、図5に示すようにコア材原料41挿入の反対方向への移動を規制する凸部を有する挿入ガイド板44等により、コア材原料41を奥側の位置決め33bに当接するように挿入することにより位置決めできる。
次に、本発明の一実施例を示す真空断熱材の製造工程を図7により説明する。図7(a)(b)(c)は、それぞれ図5の線D-D断面相当部の製造工程説明図である。図7(a)は前述のコア材原料41を袋状外被材に挿入したときの状態を示し、図7(b)はコア材原料41を挿入後、加圧し、所定の真空度に減圧して溶着部34b(図5の34b)を溶着したときの状態を示し、図7(c)は図7(b)の袋状外被材のコア材表面或いは底面よりはみ出す所(以下、このように、外被材31のコア材41の平面投影面よりはみ出すところを耳部と表示する)を折り返して真空断熱材稜線30aを覆った状態を示す。
先ず、図7(a)において、コア材原料41は、前述の図5で説明したように、図5の寸法が、ほぼ、W3=W4=L3=L4であるため、袋状外被材31の平面投影面のほぼ中央に配置される構成となる。また、図7(a)に示すδ1寸法は、コア材原料41と位置決め33bとの製造位置誤差を吸収できる寸法程度であるため、前述の、コア材原料41を袋状外被材31の平面投影面のほぼ中央に配置する構成には変わりない。なお、製造位置誤差を吸収するδ1寸法は、通常は10mmから15mm程度が望ましい。
なお、W3≠L3(W4≠L3)であっても、また、L3≠L4であっても、開口部32の反対側の一辺を形成する奥側に設けられる位置決め33aが、コア材原料41寸法と外被材31寸法等から不都合を生じない位置に設けられていれば問題はなく、W3=W4であれば、左右方向の二辺の端部からコア材原料41が配置される位置は左右方向の中央部となり、コア材原料41の挿入時に位置ずれのしやすい左右方向のずれを規制することができ、耳部の幅を左右でほぼ等しくすることができる。
次に図7(b)に示すように、コア材原料41を内包したまま、所定の圧力で加圧し、その内部を所定の真空度に減圧すると、コア材42の厚さT2は所定の厚さT3に圧縮され、同時に幅寸法がW8となる。この場合、コア材原料41として、ガラス繊維等に珪酸ソーダ等の無機系バインダー剤を配合した原料を使用すると、W8寸法は、ほぼW2寸法と等しくなる。従って、外被材の耳部36の幅W7或いはW9は、それぞれ、厚さ寸法T2とT3の差の約半分の寸法だけ、初期の寸法より増加する。従って、前述の位置決め33bを設置することにより、外被材の耳部36の幅W7或いはW9は、図7(c)に示すように、真空断熱材稜線30aを覆う折り返し部30b(耳部を真空断熱材稜線30aを覆うように折り返した部分を、以下折り返し部という。)の寸法が確保できる構成となる。換言すれば、図7(c)に示す真空断熱材稜線30aを覆う折り返し部30bの寸法を確保できるように、図7(b)に示す耳部36の寸法W7及びW9を設定する。
このとき、耳部は同方向に折り返すことが望ましい。すなわち、コア材42の同じ側の平面に向かって折り返すことが望ましい。なぜならば、折り返し部30bは真空断熱材30の同側の平面に形成されることとなり、他方の面は平坦となるため、例えば外箱へ接着する場合等に有利だからである。
なお、折り返し部30bは、前述したように、外被材31が、アルミ箔等の金属箔の内面にポリエチレン樹脂やポリアクリロニトリル樹脂等の熱溶着可能な有機材フィルムをラミネートした複合フィルムより成るため、また、外被材31の複合フィルムが2枚重合しているので剛性を有し、従って、折り返し部30bで覆われた真空断熱材稜線30aは、他の部材の当接に耐える構成となる。
また、上述のように位置決めを設けたため、多数製造される真空断熱材の耳部36寸法、折り返し部30b寸法がほぼ同程度の寸法となる。したがって、冷蔵庫に設置する際に、図2に示す挟持部2c、挟持部2e、冷媒配管8、電気配線11、図3に示す保持部2gとの当接を個体差に起因するバラツキを気にする必要はなく、製造効率が向上する。
本例では、位置決め33は、コア材42を外被材31の平面投影面の中央に配置するように備えられ、また、真空断熱材稜線30aが耳部36により覆われて構成された真空断熱材30を冷蔵庫に設置する際には、耳部36により覆われた稜線部(すなわち図7(c)の真空断熱材稜線部30a)が冷蔵庫の内箱4側となるように配置される。
このように真空断熱材30を配置することによって、真空断熱材30の冷蔵庫外箱4側の平面は平坦となり接着上有利なだけではなく、冷蔵庫の外観形状(平面性)も有利となる。
また、図2、図3及び図7(c)に示すように、真空断熱材30の稜線部30aと連続する側面と折り返し部30bとの間に空隙を設けておくと、この部分の折り返し部30bは弾性を持つこととなり、真空断熱材を冷蔵庫へ組み込み際に、冷媒配管8や電気配線11等の障害物と多少当接しても真空断熱材自身や障害物を傷付けるおそれが低減する。
本実施例によれば、コア材42を袋状外被材31の平面投影面のほぼ中央に配置できる位置決め33を形成し、外被材31のコア材42表面或いは底面よりはみ出す耳部で真空断熱材稜線30aを覆い、且つ、この覆われた稜線部30aが外箱2と内箱4との間にある障害物に対向するように配設したので、冷蔵庫1の外箱2と内箱4間に真空断熱材を組み込む際、組み込み作業の間に、誤って、真空断熱材の強度的弱点である稜線部30aを、鋼板製薄板にて形成された外箱2の部材端面に当接しても、あるいは、冷蔵庫1の冷凍サイクルを形成する銅管やアルミ管等の冷媒配管8に当接しても、真空断熱材の外被材31が損傷を受ける程度を減少できる。また、真空断熱材の表面より突出するシールしわが発生しないので、冷蔵庫のウレタン等の発泡断熱材中に電気品の配線11と一緒に真空断熱材を配設しても、互いに傷つけない冷蔵庫構造で、また、ウレタン等の発泡断熱材の充填流動を阻害しない真空断熱材構成を提供できる。また、コア材42を袋状外被材31の平面投影面のほぼ中央に配置できるので、耳部の折り返し作業効率の向上する真空断熱材構造を提供することができる。
次に、本発明の第二の実施例を図8乃至図10を用いて説明する。
図8は、本発明の第二の実施例を示す真空断熱材平面説明図である。なお、前述の図5から図7に示す部材番号と同じ番号で表示した部材は、前述の機能と同様な機能を具備していることを表す。また、幅寸法等を表示する同一の記号は、前述の図5から図7にて説明した意味と同様の意味を有することを表す。
図8に示す第二の実施例の特徴は、袋状外被材31に配設する位置決めを複数に分割し、該位置決めのうちの、コア材原料41を挿入する開口部32側の位置決め33eを、コア材原料41の側縁41bより所定の寸法W13だけ離して設置することにより、コア材原料41の挿入作業をより効率向上させるように構成したものである。なお、所定の寸法W13は、袋状外被材31の幅とコア材原料41の幅との差W3或いはW4より小さい寸法に設定する。つまり、{δ1<W13<W3}或いは{δ1<W3<W4}の関係に設定する。また、コア材原料41の奥縁41cの位置決めとなる33bを複数箇所に分割設置することにより、コア材原料41の挿入位置を、袋状外被材31の平面投影面の中央に位置させる効果がより向上する。
このように左右側の両辺に設けられる位置決め部間の距離を、開口部側の位置決め33eより奥側の位置決め33bを短くすることによって、コア材原料41の挿入がより容易となり、製造効率を向上することができる。
本実施例によれば、さらに、袋状外被材31のコア材周縁に沿う位置に、複数の熱溶着部を設置すれば、矩形状外被材31の周縁を熱溶着する製造工程中に同時に、位置決め用の熱溶着部を形成できるので、製造効率の良い冷蔵庫構造を提供できる。
図9は、本発明の第二の実施例の別の実施例を示したものである。このようにW13寸法を小さくすれば、位置決め33eは挿入時の挿入ガイドとして機能し、コア材原料41は挿入時に図に示す二点鎖線に沿って案内されることとなり、コア材原料41の挿入がしやすくなる。
図10は、本発明の第二の実施例のさらに別の実施例を示したものである。この例では、外被材31の四辺は、開口部32からみて左右側の両辺に設けられる位置決め間の距離は前記開口部32側より奥側の方が短く構成されており、さらに開口部32側に備えられる位置決め33e'は開口部32側より奥側の方が短く構成されている。すなわち、左右側の両辺に設けられる位置決めのうち、奥側の位置決め33bは、コア材原料41を左右方向の中央に配置するようにコア材原料41の挿入方向と同方向に伸びており、開口部32側の位置決め33e'は、コア材原料41を中央へと案内するように構成される。このような構成によれば、コア材原料41は挿入時に外被材31の左右方向の中央へと案内され、挿入がしやすくなる。
図11は、本発明の第三の実施例を示したものである。なお、前述の図面と同符号については説明を省略する。この例では、位置決め33bは左右方向の中央に位置するように設けられておらず、一方の耳部が大きくなるように構成される(W3<W4)。ただし、図12及び図13で示したようにシールしわ90cや、コア材表面に折り返すことができないような部分的に小さくなる部分91cが生じないようにW3は決定される。
図1に示すように、真空断熱材は冷蔵庫1の外箱2と内箱4との間に配置され、外箱2と内箱4との間には発泡断熱材3が充填される。また、図2に示すように、この領域には冷媒配管8や電気配線11が配置される。真空断熱材を外箱4に接するように備えると次のような問題が生ずる場合がある。
外被材31は、内部の真空度を維持するためにガスバリア性を必要とし、通常、アルミ箔層を備える。アルミ箔層は熱伝導率が大きいため、内部のコア材41の断熱効果によらず、外被材31の表面を熱が伝わることがある。この現象は、真空断熱材の表面側から裏面側へと熱を伝えることとなる。さらに、真空断熱材において外被材31の耳部を折り曲げて折り返し部30bを形成すると、折り返されて重ねられる部分は、他の部分と比較して多くの熱を持つこととなる。また、当該重ねられる部分の面積が大きい場合には、当該部分の近傍に冷媒配管8や電気配線11が配置されると熱がこれらに伝導する場合がある。また、圧縮機9と近い位置に当該部分が配置されると圧縮機9の熱を伝えやすくなる。
したがって本例のように、位置決め33bを、コア材41が前記外被材の平面投影面の中央より一の周縁部側にずらして配置されるように備えるように構成する。すなわち、外被材31の四辺は、この外被材の一辺を構成する開口部32と、位置決め33bが設けられ、前記開口部32と対向する奥側の一辺及び左右側の両辺の三辺と、により構成されるものにおいて、位置決め33を三辺の周縁部より中央側であって、かつ左右側の一辺のいずれかの方向にずらして構成する。
上記の構成によれば、真空断熱材稜線部30aを覆う折り返し部30bは、左右側で異なる大きさとなる。したがって、上述の折り返されて重ねられる部分の面積の小さい方は熱の伝導が小さくなる。この稜線部を、冷媒配管8や電気配線11の近傍に真空断熱材を配置する場合に、冷媒配管8や電気配線11と近い方の稜線部とすることによって、冷媒配管8や電気配線11への熱伝導や圧縮機9からの熱伝導を小さくすることができる。
本発明の一実施例を示す冷蔵庫の縦断面図である。 図1の線A−A断面要部図である。 図1の線B−B断面要部図である。 本発明の一実施例を示す真空断熱材構成説明図である。 本発明の第一の実施例を示す真空断熱材平面説明図である。 図5の線C−C断面図である。 図5の線D−D断面相当部の製造工程説明図である。 本発明の第二の実施例を示す真空断熱材平面説明図である。 本発明の第二の実施例の別の例を示す図である。 本発明の第二の実施例のさらに別の例を示す図である。 本発明の第三の実施例を示す図である。 従来例の真空断熱材製造説明平面図である。 従来例の真空断熱材製造説明断面図である。
符号の説明
1…冷蔵庫箱体、2…外箱、2a…外箱の天井板、2b…外箱の側板、3…発泡断熱材、4…内箱、7…冷却器、8…冷媒配管、10…送風機、11…電気品の配線、21、22、23、25、26、30…真空断熱材、31…外被材、41…コア材原料、42…コア材。

Claims (4)

  1. 矩形袋状の外被材の袋内部に位置決め部を有し、この外被材でコア材を内包してなる真空断熱材を、外箱と内箱との間に配置して構成される冷蔵庫。
  2. 前記外被材の平面投影面が前記コア材の平面投影面よりも大きく、前記位置決め部は前記コア材を前記外被材の平面投影面の中央に配置されるように備えられ、前記コア材の稜線部が、前記外被材の前記コア材の平面投影面よりはみ出す耳部により覆われて構成され、
    前記耳部により覆われた前記稜線部が前記内箱側となるように真空断熱材が配置される請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記矩形袋状の外被材の四辺は、この外被材の一辺を構成する開口部と、
    前記位置決め部が設けられ、前記開口部と対向する奥側の一辺及び左右側の両辺の三辺と、により構成され、
    前記位置決め部は前記三辺の周縁部より前記外被材の中央側に配置され、
    前記左右側の両辺に設けられる前記位置決め部間の距離は前記開口部側より奥側の方が短いことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記耳部により覆われた前記稜線部と連続する前記コア材の側面と前記耳部との間に空隙が設けられた請求項2又は3に記載の冷蔵庫。
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