JP2005092152A - 顕微鏡用電動ステージ制御システム、該制御装置、及び該制御方法 - Google Patents

顕微鏡用電動ステージ制御システム、該制御装置、及び該制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明では、顕微鏡用電動ステージの位置を取得し、バックラッシュによるロストモーションの影響を考慮してその位置に復帰させることができる、廉価な顕微鏡用電動ステージシステムを提供する。
【解決手段】 2次元方向に駆動する電動ステージと、この電動ステージの駆動させるために指示を与えるジョイスティックと、所望の位置で停止した電動ステージの位置及び停止直前の駆動方向が記憶される停止時位置方向テーブルと、停止時位置方向テーブルに格納された位置と方向の情報に基づいて、電動ステージを前記位置に移動して停止させる場合、この方向と同方向で停止させるように電動ステージを制御する電動ステージ制御部とを備える顕微鏡用電動ステージ制御システムにより、上記課題の解決を図る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学顕微鏡に設けられ電動で観察対象物を2次元移動させるための顕微鏡用電動ステージに関する。
顕微鏡は、医学、生物学の分野、および工業系分野などの広い分野において、その用途に応じた様々な形式で用いられている。特に半導体製造をはじめとする工業系分野では、作業の省力化のため、あるいは、正確性の向上のため、顕微鏡を含む装置の自動化が早期から進み、顕微鏡の各動作部、駆動部も電動化が進んできた。
こうして、当初、高価であった電動化された顕微鏡も、その需要増大に伴い廉価なものや、低価格のものが多くを占めるようになってきた。
一方、医学、生物学の分野においても、電動化された顕微鏡の低価格化に相まって、需要が増している。そして、より使いやすく、より低価格な電動化された顕微鏡が望まれてきた。例えば、特許文献1には、被検体を固定する移動可能なステージと、任意の位置に移動されたステージ上の前記被検体を撮像し、撮像信号を出力する撮像手段と、前記撮像信号に対応する前記ステージの絶対位置を表す絶対座標を取得する取得手段と、前記絶対座標を記憶する記憶手段と、前記被検体を前記ステージに再固定する場合、前記記憶手段の記憶値に基づいて前記ステージを移動させる移動制御手段とを具備する撮像装置及び顕微鏡画像伝送システムが記載されている。
上記撮像装置及び顕微鏡画像伝送システムによれば、まず、任意の位置に移動されたステージ上の被検体を撮像手段によって撮像して撮像信号を出力する。次に、この撮像信号に対応する前記ステージの絶対位置を表す絶対座標を取得して記憶手段に記憶しておく。
そして、前記初検体を前記ステージに再固定する場合は、前記記憶手段の記憶値に基づいて前記ステージを移動させるようにする。
これにより、同一標本の観察を再度行う場合のステージ位置を正確に指定することができるようになった撮像装置及び顕微鏡画像伝送システムが実現されている。
顕微鏡用ステージは、平面上を連続的に走査しながら、所望の観察点を探し位置決めするものである。従来の顕微鏡用ステージでは、モータなどの駆動手段の駆動量と、これに対する実際のステージ変位量との誤差発生は避けることが出来ない。この誤差の主な要因は、動力伝達手段が歯車列などで構成されることによるこれら歯車間のガタによるバックラッシュである。
また、仮に歯車間のガタを機械的な組み立て調整で少なくできたとしても、ステージの運行に伴う歯車の磨耗等の経時変化により、バックラッシュは避けられない。
顕微鏡用電動ステージは、電動化された顕微鏡の主要な構成要素のひとつである。パーソナルコンピューターを核とする電動化された顕微鏡を含むシステムでは、あらかじめ作業者はジョイスティックやトラックボールなどの操作により標本上の観察、測定点を複数選び、これらの位置座標を一且記憶し、以降、パーソナルコンピューター上のプログラムにより選択された観察、測定点について、画像処理、計測処理などを自動に制御することが行われている。
この場合、予め作業者が選択した観察、測定点と、自動制御での観察、測定点とが、誤差を生じないよう講じることが重要である。
このようなバックラッシュ、位置選択誤差の影響を取り除き、駆動手段の駆動量と、これに対する実際のステージ変位量との誤差を無くすために、特許文献2では、試料が載せられた試料ステージと、試料の位置を検出する試料位置検出手段と、試料ステージを移動させるための駆動手段と、試料ステージの移動を操作する操作手段と、操作手段からの信号に基づいて駆動手段を制御する制御部とを備えており、該制御部は、操作手段からの試料の移動についての信号と試料位置検出手段からの試料の実際の移動を示す信号とに基づいて駆動手段を制御するように構成したことを特徴とする試料ステージ駆動装置が記載されている。
上記試料ステージ駆動装置によれば、試料の位置を検出する試料位置検出手段からの試料の実際の移動を示す信号に基づいて試料ステージの駆動の制御を行い、バックラッシュを解消させるステージの駆動を急速に行うと共に、その後のステージの移動を正確に行う試料ステージ駆動装置が実現されている。
特開平9−120031号公報 特開平7−272660号公報
しかしながら、特許文献1では、電動ステージは現在位置のX−Y方向の絶対座標を取得するための取得手段を有していて、パソコンから「X−Y座標を取得せよ」というコマ
ンドをインターフェースを介して送ると、電動ステージは現在のX座標及びY座標を取得してインターフェースを介してパソコンへ返す。
ここで、電動ステージの絶対座標とは、電動ステージの機械的原点を座標原点としたときのX−Y座標を指すものとしている。特許文献1では詳述されていないが、このような現在位置のX−Y方向の絶対座標を取得するための取得手段は、該座標原点からの機械的な変位量、速度等を電気量として検出するリニアエンコーダなどをステージのXY方向にそれぞれ取り付ける構成が必要である。
すなわち、高価なリニアエンコーダを2本使用しなければならないため、電動ステージ、ひいては、顕微鏡装置を高価なものとしてしまうという問題がある。
また、ステージのX方向及びY方向にはリニアエンコーダ及びリニアエンコーダのパターンを読み取る検出ヘッドがそれぞれ取り付けられるため、観察作業を行う場合、ステージ周りの使い勝手が悪くなるという問題がある。
また、特許文献2では、試料位置検出手段としてリニアエンコーダやレーザ干渉計などが必要となり、非常に高価な構成となってしまう。
以上の問題に起因して、従来の顕微鏡用電動ステージでは、電動ステージの所望の位置を記憶させ、再びその位置に顕微鏡用電動ステージを復帰させる場合、どのような精密な機構であってもバックラッシュ(機械要素間の接触面の遊びのこと)によるロストモーション(遊びや、機械系の剛性と摩擦力などの関係によって出力されない運動)が生じるので、その復帰位置に誤差が生じるという問題があった。
上記の課題に鑑み、本発明では、顕微鏡用電動ステージの位置を取得し、バックラッシュによるロストモーションの影響を考慮してその位置に復帰させることができる、廉価な顕微鏡用電動ステージ制御システム、制御装置、制御方法を提供する。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明によれば、標本を載置するためのステージを有する顕微鏡の該ステージの動作を制御する顕微鏡用電動ステージ制御システムにおいて、前記ステージを前記顕微鏡の光軸に対して垂直方向に移動させるステージ移動手段と、前記ステージを移動させるための指示情報を取得する移動指示取得手段と、
前記移動指示取得手段により取得した前記指示情報に基づいて生成される情報であって、前記ステージ移動手段の動作が停止させる位置及び停止させるときの方向に関する該情報である停止位置方向情報を格納する停止位置方向格納手段と、前記停止位置方向格納手段に格納された前記停止位置方向情報に基づいて、前記ステージ移動手段の動作を制御するステージ移動制御手段と、を備えることを特徴とする顕微鏡用電動ステージ制御システムを提供することによって達成できる。
このように構成することによって、ロストモーションの影響を考慮して予め記憶させた位置に電動ステージを復帰させることができる。
また上記課題は、特許請求の範囲の請求項2に記載の発明によれば、前記ステージ移動制御手段は、前記ステージを前記位置に移動させて停止させる場合、前記停止位置方向格納手段に格納された前記停止位置方向情報に基づいて、前記方向と同方向で停止させるように前記ステージ移動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡用電動ステージ制御システムを提供することによって達成できる。
このように構成することによって、記憶時と同方向のアプローチで電動ステージをその記憶させた位置に復帰させることができる。
また上記課題は、特許請求の範囲の請求項3に記載の発明によれば、前記顕微鏡用電動ステージ制御システムは、さらに、前記ステージ移動手段により移動した前記ステージの実際の移動量と前記ステージ移動制御手段の制御で指示されている該ステージの移動量との誤差を取得する移動量誤差取得手段と、を備えることを特徴とする請求項1、又は2に記載の顕微鏡用電動ステージ制御システムを提供することによって達成できる。
このように構成することによって、現時点でのバックラッシュによる電動ステージの移動誤差を取得することができる。
また上記課題は、特許請求の範囲の請求項4に記載の発明によれば、前記ステージ移動制御手段は、前記移動量誤差取得手段により取得した移動量誤差に基づいて、前記ステージ移動手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡用電動ステージ制御システムを提供することによって達成できる。
このように構成することによって、復帰のアプローチを最適な条件で行うことができる。
また上記課題は、特許請求の範囲の請求項5に記載の発明によれば、標本を載置するためのステージを有する顕微鏡の該ステージを該顕微鏡の光軸に対して垂直方向に移動させる動作を制御する顕微鏡用電動ステージ制御装置において、前記ステージを移動させる情報である移動情報を取得する取得手段と、前記ステージの移動を停止させる場合、前記取得手段により取得した移動情報に基づいて生成される情報であって、停止させる位置及び停止させるときの方向に関する該情報である停止位置方向情報を格納する停止位置方向格納手段と、前記停止位置方向格納手段に格納された前記停止位置方向情報に基づいて、前記ステージの前記動作を制御するステージ移動制御手段と、を備えることを特徴とする顕微鏡用電動ステージ制御装置を提供することによって達成できる。
このように構成することによって、ロストモーションの影響を考慮して予め記憶させた位置に電動ステージを復帰させることができる。
また上記課題は、特許請求の範囲の請求項6に記載の発明によれば、前記ステージ移動制御手段は、前記ステージを前記位置に移動させて停止させる場合、前記停止位置方向格納手段に格納された前記停止位置方向情報に基づいて、前記方向と同方向で停止させるように前記ステージの移動を制御することを特徴とする請求項5に記載の顕微鏡用電動ステージ制御装置を提供することによって達成できる。
このように構成することによって、記憶時と同方向のアプローチで電動ステージをその記憶させた位置に復帰させることができる。
また上記課題は、特許請求の範囲の請求項7に記載の発明によれば、標本を載置するためのステージを有する顕微鏡の該ステージの動作を制御する顕微鏡用電動ステージ制御方法において、前記ステージを前記顕微鏡の光軸に対して垂直方向に移動させるための指示情報を取得する移動指示取得処理と、前記移動指示取得処理により取得した前記指示情報に基づいて得られる情報であって、前記ステージの移動の動作が停止させる位置及び停止させる方向に関する該情報である停止位置方向情報に基づいて、前記ステージの移動を制御するステージ移動制御処理と、を行うことを特徴とする顕微鏡用電動ステージ制御方法を提供することによって達成できる。
このように構成することによって、ロストモーションの影響を考慮して予め記憶させた位置に電動ステージを復帰させることができる。
また上記課題は、特許請求の範囲の請求項8に記載の発明によれば、前記ステージ移動制御処理は、前記ステージを前記位置に移動させて停止させる場合、前記停止位置方向情報に基づいて、前記方向と同方向で停止させるように前記ステージの移動を制御することを特徴とする請求項7に記載の顕微鏡用電動ステージ制御方法を提供することによって達成できる。
このように構成することによって、記憶時と同方向のアプローチで電動ステージをその記憶させた位置に復帰させることができる。
また上記課題は、特許請求の範囲の請求項9に記載の発明によれば、前記顕微鏡用電動ステージ制御方法は、さらに、移動した前記ステージの実際の移動量と前記ステージ移動制御処理の制御で指示されている該ステージの移動量との誤差を取得する移動量誤差取得処理と、を行うことを特徴とする請求項7、又は8に記載の顕微鏡用電動ステージ制御方法を提供することによって達成できる。
このように構成することによって、現時点でのバックラッシュによる電動ステージの移動誤差を取得することができる。
また上記課題は、特許請求の範囲の請求項10に記載の発明によれば、前記ステージ移動制御処理は、前記移動量誤差取得処理により取得した移動量誤差に基づいて、前記ステージの移動を制御することを特徴とする請求項9に記載の顕微鏡用電動ステージ制御方法を提供することによって達成できる。
このように構成することによって、復帰のアプローチを最適な条件で行うことができ、時間的にも最短で行うことができる。
本発明を用いることで、顕微鏡用電動ステージの所望の位置を記憶させ、再びその位置に顕微鏡用電動ステージを復帰させる場合、記憶時と同一方向からのアプローチで顕微鏡用電動ステージを復帰させることができるので、ロストモーションによる観測誤差を無くすことができ、また、低コストで提供することができる。
またロストモーションの影響から生じる顕微鏡用電動ステージの移動量誤差を取得することができるので、上記のアプローチを最適な条件で行うことができる。
<第1の実施形態>
本実施形態では、顕微鏡用電動ステージの所望の位置を記憶させ、再びその位置に顕微鏡用電動ステージを復帰させる場合、どのような精密な機構であってもバックラッシュ(機械要素間の接触面の遊びのこと)によるロストモーション(遊びや、機械系の剛性と摩擦力などの関係によって出力されない運動)が生じるので、この影響を考慮した顕微鏡用電動ステージシステムについて説明する。
ここで、ロストモーションが与える影響について述べる。所定の位置で顕微鏡用電動ステージを停止させる場合、もし、ロストモーションが発生しなかったら、その位置で寸分違わずにその位置で停止することができるが、現実的には不可能である。一方、ロストモーションが発生すると、停止予定位置と実際に停止する位置とは相違する。
そして、この相違は停止動作直前の顕微鏡用電動ステージの動作(停止直前の停止方向や速度)に依存する。例えば、上方向に移動している顕微鏡用電動ステージを停止させると、停止予定位置より少し上の位置で停止する。このようなロストモーションの影響は、微小な標本を拡大する顕微鏡による観測においては、殊のほか深刻である。そこで、本実施形態では、以下でこれらの影響を考慮した顕微鏡用電動ステージシステムについて述べる。
図1は、本実施形態における顕微鏡用電動ステージを使用した顕微鏡システムの全体構成を示す。顕微鏡1は、電動ステージ5を備えており、後述する制御部32に接続され、制御部32は外部通信手段を介してパーソナルコンピューターなどの機器70(以下、Hostという)から制御を受ける。また、制御部32は、操作部56と接続されている。
図2は、本実施形態における顕微鏡と顕微鏡用電動ステージとの関係を示す。同図において、顕微鏡1の光軸OP上には、電動ステージ5に載置された観察対象である標本2を挟む位置に、標本2を拡大観察するための対物レンズ3と、標本2に十分な光を照射するためのコンデンサ4とが所定の位置に調整可能に配設されている。
顕微鏡1に求められる光学性能を十分に発揮するためには、一般に標本2、対物レンズ3およびコンデンサ4は、数[mm]の空間内に配置されているため、顕微鏡用の電動ステージ5に許容される厚みは10数[mm]程度となる。
図3は、本実施形態における顕微鏡用電動ステージの斜視図である。同図において、電動ステージ5は、顕微鏡1に取り付けるための固定部材10に対して一方向に移動可能な可動部材11上に標本2を載せ、直交するもう一方には、標本2を挟んだ状態で可動部材11上を滑らせるクレンメル12にて顕微鎖1の光軸OPに対して標本2の2次元走査を行っている。
次に、固定部材10と可動部材11との間のガイド(Y方向)について説明する。電動ステージ5は、通常直交する2方向への移動が可能であるが、構成作用は同様のため、もう一方のガイド(X方向)の説明は省略する。固定部材10にはV字形状のガイド溝10a,10bが形成されている。
可動部材11には保持部材13が螺着され、固定部材10のガイド溝溝10a,10bと平行なV字形状のガイド溝11a、13aが形成されている。対峙する各ガイド溝には、ボール14が挿入され、固定部材10を可動部材11と保持部材13とで挟持した状態にて、保持部材13は可動部材11に螺着されている。そのため、可動部材11はガタ付くことなく、またボール14にて点接触で保持されているため摺動抵抗が小さく、一方向への移動が可能となっている。
動力伝達手段には、細い金属材料の素線を撚って作られたワイヤロープ15を用いる。ワイヤロープ15の両端は輪形状になっており、可動部材11に突設された2本の支持ピン16間に張架されている。一方の支持ピン16は、ワイヤロープ15の張られた方向に移動可能である。また、固定部材10上には、減速機17Aが配設され、その減速機出力軸21上に装着されたプーリ18は、2本の支持ピン16を結ぶ直線に接する位置に配置され、かつワイヤロープ15はプーリ18に1回転巻き付けられている。
移動可能な支持ピン16を移動させて、ワイヤロープ15の張力を高めることにより、プーリ18とワイヤロープ15の摩擦力を高めることが可能となり、過負荷が加わらない限りワイヤロープ15とプーリ18との間で滑りが生じることはない。また、プーリ18はワイヤロープ15に接する位置に配置しているため、可動部材11の移動に伴い、ワイヤロープ15の全長が変動することはない。これらの2つの作用により、プーリ18の回転をワイヤロープ15に正確に伝達することが可能であり、プーリ18の回転量を正確に可動部材11の直線移動量に変換することができる。
駆動手段としては、Yステッピングモータ20を用いる。Yステッピングモータ20は、外部からのパルス信号を受け、ステータ捲線に生じる電磁力でロータを吸引し、パルス信号に比例した角度だけ出力軸が回転するモータである。Yステッピングモータ20は、出力軸1回転が200分割されたモータで、外部より1パルス信号を発するとモータ出力軸は1.8°回転する。
固定部材10に配設されたYステッピングモータ20の出力軸に直接ワイヤロープ駆動用のプーリを装着した場合、2.5[μm]の分解能を得るためには、プーリの直径は0.15[mm]となり現実的ではない。そのため分解能を高めるための平歯車による減速機17Aを固定部材10上に配設している。減速機17Aは、歯数の異なる平歯車を同軸上にて一体に構成し、歯数の異なる歯車同士を噛み合わせた歯車列により減速する。1組の歯車の歯数が1:4であり、減速機出力軸21の歯車61とステッピングモータ20の出力軸のモータ歯車43とを合わせて3組の歯車列とすることにより、1/64の減速比を得ている。
上記構成により、ステッピングモータ20の1ステップでの可動部材11の移動量は、ワイヤロープ15が巻き付けられる減速機出力軸21のプーリ18の直径を10[mm]とすると、Yステッピングモータ20の分割数が200なので、
10[mm]×π/(200×64)= 2.5[μm]
の分解能をもつことになり、微小な送りが可能となる。
次に、原点検出手段とステージの位置を管理する制御手段について説明する。
図4は、本実施形態におけるステージの位置管理をする制御手段の斜視図である。同図において、固定部材10には、フォトインタラプタ型のY原点センサ30が配設されている。また、可動部材11には、Y原点サンサ30を遮光する遮光板31が配設されている。Y原点センサ30と遮光板31とにより原点検出手段を構成している。可動部材11を駆動する際は、可動部材11を決まった一方向に移動し、遮光板31にてY原点センサ30を遮光する。
すなわち、固定部材10に対する可動部材11の原点位置を予め合わせた後、制御手段としての制御部32より出力されたパルス信号にて可動部材11を駆動する。このように、制御手段としての制御部32で、Yステッピングモータ20への出力パルス数を管理することにより、可動部材11の位置管理が可能となる。
次に、制御手段としての制御部32について説明する。制御手段は、位置検出手段、位置方向記憶手段、復帰制御手段、移動量誤差検出手段、誤差補正制御手段を含んでいる。
図5は、本実施形態における制御部32の構成を示す。制御部32は、CPU(Central Processing Unit)32−1とROM(Read Only Memory)32−2とRAM(Random Access Memory)32−3、不揮発メモリ32−4および、Xパルスジェネレータ32−5、Xドライバ32−6、Yパルスジェネレータ32−7、Yドライバ32−8、からなり、各々CPUバスを介して接続されている。
ROM32−2に制御内容を記述したプログラムが記憶され、RAM32−3には、制御演算などのデータが格納される。不揮発メモリ32−4は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、NVRAM(Non Volatile RAM)あるいは、フラッシュメモリ等であり、プログラムの実行により必要な情報の記憶、読み出しが行われる。
Xパルスジェネレータ32−5は、CPU32−1からの移動方向、パルス量、パルス速度、加減速形式などの駆動パラメータの書き込みにより、Xドライバ32−6へこの駆動パラメータに応じた移動方向信号やパルス信号を出力する。Xドライバ32−6は、移動方向信号、パルス信号を受けて、これらに応じて不図示のXステッピングモーターに印加する駆動パルスを出力する。
Xパルスジェネレータ32−5はその内部にXカウンタ32−5−1を持っていて、出力するパルスの方向・量に従い、このカウンタをアップカウントあるいはダウンカウントする。CPU32−1はXカウンタ32−5−1のカウントをCPUバスを介して、いつでも読み出すことが可能であり、また、Xカウンタ32−5−1のカウントヘ任意の値を書き込むことができる。CPU32−1は、固定部材10に配設された不図示のX原点センサのセンサ信号をいつでも読み出すことが可能である。
Yパルスジェネレータ32−7は、CPU32−1からの移動方向、パルス量、パルス速度、加減速形式などの駆動パラメータの書き込みにより、Yドライバ32−8へこの駆動パラメータに応じた移動方向信号やパルス信号を出力する。Yドライバ32−8は、移動方向信号、パルス信号を受けて、これらに応じてYステッピングモーター20に印加する駆動パルスを出力する。
Yパルスジェネレータ32−7はその内部にYカウンタ32−7−1を持っていて、出力するパルスの方向・量に従い、このカウンタをアップカウントあるいはダウンカウントする。CPU32−1はYカウンタ32−7−1のカウントをCPUバスを介して、いつでも読み出すことが可能であり、また、Yカウンタ32−7−1のカウントヘ任意の値を書き込むことができる。
CPU32−1は、固定部材10に配設されたY原点センサ30のセンサ信号をいつでも読み出すことが可能である。また、制御部32には、マンマシンインターフェースとしての操作部56が接続されている。この操作部56は、表示部56−1と操作入力部56−2、及び不図示のジョイスティックから構成されている。
図6は、本実施形態における操作部の外観構成を示す。同図において、操作部56は、表示部56−1と操作入力部をなす複数のボタン56−2a〜d、ジョイスティック56−3からなり、各々CPU32−1と接続されている。ボタン56−2a〜dは、押下操作、開放操作に応じた操作信号をCPU32−1へ出力するもので、CPU32−1はこの操作信号を読み出すことができる。
ジョイスティック56−3は、中立位置からの操作倒し角に応じた操作信号を入力するもので、入力された操作信号は、CPU32−1へ伝達される。CPU32−1は、この操作信号を読み出すことが可能である。CPU32−1は、操作部56からの操作入力を受けると、この操作入力に応じて各部位を制御する。すなわち、ジョイスティック56−3の操作に連動して可動部材11が2次元平面上を動作したり、または、Host70のディスプレイ上に表示されるカーソルを動作させたりすることができる。
また、表示部56−1は、CPU32−1から指示に従い各部位の動作状況や位置情報等を表示するものである。
制御部32には、外部通信手段としてRS−232Cや、USBあるいは、イーサネット(登録商標)等の外部通信部(以下、I/F(インターフェース)と略する)が設けられており、Host70から、CPU32−1が、このI/Fを介してコマンドを送受することにより、操作部56からの操作と同等の駆動部制御を行うとともに、外部との情報交換を行う。
次に、本実施形態の顕微鏡用電動ステージの動作について、以下に説明する。
図7は、本実施形態における操作部の操作によって発生する制御の処理フローを示す。ジョイスティック56−3の操作により測定点を選択する動作を示す。まず、電源が投入されると、CPU32−1は不揮発メモリ32−4から電源切断時のX位置、Y位置を読み出し、Xパルスジェネレータ32−5のXカウンタ32−5−1へX位置を書き込み、Yパルスジェネレータ32−7のYカウンタ32−7−1へY位置を書き込む(S1−1)。不揮発メモリ32−4から読み出すこのX位置、Y位置の単位はXカウンタ32−5−1、Yカウンタ32−7−1がカウントする出力パルス数である。
次に、ジョイスティック56−3が操作されたか否かが判断される(S1−2)。ジョイスティック56−3を操作すると(S1−2で「Yes」へ進む)、CPU32−1はこれを検出し処理を開始する。CPU32−1は、ジョイスティック56−3の操作角度を読み込む。たとえば、ジョイスティック56−3は操作角度を直交するX軸、Y軸に分離して、各々の角度により抵抗値の変化する機構を内部に持っていて、CPU32−1は、この抵抗値を電圧として検出しA/D変換の後、0から255の値を持つ8bitのディジタルデータとして読み込むことができる。
図8は、本実施形態における操作角度と該ディジタルデータの関係を示す。同図のように、ジョイスティックの倒し角度は、0から255の値を持つ8bitのディジタルデータを対応させている。このディジタルデータは、X軸角度とY軸角度のそれぞれについて設定されている。CPU32−1は、ジョイスティック56−3の操作角度をX軸角度および、Y軸角度との2つのディジタルデータを読み込む。
ジョイスティック56−3への操作を検出した場合、その操作は、(1)X軸とY軸ともに操作される場合、(2)X軸だけ操作される場合、(3)Y軸だけ操作される場合の3通りがある。
上記(1)「X軸とY軸ともに操作される」場合について説明する。S1−2でジョイスティック56−3が操作され、CPU32−1によりそれがX軸方向へ操作されたことが検知されると(S1−6で「Yes」へ進む)、ジョイスティック処理をする(S1−7)。さらに、CPU32−1によりY軸方向へ操作されたことが検知されると(S1−8で「Yes」へ進む)、ジョイスティック処理をする(S1−9)。
上記(2)「X軸だけ操作される」場合について説明する。S1−2でジョイスティック56−3が操作され、CPU32−1によりそれがX軸方向へ操作されたことが検知されると(S1−6で「Yes」へ進む)、ジョイスティック処理をする(S1−7)。そして、この場合、Y軸方向への操作はされていないので、CPU32−1によるY軸方向への操作されたことは検出されず、S1−8で「No」へ進み、可動部材11はY軸方向への駆動動作は行われない。
なお、このようにX軸方向へのみ駆動し、Y軸方向への駆動動作は行われない可動部材11を、以下Xステージ、またはX軸ステージという。また、Y軸方向へのみ駆動し、X軸方向への駆動動作は行われない可動部材11を、以下Yステージ、またはY軸ステージという。
上記(3)「Y軸だけ操作される」場合について説明する。S1−2でジョイスティック56−3が操作されると、それがX軸方向への操作か否かがCPU32−1により判断される(S1−6)。CPU32−1によりそれがX軸方向への操作ではない場合(S1−6で「No」へ進む)、つまりY軸方向への操作である場合、Xステージは駆動せず停止した状態となる(S1−11)。それから、ジョイスティック処理をする(S1−12)。
ここで、S1−7、S1−9、S1−12の詳細な処理の説明をする前に、図9の説明をする。
図9は、本実施形態におけるジョイスティック操作角に由来するディジタルデータからパル速度への変換するテーブル(速度変換テーブル80)である。このテーブル80は、ROM32−2や不揮発メモリ32−4に予め格納されているのである。この速度変換テーブル80には、0〜225の各ディジタルデータに対応するパルス速度が設定されている。この速度変換テーブル80については、後述する。
図10は、本実施形態におけるX,Y軸方向への操作に伴うジョイスティック処理のフローを示す。まず、X軸方向への操作の場合(例えば、図7のS1−7)のジョイスティック処理のフローについて説明する。CPU32−1は、ジョイスティック56−3の操作角度をX軸角度のディジタルデータを読み込む(SJ1)。CPU32−1は、読み込んだディジタルデータから、図9の速度変換テーブル80により駆動方向とパルス速度を求める(SJ2,SJ3)。ここで、求めたパルス速度は駆動方向を含んでいて、該パルス速度が正数であれば原点センサから遠ざかる方向を示し、該パルス速度が負数であれば原点センサヘ向かう方向を示す。
ディジタルデータからパルス速度への変換は、定数関数、比例関数、指数関数、または、これらの複合が考えられるが、どれを用いても良い。CPU32−1は不図示のDIP−SW(ディップスイッチ)などを読み込み、予め用意された定数関数の速度変換テーブル、比例関数の速度変換テーブル、指数関数の速度変換テーブル、定数関数、比例関数、指数関数を組み合わせた複合関数の速度変換テーブルから一つを選択することも可能である。
さらに、速度変換テーブル80を不揮発メモリ32−4に配置した構成をとるなら、外部通信手段を介して所望の値に書き換えることも可能である。速度変換テーブル80は、本実施形態ではX軸、Y軸ともに同一のものを用いるが、特別な事情があれば、変換方式の異なる独立した個別の速度変換テーブルを用いても良い。
次に、CPU32−1は、速度変換テーブル80より求めた駆動方向、パルス速度、規定パルス量をXパルスジェネレータ32−5に書き込み、パルス出力を開始する(SJ4)。ここで、規定パルス量とは、X、Yともに各々の可動範囲程度のパルス量であり、本実施形態では、例えばX軸方向への可動範囲を70[mm]であるとすると、28000[p](=70000[μm]/2.5[μm/p])である。
その後、CPU32−1は、X駆動方向をRAM32−3に確保した符号付き変数、dir_Xに格納する。X駆動方向が原点センサから遠ざかる方向であれば1をdir_Xに格納し、X駆動方向が原点センサヘ向かう方向であれば−1をdir_Xに格納する。CPU32−1は、dir_Xを不揮発メモリ32−4に記憶する(SJ5)。
さて、次は、Y軸方向への操作のジョイスティック処理(例えば、図7のS1−9,S1−12)のフローについて説明する。CPU32−1は、上記で述べたように、読み込んだディジタルデータから、図9の速度変換テーブル80により駆動方向とパルス速度を求める(SJ1〜SJ3)。
次に、CPU32−1は、速度変換テーブル80より求めた駆動方向、パルス速度、規定パルス量をYパルスジェネレータ32−7に書き込み、パルス出力を開始する。ここで、規定パルス量とは、X、Yともに各々の可動範囲程度のパルス量であり、本実施形態では、例えばY軸方向への可動範囲を80[mm]であるとすると、32,000[p](=80000[μm]/2.5[μm/p])である(SJ4)。
CPU32−1は、Y駆動方向をRAM32−3に確保した符号付き変数、dir_Yに格納する。Y駆動方向が原点センサから遠ざかる方向であれば1をdir_Yに格納し、Y駆動方向が原点センサヘ向かう方向であれば−1をdir_Yに格納する。CPU32−1は、dir_Yを不揮発メモリ32−4に記憶する(SJ5)。
以降、ジョイスティック56−3が操作されている間、上記(1)、(2)、または、(3)を繰り返す。
さて、再び図7の説明に戻る。ここでは、ジョイスティック56−3の操作を止めた場合についての処理を説明する。ジョイスティック56−3の操作が止められると、CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5へ停止を書き込み、ステージのX方向移動を停止し、Yパルスジェネレータ32−7へ停止を書き込みステージのY方向移動を停止する(S1−3)。
次に、CPU32−1は、操作部56のボタン56−2a〜dへの操作を検出する(S1−4)。ボタンには、インクリメントボタン(56−2a)、デクリメントボタン(56−2b)、記憶ボタン(56−2c)、復帰ボタン(56−2d)がある。
これらのボタンのうち、いずれかが操作されると(S1−4で「Yes」に進む)、各ボタンに応じた処理が実行される(S1−5)。いずれのボタンも操作されない場合(S1−4で「No」に進む)、ジョイスティック56−3の検出(S1−2)へ戻る。
図11は、本実施形態における各ボタンに応じた処理(図7のS1−5の処理)の詳細なフローを示す。操作されたボタンがインクリメントボタン56−2aの場合(SB1で「Yes」へ進む)、後述する処理A1を実行する。また、操作されたボタンがデクリメントボタン56−2bの場合(SB2で「Yes」へ進む)、後述する処理A2を実行する。また、操作されたボタンが記憶ボタン56−2cの場合(SB3で「Yes」へ進む)、後述する処理A3を実行する。また、操作されたボタンが復帰ボタン56−2dの場合(SB4で「Yes」へ進む)、後述する処理A4を実行する。
ここで、A1〜A4の各処理の詳細について説明する前に、図12について説明する。
図12は、本実施形態におけるX位置、Y位置及びその位置に停止するときの方向を格納するためのテーブルである。以下、本テーブルを停止時位置方向テーブル90という。同図は、本実施形態での復帰動作のためのデータ構造図(初期値)である。このデータは、不揮発メモリ32−4に格納されており、「記憶No.」、「位置(X軸)」、「位置(Y軸)」、「停止時方向(X軸)」、「停止時方向(Y軸)」のデータ項目から構成され、これらを16セット格納することができる。「記憶No.」には0〜15の値が格納される。
「位置(X軸)」、「位置(Y軸)」は、例えば、ジョイスティック56−3の操作に連動して可動部材11が2次元平面上を動作する場合には、Host70のディスプレイに表示されている画面の所定の位置(例えば、画面の中央点)、すなわち、可動部材11上の所定の点を示すものであったり、または、ジョイスティック56−3の操作に連動してHost70のディスプレイ上に表示されるカーソルを動作させる場合には、そのカーソルの位置を示すものであったりする。すわなち、ある時点からのジョイスティックの操作量が格納されている。
「位置(X軸)」、「位置(Y軸)」に格納される値はそれぞれ、上述したように、Xカウンタ32−5−1、Yカウンタ32−7−1がカウントする出力パルス数である。「停止時方向(X軸)」、「停止時方向(Y軸)」に格納される値は、「位置(X軸)」、「位置(Y軸)」でジョイスティック56−3の操作を止める直前のジョイスティック56−3の方向を格納するものである。
つまり、ジョイスティック56−3が止まる直前、その停止動作がX駆動方向において原点センサから遠ざかる方向であれば「停止時方向(X軸)」に1を格納し、その停止動作がX駆動方向において原点センサへ向かう方向であれば「停止時方向(X軸)」に−1を格納する。また、停止時方向(Y軸)についても同様に、ジョイスティック56−3が止まる直前、その停止動作が原点センサから遠ざかる方向であれば「停止時方向(Y軸)」に1を格納し、その停止動作が原点センサへ向かう方向であれば「停止時方向(Y軸)」に−1を格納する。
図13は、本実施形態におけるインクリメントボタン56−2aが操作された場合(図11のA1)の処理フローを示す。インクリメントボタン56−2aが操作されると、CPU32−1はこれを検出して、RAM32−3に確保した変数:インデックスをインクリメントする(SB1−1)。
インデックス ← インデックス+1
この変数:インデックスは、図12の停止時位置方向テーブル90の記憶No.である。つまり、この変数:インデックスは、後述する記憶ボタン56−2c、復帰ボタン56−2dが操作された場合の対象データを指し示すものである。本実施形態では、記憶No.を0〜15の16個としている。インデックスが最大値15を超えた場合(SB1−2で「Yes」へ進む)は、インデックスを0とする(SB1−3)。また、インデックスが15以下の場合(SB1−2で「No」へ進む)は、次の処理へ進む。
次に、CPU32−1は、インデックスの値を表示部56−1へ表示する(SB1−4)。これにより、操作者は対象となる記憶No.を知ることができる。その後、CPU32−1は、インデックスを不揮発メモリ32−4へ記憶する(SB1−5)。
図14は、本実施形態におけるデクリメントボタン56−2bが操作された場合(図11のA2)の処理フローを示す。デクリメントボタン56−2bが操作されると、CPU32−1はこれを検出して、RAM32−3に確保した変数:インデックスをデクリメントする(SB2−1)。
インデックス ← インデックス −1
この変数:インデックスは図12の停止時位置方向テーブル90の記憶No.である。つまり、この変数:インデックスは、後述する記憶ボタン56−2c、復帰ボタン56−2dが操作された場合の対象データを指し示すものである。本実施形態では、記憶No.を0〜15の16個としている。インデックスが最小値0より小さい場合(SB2−2で「Yes」へ進む)は、インデックスを最大値15とする(SB2−3)。また、インデックスが最小値0より小さい場合(SB2−2で「No」へ進む)は、次の処理へ進む。
次に、CPU32−1は、インデックスの値を表示部56−1へ表示する(SB2−4)。これにより、操作者は対象となる記憶No.を知ることができる。その後、CPU32−1は、インデックスを不揮発メモリ32−4へ記憶する(SB2−5)。
図15は、本実施形態における記憶ボタン56−2cが操作された場合(図11のA3)の処理フローを示す。まず、パルスジェネレータのカウンタから現在の位置を読み出す(SB3−1)。ここでは、CPU32−1は、記憶ボタン56−2cへの操作を検出すると、Xカウンタ、Yカウンタからそれぞれ位置(パルス単位)を読み出し、現在のインデックスが指す不揮発メモリ32−4に確保された停止時位置方向テーブル90(図12)のX軸位置、Y軸位置へ書き込み、記憶する。
次に、インデックスに対応して、位置と駆動方向を不揮発メモリへ記憶する(SB3−2)。ここでは、不揮発メモリ32−4の別場所に記憶されているdir_X、dir_Yを読み出し、現在のインデックスが指す、不揮発メモリ32−4に確保された停止時位置方向テーブル90(図12)のX軸停止時方向、Y軸停止時方向へ書き込み、記憶する。
図16は、本実施形態における更新された停止時位置方向テーブル90の一例を示す。本実施形態において、たとえば、インデックス:6、Xカウンタ:2000、Yカウンタ:50000、dir_X:−1、dir_Y:−1であるとすると、停止時位置方向テーブル90には同図に示すように格納される。
図17は、本実施形態における復帰ボタン56−2dが操作された場合(図11のA4)の処理フローを示す。ここでの処理概要を説明すると、CPU32−1は、復帰ボタン56−2dへの操作を検出すると、不揮発メモリ32−4に確保された停止時位置方向テーブル90の現在のインデックスで指し示される位置へ、停止時方向が一致するように復帰移動を行う。
まず、パルスジェネレータのカウンタから現在位置を読み出す(SB4−1)。ここでは、CPU32−1は、カウンタXから現在の位置を読み出し、RAM32−2に確保した変数now_Xに格納する。CPU32−1は、カウンタYから現在の位置を読み出し、RAM32−2に確保した変数now_Yに格納する。
次に、不揮発メモリの停止時位置方向テーブル90からインデックスに対応する位置と停止時駆動方向を読み出す(SB4−2)。CPU32−1は、不揮発メモリ32−4に確保された停止時位置方向テーブル90の現在のインデックスで指し示されるX位置を読み出し、RAM32−2に確保した変数dst_Xに格納する。CPU32−1は、不揮発メモリ32−4に確保された停止時位置方向テーブル90の現在のインデックスで指し示されるY位置を読み出し、RAM32−2に確保した変数dst_Yに格納する。
さらに、CPU32−1は、不揮発メモリ32−4に確保された停止時位置方向テーブル90の現在のインデックスで指し示されるX軸停止時方向を読み出し、RAM32−2に確保した変数last_dir_Xに格納する。CPU32−1は、不揮発メモリ32−4に確保された停止時位置方向テーブル90の現在のインデックスで指し示されるY軸停止時方向を読み出し、RAM32−2に確保した変数last_dir_Yに格納する。
次に、現在位置から復帰位置への移動量を求める(SB4−3)。CPU32−1は、X軸移動量pulse_Xを求める。X軸移動量は、復帰X位置から現在のX位置を減じたものである。
RAM32−2に確保した符号付き変数:
pulse_X ← dst_X − now_X
CPU32−1は、Y軸移動量:pulse_Yを求める。Y軸移動量は、復帰Y位置から現在のY位置を減じたものである。
RAM32−2に確保した符号付き変数:
pulse_Y ← dst_Y − now_Y
次に、現在位置から復帰位置への移動方向を求める(SB4−4)。CPU32−1は、X軸復帰移動の方向を求める。X軸復帰移動の方向は、pulse_Xの符号を調べることで分かる。pulse_Xが正数であれば原点センサから遠ざかる方向であり、pulse_Xが負数であれば原点センサヘ向かう方向である。
CPU32−1は、Y軸復帰移動の方向を求める。Y軸復帰移動の方向は、pulse_Yの符号を調べることで分かる。pulse_Yが正数であれば原点センサから遠ざかる方向であり、pulse_Yが負数であれば原点センサヘ向かう方向である。
次に、X,Y移動方向が、停止時X,Y駆動方向と同じ方向か否かを判断する(SB4−5)。ここでは、pulse_Xとlast_dir_Xとの符号が同一で、かつ、pulse_Yとlast_dir_Yとの符号が同一であるかを判断する。この条件を満たす場合(SB4−5で「Yes」へ進む)、処理B1へ進む。また、この条件を満たさない場合(SB4−5で「No」へ進む)、処理SB4−6へ進む。
次に、X移動方向のみ、停止時X駆動方向と同じ方向か否かを判断する(SB4−6)。ここでは、pulse_Xとlast_dir_Xとの符号が同一であるか否かを判断する。この条件を満たす場合(SB4−6で「Yes」へ進む)、処理B2へ進む。また、この条件を満たさない場合(SB4−6で「No」へ進む)、処理SB4−7へ進む。
次に、Y移動方向のみ、停止時Y駆動方向と同じ方向か否かを判断する(SB4−7)。ここでは、pulse_Yとlast_dir_Yとの符号が同一であるか否かを判断する。この条件を満たす場合(SB4−7で「Yes」へ進む)、処理B3へ進む。また、この条件を満たさない場合(SB4−7で「No」へ進む)、処理B4へ進む。
たとえば、現在の位置now_X:1000、now_Y:20000、インデックス:6であるとすると、復帰位置dst_X:2000、dst_Y:50000、停止時方向last_dir_X:−1、last_dir_Y:−1であり、pulse_X:1000、pulse_Y:30000であるから、X軸、Y軸ともに復帰方向と停止方向が異なり、SB4−5で「No」へ進み、SB4−6で「No」へ進み、SB4−7で「No」へ進み、処理B4へ進む。
図18は、本実施形態におけるX,Y移動方向が停止時X,Y駆動方向と同一の場合の可動部材11の移動処理(図17のB1の処理)を示す。まず、X,Yパルスジェネレータへ駆動方向、移動量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込み、パルス出力を開始する(SB4−11)。
なお、以下では、Xパルスジェネレータに由来するパルス出力をXパルス出力、Yパルスジェネレータに由来するパルス出力をYパルス出力といい、また、これらの出力されるパルスをそれぞれ、Xパルス、Yパルスという。X,Yともにパルス出力が終了するまで、CPU32−1は待機状態になり(SB4−12で「No」へ進む)、パルス出力が終了すると、処理B1は終了する(SB4−12で「Yes」へ進む)。
図19は、本実施形態における図18の処理によって実現された復帰動作を示す。同図は、Host70のディスプレイに表示された標本2の画面イメージ(標本画像部分は省略している)である。例えば、点P1(dst_X,dst_Y)がジョイスティック操作によって予め記憶された復帰する位置であり、点P0(now_X,now_Y)が現在の位置であるとする。
なお、位置P1に復帰するとは、P1を中央にしてHostのディスプレイに標本を表示させるために可動部材11を動作させることであり、位置P1に復帰するとは、P1を中央にしてHostのディスプレイに標本を表示させるために可動部材11を動作させることである。また、現在位置P0とは、現在P0を中央にしてHostのディスプレイに標本を表示されていることである。
点P1は、記憶時には、図の右上方向に向かって(X軸方向:原点センサから遠ざかる方向、Y軸方向:原点センサから遠ざかる方向)停止したものとする。この場合、記憶時の停止動作と同様の方向からのアプローチでP0からP1へ復帰する。
図20は、本実施形態におけるX移動方向のみが停止時X駆動方向と同一の場合の可動部材11の移動処理(図17のB2の処理)を示す。まず、Xパルスジェネレータへ駆動方向、移動量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込む(SB4−21)。
次に、Yパルスジェネレータへ駆動方向、over−run量を加えた移動量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込む(SB4−22)。ここでは、まず、CPU32−1は、Y軸over−run量(パルス単位)を不揮発メモリ32−4から読み込む。Y軸over−run量は、復帰Y位置:dst_Yを原点から遠ざかる方向へ通り過ぎる量である。
CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7へ駆動方向、および、移動量としてpulse_YにY軸over−run量を加えた値を書き込む。例えば、X軸over−run量=2、pulse_X=30000とすると、pulse_Xに書き込まれた移動量は、pulse_X=30002となる。
次に、X,Yパルス出力を開始する(SB4−23)。ここでは、CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5へパルス出力開始を書き込み、X軸ステージを復帰移動開始する。CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7へパルス出力開始を書き込み、Y軸ステージを復帰移動開始する。
次に、Yパルスの出力が終了したか否かが判断される(SB4−24)。Yパルスの出力が終了するまでCPU32−1は待機状態になり(SB4−24で「No」へ進む)、パルス出力が終了すると(SB4−24で「Yes」へ進む)、SB4−25へ進む。次に、Yパルスジェネレータへ逆の駆動方向、over−run量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込み、パルス出力を開始する(SB4−25)。ここでは、Y軸ステージが復帰位置を通り過ぎて停止すると、CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7を経てこれを検出する。
CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7へ駆動方向をlast_dir_Y:−1の示す原点へ向かう方向とし、駆動パルス量をY軸over−run量とし、予め決められた復帰時のパルス速度を書き込み、さらにパルス出力開始を書き込み、Y軸ステージを移動開始する。
次に、X,Yともにパルス出力が終了したか否かが判断される(SB4−26)。ここでは、CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5および、Yパルスジェネレータ32を経てXパルス出力の終了、Yパルス出力の終了、すなわちX軸ステージの停止、Y軸ステージの停止を検出すると、復帰ボタン56−2dの処理を終わり(図7のS1−5が終了する)、ジョイスティック56−3の検出(S1−2)へと戻る。
図21は、本実施形態における図20の処理によって実現された復帰動作を示す。図21は、図19と同様の構成となっている。図21において、P0(now_X,now_Y)は現在の位置を、P2(dst_X,dst_Y)は復帰位置を、ΔyはY軸over−run量を示す。点P2は、記憶時には、図の下方向へ向かって(Y軸方向:原点センサへ近づく方向)停止したものとする。この場合、記憶時の停止動作と同様の方向からのアプローチでP0からP2へ復帰するためには、Y軸方向へ一旦Δyだけ余分に移動させた後、Δyだけ戻す。
図22は、本実施形態におけるY移動方向のみが停止時Y駆動方向と同一の場合の可動部材11の移動処理(図17のB3の処理)を示す。まず、Xパルスジェネレータへ駆動方向、over−run量を加えた移動量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込む(SB4−31)。ここでは、CPU32−1は、X軸over−run量(パルス単位)を不揮発メモリ32−4から読み込む。X軸over−run量は、復帰X位置dst_Xを原点から遠ざかる方向へ通り過ぎる量である。
CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5へ駆動方向、および、移動量としてpulse_XにX軸over−run量を加えた値を書き込む。例えば、X軸over−run量=2、pulse_X=1000とすると、pulse_Xに書き込まれた移動量は、pulse_X=1002となる。
次に、Xパルスジェネレータへ駆動方向、移動量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込む(SB4−32)。
次に、Xパルス出力が終了するまで、CPU32−1は待機状態になり(SB4−34で「No」へ進む)、Xパルス出力が終了すると(SB4−34で「Yes」へ進む)、SB4−25へ進む。
次に、Xパルスジェネレータへ逆の駆動方向、over−run量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込み、パルス出力を開始する(SB4−35)。X軸ステージが復帰位置を通り過ぎて停止すると、CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5を経てこれを検出する。
CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5へ駆動方向をlast_dir_X:−1の示す原点へ向かう方向とし、駆動パルス量をX軸over−run量とし、予め決められた復帰時のパルス速度を書き込み、さらにパルス出力開始を書き込み、X軸ステージを移動開始する。
次に、X,Yともにパルス出力が終了したか否かが判断される(SB4−36)。ここでは、CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5および、Yパルスジェネレータ32を経てXパルス出力の終了、Yパルス出力の終了、すなわちX軸ステージの停止、Y軸ステージの停止を検出すると、復帰ボタン56−2dの処理を終わり(図7のS1−5が終了する)、ジョイスティック56−3の検出(S1−2)へと戻る。
図23は、本実施形態における図22の処理によって実現された復帰動作を示す。図23は、図19と同様の構成となっている。図23において、P0(now_X,now_Y)は現在の位置を、P3(dst_X,dst_Y)は復帰位置を、ΔxはX軸over−run量を示す。点P3は、記憶時には、図の左方向へ向かって(X軸方向:原点センサへ近づく方向)停止したものとする。この場合、記憶時の停止動作と同様の方向からのアプローチでP0からP2へ復帰するためには、X軸方向へ一旦Δxだけ余分に移動させた後、Δxだけ戻す。
図24は、本実施形態におけるX,Y移動方向が共に停止時駆動方向と異なる場合の可動部材11の移動処理(図17のB4の処理)を示す。まず、Xパルスジェネレータへ駆動方向、over−run量を加えた移動量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込む(SB4−41)。ここでは、CPU32−1は、X軸over−run量(パルス単位)を不揮発メモリ32−4から読み込む。X軸over−run量は、復帰X位置dst_Xを原点から遠ざかる方向へ通り過ぎる量である。
CPU32−1は、■パルスジェネレータ32−5へ駆動方向、および、移動量として
pulse_XにX軸over−run量を加えた値を書き込む。例えば、X軸over−run量=2、pulse_X=1000とすると、pulse_Xに書き込まれた移動量は、pulse_X=1002となる。
Yパルスジェネレータへ駆動方向、over−run量を加えた移動量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込む(SB4−42)。ここでは、まず、CPU32−1は、Y軸over−run量(パルス単位)を不揮発メモリ32−4から読み込む。Y軸over−run量は、復帰Y位置:dst_Yを原点から遠ざかる方向へ通り過ぎる量である。
CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7へ駆動方向、および、移動量としてpulse_YにY軸over−run量を加えた値を書き込む。例えば、X軸over−run量=2、pulse_X=30000とすると、pulse_Xに書き込まれた移動量は、pulse_X=30002となる。
次に、X,Yパルス出力を開始する(SB4−43)。ここでは、CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5へパルス出力開始を書き込み、X軸ステージを復帰移動開始する。CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7へパルス出力開始を書き込み、Y軸ステージを復帰移動開始する。
次に、Xパルスの出力が終了したか否かが判断される(SB4−44)。Xパルスの出力が終了した場合、SB4−45へ進み、Xパルスの出力が終了していない場合、SB4−49へ進む。
SB4−44で「Yes」へ進んだ場合、Xパルスジェネレータへ逆の駆動方向、over−run量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込み、パルス出力を開始する(SB4−45)。ここでは、X軸ステージが復帰位置を通り過ぎて停止すると、CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5を経てこれを検出する。CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5へ駆動方向をlast_dir_X:−1の示す原点へ向かう方向とし、駆動パルス量をX軸over−run量とし、予め決められた復帰時のパルス速度を書き込み、さらにパルス出力開始を書き込み、X軸ステージを移動開始する。
次に、Yパルスの出力が終了したか否かが判断される(SB4−46)。Yパルスの出力が終了するまでCPU32−1は待機状態になり(SB4−46で「No」へ進む)、パルス出力が終了すると(SB4−46で「Yes」へ進む)、SB4−47へ進む。
次に、Yパルスジェネレータへ逆の駆動方向、over−run量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込み、パルス出力を開始する(SB4−47)。ここでは、Y軸ステージが復帰位置を通り過ぎて停止すると、CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7を経てこれを検出する。CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7へ駆動方向をlast_dir_Y:−1の示す原点へ向かう方向とし、駆動パルス量をY軸over−run量とし、予め決められた復帰時のパルス速度を書き込み、さらにパルス出力開始を書き込み、Y軸ステージを移動開始する。
一方、SB4−44で「No」へ進んだ場合の処理について説明する。このとき、Yパルスの出力が終了したか否かが判断される(SB4−46)。Yパルスの出力が終了しない場合、SB4−44へ戻り(SB4−49で「No」へ進む)、パルス出力が終了した場合(SB4−46で「Yes」へ進む)、SB4−50へ進む。
次に、Yパルスジェネレータへ逆の駆動方向、over−run量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込み、パルス出力を開始する(SB4−50)。ここでは、Y軸ステージが復帰位置を通り過ぎて停止すると、CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7を経てこれを検出する。CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7へ駆動方向をlast_dir_Y:−1の示す原点へ向かう方向とし、駆動パルス量をY軸over−run量とし、予め決められた復帰時のパルス速度を書き込み、さらにパルス出力開始を書き込み、Y軸ステージを移動開始する。
次に、Xパルスの出力が終了したか否かが判断される(SB4−51)。Yパルスの出力が終了するまでCPU32−1は待機状態になり(SB4−51で「No」へ進む)、パルス出力が終了すると(SB4−51で「Yes」へ進む)、SB4−52へ進む。
次に、Xパルスジェネレータへ逆の駆動方向、over−run量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込み、パルス出力を開始する(SB4−52)。ここでは、X軸ステージが復帰位置を通り過ぎて停止すると、CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5を経てこれを検出する。CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5へ駆動方向をlast_dir_X:−1の示す原点へ向かう方向とし、駆動パルス量をX軸over−run量とし、予め決められた復帰時のパルス速度を書き込み、さらにパルス出力開始を書き込み、X軸ステージを移動開始する。
さて、SB4−47またはSB4−52の処理が終了すると、X,Yともにパルス出力が終了したか否かが判断される(SB4−48)。ここでは、CPU32−1は、Xパルスジェネレータ32−5および、Yパルスジェネレータ32を経てXパルス出力の終了、Yパルス出力の終了、すなわちX軸ステージの停止、Y軸ステージの停止を検出すると、復帰ボタン56−2dの処理を終わり(図7のS1−5が終了する)、ジョイスティック56−3の検出(S1−2)へと戻る。
図25は、本実施形態における図24の処理によって実現された復帰動作を示す。図25は、図19と同様の構成となっている。図25において、P0(now_X,now_Y)は現在の位置を、P4(dst_X,dst_Y)は復帰位置を、ΔyはY軸over−run量を示す。点P4は、記憶時には、図の左下方向へ向かって(X軸方向:原点センサへ近づく方向、Y軸方向:原点センサへ近づく方向)停止したものとする。この場合、記憶時の停止動作と同様の方向からのアプローチでP0からP4へ復帰するためには、X軸方向へ一旦Δxだけ余分に移動させた後、Δxだけ戻し、さらにY軸方向へ一旦Δyだけ余分に移動させた後、Δyだけ戻す。
なお、図10のSJ3において、操作角度から求めたパルス速度をSJ5での駆動方向と同じように不揮発メモリに記憶する構成も可能である。このパルス速度は、駆動を停止する直前移動速度を示すもので、記憶位置への復帰動作において停止時移動方向の考慮に加えて、該直前移動速度の大小により、over−run量を調整するような構成も可能である。
以上のように、ジョイスティックの操作により標本上の任意の点を選択し、記憶ボタンの操作によりこの位置の記憶とこの位置を選択したときのX軸停止時方向、Y軸停止時方向も合わせて記憶することができる。
また、復帰ボタンの操作により、記憶した位置への復帰動作に際して、X軸停止時方向、Y軸停止時方向が同じ方向となるよう制御しているので、バックラッシュなどに起因するロストモーションの影響を取り除くことが可能である。
<第2の実施形態>
本実施形態では、バックラッシュによるロストモーションの影響から生じる移動量誤差を制御する。ここで、移動量誤差について説明する。顕微鏡用電動ステージを機構的に駆動させても、実際に顕微鏡用電動ステージが動作し始めるには、時間的な誤差が生じる。そこで、時間的な誤差がない場合(すなわち、バックラッシュがない場合)の顕微鏡用電動ステージの移動量と時間的な誤差がある場合(すなわち、バックラッシュがある場合)の顕微鏡用電動ステージの移動量の差を移動量誤差という。
本実施形態は、第1の実施形態と比較して、原点検出手段と制御手段のみが異なり、他の部分は第1の実施形態と同様のため異なる部分のみを説明し、同様の部分の図と説明を省略する。
制御部32には、外部通信手段としてRS−232Cや、USBあるいは、イーサネット(登録商標)等の外部通信部が設けられており、PC等の外部機器70(以下、Hostという)から、CPU32−1が、このI/Fを介してコマンドを送受することにより、操作部56からの操作と同等の駆動部制御を行うとともに、外部との情報交換を行う。
図26は、本実施形態における制御部32の有するコマンドセットを示す。コマンド名「ORG」(名称:原点検出動作)は、原点センサで規定される原点へステージを移動し、位置(座標)をリセットするためのコマンドである。コマンド名「MOVERR?」(名称:移動量誤差取得)は、移動量誤差err_X,err_Yを知らせるためのコマンドである。
コマンド名「POS?」(名称:位置取得)は、ステージ位置ax,ayを知らせるためのコマンドである。コマンド名「DIR?」(名称:移動停止時方向取得)は、ステージ停止時の方向dir_X,dir_yを知らせるためのコマンドである。コマンド名「MOVABS ax,ay」(名称:移動)は、axおよびayで指定される(絶対)位置へステージを移動させるためのコマンドである。
次に本実施形態の顕微鏡用電動ステージの動作について、以下に説明する。
図27は、本実施形態における操作部の操作によって発生する制御の処理フローを示す。S1−1〜S1−12は、第1の実施形態と同様であるので、ここでは、S2−1とS2−2の処理について述べる。
CPU32−1は、Hostからの受信コマンドを調ベ、コマンドを受信していれば(S2−1で「Yes」へ進む)、このコマンドに応じた処理をする(S2−2)。一方、Hostからの受信コマンドがなければ(S2−1で「No」へ進む)、再びS1−2へ戻る。
図28は、本実施形態における各コマンドに応じた処理(図27のS2−2の処理)を実行させる処理フローを示す。受信したコマンドが「ORG(原点検出動作コマンド)」の場合、後述する処理C1を実行する。また、受信したコマンドが「MOVERR?(移動量誤差取得コマンド)」の場合、後述する処理C2を実行する。また、受信したコマンドが「POS?(位置取得コマンド)」の場合、後述する処理C3を実行する。また、受信したコマンドが「DIR?(移動停止時方向取得コマンド)」の場合、後述する処理C4を実行する。また、受信したコマンドが「MOVABS ax,ay(移動コマンド)」の場合、後述する処理C5を実行する。
図29は、本実施形態における原点検出動作コマンドを受信した場合(図28の処理C1)の詳細なフローを示す。まず、CPU32−1は、Y原点センサ30の信号を読み込む。Y原点センサ30の信号は遮光版31が遮光している位置、つまり、可動部材11が原点に位置している場合をon、遮光版31が遮光していない位置、つまり、可動部材11が原点に位置していない場合をoffとする。
CPU32−1は、Y原点センサ30の信号がonであるか否かを判断する(SC1−1)。Y原点センサ30の信号がoffであると(SC1−1で「No」へ進む)、SC1−4へ進む。
一方、CPU32−1は、Y原点センサ30の信号がonであると(SC1−1で「Yes」へ進む)、Yステッピングモーター20を+方向へ所定パルス量(20パルス)にて駆動し、可動部材11を50[μm](=2.5[μm/p]×20[p])を+方向へ移動する(SC1−2)。
CPU32−1は、20パルス出力終了後再びY原点センサ30の信号を読み込み、Y原点センサ30の信号がonであるか否かを判断する(SC1−3)。この信号がonであれば(SC1−3で「Yes」へ進む)、SC1−2へ戻り、再度所定量を出力する。このようにして、Y原点センサ30の信号がoffとなるまで可動部材11を+方向へ50[μm]ずつ移動し、Y原点センサ30の信号がoffとなると(SC1−3で「No」へ進む)、SC1−4へ進む。
次に、CPU32−1はYステッピングモータ20を一方向へ所定パルス量(−パルス)にて駆動開始し、可動部材11の一方向への移動を開始する(SC1−4)。可動部材11の移動ストロークを例えば70[mm]とすれば、CPU32−1は、−28000パルス(=−70000[μm]/2.5[μm/p])程度の出力を開始する。これにより、可動部材11は一方向への移動を開始し、遮光版31はY原点センサ30へ近づいていく。
次に、CPU32−1は、一方向へ所定パルス量(−パルス)の出力を開始した後、Y原点センサ30の信号を読み込み、Y原点センサ30の信号がonであるか否かを判断する(SC1−5)。Y原点センサ30の信号がonであれば、SC1−6へ至る。一方、Y原点センサ30の信号がoffであれば、再び、Y原点センサ30の信号を読み込み、この信号がoffの間、これを繰り返す(SC1−5で「No」へ進む)。
Y原点センサ30の信号がonであると、CPU32−1は直ちにYステッピングモータ20へのパルス出力を中断して、可動部材11を停止させる(SC1−6)。
このようにして、Y原点センサ30を遮光版31が遮光し、Y原点センサ30の信号がonとなる位置に可動部材11は位置づけられ、原点検出動作の前半が終了する。
次に、CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7のYカウンタ32−7−1へ0を書き込み、カウンタをクリアする(SC1−7)。
次に、CPU32−1は、可動部材11をY軸+方向(原点から遠ざかる方向)へ低速で駆動を開始する(SC1−8)。
次に、CPU32−1は、Y軸+方向へ所定パルス量(+パルス)の出力を開始した後、Y原点センサ30の信号を読み込み、Y原点センサ30の信号がonであるか否かを判断する(SC1−9)。Y原点センサ30の信号がonであれば(SC1−9で「No」へ進む)、再び、Y原点センサ30の信号を読み込み、この信号がonの間、これを繰り返す。
一方、Y原点センサ30の信号がoffになると(SC1−9で「Yes」へ進む)、CPU32−1は直ちにYステッピングモータ20へのパルス出力を中断して、可動部材11を停止させる(SC1−10)。
次に、CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7のYカウンタ32−7−1からカウントを読み出し、この値をY軸移動量誤差を保持する変数として、RAM32−3に確保した変数:err_Yに格納する(SC1−11)。
次に、CPU32−1は、Yパルスジェネレータ32−7のYカウンタ32−7−1へ0を書き込み、カウンタをクリアする(SC1−12)。
さて、CPU32−1は、X軸に関しても、上記したY軸の処理と全く同様にSC1−1〜SC1−12を行い、X軸移動量誤差を保持する変数として、RAM32−3に確保した変数:err_Xに格納する(SC1−1〜SC1−12)。
Hostへ原点検出動作の終了コマンドを送信し(SC1−13)、原点検出動作コマンドの処理を終了する。
図30は、本実施形態における移動量誤差取得コマンドを受信した場合(図28の処理C2)の詳細なフローを示す。まず、CPU32−1は、移動量誤差取得コマンドを受信すると、X軸移動量誤差を保持する変数として、RAM32−3に確保した変数:err_XとY軸移動量誤差を保持する変数として、RAM32−3に確保した変数:err_Yと読み込む(SC2−1)。
次に、Hostへ移動量誤差をパラメータに持つ通知コマンドを送信し(SC2−2)、移動量誤差取得コマンドの処理を終了する。
これより、Hostは、この通知コマンドを受信することで移動量誤差を知ることが出来る。なお、移動量誤差取得コマンドにより、移動量誤差を取得し、この値をover−run量に用いることで、任意の測定点への移動動作のタクトタイムを最短に縮めることができる。
図31は、本実施形態における位置取得コマンドを受信した場合(図28の処理C3)の詳細なフローを示す。まず、位置取得コマンドを受信すると、CPU32−1は、カウンタXから現在の位置を読み出し、RAM32−2に確保した変数:now_Xに格納する。また、CPU32−1は、カウンタYから現在の位置を読み出し、RAM32−2に確保した変数:now_Yに格納する(SC3−1)。
次に、CPU32−1は、現在の位置を保持するnow_X、now_Yをパラメータに持つ通知コマンドを送信し(SC3−2)、位置取得コマンドの処理を終了する。
これより、Hostは、この通知コマンドを受信することでステージの位置を知ることが出来る。
図32は、本実施形態における移動停止時方向取得コマンドを受信した場合(図28の処理C4)の詳細なフローを示す。まず、移動停止時方向取得コマンドを受信すると、CPU32−1は、X移動停止時方向(最後の移動方向)を保持するRAM32−3に確保した符号付き変数、dir_Xと、Y移動停止時方向(最後の移動方向)を保持するRAM32−3に確保した符号付き変数、dir_Yとを読み込む(SC4−1)。
次に、CPU32−1は、X移動停止時方向(最後の移動方向)を保持するdir_X、dir_Yをパラメータに持つ通知コマンドを送信し(SC4−2)、移動停止時方向取得コマンドの処理を終了する。
これより、Hostは、この通知コマンドを受信することでステージの移動停止時方向を知ることが出来る。
図33は、本実施形態における移動コマンドを受信した場合(図28の処理C5)の詳細なフローを示す。ここでの処理概要を説明すると、CPU32−1は、復帰ボタン56−2dへの操作を検出すると、不揮発メモリ32−4に確保された停止時位置方向テーブル90の現在のインデックスで指し示される位置へ、停止時方向が一致するように復帰移動を行う。
まず、パルスジェネレータのカウンタから現在位置を読み出す(SC5−1)。次に、現在位置から移動先位置への移動量を求める(SC5−2)。次に、現在位置から移動先位置への移動方向を求める(SC5−3)。次に、Xパルスジェネレータへ駆動方向、移動量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込む(SC5−4)。次に、Yパルスジェネレータへ駆動方向、移動量(駆動パルス量)、規定パルス速度を書き込む(SC5−5)。
次に、X,Yパルス出力を開始する(SC5−6)。次に、X,Yともにパルス出力が終了するまで、CPU32−1は待機し(SC5−7で「No」へ進む)、X,Yともにパルス出力が終了したら(SC5−7で「Yes」へ進む)、Hostへ終了コマンドを送信し(SC5−8)、移動コマンドの処理を終了する。なお、SC5−1〜SC5−7の各処理についての詳細は、第1の実施形態のそれぞれの処理に対応する処理と同様である(図17配下の各処理を参照)。
これより、Hostは、この終了コマンドを受信することでステージの移動が完了したことを知ることが出来る。
以上のようなコマンドセットを持っているので、Host上で所望のシステムを実現するアプリケーションプログラムから、本実施形態のコマンドを使うことが可能である。よって、Hostは、ジョイスティック操作により選択した観察、測定点に対して、都度、位置取得コマンドによる位置の取得、および、移動停止時方向取得コマンドによる停止時方向の取得が可能であり、以降これらの位置を復帰移動する際に、位置取得コマンドにより現在位置を取得し、適当なover−run量を加え、X軸停止時方向、Y軸停止時方向が同じ方向となるよう移動コマンドを用いることができる。すなわち、最小のover−run量で復帰動作を行うことができるので、時間的にも最短で行うことができる。
これにより本実施形態においても第1の実施形態同様、バックラッシュなどの影響を取り除くことが可能である。また、本実施形態においては、必ずしも不揮発メモリを必要としないので、より簡単、安価な構成をとることも可能である。
第1の実施形態における顕微鏡用電動ステージを使用した顕微鏡システムの全体構成を示す図である。 第1の実施形態における顕微鏡と顕微鏡用電動ステージとの関係を示す図である。 第1の実施形態における顕微鏡用電動ステージの斜視図である。 第1の実施形態におけるステージの位置管理をする制御手段の斜視図である。 第1の実施形態における制御部32の構成を示す図である。 第1の実施形態における操作部の外観構成を示す図である。 第1の実施形態における操作部の操作によって発生する制御の処理フローを示す図である。 第1の実施形態における操作角度と該ディジタルデータの関係を示す図である。 第1の実施形態における速度変換テーブルを示す図である。 第1の実施形態におけるX,Y軸方向への操作に伴うジョイスティック処理のフローを示す図である。 第1の実施形態における各ボタンに応じた処理(図7のS1−5の処理)の詳細なフローを示す図である。 第1の実施形態における停止時位置方向テーブルを示す図である。 第1の実施形態におけるインクリメントボタン56−2aが操作された場合(図11のA1)の処理フローを示す図である。 第1の実施形態におけるデクリメントボタン56−2bが操作された場合(図11のA2)の処理フローを示す図である。 第1の実施形態における記憶ボタン56−2cが操作された場合(図11のA3)の処理フローを示す図である。 第1の実施形態における更新された停止時位置方向テーブル90の一例を示す図である。 第1の実施形態における復帰ボタン56−2dが操作された場合(図11のA4)の処理フローを示す図である。 第1の実施形態におけるX,Y移動方向が停止時X,Y駆動方向と同一の場合の可動部材11の移動処理(図17のB1の処理)を示す図である。 第1の実施形態における図18の処理によって実現された復帰動作を示す図である。 第1の実施形態におけるX移動方向のみが停止時X駆動方向と同一の場合の可動部材11の移動処理(図17のB2の処理)を示す図である。 第1の実施形態における図20の処理によって実現された復帰動作を示す図である。 第1の実施形態におけるY移動方向のみが停止時Y駆動方向と同一の場合の可動部材11の移動処理(図17のB3の処理)を示す図である。 第1の実施形態における図22の処理によって実現された復帰動作を示す図である。 第1の実施形態におけるX,Y移動方向が共に停止時駆動方向と異なる場合の可動部材11の移動処理(図17のB4の処理)を示す図である。 第1の実施形態における図24の処理によって実現された復帰動作を示す図である。 第2の実施形態における制御部32の有するコマンドセットを示す図である。 第2の実施形態における操作部の操作によって発生する制御の処理フローを示す図である。 第2の実施形態における各コマンドに応じた処理(図27のS2−2の処理)を実行させる処理フローを示す図である。 第2の実施形態における原点検出動作コマンドを受信した場合(図28の処理C1)の詳細なフローを示す図である。 第2の実施形態における移動量誤差取得コマンドを受信した場合(図28の処理C2)の詳細なフローを示す図である。 第2の実施形態における位置取得コマンドを受信した場合(図28の処理C3)の詳細なフローを示す図である。 第2の実施形態における移動停止時方向取得コマンドを受信した場合(図28の処理C4)の詳細なフローを示す図である。 第2の実施形態における移動コマンドを受信した場合(図28の処理C5)の詳細なフローを示す図である。
符号の説明
1 顕微鏡
2 標本
3 対物レンズ
4 コンデンサ
5 電動ステージ
10 固定部材
11 可動部材
20 ステッピングモータ
30 Y原点センサ
31 遮光板
32 制御部
32−1 CPU
32−2 ROM
32−3 RAM
32−4 不揮発メモリ
32−5 Xパルスジェネレータ
32−5−1 Xカウンタ
32−6 Xドライバ
32−7 Yパルスジェネレータ
32−7−1 Yカウンタ
32−8 Yドライバ
56 操作部
56−1 表示部
56−2 操作入力部
56−2a インクリメントボタン
56−2b デクリメントボタン
56−2c 記憶ボタン
56−2d 復帰ボタン
56−3 ジョイスティック
70 Host
80 速度変換テーブル
90 停止時位置方向テーブル



Claims (10)

  1. 標本を載置するためのステージを有する顕微鏡の該ステージの動作を制御する顕微鏡用電動ステージ制御システムにおいて、
    前記ステージを前記顕微鏡の光軸に対して垂直方向に移動させるステージ移動手段と、
    前記ステージを移動させるための指示情報を取得する移動指示取得手段と、
    前記移動指示取得手段により取得した前記指示情報に基づいて生成される情報であって、前記ステージ移動手段の動作が停止させる位置及び停止させるときの方向に関する該情報である停止位置方向情報を格納する停止位置方向格納手段と、
    前記停止位置方向格納手段に格納された前記停止位置方向情報に基づいて、前記ステージ移動手段の動作を制御するステージ移動制御手段と、
    を備えることを特徴とする顕微鏡用電動ステージ制御システム。
  2. 前記ステージ移動制御手段は、前記ステージを前記位置に移動させて停止させる場合、前記停止位置方向格納手段に格納された前記停止位置方向情報に基づいて、前記方向と同方向で停止させるように前記ステージ移動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡用電動ステージ制御システム。
  3. 前記顕微鏡用電動ステージ制御システムは、さらに、
    前記ステージ移動手段により移動した前記ステージの実際の移動量と前記ステージ移動制御手段の制御で指示されている該ステージの移動量との誤差を取得する移動量誤差取得手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1、又は2に記載の顕微鏡用電動ステージ制御システム。
  4. 前記ステージ移動制御手段は、前記移動量誤差取得手段により取得した移動量誤差に基づいて、前記ステージ移動手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡用電動ステージ制御システム。
  5. 標本を載置するためのステージを有する顕微鏡の該ステージを該顕微鏡の光軸に対して垂直方向に移動させる動作を制御する顕微鏡用電動ステージ制御装置において、
    前記ステージを移動させる情報である移動情報を取得する取得手段と、
    前記ステージの移動を停止させる場合、前記取得手段により取得した移動情報に基づいて生成される情報であって、停止させる位置及び停止させるときの方向に関する該情報である停止位置方向情報を格納する停止位置方向格納手段と、
    前記停止位置方向格納手段に格納された前記停止位置方向情報に基づいて、前記ステージの前記動作を制御するステージ移動制御手段と、
    を備えることを特徴とする顕微鏡用電動ステージ制御装置。
  6. 前記ステージ移動制御手段は、前記ステージを前記位置に移動させて停止させる場合、前記停止位置方向格納手段に格納された前記停止位置方向情報に基づいて、前記方向と同方向で停止させるように前記ステージの移動を制御することを特徴とする請求項5に記載の顕微鏡用電動ステージ制御装置。
  7. 標本を載置するためのステージを有する顕微鏡の該ステージの動作を制御する顕微鏡用電動ステージ制御方法において、
    前記ステージを前記顕微鏡の光軸に対して垂直方向に移動させるための指示情報を取得する移動指示取得処理と、
    前記移動指示取得処理により取得した前記指示情報に基づいて得られる情報であって、前記ステージの移動の動作が停止させる位置及び停止させる方向に関する該情報である停止位置方向情報に基づいて、前記ステージの移動を制御するステージ移動制御処理と、
    を行うことを特徴とする顕微鏡用電動ステージ制御方法。
  8. 前記ステージ移動制御処理は、前記ステージを前記位置に移動させて停止させる場合、前記停止位置方向情報に基づいて、前記方向と同方向で停止させるように前記ステージの移動を制御することを特徴とする請求項7に記載の顕微鏡用電動ステージ制御方法。
  9. 前記顕微鏡用電動ステージ制御方法は、さらに、
    移動した前記ステージの実際の移動量と前記ステージ移動制御処理の制御で指示されている該ステージの移動量との誤差を取得する移動量誤差取得処理と、
    を行うことを特徴とする請求項7、又は8に記載の顕微鏡用電動ステージ制御方法。
  10. 前記ステージ移動制御処理は、前記移動量誤差取得処理により取得した移動量誤差に基づいて、前記ステージの移動を制御することを特徴とする請求項9に記載の顕微鏡用電動ステージ制御方法。




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