JP2005089575A - カード又はタグ用接着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】巻き取り保管時にはブロッキングがなく使用時には容易に展開可能であり、貼り合わせ時には十分な接着性能を有するカード又はタグ用接着シートを提供する。
【解決手段】カード又はタグに使用される接着シートであって、離型処理が施されていない基材の片面に、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物(a)100重量部、粘着付与樹脂(b)10〜100重量部、及びアマイド系ワックス(c)0.3〜5重量部を含有するホットメルト接着剤層が形成され、保管時にはテープ状に巻き取って保管し、使用時には展開可能としたカード又はタグ用接着シート、好ましくは上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物は、エチレン系不飽和単量体の含有量が5〜35重量%であり、且つメルトマスフローレイト(MFR)が10〜2500g/10分であるものであるカード又はタグ用接着シート。
【選択図】なし


Description

本発明は、カード又はタグ用接着シートに関し、より詳細には、巻き取り保管時にはブロッキングがなく使用時には容易に展開可能で、カード又はタグ好適にはICカード又はICタグの貼り合わせ時には十分な接着性能を有するカード又はタグ用接着シートに関する。
ホットメルト接着剤は、専用塗工機(アプリケーター)を用いて軟化点以上に加温して接着物に塗布し貼り合わせを行ったり、フィルム状もしくはシート状にして被着体間に挟み込み加熱プレスし、貼り合わせをしたりして用いられることがある。
ホットメルト接着剤は、加熱後、室温で又は冷プレスなどで瞬時に冷却され接着されるため、取り扱いがよく、工業的に大量に使用されている瞬間接着剤である。しかし、フィルム状もしくはシート状にして用いられる場合、フィルム同士もしくはシート同士が自着し、ブロッキングを引き起こすため、巻き取られた状態で保管できるものは非常に限られている。また、これらをPETなどの基材に塗工してテープ状に巻き取った場合でもPET基材と激しくブロッキングするため、ホットメルト接着剤の配合が大きく制限されている。
例えば、ブロッキングし易い低分子量且つべたつきのある粘着付与樹脂は配合できず、また、ベース樹脂中としてブロッキングし易い低分子量物を除いた高分子量体しか用いることができない場合がある。さらに、テープであれば、基材裏面に離型処理を施したり、セパレーターを設けたりしなければならない。
実際に、ベース樹脂のメルトマスフローレイト(MFR)が10(g/10分)以上のものをフィルム状に加工されている例はほとんどなく、また、粘着付与樹脂を配合して用いられている例も見あたらず、ベース樹脂のみの形態もしくはベース樹脂に適当なブロッキング防止剤を添加している形態ばかりである。例えば、ナイロン系、ポリエステル系、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物系などのフィルムはブロッキング防止剤を添加したり、低温保管したり、又は両方の手段を講じることでなんとか巻物形態で保管し、使用することができる。
他方、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、脂肪酸アマイド及びその他ワックスを配合することにより、ラミネート用ホットメルト接着剤のブロッキングの防止を目的としたものがあるが(例えば、特許文献1参照)、接着阻害成分であるワックス成分を40〜60重量%も配合されており、さらに接着性付与成分である粘着付与樹脂は配合されていないため接着性は乏しい。従って従来のホットメルト接着剤のフィルムもしくはシートは接着性能に限界がある。
一般的に、軟化点以上に加温して用いられるホットメルト接着剤はベタつきを付与する粘着付与樹脂を配合することにより、幅広い接着機能や作業性を付与することができる。現在、フィルム状もしくはシート状にして使用されるホットメルト接着剤は厳しいアンチブロッキング機能を求められるため粘着付与樹脂を配合することができず、従って接着性能や塗工方式に限界がある。
特開昭53−30644号公報(第1頁特許請求の範囲及び第2頁左上欄等)
本発明は、上記現状に鑑み、カード又はタグの貼り合わせ分野に適用することができる接着シートであって、巻き取り保管時にはブロッキングがなく使用時には容易に展開可能であり、カード又はタグの貼り合わせ時には十分な接着性能を有するカード又はタグ用接着シートを提供することを目的とする。
本発明者は、カード又はタグとして使用できる十分な接着性能を有し、且つブロッキングを起こさないホットメルト接着剤を用いた接着シートの検討を行った。その鋭意検討した結果以下の事実を見いだした。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、カード又はタグに使用される接着シートであって、離型処理が施されていない基材の片面に、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物(a)100重量部、粘着付与樹脂(b)10〜100重量部、及びアマイド系ワックス(c)0.3〜5重量部を含有するホットメルト接着剤層が形成され、保管時にはテープ状に巻き取って保管し、使用時には展開可能としたカード又はタグ用接着シートを提供する。
また、請求項2記載の発明は、上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物は、エチレン系不飽和単量体の含有量が5〜35重量%であり、且つメルトマスフローレイト(MFR)が10〜2500g/10分であるものである請求項1記載のカード又はタグ用接着シートを提供する。
また、請求項3記載の発明は、上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物は、少なくともエチレン−酢酸ビニル共重合物を含有するものである請求項1又は2記載のカード又はタグ用接着シートを提供する。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明のカード又はタグ用接着シートは、離型処理が施されていない基材の片面に、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物(a)100重量部、粘着付与樹脂(b)10〜100重量部、及びアマイド系ワックス(c)0.3〜5重量部を含有するホットメルト接着剤層が形成されたものである。
なお、本明細書においては、接着シートとは、接着シートばかりでなく接着テープのことをも表す。
(エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物(a))
本発明で用いられるエチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合物(以下、EVAとも略す)、エチレン−アクリル酸エステル共重合物(以下、EEAとも略す)、エチレン−メタクリル酸エステル共重合物(以下、EMMAとも略す)、エチレン−n−ブチルアクリル酸エステル共重合物(以下、EnBAとも略す)、エチレンとα−オレフィン(α−オレフィンとはプロピレン、ブテン、オクテン等を指す)の共重合物等が挙げられる。
上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物は、接着性改質のために酸変成やアルカリ鹸化などを施していてもよい。例えば、EVAやEEAの無水マレイン酸変成物やEVAの鹸化物などがこれらにあたる。
また、上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物は、上述した共重合物のなかから1種あるいは2種以上を用いることが可能である。
上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物のなかでも、EVAは可撓性、接着性とブロッキング性の両立の点で扱いやすい。EEAやEnBAは可撓性、接着性に優れるがTgが低くブロッキングしやすくなる傾向にある。EMMAは固いため接着性よりもブロッキング性に優れる。
従って、本発明のカード又はタグ用接着シートは、上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物が、少なくともエチレン−酢酸ビニル共重合物(EVA)を含有することが好ましい。すなわち、上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物が、EVA又は、EVAと他のエチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物との混合物であることが好ましい。
本発明で用いられるエチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物は、エチレン系不飽和単量体の含有量が5〜35重量%であることが好ましい。エチレン系不飽和単量体の含有量が5重量%未満の場合は、接着性が低下することがあり、35重量%を超えるとブロッキングが起こりやすくなる。なお、エチレン系不飽和単量体の含有量とは、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合物の場合、共重合物中の酢酸ビニル含有量を重量%で表すものである。
なお、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物の、エチレン系不飽和単量体の含有量は、2種以上の複数の共重合物を用いる場合には、加重平均することにより求められる。例えば、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物A(エチレン系不飽和単量体の含有量40重量%)100重量部と、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物B(エチレン系不飽和単量体の含有量5重量%)50重量部とを用いる場合の加重平均の含有量は、下記式(1)により求められ28.3重量%となる。
加重平均の含有量CAV(重量%)=(WA ×CA +WB ×CB )/(WA +WB ) ・・・ 式(1)
A :エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物Aの重量部
B :エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物Bの重量部
A :エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物Aの、エチレン系不飽和単量体の含有量(重量%)
B :エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物Bの、エチレン系不飽和単量体の含有量(重量%)
本発明で用いられるエチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物は、メルトマスフローレイト(以下、MFRとも略す)が10〜2500g/10分であることが好ましい。
上記MFRは、通常フィルム用途となると10g/10分未満とされていたが、本発明では10g/10分以上のものが使用可能であり、基材上に塗工しやすい低粘度化が可能となるため、MFRは10g/10分以上が好ましい。また、2500g/10分を超えるとポリマーとしての強度上に問題が生じてくることから、MFRは2500g/10分以下が好ましい。
上記MFRは、JIS−K−7210 A法に準じて測定され、190℃、2160g荷重での10分間の流出量(g)である。
なお、上記MFRは、2種以上の複数の、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物を用いる場合には、指数平均することにより求められる。指数平均とは通常の数学的手法で用いられている指数平均であり、例えば、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物A(MFR100g/10分)50重量部と、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物B(MFR1000g/10分)50重量部とを用いる場合の指数平均のMFRは、下記式(2)により求められ316.2g/10分となる。
指数平均のMFR MAV(g/10分)=10^((WA ×LogMA +WB ×LogMB )/(WA +WB )) ・・・ 式(2)
A :エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物Aの重量部
B :エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物Bの重量部
A :エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物AのMFR(g/10分)
B :エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物BのMFR(g/10分)
本発明で用いられるエチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物は、エチレン系不飽和単量体の含有量が5〜35重量%であり、且つメルトマスフローレイト(MFR)が10〜2500g/10分であるものがより好ましい。
(粘着付与樹脂(b))
本発明で用いられる粘着付与樹脂としては、例えば、脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポリテルペン系樹脂、ロジン系樹脂、スチレン系樹脂、クマロン・インデン樹脂など、従来からホットメルト接着剤分野ですでに知られているものが挙げられる。
上記脂肪族系炭化水素樹脂としては、例えば、1−ブテン、イソブチレン、ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソプレン、ピペリジンなどのC4〜C5モノ又はジオレフィンを主成分とする重合体などが挙げられる。
上記脂環族系炭化水素樹脂としては、例えば、スペントC4〜C5留分中のジエン成分を環化二量体化後重合させた樹脂、シクロペンタジエンなどの環化モノマーを重合させた樹脂、芳香族系炭化水素樹脂を核内水添した樹脂などが挙げられる。
上記芳香族系炭化水素樹脂としては、例えば、ビニルトルエン、インデン、α−メチルスチレンなどのC9〜C10のビニル芳香族炭化水素を主成分とした樹脂などが挙げられる。
上記ポリテルペン系樹脂としては、例えば、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、ジペンテン重合体、テルペン−フェノール共重合体、α−ピネン−フェノール共重合体、テルペン−スチレン共重合体などが挙げられる。
上記ロジン系樹脂としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トール油などのロジン及びその変性物などが挙げられる。変性物としては、水素添加、不均化、二量化、エステル化などの変性手段を施したものが例示できる。ロジンエステルの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等のエステルが挙げられる。
上記スチレン系樹脂としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、イソプロペニルトルエン等の重合体が挙げられる。
上述した例示の粘着付与樹脂は、無水マレイン酸、マレイン酸エステルなどでグラフト変性したものであってもよい。
上記粘着付与樹脂は、上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物との相溶性や本発明のポイントの一つである優れた接着性能を発現させることを考慮すると、ロジン系樹脂、ポリテルペン系樹脂の中から1種あるいは2種以上を用いるのが好ましいが、本発明を満たす範囲であれば他の粘着付与樹脂と任意に組み合わせて使用することができる。
上記粘着付与樹脂は、配合量が少ないと濡れ性低下に伴う接着性の低下、混合物のTg低下に伴う耐熱性の低下などが生じてしまう。また、配合量を増やしすぎるとアンチブロッキング剤の効果が失われたり、接着剤としての可撓性を失ったりする。このため、粘着付与樹脂の配合量はエチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物100重量部に対して、10〜100重量部とされる。
(アマイド系ワックス(c))
本発明で用いられるアマイド系ワックスとしては、例えば、脂肪酸にアミンを反応させることによって生成する脂肪酸アマイドが挙げられ、具体的には、モノアマイド、置換アマイド、ビスアマイド、メチロールアマイド、エステルアマイド、アルキルウレア、エチレンオキサイド結合を持つ酸アマイド、ケトンワックスなどが挙げられる。これらは1種または2種以上併用して用いることができる。
上記アマイド系ワックスの添加目的は、接着剤層表面に析出させることでブロッキングを防止することである。上記アマイド系ワックスは、配合量が少ないとブロッキング防止効果がなくなり、配合量を増やしすぎるとオープンタイムの低下及び接着性の低下を引き起こす。このため、アマイド系ワックスの配合量はエチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物100重量部に対して、0.3〜5重量部とされる。好ましくは、0.4〜4重量部である。特に基材がPETの様な難接着基材の場合は、0.4〜1重量部がより好ましい。
(その他ワックス)
本発明におけるホットメルト接着剤には、溶融粘度の低下、固化速度の上昇、さらに従来手段程度のブロッキング性の低下等を目的として、適宜ワックスの添加を行うことができる。
上記ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、アタクチックポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合物、フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス;パラフィンワックス、マイクロワックス等の石油ワックス;木ロウ、カルナバロウ、ミツロウ等の天然ワックスなどが使用できる。
上記合成ワックスとしては、例えば、ベース樹脂となる上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物と構造式が同様のものもあるが、上記MFRの測定ができない程の低分子量物のものをワックスとして用いることができる。
上記石油ワックスは、柔らかく融点が比較的低いため耐熱性のある組成を構成しにくく、上記天然ワックスは、物性のばらつきが大きく長期保存においては空気中の酸素によって酸化劣化し易いが、これらのワックスは、使用用途や要求性能によって種々混合して使用することが可能であり、特に限定するものではない。
具体的には、接着阻害作用の少ない結晶性が低く、分子量の比較的大きいポリエチレンワックスが効果的である。なお、融点が高く、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物や粘着付与樹脂と相溶性が悪いワックス、例えば、融点110℃のフィッシャートロプシュワックスを用いると、塗布直後にワックスの偏析によりオープンタイムが短くなることがあるので使用には注意を要する。従って、ワックスとしては、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物や粘着付与樹脂と相溶性が良好なものがよく、さらにはホットメルト接着剤にした時の耐熱性も両立できる融点が70〜150℃で分子量分布の狭いものが好ましい。
本発明における効果のポイントは、優れた接着性能と優れた耐ブロッキング性能であるので、接着阻害成分であるワックスの添加量は多くなりすぎるとよくない。好ましくは、ベース樹脂となる上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物100重量部に対して0〜50重量部、より好ましくは0〜30重量部である。
(その他の添加剤)
本発明におけるホットメルト接着剤は、本発明を満足する範囲で、酸化防止剤、耐候安定剤、フィラー、可塑剤、オイルなどを添加することができる。
(ホットメルト接着剤)
本発明におけるホットメルト接着剤は、少なくとも、上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物、上記粘着付与樹脂及び上記アマイド系ワックスを含有するものである。
本発明におけるホットメルト接着剤を製造する方法としては、従来から用いられる製造方法を用いることができる。例えば、加熱及び冷却可能な容器に、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物、粘着付与樹脂、アマイド系ワックス、及び、必要に応じてその他ワックスや添加剤を投入し、加熱により溶融し、均一に混合した後、冷却することによってホットメルト接着剤は得られる。
(接着シート)
本発明のカード又はタグ用接着シートは、離型処理が施されていない基材の片面に、ホットメルト接着剤層が形成され、保管時にはテープ状に巻き取って保管し、使用時には展開可能としたものである。
本発明におけるホットメルト接着剤は、上述の構成となっているので、離型処理が施されていない基材に塗工し、テープ状に巻き取って保管してもブロッキングすることなく、使用時には展開可能となるのである。
本発明における接着シートを製造する方法としては、例えば、上記ホットメルト接着剤を、押し出し機を用い溶融後金型よりフィルム状に抜き出し、基材上に重ね、プレスロールにて密着させ、接着シートを形成し巻き取る方法が挙げられる。また、上記ホットメルト接着剤が、低粘度(数万mPa・s以下)であれば、Tダイやアプリケーターで塗工する方法も可能である。
本発明のカード又はタグ用接着シートを、例えば、カード又はタグの製造時に用いる方法としては、上記接着シートを展開し、加熱ロール、ヒーター等で基材上のホットメルト接着剤を再活性し、その上に、ICチップ、コイル状のアンテナ、ICチップとコイル状のアンテナが一体となったインレットシート、又は印刷物(バーコード、写真若しくは身分証明等)を積層し、もう一方の基材で押さえて冷却後、カード状又はタグ状に打ち抜きを行う方法等が挙げられる。
本発明は、上述の構成よりなるので、カード又はタグの貼り合わせ分野に適用することができる接着シートであって、巻き取り保管時にはブロッキングがなく使用時には容易に展開可能であり、カード又はタグの貼り合わせ時には十分な接着性能を有するカード又はタグ用接着シートを得ることが可能となった。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合物(酢酸ビニル含有量20重量%、メルトマスフローレイト800g/10分)100重量部と、テルペン−スチレン系粘着付与樹脂として「YSレジンTO−125」(ヤスハラケミカル社製、軟化点125℃)65重量部と、アマイド系ワックスとしてエルカ酸アマイド(融点79℃)1重量部と、ポリエチレンワックス(融点115℃、密度0.93)15重量部と、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系)0.4重量部とを、160℃で溶融混合しホットメルト接着剤とした。得られたホットメルト接着剤を離型処理が施されていないPET基材の片面に150℃で塗工し、巻き取りを行いカード又はタグ用接着シートを得た。
(実施例2)
エチレン−酢酸ビニル共重合物(酢酸ビニル含有量20重量%、メルトマスフローレイト800g/10分)100重量部と、テルペン−スチレン系粘着付与樹脂として「YSレジンTO−125」(ヤスハラケミカル社製、軟化点125℃)65重量部と、アマイド系ワックスとしてエルカ酸アマイド(融点79℃)0.4重量部と、ポリエチレンワックス(融点115℃、密度0.93)15重量部と、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系)0.4重量部とを、160℃で溶融混合しホットメルト接着剤とした。得られたホットメルト接着剤を離型処理が施されていないPET基材の片面に150℃で塗工し、巻き取りを行いカード又はタグ用接着シートを得た。
(実施例3)
エチレン−アクリル酸エチル共重合物(アクリル酸エチル含有量35重量%、メルトマスフローレイト25g/10分)100重量部と、テルペン−スチレン系粘着付与樹脂として「YSレジンTO−125」(ヤスハラケミカル社製、軟化点125℃)65重量部と、アマイド系ワックスとしてエルカ酸アマイド(融点79℃)1重量部と、ポリエチレンワックス(融点115℃、密度0.93)15重量部と、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系)0.4重量部とを、160℃で溶融混合しホットメルト接着剤とした。得られたホットメルト接着剤を離型処理が施されていないPET基材の片面に150℃で塗工し、巻き取りを行いカード又はタグ用接着シートを得た。
(実施例4)
エチレン−酢酸ビニル共重合物(酢酸ビニル含有量20重量%、メルトマスフローレイト20g/10分)70重量部と、無水マレイン酸変性EEA(アクリル酸エチル含有量17重量%、メルトマスフローレイト20g/10分)30重量部と、ロジンエステル系粘着付与樹脂として「ペンセルGB−120」(荒川化学社製、軟化点125℃)20重量部と、アマイド系ワックスとしてエルカ酸アマイド(融点79℃)0.5重量部及びエステル配合アマイドワックス(融点57℃)0.5重量部とを、160℃で溶融混合しホットメルト接着剤とした。得られたホットメルト接着剤を離型処理が施されていないPET基材の片面に150℃で塗工し、巻き取りを行いカード又はタグ用接着シートを得た。
なお、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物の、エチレン系不飽和単量体の加重平均の含有量は、上記式(1)により求められ19.1重量%となった。また、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物の、指数平均のメルトマスフローレイトは、上記式(2)により求められ20g/10分となった。
(比較例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合物(酢酸ビニル含有量20重量%、メルトマスフローレイト800g/10分)100重量部と、テルペン−スチレン系粘着付与樹脂として「YSレジンTO−125」(ヤスハラケミカル社製、軟化点125℃)65重量部と、ポリエチレンワックス(融点115℃、密度0.93)15重量部と、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系)0.4重量部とを、160℃で溶融混合しホットメルト接着剤とした。得られたホットメルト接着剤を離型処理が施されていないPET基材の片面に150℃で塗工し、巻き取りを行いカード又はタグ用接着シートを得た。
(比較例2)
エチレン−酢酸ビニル共重合物(酢酸ビニル含有量20重量%、メルトマスフローレイト800g/10分)100重量部と、テルペン−スチレン系粘着付与樹脂として「YSレジンTO−125」(ヤスハラケミカル社製、軟化点125℃)65重量部と、アマイド系ワックスとしてエルカ酸アマイド(融点79℃)0.2重量部と、ポリエチレンワックス(融点115℃、密度0.93)15重量部と、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系)0.4重量部とを、160℃で溶融混合しホットメルト接着剤とした。得られたホットメルト接着剤を離型処理が施されていないPET基材の片面に150℃で塗工し、巻き取りを行いカード又はタグ用接着シートを得た。
(比較例3)
エチレン−酢酸ビニル共重合物(酢酸ビニル含有量20重量%、メルトマスフローレイト800g/10分)100重量部と、テルペン−スチレン系粘着付与樹脂として「YSレジンTO−125」(ヤスハラケミカル社製、軟化点125℃)65重量部と、ブロッキング防止剤としてシリカゲル1重量部と、ポリエチレンワックス(融点115℃、密度0.93)15重量部と、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系)0.4重量部とを、160℃で溶融混合しホットメルト接着剤とした。得られたホットメルト接着剤を離型処理が施されていないPET基材の片面に150℃で塗工し、巻き取りを行いカード又はタグ用接着シートを得た。
(比較例4)
エチレン−アクリル酸エチル共重合物(アクリル酸エチル含有量35重量%、メルトマスフローレイト25g/10分)100重量部と、テルペン−スチレン系粘着付与樹脂として「YSレジンTO−125」(ヤスハラケミカル社製、軟化点125℃)65重量部と、ポリエチレンワックス(融点115℃、密度0.93)15重量部と、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系)0.4重量部とを、160℃で溶融混合しホットメルト接着剤とした。得られたホットメルト接着剤を離型処理が施されていないPET基材の片面に150℃で塗工し、巻き取りを行いカード又はタグ用接着シートを得た。
(比較例5)
エチレン−酢酸ビニル共重合物(酢酸ビニル含有量20重量%、メルトマスフローレイト20g/10分)70重量部と、無水マレイン酸変性EEA(アクリル酸エチル含有量17重量%、メルトマスフローレイト20g/10分)30重量部と、ロジンエステル系粘着付与樹脂として「ペンセルGB−120」(荒川化学社製、軟化点125℃)20重量部とを、160℃で溶融混合しホットメルト接着剤とした。得られたホットメルト接着剤を離型処理が施されていないPET基材の片面に150℃で塗工し、巻き取りを行いカード又はタグ用接着シートを得た。
なお、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物の、エチレン系不飽和単量体の加重平均の含有量は、上記式(1)により求められ19.1重量%となった。また、エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物の、指数平均のメルトマスフローレイトは、上記式(2)により求められ20g/10分となった。
得られた各ホットメルト接着剤について、以下の試験方法によりブロッキング性及び対PET接着力の評価を行った。これらの結果を表1に示した。
[ブロッキング性]
各ホットメルト接着剤を150μmシートに調製した。
調製したシートをPET(ルミラー#100 S−10、東レ社製)基材で挟み込み、40℃雰囲気下、5kg/10cm2 の圧力をかけ、24時間放置し、その後引き剥がし、ブロッキングの状況を確認した。評価は以下の4段階とした。
ブロッキングなし:◎
ブロッキングわずかに有るが、容易に引き剥がすことができ基材に付着物なし:○
ブロッキングがあり、引き剥がすとホットメルト接着剤に多少の材破が起こる:△
ブロッキングして剥がせず、また無理矢理剥がすとホットメルト接着剤が材破する:×
[対PET接着力]
各ホットメルト接着剤を200μmシートに調製し、PET(ルミラー#100 S−10、東レ社製)基材で挟みこみ、150℃下、150μmスペーサーを挟み、3MPa/50cm2 で圧着した。24時間20℃下で放置後、オートグラフを用いて90°引っ張り強度を測定した。
Figure 2005089575
表1より本発明におけるホットメルト接着剤を用いたシートは、ブロッキング性が良好で、十分な接着力を有することがわかる。
本発明によれば、巻き取り保管時にはブロッキングがなく使用時には容易に展開可能であり、貼り合わせ時には十分な接着性能を有するので、カード又はタグ特に好適にはICカード又はICタグの貼り合わせ分野に適用することができる接着シートを提供できる。

Claims (3)

  1. カード又はタグに使用される接着シートであって、
    離型処理が施されていない基材の片面に、
    エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物(a)100重量部、
    粘着付与樹脂(b) 10〜100重量部、及び
    アマイド系ワックス(c) 0.3〜5重量部
    を含有するホットメルト接着剤層が形成され、
    保管時にはテープ状に巻き取って保管し、使用時には展開可能としたことを特徴とするカード又はタグ用接着シート。
  2. 上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物は、エチレン系不飽和単量体の含有量が5〜35重量%であり、且つメルトマスフローレイト(MFR)が10〜2500g/10分であるものであることを特徴とする請求項1記載のカード又はタグ用接着シート。
  3. 上記エチレンとエチレン系不飽和単量体の共重合物は、少なくともエチレン−酢酸ビニル共重合物を含有するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のカード又はタグ用接着シート。

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