JP2005068241A - プラスチック複合透明シート及びそれを使用した表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い表面平滑性を有し、低線膨張係数で透明性に優れ、各種の光学用途、特に各種表示素子用途に好適に用いられるプラスチック透明複合シートを提供すると共に、それを使用した表示素子を提供する。
【解決手段】 (a)熱硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂、(b)粉体状の無機充填剤、(c)繊維状の無機充填剤、を必須成分としたプラスチック複合透明シートであって、プラスチック複合透明シートの全重量100重量%に対し粉体状と繊維状の無機充填材の合計量が50〜95重量%を占め、なおかつ粉体状と繊維状の無機充填剤の重量比率が2/98〜95/5であり、更に粉体状の無機充填剤の平均粒径が1〜100nmであることを特徴とするプラスチック複合透明シート、およびそれらを利用した表示素子。

Description

本発明は線膨張係数が小さく、高い表面平滑性を有し、透明性、耐熱性、耐溶剤性に優れたプラスチック複合透明シート及びそれを使用した表示素子に関するものである。
一般に、液晶表示素子用基板、カラーフィルター基板、有機EL表示素子用基板、太陽電池用基板等としては、ガラス板が多く用いられている。しかし、割れ易い、曲げられない、比重が大きく軽量化に不向き等の問題から、近年、ガラス板の代わりにプラスチック素材を用いる試みが数多く行われるようになってきた。例えば、特許文献1や特許文献2には、エポキシ樹脂、酸無水物系硬化剤及び硬化触媒を含むエポキシ樹脂組成物を硬化して得られる硬化体や、熱可塑性樹脂からなる液晶表示素子用透明樹脂基板が記載されている。
しかしながら、従来のガラス代替用プラスチック材料は、線膨張係数が大きいため、例えばアクティブマトリックス表示素子基板に用いるとその製造工程において反りやアルミ配線の断線などの問題が生じ、適用が困難であり、問題であった。
更に、表示装置に用いられるプラスチックシートには表面平滑性が求められている。特に表示装置に用いる場合は基板上に直接半導体素子を書き込むこともあり最大表面粗さで200nmレベルでの平滑性が求められているが、表面性状の平滑なものを作成することが非常に困難であり、問題であった。
また各種プラスチックシートは剛性が高く反りやうねりが少ないことが必要である。剛性が低く容易にしなる場合、特にそれによって反りやうねりが大きい場合、表示素子等にするための加工が困難であり、このプラスチックシートを表示素子に適用することは多くの困難を伴う。この問題を解決するために既存のプラスチックシートの厚みを厚くすることが有効な対策であると推測しているが、この手法は重量増加の問題があり、よりよい解決方法が望まれている。
特開平6−337408号公報 特開平7−120740号公報
本発明は、高い表面平滑性を有し、低線膨張係数で透明性に優れ、各種の光学用途、特に各種表示素子用途に好適に用いられるプラスチック透明複合シートを提供すると共に、それを使用した表示素子を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、(a)熱硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂、(b)粉体状の無機充填剤、(c)繊維状の無機充填剤、を必須成分としたプラスチック複合透明シートであって、プラスチック複合透明シートの全重量100重量%に対し粉体状と繊維状の無機充填材の合計量が50〜95重量%を占め、なおかつ粉体状と繊維状の無機充填剤の重量比率が2/98〜95/5であり、更に粉体状の無機充填剤の粒径が1〜100nmであることを特徴とするプラスチック複合透明シートを利用することにより、熱膨張係数や平滑性や透明性に優れたプラスチック複合透明シートを得られることを見出し、更にそれを用いて表示素子を作成することができることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は
(1)(a)熱硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂、(b)粉体状の無機充填剤、(c)繊維状の無機充填剤、を必須成分としたプラスチック複合透明シートであって、プラスチック複合透明シートの全重量100重量%に対し粉体状と繊維状の無機充填材の合計量が50〜95重量%を占め、なおかつ粉体状と繊維状の無機充填剤の重量比率が2/98〜95/5であり、更に粉体状の無機充填剤の平均粒子径が1〜100nmであることを特徴とするプラスチック複合透明シート。
(2) 前記(a)熱硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂と(b)粉体状無機充填剤の混合物である樹脂組成物と、(c)繊維状無機充填剤の屈折率の差が、0.01以下である(1)記載のプラスチック複合透明シート。
(3) 波長550nmにおける光線透過率が60%以上である(1)または(2)記載の透明プラスチック複合透明シート。
(4) 30〜150℃の平均線膨張係数が25ppm以下である(1)〜(3)記載のプラスチック複合透明シート。
(5) 前記樹脂組成物のアッベ数が、45以上である(1)〜(4)記載のプラスチック複合透明シート。
(6) 基板表面の最大表面粗さが200nm以下である(1)〜(5)記載のプラスチック複合透明シート。
(7) (b)粉末状の無機充填剤が、金属酸化物である(1)〜(6)記載のプラスチック複合透明シート。
(8) (1)〜(7)記載のプラスチック複合透明シートを利用した表示素子。
である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明中の(a)における熱硬化性樹脂とは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂等、熱によって三次元架橋し硬化する樹脂一般を示す。これらは単独でも混合しても良い。熱硬化性樹脂として最も好適に使用されるものはエポキシ樹脂であり、例えば化学構造式(1)〜(3)に示されるエポキシ樹脂が特に好適である。また用いる樹脂が硬化剤及び硬化促進剤を必要とする場合はそれを併用することもできる。このとき硬化剤としてアミン系、特にジシアンジアミドと芳香族アミン、テトラメチレンヘキサミン及びフェノールノボラック系硬化剤や酸無水物系硬化剤が使用される。硬化促進剤としては、トリフェニルホスフィン等の有機燐系や、イミダゾール系の窒素系の硬化促進剤、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム塩等の光カチオン触媒もしくは熱カチオン触媒が好適に使用される。
Figure 2005068241
Figure 2005068241
Figure 2005068241
本発明中の(a)における紫外線硬化性樹脂とは、アクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等の、紫外線により三次元架橋し硬化する樹脂一般を示す。これらは単独でも混合しても良い。このとき重合開始剤として紫外線照射によりラジカルを発生させうる物質、例えばアリールアルキルケトンや、紫外線照射によってカチオンを発生させうる物質、例えばアリールジアゾニウム塩などを配合することが望ましい。なおカチオン型重合開始剤を使用する場合はエポキシ樹脂を反応させることも可能であるので、そういった樹脂系も紫外線硬化性樹脂に分類することができる。なお紫外線硬化性樹脂は、一般に電子線の照射や単なる加熱によっても硬化することができるため、紫外線硬化性樹脂を硬化させる手段に関しては紫外線照射、電子線照射、加熱のいずれかあるいはこれらの併用としても問題はない。
表示素子用のプラスチック複合透明シートは、当然ながら透明である事が望ましい。そのとき使用される透明の熱硬化性樹脂や透明の紫外線硬化性樹脂(以後透明樹脂と略す)とは、完全硬化したときでも可視光線の透過性を有する樹脂を示す。本発明の透明樹脂の透明性は、厚さ50〜100ミクロンのシートに成形した際の550nmでの光線透過率が80%以上のものが好ましく、より好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であるものを指す。表示素子用基板として用いる場合には、85%以上が好ましい。これら樹脂は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明で用いる(b)粉体状の無機充填剤とは、粒子状の無機質の充填剤であり、その平均粒子径が1〜100nmであることが必要である。粒子径が可視光線の波長より大幅に短いことにより、無機充填剤の材質に関わらず、プラスチック複合透明シート中の無機充填剤は散乱現象、回折現象を生じにくく、その結果として目に見えなくなる。それゆえプラスチック複合透明シートにおける光線透過率が大幅に向上する。特に重要なことは、この(b)粉体状の無機充填剤を、(a)熱硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂、に配合したものは(以後、これを樹脂組成物と称する)、この樹脂組成物の屈折率はほぼ加成性が成り立ち、屈折率やアッベ数を制御できることである。それゆえ、屈折率の高い粉体状の無機充填剤を、屈折率の低い樹脂に所定の量配合することで、希望の屈折率とアッベ数を持つ樹脂組成物を得ることを可能とする。(もちろん屈折率の低い粉体状の無機充填剤を、屈折率の高い樹脂に配合することで屈折率制御しても良い)。そしてそのため、その樹脂組成物と、(c)繊維状の無機充填剤、との屈折率差をゼロに近づけ、プラスチック複合透明シートの透明性をより向上させることを可能とする。樹脂組成物と、(c)繊維状無機充填剤の屈折率の差が、0.01以下であることが、透明性向上の点で望ましい。屈折率差がそれ以上であると、プラスチック複合透明シートの透明性は低下する。
(b)粉体状の無機充填剤に関する比表面積や形状については特に限定はしない。さらには形状に関しては、球状、破砕状、鱗片状、何れに関しても問題はない。
(b)粉体状の無機充填剤の素材に関しても特に限定しない。例としては各種金属、金属酸化物、ガラス組成物、樹脂粉末などが挙げられる。しかし特に、化学的安定性の高く、更にゾルゲル法等でナノ粒子を容易に調整する事のできる各種の金属酸化物、例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化コバルトなどが好適に使用される。
本発明で用いる(c)繊維状の無機充填剤とは、アスペクト比が20以上の無機充填剤か、あるいはそれを編んで布にしたものや、不織布にしたものを含む。特に可視光線領域で透明な素材であることが、プラスチック複合透明シートへの適用という点で需要である。例えばガラス繊維、ガラスクロス、ガラス不織布、ガラスビーズ、ガラスパウダー、ミルドガラスなどがあげられ、中でも線膨張係数の低減効果や透明性が高いことから、ガラス繊維、ガラスクロス、ガラス不織布が好ましく、ガラスクロスが最も好ましい。繊維の厚みは特に限定されるものではないが、30〜300μmであることが好ましい。ガラスの種類としては、Eガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、Dガラス、NEガラス、Tガラスなどがあげられ、中でもアルカリ金属が少ないEガラス、Sガラス、Tガラス、NEガラスが好ましい。
本発明において、プラスチック複合透明シートの全重量100重量%に対し粉体状と繊維状の無機充填材の合計量が50〜95重量%を占める必要がある。無機充填剤の合計の配合量が50重量%未満である場合、剛直性が低下しシートに反りうねりが生じる。また難燃性も低下する。配合量が95重量%より大きければ、粉体状もしくは繊維状の無機充填剤がマトリックス樹脂たる熱硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂に均一に分散することができず、基板の内部で無機充填剤配合比率が不均一になり、プラスチック複合透明シートが大幅に反ったりゆがんだりする上、極めて脆くなり実用に値しない。
本発明において、粉体状と繊維状の無機充填剤の重量比率が2/98〜95/5である事が必要である。重量比率が2/98よりも小さい場合、プラスチック複合透明シートの剛性は不十分であり反りやうねりが生じやすい。一方、重量比率が95/5よりも大きい場合、線膨張係数が大きくなり、好ましくない。
本発明の樹脂組成物((a)熱硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂と、(b)粉体状の無機充填剤を混合したもの)のアッベ数が45以上であることが、優れた透明性を維持するために望ましい。アッベ数とは屈折率の波長依存性を示すパラメータであり、この数値が大きければ大きいほど屈折率の波長依存性が小さい。ガラスのような無機材料に関してはアッベ数が比較的大きく、プラスチックのような有機材料に関しては比較的小さい。透明複合体基板においてどの波長域でも透明性を維持するには、樹脂組成物と繊維状の無機充填剤の屈折率の波長依存性をできるだけ合致させる必要がある。アッベ数が45未満である透明樹脂を用いた場合、透明複合体樹脂の透明性が劣る可能性がある。
本発明においては、無機充填剤と樹脂とが密着しているほど、本発明の複合体組成物の透明性が良くなるため、無機充填剤表面をシランカップリング剤などの公知の表面処理剤で処理することが好ましい。シランカップリング剤としては、エポキシシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アミノシランカップリング剤及びシリコーンオイル型カップリング剤等が挙げられ、これらを単独で用いても数種複合して用いてもよい。
本発明におけるプラスチック複合透明シートの成形方法には制限がなく、例えば、樹脂と粉体状の充填剤と繊維状の充填剤を直接混合し、必要な型に注型したのち架橋させる方法とか、樹脂を溶剤に溶解し、粉体状の充填剤を分散させ、それをガラスクロスとかガラス不織布の上にキャストした後、架橋させる方法や、粉体状の充填剤を分散させた樹脂を、ガラスクロスやガラス不織布に含浸させたのち架橋させる方法などが挙げられる。あるいは上記の方法で製造した後、表面に平滑化コーティングを施すことによって、表面の平滑性を向上させる処理を行っても問題ない。
本発明におけるプラスチック複合透明シートの最大表面粗さ(PV値)は1000nm以下であることが好ましく、より好ましくは500nm以下、さらに好ましくは200nm以下である。透明複合シートがこれより粗い場合は、シートに接触している液晶部分に厚みムラを生じ、表示不良の問題が起こりうる。
本発明のプラスチック透明シートを、透明板、光学レンズ、液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止材等の透明シートとして用いる場合は、50〜100μmの厚みの基板に成形した場合に波長550nmの光線透過率が60%以上であることが好ましく、さらに好ましくは、85%以上である。波長550nmの光線透過率が60%以下の場合は、光を利用する効率が低下するので、光効率が重要な用途には好ましくない。
本発明のプラスチック複合透明シートを、透明板、光学レンズ、液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止材等として用いる場合は、30〜150℃の平均線膨張係数が25ppm以下であることが好ましい。例えば、この複合体組成物をアクティブマトリックス表示素子基板に用いた場合、この上限値を越えると、その製造工程において反りやアルミ配線の断線などの問題が生じる恐れがある。
本発明の透明複合シートは、平滑性を向上させるために両面に樹脂のコート層を設けても良い。コートする樹脂としては、優れた透明性、耐熱性、耐薬品性を有していることが好ましく、具体的には多官能アクリレートやエポキシ樹脂などをあげることができる。コートする樹脂の厚みとしては、0.1〜50μmが好ましく、0.5〜30μmがより好ましい。
本発明の透明複合シートは、必要に応じて透明電極層を設けても良い。
また、本発明の透明複合シート中には、必要に応じて、透明性、耐溶剤性、耐熱性等の特性を損なわない範囲で、少量の酸化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料、他の無機フィラー等の充填剤等を含んでいても良い。
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
粉体状無機充填剤(1):ナノシリカ試作品(平均粒子径12nm、球状、メチルエチルケトンゾル、10wt%配合)粉体状無機充填剤(2):ナノジルコニア試作品(平均粒子径15μm、球状、メチルエチルケトンゾル、10wt%配合) 粉体状無機充填剤(3):ナノアルミナ試作品(平均粒子径50μm、球状、メチルエチルケトンゾル、10wt%配合)粉体状無機充填剤(4):シリカ(融点1200℃、平均粒子径0.5μm、球状)
(実施例及び比較例)
脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業製EHPE3150)80重量部、ビスフェノールS型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業製エピクロンEXA1514)20重量部、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化製リカシッドMH−700)75重量部、テトラフェニルホスホニウムブロマイド(北興化学工業製TPP−PB)0.5重量部の割合で配合した未架橋の樹脂100重量部、1,3ジオキソラン30重量部と混合してワニスとした。このワニスに粉体状無機充填剤(1)〜(3)のいずれかを表1に示す割合で添加、混合し、各々ワニスを得た。これを、厚さ80μmのNEガラス系ガラスクロスもしくは厚さ120μmのEガラスクロスに含侵し、140℃で3分間乾燥した後離型処理したガラス板に挟み込み、真空プレス機を用いて30kg/cmの圧力でプレスしながら200℃で2時間硬化させ、透明プラスチック複合透明シートを得た。
以上のようにして作製したプラスチック複合透明シートについて、下記に示す評価方法により、各種特性を測定した。
(1)表面粗さ(PV値) ZYGO社製干渉計を用いて透明複合シートの最大表面粗さ(PV値)を測定した。
(2)線膨張係数 セイコー電子(株)製TMA/SS120C型熱応力歪測定装置を用いて、窒素雰囲気下、1分間に5℃の割合で温度を30℃から400℃まで上昇させて20分間保持し、30℃〜150℃の時の値を測定して求めた。荷重を5gにし、引張モードで測定を行った。測定は、独自に設計した石英引張チャック(材質:石英,線膨張係数0.5ppm)を用いた。一般に使われているインコネル製のチャックは、それ自体の線膨張が高いことやサンプルの支持形態に不具合があり、100μmを超える厚いシートに適用すると線膨張係数が圧縮モードで測定した結果よりも大きくなったり、測定ばらつきが大きくなる問題があった。したがって、石英引張チャックを独自に設計し、それを用いて線膨張係数を測定することにした。この引張チャックを用いることにより、圧縮モードで測定した場合とほぼ同様の値で測定できることを確認している。
(3)光線透過率 分光光度計U3200(日立製作所製)で550nmの光線透過率を測定した。
(4)反り厚さ100μmのプラスチック複合透明シートを切り出して長さ10cm、幅2cmの短冊にする。一端を押さえて多端がどれくらい上に持ち上がるかを定規で計測した。 以上の結果を表1に示す。
Figure 2005068241
本発明により得られるプラスチック複合透明シートは、例えば、液晶表示用基板、EL表示素子基板、カラーフィルター用基板、タッチパネル、太陽電池基板などの光学シート、透明板、光学レンズ、光学素子、光導波路、LED封止材等に好適に用いることができる。

Claims (8)

  1. (a)熱硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂、(b)粉体状の無機充填剤、(c)繊維状の無機充填剤、を必須成分としたプラスチック複合透明シートであって、プラスチック複合透明シートの全重量100重量%に対し粉体状と繊維状の無機充填材の合計量が50〜95重量%を占め、なおかつ粉体状と繊維状の無機充填剤の重量比率が2/98〜95/5であり、更に粉体状の無機充填剤の平均粒子径が1〜100nmであることを特徴とするプラスチック複合透明シート。
  2. 前記(a)熱硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂と(b)粉体状無機充填剤の混合物である樹脂組成物と、(c)繊維状無機充填剤の屈折率の差が、0.01以下である請求項1記載のプラスチック複合透明シート。
  3. 波長550nmにおける光線透過率が60%以上である請求項1または2記載の透明プラスチック複合透明シート。
  4. 30〜150℃の平均線膨張係数が25ppm以下である請求項1〜3いずれか記載のプラスチック複合透明シート。
  5. 前記樹脂組成物のアッベ数が、45以上である請求項1〜4いずれか記載のプラスチック複合透明シート。
  6. 基板表面の最大表面粗さが200nm以下である請求項1〜5いずれか記載のプラスチック複合透明シート。
  7. (b)粉末状の無機充填剤が、金属酸化物である請求項1〜6いずれか記載のプラスチック複合透明シート。
  8. 請求項1〜7いずれか記載のプラスチック複合透明シートを利用した表示素子。
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