JP2003216060A - 表示素子用プラスチック基板 - Google Patents

表示素子用プラスチック基板

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JP2003216060A
JP2003216060A JP2002018133A JP2002018133A JP2003216060A JP 2003216060 A JP2003216060 A JP 2003216060A JP 2002018133 A JP2002018133 A JP 2002018133A JP 2002018133 A JP2002018133 A JP 2002018133A JP 2003216060 A JP2003216060 A JP 2003216060A
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Japan
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plastic substrate
meth
acrylate
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weight
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JP2002018133A
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English (en)
Inventor
Takeshi Takeuchi
健 竹内
Yasuo Shimobe
安雄 下邊
Sumio Shibahara
澄夫 柴原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示素子用基板として要求される、透明性、
耐溶剤性、耐液晶性、耐熱性や、リタデーション値が低
いこと等を満足しつつ、線膨張係数の小さい表示素子用
プラスチック基板、特にアクティブマトリックス表示素
子用プラスチック基板を提供する。 【解決手段】 2つ以上の官能基を有する(メタ)アク
リレート(a)、平均粒子径が1〜100nmであるシ
リカ微粒子(b)を含んでなる複合体組成物を架橋した
シートであることを特徴とする表示素子用プラスチック
基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低線膨張係数で透
明性や耐熱性に優れた、アクティブマトリクスタイプの
液晶表示素子や有機EL表示素子等の表示素子用プラス
チック基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アクティブマトリクスタイプの
液晶表示素子や有機EL表示素子等の表示素子用基板と
してはガラス板が用いられている。しかし、大面積化を
考えた場合、割れ易い、曲げられない、比重が大きく軽
量化に不向き等の問題から、近年、ガラス板の代わりに
プラスチック素材を用いる試みが数多く行われるように
なってきた。例えば、特開平10−90667号公報に
は、脂環式構造、芳香族等を持つ特定のビス(メタ)ア
クリレートを含む組成物を活性エネルギー線等により硬
化させ成形した透明基板を用いてなる液晶表示素子が記
載されている。しかしながら、プラスチック素材は、ガ
ラス板に比べ、線膨張係数が大きいため、表示素子用基
板の中でも、特にアクティブマトリックス表示素子用基
板の場合、その製造工程おいて、アルミ配線を施したと
きに断線する等の不具合が生じる可能性がある。したが
って、表示素子基板、特にアクティブマトリックス表示
素子用基板として要求される、透明性、耐溶剤性、耐液
晶性、耐熱性や、リタデーション値が低いこと等を満足
しつつ線膨張係数の小さいプラスチック素材の開発が望
まれている。
【0003】線膨張係数を低減する方法としては、一般
に、樹脂中に無機フィラーを添加する方法や基板に無機
膜を積層する等の方法がある。しかし、樹脂中に無機フ
ィラーを添加した場合、その透明性が著しく損なわれ
る、表面平滑性が失われる、分散性が悪いために基板内
に不均一性が生じ割れやすくなる等の問題があった。ま
た、無機膜を積層した場合には、樹脂との密着性が悪
い、線膨張係数の差が大きい等の理由から、剥離、割れ
等が発生する問題があった。
【0004】特開平5−209027号、特開平10−
231339号、特開平10−298252号各公報に
は、シラン化合物を用いて、コロイダルシリカをメチル
メタクリレート等のラジカル重合性ビニル化合物中に均
一分散した透明性と剛性に優れた硬化性組成物が記載さ
れている。しかしながら、これらのものは、主にハード
コート用に用いられることが多く、表示素子用プラスチ
ック基板、特にアクティブマトリックス表示素子用基板
として適用できるものではなかった。また、製造法にお
いて、シラン化合物とコロイダルシリカを加水分解縮合
させシリカ系縮重合体を得る工程を必要とし、この段階
で、コロイダルシリカ同士が凝集し結合してしまい、粘
度が大幅に上昇してしまう、透明性が悪化する等の問題
が発生する可能性があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題を達成すべく鋭意検討した結果、特定の(メタ)アク
リレートに特定の平均粒子径を有するシリカ微粒子を含
んでなる複合体組成物を架橋及び成形し、必要に応じて
熱処理することにより、表示素子用プラスチック基板と
して要求される、透明性、耐溶剤性、耐液晶性、耐熱性
や、リタデーション値が低いこと等を満足しつつ、線膨
張係数の小さい表示素子用プラスチック基板、特にアク
ティブマトリックス表示素子用プラスチック基板が得ら
れることを見出した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(1) 2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレー
ト(a)、平均粒子径が1〜100nmであるシリカ微
粒子(b)を含んでなる複合体組成物を架橋したシート
であることを特徴とする表示素子用プラスチック基板、
(2) 2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレー
ト(a)、平均粒子径が1〜100nmであるシリカ微
粒子(b)を含んでなる複合体組成物を活性エネルギー
線で架橋したシートを熱処理してなる表示素子用プラス
チック基板、(3) 2つ以上の官能基を有する(メ
タ)アクリレート(a)が脂環式構造を含むことを特徴
とする(1)または(2)記載の表示素子用プラスチッ
ク基板、(4) 2つ以上の官能基を有する(メタ)ア
クリレート(a)が下式(1)及び(2)より選ばれた
少なくとも1種以上の(メタ)アクリレートであること
を特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の表
示素子用プラスチック基板、
【0007】
【化5】 (式(1)中、R1及びR2は、互いに異なっていても良
く、水素原子又はメチル基を示す。aは1又は2を示
し、bは0又は1を示す。)
【0008】
【化6】
【0009】(5) シリカ微粒子の含有量が30〜9
0重量%であることを特徴とする(1)〜(4)のいず
れか1項に記載の表示素子用プラスチック基板、(6)
シリカ微粒子としてコロイダルシリカを用いることを
特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の表示
素子用プラスチック基板、(7) 複合体組成物が2つ
以上の官能基を有する(メタ)アクリレート(a)、平
均粒子径が1〜100nmであるシリカ微粒子(b)と
下式(3)に示されるシラン化合物(c)、脂環式構造
を有するシラン化合物(d)、3級アミン化合物(e)
のうち(c)〜(e)より選ばれた少なくとも1種以上
を含んでなる組成物であることを特徴とする(1)〜
(6)のいずれか1項に記載の表示素子用プラスチック
基板、
【0010】
【化7】 (式(3)中、R5は水素原子又はメチル基を表し、R6
は炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、R7は水
素原子又は炭素数1〜10の炭化水素残基を表し、qは
1〜6の整数、rは0〜2の整数を表す。)
【0011】(8) 式(3)で示されるシラン化合物
が、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキ
シシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジ
エチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロ
ピルエチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリメトキシシランから選ばれた少なくとも
1種以上であることを特徴とする(7)記載の表示素子
用プラスチック基板、(9) 脂環式構造を有するシラ
ン化合物(d)が、下式(4)に示されるシラン化合物
であることを特徴とする(7)または(8)記載の表示
素子用プラスチック基板、
【化8】 (式(4)中、 R8は炭素数1〜3のアルキル基又はフ
ェニル基、R9は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水
素残基を表し、sは0〜6の整数、tは0〜2の整数を表
す。)(10) 式(4)で示されるシラン化合物が、
シクロヘキシルジメチルメトキシシラン、シクロヘキシ
ルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルジエチルメ
トキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラ
ン、シクロヘキシルトリメトキシシランから選ばれた少
なくとも1種以上であることを特徴とする(9)記載の
表示素子用プラスチック基板、(11) 前記3級アミ
ン化合物(e)が、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートであることを特徴とする(7)〜(1
0)のいずれか1項に記載の表示素子用プラスチック基
板、(12) 30〜230℃の平均線膨張係数が60
ppm以下であることを特徴とする(1)〜(11)の
いずれか1項に記載の表示素子用プラスチック基板、
(13) 30〜230℃の平均線膨張係数が50pp
m以下であることを特徴とする(1)〜(11)のいず
れか1項に記載の表示素子用プラスチック基板、(1
4) 30〜230℃の平均線膨張係数が40ppm以
下であることを特徴とする(1)〜(11)のいずれか
1項に記載の表示素子用プラスチック基板、(15)
周波数1Hzで測定したときの30℃の貯蔵弾性率が5
×109Pa以上であることを特徴とする(1)〜(1
4)のいずれか1項に記載の表示素子用プラスチック基
板、(16) 周波数1Hzで測定したときの250℃
の貯蔵弾性率が1.5×10 9Pa以上であり、周波数
1Hzで測定したときの30〜230℃の損失正接ta
nδの変化量が0.03以下であることを特徴とする
(1)〜(15)のいずれか1項に記載の表示素子用プ
ラスチック基板。(17) 波長500nmの光線透過
率が85%以上であることを特徴とする(1)〜(1
6)のいずれか1項に記載の表示素子用プラスチック基
板、(18) 視野角50°以内でのリターデーション
値が20nm以下であることを特徴とする(1)〜(1
7)のいずれか1項に記載の表示素子用プラスチック基
板、(19) 基板の厚さが100〜2000μmであ
ることを特徴とする(1)〜(18)のいずれか1項に
記載の表示素子用プラスチック基板、(20) 表示素
子用プラスチック基板がアクティブマトリックス表示素
子用基板である、(1)〜(19)のいずれか1項に記
載の表示素子用プラスチック基板、である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる2つ以上の官能基を有する(メタ)
アクリレート(a)とは、架橋後に表示素子用プラスチ
ック基板に要求される、透明性、耐溶剤性、耐液晶性、
耐熱性や、リタデーション値が低いこと等の特性を満足
するものであれば特に制限されるものではないが、表示
素子用プラスチック基板に要求される特性を満たしつ
つ、吸水率が低い点では、脂環式構造を含むものが好ま
しい。脂環式構造を含む2つ以上の官能基を有する(メ
タ)アクリレートとしては、式(1)及び(2)より選
ばれた少なくとも1種以上の(メタ)アクリレートが好
ましい。
【0013】
【化9】 (式(1)中、R1及びR2は、互いに異なっていても良
く、水素原子又はメチル基を示す。aは1又は2を示
し、bは0又は1を示す。)
【0014】
【化10】
【0015】式(1)、式(2)で示される(メタ)ア
クリレートの中でも、反応性、熱安定性の面から、式
(1)、式(2)より選ばれた少なくとも1種のアクリ
レートが好ましく、さらに好ましくは、一般式(1)に
おいて、R1、R2が水素で、aが1、bが0である構造
を持つジシクロペンタジエニルジアクリレート、一般式
(2)において、Xが−CH2OCOCH=CH2
3、R4が水素で、pが1である構造を持つパーヒドロ
−1,4;5,8−ジメタノナフタレン−2,3,7−
(オキシメチル)トリアクリレート、 X、R3、R4
すべて水素で、pが0または1である構造を持つアクリ
レートより選ばれた少なくとも1種以上のアクリレート
であり、粘度等の点を考慮すると、最も好ましくは、
X、R3、R4がすべて水素で、pが0である構造を持つ
ノルボルナンジメチロールジアクリレートである。パー
ヒドロ−1,4;5,8−ジメタノナフタレン−2,
3,7−(オキシメチル)トリアクリレート等の式
(2)で示される(メタ)アクリレートは、特開平5−
70523で示される公知の方法で得ることができる。
【0016】本発明で用いられる2つ以上の官能基を有
する(メタ)アクリレート中には、柔軟性を付与する等
の目的で、単官能(メタ)アクリレートを含有させるこ
とができる。この場合の単官能(メタ)アクリレートと
しては、例えば、イソアミルアクリレート、ラウリルア
クリレート、ステアリルアクリレート、ブトキシエチル
アクリレート、イソボルニルアクリレート、テトラヒド
ロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、メト
キシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシジ
エチレングリコールアクリレート、エトキシジエチレン
グリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコ
ールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールア
クリレート、2エチルヘキシルカルビトールアクリレー
ト、β−アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサク
シネート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレ
ート、パラクミルフェノキシポリエチレングリコールア
クリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール
アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン等の単官能
アクリレート、イソアミルメタクリレート、ラウリルメ
タクリレート、ステアリルメタクリレート、ブトキシエ
チルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、テ
トラヒドロフルフリルメタクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレ
ート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、
エトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキ
シトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシジ
プロピレングリコールメタクリレート、2エチルヘキシ
ルカルビトールメタクリレート、β−メタクリロイルオ
キシエチルハイドロジェンサクシネート、フェノキシポ
リエチレングリコールメタクリレート、パラクミルフェ
ノキシポリエチレングリコールメタクリレート、ノニル
フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート等の
単官能メタクリレート、及びこれらの混合物が挙げられ
る。単官能(メタ)アクリレートを含有させる場合、単
官能アクリレートの2つ以上の官能基を有する(メタ)
アクリレート(a)中における含有量としては、2つ以
上の官能基を有する(メタ)アクリレート(a)のうち
0〜50重量%を、単官能(メタ)アクリレートで置き
換えることが好ましく、複合体組成物の粘度、複合体組
成物中のシリカ微粒子の分散安定性、その他、表示素子
用プラスチック基板に要求される耐溶剤性、耐液晶性、
耐熱性の点で、さらに好ましくは、10〜40重量%置
き換えることであり、最も好ましくは、10〜30重量
%置き換えることである。
【0017】本発明で用いられる平均粒子径が1〜10
0nmであるシリカ微粒子(b)とは、ケイ素を含有す
る金属酸化物でかつ平均粒径が1〜100nmの範囲の
ものであれば、特に制限されるものではないが、線膨張
係数の点において、平均粒径が1〜100nmのシリカ
微粒子が好ましい。シリカ微粒子としては、乾燥された
粉末状のシリカ微粒子、有機溶媒に分散されたコロイダ
ルシリカ(シリカゾル)を使用することができる。分散
性の点で、有機溶媒に分散されたコロイダルシリカ(シ
リカゾル)を用いることが好ましい。有機溶媒に分散さ
れたコロイダルシリカ(シリカゾル)を用いる場合の有
機溶媒としては、複合体組成物中に使用する有機成分が
溶解するものを用いることが好ましく、例えば、アルコ
ール類、ケトン類、エステル類、グリコールエーテル類
が挙げられる。脱溶媒のしやすさから、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール等のアルコール系、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系の
有機溶媒に分散されたコロイダルシリカ、シリカゾル、
シリカ微粒子を用いることが好ましく、さらに好ましく
は、イソプロピルアルコールに分散されたコロイダルシ
リカである。これらの有機溶媒に分散されたコロイダル
シリカ(シリカゾル)、シリカ微粒子は、表示素子用プ
ラスチック基板に要求される、透明性、耐溶剤性、耐液
晶性、耐熱性等の特性を極端に損なうことのない範囲
で、シランカップリング剤、チタネート系カップリング
剤等のカップリング剤で表面処理されたものであっても
良く、有機溶媒に分散させるために、界面活性剤等の分
散剤を使用しているものであっても良い。
【0018】シリカ微粒子の平均粒径は1〜100nm
が好ましく、透明性と流動性とのバランスの点で、さら
に好ましくは1〜50nm、より好ましくは5〜50n
m、最も好ましくは5〜40nmである。1nm未満で
あれば、作製した複合体組成物の粘度が極端に増大する
ため、シリカ微粒子の充填量が制限されるとともに分散
性が悪化し、十分な透明性、線膨張係数を得ることがで
きない。また、100nmを越えると透明性が著しく悪
化し、表示素子用プラスチック基板としては使用できな
くなる。波長400〜500nmの光線透過率を低下さ
せないために、1次粒径が200nm以上のシリカ微粒
子が5%以下の割合で存在するシリカ微粒子を用いるこ
とが好ましく、その割合が0%であることがより好まし
い。シリカ微粒子の充填量を上げるために、平均粒径が
異なるシリカ微粒子を混合して用いても良い。また、シ
リカ微粒子として、特開平7−48117に示されるよ
うな多孔質シリカゾルや、アルミニウム、マグネシウ
ム、亜鉛等とケイ素の複合金属酸化物を用いても良い。
複合体組成物中のシリカ微粒子の含有量は30〜90重
量%が好ましく、線膨張係数と軽量化のバランスの点
で、さらに好ましくは、40〜80重量%、より好まし
くは、50〜80重量%、最も好ましくは、50〜70
重量%である。この範囲であれば、流動性、分散性が良
好であるため、製造が容易であり、十分な強度、低い線
膨張係数を持つシートを製造することができる。本発明
で用いられる式(3)に示されるシラン化合物(c)
は、複合体組成物の粘度を低減させ、シリカ微粒子の分
散安定性を向上するために用いられるものである。
【0019】
【化11】 (式(3)中、R5は水素原子又はメチル基を表し、R6
は炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、R7は水
素原子又は炭素数1〜10の炭化水素残基を表し、qは
1〜6の整数、rは0〜2の整数を表す。)
【0020】例えば、γ−アクリロキシプロピルジメチ
ルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジエチルメ
トキシシラン、γ−アクリロキシプロピルエチルジメト
キシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルジエチルエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルエチルジエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ
る。複合体組成物の流動性の低減、熱安定性の点で、γ
−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−
アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ア
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシランが好ましく、さらに
好ましくは、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シランを用いることが好ましい。また、これらは、併用
して用いることができる。
【0021】複合体組成物中の樹脂にアクリレートを多
く含有する場合は、アクリル基を含有する式(3)に示
されるシラン化合物、メタクリレートを多く含有する場
合は、メタクリル基を含有する式(3)に示されるシラ
ン化合物を用いることが好ましい。2つ以上の官能基を
有する(メタ)アクリレート(a)と式(3)に示され
るシラン化合物(c)の配合比は、2つ以上の官能基を
有する(メタ)アクリレート(a)100重量部に対
し、式(3)に示されるシラン化合物(c)が0〜10
0重量部であることが好ましく、複合体組成物の粘度、
複合体組成物中のシリカ微粒子分散安定性、その他、表
示素子用プラスチック基板に要求される耐溶剤性、耐液
晶性、耐熱性の点で、さらに好ましくは、10〜50重
量部であり、最も好ましくは、10〜30重量部であ
る。本発明で用いられる脂環式構造を有するシラン化合
物(d)は、複合体組成物の粘度を低減させ、シリカ微
粒子の分散安定性を向上すると同時に、表示素子用プラ
スチック基板に要求される吸水率を低くするために用い
られるもので、脂環式構造を有するものであれば特に制
限されるものではないが、中でも式(4)に示されるシ
ラン化合物(d)が好ましい。
【0022】
【化12】 (式(4)中、 R8は炭素数1〜3のアルキル基又はフ
ェニル基、R9は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水
素残基を表し、sは0〜6の整数、tは0〜2の整数を表
す。) 例えば、式(4)で示されるシラン化合物が、シクロヘ
キシルジメチルメトキシシラン、シクロヘキシルメチル
ジメトキシシラン、シクロヘキシルジエチルメトキシシ
ラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロ
ヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルジメチル
エトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラ
ン、シクロヘキシルジエチルエトキシシラン、シクロヘ
キシルエチルジエトキシシラン、シクロヘキシルトリエ
トキシシラン等が挙げられる。複合体組成物の流動性の
低減、熱安定性の点で、シクロヘキシルジメチルメトキ
シシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シ
クロヘキシルジエチルメトキシシラン、シクロヘキシル
エチルジメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシ
シランが好ましく、さらに好ましくは、シクロヘキシル
ジメチルメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメト
キシシラン、シクロヘキシルジエチルメトキシシラン、
シクロヘキシルエチルジメトキシシランを用いることが
好ましい。また、これらは、併用して用いることができ
る。2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレート
(a)と式(4)に示されるシラン化合物(d)の配合
比は、2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレート
(a)100重量部に対し、式(4)に示されるシラン
化合物(d)が0〜100重量部であることが好まし
く、複合体組成物の粘度、複合体組成物中のシリカ微粒
子分散安定性、その他、表示素子用プラスチック基板に
要求される耐溶剤性、耐液晶性、耐熱性の点で、さらに
好ましくは、10〜50重量部であり、最も好ましく
は、10〜30重量部である。本発明で用いられる3級
アミン化合物(e)は、高温での熱処理や高温での使用
時に着色し光線透過率が低下することを防ぐために用い
られるものであり、3級アミン化合物であれば、特に制
限されるものではないが、p−ジメチルアミノ安息香酸
エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等の4
−(N,N−ジメチルアミノ)安息香酸アルキルエステ
ル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,
N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等が例示され
る。中でも、高温時にガス発生の要因とならないため
に、3級アミンを含有するアクリレート、メタクリレー
トを用いることが好ましい。中でも、高温に加熱しても
ほとんど着色させないで光線透過率の低下を防ぐと共
に、高温時のガス発生要因となる可能性を少なくするた
めには、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートを用いる
ことが好ましい。複合体組成物中の樹脂にアクリレート
を多く含有する場合は、3級アミンを含有するアクリレ
ートを、メタクリレートを多く含有する場合は、3級ア
ミンを含有するメタクリレートを用いることが好まし
い。
【0023】また、3級アミン化合物(e)の配合比
は、式(3)に示されるシラン化合物(c)を併用しな
い場合、2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレー
ト(a)100重量部に対し、3級アミン化合物(e)
が0.001〜1重量部が好ましく、着色性、反応性、
コストの点で、さらに好ましくは、0.01〜0.5重
量部であり、最も好ましくは0.05〜0.2重量部で
ある。式(3)に示されるシラン化合物(c)を併用す
る場合は、2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレ
ート(a)と式(3)に示されるシラン化合物(c)の
合計量100重量部に対し、3級アミン化合物(e)が
0.001〜1重量部が好ましく、着色性、反応性、コ
ストの点で、さらに好ましくは、0.01〜0.5重量
部であり、最も好ましくは0.05〜0.2重量部であ
る。
【0024】本発明で作製される複合体組成物中には、
複合体組成物作製時に重合反応が進行し、粘度が上昇す
ることを防ぐ目的で、重合禁止剤を含有させても良い。
本発明で作製される複合体組成物中には、吸水率を低減
させる目的で、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチ
ルジシラザン、トリメチルクロロシラン、オクタメチル
シクロテトラシロキサン等の疎水化処理剤を含有させて
も良い。本発明で作製される複合体組成物中には、表示
素子用プラスチック基板として要求される、透明性、耐
溶剤性、耐液晶性、耐熱性等の特性を損なわない範囲
で、熱可塑性又は熱硬化性のオリゴマーやポリマーを併
用することができる。この場合、吸水性を低減させた
り、さらに線膨張係数を低減させる等の目的も兼ねて、
脂環式構造やカルド骨格を有するオリゴマーやポリマー
を使用することが好ましい。また、本発明で作製される
複合体組成物中には、表示素子用プラスチック基板とし
て要求される、透明性、耐溶剤性、耐液晶性、耐熱性等
の特性を損なわない範囲で、少量の酸化防止剤、紫外線
吸収剤、染顔料、他の無機フィラー等の充填剤等を含ん
でいても良い。
【0025】複合体組成物を製造する方法としては、例
えば、有機溶媒に分散されたコロイダルシリカ(シリカ
ゾル)とその他の配合物を混合し、必要に応じて、撹拌
しながら減圧することにより有機溶媒を除去する方法、
有機溶媒に分散されたコロイダルシリカ(シリカゾル)
とその他の配合物を混合し、必要に応じて、脱溶媒した
後、キャストし、さらに脱溶媒させる方法、分散能力の
高い混合装置を用いて乾燥した粉末状のシリカ微粒子を
分散させる方法などが挙げられる。分散能力が高い装置
としては、例えば、特殊機化工業(株)製のフィルミッ
クスや種々のビーズミル等が挙げられる。分散能力が高
い装置を使用するときは、混合又は混練中に、反応が急
速に進まないように、温度が上昇しすぎないよう注意す
る必要がある。複合体組成物を作製するときの、複合体
組成物の温度は、30〜100℃に保つことが好まし
く、脱溶媒スピードとのバランスで、さらに好ましくは
40〜70℃、最も好ましくは、40〜60℃である。
温度を上げすぎると、流動性が極端に低下したり、ゲル
状になってしまい、シート化できなくなる。また、分散
能力が高い装置を使用する場合は、装置の摩耗等による
不純物の混入に注意する必要がある。有機溶媒に分散し
たコロイダルシリカを用いる場合、この有機溶媒を複合
体組成物中に残存させても良い。有機溶媒を含有させる
場合、熱処理等の後処理工程を設け、最終的にシートか
ら有機溶媒を脱離させればよい。有機溶媒の複合体組成
物中における含有量は、架橋工程や熱処理等によって揮
発成分を除去する工程で、発泡する、シートにうねりが
発生する、着色するなどの問題を回避するためには、複
合体組成物の0〜10重量%が好ましく、さらに好まし
くは、0〜5重量%であり、最も好ましくは、0〜3重
量%である。
【0026】複合体組成物を、シート化する方法として
は、複合体組成物をキャストし、必要に応じ乾燥させる
方法、表面平滑性を持つガラス板、プラスチック板、金
属板等の間に所望のシート厚さが得られるようにスペー
サーを挟み、複合体組成物を挟み込む方法等がある。後
者を用いて、活性エネルギー線等で硬化させる場合は、
少なくとも1方は、透明なガラス板、プラスチック板を
使用する必要がある。
【0027】複合体を架橋させる方法としては、活性エ
ネルギー線により硬化させる方法、熱をかけて熱重合さ
せる方法等があり、これらを併用することもできる。本
発明においては、反応の完結、複合体組成物中に揮発分
が残っている場合の揮発分の除去をする、リターデーシ
ョン値を低くする、線膨張係数を低減する等の目的で、
活性エネルギー線による硬化及び/又は熱をかけて熱重
合させる工程の後に、さらに高温での熱処理を併用する
ことが好ましい。使用する活性エネルギー線としては、
紫外線が好ましい。紫外線を発生させるランプとして
は、例えば、メタルハライドタイプ、高圧水銀灯ランプ
等が挙げられる。
【0028】複合体組成物を紫外線等の活性エネルギー
線により硬化させる場合は、複合体組成物中にラジカル
を発生する光重合開始剤を含有させることが好ましい。
その際に用いる光重合開始剤としては、例えばベンゾフ
ェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピ
ルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキ
シ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2,6−ジメチ
ルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,
6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシ
ドが挙げられる。これらの光重合開始剤は2種以上を併
用しても良い。
【0029】光重合開始剤の複合体組成物中における含
有量は、適度に硬化させる量であればよく、複合体組成
物中の(メタ)アクリル基を含有する有機成分100重
量部に対し、0.01〜2重量部が好ましく、さらに好
ましくは、0.02〜1重量部であり、最も好ましく
は、0.1〜0.5重量部である。光重合開始剤の添加
量が多すぎると、重合が急激に進行し、複屈折の増大、
着色、硬化時の割れ等の問題が発生する。また、少なす
ぎると組成物を十分に硬化させることができず、架橋後
に型に付着して取れない等の問題が発生する。
【0030】複合体組成物を紫外線等の熱をかけて熱重
合させる場合は、必要に応じて、複合体組成物中に熱重
合開始剤を含有させることができる。その際に用いる熱
重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド、ジイソ
プロピルパーオキシカーボネート、t−ブチルパーオキ
シ(2−エチルヘキサノエート)等が挙げられ、使用量
は、複合体組成物中の(メタ)アクリル基を含有する有
機成分100重量部に対し、1重量部以下が好ましい。
【0031】活性エネルギー線による硬化及び/又は熱
重合による架橋後に高温で熱処理する場合は、その熱処
理工程の中に、線膨張係数を低減する等の目的で、窒素
雰囲気下又は真空状態で、250℃〜300℃、1〜2
4時間の熱処理工程を含ませることが好ましい。
【0032】本発明の表示素子用プラスチック基板を、
アクティブマトリックス表示素子用基板として用いる場
合は、30〜230℃の平均線膨張係数が60ppm以
下であることが好ましく、さらに好ましくは、50pp
m以下であり、最も好ましくは、40ppm以下であ
る。この上限値を越えると、その製造工程おいて、アル
ミ配線を施したときに断線する等の不具合が生じること
がある。また、吸水率、ガス透過性等を低減させるた
め、無機膜を積層した場合には、線膨張係数の差が大き
いため、剥離、割れ等、反り等が発生する可能性が増大
する。
【0033】本発明の表示素子用プラスチック基板を、
アクティブマトリックス表示素子用基板として用いる場
合は、周波数1Hzで測定したときの30℃の貯蔵弾性
率が5×109Pa以上であることが好ましく、さらに
好ましくは、7×109Pa以上であり、最も好ましく
は、9×109Pa以上である。周波数1Hzで測定し
たときの30℃の貯蔵弾性率が5×109Paを下回る
と、製造過程でシートが自重によりたわみ易く平坦性に
劣ることがある。
【0034】本発明の表示素子用プラスチック基板を、
アクティブマトリックス表示素子用基板として用いる場
合は、周波数1Hzで測定したときの250℃の貯蔵弾
性率が1.5×109Pa以上であり、1Hzで測定し
たときの損失正接tanδの変化量が0.03以下であ
ることが好ましく、さらに好ましくは、周波数1Hzで
測定したときの250℃の貯蔵弾性率が2.0×109
以上であり、1Hzで測定したときの損失正接tanδ
の変化量が0.02以下である。周波数1Hzで測定し
たときの250℃の貯蔵弾性率が1.5を下回ると、製
造過程でシートが自重によりたわみ易く平坦性に劣るこ
とがあり、損失正接tanδの変化量が0.03を越え
ると、シリカ微粒子の分散性が悪い等の理由から、透明
性、線膨張係数が悪化する傾向がある。ここで、30〜
250℃の損失正接tanδの変化量とは、それぞれ、
30〜250℃における損失正接tanδの最大値と最
小値の差の絶対値のことをいう。
【0035】本発明の表示素子用プラスチック基板は、
波長500nmの光線透過率が85%以上であり、さら
に好ましくは、90%以上である。波長500nmの光
線透過率がこの値以上であれば、表示素子用プラスチッ
ク基板として液晶表示装置に組み込んだ時、表示性に問
題は生じない。
【0036】本発明の表示素子用プラスチック基板は、
視野角50°以内でのリターデーション値が20nm以
下であることが好ましく、さらに好ましくは、10nm
以下であり、最も好ましくは、5nm以下である。リタ
ーデーション値がこの値以下であれば、液晶表示装置に
組み込んで、文字又は色等を表示させた場合、特に問題
がなく、良好な表示性能が得られる。
【0037】本発明の表示素子用プラスチック基板は、
基板の厚さが50〜2000μmであることが好まし
い。基板の厚さがこの範囲内にあれば、平坦性に優れ、
ガラス基板と比較して、基板の軽量化を図ることができ
る。
【0038】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例により詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の例
に限定されるものではない。まず、表1に示す実施例及
び比較例で得られた表示素子用プラスチック基板の作製
手順について説明する。
【0039】 複合体組成物の作製 (実施例1)ジシクロペンタジエニルジアクリレート
(東亞合成(株)製)120重量部、イソプロピルアルコ
ール分散型コロイダルシリカ[シリカ含量30重量%、
平均粒子径10〜20nm、商品名スノーテックIPA
−ST;日産化学(株)製]400重量部を混合し、45
℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去した。揮発分を約
200g除去できたところで、光重合開始剤として1−
ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ
スペシャリティケミカル製のイルガキュア184)を
0.6g添加し、溶解させ、さらに、3級アミン化合物
として、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートを
0.1g添加し、溶解させた後、さらに減圧下揮発分を
約268g除去し、複合体組成物を得た。
【0040】(実施例2)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)100重量部、γ−アク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン20重量部、
イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリ
カ含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名
スノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]400重
量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除
去した。揮発分を約200g除去できたところで、光重
合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェ
ニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガ
キュア184)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、
3級アミン化合物として、N,N−ジメチルアミノエチ
ルアクリレートを0.1g添加し、溶解させた後、さら
に減圧下揮発分を約274g除去し、複合体組成物を得
た。
【0041】(実施例3)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)100重量部、シクロヘ
キシルジエチルメトキシシラン20重量部、イソプロピ
ルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリカ含量30
重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名スノーテッ
クIPA−ST;日産化学(株)製]400重量部を混合
し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去した。揮
発分を約200g除去できたところで、光重合開始剤と
して1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケト
ン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキュア18
4)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、3級アミン
化合物として、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレ
ートを0.1g添加し、溶解させた後、さらに減圧下揮
発分を約274g除去し、複合体組成物を得た。
【0042】(実施例4)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)75重量部、γ−アクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン15重量部、イ
ソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリカ
含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名ス
ノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]400重量
部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去
した。揮発分を約200g除去できたところで、光重合
開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニ
ル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキ
ュア184)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、3
級アミン化合物として、N,N−ジメチルアミノエチル
アクリレートを0.1g添加し、溶解させた後、さらに
減圧下揮発分を約270g除去し、複合体組成物を得
た。
【0043】(実施例5)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)75重量部、γ−アクリ
ロキシプロピルジメチルメトキシシラン15重量部、イ
ソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリカ
含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名ス
ノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]400重量
部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去
した。揮発分を約200g除去できたところで、光重合
開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニ
ル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキ
ュア184)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、3
級アミン化合物として、N,N−ジメチルアミノエチル
アクリレートを0.1g添加し、溶解させた後、さらに
減圧下揮発分を約275g除去し、複合体組成物を得
た。
【0044】(実施例6)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)75重量部、γ−アクリ
ロキシプロピルジメチルメトキシシラン9重量部、シク
ロヘキシルジエチルメトキシシラン6重量部、イソプロ
ピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリカ含量3
0重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名スノーテ
ックIPA−ST;日産化学(株)製]400重量部を混
合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去した。
揮発分を約200g除去できたところで、光重合開始剤
として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケ
トン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキュア1
84)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、3級アミ
ン化合物として、N,N−ジメチルアミノエチルアクリ
レートを0.1g添加し、溶解させた後、さらに減圧下
揮発分を約270g除去し、複合体組成物を得た。
【0045】(実施例7)一般式(2)において、Xが
−CH2OCOCH=CH2、R3、R4が水素で、pが1
である構造を持つパーヒドロ−1,4,5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3,7−(オキシメチル)トリアク
リレート(特開平5−70523号を参考に合成)12
0重量部、イソプロピルアルコール分散型コロイダルシ
リカ[シリカ含量30重量%、平均粒子径10〜20n
m、商品名スノーテックIPA−ST;日産化学(株)
製]400重量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧
下揮発分を除去した。揮発分を約200g除去できたと
ころで、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘ
キシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカ
ル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶解さ
せ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジメチ
ルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶解さ
せた後、さらに減圧下揮発分を約270g除去し、複合
体組成物を得た。
【0046】(実施例8)一般式(2)において、Xが
−CH2OCOCH=CH2、R3、R4が水素で、pが1
である構造を持つパーヒドロ−1,4,5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3,7−(オキシメチル)トリアク
リレート(特開平5−70523号を参考に合成)10
0重量部、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン20重量部、イソプロピルアルコール分散型コロ
イダルシリカ[シリカ含量30重量%、平均粒子径10
〜20nm、商品名スノーテックIPA−ST;日産化
学(株)製]400重量部を混合し、45℃で撹拌しなが
ら減圧下揮発分を除去した。揮発分を約200g除去で
きたところで、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティ
ケミカル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、
溶解させ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、
溶解させた後、さらに減圧下揮発分を約276g除去
し、複合体組成物を得た。
【0047】(実施例9)一般式(2)において、Xが
−CH2OCOCH=CH2、R3、R4が水素で、pが1
である構造を持つパーヒドロ−1,4,5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3,7−(オキシメチル)トリアク
リレート(特開平5−70523号を参考に合成)75
重量部、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン15重量部、イソプロピルアルコール分散型コロイ
ダルシリカ[シリカ含量30重量%、平均粒子径10〜
20nm、商品名スノーテックIPA−ST;日産化学
(株)製]400重量部を混合し、45℃で撹拌しながら
減圧下揮発分を除去した。揮発分を約200g除去でき
たところで、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シク
ロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケ
ミカル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶
解させ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶
解させた後、さらに減圧下揮発分を約272g除去し、
複合体組成物を得た。
【0048】(実施例10)ジシクロペンタジエニルジ
アクリレート(東亞合成(株)製)80重量部、一般式
(2)において、Xが−CH2OCOCH=CH2
3、R4が水素で、pが1である構造を持つパーヒドロ
−1,4,5,8−ジメタノナフタレン−2,3,7−
(オキシメチル)トリアクリレート20重量部、γ−ア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン20重量
部、イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ
[シリカ含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、
商品名スノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]4
00重量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発
分を除去した。揮発分を約200g除去できたところ
で、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製
のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶解させ、
さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジメチルア
ミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶解させた
後、さらに減圧下揮発分を約274g除去し、複合体組
成物を得た。
【0049】(実施例11)一般式(2)において、
X、R3、R4がすべて水素で、pが0である構造を持つ
ノルボルナンジメチロールジアクリレート[試作品番
TO−2111;東亞合成(株)製]75重量部、γ−ア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン15重量
部、イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ
[シリカ含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、
商品名スノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]4
00重量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発
分を除去した。揮発分を約200g除去できたところ
で、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製
のイルガキュア184)を0.45g添加し、溶解さ
せ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジメチ
ルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶解さ
せた後、さらに減圧下揮発分を約272g除去し、複合
体組成物を得た。
【0050】(実施例12)一般式(2)において、
X、R3、R4がすべて水素で、pが0である構造を持つ
ノルボルナンジメチロールジアクリレート[試作品番
TO−2111;東亞合成(株)製]50重量部、γ−ア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン10重量
部、イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ
[シリカ含量30重量%、平均粒子径20〜30nm、
試作品番 スノーテックIPA−ST−M2;日産化学
(株)製]400重量部を混合し、45℃で撹拌しながら
減圧下揮発分を除去した。揮発分を約200g除去でき
たところで、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シク
ロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケ
ミカル製のイルガキュア184)を0.3g添加し、溶
解させ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶
解させた後、さらに減圧下揮発分を約274g除去し、
複合体組成物を得た。
【0051】(比較例1)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)100重量部、γ−アク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン20重量部、
イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリ
カ含量30重量%、平均粒子径110〜150nm]4
00重量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発
分を除去した。揮発分を約200g除去できたところ
で、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製
のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶解させ、
さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジメチルア
ミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶解させた
後、さらに減圧下揮発分を約276g除去し、複合体組
成物を得た。
【0052】(比較例2)ジシクロペンタジエニルジメ
タクリレート100重量部に、光重合開始剤として1−
ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ
スペシャリティケミカル製のイルガキュア184)を
0.6g添加し、溶解させた混合物を複合体組成物の代
わりに用いた。
【0053】(比較例3)一般式(2)において、Xが
−CH2OCOCH=CH2、R3、R4が水素で、pが1
である構造を持つパーヒドロ−1,4,5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3,7−(オキシメチル)トリアク
リレート(特開平5−70523号を参考に合成)10
0重量部、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン20重量部、イソプロピルアルコール分散型コロ
イダルシリカ[シリカ含量30重量%、平均粒子径11
0〜150nm]400重量部を混合し、45℃で撹拌
しながら減圧下揮発分を除去した。揮発分を約200g
除去できたところで、光重合開始剤として1−ヒドロキ
シ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャ
リティケミカル製のイルガキュア184)を0.6g添
加し、溶解させ、さらに、3級アミン化合物として、
N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートを0.1g
添加し、溶解させた後、さらに減圧下揮発分を約276
g除去し、複合体組成物を得た。
【0054】(比較例4)一般式(2)において、Xが
−CH2OCOCH=CH2、R3、R4が水素で、pが1
である構造を持つパーヒドロ−1,4,5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3,7−(オキシメチル)トリアク
リレート(特開平5−70523号を参考に合成)10
0重量部に、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シク
ロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケ
ミカル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶
解させた混合物を複合体組成物の代わりに用いた。
【0055】(比較例5)一般式(2)において、
X、R3、R4がすべて水素で、pが0である構造を持つ
ノルボルナンジメチロールジアクリレート[試作品番
TO−2111;東亞合成(株)]100重量部に、光重
合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェ
ニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガ
キュア184)を0.6g添加し、溶解させた混合物を
複合体組成物の代わりに用いた。
【0056】シート化 で得られた複合体組成物をそれぞれ所定の温度(60
〜80℃)のオーブンで加熱し、ガラス板上に作成した
厚み0.4mmの枠内に注入し、上部よりガラス板をの
せ枠内に複合体組成物を充填した。 架橋 で得られた、ガラス板に挟んだ複合体組成物に、両面
から約500mJ/cm2のUV光を照射して硬化さ
せ、ガラスからシートを剥離した。 熱処理 で得られたシートを、それぞれ、真空オーブン中で、
約100℃*3時間、さらに約275℃*3時間加熱
し、表示素子用プラスチック基板を得た。
【0057】以上のようにして作製した表示素子用プラ
スチック基板について、下記に示す評価方法により、各
種特性を測定した。 平均線膨張係数 セイコー電子(株)製TMA/SS120C型熱応力歪
測定装置を用いて、窒素の存在下、1分間に5℃の割合
で温度を30℃から400℃まで上昇させて20分間保
持し、30℃〜230℃の時の値を測定して求めた。荷
重を5gにし、引張モードで測定を行った。測定は、独
自に設計した石英引張チャック(材質:石英,線膨張係
数0.5ppm)を用いた。一般に使われているインコネ
ル製の引張チャックは、それ自体の線膨張が高いことや
サンプルの支持形態に不具合があり、100μmを超え
る厚いシートに適用すると線膨張係数が圧縮モードで測
定した結果よりも大きめに出たり、測定ばらつきが大き
くなる問題があった。したがって、石英引張チャックを
独自に設計し、それを用いて線膨張係数を測定すること
にした。この引張チャックを用いることにより、圧縮モ
ードで測定した場合とほぼ同様の値で測定できることを
確認している。 耐溶剤性 60℃のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液に試料
を浸漬して60分間放置。試料を取り出した後、目視に
て外観を観察した。完全に変形、変色を 伴わず、侵食
されないもののみ○、他は×とした。なお、この評価に
おいて 、温度、時間等の試験条件が多少変化しても、
評価結果に変化がないことを 確認している 耐配向剤性 スピンコーター上に試料を設置。その表面にCRD−8
201(住友ベークライト製)を滴下した後 2500
rpmでスピンコートを実施。180℃60分乾燥処理
後、目視にて外観を観察した。完全に変形、変色を伴わ
ず、侵食されないもののみ○、他は×とした。なお、こ
の評価において、温度、時間等の試験条件が多少変化し
ても、評価結果に変化がないことを確認している。
【0058】耐液晶性 基板の表面にメルク社製ZIL−4792を1滴滴下す
る。80℃のオーブン内に投入して60分放置する。試
料を取り出した後、目視にて外観を観察した。完全に変
形、変色を伴わず、侵食されないもののみ○、他は×と
した。なお、この評価において、温度、時間等の試験条
件が多少変化しても、評価結果に変化がないことを確認
している。 貯蔵弾性率、tanδ 粘弾性測定装置 DMS-210(セイコーインスツルメンツ製)を用い、
周波数1Hzで測定した。30℃、250℃での貯蔵弾
性率を求め、また、30℃〜250℃における損失正接
tanδの最大値と最小値を求め、その差の絶対値を損
失正接tanδの変化量として求めた。 500nmの光線透過率 分光光度計U3200(日立製作所製)で測定した。 リターデーション値 自動複屈折計KOBURA-21H(王子計測製)で測定した。 基板の厚さ マイクロメータにより、フィルム中央部(リタデーショ
ン測定点)を測定した。 反り及びうねり 目視による外観から判断した。評価結果を表1、表2に
示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】本発明の表示素子用プラスチック基板
は、表示素子用基板として要求される、透明性、耐溶剤
性、耐液晶性、耐熱性や、リタデーション値が低いこと
等を満足しつつ、線膨張係数が小さいため、アクティブ
マトリクス表示素子用に好適に用いることができる。さ
らに、吸水率、ガス透過性を低減させる等の目的で、無
機膜を積層した場合においても、無機膜との線膨張係数
が近いことから、無機膜の剥離、割れ等の発生が少ない
と考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CEY C08J 5/18 CEY 5C094 C08K 3/36 C08K 3/36 5/5419 5/5419 G09F 9/35 G09F 9/35 // C08L 33/04 C08L 33/04 G02F 1/1333 500 G02F 1/1333 500 Fターム(参考) 2H090 JB02 JB03 JD08 JD18 4F071 AA33 AB26 AC16 AF20 AF29 AF30 AF62 AH12 AH19 BB01 BC01 BC10 BC12 BC17 4J002 BG031 BG071 BG081 DJ016 EX037 FD016 FD147 GQ00 GS00 4J011 PA13 PA47 PB22 PB30 PC02 PC08 4J100 AL08Q AL08R AL65P AL67P AR09P BA31Q BA31R BA77Q CA04 CA05 DA22 DA49 DA62 FA03 JA32 JA43 5C094 AA31 AA33 AA36 BA03 BA43 CA19 EB02 JA08

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つ以上の官能基を有する(メタ)アク
    リレート(a)、平均粒子径が1〜100nmであるシ
    リカ微粒子(b)を含んでなる複合体組成物を架橋した
    シートであることを特徴とする表示素子用プラスチック
    基板。
  2. 【請求項2】 2つ以上の官能基を有する(メタ)アク
    リレート(a)、平均粒子径が1〜100nmであるシ
    リカ微粒子(b)を含んでなる複合体組成物を活性エネ
    ルギー線で架橋したシートを熱処理してなる表示素子用
    プラスチック基板。
  3. 【請求項3】 2つ以上の官能基を有する(メタ)アク
    リレート(a)が脂環式構造を含むことを特徴とする請
    求項1または2記載の表示素子用プラスチック基板。
  4. 【請求項4】 2つ以上の官能基を有する(メタ)アク
    リレート(a)が下式(1)及び(2)より選ばれた少
    なくとも1種以上の(メタ)アクリレートであることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示素
    子用プラスチック基板。 【化1】 (式(1)中、R1及びR2は、互いに異なっていても良
    く、水素原子又はメチル基を示す。aは1又は2を示
    し、bは0又は1を示す。) 【化2】
  5. 【請求項5】 シリカ微粒子の含有量が30〜90重量
    %であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の表示素子用プラスチック基板。
  6. 【請求項6】 シリカ微粒子としてコロイダルシリカを
    用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に
    記載の表示素子用プラスチック基板。
  7. 【請求項7】 複合体組成物が2つ以上の官能基を有す
    る(メタ)アクリレート(a)、平均粒子径が1〜10
    0nmであるシリカ微粒子(b)と下式(3)に示され
    るシラン化合物(c)、脂環式構造を有するシラン化合
    物(d)、3級アミン化合物(e)のうち(c)〜
    (e)より選ばれた少なくとも1種以上を含んでなる組
    成物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の表示素子用プラスチック基板。 【化3】 (式(3)中、R5は水素原子又はメチル基を表し、R6
    は炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、R7は水
    素原子又は炭素数1〜10の炭化水素残基を表し、qは
    1〜6の整数、rは0〜2の整数を表す。)
  8. 【請求項8】 式(3)で示されるシラン化合物が、γ
    −(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラ
    ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキ
    シシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジエチル
    メトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルエ
    チルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロ
    ピルトリメトキシシランから選ばれた少なくとも1種以
    上であることを特徴とする請求項7記載の表示素子用プ
    ラスチック基板。
  9. 【請求項9】 脂環式構造を有するシラン化合物(d)
    が、下式(4)に示されるシラン化合物であることを特
    徴とする請求項7または8記載の表示素子用プラスチッ
    ク基板。 【化4】 (式(4)中、 R8は炭素数1〜3のアルキル基又はフ
    ェニル基、R9は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水
    素残基を表し、sは0〜6の整数、tは0〜2の整数を表
    す。)
  10. 【請求項10】 式(4)で示されるシラン化合物が、
    シクロヘキシルジメチルメトキシシラン、シクロヘキシ
    ルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルジエチルメ
    トキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラ
    ン、シクロヘキシルトリメトキシシランから選ばれた少
    なくとも1種以上であることを特徴とする請求項9記載
    の表示素子用プラスチック基板。
  11. 【請求項11】 前記3級アミン化合物(e)が、N,
    N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートである
    ことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載
    の表示素子用プラスチック基板。
  12. 【請求項12】 30〜230℃の平均線膨張係数が6
    0ppm以下であることを特徴とする請求項1〜11の
    いずれか1項に記載の表示素子用プラスチック基板。
  13. 【請求項13】 30〜230℃の平均線膨張係数が5
    0ppm以下であることを特徴とする請求項1〜11の
    いずれか1項に記載の表示素子用プラスチック基板。
  14. 【請求項14】 30〜230℃の平均線膨張係数が4
    0ppm以下であることを特徴とする請求項1〜11の
    いずれか1項に記載の表示素子用プラスチック基板。
  15. 【請求項15】 周波数1Hzで測定したときの30℃
    の貯蔵弾性率が5×109Pa以上であることを特徴と
    する請求項1〜14のいずれか1項に記載の表示素子用
    プラスチック基板。
  16. 【請求項16】 周波数1Hzで測定したときの250
    ℃の貯蔵弾性率が1.5×109Pa以上であり、周波
    数1Hzで測定したときの30〜230℃の損失正接t
    anδの変化量が0.03以下であることを特徴とする
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の表示素子用プラ
    スチック基板。
  17. 【請求項17】 波長500nmの光線透過率が85%
    以上であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか
    1項に記載の表示素子用プラスチック基板。
  18. 【請求項18】 視野角50°以内でのリターデーショ
    ン値が20nm以下であることを特徴とする請求項1〜
    17のいずれか1項に記載の表示素子用プラスチック基
    板。
  19. 【請求項19】 基板の厚さが100〜2000μmで
    あることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に
    記載の表示素子用プラスチック基板。
  20. 【請求項20】 表示素子用プラスチック基板がアクテ
    ィブマトリックス表示素子用基板である、請求項1〜1
    9のいずれか1項に記載の表示素子用プラスチック基
    板。
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