JP4442300B2 - 複合シート、及びそれを用いた表示素子 - Google Patents
複合シート、及びそれを用いた表示素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4442300B2 JP4442300B2 JP2004127262A JP2004127262A JP4442300B2 JP 4442300 B2 JP4442300 B2 JP 4442300B2 JP 2004127262 A JP2004127262 A JP 2004127262A JP 2004127262 A JP2004127262 A JP 2004127262A JP 4442300 B2 JP4442300 B2 JP 4442300B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- inorganic filler
- glass
- composite sheet
- curable resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
しかしプリント基板にしても表示素子用のプラスチックシートにしても、例えば、ガラスエポキシ積層板等の樹脂を含浸させた繊維布を含む積層板の提案も有るが(例えば特許文献1参照)、繊維布を含み、200nmレベルの平滑面を有する複合シートに関する提案というのはまだなされていなかった。
(1) 繊維布と硬化性樹脂からなるベース基板と、ベース基板の少なくとも片面側に無機充填材を含む硬化性樹脂層を持ち、更にその外側に無機充填材を含まない硬化性樹脂層を有する最大表面粗さが200nm以下である複合シート、
(2) 無機充填材を含む硬化性樹脂層の表面凹凸ピッチが100μm以下である(1)の複合シート、
である。
板である。また成形後、研磨等によって表面処理を行っても良く、特に限定はしない。
本発明の特徴は、最大表面粗さが200nm以下の高度な平滑性を有する複合シートで、繊維布と硬化性樹脂からなるベース基板の少なくとも片面側に無機充填材を含む熱硬化性もしくは紫外線硬化性樹脂等の硬化性樹脂層を有し、更にその外側に無機充填材を含まない硬化性樹脂層を有することにある。ガラスクロス等の凹凸を持つ繊維布に樹脂を含侵あるいは塗布して乾燥、硬化させる際、硬化後のベース基板の表面は、樹脂の硬化収縮により繊維布の凹凸を反映したものとなり、表面形状は凹凸を持つ粗いものとなる。最大表面粗さが200nmより大きく、表面の凹凸ピッチが100μmを超える粗面に無機充填材を含まない樹脂をコーティングするだけでは、レベリング効果によりベース基板表面の凹凸を樹脂がなぞってしまい、凹凸を樹脂で埋めることは困難であったが、本発明者らは、ベース基板に無機充填材を含む樹脂を塗布することで、ベース基板表面の凹凸を無機充填材及び樹脂で埋め、その結果ベース基板表面の凹凸のピッチを100μm以下にすることで、その後の無機充填材を含まない樹脂をコーティングする際に、樹脂が表面の凹凸をなぞることなく、効果的に凹凸を埋め、最大表面粗さ200nm以下の高度な平滑面を得ることを見い出した。
本発明の紫外線硬化性樹脂は、アクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等の、紫外線により三次元架橋し硬化する樹脂であれば特に限定はしない。これらは単独でも混合しても良い。このとき硬化促進剤として紫外線照射によりラジカルを発生させうる物質、例えばアリールアルキルケトンや、紫外線照射によってカチオンを発生させうる物質、例えばアリールジアゾニウム塩などを配合することが望ましい。
本発明で言う最大表面粗さとは、測定平面内における最大の凹凸の高低差を示す数値である。ただし表面粗さに関しては測定機によって示す数値が大きく異なることが良く知られている。それ故、今回規定する表面粗さの数値に関しては、光学的原理に基づく非接触表面粗さ測定による数値と規定する。
(実施例1)
(1)ワニスAの調製
脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業製EHPE3150)100重量部、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化製リカシッドMH−700)75重量部、テトラフェニルホスホニウムブロマイド(北興化学工業製TPP−PB)0.5重量部を、アセトン120重量部と混合してワニスAとした。
以下の要領で複合シートを作成した。ワニスAをディッピングにて、厚さ80μmのNEガラス系ガラスクロス(日東紡績製NEA2319E)に含侵させた。樹脂によりガラスクロスが完全に含浸されなおかつ2〜3μmの樹脂厚が乗る状態になるように両面から塗布した。含浸後、転写材を用いずオーブン中につるした状態で、120℃で5分処理し、更に200℃で2時間処理した。そのときの最大表面粗さは3240nm、凹凸のピッチは450μmであった。
以下の要領で無機充填材含有樹脂Bを調製した。ジシクロペンタジエニルアクリレート(東亞合成(株)製M−203)50重量部、ビス〔4−(アクリロイロキシエトキシ)フェニル〕スルフィド(東亞合成(株)製TO−2066)50重量部、(1−ヒドロキ
シ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製、イルガキュア184)0.5重量部を、80℃で溶融混合した後、この樹脂と平均径10μmのNEガラス粉末(日東紡績製)を30重量部を混合し、無機充填材含有樹脂Bとした。
以下の要領でコーティング用樹脂Cを調製した。ジシクロペンタジエニルアクリレート(東亞合成(株)製M−203)50重量部、ビス〔4−(アクリロイロキシエトキシ)フェニル〕スルフィド(東亞合成(株)製TO−2066)50重量部、(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製、イルガキュア184)0.5重量部を、80℃で溶融混合してコーティング用樹脂Cとした。
以下の要領で表面凹凸ピッチ変換処理およびコーティング処理を行った。無機充填材含有樹脂Bを、バーコーターを利用して、上記のベース基板表面に塗布した。バーの溝の形状は、深さ200μm、ピッチは300μmであった。塗布した樹脂は、水銀ランプを用いて紫外線で硬化させた。紫外線は500mJ/cm2照射した。その後200℃で5分間加熱して後硬化させた。そのときの最大表面粗さは2130nm、凹凸のピッチは45μmであった。
その後、上記基板にコーティング用樹脂Cを上記バーコーターでコーティングした。コーティングした樹脂は、上記条件で硬化させた。
zygo社製干渉計を用いて上記複合シートの最大表面粗さを測定した。最大表面粗さは156nmであった。
(1)ベース基板の作成
実施例1と同じ要領でベース基板を作成した。ビスアミノフェノール化合物およびジカルボン酸として下記に記載の合成方法により得られたものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
以下の要領で無機充填材含有樹脂Dを調製した。ジシクロペンタジエニルアクリレート(東亞合成(株)製M−203)50重量部、ビス〔4−(アクリロイロキシエトキシ)フェニル〕スルフィド(東亞合成(株)製TO−2066)50重量部、(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製、イルガキュア184)0.5重量部を、80℃で溶融混合した後、この樹脂と直径7μm、長さ30μmのNEガラス短繊維(日東紡績製)30重量部を混合し、無機充填材含有樹脂Dとした。
以下の要領で表面凹凸ピッチ変換処理およびコーティング処理を行った。無機充填材含有樹脂Dを、バーコーターを利用して、上記のベース基板表面に塗布した。バーの溝の形状は、深さ200μm、ピッチは300μmであった。塗布した樹脂は、水銀ランプを用いて紫外線で硬化させた。紫外線は500mJ/cm2照射した。その後200℃で5分間加熱して後硬化させた。そのときの最大表面粗さは2950nm、凹凸のピッチは60μmであった。
その後、上記基板にコーティング用樹脂Cを上記バーコーターでコーティングした。コーティングした樹脂は、上記条件で硬化させた。
zygo社製干渉計を用いて上記複合シートの最大表面粗さを測定した。最大表面粗さは195nmであった。
(1)ベース基板の作成
実施例1と同じ要領でベース基板を作成した。
以下の要領でコーティング処理を行った。コーティング用樹脂Cを、バーコーターを利用して、上記のベース基板表面にコーティングした。バーの溝の形状は、深さ200μm、ピッチは300μmであった。コーティングした樹脂は、水銀ランプを用いて紫外線で硬化させた。紫外線は500mJ/cm2照射した。その後200℃で5分間加熱して後硬化させた。そのときの最大表面粗さは1425nm、凹凸のピッチは450μmであった。
その後、上記基板にコーティング用樹脂Cを上記バーコーターでコーティングした。コーティングした樹脂は、上記条件で硬化させた。
zygo社製干渉計を用いて上記複合シートの最大表面粗さを測定した。最大表面粗さは450nmであった。
2 最終コーティング層
3 表面凹凸ピッチ変換層
4 無機充填材
Claims (2)
- 少なくとも、ガラス繊維布と硬化性樹脂からなるベース基板(A)、無機充填材を含む硬化性樹脂層(B)及び無機充填材を含まない硬化性樹脂層(C)がこの順に積層されてなる複合シートであって、
前記硬化性樹脂層(B)に含まれる無機充填材が、0.01μm以上100μm以下の平均粒径を有するガラスビーズもしくはガラスパウダー、または100μm以下の繊維長を有するガラス短繊維であり、
前記硬化性樹脂層(B)中の無機充填材の含有量が硬化性樹脂の重量に対し10〜80重量%であり、
該複合シートの最大表面粗さが200nm以下である複合シート。
- 無機充填材を含む硬化性樹脂層の表面凹凸ピッチが100μm以下である請求項1記載の複合シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004127262A JP4442300B2 (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | 複合シート、及びそれを用いた表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004127262A JP4442300B2 (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | 複合シート、及びそれを用いた表示素子 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005305877A JP2005305877A (ja) | 2005-11-04 |
JP2005305877A5 JP2005305877A5 (ja) | 2007-05-17 |
JP4442300B2 true JP4442300B2 (ja) | 2010-03-31 |
Family
ID=35435172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004127262A Expired - Fee Related JP4442300B2 (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | 複合シート、及びそれを用いた表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4442300B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009244756A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 透明基板 |
JP5601627B2 (ja) * | 2010-01-20 | 2014-10-08 | 住友ベークライト株式会社 | 透明複合シート、およびそれを用いた透明複合基板 |
JP6484946B2 (ja) * | 2013-07-31 | 2019-03-20 | 住友ベークライト株式会社 | メラミン化粧板およびメラミン化粧板の製造方法 |
-
2004
- 2004-04-22 JP JP2004127262A patent/JP4442300B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005305877A (ja) | 2005-11-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100940232B1 (ko) | 백색 프리프레그, 백색 적층판, 및 금속박 백색적층판 | |
CN103635316A (zh) | 耐候性层压膜 | |
CN106928784A (zh) | 透明抗静电膜 | |
TWI650234B (zh) | 光學積層體、偏光板及顯示裝置 | |
CN1395512A (zh) | 通过触变层压花制备微结构表面浮雕的方法 | |
JP2011241279A (ja) | エポキシ樹脂組成物並びにプリプレグ、積層板及び配線板 | |
CN105122089A (zh) | 硬涂膜及其制造方法 | |
JP4442300B2 (ja) | 複合シート、及びそれを用いた表示素子 | |
JP4496828B2 (ja) | 透明複合基板の製造方法 | |
KR20100122524A (ko) | 광 도파로 제조 방법 | |
JP4152264B2 (ja) | プラスチックシートの製造方法 | |
Jia et al. | Reversibly photochromic wood constructed by depositing microencapsulated/polydimethylsiloxane composite coating | |
JP4273990B2 (ja) | 透明複合基板の製造方法 | |
JP4539113B2 (ja) | プラスチック複合透明シート及びそれを使用した表示素子 | |
JP2005226012A (ja) | プラスチック複合透明シート及びそれを使用した表示素子 | |
JP7353231B2 (ja) | フィルム | |
KR20200016797A (ko) | 하드코팅층 형성용 조성물, 하드코팅 필름의 제조 방법 및 이를 이용하여 제조된 하드코팅 필름 | |
KR102123076B1 (ko) | 하드 코팅제 조성물 및 그 제조방법, 이를 포함하는 플라스틱 기판 | |
KR20160052234A (ko) | 광경화성 절연 수지 조성물 및 이를 이용한 인쇄회로기판 | |
JP2020082439A (ja) | 樹脂硬化層付き基板、化粧板、車両用窓、及び樹脂硬化層付き基板の製造方法 | |
JP5601627B2 (ja) | 透明複合シート、およびそれを用いた透明複合基板 | |
JP2005132897A (ja) | ハードコートフィルム | |
JP2011144214A (ja) | 樹脂組成物および透明複合基板 | |
JPWO2017057526A1 (ja) | ハードコートフィルム、偏光板及び画像表示装置 | |
WO2014054547A1 (ja) | 樹脂組成物、樹脂硬化物、透明複合体、表示素子用基板および面光源用基板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070206 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070326 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090713 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090721 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090918 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091020 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091117 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091208 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091222 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100104 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140122 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |