JPWO2017057526A1 - ハードコートフィルム、偏光板及び画像表示装置 - Google Patents

ハードコートフィルム、偏光板及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

本発明によれば、基材フィルムとハードコート層とを有するハードコートフィルムであって、上記ハードコート層はa)エポキシ基を有する化合物の重合物及び3個以上のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物の重合物のうち少なくとも1種、b)平均一次粒径5〜300nmのシリカ粒子、c)明細書に記載の一般式(2)で表される繰り返し単位と一般式(3)で表される繰り返し単位とを含むフルオロ脂肪族基含有共重合体を含有し、b)のシリカ粒子は明細書に記載の式(1)で表されるシリカ粒子表面におけるSiOHの比率Zが0.55以上であり、ハードコート層の膜厚は2μm以上12μm以下であり、ハードコート層の基材フィルムと反対側の表面から50nmの領域において、b)のシリカ粒子の密度が45体積%以上である、ハードコートフィルム、偏光板、及び画像表示装置が提供される。

Description

本発明は、ハードコートフィルム、偏光板及び画像表示装置に関する。
陰極管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、蛍光表示ディスプレイ(VFD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)や液晶表示装置(LCD)のような画像表示装置では、表示面への傷付きを防止するために、基材フィルム上にハードコート層を有するハードコートフィルムを設けることが好適である。ハードコートフィルムは画像表示装置のディスプレイの最表面に設けられることが一般的である。
また近年、画像表示装置のディスプレイ表面の機械強度向上や意匠性等の観点から、ディスプレイの最表面に透明なプラスチックやガラス等からなる前面板を設けることもある。前面板をディスプレイの最表面に設ける場合、ディスプレイ最表面のハードコートフィルムと前面板との間に空隙が生じるため、この空隙を埋める目的で樹脂(層間充填剤)が充填されることがある。層間充填剤としては、活性エネルギー線硬化性樹脂などが用いられている。
しかしながら、前面板とハードコートフィルムとの間に層間充填剤を充填するために、ハードコートフィルムの表面に層間充填剤を塗布した場合、ハードコート層表面が親水的で濡れ性が高くないと、層間充填剤のハジキが生じ、均一に塗布できず、歩留まりが低下するという問題が起こり得る。一方で、ハードコート層には通常、ハードコート層自体の塗膜の均質性を高めるため、含フッ素ポリマーなどのレベリング剤が添加されており、このレベリング剤の疎水性によってハードコート層表面は疎水化してしまう。
たとえば、特許文献1には、良好な面状を有し、ハードコート層とハードコート層上に設けられた他の層との密着性に優れた光学フィルムが開示されている。
日本国特開2011−225846号公報
しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1に記載された光学フィルムは、ケン化後もフィルムの接触角が高いため、層間充填剤を均一に塗布できないという観点で改善の余地がある。
上記問題に鑑み、本発明の目的、すなわち本発明が解決しようとする課題は、良好な面状を有し、かつ層間充填剤を均一に塗布することができるハードコートフィルム、上記ハードコートフィルムを用いた偏光板及び画像表示装置を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記手段により上記課題を解決できることを見出した。
本発明のハードコートフィルムは、特定のシリカ粒子と含フッ素ポリマーとを含有している。ハードコート層中において、シリカ粒子は基材フィルム側に偏析していることが多いが、本発明のフィルムに含有される含フッ素ポリマーは親水性を有する部分を含んでおり、シリカ粒子は含フッ素ポリマーの親水性部に吸着するため、これらを共にハードコート層の表面に偏在させることができる。そして、フィルムのケン化処理によって含フッ素ポリマーを流出させることにより、ハードコート層表面の水の接触角が低下し、他の層との積層性が優れたハードコート層を得ることができる。
このようにして、本発明は、優れた面状(風ムラ耐性)と層間充填剤を均一に塗布することができるという特性を両立できると考えられる。
すなわち、本発明は下記構成である。
[1]
基材フィルムとハードコート層とを有するハードコートフィルムであって、
上記ハードコート層は少なくとも
a)1分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物の重合物、及び1分子内に3個以上のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物の重合物のうち少なくとも1種、
b)平均一次粒径5〜300nmのシリカ粒子、
c)下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、下記一般式(3)で表される繰り返し単位とを含むフルオロ脂肪族基含有共重合体、
を含有し、
上記b)のシリカ粒子は、下記式(1)で表される、シリカ粒子表面におけるSiOHの比率Zが0.55以上であり、
上記ハードコート層の膜厚は2μm以上、12μm以下であり、
上記ハードコート層の上記基材フィルムと反対側の表面から50nmの領域において、上記b)のシリカ粒子の密度が45体積%以上である、ハードコートフィルム。
式(1):Z=(2Q2+Q3)/(Q2+Q3+Q4)
式(1)において、Q2は−OHが2つ、−OSi−が2つ、Q3は−OHが1つ、−OSi−が3つ、Q4は−OSi−が4つ、それぞれ結合したSi原子によるNMRのピーク面積を表す。
Figure 2017057526
一般式(2)において、Rは水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、Lは2価の連結基を表し、pは1以上18以下の整数を表す。
Figure 2017057526
一般式(3)において、Rは水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、Lは酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子のいずれかを含む2価の連結基、又は単結合を表し、Yは−O−、−COO−、−SO−、−POO(OH)−、−OPOO(OH)−、−(CO)m1−、及び−(CO)m1−から選ばれる基を表し、Rは水素原子、又はアルキル基を表す。m1は1以上の整数を表す。
[2]
上記a)が1分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物の重合物である[1]に記載のハードコートフィルム。
[3]
上記ハードコート層における上記c)のフルオロ脂肪族基含有共重合体の含有量が、上記ハードコート層の全質量に対して5質量%以下である[1]又は[2]に記載のハードコートフィルム。
[4]
上記一般式(2)中のLが−COO−(R)−である[1]〜[3]のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。ただし、Rは炭素数1以上8以下のアルキレン基を表す。
[5]
上記一般式(3)中のLが−COO−である[1]〜[4]のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
[6]
上記一般式(3)中のYが−(CO)m1−である[1]〜[5]のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。ただし、m1は1以上の整数を表す。
[7]
上記b)のシリカ粒子が下記一般式(4)で表される化合物又はその縮合物により被覆されたシリカ粒子である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
一般式(4):R −SiX4−a
式中、Rは置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。Xは水酸基又は加水分解可能な基を表す。aは1〜3の整数を表す。
[8]
上記基材フィルムの厚さが30μm未満である、[1]〜[7]のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
[9]
上記ハードコート層における上記b)のシリカ粒子の含有量が、上記ハードコート層の全質量に対して5質量%以上、40質量%以下である、[1]〜[8]のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
[10]
上記b)のシリカ粒子は、平均一次粒径が10〜100nmである、[1]〜[9]のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
[11]
上記c)のフルオロ脂肪族基含有共重合体の重量平均分子量が1000以上50000以下である、[1]〜[10]のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
[12]
上記c)のフルオロ脂肪族基含有共重合体の上記一般式(2)で表される繰り返し単位の含有量と上記一般式(3)で表される繰り返し単位の含有量の比が、質量比で90/10〜20/80である、[1]〜[11]のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
[13]
上記ハードコート層の上記基材フィルムと反対側の表面をケン化した後の水の接触角が70°以下である、[1]〜[12]のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
[14]
[1]〜[13]のいずれか一項に記載のハードコートフィルムと、偏光子と、を含む偏光板。
[15]
液晶セルと、[14]に記載の偏光板とを有する画像表示装置。
本発明により、良好な面状を有し、かつ層間充填剤を均一に塗布することができるハードコートフィルムを提供することができる。また、上記ハードコートフィルムを用いた偏光板及び液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、「(メタ)アクリル基」は、「アクリル基及びメタアクリル基のいずれか一方又は双方」の意味で使用される。(メタ)アクリル酸(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイル基なども同様である。
[ハードコートフィルム]
本発明のハードコードフィルムは、基材フィルムとハードコート層とを有するハードコートフィルムであって、
上記ハードコート層は少なくとも
a)1分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物の重合物、及び1分子内に3個以上のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物の重合物のうち少なくとも1種、
b)平均一次粒径5〜300nmのシリカ粒子、
c)下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、下記一般式(3)で表される繰り返し単位とを含むフルオロ脂肪族基含有共重合体、
を含有し、
上記b)のシリカ粒子は、下記式(1)で表される、シリカ粒子表面におけるSiOHの比率Zが0.55以上であり、
上記ハードコート層の膜厚は2μm以上、12μm以下であり、
上記ハードコート層の上記基材フィルムと反対側の表面から50nmの領域において、上記b)のシリカ粒子の密度が45体積%以上である。
式(1) Z=(2Q2+Q3)/(Q2+Q3+Q4)
式(1)において、Q2は−OHが2つ、−OSi−が2つ、Q3は−OHが1つ、−OSi−が3つ、Q4は−OSi−が4つ、それぞれ結合したSi原子によるNMR(核磁気共鳴:Nuclear Magnetic Resonance)のピーク面積を表す。
Figure 2017057526
一般式(2)において、Rは水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、Lは2価の連結基を表し、pは1以上18以下の整数を表す。
Figure 2017057526
一般式(3)において、Rは水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、Lは酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子のいずれかを含む2価の連結基、又は単結合を表し、Yは−O−、−COO−、−SO−、−POO(OH)−、−OPOO(OH)−、及び−(CO)−、−(CO)−から選ばれる基を表し、Rは水素原子、又はアルキル基を表す。mは1以上の整数を表す。
(ケン化後の水の接触角)
本発明のハードコートフィルムは、後述するハードコート層の基材フィルムと反対側の表面をケン化した後の水の接触角が70°以下であることが好ましく、60°以下であることがより好ましく、50°以下であることが更に好ましい。本発明においては、ハードコート層の基材と反対側の表面でシリカ粒子を高密度に偏在させることができるので、ケン化によってフッ素ポリマーを流出させることにより、ハードコート層表面の水の接触角を70°以下に低下させることができ、他の層との積層性を向上させることができる。
上記水の接触角は40°以下であることがより好ましく、30°以下であることが更に好ましい。
〔基材フィルム〕
以下、本発明のハードコートフィルムの基材フィルムについて説明する。
基材フィルムとしては、透明基材フィルムが好ましい。ここで、透明であるとは、可視光の透過率が90%以上であることを意味する。透明基材フィルムとしては、透明樹脂フィルム、透明樹脂板、透明樹脂シートや透明ガラスなど、特に限定は無い。透明樹脂フィルムとしては、セルロースアシレートフィルム(例えば、セルローストリアセテートフィルム(屈折率1.48)、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム)、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリアクリル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、(メタ)アクリルニトリルフィルムポリオレフィン、脂環式構造を有するポリマー(ノルボルネン系樹脂(アートン:商品名、JSR社製、非晶質ポリオレフィン(ゼオネックス:商品名、日本ゼオン社製))、などが挙げられる。このうちセルロースアシレートフィルム、ポリエチレンテレフタレート、脂環式構造を有するポリマーが好ましく、特にセルロースアシレートフィルムが好ましい。
〔セルロースアシレートフィルム〕
セルロースアシレートフィルムは、セルロースアシレートを含むフィルムである。
セルロースアシレートは、セルロースとカルボン酸のエステルであり、カルボン酸としては、炭素原子数が2〜22の脂肪酸が好ましく、炭素原子数が2〜4の低級脂肪酸であるセルロースアシレートが更に好ましく、炭素原子数が2のセルロースアセテートが最も好ましい。
セルロースアシレート原料のセルロースとしては、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)などがあり、何れの原料セルロースから得られるセルロースアシレートでも使用でき、場合により混合して使用してもよい。これらの原料セルロースについての詳細な記載は、例えば「プラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂」(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)や発明協会公開技報2001−1745(7頁〜8頁)に記載のセルロースを用いることができ、本発明のセルロースアシレートフィルムに対しては特に限定されるものではない。
セルロースアシレートは、セルロースの水酸基にアシル基が置換したものであり、アシル基の炭素数は2〜22が好ましい。炭素数2〜22のアシル基としては、脂肪族基でもアリール基でもよく特に限定されず、単一でも2種類以上の混合物でもよい。それらは、例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステル、芳香族カルボニルエステル、又は芳香族アルキルカルボニルエステルなどであり、それぞれ更に置換された基を有していてもよい。これらの好ましいアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、へプタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、i−ブタノイル基、t−ブタノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などを挙げることができる。これらの中でも、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、t−ブタノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などが好ましく、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基がより好ましい。更に好ましい基はアセチル基、プロピオニルで基あり、最も好ましい基はアセチル基である。
セルロースアシレートの重合度は、粘度平均重合度で180〜700であることが好ましく、セルロースアセテートにおいては、180〜550がより好ましく、180〜400が更に好ましく、180〜350が特に好ましい。粘度平均重合度は、宇田らの極限粘度法{宇田和夫、斉藤秀夫、「繊維学会誌」、第18巻第1号、105〜120頁(1962年)}により測定できる。この方法は特開平9−95538号公報にも詳細に記載されている。
セルロースアシレートの分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー社製GPC−8020(商品名))を用い、N−メチルピロリドンを溶剤として評価され、その多分散性指数Mw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)が小さく、分子量分布が狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては、1.0〜4.0であることが好ましく、2.0〜4.0であることが更に好ましく、2.3〜3.4であることが最も好ましい。
(セルロースアシレートのアシル置換度)
セルロースアシレートはセルロースの水酸基がアシル化されたものであり、セルロースの水酸基へのアシル基の置換度の測定については、セルロースの水酸基に置換する酢酸及び/又は炭素数3〜22の脂肪酸の結合度を測定し、計算によって置換度を得ることができる。測定方法としては、ASTM D−817−91に準じて実施することができる。
基材フィルムの厚さは30μm未満であることが好ましい。透明支持体の厚みを薄くすることによって、フィルム全体の厚みを低減することができる。一方で、支持体の厚さは、薄くなると、面状や均一性、取り扱い性の観点で作製が難しくなり、15μm以上が好ましい。
〔ハードコート層〕
本発明のハードコートフィルムのハードコート層は、少なくとも
a)1分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物の重合物、及び1分子内に3個以上のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物の重合物のうち少なくとも1種、
b)平均一次粒径5〜300nmのシリカ粒子、
c)下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、下記一般式(3)で表される繰り返し単位とを含むフルオロ脂肪族基含有共重合体、を含有する。
また、膜厚は2μm以上、12μm以下であり、ハードコート層の上記基材フィルムと反対側の表面から50nmの領域において、上記b)のシリカ粒子の密度が45体積%以上である。
ハードコート層は、セルロースアシレートフィルム基材の少なくとも一方の面上に配置されることが好ましい。
ハードコート層の膜厚は、2〜12μmであることが好ましく、4〜10μmであることがより好ましい。
≪1分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物の重合物≫
本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層が、1分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物(以下、「化合物(A1)」ともいう)の重合物を含有し得る。
化合物(A1)が有するエポキシ基は1個以上であれば、特に限定されない。
化合物(A1)の分子量は、300以下であることが好ましく、250以下がより好ましく、200以下が更に好ましい。また、ハードコート層形成時の揮発を抑制する観点から、化合物(A1)の分子量は100以上であることが好ましく、150以上であることがより好ましい。
なお、上記エポキシ基が脂環式であって、分子量を300以下にすると、硬度を向上する効果があり好ましい。
脂環式エポキシ基の環状骨格としては、シクロヘキサン環、シクロペンタン環、シクロオクタン環、ビシクロヘプタン環等のシクロアルカン環が好ましく、シクロヘキサン環がより好ましい。
化合物(A1)は、下記一般式(14)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(14):
Figure 2017057526
上記一般式(14)中、R11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表す。
Xは、単結合、又は置換基を有しても良いアルキレン基、置換基を有しても良いアリーレン基、置換基を有しても良いアラルキレン基、エステル結合、エーテル結合、複素環を含む連結基、若しくはこれらの組み合わせからなる(m+n)価の連結基を表す。
m及びnは、それぞれ独立に0以上2以下の整数を表し、m+n≧2である。
11、R12、R13、R14及びR15が複数存在する場合、複数のR11、複数のR12、複数のR13、複数のR14及び複数のR15は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。
11、R12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表すことが好ましく、すべてが水素原子を表すことがより好ましい。
Xは、単結合、又は置換基を有しても良いアルキレン基、置換基を有しても良いアリーレン基、置換基を有しても良いアラルキレン基、エステル結合、エーテル結合、複素環を含む連結基、若しくはこれらの組み合わせからなる(m+n)価の連結基を表す。
アルキレン基としては、直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基が挙げられ、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基がより好ましい。具体的にはメチレン基、プロピレン基、シクロヘキシレン基などが挙げられる。
アリーレン基としては、炭素数6〜12のアリーレン基が好ましく、フェニレン、フルオレン基が好ましい。
アラルキレン基としては、上記アルキレン基の好ましい範囲と上記アリーレン基の好ましい範囲とからなるアルキレン基が好ましい。
複素環を含む連結基としては、キサンテン骨格、カルバゾール骨格を含む連結基が好ましい。
Xが表すアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基又は複素環は置換基を有していても良く、置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。
Xとしては、単結合、アルキレン基、エステル結合、エーテル結合、アルキレン基とエステル結合からなる連結基、又は、アルキレン基とエーテル結合からなる連結基が好ましい。
mは好ましくは1又は2であり、nは好ましくは0又は1である。m+nは2又は3であることが好ましい。
化合物(A1)は、下記一般式(15)で表される化合物であることがより好ましい。
一般式(15)
Figure 2017057526
上記一般式(15)中、R16、R17、R18及びR19は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表す。
Yは、単結合、又は置換基を有しても良いアルキレン基、置換基を有しても良いアリーレン基、置換基を有しても良いアラルキレン基、エステル結合、エーテル結合、複素環を含む連結基、若しくはこれらの組み合わせからなる2価の連結基を表す。
16、R17、R18及びR19の好ましい範囲は、一般式(14)中のR11、R12、R13、R14及びR15と同様である。
Yの好ましい範囲は、一般式(14)のXと同様である。
以下に化合物(A1)の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されることはない。本発明では、化合物(A1)として、下記化合物2cで表される3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが特に好ましい。
Figure 2017057526
本発明のハードコートフィルムに含まれる(a)成分としては、1分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物の重合物であることが好ましい。
≪(b)1分子内に3個以上のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物の重合物≫
本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層が、1分子内に3個以上のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物(化合物(A2)ともいう)の重合物を含有し得る。
エチレン性不飽和二重結合基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の重合性官能基が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基及び−C(O)OCH=CHが好ましく、特に好ましくは(メタ)アクリロイル基である。エチレン性不飽和二重結合基を有する事によって、高い硬度を維持する事ができ、耐湿熱性も付与する事ができる。更に、分子内に3個以上のエチレン性不飽和二重結合基を有する事によって、より高い硬度を発現できる。
化合物(A2)としては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル、ビニルベンゼン及びその誘導体、ビニルスルホン、(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。中でも硬度の観点から、1分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましく、本業界で広範に用いられる高硬度の硬化物を形成するアクリレート系化合物が挙げられる。このような化合物としては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル{例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−クロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
1分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能アクリレート系化合物類の具体化合物としては、日本化薬(株)製KAYARAD DPHA、同DPHA−2C、同PET−30、同TMPTA、同TPA−320、同TPA−330、同RP−1040、同T−1420、同D−310、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同GPO−303、大阪有機化学工業(株)製V#400、V#36095D等のポリオールと(メタ)アクリル酸のエステル化物を挙げることができる。また紫光UV−1400B、同UV−1700B、同UV−6300B、同UV−7550B、同UV−7600B、同UV−7605B、同UV−7610B、同UV−7620EA、同UV−7630B、同UV−7640B、同UV−6630B、同UV−7000B、同UV−7510B、同UV−7461TE、同UV−3000B、同UV−3200B、同UV−3210EA、同UV−3310EA、同UV−3310B、同UV−3500BA、同UV−3520TL、同UV−3700B、同UV−6100B、同UV−6640B、同UV−2000B、同UV−2010B、同UV−2250EA、同UV−2750B(日本合成化学(株)製)、UL−503LN(共栄社化学(株)製)、ユニディック17−806、同17−813、同V−4030、同V−4000BA(大日本インキ化学工業(株)製)、EB−1290K、EB−220、EB−5129、EB−1830、EB−4358(ダイセルUCB(株)製)、ハイコープAU−2010、同AU−2020((株)トクシキ製)、アロニックスM−1960(東亜合成(株)製)、アートレジンUN−3320HA、UN−3320HC、UN−3320HS、UN−904、HDP−4Tなどの3官能以上のウレタンアクリレート化合物、アロニックスM−8100、M−8030、M−9050(東亞合成(株)製、KBM−8307(ダイセルサイテック(株)製)の3官能以上のポリエステル化合物なども好適に使用することができる。
また、化合物(A2)は単一の化合物から構成しても良いし、複数の化合物を組み合わせて用いる事もできる。
化合物(A2)はエチレン性不飽和結合基当量が80〜130であることが好ましい。エチレン性不飽和結合基当量とは、化合物(A2)の分子量をエチレン性不飽和結合性基の数で除した数値をいう。
化合物(A2)のエチレン性不飽和結合性基当量は、80〜130であるが、80〜110がより好ましく、80〜100が更に好ましい。
上記化合物(A1)の重合物、及び上記化合物(A2)の重合物のうち、少なくとも1種の合計の含有量は、上記ハードコート層の全固形分(溶剤を除いた全成分)を100質量%とした場合に、40〜95質量%であることが好ましく、45〜90質量%であることがより好ましく、50〜85質量%であることが更に好ましい。上記重合物の合計の含有量が40質量%以上であると十分な硬度を得る事ができる。
≪シリカ粒子≫
本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層が、平均一次粒径5〜300nmのシリカ粒子を含有する。シリカ粒子の平均一次粒径は、5〜120nmが好ましく、より好ましくは10〜100nm、最も好ましくは15〜80nmである。
シリカ粒子の粒径が小さすぎると、耐擦傷性の改良効果が少なくなり、大きすぎると低屈折率層表面に微細な凹凸ができ、黒の締まりといった外観、積分反射率が悪化する。また、後述の中空シリカ粒子を用いた場合は粒径が小さすぎると、空腔部の割合が減り屈折率の充分な低下が見込めない。シリカ粒子は、結晶質でも、アモルファスのいずれでも良く、また単分散粒子でも、所定の粒径を満たすならば凝集粒子でも構わない。形状は、球形が最も好ましいが、不定形であってもよい。
ハードコート層に含有されるシリカ粒子としては、特に中空シリカ粒子を用いることが好ましい。これら粒子の空隙率は、好ましくは10〜80%、更に好ましくは20〜60%、最も好ましくは30〜60%である。中空微粒子の空隙率を上述の範囲にすることが、低屈折率化と粒子の耐久性維持の観点で好ましい。
多孔質又は中空シリカ粒子の場合には、微粒子の屈折率は、1.10〜1.40が好ましく、更に好ましくは1.15〜1.35、最も好ましくは1.15〜1.30である。ここでの屈折率は粒子全体として屈折率を表し、シリカ粒子を形成している外殻のシリカのみの屈折率を表すものではない。
また、中空シリカ粒子は粒子平均粒子サイズの異なるものを2種以上併用して用いることができる。ここで、中空シリカの平均粒径は電子顕微鏡写真から求めることができる。
本発明において中空シリカ粒子の比表面積は、20〜300m/gが好ましく、更に好ましくは30〜120m/g、最も好ましくは40〜90m/gである。表面積は窒素を用いBET法で求めることができる。
本発明においては、中空シリカ粒子と併用して空腔のないシリカ粒子を用いることができる。空腔のないシリカの好ましい粒子サイズは、30nm以上150nm以下、更に好ましくは35nm以上100nm以下、最も好ましくは40nm以上80nm以下である。
(シリカ粒子の表面処理方法)
本発明においてはシリカ粒子は常法によりシランカップリング剤等により表面処理して用いることができる。
特に、反射防止層形成用バインダーへの分散性を改良するために、シリカ粒子の表面はオルガノシラン化合物の加水分解物及び/又はその部分縮合物により処理がされているのが好ましく、処理の際に、酸触媒及び金属キレート化合物のいずれか、あるいは両者が使用されることが更に好ましい。シリカ粒子の表面の処理方法については、特開2008−242314号公報の段落番号[0046]〜[0076]に記載されており、この文献に記載されたオルガノシラン化合物、シロキサン化合物、表面処理の溶媒、表面処理の触媒、金属キレート化合物などは本発明においても好適に用いることができる。
特に、本発明のハードコートフィルムに含まれるシリカ粒子は、下記一般式(4)で表される化合物又はその縮合物により被覆されたものであることが好ましい。
一般式(4):R −SiX4−a
式中、Rは置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。Xは水酸基又は加水分解可能な基を表す。aは1〜3の整数を表す。
(シリカ粒子表面におけるSiOHの比率Z)
上記シリカ粒子は、下記式(1)で表される、シリカ粒子表面におけるSiOHの比率Zが0.55以上であり、上記ハードコート層の上記基材フィルムと反対側の表面から50nmの領域において、シリカ粒子の密度が45体積%以上である。式(1):Z=(2Q2+Q3)/(Q2+Q3+Q4)式(1)において、Q2は−OHが2つ、−OSi−が2つ、Q3は−OHが1つ、−OSi−が3つ、Q4は−OSi−が4つ、それぞれ結合したSi原子によるNMRのピーク面積を表す。
本発明のNMR測定は、29Si CP−MAS法で行い、以下の装置を用いて測定した値を用いた。
Bruker社製AVANCE−300型コンソール、BL−7 CP−MASプローブ、
測定幅:18000Hz
観測周波数:59.621MHz
MAS回転速度:4000Hz
H−90°パルス幅:5.0ms
コンタクト時間:5ms
パルス繰り返し時間:5s
固体高分解能NMRのCP及びMASの手法については、現代化学 増刊11「高分解能NMR −基礎と新しい展開−」斎藤肇・森島績 偏 東京化学同人 1987版 P.40〜P.50に記載がある。
上記式(1)で表されるSiOHの比率Zは、シリカ粒子の親水性を表しており、Zの値が大きいほど、親水性が高いことを表している。
上記式(1)で表されるSiOHの比率Zは、0.55〜1であることが好ましく、0.6〜0.9であることがより好ましく、0.65〜0.8であることが最も好ましい。
(ハードコート層中のシリカ粒子の含有量)
本発明のハードコート層におけるシリカ粒子の含有量は、ハードコート層の全質量に対して5質量%以上、40質量%以下であることが好ましい。上記シリカ粒子の含有量は、7〜30質量%であることがより好ましく、10〜20質量%であることが更に好ましい。
(ハードコート層中のシリカ粒子の密度)
本発明において、上記シリカ粒子は、ハードコート層の上記基材フィルムと反対側の表面(以下、ハードコート層の表面ともいう)に偏在しており、ハードコート層の表面から50nmの領域において、上記シリカ粒子の密度は45体積%以上である。このように、ハードコート層の表面でシリカ粒子を高密度に偏在させることにより、ケン化によってフッ素ポリマーを流出させた後に、ハードコート層表面の水の接触角が低下し、他の層との積層性を向上させることができる。
ハードコート層の表面から50nmの領域において、上記シリカ粒子の密度は45〜70体積%であることが好ましく、50〜65体積%であることがより好ましく、55〜60体積%であることが最も好ましい。
≪下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、下記一般式(3)で表される繰り返し単位とを含むフルオロ脂肪族基含有共重合体≫
本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層が、下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、下記一般式(3)で表される繰り返し単位とを含むフルオロ脂肪族基含有共重合体を含有する。
(一般式(2)で表される繰り返し単位)
Figure 2017057526
一般式(2)において、Rは水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、Lは2価の連結基を表し、pは1以上18以下の整数を表す。
一般式(2)においてRは、水素原子、又はメチル基が好ましく、水素原子であることがより好ましい。
で表される2価の連結基としては、−O−、−(C=O)−、−S−、−NR101−、2価の鎖状基、及び2価の脂肪族環状基からなる群より選択される少なくとも1つから構成される2価の連結基が好ましい。R101は水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。
が表す2価の鎖状基としては、炭素数1〜20のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基が更に好ましい。
が表す2価の脂肪族環状基としては、炭素数3〜20のシクロアルキレン基がより好ましく、炭素数3〜15のシクロアルキレン基が更に好ましい。
としては、−COO−(R)−であることがより好ましい。Rは炭素数1以上8以下のアルキレン基を表す。
nは1以上18以下の整数を表し、4〜12がより好ましく、6〜8が更に好ましく、6であることが最も好ましい。
また、フルオロ脂肪族基含有共重合体中に、一般式(2)で表される繰り返し単位が2種類以上構成単位として含まれていても良い。
上記一般式(2)で表される繰り返し単位は、下記一般式(2−1)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 2017057526
一般式(2−1)において、R及びpは上記一般式(2)と同義であり、好ましい範囲も同じである。qは1以上8以下の整数を表し、2以上6以下の整数であることが好ましく、2であることがより好ましい。
(一般式(3)で表される繰り返し単位)
Figure 2017057526
一般式(3)において、Rは水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、Lは酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子のいずれかを含む2価の連結基、又は単結合を表し、Yは−O−、−COO−、−SO−、−POO(OH)−、−OPOO(OH)−、及び−(CO)m1−、−(CO)m1−から選ばれる基を表し、Rは水素原子、又はアルキル基を表す。m1は1以上の整数を表す。
は水素原子、又はメチル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。Lは−CO−、又は−COO−であることが好ましく、−COO−であることがより好ましい。Yは−(CO)m1−、又は−O−であることが好ましく、−(CO)m1−であることがより好ましい。m1は1〜10が好ましく、1〜8がより好ましく、1〜5が最も好ましい。Rは水素原子又は炭素数が1〜4のアルキル基であることが好ましく、炭素数が1〜3のアルキル基であることがより好ましい。
(フルオロ脂肪族基含有共重合体の含有量)
上記フルオロ脂肪族基含有共重合体の含有量は、上記ハードコート層の全質量に対して5質量%以下であることが好ましく、0.01〜1質量%であることがより好ましく、0.01〜0.1質量%であることが更に好ましい。含有量が0.01質量%以上であると平滑性の向上効果に優れ、ハードコートフィルムの面状が良好となる。一方、含有量が5質量%以下であると、硬度がほぼ低下しない。
(フルオロ脂肪族基含有共重合体の重量平均分子量)
上記フルオロ脂肪族基含有共重合体の重量平均分子量は、1000以上50000以下であることが好ましく、5000〜30000であることがより好ましく、10000〜20000であることが更に好ましい。
ここで、重量平均分子量は、TSKgel GMHXL、TSKgel G4000HXL、TSKgel G2000HXL(何れも東ソー(株)製の商品名)のカラムを使用したGPC分析装置により、溶媒THF(テトラヒドロフラン)、示差屈折計検出によるポリスチレン換算で表した分子量である。
(一般式(2)で表される繰り返し単位と、一般式(3)で表される繰り返し単位との含有量の比)
本発明におけるハードコート層に含まれる一般式(2)で表される繰り返し単位と、一般式(3)で表される繰り返し単位との含有量の比は、質量比で90/10〜20/80であることが好ましい。上記含有量の比は、質量比で90/10〜30/70であることがより好ましく、90/10〜40/60であることが更に好ましい。含有量の比が上記範囲内であると、効率的にシリカ粒子を表面偏在させることができる。
≪紫外線吸収剤≫
本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層が紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
本発明のハードコートフィルムは、偏光板又は液晶表示用部材等に使用されるが、偏光板又は液晶等の劣化防止の観点から、紫外線吸収剤が好ましく用いられる。紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。紫外線吸収剤は1種のみ用いても良いし、2種以上を併用しても良い。例えば、特開2001−72782号公報や特表2002−543265号公報に記載の紫外線吸収剤が挙げられる。紫外線吸収剤の具体例としては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などが挙げられる。
≪風ムラ防止剤≫
本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層が風ムラ防止剤を含有してもよい。
[ハードコートフィルムの製造方法]
次に、本発明のハードコートフィルムの製造方法について説明する。
本発明のハードコートフィルムは、基材フィルム上に、ハードコート層形成用組成物を塗布して、乾燥、硬化させることが好ましい。
〔ハードコート層形成用組成物〕
ハードコート層形成用組成物は少なくとも
a)1分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物、及び1分子内に3個以上のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物のうち少なくとも1種、
b)平均一次粒径5〜300nmのシリカ粒子、
c)上記一般式(2)で表される繰り返し単位と、上記一般式(3)で表される繰り返し単位とを含むフルオロ脂肪族基含有共重合体、
を含有し、
上記b)のシリカ粒子は、上記式(1)で表される、シリカ粒子表面におけるSiOHの比率Zが0.55以上である。
本発明の製造方法に用いられるハードコート層用組成物は、上記a)〜c)成分以外の成分を含有してもよく、溶剤を含有することが好ましい。
≪溶剤≫
本発明において、ハードコート層形成用組成物は、溶剤を含有することができる。溶剤としては、有機溶剤を用いることができる。有機溶剤としては、例えばジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3,5−トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール、炭酸ジメチル、炭酸メチルエチル、炭酸ジエチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ−プチロラクトン、2−メトキシ酢酸メチル、2−エトキシ酢酸メチル、2−エトキシ酢酸エチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1,2−ジアセトキシアセトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、酢酸イソブチル、メチルイソブチルケトン(MIBK)、2−オクタノン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、tert−ブチルアルコール等が挙げられ、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、ハードコート層形成用組成物の固形分の濃度は20〜80質量%の範囲となるように溶剤を用いるのが好ましく、より好ましくは30〜75質量%であり、更に好ましくは40〜70質量%である。
本発明者らは、本発明のハードコート層形成用組成物を用いて作製されたハードコート層を下層として、その表面に、更に上層を塗布成膜する際にも塗布時のハジキが生じにくいとともに、膜面が均一でムラのない上層を作製できることを見出した。いずれの理論に拘泥するものではないが、上述のように、塗布時には、面状平滑化(レベリング)機能を示していた本発明の含フッ素共重合体を含むハードコート層形成用組成物からなるハードコート層は、フィルムに鹸化処理を施すことにより、表面を親水化することができ、上層形成時にハジキが生じることを防止することができる。上記のような特質から、本発明のハードコート層形成用組成物から形成された層を下層として、その表面に塗布成膜で上層を形成する際の、上層形成用の塗布液の溶剤としては、幅広い溶剤を使用できる。
ハードコート層形成用組成物は、重合開始剤などの添加剤を含んでいてもよい。
(ラジカル重合開始剤)
本発明におけるハードコート層形成用組成物は、ラジカル重合開始剤を含有してもよい。
エチレン性不飽和基を有する化合物の重合は、光ラジカル重合開始剤又は熱ラジカル重合開始剤の存在下、電離放射線の照射又は加熱により行うことができる。光及び熱重合開始剤としては市販の化合物を利用することができ、それらは、「最新UV硬化技術」(p.159,発行人;高薄一弘,発行所;(株)技術情報協会,1991年発行)や、BASF社のカタログに記載されている。
ラジカル重合開始剤としては、具体的には、アルキルフェノン系光重合開始剤(Irgacure651、Irgacure184、DAROCURE1173、Irgacure2959、Irgacure127、DAROCUREMBF、Irgacure907、Irgacure369、Irgacure379EG)、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(Irgacure819、LUCIRIN TPO)、その他(Irgacure784、Irgacure OXE01、Irgacure OXE02、Irgacure754)等を用いる事ができる。
ラジカル重合開始剤の添加量は、本発明におけるハードコート層形成用組成物の全固形分を100質量%とした場合に、0.1〜10質量%の範囲であり、1〜5質量%が好ましく、2〜4質量%がより好ましい。添加量が0.1質量%未満の場合には、重合が十分に進まずハードコート層の硬度が不足する。一方、10質量%より多い場合には、UV光が膜内部まで届かずハードコート層の硬度が不足する。これらラジカル開始剤は単独で用いても良いし、複数種を組み合わせて用いる事もできる。
(カチオン重合開始剤)
本発明におけるハードコート層形成用組成物は、カチオン重合開始剤を含有してもよい。
カチオン重合開始剤としては、光カチオン重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、或いは、マイクロレジスト等に使用されている公知の酸発生剤等、公知の化合物及びそれらの混合物等が挙げられる。
例えば、オニウム化合物、有機ハロゲン化合物、ジスルホン化合物が挙げられる。有機ハロゲン化合物、ジスルホン化合物のこれらの具体例は、上記ラジカルを発生する化合物の記載と同様のものが挙げられる。
オニウム化合物としては、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、イミニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、アルソニウム塩、セレノニウム塩等が挙げられ、例えば特開2002−29162号公報の段落番号[0058]〜[0059]に記載の化合物等が挙げられる。
本発明において、特に好適に用いられるカチオン重合開始剤としては、オニウム塩が挙げられ、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、イミニウム塩が、光重合開始の光感度、化合物の素材安定性等の点から好ましく、中でも耐光性の観点でヨードニウム塩が最も好ましい。
本発明において、好適に用いることのできるオニウム塩の具体例としては、例えば、特開平9−268205号公報の段落番号[0035]に記載のアミル化されたスルホニウム塩、特開2000−71366号公報の段落番号[0010]〜[0011]に記載のジアリールヨードニウム塩又はトリアリールスルホニウム塩、特開2001−288205号公報の段落番号[0017]に記載のチオ安息香酸S−フェニルエステルのスルホニウム塩、特開2001−133696号公報の段落番号[0030]〜[0033]に記載のオニウム塩等が挙げられる。
他の例としては、特開2002−29162号公報の段落番号[0059]〜[0062]に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、光分解してスルホン酸を発生する化合物(イミノスルフォネート等)等の化合物が挙げられる。
ヨードニウム塩系のカチオン重合開始剤の具体的な化合物としては、B2380(東京化成製)、BBI−102(みどり化学製)、WPI−113(和光純薬工業製)、WPI−124(和光純薬工業製)、WPI−169(和光純薬工業製)、WPI−170(和光純薬工業製)、DTBPI−PFBS(東洋合成化学製)を用いる事ができる。
<塗布方式>
本発明のハードコートフィルムの各層は以下の塗布方法により形成することができるが、この方法に制限されない。ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スライドコート法やエクストルージョンコート法(ダイコート法)(特開2003−164788号明細書参照)、マイクログラビアコート法等の公知の方法が用いられ、その中でもマイクログラビアコート法、ダイコート法が好ましい。
<乾燥、硬化条件>
本発明におけるハードコート層など塗布により層形成する場合の、乾燥、硬化方法に関して、好ましい例を以下に述べる。
本発明では、電離放射線による照射と、照射の前、照射と同時又は照射後の熱処理とを組み合わせることにより、硬化することが有効である。
以下に、いくつかの製造工程のパターンを示すが、これらに限定されるものではない。(以下の「−」は熱処理を行っていないことを示す。)
照射前 → 照射と同時 → 照射後
(1)熱処理 → 電離放射線硬化 → −
(2)熱処理 → 電離放射線硬化 → 熱処理
(3) − → 電離放射線硬化 → 熱処理
その他、電離放射線硬化時に同時に熱処理を行う工程も好ましい。
本発明においては、上記のとおり、電離放射線による照射と組み合わせて熱処理を行うことが好ましい。熱処理は、ハードコートフィルムの支持体、ハードコート層を含めた構成層を損なうものでなければ特に制限はないが、好ましくは40〜150℃、更に好ましくは40〜80℃である。
熱処理に要する時間は、使用成分の分子量、その他成分との相互作用、粘度などにより異なるが、15秒〜1時間、好ましくは20秒〜30分、最も好ましくは30秒〜5分である。
電離放射線の種類については、特に制限はなく、X線、電子線、紫外線、可視光、赤外線などが挙げられるが、紫外線が広く用いられる。例えば塗膜が紫外線硬化性であれば、紫外線ランプにより10mJ/cm〜1000mJ/cmの照射量の紫外線を照射して各層を硬化するのが好ましい。照射の際には、上記エネルギーを一度に当ててもよいし、分割して照射することもできる。特に塗膜の面内での性能ばらつきを少なくする点や、カールを良化させるという観点からは、2回以上に分割して照射することが好ましく、初期に150mJ/cm以下の低照射量の紫外光を照射し、その後、50mJ/cm以上の高照射量の紫外光を照射し、かつ初期よりも後期の方で高い照射量を当てることが好ましい。硬度の観点でトータルの照射量としては、100mJ/cm〜1000mJ/cmが好ましく、300mJ/cm〜1000mJ/が更に好ましく、500mJ/cm〜1000mJ/cmが最も好ましい。
本発明のハードコートフィルムは、上記本発明のハードコートフィルムの製造方法によって製造されることが好ましい。
本発明のハードコートフィルムは、一般に、最も単純な構成では、透明支持体上にハードコート層を塗設した構成である。
本発明のハードコートフィルムの好ましい層構成の例を下記に示すが、特にこれらの層構成のみに限定されるわけではない。
・支持体/ハードコート層
・支持体/ハードコート層/低屈折率層
・支持体/ハードコート層/防眩層(帯電防止層)/低屈折率層
・支持体/ハードコート層/防眩層/帯電防止層/低屈折率層
・支持体/ハードコート層/帯電防止層/防眩層/低屈折率層
・支持体/ハードコート層(帯電防止層)/防眩層/低屈折率層
・支持体/ハードコート層/高屈折率層/帯電防止層/低屈折率層
・支持体/ハードコート層/高屈折率層(帯電防止層)/低屈折率層
・支持体/ハードコート層/帯電防止層/高屈折率層/低屈折率層
・支持体/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層(帯電防止層)/低屈折率層
・支持体/ハードコート層/中屈折率層(帯電防止層)/高屈折率層/低屈折率層
・支持体/ハードコート層(帯電防止層)/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
・支持体/帯電防止層/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
・帯電防止層/支持体/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
ここで、帯電防止層、防眩層はハードコート性を有していても良い。
本発明のハードコートフィルムは、上記のように上層を積層した積層フィルムの作製に用いる際に、上層形成用塗布組成物のハジキが生じにくく、均質な上層を形成することができる。
[偏光板]
本発明の偏光板は、少なくとも1枚の本発明のハードコートフィルムと、偏光子と、を有するものであり、偏光子と、鹸化処理を施した後に上記偏光子と貼り合わされた本発明のハードコートフィルムと、を含むものであることが好ましい。
本発明のハードコートフィルムは、偏光板用保護フィルムとして用いることができる。偏光板用保護フィルムとして用いる場合、偏光板の作製方法は特に限定されず、一般的な方法で作製することができる。得られたハードコートフィルムをアルカリ処理し、ポリビニルアルコールフィルムを沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の両面に完全ケン化ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせる方法がある。アルカリ処理の代わりに特開平6−94915号、特開平6−118232号に記載されているような易接着加工を施してもよい。また前述のような表面処理を行ってもよい。光学フィルムの偏光子との貼合面は、膜を低透湿層積層した面でも良いし、膜を積層していない面であっても構わない。
保護フィルム処理面と偏光子を貼り合わせるのに使用される接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤や、ブチルアクリレート等のビニル系ラテックス等が挙げられる。
偏光板は偏光子及びその両面を保護する保護フィルムで構成されており、更にこの偏光板の一方の面にプロテクトフィルムを、反対面にセパレートフィルムを貼合して構成される。プロテクトフィルム及びセパレートフィルムは偏光板出荷時、製品検査時等において偏光板を保護する目的で用いられる。この場合、プロテクトフィルムは、偏光板の表面を保護する目的で貼合され、偏光板を液晶板へ貼合する面の反対面側に用いられる。又、セパレートフィルムは液晶板へ貼合する接着層をカバーする目的で用いられ、偏光板を液晶板へ貼合する面側に用いられる。
本発明のハードコートフィルム又は偏光板は、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に用いることができる。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、液晶セルと、上記本発明の偏光板と、を有する。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
(ハードコート形成用塗布組成物の調製)
以下の組成で各成分を混合し、孔径5μmのポリプロピレン製フィルターでろ過してハードコート形成用塗布組成物を調製した。
<ハードコート形成用塗布組成物HC−1の調製>
a)サイクロマーM100 32.78質量部
b)シリカ粒子(Z=0.6:固形分濃度40%MEK分散液)
15.00質量部
イルガキュア290 1.20質量部
c)フルオロ脂肪族基含有共重合体(固形分濃度40質量%MEK希釈液)
0.06質量部
MEK 20.10質量部
MIBK 30.00質量部
<ハードコート層の塗設>
25μmの厚さのトリアセチルセルロースフィルムをロール形態で巻き出して、上記ハードコート形成用塗布組成物HC−1を使用し、特開2006−122889号公報実施例1記載のスロットダイを用いたダイコート法で、搬送速度30m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥させた。その後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量300mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、巻き取った。ハードコート層の膜厚は7μmになるよう塗布量を調整した。得られたハードコートフィルムを試料1とした。
下記表1に示すように、HC−1と同様にしてHC−2〜10を調製した。なお、各成分で添加しないものがある場合は、HC−1で添加した成分の質量分をエポキシ基を有する化合物に置き換えることで調製した。
更に、HC−1におけるシリカ粒子の代わりに、Z値の異なるシリカを用いたHC−11、12を調製した。
そして、上記HC−2〜12を使用し、上記試料1と同様の方法で、基材フィルム上にハードコート層を塗設し、得られたハードコートフィルムを試料2〜12とした。
<ハードコートフィルムの鹸化>
作製したハードコートフィルムを、45℃に保った1.5mol/LのNaOH水溶液(鹸化液)に2分間浸漬した後、フィルムを水洗し、その後、30℃の0.1mol/Lの硫酸水溶液に15秒浸漬した後、更に水洗浴を100秒流水下に通して、フィルムを中性の状態にした。そして、エアナイフによる水切りを3回繰り返し、水を落とした後に90℃の乾燥ゾーンに60秒間滞留させて乾燥し、鹸化処理したフィルムを作製した。
それぞれ使用した素材を以下に示す。
サイクロマーM100:3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート(ダイセル製)
A9550W:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学製)
CEL2021P:3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル製)
CEL8000:2官能脂環式エポキシ(ダイセル製)
イルガキュア290(irg.290):1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン系カチオン開始剤(BASF製)
イルガキュア907(irg.907):2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASF製)
フルオロ脂肪族基含有共重合体:下記構造の化合物。下記フルオロ脂肪族基含有共重合体の重量平均分子量はすべて13000である。
Figure 2017057526
使用したシリカ粒子は、下記構造の化合物により被覆されていた。
Figure 2017057526
次に、得られた各試料について、フィルム表面(ハードコート層の基材フィルムと反対側の表面)から50nmの領域におけるシリカ粒子の密度、フィルム表面のケン化後の水の接触角、風ムラ(面状)、及びスチールウール耐傷性について評価した。各評価方法及び評価基準を以下に示し、評価結果を下記表2に示す。
(1)粒子密度
透過型電子顕微鏡(倍率50万〜200万倍)を用いてハードコートフィルムの断面観察を行い、フィルム表面から50nm以内の領域にあるシリカ粒子100個分の数密度を計測した。得られた数密度から、全ての粒径が平均粒径で一定として、体積密度に換算した。
(2)ケン化後接触角
接触角計[“CA−X”型接触角計、協和界面科学(株)製]を用い、乾燥状態(20℃/65%RH)で、液体として純水を使用して3μLの液滴を針先に作り、これをケン化したハードコートフィルムのハードコート層表面に接触させてフィルム上に液滴を作った。滴下後10秒でのフィルムと液体とが接する点における、液体表面に対する接線とフィルム表面がなす角で、液体を含む側の角度を測定し、接触角とした。その結果を元に、以下の基準で評価した。
A:接触角が60°以下
B:接触角が60°を超え70°以下
C:接触角が70°を超え80°以下
D:接触角が80°を超える
(3)風ムラ(面状)
得られたハードコートフィルムを、ルーバーありの三波長蛍光灯拡散光下で観察して風ムラの評価を行った。ここで、風ムラとは透明支持体の進行方向と略平行な方向に形成されるスジ状の模様のことである。
A:未塗布面を黒く塗っても風ムラが全くない
B:未塗布面を黒く塗ると風ムラがわかる
(4)スチールウール耐傷性(SW耐傷性)
ラビングテスターを用いて、以下の条件で擦りテストを行った。
評価環境条件:25℃、60%RH
こすり材:スチールウール(日本スチールウール(株)製、グレードNo.0000)
試料と接触するテスターのこすり先端部(1cm×1cm)に巻いて、バンド固定。
移動距離(片道):13cm
擦り速度:13cm/秒
荷重:500g/cm
先端部接触面積:1cm×1cm
擦り回数:10往復
擦り終えた試料の裏側に油性黒インキを塗り、反射光で目視観察して、こすり部分の傷を、以下の基準で評価した。実用的には、Bランク以上のレベルが必要である。
A:注意深く見ても、全く傷が見えない。
B:弱い傷が見える。
C:一目見ただけで分かる傷がある。
Figure 2017057526
Figure 2017057526
上記表1及び2より、本実施例のハードコートフィルムは、良好な面状を有し、ケン化後の水の接触角が小さいので、他の層との積層性に優れたものを得ることができた。
本発明のハードコートフィルムは、良好な面状を有し、かつ層間充填剤を均一に塗布することができる。また、上記ハードコートフィルムを用いた偏光板及び画像表示装置を提供することができる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2015年9月30日出願の日本特許出願(特願2015−195439)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

Claims (15)

  1. 基材フィルムとハードコート層とを有するハードコートフィルムであって、
    前記ハードコート層は少なくとも
    a)1分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物の重合物、及び1分子内に3個以上のエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物の重合物のうち少なくとも1種、
    b)平均一次粒径5〜300nmのシリカ粒子、
    c)下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、下記一般式(3)で表される繰り返し単位とを含むフルオロ脂肪族基含有共重合体、
    を含有し、
    前記b)のシリカ粒子は、下記式(1)で表される、シリカ粒子表面におけるSiOHの比率Zが0.55以上であり、
    前記ハードコート層の膜厚は2μm以上、12μm以下であり、
    前記ハードコート層の前記基材フィルムと反対側の表面から50nmの領域において、前記b)のシリカ粒子の密度が45体積%以上である、ハードコートフィルム。式(1):Z=(2Q2+Q3)/(Q2+Q3+Q4)式(1)において、Q2は−OHが2つ、−OSi−が2つ、Q3は−OHが1つ、−OSi−が3つ、Q4は−OSi−が4つ、それぞれ結合したSi原子によるNMRのピーク面積を表す。
    Figure 2017057526

    一般式(2)において、Rは水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、Lは2価の連結基を表し、pは1以上18以下の整数を表す。
    Figure 2017057526

    一般式(3)において、Rは水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を表し、Lは酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子のいずれかを含む2価の連結基、又は単結合を表し、Yは−O−、−COO−、−SO−、−POO(OH)−、−OPOO(OH)−、−(CO)m1−、及び−(CO)m1−から選ばれる基を表し、Rは水素原子、又はアルキル基を表す。m1は1以上の整数を表す。
  2. 前記a)が1分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物の重合物である請求項1に記載のハードコートフィルム。
  3. 前記ハードコート層における前記c)のフルオロ脂肪族基含有共重合体の含有量が、前記ハードコート層の全質量に対して5質量%以下である請求項1又は2に記載のハードコートフィルム。
  4. 前記一般式(2)中のLが−COO−(R)−である請求項1〜3のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。ただし、Rは炭素数1以上8以下のアルキレン基を表す。
  5. 前記一般式(3)中のLが−COO−である請求項1〜4のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  6. 前記一般式(3)中のYが−(CO)m1−である請求項1〜5のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。ただし、m1は1以上の整数を表す。
  7. 前記b)のシリカ粒子が下記一般式(4)で表される化合物又はその縮合物により被覆されたシリカ粒子である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
    一般式(4):R −SiX4−a
    式中、Rは置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。Xは水酸基又は加水分解可能な基を表す。aは1〜3の整数を表す。
  8. 前記基材フィルムの厚さが30μm未満である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  9. 前記ハードコート層における前記b)のシリカ粒子の含有量が、前記ハードコート層の全質量に対して5質量%以上、40質量%以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  10. 前記b)のシリカ粒子は、平均一次粒径が10〜100nmである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  11. 前記c)のフルオロ脂肪族基含有共重合体の重量平均分子量が1000以上50000以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  12. 前記c)のフルオロ脂肪族基含有共重合体の前記一般式(2)で表される繰り返し単位の含有量と前記一般式(3)で表される繰り返し単位の含有量の比が、質量比で90/10〜20/80である、請求項1〜11のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  13. 前記ハードコート層の前記基材フィルムと反対側の表面をケン化した後の水の接触角が70°以下である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のハードコートフィルム。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のハードコートフィルムと、偏光子と、を含む偏光板。
  15. 液晶セルと、請求項14に記載の偏光板とを有する画像表示装置。
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