JP2010049223A - ハードコートフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面硬度および平面性の両方に十分に優れたハードコートフィルムおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】基材上にハードコート層用塗膜を形成した後、紫外線を2以上の工程に分けて照射するハードコートフィルムの製造方法であって、1回目の紫外線照射工程における紫外線の照度が50〜150mW/cm、光量が50〜200mJ/cmであり、2回目以降の各紫外線照射工程における紫外線の照度が50mW/cm以上、光量が50mJ/cm以上であり、全紫外線照射工程における紫外線の積算光量が100〜500mJ/cmであることを特徴とするハードコートフィルムの製造方法および該方法で製造されたハードコートフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明はハードコート層を有するハードコートフィルムおよびその製造方法、特に光学フィルムとしての使用に適したハードコートフィルムおよびその製造方法に関するものである。
液晶表示装置には、例えば、偏光板用保護フィルム、光学補償フィルム、視野角向上フィルム、防眩フィルム、無反射フィルム、帯電防止フィルム、導電性フィルム、反射防止フィルム等の光学フィルムが使用されている。そのような光学フィルムには、耐擦傷性の観点から、フィルム基材の表面にハードコート層を形成したハードコートフィルムを使用することが知られている。
ハードコートフィルムの製造方法としては、特定の(メタ)アクリレートを含有する紫外線硬化性樹脂組成物を透明基材上に塗布した後、得られる塗膜に、第一の照射工程で、空気中より酸素が少ない状態にて透明基材側から紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させ、さらに第二の照射工程で塗膜側からの紫外線照射を少なくとも1回行う方法が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、従来のハードコートフィルムの製造方法では、表面硬度が比較的高いハードコートフィルムが得られるものの、表面の平面性が低下するため、優れた表面硬度と平面性とを両立させることができない、という問題があった。上記問題は、ハードコートフィルムの表面に低屈折率層を形成した場合にも同様に生じた。特に、上記問題は、基板の幅が広く、かつ基材の厚みが薄い場合に、より一層顕著であった。
特開2007−262281号公報
本発明は、表面硬度および平面性の両方に十分に優れたハードコートフィルムおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基板の幅が比較的広く、かつ基板の厚みが比較的薄くても、表面硬度および平面性の両方に十分に優れたハードコートフィルムおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基材上にハードコート層用塗膜を形成した後、紫外線を2以上の工程に分けて照射するハードコートフィルムの製造方法であって、
1回目の紫外線照射工程における紫外線の照度が50〜150mW/cm、光量が50〜200mJ/cmであり、
2回目以降の各紫外線照射工程における紫外線の照度が50mW/cm以上、光量が50mJ/cm以上であり、
全紫外線照射工程における紫外線の積算光量が100〜500mJ/cmであることを特徴とするハードコートフィルムの製造方法および該方法で製造されたハードコートフィルムに関する。
本発明によれば、表面硬度および平面性の両方に十分に優れたハードコートフィルムを製造できる。しかも、基板の幅が比較的広く、かつ基板の厚みが比較的薄くても、表面硬度および平面性の両方に十分に優れたハードコートフィルムを製造できる。
本発明に係るハードコートフィルムの製造方法では、基材上にハードコート層用塗膜を形成した後、紫外線を2以上の工程に分けて照射する。以下、本発明において実施される各工程について詳しく説明する。本明細書中、「HC」はハードコート層を意味するものとする。1回目の紫外線照射工程は「第1UV工程」、2回目の紫外線照射工程は「第2UV工程」、3回目の紫外線照射工程は「第3UV工程」と表記するものとする。
(HC塗膜形成工程)
HC塗膜は紫外線硬化性化合物を含むHC用組成物を基板上に塗布することによって形成される。塗布方法は、均一な厚みの塗膜を形成できれば特に制限されず、例えば、押出コーター法、グラビアコーター法、ディップコーター法、リバースコーター法、ワイヤーバーコーター法、ダイコーター法、またはスプレー塗布法、インクジェット塗布法等が挙げられる。塗布は、搬送される基材に対して連続的に行うことが好ましい。HC塗膜の膜厚は、特に制限されず、例えば、ハードコートフィルムにおけるHCの最終ドライ膜厚が0.1〜30μm、好ましくは1〜20μmとなるような範囲であればよい。HC塗膜は後述のUV工程によって硬化され、23℃、波長550nmでの屈折率が1.49〜2.2のHCが形成される。
HC塗膜を構成する紫外線硬化性化合物は、紫外線により硬化可能な化合物であって、フィルムのハードコート層の分野で従来から使用されているものが使用可能である。HC用紫外線硬化性化合物として、例えば、多官能(メタ)アクリレート、単官能ラジカル重合性単量体等が挙げられる。HC用組成物は少なくとも多官能(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。本明細書中、(メタ)アクリレートはアクリレートとメタクリレートとを包含して意味するものとする。
多官能(メタ)アクリレートは、分子中に2個以上のアクリロイルオキシ基及び/またはメタクロイルオキシ基を有する化合物である。多官能(メタ)アクリレートとしては、ペンタエリスリトール多官能(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール多官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール多官能(メタ)アクリレート、及びジペンタエリスリトール多官能(メタ)アクリレートよりなる群から選ばれることが好ましい。
多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、例えばエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、グリセリントリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ペンタグリセロールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、イソボロニルアクリレート、多官能ウレタン(メタ)アクリレート等が好ましく挙げられる。これらの化合物は、それぞれ単独または2種以上を混合して用いられる。上記モノマーの2量体、3量体等のオリゴマーであってもよい。
単官能ラジカル重合性単量体は、分子中に1個のラジカル重合性基を有する化合物である。単官能ラジカル重合性単量体の具体例としては、例えばスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、又はビニルトルエン等のスチレン系単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、又はベンジル(メタ)アクリレート等の炭化水素基をもつ(メタ)アクリレート系単量体;これらの(メタ)アクリレート系単量体の水素原子をフッ素原子、塩素原子、又は臭素原子等で置換した(メタ)アクリレート系単量体;酢酸ビニル、安息香酸ビニル、又は分岐状モノカルボン酸のビニルエステル(ベオバ:シェル化学株式会社製)等のビニルエステル系単量体;アクリロニトリル、又はメタクリロニトリル等のアクリロニトリル系単量体;エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、又はシクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル系単量体;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、又はジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド系単量体;ビニルピリジン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、4−(N,N−ジメチルアミノ)スチレン、又はN−{2−(メタ)アクリロイルオキシエチル}ピペリジン等の塩基性窒素含有ビニル化合物系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、又は3,4−エポキシビニルシクロヘキサン等のエポキシ基含有ビニル化合物系単量体;(メタ)アクリル酸、アンゲリカ酸、クロトン酸、マレイン酸、4−ビニル安息香酸、p−ビニルベンゼンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、又はモノ{2−(メタ)アクリロイルオキシエチル}アシッドホスフェート等の酸性ビニル化合物系単量体;p−ヒドロキシメチルスチレン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシエチルフマレート、ポリエチレングリコールもしくはポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、又はこれらのε−カプロラクトン付加物、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、もしくはシトラコン酸のようなα,β−エチレン性不飽和カルボン酸とε−カプロラクトンとの付加物、前記のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類、又はα,β−エチレン性不飽和カルボン酸とブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、分岐状カルボン酸グリシジルエステル(カージュラE;シェル化学株式会社製)のようなエポキシ化合物との付加物等の水酸基含有ビニル化合物系単量体;ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシエチルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシエチルメチルジメトキシシラン等のシラン化合物系単量体;エチレン、プロピレン等のオレフィン系単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、テトラフルオロエチレン、又はクロロトリフルオロエチレン等のハロゲン化オレフィン系単量体;その他マレイミド、ビニルスルホン等を挙げることができる。これら単量体は、単独、あるいは2種類以上を混合して用いてもよく、主として共重合性の観点から(メタ)アクリレート系が好ましく用いられる。上記単量体の2量体、3量体等のオリゴマーであってもよい。
紫外線硬化性化合物の含有量は、HC用組成物(以下、HC塗布液とも言う)では、固形分中の50質量%以上98質量%未満であることが好ましい。特に多官能(メタ)アクリレートの使用量は紫外線硬化性化合物全量に対して50質量%以上100質量%以下であることが好ましい。
HC用組成物は紫外線硬化性化合物の硬化促進のため、光重合開始剤を含有することが好ましい。光重合開始剤の含有量は、質量比で、光重合開始剤:紫外線硬化性化合物=20:100〜0.01:100であることが好ましい。
光重合開始剤としては、具体的には、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーケトン、α−アミロキシムエステル、チオキサントン等及びこれらの誘導体を挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
HC用組成物には、レベリング剤、屈折率調整剤、有機溶媒、酸化防止剤、導電剤、色調調整剤等の添加剤を含有させてもよい。
レベリング剤を含有させることにより、平面性をさらに向上させることができる。
レベリング剤はHLB値が3〜18の化合物であり、湿熱処理後の耐擦傷性に優れる点から、好ましくはHLB値が8〜14のものが使用される。HLB値とは、Hydrophile−Lipophile−Balance、親水性−親油性−バランスのことであり、化合物の親水性又は親油性の大きさを示す値である。HLB値が小さいほど親油性が高く、値が大きいほど親水性が高くなる。
HLB値は以下のような計算式によって求めることができる。
HLB=7+11.7Log(Mw/Mo)
式中、Mwは親水基の分子量、Moは親油基の分子量を表し、Mw+Mo=M(化合物の分子量)である。
或いはグリフィン法によれば、HLB値=20×親水部の式量の総和/分子量(J.Soc.Cosmetic Chem.,5(1954),294)等を利用して求めることができる。
レベリング剤の具体的化合物を下記に挙げるが、本発明はこれに限定されるものでない。( )内はHLB値を示す。
花王株式会社製:エマルゲン102KG(6.3)、エマルゲン103(8.1)、エマルゲン104P(9.6)、エマルゲン105(9.7)、エマルゲン106(10.5)、エマルゲン108(12.1)、エマルゲン109P(13.6)、エマルゲン120(15.3)、エマルゲン123P(16.9)、エマルゲン147(16.3)、エマルゲン210P(10.7)、エマルゲン220(14.2)、エマルゲン306P(9.4)、エマルゲン320P(13.9)、エマルゲン404(8.8)、エマルゲン408(10.0)、エマルゲン409PV(12.0)、エマルゲン420(13.6)、エマルゲン430(16.2)、エマルゲン705(10.5)、エマルゲン707(12.1)、エマルゲン709(13.3)、エマルゲン1108(13.5)、エマルゲン1118S−70(16.4)、エマルゲン1135S−70(17.9)、エマルゲン2020G−HA(13.0)、エマルゲン2025G(15.7)、エマルゲンLS−106(12.5)、エマルゲンLS−110(13.4)、エマルゲンLS−114(14.0)、エマルゲンMS−110(12.7)、エマルゲンA−60(12.8)、エマルゲンA−90(14.5)、エマルゲンA−500(18.0)、エマルゲンB−66(13.2)、ラテムルPD−420(12.6)、ラテムルPD−430(14.4)、ラテムルPD−430S(14.4)、ラテムルPD−450(16.2)、レオドールSP−L10(8.6)、レオドールSP−P10(6.7)、レオドールSP−S10V(4.7)、レオドールSP−S20(4.4)、レオドールSP−O10V(4.3)、レオドールスーパーSP−L10(8.6)、レオドールAS10V(4.7)、レオドールAO−10V(4.3)、レオドールAO−15V(3.7)、エマゾールL−10V(8.6)、エマゾールP−10V(6.7)、エマゾールS−10V(4.7)、エマゾールO−10V(4.3)、レオドールTW−L120(16.7)、レオドールTW−L106(13.3)、レオドールTW−P120(15.6)、レオドールTW−S120V(14.9)、レオドールTW−S106V(9.6)、レオドールTW−S320V(10.5)、レオドールTW−O120V(15.0)、レオドールTW−O106V(10.0)、レオドールTW−O320V(11.0)、レオドールスーパーTW−L120(16.7)、レオドール430V(10.5)、レオドール440V(11.8)、レオドール460V(13.8)、レオドールMS−60(3.5)、レオドールMS−165V(11.0)、エキセルT−95(3.8)、エキセルVS−95(3.8)、エキセルO−95R(3.5)、エキセル200(3.5)、エキセル122V(3.5)、エマノーン1112(13.7)、エマノーン4110(11.6)、エマノーンCH−25(10.7)、エマノーンCH−40(12.5)、エマノーンCH−60(K)(14.0)、エマノーンCH−80(15.0)、アミート102(6.3)、アミート105(9.8)、アミート105A(10.8)、アミート302(5.1)、アミート320(15.4)、アミノーンPK−02S(5.5)、アミノーンL−02(5.8)、日信化学工業株式会社製:サーフィノール104E(4)、サーフィノール104H(4)、サーフィノール104A(4)、サーフィノール104BC(4)、サーフィノール104DPM(4)、サーフィノール104PA(4)、サーフィノール104PG−50(4)、サーフィノール104S(4)、サーフィノール420(4)、サーフィノール440(8)、サーフィノール465(13)、サーフィノール485(17)、サーフィノールSE(6)、サーフィノールSE−F(6)、サーフィノール61(6)、サーフィノール604(8)、サーフィノール2502(8)、サーフィノール82(4)、サーフィノールDF110D(3)、サーフィノールCT111(8〜11)、サーフィノールCT121(11〜15)、サーフィノールCT136(13)、サーフィノールTG(9)、サーフィノールGA(13)、オルフィンSTG(9〜10)、オルフィンE1004(7〜9)、オルフィンE1010(13〜14)、信越化学工業株式会社製:X−22−4272(7)、X−22−6266(8)、KF−351(12)、KF−352(7)、KF−353(10)、KF−354L(16)、KF−355A(12)、KF−615A(10)、KF−945(4)、KF−618(11)、KF−6011(12)、KF−6015(4)、KF−6004(5)。
レベリング剤は、HC用組成物の固形分中の0.005質量%以上、50質量%未満で用いることが好ましい。レベリング剤は2種類以上併用して用いても良い。
屈折率調整剤は無機微粒子および有機微粒子が使用され、ハードコート層の屈折率や滑り性を調整する。
無機微粒子の具体例として、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム、ITO、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。特に、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等が好ましく用いられる。
有機微粒子の具体例として、例えば、ポリメタアクリル酸メチルアクリレート樹脂粉末、アクリルスチレン系樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シリコン系樹脂粉末、ポリスチレン系樹脂粉末、ポリカーボネート樹脂粉末、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、またはポリ弗化エチレン系樹脂粉末等を挙げることができる。特に好ましくは、架橋ポリスチレン粒子(例えば、綜研化学製SX−130H、SX−200H、SX−350H)、ポリメチルメタクリレート系粒子(例えば、綜研化学製MX150、MX300)、フッ素含有アクリル樹脂微粒子が挙げられる。フッ素含有アクリル樹脂微粒子としては、例えば日本ペイント製:FS−701等の市販品が挙げられる。また、アクリル粒子として、例えば日本ペイント製:S−4000、アクリル−スチレン粒子として、例えば日本ペイント製:S−1200、MG−251等が挙げられる。
無機微粒子および有機微粒子の平均粒径としては、0.01〜5μmが好ましく0.1〜5.0μm、更に、0.1〜4.0μmであることが特に好ましい。また、粒径の異なる2種以上の微粒子を含有することが好ましい。屈折率調整剤の含有量は、紫外線硬化性化合物100質量部に対して、0.1〜30質量部が望ましい。
有機溶媒としては、例えば、炭化水素類(トルエン、キシレン、)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル)、グリコールエーテル類、その他の有機溶媒の中から適宜選択し、またはこれらを混合し利用できる。プロピレングリコールモノアルキルエーテル(アルキル基の炭素原子数として1〜4)またはプロピレングリコールモノアルキルエーテル酢酸エステル(アルキル基の炭素原子数として1〜4)等を5質量%以上、より好ましくは5〜80質量%以上含有する上記有機溶媒を用いるのが好ましい。有機溶媒の含有量は、HC塗膜を形成するHC用組成物中の固形分濃度が30〜80質量%となる量であることが好ましい。
酸化防止剤は、ハードコート層の光硬化反応を抑制しないような化合物を選んで用いることができる。例えば、ヒンダードフェノール誘導体、チオプロピオン酸誘導体、ホスファイト誘導体等を挙げることができる。具体的には、例えば、4,4′−チオビス(6−tert−3−メチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)メシチレン、ジ−オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルホスフェート等を挙げることができる。
本工程においてHC塗膜を形成した後は通常、40〜150℃で10秒〜5分間の乾燥を行う。
(UV工程)
UV工程は2以上の工程で、かつ後述する特定の照射条件で実施する。本発明においては、UV照射による硬化をハードコート層用塗膜の表面近傍で優先的に引き起こすことができる。そのため、その後のUV照射により当該塗膜内部で硬化が起こっても、内部硬化によるひずみの影響を表面に及ぼすことがほとんどない。その結果、良好な平面性を確保できるので、表面硬度および平面性の両方に十分に優れたハードコートフィルムを製造できる。しかも、そのような効果は、基板の幅が比較的広く、かつ基板の厚みが比較的薄くても、有効に得ることができる。またUV照射を2以上の工程に分けて実施することによって、UV照射により発生した熱をUV工程間において一旦、放出できるので、フィルム軟化による平面性の低下を防止できる。UV照射の工程数は2以上であれば特に制限されず、生産性の観点から好ましくは2〜3の工程に分けて実施される。本明細書中、UV工程というときは、全てのUV工程を包含して意味するものとする。
第1UV工程において紫外線の照度は50〜150mW/cmであり、表面硬度、平面性および生産性のバランスの観点から好ましくは60〜120mW/cmである。紫外線の光量は50〜200mJ/cmであり、表面硬度、平面性および生産性のバランスの観点から好ましくは60〜180mJ/cm、より好ましくは80〜150mJ/cmである。第1UV工程において照度または光量が小さすぎると、HC塗膜表面での硬化が十分でないため、2回目以降のUV工程における内部硬化時においてひずみが表面に現れ、平面性が低下する。照度または光量が大きすぎると、第1UV工程においてHC塗膜の表面だけでなく、内部でも硬化が起こるので、ひずみが表面に現れ、平面性が低下する。
紫外線の照度および光量は、紫外線照射装置における照射部の出力、ハードコート塗膜表面と光源間距離、照射時間等を調整することによって容易に制御できる。
第1UV工程における照射時間は、上記照度の紫外線で上記範囲内の光量を達成する時間であれば特に制限されるものではない。
2回目以降の各UV工程(例えば、第2UV工程および第3UV工程)において紫外線の照度は50mW/cm以上、特に50〜200mW/cmであり、表面硬度の観点から好ましくは70〜200mW/cmである。紫外線の光量は50mJ/cm以上、特に50〜200mJ/cmであり、表面硬度の観点から好ましくは80〜200mJ/cmである。第2UV工程以降のUV工程において照度または光量が小さすぎると、HC塗膜内部での硬化が十分でないため、表面硬度が低下する。2回目以降の各UV工程における上記照度および光量は、各UV工程毎にそれぞれ独立して上記範囲内で選択して設定されればよい。
例えば、UV工程を2工程で実施する場合、第2UV工程において紫外線の照度は70〜200mW/cmが好ましく、より好ましくは80〜200mW/cmであり、紫外線の光量は80〜200mJ/cmが好ましく、より好ましくは100〜200mJ/cmである。第2UV工程の照度および光量はそれぞれ第1UV工程の照度および光量よりも大きいことが、表面硬度と平面性のさらなる向上の観点から好ましい。
また例えば、UV工程を3工程で実施する場合、第2UV工程において紫外線の照度は70〜200mW/cmが好ましく、より好ましくは80〜200mW/cmであり、紫外線の光量は80〜200mJ/cmが好ましく、より好ましくは100〜200mJ/cmである。第3UV工程において紫外線の照度は80〜200mW/cmが好ましく、より好ましくは90〜200mW/cmであり、紫外線の光量は90〜200mJ/cmが好ましく、より好ましくは110〜200mJ/cmである。第2UV工程の照度および光量はそれぞれ第1UV工程の照度および光量よりも大きく、かつ第3UV工程の照度および光量はそれぞれ第2UV工程の照度および光量よりも大きいことが、表面硬度と平面性のさらなる向上の観点から好ましい。
2回目以降の各UV工程における照射時間は、上記照度の紫外線で上記範囲内の光量を達成する時間であれば特に制限されるものではない。
全紫外線照射工程における紫外線の積算光量は100〜500mJ/cmであり、表面硬度と生産性のバランスの観点から好ましくは180〜500mJ/cm、より好ましくは200〜500mJ/cmである。積算光量が小さすぎると、HC塗膜内部での硬化が十分でないため、表面硬度が低下する。積算光量が大きすぎると、ハードコート塗膜内部でひずみ発生、および基材の収縮発生のため、平面性が低下する。
全紫外線照射工程における紫外線の積算光量は全てのUV工程において照射される紫外線光量の総和である。
UV工程においてUV照射はHC塗膜形成面側から行ってもよいし、または基材が透明性を有する場合はその反対側から行ってもよい。搬送性、平面性の観点から、UV照射はHC塗膜形成面側から行う。
UV工程における紫外線の光源は、紫外線を発生する光源であれば制限なく使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。
UV工程においてUVを照射する際には、フィルムの搬送方向に張力を付与しながら行うことが好ましく、更に好ましくは幅方向にも張力を付与しながら行うことである。付与する張力は30〜500N/mが好ましい。張力を付与する方法は特に限定されず、バックロール上で搬送方向に張力を付与してもよく、テンターにて幅方向、または2軸方向に張力を付与してもよい。
HC塗膜形成工程およびUV工程の実施順序の具体例を以下に例示する。
(1)HC塗膜形成工程−第1UV工程−第2UV工程;または
(2)HC塗膜形成工程−第1UV工程−第2UV工程−第3UV工程。
(LR塗膜形成工程)
本発明においては低屈折率層用塗膜を形成してもよい。本明細書中、「LR」は低屈折率層を意味するものとする。LR塗膜形成工程は、第1UV工程後において実施されればよく、例えば、各UV工程間で実施してもよいし、または最後のUV工程後に実施してもよい。LR塗膜が形成された後のUV工程では、UVはLR塗膜を透過してHC塗膜に到達し、HC塗膜の硬化が達成され、それと同時に所望によりLR塗膜の硬化も達成される。
例えば、UV工程として第1UV工程および第2UV工程を実施する場合、LR塗膜形成工程は、第1UV工程後であって第2工程前に実施してもよいし、または第2工程後に実施してもよい。
また例えば、UV工程として第1UV工程、第2UV工程および第3UV工程を実施する場合、LR塗膜形成工程は、第1UV工程後であって第2UV工程前に実施してもよいし、第2UV工程後であって第3UV工程後に実施してもよいし、または第3UV工程後に実施してもよい。
上記した各工程の実施順序の具体例を以下に例示する。
(3)HC塗膜形成工程−第1UV工程−LR塗膜形成工程−第2UV工程;
(4)HC塗膜形成工程−第1UV工程−第2UV工程−LR塗膜形成工程;
(5)HC塗膜形成工程−第1UV工程−第2UV工程−LR塗膜形成工程−第3UV工程;または
(6)HC塗膜形成工程−第1UV工程−LR塗膜形成工程−第2UV工程−第3UV工程。好ましい実施順序は順序(5)および(6)である。
LR塗膜形成工程について詳しく説明する。
LR塗膜は、硬化性化合物または/および非硬化性化合物を含み、硬化性化合物を含む場合は硬化により、硬化性化合物を含まない場合は硬化によらずとも乾燥により、基材よりも屈折率が低い層となるものである。LRは23℃、波長550nmでの屈折率が好ましくは1.20〜1.45である。
LR塗膜は、硬化性化合物または/および非硬化性化合物を含むLR用組成物をHC上に塗布することによって形成される。塗布方法は、均一な厚みの塗膜を形成できれば特に制限されず、例えば、HC塗膜形成時と同様の塗布方法が挙げられる。塗布は、搬送される基材に対して連続的に行うことが好ましい。LR塗膜の膜厚は、特に制限されず、例えば、ハードコートフィルムにおけるLRの最終ドライ膜厚が5nm〜0.5μm、好ましくは10nm〜0.3μmとなるような範囲であればよい。
LR塗膜を構成する硬化性化合物は熱硬化性重縮合型化合物、熱および/または光硬化性カチオン重合型化合物および熱および/または光硬化性ラジカル重合型化合物からなる群から選択される1種類以上の化合物である。好ましいLR塗膜は熱硬化性重縮合型化合物、または熱および/または光硬化性カチオン重合型化合物を含む。
熱硬化性重縮合型化合物は熱により重縮合可能な化合物であって、フィルムの低屈折率層の分野で従来から使用されているものが使用可能である。そのような熱硬化性重縮合型化合物として、有機珪素化合物もしくはその加水分解物或いはその重縮合物が挙げられる。
有機珪素化合物として例えば、一般式(1)で表される有機シラン化合物もしくはその加水分解物或いはその重縮合物が挙げられる。
SiX 4−n 式(1)
式中、Rは置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基、Xは水酸基または加水分解可能な置換基であり、nは0〜3の整数である。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、ヘキシル基、デシル基、ヘキサデシル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
の加水分解可能な置換基としては、アルコキシ基、ハロゲン基、カルボキシル基等が挙げられる。
一般式(1)で表される有機シラン化合物の具体例としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポシシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−1,3−ジメチルブチリデンプロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、ジエチルシラン等が挙げられ、これらを単独または2種以上を混合して用いられる。
熱および/または紫外線硬化性カチオン重合型化合物は紫外線および/または熱によりカチオン重合可能な化合物であって、フィルムの低屈折率層の分野で従来から使用されているものが使用可能である。そのようなカチオン重合型化合物として、例えば、オキセタン化合物、エポキシ化合物、フッ素含有カチオン重合性化合物が挙げられる。
オキセタン化合物は、分子中に少なくとも1個のオキセタン環を有する化合物である。このようなオキセタン化合物としては、種々のものが使用できるが、好ましい化合物として、下記の一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)の化合物を挙げることができる。
Figure 2010049223
(式中、Rは、水素、フッ素、アルキル基、フルオロアルキル基、アリル基、アリール基又はフリル基を表し、mは1〜4の整数を表し、Zは酸素又は硫黄を表し、Rはmの値に応じて1〜4価の有機基を表す。)
Figure 2010049223
(式中、R及びRは各々独立して、水素、フッ素、アルキル基、フルオロアルキル基、アリル基、アリール基又はフリル基を表す。)
Figure 2010049223
(式中、Rは、水素、フッ素、アルキル基、フルオロアルキル基、アリル基、アリール基又はフリル基を表し、Rは水素又は不活性な1価の有機基を表し、Rは加水分解可能な官能基を表し、nは1〜5の整数を表し、pは0〜2の整数を表す。)
上記一般式(2)〜(4)において、R、R、R、Rがアルキル基の場合、その炭素数は1〜6程度であることができ、具体的には、メチル、エチル、プロキル、ブチルなどが挙げられる。またフルオロアルキル基も、炭素数1〜6程度であることができる。さらにアリール基は、典型的にはフェニル又はナフチルであり、これらは他の基で置換されていてもよい。
上記一般式(2)においてRで表される有機基は、特に限定されないが、例えば、mが1の場合は、アルキル基、フェニル基などが、mが2の場合は、炭素数1〜12の直鎖又は分枝状アルキレン基、直鎖又は分枝状のポリ(アルキレンオキシ)基などが、mが3又は4の場合は、類似の多価官能基が挙げられる。
上記一般式(4)においてRで表される不活性な1価の有機基として、典型的には炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、またRで表される加水分解可能な官能基としては、例えば、メトキシやエトキシなどを包含する炭素数1〜5のアルコキシ基、塩素原子や臭素原子のようなハロゲン原子などが挙げられる。
これらに加え、OH残基を有するエポキシアクリレート樹脂(共栄社化学製「エポキシエステル」(商品名)や昭和高分子製「リポキシ」(商品名)等)にイソシアナート基を介してオキセタニル基を導入したものや、各種イソシアナートと水酸基等を有するオキセタニル基含有モノマーとがウレタン結合を介して重付加によって得られるウレタンアクリレート樹脂で数平均分子量(GPC法で測定したポリスチレン換算数平均分子量)が2万以下のオリゴマー類も好ましく使用できる。
さらに、必要に応じて水素結合形成基を有するモノマーを含む(共)重合体で、主鎖や側鎖にオキセタニル基を有する数平均分子量が2万以上の反応性ポリマーなども好ましく使用することができる。これらの反応性ポリマーは、例えば特開平07−309856公報に開示されている手法で合成することができる。
エポキシ化合物は、分子内にエポキシ基を少なくとも1個有する単量体であって、該化合物として高分子化合物と低分子化合物の両者を包含し、カチオン重合を起こして硬化するものであれば、いずれも使用することができる。例えば、フェニルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、1,2,8,9−ジエポキシリモネン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物等や、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有するシランカップリング剤を使用することができる。
エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物(シランカップリング剤)としては、下記一般式(a)で表される有機珪素化合物もしくはその加水分解物或いはその重縮合物を含有することが好ましい。
R2SiX24−m ・・・(a)
式中、R2はエポキシ基、X2は水酸基または加水分解可能な置換基であり、mは0〜3の整数である。
一般式(a)で示されるエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物のR2は特に制限はないが、例えば2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、3−グリシドキシブチル基等のグリシドキシC1〜C4アルキル基、好ましくはグリシドキシC1〜C3アルキル基、グリシジル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘプチル)エチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ペンチル基等のオキシラン基を持ったC5〜C8のシクロアルキル基で置換されたC1〜C3アルキル基が挙げられる。これらの中で2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基が好ましい。これらの置換基R2を有する一般式(1)の化合物として用いることのできる化合物の好ましい具体例として、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4)−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらは単独でも2種以上使用してもよい。
本発明で使用されるアルコキシシラン化合物は、例えば、特開平10−324749、特開平6−298940号公報に記載の方法で製造する事が出来る。特開2006−348061に記載されているように塩基触媒下で、一般式(a)のアルコキシシラン化合物を(共)縮合させて得る事も出来る。その場合、(共)縮合を促進するため、必要に応じ水を添加することができる。水の添加量は、反応混合物全体のアルコキシ基1モルに対し、通常0.05〜1.5モル、好ましくは0.1〜1.2モルである。縮合反応に使用する触媒は塩基性であれば特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの無機塩基、アンモニア、トリエチルアミン、ジエチレントリアミン、n−ブチルアミン、ジメチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機塩基を使用する事が出来る。これらの中でも、特に生成物からの触媒除去が容易である点で無機塩基又はアンモニアが好ましい。触媒の添加量としては、アルコキシシラン化合物の量に対し、通常5×10−4〜7.5質量%、好ましくは1×10−3〜5質量%である。上記縮合反応は、無溶剤または溶剤中で行うことができる。溶剤を用いる場合の溶剤としては、アルコキシシラン化合物を溶解する溶剤であれば特に制限はない。このような溶剤としては、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの非極性溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられ、好ましくはメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンである。
本発明に用いられるエポキシ化合物も、オキセタン化合物と同様に分子量2万以下のオリゴマーや分子量2万以上のポリマーを使用することができる。該ポリマーは、例えば、特開平07−247313号公報に開示されている手法で合成することができる。
オキセタン化合物やエポキシ化合物は、フッ素原子を含有させることでそれ自身の屈折率を低下させたものを用いても良い。例えば、フッ素原子を有するメチレン(CFを化合物中に導入してもよい。
フッ素含有カチオン重合性化合物は、下記一般式(5)で表される。
−R11−(CF−R12−R10 式(5)
(式中、R及びR10は、熱、及び/或いは光反応により互いに結合可能/或いは結合できない反応性基であり、R11及びR12は、単結合又は炭素原子数1〜5の2価の炭化水素、酸素、又は硫黄であり、nは1〜30の整数を示す。)
上記一般式(5)においてR及びR10は、紫外線照射によって互いに結合可能な光反応性基であれば、同一であっても異なっていても良い。光反応性基としては、例えば、光カチオン重合等の反応形式により反応が進行するものが挙げられる。
光カチオン重合反応性基としては、例えば、上記一般式(5)におけるR及びR10が、何れも次の一般式(6);
Figure 2010049223
(式中、R13は水素、フッ素、アルキル基、フルオロアルキル基である。)
で表されるエポキシ基、或いは何れも次の一般式(7);
Figure 2010049223
(式中、R14は水素、フッ素、炭素数1〜10のアルキル基、フルオロアルキル基である。)
で示されるオキセタニル基、等の環状エーテル、チオエーテル、ビニルエーテル基が挙げられる。これらの中でもエポキシ基、チオエーテル基、オキセタニル基等の環状エーテル基は、重合反応に伴う収縮が小さく、多様な構造の化合物が入手し易く、重合度が高く、低毒性である等の利点がある。
これらの光カチオン重合性反応基を有するフッ素含有カチオン重合性化合物は、上記したエポキシ化合物および/またはオキセタン化合物と組み合わせて使用されることにより、LR中に均一に組みこまれ、硬化促進、塗膜への柔軟性や弾性付与と低屈折率化を実現する。
上記一般式(5)において、互いに結合可能な異なるRとR10の組合せとしては、具体的には、エポキシ基とオキセタニル基の組合せがある。
上記式(1)で表されるフッ素含有カチオン重合性化合物を合成する方法としては、例えば、フッ素化ジヨードアルカンから誘導する方法がある。例えば、R及びR10がともにエポキシ基であり、nが4の場合、オクタフルオロ−1,4−ジヨードブタンを出発物質とし、公知の方法、例えば特公昭54−11284号公報、及び特公昭59−22712号公報、特公平6−60116号公報、及びJ.Fluorine Chem.,73,151(1995)等に記載された方法に従い、ジオール誘導体を経て合成することができる。
また、R及びR10がともにオキセタニル基である場合には、公知の方法、例えば、特開2000−336082号公報に記載された方法を参考に、上記のジオール誘導体をアルカリ金属アルコラート化し、さらに3−ヒドロキシメチルオキセタン類のスルホン酸エステル化反応させることにより合成することができる。
熱および/または光硬化性ラジカル重合型化合物は熱および/または紫外線によりラジカル重合可能な化合物であって、フィルムの低屈折率層の分野で従来から使用されているものが使用可能である。そのような熱および/または光硬化性ラジカル重合型化合物として、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート等のジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート誘導体やジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート、上記した物のEO変性品等を例示することができる。
LR塗膜を構成する非硬化性化合物は、熱や紫外線によって硬化を起こすものではないが、塗布後、乾燥させるだけで、低屈折率層を構成し得る化合物である。そのような非硬化性化合物としては、フィルムの低屈折率層の分野で従来からバインダー等として使用されている非硬化性化合物が使用可能である。非硬化性化合物の具体例として、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタン、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、セルロースエステル系樹脂等が挙げられる。
LR用組成物には、硬化性化合物が含有される場合、通常はさらに重合開始剤または触媒が含有される。重合開始剤および触媒は硬化性化合物の種類に応じて適宜選択して使用される。例えば、熱硬化性重縮合型化合物を使用する場合、触媒がさらに含有される。また例えば、熱および/または光硬化性カチオン重合型化合物を使用する場合、熱カチオン重合開始剤および/または紫外線カチオン重合開始剤がさらに含有される。また例えば、熱および/または光硬化性ラジカル重合型化合物を使用する場合、熱ラジカル重合開始剤および/または紫外線ラジカル重合開始剤がさらに含有される。
触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類、シュウ酸、酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸等の有機酸類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基類、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基類、トリイソプロポキシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウム等の金属アルコキシド類、後述する金属キレート化合物等が挙げられるが、中でも酸触媒及び金属キレート化合物が好ましく用いられる。
酸触媒では塩酸、硫酸、シュウ酸、酢酸、フタル酸等が好ましく用いられる。金属キレート化合物としては、Zr、Ti、Alから選ばれる金属を中心金属とするキレート化合物が、特に制限なく好適に用いることができる。
具体例としては、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシトリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウムなどのジルコニウムキレート化合物、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトン)チタニウムなどのチタニウムキレート化合物、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、ジイソプロポキシアセチルアセトナートアルミニウム、イソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、イソプロポキシビス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナートビス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどのアルミニウムキレート化合物などが挙げられる。これらの金属キレート化合物のうち、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウム、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウムが特に好ましく用いられる。また、これらの金属キレート化合物は、単独でも併用でも使用することができる。
触媒の含有量は硬化性化合物100質量部に対して0.01〜30質量部、特に0.1〜20質量部が好ましい。
熱カチオン重合開始剤として、例えば、SbF 系スルホニウム塩等が使用可能である。
紫外線カチオン重合開始剤として、例えば、ジアゾニウム塩、ジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、スルホン酸エステル、鉄アレーン錯体、ミラノール/アルミニウム錯体等が使用可能である。
また、LR用組成物にエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物が含有される場合は、重合を促進する光カチオン重合開始剤を含有することが好ましく、該光カチオン重合開始剤としては、公知の酸や光酸発生剤を挙げることができる。光酸発生剤としては、カチオン重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、或いは、マイクロレジスト等に使用されている公知の化合物及びそれらの混合物等が挙げられる。具体的には、例えば、オニウム化合物、有機ハロゲン化合物、ジスルホン化合物が挙げられ、好ましくは、オニウム化合物である。オニウム化合物としては、以下の各式に示されるジアゾニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩などが好適に使用される。
ArN
(R)
(R)
式中、Arはアリール基を表し、Rはアリール基又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、一分子内にRが複数回現れる場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、Zは非塩基性でかつ非求核性の陰イオンを表す。
上記各式において、Ar又はRで表されるアリール基も、典型的にはフェニルやナフチルであり、これらは適当な基で置換されていてもよい。また、Zで表される陰イオンとして具体的には、テトラフルオロボレートイオン(BF )、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートイオン(B(C )、ヘキサフルオロホスフェートイオン(PF )、ヘキサフルオロアーセネートイオン(AsF )、ヘキサフルオロアンチモネートイオン(SbF )、ヘキサクロロアンチモネートイオン(SbCl )、硫酸水素イオン(HSO )、過塩素酸イオン(ClO )などが挙げられる。
その他のオニウム化合物としては、アンモニウム塩、イミニウム塩、ホスホニウム塩、アルソニウム塩、セレノニウム塩、ホウ素塩等が挙げられ、例えば特開2002−29162号公報の段落番号[0058]〜[0059]に記載の化合物等が挙げられる。
中でも、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、イミニウム塩が、化合物の素材安定性等の点から好ましい。
好適に用いることのできるオニウム塩の具体例としては、例えば、特開平9−268205号公報の段落番号[0035]に記載のアミル化されたスルホニウム塩、特開2000−71366号公報の段落番号[0010]〜[0011]に記載のジアリールヨードニウム塩又はトリアリールスルホニウム塩、特開2001−288205号公報の段落番号[0017]に記載のチオ安息香酸S−フェニルエステルのスルホニウム塩、特開2001−133696号公報の段落番号[0030]〜[0033]に記載のオニウム塩等が挙げられる。
酸発生剤の他の例としては、特開2002−29162号公報の段落番号[0059]〜[0062]に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、光分解してスルホン酸を発生する化合物(イミノスルフォネート等)等の化合物が挙げられる。これら化合物の多くは市販されているので、そのような市販品を用いることができる。市販の開始剤としては、例えば、ダウケミカル日本(株)から販売されている“サイラキュアUVI−6990”(商品名)、各々(株)ADEKAから販売されている“アデカオプトマーSP−150”(商品名)、“アデカオプトマーSP−300”(商品名)、ローディアジャパン(株)から販売されている“RHODORSIL PHOTOINITIAOR2074”(商品名)などが挙げられる。
酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、又は酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸等のブレンステッド酸、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテート、トリイソプロポキシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラブトキシチタネート等のルイス酸が挙げられる。
ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、フタル酸、無水フタル酸などの芳香族多価カルボン酸又はその無水物やマレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、無水コハク酸などの脂肪族多価カルボン酸又はその無水物なども挙げられる。
酸としては、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの酸や光酸発生剤は、カチオン重合性化合物100質量部に対して、0.1〜20質量部の割合が好ましく、より好ましくは0.5〜15質量部の割合で添加することである。添加量が上記範囲において、硬化性組成物の安定性、重合反応性等から好ましい。
紫外線ラジカル重合開始剤として、例えば、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーケトン、α−アミロキシムエステル、チオキサントン等及びこれら誘導体等が使用可能である。
重合開始剤の含有量は硬化性化合物100質量部に対して0.01〜30質量部、特に0.1〜20質量部が好ましい。
LR用組成物には、屈折率調整剤、有機溶媒、フッ素系化合物、シリコーン系界面活性剤、導電剤、レベリング剤等の添加剤を含有させてもよい。
LR用屈折率調整剤としては、HC用組成物に含有させてもよい屈折率調整剤として例示した無機微粒子および有機微粒子の他、中空シリカ系粒子が使用可能である。中でも中空シリカ系粒子が好ましく使用される。
中空シリカ系粒子は外殻層を有しかつ内部が多孔質または空洞である粒子である。中空シリカ系粒子の具体例としては、(1)多孔質粒子と該多孔質粒子表面に設けられた被覆層からなる複合粒子、または(2)内部に空洞を有し、且つ内容物が溶媒、気体または多孔質物質で充填された空洞粒子である。空洞粒子は、内部に空洞を有する粒子であり、空洞は粒子壁で囲まれている。空洞内には、調製時に使用した溶媒、気体または多孔質物質等の内容物で充填されている。
中空シリカ系粒子の平均粒径は5〜200nm、好ましくは10〜70nmが望ましい。中空シリカ系粒子の粒径は変動係数が1〜40%の単分散であることが好ましい。中空シリカ系粒子の平均粒径は、走査電子顕微鏡(SEM)等による電子顕微鏡写真から計測することができる。動的光散乱法や静的光散乱法等を利用する粒度分布計等によって計測してもよい。
中空シリカ系粒子の平均粒径は、形成される低屈折率層の透明被膜の厚さに応じて適宜選択され、透明被膜の膜厚の3/2〜1/10、好ましくは2/3〜1/10が望ましい。これらの中空シリカ系粒子は、低屈折率層の形成のため、適当な媒体に分散した状態で使用することが好ましい。分散媒としては、水、アルコール(例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール)、及びケトン(例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、ケトンアルコール(例えばジアセトンアルコール)、プロピレンモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が好ましい。
複合粒子の被覆層の厚さまたは空洞粒子の粒子壁の厚さは、1〜40nm、好ましくは1〜20nm、更に好ましくは2〜15nmが望ましい。例えば、複合粒子の場合、被覆層の厚さが1nm未満の場合は、粒子を完全に被覆することができないことがあり、塗布液成分が容易に複合粒子の内部に進入して内部の多孔性が減少し、低屈折率化の効果が十分得られないことがある。また、被覆層の厚さが20nmを越えると、塗布液成分が内部に進入することはないが、複合粒子の多孔性(細孔容積)が低下し低屈折率化の効果が十分得られなくなることがある。また例えば空洞粒子の場合、粒子壁の厚さが1nm未満の場合は、粒子形状を維持できないことがあり、また厚さが20nmを越えても、低屈折率化の効果が十分に現れないことがある。
複合粒子の被覆層または空洞粒子の粒子壁は、シリカを主成分とすることが好ましい。また、シリカ以外の成分が含まれていてもよく、具体的にはAl、B、TiO、ZrO、SnO、CeO、P、Sb、Sb、SbO、MoO、ZnO、WO等が挙げられる。
複合粒子を構成する多孔質粒子としては、シリカからなるもの、シリカとシリカ以外の無機化合物とからなるもの、CaF、NaF、NaAlF、MgF等からなるものが挙げられる。このうち特にシリカとシリカ以外の無機化合物との複合酸化物からなる多孔質粒子が好適である。シリカ以外の無機化合物としては、Al、B、TiO、ZrO、SnO、CeO、P、Sb、Sb、SbO、MoO、ZnO、WOとの1種または2種以上を挙げることができる。このような多孔質粒子では、シリカをSiOで表し、シリカ以外の無機化合物を酸化物換算(MOx)で表したときのモル比:MOx/SiOが、0.0001〜1.0、好ましくは0.001〜0.3の範囲にあることが望ましい。
多孔質粒子のモル比:MOx/SiOが、0.0001未満のものは、得ることが困難であり、得られたとしても細孔容積が小さく、屈折率の低い粒子が得られない。また多孔質粒子のモル比:MOx/SiOが1.0を越えると、シリカの比率が少なくなるので、細孔容積が大きくなり、更に屈折率が低いものを得ることが難しいことがある。
このような多孔質粒子の細孔容積は、0.1〜1.5ml/g、好ましくは0.2〜1.5ml/gの範囲であることが望ましい。細孔容積が0.1ml/g未満では、十分に屈折率の低下した粒子が得られず、1.5ml/gを越えると粒子の強度が低下し、得られる被膜の強度が低下することがある。
多孔質粒子の細孔容積は水銀圧入法によって求めることができる。
空洞粒子の内容物としては、粒子調製時に使用した溶媒、気体、多孔質物質等が挙げられる。溶媒中には空洞粒子調製する際に使用される粒子前駆体の未反応物、使用した触媒等が含まれていてもよい。多孔質物質としては、多孔質粒子で例示した化合物からなるものが挙げられる。これらの内容物は、単一の成分からなるものであってもよいが、複数成分の混合物であってもよい。
中空シリカ系粒子の屈折率は、1.42未満と低い。このような中空シリカ系粒子は、多孔質粒子内部の多孔性が保持されているか、内部が空洞であるので、屈折率が低くなるものと推察される。
中空シリカ系粒子は、例えば特開平7−133105号公報の段落番号[0010]〜[0033]に開示された複合酸化物コロイド粒子の調製方法によって好適に製造することができるし、または市販品として入手することもできる。
中空粒子の市販品として、例えば、ELCOM V−8209(触媒化成工業社製)等が使用可能である。
屈折率調整剤、特に中空シリカ系粒子の含有量は硬化性化合物または非硬化性化合物100質量部に対して1〜400質量部、特に25〜120質量部が好ましい。
有機溶媒の具体例としては、アルコール(例、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。中でも、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エタノール、イソプロパノール及びプロピレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。
有機溶媒の含有量は、LR塗膜を形成するLR用組成物中の固形分濃度が1〜4質量%となる量であることが好ましい。固形分濃度を4質量%以下とすることによって、塗布ムラが生じにくくなり、1質量%以上とすることによって、乾燥負荷が軽減される。
フッ素系化合物としては、パーフルオロアルキル基を含有するモノマー、オリゴマー、ポリマーを母核としたもので、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン等の誘導体等が挙げられる。市販品としては、例えばサーフロン「S−381」、「S−382」、「SC−101」、「SC−102」、「SC−103」、「SC−104」(何れも旭硝子株式会社製)、フロラード「FC−430」、「FC−431」、「FC−173」(何れもフロロケミカル−住友スリーエム製)、エフトップ「EF352」、「EF301」、「EF303」(何れも新秋田化成株式会社製)、シュベゴーフルアー「8035」、「8036」(何れもシュベグマン社製)、「BM1000」、「BM1100」(いずれもビーエム・ヒミー社製)、メガファック「F−171」、「F−470」(いずれも大日本インキ化学工業株式会社製)、等を挙げることができる。
フッ素系化合物の含有量は、硬化性化合物または非硬化性化合物100質量部に対して0.1〜30質量部、特に1〜20質量部が好ましい。フッ素系化合物は、1種または2種以上を併用することができる。
シリコーン系界面活性剤は、ジメチルシリコーンオイルのメチル基の一部を親水性基に置換した界面活性剤である。置換の位置は、シリコーンオイルの側鎖、両末端、片末端、両末端側鎖等であってよい。親水性基としては、ポリエーテル、ポリグリセリン、ピロリドン、ベタイン、硫酸塩、リン酸塩、4級塩等から誘導される基が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、疎水基がジメチルポリシロキサン、親水基がポリオキシアルキレンから構成される非イオン界面活性剤が好ましい。
シリコーン系非イオン界面活性剤の具体例としては、例えば東レダウコーニング社のシリコーン界面活性剤SILWET L−77、L−720、L−7001、L−7002、L−7604、Y−7006、FZ−2101、FZ−2104、FZ−2105、FZ−2110、FZ−2118、FZ−2120、FZ−2122、FZ−2123、FZ−2130、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164、FZ−2166、FZ−2191、SUPERSILWET SS−2801、SS−2802、SS−2803、SS−2804、SS−2805等が挙げられる。
シリコーン系非イオン界面活性剤は、ジメチルポリシロキサン構造部分とポリオキシアルキレン鎖が交互に繰り返し結合した直鎖状のブロックコポリマーであることがさらに好ましい。低屈折率層を形成する塗布組成物を塗布した際のムラ抑制やレベリング性から好ましい。そのようなシリコーン系非イオン界面活性剤の具体例としては、例えば東レダウコーニング社のシリコーン界面活性剤ABN SILWET FZ−2203、FZ−2207、FZ−2208、FZ−2222等が挙げられる。
反応性シリコーン系非イオン界面活性剤も使用可能である。反応性シリコーン系非イオン界面活性剤は、ポリシロキサンの側鎖、片末端または両末端にアミノ、エポキシ、カルボキシル、水酸基、メタクリル、メルカプト、フェノール等が置換された反応性タイプの変性シリコーン樹脂である。アミノ変性シリコーン樹脂として、具体的にはKF−860,KF−861,X−22−161A、X−22−161B(以上、信越化学工業株式会社製)、FM−3311,FM−3325(以上、チッソ株式会社製)、エポキシ変性シリコーン樹脂としては、KF−105、X−22−163A、X−22−163B、KF−101、KF−1001(以上、信越化学工業株式会社製)、ポリエーテル変性シリコーン樹脂としてはX−22−4272、X−22−4952、カルボキシル変性シリコーン樹脂としてはX−22−3701E、X−22−3710(以上、信越化学工業株式会社製)、カルビノール変性シリコーン樹脂としてはKF−6001、KF−6003(以上、信越化学工業株式会社製)、メタクリル変性シリコーン樹脂としてはX−22−164C(以上、信越化学工業株式会社製)、メルカプト変性シリコーン樹脂としてはKF−2001(以上、信越化学工業株式会社製)、フェノール変性シリコーン樹脂としてはX−22−1821(以上、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。水酸基変性シリコーン樹脂としては、FM−4411、FM−4421、FM−DA21,FM−DA26(以上、チッソ株式会社製)等が挙げられる。その他、片末端反応性シリコーン樹脂のX−22−170DX、X−22−2426、X−22−176F(信越化学工業株式会社製)等も含まれる。
シリコーン系界面活性剤の含有量は、硬化性化合物または非硬化性化合物100質量部に対して0.1〜30質量部、特に1〜20質量部が好ましい。
本工程においてLR塗膜を形成した後は通常、40〜150℃で10秒〜5分間の乾燥を行う。
(表面処理工程)
本発明においては、LR塗膜形成工程を実施する前に、HCに対して表面処理工程を実施してもよい。これによって、HCとLRとの密着性を向上できる。
表面処理工程は、詳しくは、第1UV工程の後であってLR塗膜形成工程の前に実施される。
具体的には、例えば前記実施順序(1)を採用する場合、表面処理工程は、第1UV工程と第2UV工程との間で実施してもよいし、または第2UV工程の後に実施してもよい。
また例えば、前記実施順序(2)を採用する場合、表面処理工程は、第1UV工程と第2UV工程との間で実施してもよいし、第2UV工程と第3UV工程との間で実施してもよいし、または第3UV工程の後に実施してもよい。
また例えば、前記実施順序(3)または(6)を採用する場合、表面処理工程は、第1UV工程とLR塗膜形成工程との間で実施される。
また例えば、前記実施順序(4)または(5)を採用する場合、表面処理工程は、第1UV工程と第2UV工程との間で実施してもよいし、または第2UV工程とLR塗膜形成工程との間で実施してもよい。
表面処理方法としては、洗浄法、アルカリ鹸化処理法、プラズマ処理法、電子ビーム法、イオンビーム法、スパッタリング法、酸処理、コロナ処理法、大気圧グロー放電プラズマ法等が挙げられる。耐久密着性の観点から、アルカリ鹸化処理法を採用することが好ましい。
アルカリ鹸化処理方法としては、フィルムをアルカリ溶液に浸潰した後、水洗して乾燥するサイクルで行われるのが、一般的である。また、アルカリ処理後、酸性水工程で中和してから、水洗、及び乾燥を行ってもよい。アルカリ溶液としては、水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液があげられ、水酸化イオンの規定濃度は0.1〜3Nであることが好ましく、0.5N〜2Nであることが更に好ましい。前記範囲とすることで優れたハードコート層と低屈折率層との接着性が得られる。アルカリ溶液の温度は、アルカリ溶液の析出性等の点から、25〜90℃の範囲が好ましく、40〜70℃が更に好ましい。アルカリ処理時間は5秒〜5分、好ましくは30秒〜3分である。
アルカリ鹸化処理は、ハードコート層面にアルカリ溶液を塗布する方式でも良く、例えば特開2003−313326号公報、特開2007−332253号公報に記載の方法を用いても良い。
プラズマ処理としては、フレームプラズマ処理、大気圧プラズマ処理、常圧プラズマ処理等が挙げられる。
プラズマ処理方法としては、特開2004−352777号公報、特開2004−352777号公報、特開2007−314707号公報等に開示されているプラズマ処理技術を参考にすることができる。
処理装置としては、積水化学工業社製の常圧プラズマ処理装置であるAP−Tシリーズ等を用いることができる。
コロナ処理としとは、SOFTAL(ソフタル)社のマルチナイフ電極を有するコロナ処理、春日電機株式会社や株式会社トーヨー電機などで市販されている装置を用いて行うことができる。コロナ放電処理の強度は、電極間距離、単位面積当たりの出力、ジェネレーターの周波数に依存する。
コロナ処理装置の一方の電極(A電極)は、市販のものを用いることができるが、材質はアルミニウム、ステンレスなどから選択ができる。もう一方はプラスチックフィルムを抱かせるための電極(B電極)であり、コロナ処理が、安定且つ均一に実施されるように、前記A電極に対して一定の距離に設置されるロール電極である。これも通常市販されているものを用いることができ、材質は、アルミニウム、ステンレス、及びそれらの金属でできたロールに、セラミック、シリコン、EPTゴム、ハイパロンゴムなどがライニングされているロールが好ましく用いられる。コロナ処理に用いる周波数は、20kHz以上、100kHz以下の周波数であり、30kHz〜60kHzの周波数が好ましい。周波数が低下するとコロナ処理の均一性が劣化し、コロナ処理のムラが発生する。また、周波数が大きくなると、高出力のコロナ処理を行う場合には、特に問題ないが、低出力のコロナ処理を実施する場合には、安定した処理を行うことが難しくなり、結果として、処理ムラが発生する。コロナ処理の出力は、10〜500W・min./mであるが、20〜400W・min./mの出力が好ましい。電極とフィルムとの距離は、5mm以上、50mm以下であるが、好ましくは、10mm以上、35mm以下である。間隙が開いてくると、一定の出力を維持するためにより高電圧が必要になり、ムラが発生しやすくなる。また、間隙が狭くなりすぎると、印加する電圧が低くなりすぎ、ムラが発生しやすくなる。更に、フィルムを搬送して連続処理する際に電極にフィルムが接触し傷が発生する。
(BC塗膜形成工程)
本発明においてはバックコート層用塗膜を形成してもよい。本明細書中、「BC」はバックコート層を意味するものとする。BC塗膜形成工程は、LR塗膜形成工程または表面処理工程を実施するか否かにかかわらず、第1UV工程後において実施されればよい。BC塗膜は所望により、本工程実施後のUV工程で硬化が達成されてよい。
BC塗膜は、基材におけるHCを設けた側と反対側の面に形成される。BC塗膜は、HCを設けることで生じるカールを矯正するために設けられる。すなわち、BC塗膜を設けた面を内側にして丸まろうとする性質を持たせることにより、カールの度合いをバランスさせることができる。BC塗膜は好ましくはブロッキング防止層を兼ねて塗設され、その場合、BC塗膜用組成物には、ブロッキング防止機能を持たせるために微粒子が添加されることが好ましい。
BC塗膜用組成物に添加される微粒子としては無機化合物の例として、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、ITO、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。これらの微粒子は、例えば、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上、日本アエロジル株式会社製)、シーホスターKE−P10、同KE−P30、同KE−P50、同KE−P100、同KE−P150、同KE−P250(以上、日本触媒株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。ポリマーの例として、シリコーン樹脂、フッ素樹脂及びアクリル樹脂を挙げることができる。シリコーン樹脂が好ましく、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(以上東芝シリコーン株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。
これらの微粒子の中でもアエロジル200V、アエロジルR972V、シーホスターKE−P30、同KE−P50、及び同KE−P100がヘーズを低く保ちながら、ブロッキング防止効果が大きいため特に好ましく用いられる。
BC塗膜に含まれる微粒子は、バインダーに対して0.1〜50質量%好ましくは0.1〜10質量%であることが好ましい。
BC塗膜の形成に用いられる溶媒としては、例えば、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸メチル、酢酸エチル、トリクロロエチレン、メチレンクロライド、エチレンクロライド、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロホルム、水、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブタノール、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、または炭化水素類(トルエン、キシレン)等があげられ、適宜組みわされて用いられる。
BC塗膜のバインダーとして用いられる樹脂としては、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、部分加水分解した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体または共重合体、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート(好ましくはアセチル基置換度1.8〜2.3、プロピオニル基置換度0.1〜1.0)、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートブチレート樹脂等のセルロース誘導体、マレイン酸及び/またはアクリル酸の共重合体、アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、塩素化ポリエチレン、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル樹脂等のゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。密着性、透明性の観点から、セルロース誘導体、特にセルロースアセテートプロピオネートが好ましい。
これらの塗布組成物をグラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、またはスプレー塗布、インクジェット塗布等を用いて透明樹脂フィルムの表面にウェット膜厚1〜100μmで塗布するのが好ましいが、特に5〜30μmであることが好ましい。
本工程においてBC塗膜を形成した後は通常、40〜150℃で10秒〜5分間の乾燥を行う。
(後処理工程)
本発明において上記工程を実施した後は、後処理工程として熱処理を行うことが好ましい。上記工程で形成されたHC、および所望によりLRおよびBC等の層が、熱処理によって、安定化する。
熱処理は通常、80〜150℃で10秒〜3分間行う。
(基材)
本発明において使用される基材は特に制限されるものではなく、厚み0.2〜5mm程度のシート状のものから、厚み20〜200μmのフィルム状のものまで使用可能である。本発明においてはフィルム基材を、幅1m以上でロール状に巻き取られた状態から繰り出して、上記工程を連続的に行った後、ロール状に巻き取られることが好ましい。基材の幅は通常、1〜4mである。
基材厚み/基材幅は特に制限されるものではないが、10〜100ppm、特に10〜80ppmであることが好ましい。厚み/幅が上記範囲内の基材を用いた場合、フィルム表面の硬度と平面性との両立が困難であるが、本発明ではそのような場合であってもフィルム表面の硬度と平面性とを十分に向上させることができるためである。
基材に対するHC塗膜の形成幅は、基材幅に対して75%以上、特に80〜99%であることがさらに好ましい。75%未満では歩留まりが低下し効率が悪く、99%より広いと液のフィルムの裏周りが発生し、搬送性に問題が生じるためである。
基材を構成する材料は、特に制限されず、光学的に等方性であるものが好ましい。例えば、トリアセチルセルロースフィルム、セルロースアセテートプロピオネートオネートフィルム、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム等のセルロースエステル系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム、ノルボルネン樹脂系フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルムまたはアクリルフィルム等を挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。これらの内、セルロースエステルフィルム(例えば、コニカミノルタタックKC8UX2M、KC4UX2M、KC4UY、KC8UT、KC5UN、KC12UR、KC8UCR−3、KC8UCR−4(以上、コニカミノルタオプト(株)製))、ポリカーボネートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリエステルフィルムが好ましく、本発明においては、特にセルロースエステル系フィルムが、製造上、コスト面、等方性、接着性、及び本発明の目的効果が好適に得られることから好ましい。
基材フィルムとして好ましいセルロースエステルフィルムについて詳しく説明する。
セルロースエステルは、セルロースの低級脂肪酸エステルであることが好ましい。セルロースの低級脂肪酸エステルにおける低級脂肪酸とは炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味し、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート等や、特開平10−45804号、同08−231761号、米国特許第2,319,052号等に記載されているようなセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等の混合脂肪酸エステルを用いることができる。上記記載の中でも、特に好ましく用いられるセルロースの低級脂肪酸エステルはセルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートである。これらのセルロースエステルは単独或いは混合して用いることができる。
セルローストリアセテートの場合には、平均酢化度(結合酢酸量)54.0〜62.5%のものが好ましく用いられ、更に好ましいのは、平均酢化度が58.0〜62.5%のセルローストリアセテートである。平均酢化度が小さいと寸法変化が大きく、また偏光板の偏光度が低下する。平均酢化度が大きいと溶剤に対する溶解度が低下し生産性が下がる。セルローストリアセテート以外で好ましいセルロースエステルは炭素原子数2〜4のアシル基を置換基として有し、アセチル基の置換度をXとし、プロピオニル基又はブチリル基の置換度をYとした時、下記式(I)及び(II)を同時に満たすセルロースエステルを含むセルロースエステルである。
式(I) 2.6≦X+Y≦3.0
式(II) 0≦X≦2.5
この内特にセルロースアセテートプロピオネートが好ましく用いられ、中でも1.9≦X≦2.5、0.1≦Y≦0.9であることが好ましい。アシル基で置換されていない部分は通常水酸基として存在しているものである。これらは公知の方法で合成することができる。アシル基の置換度の測定方法はASTM−D817−96に準じて測定することができる。
セルロースエステルの分子量は数平均分子量(Mn)で60000〜300000のものが好ましく、70000〜200000のものが更に好ましく、100000〜200000のものが特に好ましい。本発明で用いられるセルロースエステルは重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)比が4.0以下であることが好ましく、更に好ましくは1.4〜2.3である。
セルロースエステルの平均分子量及び分子量分布は、高速液体クロマトグラフィーを用い測定できるので、これを用いて数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を算出し、その比を計算することができる。
測定条件は以下の通りである。
溶媒:メチレンクロライド
カラム:Shodex K806,K805,K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ:L6000(日立製作所(株)製)
流量:1.0ml/min
校正曲線:標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)
Mw=1,000,000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
セルロースエステルは綿花リンター、木材パルプ、ケナフ等を原料として合成されたセルロースエステルを単独或いは混合して用いることができる。特に綿花リンター(以下、単にリンターとすることがある)から合成されたセルロースエステルを単独或いは混合して用いることが好ましい。
セルロースエステルフィルムは、いわゆる溶液流延法または溶融流延法によって製造することができる。その際、セルロースエステルフィルムには、可塑剤、紫外線吸収剤、無機微粒子等の添加剤が含有されてもよい。
(ハードコートフィルム)
以上の方法で得られた本発明のハードコートフィルムは、表面の鉛筆硬度として3H以上、好ましくは4H以上を達成する。
鉛筆硬度は、作製した反射防止フィルム試料を温度23℃、相対湿度55%の条件で2時間以上調湿した後、JIS S 6006が規定する試験用鉛筆を用いて、JIS K 5400が規定する鉛筆硬度評価方法に従い測定した値である。
(用途)
本発明のハードコートフィルムは、反射防止フィルム等の光学フィルムとしての使用に特に適している。
本発明の反射防止フィルムを、例えば偏光板保護フィルムとして使用する場合、当該保護フィルムの厚さは10〜500μmが好ましい。特に20μm以上、更に35μm以上が好ましい。また、150μm以下、更に120μm以下が好ましい。特に好ましくは25以上〜90μmが好ましい。上記領域よりも反射防止フィルムが厚いと偏光板加工後の偏光板が厚くなり過ぎ、ノート型パソコンやモバイル型電子機器に用いる液晶表示においては、特に薄型軽量の目的には適さない。一方、上記領域よりも薄いと、リターデーションの発現が困難となること、フィルムの透湿性が高くなり偏光子に対して湿度から保護する能力が低下してしまうために好ましくない。
本発明の反射防止フィルムを用いた偏光板について述べる。偏光板は一般的な方法で作製することができる。本発明の反射防止フィルムの裏面側をアルカリ鹸化処理し、処理した反射防止フィルムを、ヨウ素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光膜の少なくとも一方の面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好ましい。もう一方の面に該反射防止フィルムを用いても、別の偏光板保護フィルムを用いてもよい。本発明の反射防止フィルムに対して、もう一方の面に用いられる偏光板保護フィルムは面内リターデーションRoが590nmで、20〜70nm、Rtが70〜400nmの位相差を有する光学補償フィルム(位相差フィルム)を用いることが好ましい。これらは例えば、特開2002−71957号、特願2002−155395号記載の方法で作製することができる。または、更にディスコチック液晶等の液晶化合物を配向させて形成した光学異方層を有している光学補償フィルムを兼ねる偏光板保護フィルムを用いることが好ましい。例えば、特開2003−98348号記載の方法で光学異方性層を形成することができる。或いは、特開2003−12859号記載のリターデーションRoが590nmで0〜5nm、Rtが−20〜+20nmの無配向フィルムも好ましく用いられる。
本発明の反射防止フィルムと組み合わせて使用することによって、安定した視野角拡大効果を有する偏光板を得ることができる。
裏面側に用いられる偏光板保護フィルムとしては、市販のセルロースエステルフィルムとして、KC8UX2MW、KC4UX、KC5UX、KC4UY、KC8UY、KC12UR、KC4UEW、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC8UCR−5、KC4FR−1、KC4FR−2、KC8UE、KC4UE(コニカミノルタオプト(株)製)等が好ましく用いられる。
偏光板の主たる構成要素である偏光膜とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光膜は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがあるがこれのみに限定されるものではない。偏光膜は、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものが用いられている。偏光膜の膜厚は5〜30μm、好ましくは8〜15μmの偏光膜が好ましく用いられる。該偏光膜の面上に、本発明の反射防止フィルムの片面を貼り合わせて偏光板を形成する。好ましくは完全鹸化ポリビニルアルコール等を主成分とする水系の接着剤によって貼り合わせる。
本発明の反射防止フィルムを用いて作製した偏光板を表示装置に組み込むことによって、種々の視認性に優れた画像表示装置を作製することができる。
本発明の反射防止フィルムは前記偏光板に組み込まれ、反射型、透過型、半透過型液晶表示装置またはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型、OCB型等の各種駆動方式の液晶表示装置で好ましく用いられる。
また、本発明の反射防止フィルムは、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、電子ペーパー等の各種画像表示装置にも好ましく用いられる。
(フィルム基材1の製造)
(ドープ1)
下記の材料を、順次密閉容器中に投入し、容器内温度を20℃から80℃まで昇温した後、温度を80℃に保ったままで3時間攪拌を行って、セルロースエステルを完全に溶解した。酸化ケイ素微粒子は予め添加する溶媒と少量のセルロースエステルの溶液中に分散して添加した。このドープを濾紙(安積濾紙株式会社製、安積濾紙No.244)を使用して濾過し、ドープ1を得た。
セルローストリアセテート(アセチル基置換度2.95) 100質量部
トリメチロールプロパントリベンゾエート 5質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 5質量部
酸化ケイ素微粒子 0.2質量部
(アエロジルR972V、日本アエロジル株式会社製)
チヌビン109(チバ・ジャパン社製) 1質量部
チヌビン171(チバ・ジャパン社製) 1質量部
メチレンクロライド 300質量部
エタノール 40質量部
ブタノール 5質量部
次に、得られたドープ1を、温度35℃に保温した流延ダイを通より、ステンレス鋼製エンドレスベルトよりなる温度35℃の支持体上に流延して、ウェブを形成した。次いで、ウェブを支持体上で乾燥させ、ウェブの残留溶媒量が80質量%になった段階で、剥離ロールによりウェブを支持体から剥離した。
剥離後のウェブを、上下に複数配置したロールによる搬送乾燥工程で90℃の乾燥風にて乾燥させながら搬送し、続いてテンターでウェブ両端部を把持した後、温度130℃で幅方向に延伸前の1.1倍となるように延伸した。テンターでの延伸の後、ウェブを上下に複数配置したロールによる搬送乾燥工程で、温度135℃の乾燥風にて乾燥させた。その後、室温まで冷却して巻き取り、幅1330mm、膜厚80μm、長さ4000m、屈折1.49の長尺のフィルム基材1を作製した。またフィルム基材1は、両端部に幅1cm、平均高さ10μmのナーリング加工を施して巻き取った。ステンレスバンド支持体の回転速度とテンターの運転速度から算出される剥離直後のウェブ搬送方向の延伸倍率は、1.1倍であった。
(フィルム基材2の製造)
ドープの流涎流量を調整することによりフィルム基材の厚みを40μmとしたこと以外、フィルム基材1の製造と同様の方法によりフィルム基材2を製造した。
(フィルム基材3の製造)
ドープの流涎流量を調整することによりフィルム基材の厚みを40μmとしたこと、および基材幅を2300mmとしたこと以外、フィルム基材1の製造と同様の方法によりフィルム基材3を製造した。
(フィルム基材4の製造)
ドープの流涎流量を調整することによりフィルム基材の厚みを40μmとしたこと、および基材幅を3000mmとしたこと以外、フィルム基材1の製造と同様の方法によりフィルム基材4を製造した。
(フィルム基材5の製造)
ドープの流涎流量を調整することによりフィルム基材の厚みを150μmとしたこと以外、フィルム基材1の製造と同様の方法によりフィルム基材5を製造した。
<実施例1;反射防止フィルム1の製造>
下記のハードコート層組成物1を、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して、ハードコート層塗布液を調製した。これを押出しコーターを用いてフィルム基材1の表面に塗布し、温度80℃で乾燥した(HC塗膜形成工程)。その後、紫外線ランプを用い、照射部の照度80mW/cmおよび光量80mJ/cmでハードコート塗布面側から紫外線照射を行うことで塗布層を硬化させた(UV工程A)。次に、下記バックコート層組成物1を、ウェット膜厚14μmとなるように、フィルム基材1のハードコート層を塗布した面とは反対の面に押出しコーターで塗布し、温度50℃にて乾燥し、フィルム1を作成した(BC形成工程)。
(ハードコート層組成物1)
下記材料を攪拌、混合しハードコート層組成物1とした。
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 90質量部
(NKエステルA−DPH、新中村化学工業株式会社製)
ペンタエリスリトールトリアクリレート 20質量部
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 60質量部
ウレタンアクリレート 10質量部
(新中村化学工業社製 商品名U−4HA、多官能アクリレート)
イルガキュア184 8質量部
(チバ・ジャパン株式会社製)
イルガキュア907 10質量部
(チバ・ジャパン株式会社製)
ポリエーテル変性シリコーン化合物 9質量部
(商品名;KF−355A、信越化学工業株式会社製、レベリング剤)
プロピレングリコールモノメチルエーテル 10質量部
酢酸エチル 80質量部
メチルエチルケトン 100質量部
(バックコート層組成物1)
アセトン 54質量部
メチルエチルケトン 24質量部
メタノール 22質量部
セルロースアセテートプロピオネート 0.6質量部
(アセチル基置換度1.9、プロピオニル基置換度0.8)
超微粒子シリカ2%アセトン分散液 0.2質量部
(日本アエロジル株式会社製アエロジル200V)
次に、上記作製したフィルム1のハードコート層をアルカリ鹸化処理により表面処理した。詳しくは上記作製したフィルム1を、50℃に加熱した1Nの水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬し、アルカリ処理を行い、水洗後、25℃の0.5%−HSO水溶液で30秒間浸漬し、中和させ、水洗、乾燥を行い、アルカリ鹸化処理済みのフィルム1を作製した(表面処理工程)。
上記アルカリ鹸化処理済みのフィルム1に、ハードコート層塗布面側から、再度紫外線ランプを用い、照度100mW/cmおよび光量160mJ/cmで紫外線照射を行った(UV工程B)。連続してハードコート層面上に、下記低屈折率層組成物1を押出しコーターで塗布し、100℃で1分間乾燥させた(LR塗膜形成工程)。ハードコート層塗布面側から、再度、紫外線を照射部の照度100mW/cmおよび光量160mJ/cmで照射した(UV工程C)。更に、フィルムに130℃1分の熱処理を行った後(後処理工程)、ロール状に巻き取った。次いで、60℃で2日間加熱エージング処理して反射防止フィルム1を製造した。ハードコート層のドライ膜厚は12μmであり、低屈折率層のドライ膜厚は85nmであった。
(低屈折率層組成物1;重縮合型)
プロピレングリコールモノメチルエーテル 200質量部
イソプロピルアルコール 660質量部
テトラエトキシシラン加水分解物A 120質量部
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 4質量部
(商品名:KBM503、信越化学工業社製)
イソプロピルアルコール分散中空シリカ粒子ゾル 30質量部
(固形分20%、触媒化成工業社製のシリカゾル、商品名:ELCOM V−8209)
アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート 2質量部
シリコーン系界面活性剤(FZ−2207、日本ユニカー株式会社製)の
10%プロピレングリコールモノメチルエーテル液 3質量部
酢酸 4質量部
(テトラエトキシシラン加水分解物Aの製造)
テトラエトキシシラン205gとトリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン25g、及びエタノール440gとを混和し、これに2%酢酸水溶液120gを添加した後、温度25℃のウォーターバス中で20時間攪拌することで、シラン加水分解物Aを調製した。
<実施例2〜6、9〜12/比較例1〜6>
所定のフィルム基材を用いたこと、所定の低屈折率層塗布組成物を用いたこと、UV工程を所定の条件で行ったこと以外、実施例1と同様の方法で、反射防止フィルムを製造した。
なお、表1において低屈折率層の列において「−」はLR塗膜形成工程を行わなかったことを示す。
各UV工程の列において「−」は当該UV工程を行わなかったことを示す。
<実施例7>
実施例1と同様の方法で作製したフィルム1のハードコート層に表面処理を行うことなく、ハードコート層表面に下記低屈折率層組成物2を押出しコーターで塗布し、100℃で1分間乾燥させた(LR塗膜形成工程)。ハードコート層塗布面側から、紫外線を照射部の照度100mW/cmおよび光量160mJ/cmで照射し(UV工程B)、1分間放置した。さらにハードコート層塗布面側から、紫外線を照射部の照度100mW/cmおよび光量160mJ/cmで照射した(UV工程C)。低屈折率層の厚さは85nmであった。更に、フィルムに130℃1分の熱処理を行った後(後処理工程)、ロール状に巻き取った。次いで、60℃で2日間加熱エージング処理して反射防止フィルムを製造した。
(低屈折率層組成物2;カチオン重合型)
(カチオン重合性化合物)
〔1−(3−エチル−3−オキセタニル)メチル〕エーテル 6.5質量部
3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレート 0.5質量部
含フッ素エポキシ化合物1 2質量部
(カチオン重合性開始剤)
トリアリルスルフォニウムヘキサフルオロフォスフィン塩 0.2質量部
(微粒子)
イソプロピルアルコール分散中空シリカ微粒子ゾル 6.9質量部
(固形分20%、触媒化成工業社製シリカゾル、商品名:ELCOM V−8209)
(添加剤)
シリコーン化合物(FZ−2207、日本ユニカー株式会社製)の10%プロピレン
グリコールモノメチルエーテル液 0.9質量部
(溶媒)
メチルイソブチルケトン 90質量部
メチルエチルケトン 30質量部
(含フッ素エポキシ化合物1の製造)
1,3−ジヒドロキシヘキサフルオロイソプロピルベンゼン81.03gとエピクロロ
ヒドリン185gを混合し、水酸化ナトリウム16.27gと水40mlを加え、撹拌下
で加熱還流させた。130℃で3時間反応後、自然冷却し、生成した塩化ナトリウムを吸
引濾過により除去した。得られた濾液をクロロホルム−水により抽出し、有機層を乾燥、
濾過、濃縮することにより、含フッ素エポキシ化合物1を95.7g得た。
<実施例8>
実施例1と同様の方法で作製したフィルム1のハードコート層に表面処理を行うことなく、ハードコート層表面に下記低屈折率層組成物3を押出しコーターで塗布し、100℃で1分間乾燥させた(LR塗膜形成工程)。ハードコート層塗布面側から、紫外線を照射部の照度100mW/cmおよび光量160mJ/cmで照射し(UV工程B)、1分間放置した。さらにハードコート層塗布面側から、紫外線を照射部の照度100mW/cmおよび光量200mJ/cmで照射した(UV工程C)。低屈折率層の厚さは90nmであった。更に、フィルムに130℃1分の熱処理を行った後(後処理工程)、ロール状に巻き取った。次いで、60℃で2日間加熱エージング処理して反射防止フィルムを製造した。
(低屈折率層組成物3;カチオン重合型)
(カチオン重合性化合物)
エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物A−1 6.5質量部
〔1−(3−エチル−3−オキセタニル)メチル〕エーテル 0.5質量部
含フッ素エポキシ化合物1 2質量部
(カチオン重合性開始剤)
トリアリルスルフォニウムヘキサフルオロフォスフィン塩 0.2質量部
(微粒子)
イソプロピルアルコール分散中空シリカ微粒子ゾル 6.9質量部
(固形分20%、触媒化成工業社製シリカゾル、商品名:ELCOM V−8209)
(添加剤)
シリコーン化合物(FZ−2207、日本ユニカー株式会社製)の10%プロピレン
グリコールモノメチルエーテル液 0.9質量部
(溶媒)
メチルイソブチルケトン 90質量部
メチルエチルケトン 30質量部
(エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物A−1の製造)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン94.5部、メチルイソブチルケトン89.1部、0.1質量%水酸化カリウム水溶液10.8部を反応容器に仕込み、80℃に昇温し、5時間反応させた。反応終了後、洗浄液が中性になるまで、0.5質量%酢酸水溶液を用いて推薦を繰り返した、ついで減圧下で溶媒を除去することによりケイ素化合物(A−1)67部を得た。得られたエポキシ当量は164g/eq、屈折率1.472であった。
Figure 2010049223
<評価>
(鉛筆硬度)
湿熱処理後の反射防止フィルムにおけるハードコート層形成側の表面について、鉛筆硬度を測定した。詳しくは反射防止フィルムを温度23℃、相対湿度55%の条件で、24時間調湿した後、鉛筆硬度を下記方法で評価した。JIS−S6006が規定する試験用鉛筆を用いて、JIS−K5400が規定する鉛筆硬度評価法に従い、500gのおもりを用いて各硬度の鉛筆で所定の表面を5回繰り返し引っ掻き、傷が1本までの硬度を測定した。数字が高いほど、高硬度を示し、硬度が3H以上で実用上問題のない範囲であり、4H以上で好ましい範囲である。
(平面性)
反射防止フィルムにおけるハードコート層形成側の表面について、平面性を評価した。詳しくは、ハードコート層形成表面上の蛍光灯の反射像を観察し、以下の通り評価した。
◎;蛍光灯の反射像にゆがみがない
○;蛍光灯の反射像のゆがみが僅かであり、実用上問題がなかった
×;蛍光灯の反射像のゆがみが非常に大きく実用上問題があった
(促進耐光試験後の耐傷性)
実施例3、7、8で作製した反射防止フィルムにおける低屈折率層形成表面について、促進耐光試験後の耐傷性について評価した。詳しくは、実施例3、7、8で作製した反射防止フィルムの表面に、スーパーキセノンウェザーメーター(SX120、スガ試験機(株)製)を用いて、光量100W/m;300〜400nm、ブラックパネル温度50℃、湿度65%、試験時間200時間の条件にてUV照射試験を行った。その後、耐擦傷性試験を行った。
作製した反射防止フィルムサンプルを5cm×10cmの大きさに切り出し、日本スチールウール株式会社製ボンスター#0000のスチールウール(SW)に500g/cmの荷重をかけ、10往復したときの1cm幅当たりの傷の本数を測定した。尚、傷の本数は荷重をかけた部分の中で最も傷の本数の多い所で測定する。傷の本数が少ないほど耐傷性が優れている。
◎:傷の本数が0〜5本/cm
○:傷の本数が5〜10本/cm
△:傷の本数が10〜20本/cm
×:21本/cm以上
Figure 2010049223

Claims (15)

  1. 基材上にハードコート層用塗膜を形成した後、紫外線を2以上の工程に分けて照射するハードコートフィルムの製造方法であって、
    1回目の紫外線照射工程における紫外線の照度が50〜150mW/cm、光量が50〜200mJ/cmであり、
    2回目以降の各紫外線照射工程における紫外線の照度が50mW/cm以上、光量が50mJ/cm以上であり、
    全紫外線照射工程における紫外線の積算光量が100〜500mJ/cmであることを特徴とするハードコートフィルムの製造方法。
  2. 紫外線を2または3の工程にわけて照射する請求項1に記載のハードコートフィルムの製造方法。
  3. 2回目以降の各紫外線照射工程における紫外線の照度が50〜200mW/cm、光量が50〜200mJ/cmである請求項1または2に記載のハードコートフィルムの製造方法。
  4. 各工程を以下の順序で実施する請求項1〜3のいずれかに記載のハードコートフィルムの製造方法。
    (1)ハードコート層用塗膜形成工程(HC塗膜形成工程)−第1紫外線工程(第1UV工程)−第2紫外線工程(第2UV工程);または
    (2)HC塗膜形成工程−第1UV工程−第2UV工程−第3UV工程
  5. 1回目の紫外線照射工程(第1UV工程)後において低屈折率層用塗膜(LR塗膜)を形成する請求項1〜4のいずれかに記載のハードコートフィルムの製造方法であって、各工程を以下の順序で実施するハードコートフィルムの製造方法。
    (3)HC塗膜形成工程−第1UV工程−LR塗膜形成工程−第2UV工程;
    (4)HC塗膜形成工程−第1UV工程−第2UV工程−LR塗膜形成工程;
    (5)HC塗膜形成工程−第1UV工程−第2UV工程−LR塗膜形成工程−第3UV工程;または
    (6)HC塗膜形成工程−第1UV工程−LR塗膜形成工程−第2UV工程−第3UV工程
  6. 基材幅が1000mm以上、基材厚み/基材幅が10〜100rpmである請求項1〜5のいずれかに記載のハードコートフィルムの製造方法。
  7. ハードコート層用塗膜形成幅の基材幅に対する割合が75%以上である請求項1〜6のいずれかに記載のハードコートフィルムの製造方法。
  8. 基材がセルロースエステルフィルムである請求項1〜7のいずれかに記載のハードコートフィルムの製造方法。
  9. ハードコート層用塗膜が多官能(メタ)アクリレートを含む紫外線硬化性化合物を含有する請求項1〜8のいずれかに記載のハードコートフィルムの製造方法。
  10. 低屈折率層用塗膜が硬化性化合物を含み、硬化によって基材よりも屈折率が低い層となる請求項5に記載のハードコートフィルムの製造方法。
  11. 低屈折率層用塗膜に含まれる硬化性化合物が熱硬化性重縮合型化合物、熱および/または光硬化性カチオン重合型化合物、および熱および/または光硬化性ラジカル重合型化合物からなる群から選択される1種類以上の化合物である請求項10に記載のハードコートフィルムの製造方法。
  12. 低屈折率用塗膜に含まれる硬化性化合物が、下記一般式(5)で表される有機珪素化合物もしくはその加水分解物或いはその重縮合物を含有している請求項10または11に記載のハードコートフィルムの製造方法。
    R2mSiX24−m ・・・(5)
    式中、R2はエポキシ基、X2は水酸基または加水分解可能な置換基であり、mは0〜3の整数である。
  13. 低屈折率用塗膜が、光カチオン重合開始剤を含む請求項10〜12のいずれかに記載のハードコートフィルムの製造方法。
  14. 前記光カチオン重合開始剤が、オニウム化合物、有機ハロゲン化合物、ジスルホン化合物から選択される何れかの化合物である請求項13に記載のハードコートフィルムの製造方法。
  15. 請求項1〜11のいずれかに記載のハードコートフィルムの製造方法で製造されたハードコートフィルム。
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