JP2005061638A - 床暖房装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コスト上有利、あるいは施工ミスを減らせるという特長を有する床暖房装置を提供する。
【解決手段】床暖房装置1は、凹状に折り曲げられた均熱板3を有する。均熱板3の底壁3a上には、温水パイプ7がアルミニウムテープ9で固定されている。均熱板3の底壁3aの内面は、黒く塗装されて輻射率の高い放熱面となっている。温水パイプ7から放熱される熱は、均熱板3の底壁3aから床材70の下面に輻射して、床材70を均等に加熱することができる。また、根太60への釘打ちの位置を誤った場合に、釘81は空間S内に突き出るため、温水パイプに突き刺さるような事態を避けることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】床暖房装置1は、凹状に折り曲げられた均熱板3を有する。均熱板3の底壁3a上には、温水パイプ7がアルミニウムテープ9で固定されている。均熱板3の底壁3aの内面は、黒く塗装されて輻射率の高い放熱面となっている。温水パイプ7から放熱される熱は、均熱板3の底壁3aから床材70の下面に輻射して、床材70を均等に加熱することができる。また、根太60への釘打ちの位置を誤った場合に、釘81は空間S内に突き出るため、温水パイプに突き刺さるような事態を避けることができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の床から室内を暖める床暖房装置に関する。特には、製造コスト上有利、あるいは施工ミスを減らせるという特長を有する床暖房装置に関する。
【0002】
【従来技術】
図5は、床暖房装置の構造の一例を示す断面斜視図である。
この床暖房装置110は、マット基材111、温水パイプ113、伝熱シート115等で構成されている。マット基材111は、発泡ポリスチレン等の、軽量で断熱性を有する材料で作製される。マット基材111の長さと幅は、様々な寸法に規格化されている。この例では、マット基材111の幅は、根太60間の間隔と等しい。マット基材111の上面には、温水パイプ113を収容する溝111aが蛇行するように形成されている。この溝111aに、温水パイプ113が引き回されている。
【0003】
マット基材111及び、同基材の溝に引き回されている温水パイプ113の上面には、アルミニウム箔等の伝熱シート115が貼られている。この伝熱シート115は、温水パイプ113から放熱された熱をマット基材111の上面に均一に伝える。
【0004】
図5に示すように、この床暖房装置110は、上面が根太60の上面と同じ高さとなるように、隣り合う根太60間に挿入されて、大引き100上に仮置きされる。そして、床暖房装置110の裏面に、押さえ板(図示されず)を根太60と直交するように押し当てて根太60に固定し、床暖房装置110を根太60に固定する。
【0005】
床暖房装置110の上には、下地合板70が貼られ、その上に仕上げ材80が貼られる。仕上げ材80は、根太60の部分で、下地合板70及び根太60に釘81で固定される。この際、床暖房装置110に釘打ちしないようにするため、根太60の位置を下地合板の上面に墨出しSしておく。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、この床暖房装置110上に床材を釘打ちする際は、予め根太60の位置を墨出しして、床暖房装置110へ、特に、温水パイプ113へ誤って釘打ちすることを防止していた。しかし、手元が狂ったりして釘が根太60から外れると、温水パイプ113(電気式暖房装置の場合はコードヒータ)に、釘が打たれるおそれがある。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、製造コスト上有利、あるいは施工ミスを減らせるという特長を有する床暖房装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するため、本発明の第1の床暖房装置は、 建物の床材の下に配置された発熱体と、 該発熱体からの伝熱によって加熱され、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する均熱板と、を具備することを特徴とする。
本発明の第2の床暖房装置は、 建物の床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する面状の発熱体を具備することを特徴とする。
【0009】
このような構成により、床材の下面と床暖房装置の放熱面との間には空間が形成される。放熱面は輻射率の高い面であるため、放熱面から輻射される熱が直接的に床材の下面に伝えられる。これにより、床暖房装置上面の床材を均等に加熱することができる。
また、この床暖房装置においては、根太への釘打ちの位置を誤った場合に、釘は空間内に突き出るため、温水パイプに突き刺さるような事態を避けることができる。さらに、図5に示した従来の床暖房装置に必要であったマット基材111が不要になる。このため、マット基材の材料費や成形費が削減され、コストダウンが可能となる。
なお、放熱面としては、発熱体を備えた均熱板や、面状の発熱体を使用できる。
【0010】
本発明においては、 前記放熱面の輻射率が、0.9以上であることが好ましい。輻射率を高くする方法としては、例えば、放熱面を黒く塗装する、輻射率の高い材料(例えば、紙や銅(粗面))で放熱面を作製するなどの方法がある。
【0011】
本発明においては、 前記均熱板又は面状発熱体が建物床支持構造体の根太間に配置され、該均熱板又は面状発熱体の端部が根太上面にまでかかっており、同端部では該均熱板又は面状発熱体が床材下面に接していることが好ましい。
図5に示した従来の床暖房装置110では、根太60の部分において、床暖房装置110の加熱面(伝熱シート115)が床材70と接触していないため、根太の幅が広い部分では、床材の温度が上がらないことがある。このため、床材表面上で温度ムラが発生していた。
そこで、本発明のように、均熱板又は面状発熱体の端部が根太上面にまでかかっており、同端部では均熱板又は面状発熱体が床材下面に接していることとすれば、根太上の床材は、均熱板又は発熱体から、端部を介して直接伝熱される。このため、根太の幅が広くても、根太上の床材も加熱することができ、床面上での温度ムラをなくすことができる。したがって、接触するとヒヤッとするような床部分がなくなり、快適性が向上する。
【0012】
また、床暖房装置を敷設する際には、均熱板又は面状発熱体の端部を根太に引っ掛けるだけでよく、簡単な作業で敷設できる。
【0013】
本発明の第3の床暖房装置は、 あるピッチで配列され、建物床材の置かれる複数の小根太と、 隣り合う小根太間をつなぐように敷設された、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する均熱板と、
該均熱板の上面に配置された発熱体と、を具備することを特徴とする。
本発明の第4の床暖房装置は、 あるピッチで配列され、建物床材の置かれる複数の小根太と、 隣り合う小根太間をつなぐように敷設された、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する面状の発熱体と、を具備することを特徴とする。
【0014】
これらの床暖房装置は、ある大きさ(例えば、1.8m×3.6m)のパネル状に工場で製作され、それを建物の床に敷くように取り付けるものである。
【0015】
これらの床暖房装置においても、 前記均熱板又は面状発熱体の端部が小根太上面にまでかかっており、同端部では該均熱板又は面状発熱体が床材下面に接していることが好ましい。
【0016】
本発明の第5の床暖房装置は、 任意のピッチで配列可能な、建物床材の置かれる複数の小根太と、 該小根太が置かれる、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する均熱板と、 該均熱板の上面に配置された発熱体と、を具備することを特徴とする。
本発明の第6の床暖房装置は、 任意のピッチで配列可能な、建物床材の置かれる複数の小根太と、 該小根太が置かれる、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する面状の発熱体と、を具備することを特徴とする。
【0017】
これらの床暖房装置も、予め敷設された下地合板上に設置するものであるが、均熱板と小根太を別物としている。このため、最初に、均熱板を下地合板上に設置し、その後、仕上げ材の幅に合わせて小根太を均熱板上に設置する。
【0018】
本発明の第1、第2の床暖房装置においては、 前記床材の下面(裏面)と、前記発熱体上との間隔が27mm以上であることが好ましい。
間隔が低すぎると、釘打ちの位置を誤った場合に、空間内に突き出た釘が発熱体(温水パイプやコードヒータ)に突き刺さるおそれがある。一方、間隔が高すぎると、均熱板の放熱面から端部までの距離が長くなり、根太の部分で床面に熱が伝わり難くなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る床暖房装置の構造を示す図であり、図1(A)は平面図、図1(B)はI−I断面図である。
図2は、図1の床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
床暖房装置1は、図1(B)に示すように、凹状に折り曲がった形の均熱板3を備える。均熱板3は、例えば、厚さが0.5mmのアルミニウム板で作製される。この均熱板3は、長方形の底壁3aと、底壁3aの各長側辺から立ち上がる2つの側壁3bを備える。各側壁3bの上縁には、外方向に延びる水平部(端部)3cが設けられている。
このような均熱板3は、平板を曲げ加工して作製してもよいが、アルミニウム箔やテープなどで平板と帯板とを接着連結してもよい。
【0020】
底壁3aの内側の面には、黒い塗料(例えば、ペンキ)が塗装されている。このように黒く塗装することにより、底壁3aの輻射率は0.9程度となる。一例として、底壁3aの長さは1800mm、幅は、一般的な根太間の間隔である303mmから根太幅(40mm)を引いた263mmであり、各側壁3bの高さは40mmである。水平部3cの幅は、一般的な根太の幅の半分の、20mmである。
【0021】
均熱板3の底壁3aの上面には、温水パイプ(発熱体)7が蛇行するように配置されている。温水パイプ7は、底壁3aに開けられた貫通孔5から底壁3a上に引き出されて、底壁3aの外周と中央部を、底壁3aの長さ方向に延びるように蛇行する。温水パイプ7の直線部は、アルミニウムテープ9で底壁3aに固定されて、同パイプ7と底壁3aとは接触している。温水パイプ7は、このように底壁3a上を蛇行した後、別の貫通孔5から底壁3aの下に引き出される。温水パイプ7は、伝熱性の高い銅等の金属や樹脂で作製され、一例として、外径は、9.5mmである。
【0022】
この床暖房装置1を敷設した状態を、図2を参照して説明する。
床暖房装置1は、均熱板3の各水平部3cを、隣り合う根太60に引っ掛けて、根太間に挿入される。そして、根太60の長さ方向に、床暖房装置1を並べて挿入していく。すると、1つの根太60の上面は、根太60の幅方向に隣り合う2つの床暖房装置1、1´の水平部3c、3c´で覆われる。
【0023】
こうして根太60上に床暖房装置1が敷き詰められた後、まず、下地合板70を根太60上(均熱板の水平部3c上)に置いて、下地合板70を敷き詰める。その後、仕上げ材80を下地合板70上に敷き詰め、根太60の部分で、仕上げ材80を釘81で下地合板70及び根太60に固定する。下地合板70や仕上げ材80は、各々一般的な厚さ12mmのものを使用できる。
その後、隣り合う床暖房装置1の温水パイプ7を連結する。
【0024】
このように床暖房装置1を敷設すると、図2に示すように、均熱板の底壁3aと下地合板70の裏面の間に空間Sが開く。空間Sの高さは、均熱板の側壁3bの高さと同じ40mmである。
【0025】
温水パイプ7に温水(一例で60℃又は80℃)が供給されると、温水パイプ7が発熱する。均熱板の底壁3aは、上述のように黒く塗装されて、輻射率の高い放熱面となっているため、温水パイプ7から発せられた熱は底壁3a全体に広がるとともに、底壁3aから空間S内に輻射される。輻射された熱は、空間Sの上方の床材70の下面に伝えられる。したがって、空間S上方の床材の下面全面を均等に暖めることができる。
【0026】
また、均熱板の水平部3cにも、温水パイプ7で暖められた底壁3aから、各側壁3bを伝って熱が伝わる。この水平部3cは、図2に示すように根太60の上面で床材70の下面と接触している。そして、根太60の部分においては、熱が直接水平部3cから床材70、80の下面に伝えられている。
【0027】
このように、床面の全面(床暖房装置1の上方の部分及び根太60の上方の部分)を加熱することができ、床表面の温度ムラが小さくなる。
【0028】
また、均熱板の底壁3aの裏側の面に、断熱材11を配置してもよい。断熱材11は、例えば発泡ポリスチレン等で作製される。断熱材11の寸法は、底壁3aの寸法と等しい。断熱材11の厚さは、例えば、50mmである。断熱材11を配置することにより、温水パイプ7から発する熱は主に上方の空間Sに向かうため、熱効率がよくなる。
なお、断熱材11は、予め均熱板の底壁3aの下面に貼り付けておいてもよい。
【0029】
また、この床暖房装置1は、仕上げ材80を根太に釘打ちする際に、図2の破線で示すように誤って釘81´が根太60から外れても、釘81´は空間S内に突き出ることになる。このため、温水パイプ7を釘81で傷つけることがないという利点もある。
さらに、床暖房装置1を敷設する作業は、均熱板の各水平部3cを根太60に引っ掛けるだけでよく、簡単な作業でよいという利点もある。また、図5に示した従来式の床暖房装置110は、同装置を根太に固定するための押さえ板が必要であったが、本発明の装置ではこのような押さえ板は不要になる。
【0030】
さらに、図5の暖房装置のように、温水パイプを支持するマット基材(図5の符号111)が不要になり、材料費や成形費が削減され、コストダウンが図れる。
【0031】
なお、空間Sの高さ(側壁3bの高さ)は、37mm(パイプ7の外径10mm+パイプ上と床材下面との間隔27mm)以上が好ましく、可能な限り低いほうが好ましい。高さが低すぎると、釘打ちの位置を誤った場合に、空間S内に突き出た釘81が温水パイプ7に突き刺さるおそれがある。一方、側壁3bの高さが高すぎると、放熱面(均熱板の底壁3a)から水平部3cまでの距離が長くなり、底壁3aから水平部3cへ熱が伝わり難くなる。すると、根太60の部分で床面に熱が伝わり難くなる。
【0032】
なお、この例では、均熱板3を黒く塗装することで輻射率を上げたが、均熱板3の輻射率を高くするには、他に、輻射率の高い材料(例えば、紙や銅(粗面)など)で均熱板を作製する、均熱板表面を輻射率の高い形状(例えば、波うち状や凹凸状など)とするなどの方法がある。
また、この例では、発熱体として温水パイプ7を使用したが、コードヒータを使用してもよい。また、均熱板の代わりに面状の発熱体を使用することもできる。面状の発熱体としては、例えば、面状ヒータや、カーボン面状発熱体等を挙げることができる。
【0033】
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る床暖房装置を示す図であり、図3(A)は床暖房装置の断面図、図3(B)は床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
この例の床暖房装置21は、下地合板上70に敷設するタイプである。図3(B)に示すように、下地合板70は、根太60上に敷き詰められている。また、下地合板70の下方の、根太と根太との間には断熱材90が挿入されている。
【0034】
この床暖房装置21は、図1の床暖房装置と同様に、均熱板23と温水パイプ27を有するが、さらに、仕上げ材70を支持するための小根太31を備えている。
図3(A)に示すように、この床暖房装置21の均熱板23も、凹状に折り曲がった形であり、長方形の底壁23aと、底壁23aの各長側辺から立ち上がる2つの側壁23bを備える。底壁23aには、温水パイプ27が配設されて、アルミニウムテープ29で底壁23aに固定されている。一方の側壁23bの上縁には、外方向に延びる水平部(端部)23cが設けられている。この側壁23bと水平部23cの角に、小根太31が固定されている。底壁23aの内側の面は黒く塗装されている。水平部23cの幅と小根太31の幅は等しく、一例で、45mmである。また、側壁23bの高さと小根太31の高さは等しく、一例で、12mmである。
【0035】
この床暖房装置21を敷設する際は、図3(B)に示すように、まず、下地合板70上に床暖房装置21、21´を敷き詰める。ここで、床暖房装置21、21´等は、ある程度の大きさまで予め一体化されていてもよい。そして、小根太31の部分で、釘71等で床暖房装置21を下地合板70に固定する。次に、仕上げ材80を床暖房装置21上に敷き詰める。そして、仕上げ材80を、床暖房装置21の小根太31の部分に釘81で固定する。
【0036】
この床暖房装置21においても、温水パイプ27からの熱が均熱板23の輻射面で輻射されて仕上げ材80の下面を加熱し、小根太31の部分では、水平部23cが温水パイプ27から伝熱されて加熱される。これにより、床面上を均一に暖房することができる。
【0037】
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
この例の床暖房装置41も、下地合板70上に敷設するタイプである。
この床暖房装置41も、均熱板43と温水パイプ47を有し、さらに、仕上げ材80を支持する小根太51を備える。なお、均熱板43と小根太51は別物である。
【0038】
図4に示すように、この床暖房装置41の均熱板43は、長方形の平板状である。均熱板43の上面は、黒く塗装されている。均熱板43の寸法は、一例で、長さが1800mm、幅が3000mmである。均熱板43の上面には、温水パイプ47が蛇行するように配設されて、アルミニウムテープ49等で均熱板43に固定されている。均熱板43の長さ方向に延びる温水パイプ47の部分は均等な間隔Pで配置されている。
小根太51は、例えば、木製の本体の表面を、伝熱性の高いアルミニウム箔等で巻いたものを使用できる。小根太51の高さは、一例で、12mmである。
【0039】
この床暖房装置41を敷設する際は、図に示すように、まず、下地合板70上に均熱板43を敷き詰める。そして、仕上げ材80の幅に合わせて、床暖房装置41の温水パイプ47間に、小根太51を配置する。例えば、図4(A)に示すように仕上げ材80の幅W1が広い場合は、中に3つの温水パイプを47挟んで、小根太51を配置する。そして、小根太51の部分で、釘等により小根太51及び床暖房装置41を下地合板70上に固定する。その後、小根太51の上方で、仕上げ材80を幅方向に連結し、同部で、仕上げ材80を釘で小根太51に固定する。
一方、図4(C)に示すように仕上げ材80の幅W2が狭い場合は、中に2つの温水パイプ47を挟んで、小根太51を配置する。そして、同様に、小根太51及び床暖房装置41を下地合板70上に固定する。その後、同様に仕上げ材80を連結して小根太51に固定する。
【0040】
この例の床暖房装置41を敷設する際は、予め適宜な枚数の均熱板43と小根太51を用意しておく。そして現場の寸法に合わせて、均熱板43を敷き詰めた後、小根太51を仕上げ材80の幅に合わせて敷設する。小根太51の表面はアルミニウム箔で巻かれて伝熱製の高い面となっているため、均熱板43から小根太51に熱が伝わりやすい。このため、熱が均熱板43から小根太51の表面を伝って、小根太51の上方の床材80に伝わり、小根太上方の部分を加熱することができ、床表面の温度ムラが小さくなる。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、この床暖房装置は、床材の釘打ちの際に、釘が誤って根太から外れても温水パイプを傷つける心配がなく、施工性を向上させた床暖房装置を提供できる。また、基材マットが不要になるため、コストダウンを図れる。さらに、根太の上方の部分を含む床表面の温度をほぼ均等に暖房でき、温度ムラも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る床暖房装置の構造を示す図であり、図1(A)は平面図、図1(B)はI−I断面図である。
【図2】図1の床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る床暖房装置を示す図であり、図3(A)は床暖房装置の断面図、図3(B)は床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
【図5】一般的な床暖房装置の構造を示す断面斜視図である。
【符号の説明】
1 床暖房装置 3 均熱板
5 貫通孔 7 温水パイプ
9 アルミニウムテープ 11 断熱材
21 床暖房装置 23 均熱板
27 温水パイプ 29 アルミニウムテープ
31 小根太
41 床暖房装置 43 均熱板
47 温水パイプ 49 アルミニウムテープ
51 小根太
60 根太 70 下地合板
71 釘 80 仕上げ材
81 釘
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の床から室内を暖める床暖房装置に関する。特には、製造コスト上有利、あるいは施工ミスを減らせるという特長を有する床暖房装置に関する。
【0002】
【従来技術】
図5は、床暖房装置の構造の一例を示す断面斜視図である。
この床暖房装置110は、マット基材111、温水パイプ113、伝熱シート115等で構成されている。マット基材111は、発泡ポリスチレン等の、軽量で断熱性を有する材料で作製される。マット基材111の長さと幅は、様々な寸法に規格化されている。この例では、マット基材111の幅は、根太60間の間隔と等しい。マット基材111の上面には、温水パイプ113を収容する溝111aが蛇行するように形成されている。この溝111aに、温水パイプ113が引き回されている。
【0003】
マット基材111及び、同基材の溝に引き回されている温水パイプ113の上面には、アルミニウム箔等の伝熱シート115が貼られている。この伝熱シート115は、温水パイプ113から放熱された熱をマット基材111の上面に均一に伝える。
【0004】
図5に示すように、この床暖房装置110は、上面が根太60の上面と同じ高さとなるように、隣り合う根太60間に挿入されて、大引き100上に仮置きされる。そして、床暖房装置110の裏面に、押さえ板(図示されず)を根太60と直交するように押し当てて根太60に固定し、床暖房装置110を根太60に固定する。
【0005】
床暖房装置110の上には、下地合板70が貼られ、その上に仕上げ材80が貼られる。仕上げ材80は、根太60の部分で、下地合板70及び根太60に釘81で固定される。この際、床暖房装置110に釘打ちしないようにするため、根太60の位置を下地合板の上面に墨出しSしておく。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、この床暖房装置110上に床材を釘打ちする際は、予め根太60の位置を墨出しして、床暖房装置110へ、特に、温水パイプ113へ誤って釘打ちすることを防止していた。しかし、手元が狂ったりして釘が根太60から外れると、温水パイプ113(電気式暖房装置の場合はコードヒータ)に、釘が打たれるおそれがある。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、製造コスト上有利、あるいは施工ミスを減らせるという特長を有する床暖房装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決するため、本発明の第1の床暖房装置は、 建物の床材の下に配置された発熱体と、 該発熱体からの伝熱によって加熱され、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する均熱板と、を具備することを特徴とする。
本発明の第2の床暖房装置は、 建物の床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する面状の発熱体を具備することを特徴とする。
【0009】
このような構成により、床材の下面と床暖房装置の放熱面との間には空間が形成される。放熱面は輻射率の高い面であるため、放熱面から輻射される熱が直接的に床材の下面に伝えられる。これにより、床暖房装置上面の床材を均等に加熱することができる。
また、この床暖房装置においては、根太への釘打ちの位置を誤った場合に、釘は空間内に突き出るため、温水パイプに突き刺さるような事態を避けることができる。さらに、図5に示した従来の床暖房装置に必要であったマット基材111が不要になる。このため、マット基材の材料費や成形費が削減され、コストダウンが可能となる。
なお、放熱面としては、発熱体を備えた均熱板や、面状の発熱体を使用できる。
【0010】
本発明においては、 前記放熱面の輻射率が、0.9以上であることが好ましい。輻射率を高くする方法としては、例えば、放熱面を黒く塗装する、輻射率の高い材料(例えば、紙や銅(粗面))で放熱面を作製するなどの方法がある。
【0011】
本発明においては、 前記均熱板又は面状発熱体が建物床支持構造体の根太間に配置され、該均熱板又は面状発熱体の端部が根太上面にまでかかっており、同端部では該均熱板又は面状発熱体が床材下面に接していることが好ましい。
図5に示した従来の床暖房装置110では、根太60の部分において、床暖房装置110の加熱面(伝熱シート115)が床材70と接触していないため、根太の幅が広い部分では、床材の温度が上がらないことがある。このため、床材表面上で温度ムラが発生していた。
そこで、本発明のように、均熱板又は面状発熱体の端部が根太上面にまでかかっており、同端部では均熱板又は面状発熱体が床材下面に接していることとすれば、根太上の床材は、均熱板又は発熱体から、端部を介して直接伝熱される。このため、根太の幅が広くても、根太上の床材も加熱することができ、床面上での温度ムラをなくすことができる。したがって、接触するとヒヤッとするような床部分がなくなり、快適性が向上する。
【0012】
また、床暖房装置を敷設する際には、均熱板又は面状発熱体の端部を根太に引っ掛けるだけでよく、簡単な作業で敷設できる。
【0013】
本発明の第3の床暖房装置は、 あるピッチで配列され、建物床材の置かれる複数の小根太と、 隣り合う小根太間をつなぐように敷設された、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する均熱板と、
該均熱板の上面に配置された発熱体と、を具備することを特徴とする。
本発明の第4の床暖房装置は、 あるピッチで配列され、建物床材の置かれる複数の小根太と、 隣り合う小根太間をつなぐように敷設された、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する面状の発熱体と、を具備することを特徴とする。
【0014】
これらの床暖房装置は、ある大きさ(例えば、1.8m×3.6m)のパネル状に工場で製作され、それを建物の床に敷くように取り付けるものである。
【0015】
これらの床暖房装置においても、 前記均熱板又は面状発熱体の端部が小根太上面にまでかかっており、同端部では該均熱板又は面状発熱体が床材下面に接していることが好ましい。
【0016】
本発明の第5の床暖房装置は、 任意のピッチで配列可能な、建物床材の置かれる複数の小根太と、 該小根太が置かれる、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する均熱板と、 該均熱板の上面に配置された発熱体と、を具備することを特徴とする。
本発明の第6の床暖房装置は、 任意のピッチで配列可能な、建物床材の置かれる複数の小根太と、 該小根太が置かれる、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する面状の発熱体と、を具備することを特徴とする。
【0017】
これらの床暖房装置も、予め敷設された下地合板上に設置するものであるが、均熱板と小根太を別物としている。このため、最初に、均熱板を下地合板上に設置し、その後、仕上げ材の幅に合わせて小根太を均熱板上に設置する。
【0018】
本発明の第1、第2の床暖房装置においては、 前記床材の下面(裏面)と、前記発熱体上との間隔が27mm以上であることが好ましい。
間隔が低すぎると、釘打ちの位置を誤った場合に、空間内に突き出た釘が発熱体(温水パイプやコードヒータ)に突き刺さるおそれがある。一方、間隔が高すぎると、均熱板の放熱面から端部までの距離が長くなり、根太の部分で床面に熱が伝わり難くなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る床暖房装置の構造を示す図であり、図1(A)は平面図、図1(B)はI−I断面図である。
図2は、図1の床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
床暖房装置1は、図1(B)に示すように、凹状に折り曲がった形の均熱板3を備える。均熱板3は、例えば、厚さが0.5mmのアルミニウム板で作製される。この均熱板3は、長方形の底壁3aと、底壁3aの各長側辺から立ち上がる2つの側壁3bを備える。各側壁3bの上縁には、外方向に延びる水平部(端部)3cが設けられている。
このような均熱板3は、平板を曲げ加工して作製してもよいが、アルミニウム箔やテープなどで平板と帯板とを接着連結してもよい。
【0020】
底壁3aの内側の面には、黒い塗料(例えば、ペンキ)が塗装されている。このように黒く塗装することにより、底壁3aの輻射率は0.9程度となる。一例として、底壁3aの長さは1800mm、幅は、一般的な根太間の間隔である303mmから根太幅(40mm)を引いた263mmであり、各側壁3bの高さは40mmである。水平部3cの幅は、一般的な根太の幅の半分の、20mmである。
【0021】
均熱板3の底壁3aの上面には、温水パイプ(発熱体)7が蛇行するように配置されている。温水パイプ7は、底壁3aに開けられた貫通孔5から底壁3a上に引き出されて、底壁3aの外周と中央部を、底壁3aの長さ方向に延びるように蛇行する。温水パイプ7の直線部は、アルミニウムテープ9で底壁3aに固定されて、同パイプ7と底壁3aとは接触している。温水パイプ7は、このように底壁3a上を蛇行した後、別の貫通孔5から底壁3aの下に引き出される。温水パイプ7は、伝熱性の高い銅等の金属や樹脂で作製され、一例として、外径は、9.5mmである。
【0022】
この床暖房装置1を敷設した状態を、図2を参照して説明する。
床暖房装置1は、均熱板3の各水平部3cを、隣り合う根太60に引っ掛けて、根太間に挿入される。そして、根太60の長さ方向に、床暖房装置1を並べて挿入していく。すると、1つの根太60の上面は、根太60の幅方向に隣り合う2つの床暖房装置1、1´の水平部3c、3c´で覆われる。
【0023】
こうして根太60上に床暖房装置1が敷き詰められた後、まず、下地合板70を根太60上(均熱板の水平部3c上)に置いて、下地合板70を敷き詰める。その後、仕上げ材80を下地合板70上に敷き詰め、根太60の部分で、仕上げ材80を釘81で下地合板70及び根太60に固定する。下地合板70や仕上げ材80は、各々一般的な厚さ12mmのものを使用できる。
その後、隣り合う床暖房装置1の温水パイプ7を連結する。
【0024】
このように床暖房装置1を敷設すると、図2に示すように、均熱板の底壁3aと下地合板70の裏面の間に空間Sが開く。空間Sの高さは、均熱板の側壁3bの高さと同じ40mmである。
【0025】
温水パイプ7に温水(一例で60℃又は80℃)が供給されると、温水パイプ7が発熱する。均熱板の底壁3aは、上述のように黒く塗装されて、輻射率の高い放熱面となっているため、温水パイプ7から発せられた熱は底壁3a全体に広がるとともに、底壁3aから空間S内に輻射される。輻射された熱は、空間Sの上方の床材70の下面に伝えられる。したがって、空間S上方の床材の下面全面を均等に暖めることができる。
【0026】
また、均熱板の水平部3cにも、温水パイプ7で暖められた底壁3aから、各側壁3bを伝って熱が伝わる。この水平部3cは、図2に示すように根太60の上面で床材70の下面と接触している。そして、根太60の部分においては、熱が直接水平部3cから床材70、80の下面に伝えられている。
【0027】
このように、床面の全面(床暖房装置1の上方の部分及び根太60の上方の部分)を加熱することができ、床表面の温度ムラが小さくなる。
【0028】
また、均熱板の底壁3aの裏側の面に、断熱材11を配置してもよい。断熱材11は、例えば発泡ポリスチレン等で作製される。断熱材11の寸法は、底壁3aの寸法と等しい。断熱材11の厚さは、例えば、50mmである。断熱材11を配置することにより、温水パイプ7から発する熱は主に上方の空間Sに向かうため、熱効率がよくなる。
なお、断熱材11は、予め均熱板の底壁3aの下面に貼り付けておいてもよい。
【0029】
また、この床暖房装置1は、仕上げ材80を根太に釘打ちする際に、図2の破線で示すように誤って釘81´が根太60から外れても、釘81´は空間S内に突き出ることになる。このため、温水パイプ7を釘81で傷つけることがないという利点もある。
さらに、床暖房装置1を敷設する作業は、均熱板の各水平部3cを根太60に引っ掛けるだけでよく、簡単な作業でよいという利点もある。また、図5に示した従来式の床暖房装置110は、同装置を根太に固定するための押さえ板が必要であったが、本発明の装置ではこのような押さえ板は不要になる。
【0030】
さらに、図5の暖房装置のように、温水パイプを支持するマット基材(図5の符号111)が不要になり、材料費や成形費が削減され、コストダウンが図れる。
【0031】
なお、空間Sの高さ(側壁3bの高さ)は、37mm(パイプ7の外径10mm+パイプ上と床材下面との間隔27mm)以上が好ましく、可能な限り低いほうが好ましい。高さが低すぎると、釘打ちの位置を誤った場合に、空間S内に突き出た釘81が温水パイプ7に突き刺さるおそれがある。一方、側壁3bの高さが高すぎると、放熱面(均熱板の底壁3a)から水平部3cまでの距離が長くなり、底壁3aから水平部3cへ熱が伝わり難くなる。すると、根太60の部分で床面に熱が伝わり難くなる。
【0032】
なお、この例では、均熱板3を黒く塗装することで輻射率を上げたが、均熱板3の輻射率を高くするには、他に、輻射率の高い材料(例えば、紙や銅(粗面)など)で均熱板を作製する、均熱板表面を輻射率の高い形状(例えば、波うち状や凹凸状など)とするなどの方法がある。
また、この例では、発熱体として温水パイプ7を使用したが、コードヒータを使用してもよい。また、均熱板の代わりに面状の発熱体を使用することもできる。面状の発熱体としては、例えば、面状ヒータや、カーボン面状発熱体等を挙げることができる。
【0033】
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る床暖房装置を示す図であり、図3(A)は床暖房装置の断面図、図3(B)は床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
この例の床暖房装置21は、下地合板上70に敷設するタイプである。図3(B)に示すように、下地合板70は、根太60上に敷き詰められている。また、下地合板70の下方の、根太と根太との間には断熱材90が挿入されている。
【0034】
この床暖房装置21は、図1の床暖房装置と同様に、均熱板23と温水パイプ27を有するが、さらに、仕上げ材70を支持するための小根太31を備えている。
図3(A)に示すように、この床暖房装置21の均熱板23も、凹状に折り曲がった形であり、長方形の底壁23aと、底壁23aの各長側辺から立ち上がる2つの側壁23bを備える。底壁23aには、温水パイプ27が配設されて、アルミニウムテープ29で底壁23aに固定されている。一方の側壁23bの上縁には、外方向に延びる水平部(端部)23cが設けられている。この側壁23bと水平部23cの角に、小根太31が固定されている。底壁23aの内側の面は黒く塗装されている。水平部23cの幅と小根太31の幅は等しく、一例で、45mmである。また、側壁23bの高さと小根太31の高さは等しく、一例で、12mmである。
【0035】
この床暖房装置21を敷設する際は、図3(B)に示すように、まず、下地合板70上に床暖房装置21、21´を敷き詰める。ここで、床暖房装置21、21´等は、ある程度の大きさまで予め一体化されていてもよい。そして、小根太31の部分で、釘71等で床暖房装置21を下地合板70に固定する。次に、仕上げ材80を床暖房装置21上に敷き詰める。そして、仕上げ材80を、床暖房装置21の小根太31の部分に釘81で固定する。
【0036】
この床暖房装置21においても、温水パイプ27からの熱が均熱板23の輻射面で輻射されて仕上げ材80の下面を加熱し、小根太31の部分では、水平部23cが温水パイプ27から伝熱されて加熱される。これにより、床面上を均一に暖房することができる。
【0037】
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
この例の床暖房装置41も、下地合板70上に敷設するタイプである。
この床暖房装置41も、均熱板43と温水パイプ47を有し、さらに、仕上げ材80を支持する小根太51を備える。なお、均熱板43と小根太51は別物である。
【0038】
図4に示すように、この床暖房装置41の均熱板43は、長方形の平板状である。均熱板43の上面は、黒く塗装されている。均熱板43の寸法は、一例で、長さが1800mm、幅が3000mmである。均熱板43の上面には、温水パイプ47が蛇行するように配設されて、アルミニウムテープ49等で均熱板43に固定されている。均熱板43の長さ方向に延びる温水パイプ47の部分は均等な間隔Pで配置されている。
小根太51は、例えば、木製の本体の表面を、伝熱性の高いアルミニウム箔等で巻いたものを使用できる。小根太51の高さは、一例で、12mmである。
【0039】
この床暖房装置41を敷設する際は、図に示すように、まず、下地合板70上に均熱板43を敷き詰める。そして、仕上げ材80の幅に合わせて、床暖房装置41の温水パイプ47間に、小根太51を配置する。例えば、図4(A)に示すように仕上げ材80の幅W1が広い場合は、中に3つの温水パイプを47挟んで、小根太51を配置する。そして、小根太51の部分で、釘等により小根太51及び床暖房装置41を下地合板70上に固定する。その後、小根太51の上方で、仕上げ材80を幅方向に連結し、同部で、仕上げ材80を釘で小根太51に固定する。
一方、図4(C)に示すように仕上げ材80の幅W2が狭い場合は、中に2つの温水パイプ47を挟んで、小根太51を配置する。そして、同様に、小根太51及び床暖房装置41を下地合板70上に固定する。その後、同様に仕上げ材80を連結して小根太51に固定する。
【0040】
この例の床暖房装置41を敷設する際は、予め適宜な枚数の均熱板43と小根太51を用意しておく。そして現場の寸法に合わせて、均熱板43を敷き詰めた後、小根太51を仕上げ材80の幅に合わせて敷設する。小根太51の表面はアルミニウム箔で巻かれて伝熱製の高い面となっているため、均熱板43から小根太51に熱が伝わりやすい。このため、熱が均熱板43から小根太51の表面を伝って、小根太51の上方の床材80に伝わり、小根太上方の部分を加熱することができ、床表面の温度ムラが小さくなる。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、この床暖房装置は、床材の釘打ちの際に、釘が誤って根太から外れても温水パイプを傷つける心配がなく、施工性を向上させた床暖房装置を提供できる。また、基材マットが不要になるため、コストダウンを図れる。さらに、根太の上方の部分を含む床表面の温度をほぼ均等に暖房でき、温度ムラも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る床暖房装置の構造を示す図であり、図1(A)は平面図、図1(B)はI−I断面図である。
【図2】図1の床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る床暖房装置を示す図であり、図3(A)は床暖房装置の断面図、図3(B)は床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る床暖房装置を敷設した状態を示す断面図である。
【図5】一般的な床暖房装置の構造を示す断面斜視図である。
【符号の説明】
1 床暖房装置 3 均熱板
5 貫通孔 7 温水パイプ
9 アルミニウムテープ 11 断熱材
21 床暖房装置 23 均熱板
27 温水パイプ 29 アルミニウムテープ
31 小根太
41 床暖房装置 43 均熱板
47 温水パイプ 49 アルミニウムテープ
51 小根太
60 根太 70 下地合板
71 釘 80 仕上げ材
81 釘
Claims (10)
- 建物の床材の下に配置された発熱体と、
該発熱体からの伝熱によって加熱され、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する均熱板と、
を具備することを特徴とする床暖房装置。 - 建物の床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する面状の発熱体を具備することを特徴とする床暖房装置。
- 前記放熱面の輻射率が、0.9以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の床暖房装置。
- 前記均熱板又は面状発熱体が建物床支持構造体の根太間に配置され、該均熱板又は面状発熱体の端部が根太上面にまでかかっており、同端部では該均熱板又は面状発熱体が床材下面に接していることを特徴とする請求項1又は2記載の床暖房装置。
- あるピッチで配列され、建物床材の置かれる複数の小根太と、
隣り合う小根太間をつなぐように敷設された、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する均熱板と、
該均熱板の上面に配置された発熱体と、
を具備することを特徴とする床暖房装置。 - あるピッチで配列され、建物床材の置かれる複数の小根太と、
隣り合う小根太間をつなぐように敷設された、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する面状の発熱体と、
を具備することを特徴とする床暖房装置。 - 前記均熱板又は面状発熱体の端部が根太上面にまでかかっており、同端部では該均熱板又は面状発熱体が床材下面に接していることを特徴とする請求項5又は6記載の床暖房装置。
- 任意のピッチで配列可能な、建物床材の置かれる複数の小根太と、
該小根太が置かれる、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する均熱板と、
該均熱板の上面に配置された発熱体と、
を具備することを特徴とする床暖房装置。 - 任意のピッチで配列可能な、建物床材の置かれる複数の複数の小根太と、
該小根太が置かれる、前記床材の下面(裏面)とある間隔を隔てて対面する輻射率の高い放熱面を有する面状の発熱体と、
を具備することを特徴とする床暖房装置。 - 前記床材の下面(裏面)と、前記発熱体上との間隔が27mm以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の床暖房装置。
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Legal Events
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