JPH0622819U - 床暖房パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表層材の全面が均一に発熱する耐久性に優れ
た床暖房パネルを提供する。 【構成】 表層材１、均熱板２、面ヒーター３および基
材合板４を積層一体化した床暖房パネルにおいて、均熱
板２を面ヒーター３よりも大きく表層材１と略同一の面
積を有するものとし、表層材１とともに基材合板４の縁
部に取付固定している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、住宅用の建材および暖房設備としての床暖房パネルに関するもの である。さらに詳しくは、この考案は、パネル表面全体を発熱させることのでき る新しい床暖房パネルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、室内暖房システムの一つとして、たとえば図４にその断面図を例示 したようなヒーター内蔵型の床暖房パネルが知られている。 この床暖房パネル（ア）の場合には、たとえば表面化粧を施した表層材（イ） と、断熱性に優れた基材合板（ウ）とからなるパネル本体の内部に、鉄板製等の 均熱板（エ）と電熱式ヒーター（オ）を接着して内蔵している。

【０００３】 この床暖房パネル（ア）は、床暖房施工に要する部材を積層一体化した構造か らなるため、個々のパネルを接合させて床面を施工することによって、任意の広 さの床暖房システムを完成することができるようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図４に例示したような従来の床暖房パネル（ア）の場合には、 表層材（イ）と基材合板（ウ）とを各々の縁部において貼り合わせる構造からな るため、均熱板（エ）をパネルの全面に広げることができなかった。このため、 ヒーター（オ）の熱は、均熱板（エ）の位置する表層材（イ）の領域にのみ伝わ り、表層材（イ）の端縁面は非発熱領域（カ）となっていた。しかも、このよう な床暖房パネル（ア）を敷き合わせた場合には、図５に例示したように、互いの 非発熱領域（カ）が当接するため、床面全体を均一に発熱させることができなか った。

【０００５】 この考案は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来の床暖房パ ネルの欠点を解消し、表層材の全面が均一に発熱する床暖房パネルを提供するこ とを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記の課題を解決するものとして、表層材、均熱板、面ヒーター および基材合板を積層一体化した床暖房パネルにおいて、均熱板を面ヒーターよ りも大きく表層材と略同一の面積を有するものとし、表層材とともに基材合板の 縁部に取付固定していることを特徴とする床暖房パネルを提供する。

【０００７】

【作用】

この考案の床暖房パネルは、表層材と均熱板が略同一の面積を有しており、し かも均熱板はビスによって表層材の裏面に直接固定されている。このため、均熱 板の下方に位置するヒーターの熱は、均熱板を介して表層材の全面に効率よく行 き渡る。また、従来製品のように均熱板とヒーターを接着一体化する必要もない ため、ヒーターの断線等も生じない。

【０００８】

【実施例】

以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この考案の床暖房パネルについて さらに詳しく説明する。 図１は、この考案の床暖房パネルの一実施例を示した分解断面図である。 この床暖房パネルは、表層材（１）、均熱板（２）、面ヒーター（３）および 基材合板（４）とを積層一体化した構造からなってる。均熱板（２）は、表層材 （１）と略同一の面積を有しており、表層材（１）、均熱板（２）および基材合 板（４）の各々の両端縁面は同一線上に位置している。

【０００９】 表層材（１）と均熱板（２）とには、同一位置に各々、ビス穴（５）とビス用 ネジ穴（６）が形成されており、表層材（１）と均熱板（２）は両端をビス（７ ）によって固定されている。また、均熱板（２）の裏側には、そのビス用ネジ穴 （６）と同一位置に突起部（８）を有しており、この突起部（８）を基材合板（ ４）の凹部（９）に挿入することによって、表層材（１）、均熱板（２）および 基材合板（４）を正確に位置合わせした状態で接着一体化できるようになってい る。

【００１０】 ただし、金属性の均熱板（２）と、木質材の表層材（１）および基材合板（３ ）とは、各々、熱に対する伸縮性が異なるために、これらを直接貼り合わせると 、接着面に負荷がかかり、特に、均熱板（２）と基材合板（４）の接着面が剥離 する恐れがある。そのため、この考案の床暖房パネルにおいては、均熱板（２） と、この均熱板（２）が当接する基材合板（４）の表面を、たとえば図２にその 分解斜視図を例示したような形状とすることを好ましい態様としている。すなわ ち、この図２に例示した均熱板（２）は、その両側に複数の切欠部（１０）を有 しており、一方、基材合板（４）の表面には、上記切欠部（１０）と対応する突 起面（１１）が形成されていて、均熱板（２）と基材合板（４）とを重ね合わせ ると、切欠部（１０）に突起面（１１）が挿入されるようになる。そのため、図 ３にその側面図を示したように、基材合板（４）の突起面（１１）と表層材（１ ）を貼り合わせることによって、均熱板（２）と基材合板（４）とを接着するこ となしに、これらの各部材を積層一体化することができる。

【００１１】 もちろんこの考案は以上の例によって限定されるものでなく、細部の構成等に ついては様々な態様が可能であることは言うまでもない。

【００１２】

【考案の効果】

以上詳しく説明した通り、この考案によって、表層材の全面が均一に発熱する 耐久性に優れた床暖房パネルが提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の床暖房パネルの一実施例を示した分
解断面図である。

【図２】この考案の床暖房パネルに用いることのできる
均熱板と基材合板を例示した分解斜視図である。

【図３】この考案の床暖房パネルを例示した側面図であ
る。

【図４】従来の床暖房パネルを例示した断面図である。

【図５】従来の床暖房パネルの接合例を示した要部断面
図である。

【符号の説明】

１ 表層材 ２ 均熱板 ３ 面ヒーター ４ 基材合板 ５ ビス穴 ６ ビス用ネジ穴 ７ ビス ８ 突起部 ９ 凹部 １０ 切欠部 １１ 突起面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表層材、均熱板、面ヒーターおよび基材
   合板を積層一体化した床暖房パネルにおいて、均熱板を
   面ヒーターよりも大きく表層材と略同一の面積を有する
   ものとし、表層材とともに基材合板の縁部に取付固定し
   ていることを特徴とする床暖房パネル。