JP2005053995A - 成形体製造方法及び成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を用い上記酸・酸由来基含有重合体の溶融状態において揮発分除去を行って成形体を製造することよりなる成形体製造方法であって、上記酸・酸由来基含有重合体は、式CF2=CF−O−(CF2CFY1−O)n−(CFY2)m−A(式中、Y1は、F、Cl、Br、I又はパーフルオロアルキル基を表す。nは、0〜3の整数を表し、Y2は、F、Cl、Br、又はIを表す。mは、1〜5の整数を表し、Aは、−SO2X又は−COZを表す。Xは、F、Cl、Br、I、−NR1R2、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/Lを表す。)で表される酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルを重合して得られる含フッ素重合体である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形体製造方法及び成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
−SO2F基を有する含フッ素ビニルエーテルを共重合して得られるスルホン酸型官能基含有含フッ素共重合体は、−SO2F基をプロトン伝導性基に変換することによりイオン交換膜や電解質膜として有用であることが知られているが、重合生成物に含まれる未反応の単量体、重合溶媒等の不要な揮発成分を予め除去して精製する必要がある。
【0003】
重合生成物に含まれる揮発分を除去する方法の一つとして、一般に、ベント部を有するベント型押出機内で加熱溶融した重合生成物に不活性ガスや水等の揮発助剤を圧入して混練したのち減圧状態で揮発分を除去する脱揮を行う方法が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4及び特許文献5参照。)。
【0004】
ベント型押出機を用いた脱揮は一般に熱可塑性樹脂に適用し得るとされ、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン等のほか、(メタ)アクリル酸及びそのエステル、酢酸ビニル等のビニルエステル類等も挙げられている(例えば、特許文献4参照。)。しかしながら、押出機内における処理条件は、高温で高剪断力が加えられることから、樹脂の劣化を招きかねない問題があった(例えば、特許文献4参照。)。
【0005】
樹脂の変質を逆に活かし、真空口を有する二軸スクリュー押出機を用いて充分に混合し高剪断力を加えることにより、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン〔HFP〕共重合体主鎖中におけるHFP−HFP結合を切断してこの不安定な結合を減じる方法が提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
【0006】
脱揮処理領域を含む二軸スクリュー押出機を用いて樹脂を改質する方法としては、また、含フッ素重合体の主鎖中のみならず末端の不安定基をも安定化する方法が開示されている(例えば、特許文献7及び特許文献8参照。)。
【0007】
スルホン酸型官能基含有含フッ素共重合体は、プロトン伝導性能向上のために−SO2F基の含有率を維持する必要があり、重合生成物の精製にベント型押出機を用いることは従来到底考えられなかった。
【0008】
スルホン酸型官能基含有含フッ素共重合体の重合生成物の精製方法としては、−SO2F基を保持するため、従来、溶液重合による生成物にメタノールやCFCl2CH3を加えて凝集し洗浄・乾燥する方法(例えば、特許文献9、特許文献10及び特許文献11参照。)、溶液重合による生成物から減圧下に溶媒等を除去する方法(例えば、特許文献12及び特許文献13参照。)、溶剤を用いて洗浄する方法(例えば、特許文献14及び特許文献15参照。)等が採用されてきた。
【0009】
しかしながら、これらの精製方法は、高温で揮発する成分の除去が不充分であるので製膜に際し端切れや厚みの班、表面の荒れ等の不具合や共重合体のロスを生じる問題、溶剤を用いた精製方法は、環境面で好ましくなく、洗浄工程を要し、精製後に除去する溶剤が必要である点で効率的でない問題、また、電解質膜等を得るためには精製後乾燥した重合体粉末を押出機に投入して製膜することとなり工程が煩雑である問題があった。
【0010】
【特許文献1】
特開平6−262667号公報
【特許文献2】
特開平8−207118号公報
【特許文献3】
特開平11−292921号公報
【特許文献4】
特開2000−143721号公報(第1頁)
【特許文献5】
特開2000−309019号公報
【特許文献6】
米国特許第4626587号明細書
【特許文献7】
特開2000−198813号公報
【特許文献8】
特開2002−249585号公報
【特許文献9】
特開平6−199958号公報(第4頁)
【特許文献10】
特開平6−234816号公報(第4頁)
【特許文献11】
特開平7−145207号公報(第4頁)
【特許文献12】
特開平6−322034号公報(第5頁)
【特許文献13】
特開平11−35638号公報(第4頁)
【特許文献14】
特開平7−252322号公報(第7頁)
【特許文献15】
特開2000−309653号公報(第3頁)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記現状に鑑み、揮発分除去に際し−SO2F基等の酸・酸由来基の含有率や分子量の低減を抑え、工程簡便化が可能な成形体製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を用い上記酸・酸由来基含有重合体の溶融状態において揮発分除去を行って成形体を製造することよりなる成形体製造方法であって、上記酸・酸由来基含有重合体は、酸・酸由来基(p)を有している重合体であり、上記酸・酸由来基(p)は、−SO2X又は−COZ1(Xは、F、Cl、Br、I、−NR1R2、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/Lを表す。Z1は、−NR7R8、−ONR9R10R11R12又は−OM2 1/Lを表す。R1、R2、R7及びR8は、同一又は異なって、水素原子、アルカリ金属、アルキル基若しくはスルホニル含有基を表す。R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。M1及びM2は、同一又は異なって、L価の金属を表す。)で表される基であることを特徴とする成形体製造方法(以下、本発明の成形体製造方法(1)ということがある。)である。
【0013】
本発明は、酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を用い上記酸・酸由来基含有重合体の溶融状態において揮発分除去を行って成形体を製造することよりなる成形体製造方法であって、上記酸・酸由来基含有重合体は、酸・酸由来基を有している含フッ素重合体であり、上記酸・酸由来基は、−SO2X又は−COZ(Xは、F、Cl、Br、I、−NR1R2、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/Lを表す。Zは、−NR7R8、−OH、−ONR9R10R11R12、−OM2 1/L又は−OR13を表す。R1、R2、R7及びR8は、同一又は異なって、水素原子、アルカリ金属、アルキル基若しくはスルホニル含有基を表す。R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。M1及びM2は、同一又は異なって、L価の金属を表す。R13は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される基であることを特徴とする成形体製造方法(以下、本発明の成形体製造方法(2)ということがある。)である。
【0014】
本発明は、酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を用い上記酸・酸由来基含有重合体の溶融状態において揮発分除去を行って成形体を製造することよりなる成形体製造方法であって、上記酸・酸由来基含有重合体は、下記一般式(I)
CF2=CF−O−(CF2CFY1−O)n−(CFY2)m−A (I)
(式中、Y1は、F、Cl、Br、I又はパーフルオロアルキル基を表す。nは、0〜3の整数を表し、n個のY1は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。Y2は、F、Cl、Br又はIを表す。mは、1〜5の整数を表し、m個のY2は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。Aは、−SO2X又は−COZを表す。Xは、F、Cl、Br、I、−NR1R2、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/Lを表す。Zは、−NR7R8、−OH、−ONR9R10R11R12、−OM2 1/L又は−OR13を表す。R1、R2、R7及びR8は、同一又は異なって、水素原子、アルカリ金属、アルキル基若しくはスルホニル含有基を表す。R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。M1及びM2は、同一又は異なって、L価の金属を表す。R13は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルを重合して得られる含フッ素重合体であることを特徴とする成形体製造方法(以下、本発明の成形体製造方法(3)ということがある。)である。
【0015】
本発明は、上記成形体製造方法により製造した成形体であって、上記成形体は、ペレット又はフィルムであることを特徴とする成形体である。
以下に本発明を詳細に説明する。
【0016】
本発明の成形体製造方法は、酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を用い上記酸・酸由来基含有重合体の溶融状態において揮発分除去を行って成形体を製造することよりなるものである。
本明細書において、(1)、(2)及び(3)を付すことなく単に本発明の「成形体製造方法」というときは、上述の本発明の成形体製造方法(1)、本発明の成形体製造方法(2)又は本発明の成形体製造方法(3)の何れをも含み得る概念を指す。
【0017】
本発明の成形体製造方法において、上記酸・酸由来基含有重合体は、溶融状態において揮発分除去を行わせるため、熱可塑性であるものである。
【0018】
上記酸・酸由来基含有重合体は、酸・酸由来基を有している重合体である。本明細書において、上記「酸・酸由来基」は、酸基と上記酸基から誘導される基とを含む概念である。本明細書において、上記「酸基」は、スルホン酸基及びカルボキシル基である。上記酸基から誘導される基としては、上記酸基をアミド化したもの、上記酸基に塩を形成させたもの等が挙げられ、更に、スルホン酸基の場合、ハロスルホニル基も挙げられ、カルボキシル基の場合、アルコキシカルボニル基も挙げられる。本発明を好適に適用することができる酸・酸由来基については、以下に述べる。
【0019】
本発明の成形体製造方法(1)において、上記酸・酸由来基は、−SO2X又は−COZ1(Xは、F、Cl、Br、I、−NR1R2、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/Lを表す。Z1は、−NR7R8、−ONR9R10R11R12又は−OM2 1/Lを表す。R1、R2、R7及びR8は、同一又は異なって、水素原子、アルカリ金属、アルキル基若しくはスルホニル含有基を表す。R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。M1及びM2は、同一又は異なって、L価の金属を表す。)で表される基である。
【0020】
本明細書において、本発明の成形体製造方法(1)における上記酸・酸由来基は、「酸・酸由来基(p)」という。本明細書において、(p)を付すことなく単に「酸・酸由来基」というときは、別の説明を付さない限り、本発明の成形体製造方法(2)及び本発明の成形体製造方法(3)における酸・酸由来基を指すが、この酸・酸由来基は上記酸・酸由来基(p)を含むものである。
【0021】
上記酸・酸由来基(p)である−SO2X又は−COZ1において、上記R1、R2、R7及びR8のアルカリ金属としては特に限定されず、例えば、Li、Na、K、Cs等が挙げられる。
上記R1、R2、R7及びR8のアルキル基としては特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基等の炭素数1〜4のアルキル基等が挙げられ、ハロゲン原子により置換されていてもよい。
上記R1、R2、R7及びR8のスルホニル含有基は、スルホニル基を有する含フッ素アルキル基であり、例えば、末端に置換基を有していてもよい含フッ素アルキルスルホニル基等が挙げられ、上記含フッ素アルキルスルホニル基としては、例えば、−SO2Rf 1Z2(Rf 1は、含フッ素アルキレン基を表し、Z2は、有機基を表す。)等が挙げられる。上記有機基としては、例えば、−SO2Fが挙げられ、−SO2(NR6SO2Rf 1SO2)kNR6SO2−(kは、1以上の整数を表し、R6は、R2、R3、R4又はR5であり、Rf 1は、上記と同じ。)のように無限につながっていてもよく、例えば、−SO2(NR6SO2Rf 1SO2)kNR6SO2F(kは、1以上、100以下の整数を表す。R6及びRf 1は、上記と同じ。)であってもよい。
【0022】
上記−SO2X又は−COZ1において、上記R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11及びR12のアルキル基としては特に限定されず、例えば、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基であってよく、このようなアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
【0023】
上記−SO2X又は−COZ1において、上記M1及びM2のL価の金属は、周期表の1族、2族、4族、8族、11族、12族又は13族に属する金属である。上記L価の金属としては特に限定されず、例えば、周期表の1族として、Li、Na、K、Cs等が挙げられ、周期表の2族として、Mg、Ca等が挙げられ、周期表の4族として、Al等が挙げられ、周期表の8族として、Fe等が挙げられ、周期表の11族として、Cu、Ag等が挙げられ、周期表の12族として、Zn等が挙げられ、周期表の13族として、Zr等が挙げられる。上記炭素数1〜4のアルキル基としては特に限定されないが、直鎖アルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
【0024】
上記酸・酸由来基(p)としては、−SO2X(Xは、上記と同じ。)が好ましい。上記Xとしては、F、Cl、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/L(R3、R4、R5、R6及びM1は、上記と同じ。)が好ましく、F、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/L(R3、R4、R5、R6及びM1は、上記と同じ。)がより好ましく、Fが更に好ましい。
【0025】
本発明の成形体製造方法(1)において、酸・酸由来基含有重合体は、上記酸・酸由来基(p)を有している重合体(以下、「酸・酸由来基含有重合体(1)」ということがある。)である。上記酸・酸由来基含有重合体(1)は、上記酸・酸由来基(p)を有している重合体であれば特に限定されないが、通常、上記酸・酸由来基(p)を側鎖末端に有している重合体である。上記酸・酸由来基(p)を末端に有している側鎖は、重合体1分子あたり1個又は2個以上であってよい。
【0026】
上記酸・酸由来基含有重合体(1)における酸・酸由来基(p)は、酸・酸由来基(p)を有する単量体を共重合させて導入したものであってもよいし、別の官能基を有する単量体を共重合させて重合体に導入した上記別の官能基を重合後に化学変化させることにより導入したものであってもよい。
【0027】
上記酸・酸由来基含有重合体(1)としては特に限定されないが、エチレン性モノマー1種又は2種以上の重合体であって上記酸・酸由来基(p)を導入したものが好ましい。上記酸・酸由来基含有重合体(1)がエチレン性モノマーの重合体である場合、上記酸・酸由来基(p)は、上記酸・酸由来基(p)を有する単量体を重合させることにより導入することが好ましい。
上記酸・酸由来基(p)を有する単量体としては、上記酸・酸由来基(p)を有するビニルエーテルが好ましく、後述の一般式(I)で表される酸・酸由来型基含有パーハロビニルエーテルがより好ましい。
【0028】
上記酸・酸由来基含有重合体(1)は、上記酸・酸由来基(p)を有する単量体を重合させたものである場合、得られる重合体の強度の点で、更に、上記酸・酸由来基(p)を有しないエチレン性モノマーをも重合させたものが好ましく、後述の一般式(I)で表される酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルとエチレン性モノマーとを重合して得られる2元以上の共重合体がより好ましい。
【0029】
上記酸・酸由来基含有重合体(1)を得るためのエチレン性モノマーとしては特に限定されず、例えば、エチレン、プロピレン等のオレフィン;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;(メタ)アクリル酸及びそのエステル;(メタ)アクリロニトリル;酢酸ビニル等のビニルエステル;アルキルビニルエーテル等のビニルエーテル等が挙げられる。
【0030】
上記エチレン性モノマーとしては、得られる酸・酸由来基含有重合体(1)が耐熱性等の特性を有する点で、後述のフッ素含有エチレン性モノマーを用いることが好ましく、フッ素含有エチレン性モノマーを用いる場合、上記酸・酸由来基(p)を有する単量体としては、後述の一般式(I)で表される酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルが好ましい。
上記酸・酸由来基含有重合体(1)としては、耐熱性等の特性を有する点で、含フッ素重合体が好ましい。本明細書において、「含フッ素重合体」は、炭素原子に結合しているフッ素原子を有している重合体である。上記酸・酸由来基含有重合体(1)は、含フッ素重合体である場合、上記フッ素含有エチレン性モノマー及び/又は酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルを重合することにより得ることができる。
【0031】
本発明の成形体製造方法(2)において、酸・酸由来基は、−SO2X又は−COZ(Xは、F、Cl、Br、I、−NR1R2、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/Lを表す。Zは、−NR7R8、−OH、−ONR9R10R11R12、−OM2 1/L又は−OR13を表す。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、M1及びM2は、上記と同じ。R13は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される基である。
【0032】
上記R13のアルキル基としては特に限定されず、例えば、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基であってよく、このようなアルキル基としては、例えば、−CH3、−C2H5、−C3H7、−CH(CH3)2、等が挙げられる。上記アルキル基は、ハロゲン原子により置換されていてもよい。
【0033】
本発明の成形体製造方法(2)における酸・酸由来基としては、−SO2X又は−COOR13(X及びR13は、上記と同じ。)が好ましく、−SO2Xがより好ましい。上記Xとしては、F、Cl、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/L(R3、R4、R5、R6及びM1は、上記と同じ。)が好ましく、F、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/L(R3、R4、R5、R6及びM1は、上記と同じ。)がより好ましく、Fが更に好ましい。
【0034】
本発明の成形体製造方法(2)において、酸・酸由来基含有重合体は、上記酸・酸由来基を有している含フッ素重合体(以下、「酸・酸由来基含有重合体(2)」ということがある。)である。上記酸・酸由来基含有重合体(2)は、上記酸・酸由来基を有している含フッ素重合体であれば特に限定されないが、通常、上記酸・酸由来基を側鎖末端に有している含フッ素重合体である。上記酸・酸由来基を末端に有している側鎖は、重合体1分子あたり1個又は2個以上であってよい。
【0035】
上記酸・酸由来基含有重合体(2)における酸・酸由来基は、酸・酸由来基を有する単量体を共重合させて導入したものが好ましい。上記酸・酸由来基を有する単量体としては、上記酸・酸由来基を有するビニルエーテルが好ましく、後述の一般式(I)で表される酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルがより好ましい。
【0036】
上記酸・酸由来基含有重合体(2)は、上記酸・酸由来基を有する単量体を重合させたものである場合、得られる重合体の強度の点で、更に、上記酸・酸由来基を有しないエチレン性モノマーをも重合させたものが好ましく、一般式(I)で表される酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルとエチレン性モノマーとを重合して得られる2元以上の共重合体がより好ましい。上記エチレン性モノマーとしては、含フッ素重合体としての性能を高める点で、後述のフッ素含有エチレン性モノマーが好ましい。
【0037】
本発明の成形体製造方法(3)において、酸・酸由来基含有重合体は、下記一般式(I)
CF2=CF−O−(CF2CFY1−O)n−(CFY2)m−A (I)
(式中、Y1は、F、Cl、Br、I又はパーフルオロアルキル基を表す。nは、0〜3の整数を表し、n個のY1は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。Y2は、F、Cl、Br又はIを表す。mは、1〜5の整数を表し、m個のY2は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。Aは、−SO2X又は−COZを表す。X及びZは、上記と同じ。)で表される酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルを重合して得られる含フッ素重合体(以下、「酸・酸由来基含有重合体(3)」ということがある。)である。
【0038】
上記一般式(I)におけるAは、上記酸・酸由来基含有重合体(2)が有する酸・酸由来基と同じである。上記一般式(I)におけるAは、例えば−COOHのように重合で用いる開始剤や重合方法によって変化し得る基を含むが、上記Aが重合により変化した基も、酸・酸由来基について上述した「酸基と上記酸基から誘導される基」に含まれるものであり、本明細書において、重合して得られる酸・酸由来基含有重合体(3)が有する上記Aに由来する基は、上記酸・酸由来基含有重合体(3)が有する酸・酸由来基である。
【0039】
上記一般式(I)におけるnは、好ましくは、0又は1であり、より好ましくは、0である。
上記一般式(I)におけるmは、1〜5の整数を表す。好ましくは、1であり、より好ましくは、2である。
【0040】
上記一般式(I)におけるY1は、F、Cl、Br、I又はパーフルオロアルキル基を表し、n個のY1は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記一般式(I)におけるY2は、F、Cl、Br又はIを表し、m個のY2は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記Y1のハロゲン、Y2のハロゲン、及び、−SO2XにおけるXのハロゲンのうち少なくとも2つは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。上記Y1及びY2のハロゲンとしては、Fが好ましい。上記Y1のパーフルオロアルキル基としては特に限定されず、例えば、−CF3、−C2F5等が挙げられる。上記一般式(I)において、Y1としては、パーフルオロアルキル基が好ましく、−CF3がより好ましく、Y2としては、Fが好ましい。
【0041】
本発明において、上記酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルとしては、上記一般式(I)におけるY1が−CF3、Y2がF、nが0又は1、mが2であるものが好ましく、Aとしては、本発明の成形体製造方法(2)における酸・酸由来基と同様に好ましいものが挙げられる。
【0042】
本明細書において、(1)、(2)及び(3)を付すことなく単に「酸・酸由来基含有重合体」というときは、上述の酸・酸由来基を有する重合体であり、上述の酸・酸由来基含有重合体(1)、酸・酸由来基含有重合体(2)又は酸・酸由来基含有重合体(3)の何れをも含み得る概念を指す。
【0043】
以下、本発明の成形体製造方法(1)、本発明の成形体製造方法(2)及び本発明の成形体製造方法(3)に共通する事項に関し、本発明の成形体製造方法について説明する。
【0044】
上記酸・酸由来基含有重合体として、含フッ素重合体は、上記酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルを用いる場合、通常、上記酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルと共重合可能なモノマーをも共重合させたものであり、上記酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルとエチレン性モノマーとを重合して得られる2元以上の共重合体であることが好ましい。上記2元以上の共重合体とは、上記酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルを少なくとも1種、上記エチレン性モノマーを少なくとも1種用いて得られるものである。本明細書において、上記エチレン性モノマーは、ビニル基を有するものであれば特に限定されないが、上記酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルとは異なるものである。
【0045】
上記エチレン性モノマーとしては、フッ素原子を有するフッ素含有エチレン性モノマー、フッ素原子を有しないフッ素非含有エチレン性モノマーが挙げられ、上記フッ素含有エチレン性モノマーとしては特に限定されず、例えば、下記一般式
CF2=CFRf 2
(式中、Rf 2は、F、Cl、−Rf 3又は−ORf 3を表し、Rf 3は、炭素数1〜9のエーテル酸素を有していてもよい直鎖状又は分岐状のフルオロアルキル基を表す。)で表されるハロエチレン性モノマー、下記一般式
CHY3=CFY4
(式中、Y3は、H又はFを表し、Y4は、H、F、Cl、−Rf 4又は−ORf 4を表す。Rf 4は、炭素数1〜9のエーテル酸素を有していてもよい直鎖状又は分岐状のフルオロアルキル基を表す。)で表される水素含有フルオロエチレン性モノマー等が挙げられる。
【0046】
上記フッ素非含有エチレン性モノマーとしては特に限定されず、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン等が挙げられる。
上記エチレン性モノマーは、CF2=CF2、CH2=CF2、CF2=CFCl、CF2=CFH、CH2=CFH、CF2=CFCF3、及び、CF2=CF−ORf 5(式中、Rf 5は、炭素数1〜9のフルオロアルキル基又は炭素数1〜9のフルオロポリエーテル基を表す。)で表されるフルオロビニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。上記フルオロビニルエーテルは、Rf 5の炭素数が1〜3のパーフルオロアルキル基であることが好ましい。
【0047】
上記エチレン性モノマーは、パーハロエチレン性単量体、特にパーフルオロエチレン性モノマーであることが好ましく、CF2=CF2であることがより好ましい。上記エチレン性モノマーとしては、1種又は2種以上を用いることができ、上記エチレン性モノマーを2種以上用いる場合、フッ素含有エチレン性モノマーとフッ素非含有エチレン性モノマーとを用いてもよい。
【0048】
上記含フッ素重合体は、種々の機能を有するものとするために、含フッ素重合体としての基本的な性能を損なわない範囲で、上記エチレン性モノマーと上記エチレン性モノマー以外のその他の共重合可能なモノマーとを共重合して得られたものであってもよい。上記その他の共重合可能なモノマーとしては特に限定されず、例えば、重合速度の制御、ポリマー組成の制御、弾性率等の機械的物性の制御、架橋サイトの導入等の目的に応じて共重合可能なモノマーのなかから適宜選択され、ジビニルベンゼン等の不飽和結合を2つ以上有するモノマー、シアノ基を含有するモノマー、カルボキシル基及び/又はカルボキシル基に由来する基を有するモノマー、末端にハロゲン原子を有するモノマー等が挙げられる。
【0049】
上記酸・酸由来基含有重合体を重合する方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができるが、例えば、溶液重合、乳化重合等が挙げられ、なかでも、乳化重合が好ましい。上記重合で用いる重合開始剤の種類や濃度、重合温度、重合圧力は従来公知のものを用いることができる。
【0050】
本発明の成形体製造方法は、酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を用いるものである。上記重合生成物は、通常、重合終了後の液状物に分散している酸・酸由来基含有重合体からなる粒子を凝集して濾取したのち乾燥して得られるものである。上記凝集、濾取及び乾燥の方法としては特に限定されず、例えば、常法を用いることができる。
上記重合体生成物は、酸・酸由来基含有重合体を含み、通常、更に、オリゴマー等の低分子量体、未反応モノマー、副生産物等の不純物、残存する重合溶媒等の揮発性成分をも含む。
【0051】
本発明の成形体製造方法は、上記酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を用い上記酸・酸由来基含有重合体の溶融状態において揮発分除去を行って成形体を製造することよりなるものである。上記揮発分除去は、重合体生成物に含まれる上述の揮発性成分を除去することである。
【0052】
上記酸・酸由来基含有重合体を溶融状態にすることは、押出機を用いて行うことができ、上記揮発分除去は、押出機として脱揮装置を有しているものを用いて行うことが好ましい。押出機における脱揮装置は、バレルに設けたベント孔から脱揮を行うための機構を有しているものであり、上記機構は、通常、ベント孔に真空ポンプをつなぎ減圧下にバレル内の重合生成物から揮発性成分を抜き出して押出機の外部に排出するものである。本明細書において、上記脱揮のためのベント孔を有している押出機を以下、「ベント型押出機」という。
【0053】
本発明において、上記揮発分除去は、ベント型押出機を用いて行うことが好ましい。上記ベント型押出機としては、ベント孔を少なくとも1個有しているものであればよいが、揮発分除去を効率よく行う点で、2〜4個有しているものが好ましい。
【0054】
本発明に用いるベント型押出機としては特に限定されず、一般的なベント型押出機を用いることができる。ベント型押出機は、一般に、投入した樹脂を加熱して溶融状態にする可塑化ゾーンと、バレル内で樹脂を移送させた下流部においてベント孔から脱揮を行う脱揮ゾーンとを有している。本発明に用いるベント型押出機としては、上記可塑化ゾーンと上記脱揮ゾーンとの間にニーディングゾーン(混練部ともいう。)を有しているものが好ましい。上記ベント型押出機は、バレル(シリンダーともいう。)を複数結合することにより、原料供給部、上記可塑化ゾーン、上記ニーディングゾーン、上記脱揮ゾーン及び押出部を構成しており、ベント型押出機に投入した重合生成物は、ベント型押出機の駆動装置によってこの順に移送される。
【0055】
本発明に用いるベント型押出機としては特に限定されず、例えば、多軸型混練機、有効容積率が極めて小さいニーダー等が挙げられるが、セルフクリーニング性が高いものが好ましい。セルフクリーニング性が高いものとしては、スクリュー型押出機が好ましい。上記スクリュー型押出機としては、メルトシール(シールリングともいう。)の設置によりニーディングゾーンの圧力を高め、揮発性成分の分圧を下げることができ、また、滞留時間分布が狭く連続操作が可能である点から、二軸スクリュー型押出機が好ましい。
【0056】
本発明において、上記酸・酸由来基含有重合体を溶融状態にすることは、可塑化ということもあるが、上記酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物をベント型押出機に投入して上記ベント型押出機が有する加熱装置により行うことができる。上記加熱の温度、時間等の条件としては上記酸・酸由来基含有重合体が溶融状態になるのであれば特に限定されないが、用いるベント型押出機が後述のニーディングゾーンを有するものである場合、ニーディングゾーンに移送する前の可塑化ゾーンにおいて溶融状態にすることが好ましい。
上記可塑化ゾーンにおいて、常圧下又は減圧下に揮発性成分の少なくとも一部を留去することが好ましい。この段階で留去しておくと、後の脱揮ゾーンにおける脱揮を充分に行うことができ、全体として効率的に揮発分除去を行うことができる。
【0057】
本発明における揮発分除去は、酸・酸由来基に対して不活性である気体(以下、「不活性気体」ということがある。)をベント型押出機内に導入して行うことが好ましい。上記不活性気体は、用いる酸・酸由来基含有重合体が有している酸・酸由来基に対して不活性である気体であればよく、用いる酸・酸由来基含有重合体に応じて適切な気体を選択する。
【0058】
上記不活性気体は、ベント型押出機内において気体であるものであればよく、ベント型押出機に投入する時点で液体等の気体ではない状態であってもよい。上記不活性気体は、また、ベント型押出機に投入する前に重合生成物に含ませておいてもよいし、重合生成物をベント型押出機内に投入した後に供給してもよいし、両者を併用してもよい。上記不活性気体は、酸・酸由来基含有重合体との混合を充分に行わせるため、少なくともニーディングゾーンにおいて存在することとなるように導入することが好ましい。
【0059】
上記不活性気体としては、用いる酸・酸由来基含有重合体が有している酸・酸由来基に対して不活性でありベント型押出機内において気体であるものであれば特に限定されず、上記酸・酸由来基の種類に応じ、水(水蒸気)、窒素〔N2〕、酸素〔O2〕、アルゴン等を選択することができる。上記酸・酸由来基が水と反応する−COOR13(R13は上記と同じ。)である場合、加水分解を防止する点で、水は用いないことが好ましい。上記不活性気体は、1種を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよいし、空気を用いてもよい。
【0060】
上記不活性気体は、溶融状態にある酸・酸由来基含有重合体と混合することにより、後の脱揮ゾーンにおける脱揮効率を向上させることができる。
上記不活性気体の投入量としては特に限定されないが、上記脱揮効率を向上させる点で、ニーディングゾーンにおける絶対圧力が後述の範囲内となる量が好ましい。
【0061】
上記酸・酸由来基に対して不活性である気体は、得られる成形体の着色を防止する点から、酸素〔O2〕を含むものが好ましい。酸素を含む不活性気体としては、酸素のみであってもよいが、例えば10〜30容量%程度の濃度となるように、用いる酸・酸由来基含有重合体が有している酸・酸由来基に対して不活性であるその他の気体、例えば、窒素、アルゴン等を用いて希釈したものが好ましく、経済性の点で、空気を用いてもよい。上記不活性気体として酸素を含むものをベント型押出機内に導入することにより、不純物の燃焼や除去を促進することができ、その結果、得られる成形体の着色を防止することができる。
【0062】
本発明に用いるベント型押出機としては、投入した重合生成物の表面更新を行わせ、上記重合生成物に含まれる揮発性成分を除去しやすくする点で、ニーディングゾーンを有するものが好ましい。
【0063】
上記ニーディングゾーンは、内部の圧力を高めることが好ましい。圧力を高めることにより、除去する揮発性成分の分圧を下げたり、所望により導入する上述の不活性気体の重合生成物内への侵入を促進したりすることができ、その結果、揮発分除去の効率を高めることができる。
【0064】
上記ニーディングゾーン内の圧力としては、絶対圧力が大気圧を超えるものであることが好ましく、通常、大気圧を超え、10MPa以下である。大気圧未満であると、重合生成物の混合が不充分となる傾向にあり、上述の不活性気体を導入する場合、重合生成物中に不活性気体が充分に混合されない場合がある。10MPaを超えると、加圧分に見合った脱揮効果が得られにくい。ニーディングゾーン内の絶対圧力の好ましい下限は、0.2MPa、より好ましい下限は、0.3MPa、好ましい上限は、12MPa、より好ましい上限は、7MPaである。ニーディングゾーンにおける絶対圧力は、上述の不活性気体を導入する場合、脱揮効率向上の点で、ニーディングゾーンにおける上記不活性気体の蒸気圧以上であることが好ましい。
上記ニーディングゾーンにおける絶対圧力は、ベント型押出機に取り付けられた圧力計により測定することができる。
【0065】
上記ニーディングゾーン内の絶対圧力を上記範囲内に高める方法としては特に限定されないが、推進力を減じるための機構をベント型押出機に持たせる方法、上述の不活性気体の導入量を調節する方法等が挙げられ、これらの方法を併用してもよい。上記推進力を減じるための機構としては、例えば、送り機能がないニーデングディスク等の推進力がないスクリューの配置、逆ネジ部の設置、ニーディングゾーンの両端におけるシールリングの設置等が挙げられ、これらは併用してもよく、併用すると、高圧化が容易となる。
【0066】
上記ニーディングゾーンの設定温度TN℃と、投入する酸・酸由来基含有重合体の融点TP℃とは、
−50≦TN−TP≦180
を満たすことが好ましい。(TN−TP)が−50℃未満であると、溶融粘度が高過ぎて揮発性成分の除去が不充分となりやすく、180℃を超えると、酸・酸由来基重合体が劣化する場合がある。上記TN℃と、上記TP℃とは、
−20≦TN−TP≦80
を満たすことがより好ましい。
【0067】
上記ニーディングゾーンは、投入する酸・酸由来基含有重合体の種類にもよるが、150〜380℃に温度設定したものであることが好ましく、上記TN℃と上記TP℃とが上述の条件を満たし且つ150〜380℃に温度設定することがより好ましい。150℃未満であると、酸・酸由来基含有重合体の溶融が不充分となり、表面更新や、所望により導入した上述の不活性気体との混合が不充分となって、脱揮を促進しにくい。380℃を超えると、酸・酸由来基含有重合体の劣化を招く場合がある。ニーディングゾーンの設定温度の好ましい下限は、170℃、好ましい上限は、330℃、より好ましい上限は、320℃である。
【0068】
上記ニーディングゾーンにおいて、上述の加圧状態を維持する時間としては特に限定されず、設定温度、上述の不活性気体の存否や存在量、ベント式押出機の構造等にもよるが、通常、10分間未満である。10分以上であると、剪断力が多く加えられてしまい酸・酸由来基含有重合体が劣化する傾向にある。上記加圧状態を維持する時間は、上記範囲内であれば、0.2分間以上が好ましく、好ましい上限は5分間である。0.2分未満であると、脱揮効果が不充分となりやすい。
ベント型押出機として動力係数Kが6000を下回るものを使用しても上記条件を満たす限り所望の結果が得られるが、処理時間をさらに短縮する点から、動力係数Kは、好ましくは6000以上、より好ましくは8000以上とする。
【0069】
本発明に用いるベント型押出機におけるベント部の絶対圧力は、酸・酸由来基含有重合体の溶融状態や押出機のスクリュー回転数等の運転条件により異なるが、排気ノズルに重合体が侵入しない程度に減圧することが好ましく、例えば、0.1MPa以下とすることができる。
【0070】
上記ベント孔からの脱揮時における重合生成物の温度としては特に限定されないが、通常、130〜250℃が好ましい。130℃未満であると、重合生成物の粘度が高く攪拌が困難となりやすく、250℃を超えると、酸・酸由来基含有重合体の分解が起こり品質を低下させる場合がある。
【0071】
本発明に用いるベント型押出機としては、脱揮ゾーンが複数のバレルからなるものが好ましく、上記バレルは2〜4個がより好ましい。複数あることにより、脱揮ゾーンに温度勾配をもたせることができるので、脱揮ゾーンの温度コントロールを安定させ、ベント型押出機から押し出される酸・酸由来基含有重合体の物性、排出速度を安定することができる。
【0072】
本発明の成形体製造方法は、成形体を製造するものである。上記成形体は、ベント型押出機からの押出物である。上記成形体の形状としては特に限定されず、ベント型押出機の押出口におけるダイの形状等により、所望の形状とすることができるが、汎用性等の点で、ペレットとすることが好ましい。得られたペレットは、別の成形機に投入して所望の成形物の作製に供することができる。
本発明の成形体製造方法により得られる成形体としては、また、用途に応じ、フィルムとすることもできる。従来の酸・酸由来基含有重合体の精製方法では、通常、精製により得られた粉末を成形機に供給してフィルムに成形する必要があり、工程の簡略化が困難であったが、本発明によれば、精製とともにフィルム成形をも行うことができ、工程を簡略化することができる。
【0073】
本発明の成形体製造方法によれば、重合生成物中に残存する揮発性成分の量を著しく減じることができる。重合生成物中に残存する揮発性成分の量としては、例えば、ベント型押出機に供給する前において、重合生成物の0.5〜20質量%程度であったものを、本発明における揮発分除去を行うことにより、重合生成物の0.05質量%以下程度にまで低減することができ、条件を好ましく選択することにより、例えば、0.01質量%以下とすることもできる。本発明における揮発分除去を行った後に残存する揮発性成分の量としては、上記範囲内であれば、例えば、重合生成物の0.05質量%以上であっても、通常の用途において好ましく使用することができる。
【0074】
本発明の成形体製造方法は、上述のように、重合生成物中の揮発性成分の除去を充分に行うことができるものであり、高温で揮発する揮発性成分(以下、高温揮発性成分ということがある。)であっても充分に低減することができる。
本発明により得られた成形体は、このように揮発性成分の量が低減されたものであるので、気泡や空隙が少なく、また、通常の製膜・溶融成形法により、精製方法として従来法を用いて生じていた端切れや厚みの班、表面の荒れ等の不具合をなくし、酸・酸由来基含有重合体のロスを抑えることができる。
【0075】
本発明の成形体製造方法は、また、揮発分除去に際し、酸・酸由来基含有重合体が有している酸・酸由来基を保護し、酸・酸由来基含有重合体のポリマー鎖の切断を防止することができる。本発明による可塑化と揮発分除去を経た酸・酸由来基含有重合体は、上記可塑化と揮発分除去を行う前に比べ、酸・酸由来基の含有率を表す重合生成物の当量重量〔EW〕の変化率が0〜3%、分子量の指標となるメルトフローレート〔MFR〕の変化率は±3g/10分の範囲である。
【0076】
本発明により製造された成形体は、従って、揮発性成分の残存量が低減され、しかも高温揮発性成分が実質的に残存しておらず、電流効率等の酸・酸由来基含有重合体の本来の特性を損なわず、溶融成形性を改善したものとすることができる。
酸・酸由来基含有重合体が−COOH、−CH2OH等の熱分解されやすい不安定基と、−SO2Fとを有するものである場合、上述のベント型押出機を用いた揮発分除去の前又は後に、湿潤熱処理を行ってもよい。
湿潤熱処理は、酸・酸由来基含有重合体からなる固体を水分の存在下に加熱を行うものである。上記湿潤熱処理としては、例えば、酸・酸由来基含有重合体からなる固体に水約2質量%を加えて200〜400℃で加熱する特開昭37−3127号公報記載の方法、酸・酸由来基含有重合体の水性分散物をアルカリ金属の水酸化物等の塩基を用いて処理した後、190〜230℃で加熱する特開平5−148312号公報記載の方法等が挙げられる。湿潤熱処理により、−SO2Fを変化させることなく上記不安定基を安定化することができるので、得られる成形体は、発泡を防止し溶融成形性を更に改善したものとすることができる。上記不安定基は、例えば、酸・酸由来基含有重合体を乳化重合により得るに際し重合開始剤等に由来してポリマー鎖末端に形成されるものであってよいし、上記−SO2Fは、側鎖末端に存在していることが好ましい。
本発明により製造された成形体は、更に、本発明において上述の酸・酸由来基に対して不活性である気体として、酸素を含むものを導入することにより、着色がないものとすることができる。
本発明の成形体製造方法は、従来の精製方法と異なり溶剤を用いた洗浄等の必要がないので、洗浄工程の簡略化が可能であり、また、環境上好ましい。
【0077】
本発明により得られた成形体において、用途に応じ、例えば、酸・酸由来基のうち−SO2X(Xは、F、Cl、Br又はIを表す。)を公知の方法によりアルカリ金属等の金属塩に変換することができる。本発明により得られた成形体は、プロトン伝導性基を有することから、電解質膜又はイオン交換膜として好適に用いることができる。
【0078】
上記含フッ素成形体は、電解質膜又はイオン交換膜として、例えば、電解質用膜、リチウム電池用膜、食塩電解用膜、水電解用膜、ハロゲン化水素酸電解用膜、酸素濃縮器用膜、湿度センサー用膜、ガスセンサー用膜、分離膜等に用いることができ、使用条件が通常過酷な燃料電池においても長期間好適に用いることができる。
【0079】
本明細書において使用しているパラメータの測定方法を以下に説明する。実施例及び比較例におけるデータは、上記測定方法で得られたものである。
メルトフローレート〔MFR〕
Kayness製メルトインデクサーを用い、内径2.09mm、長さ8mmのオリフィスより、ASTM D 3159に準拠して、温度270℃で、荷重2.16kgの条件下、10分間で流出共重合体の重量(g/10分間)で表す。
揮発性成分量
アルミカップに10gの重合生成物を入れ、空気雰囲気中270℃、3時間の熱履歴を与え、上記熱履歴後に重合生成物中に残存する揮発性成分の質量を質量%で示す。
重合生成物の当量重量〔Ew〕
溶融NMR分析(300℃)にてピークの積分値、又は、赤外分光分析〔IR〕にてピークの強度から、酸、酸由来基含有重合体における酸、酸由来基を有する単量体〔P〕に由来する単量体単位のモル分率rP及びエチレン性モノマー〔E〕に由来する単量体単位のモル分率rEを算出し、〔P〕の分子量MP、〔E〕の分子量MEとして下記式
【0080】
【数1】
【0081】
に基づいて算出する。
着色度評価
酸・酸由来基含有重合体からなるペレット又は粉末を直径3cmのガラス容器に高さ1cmまで入れ、上部蓋は白色、側部は黒色に覆い、色差計(CM−3500d、ミノルタ社製)を用い、ASTM D−1925に準拠してイエローインデックス〔YI〕を測定する。
【0082】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
合成例1 酸・酸由来基含有重合体の重合
容積300mlのステンレス製攪拌式オートクレーブに、乳化剤としてパーフルオロオクタン酸アンモニウム[C7F15COONH4]を2質量%及び20mgの過硫酸アンモニウム[APS]を純水に溶解した水溶液を入れ、0℃に冷却してテトラフルオロエチレン[TFE]ガスでオートクレーブ内の空間を充分に脱気置換した後真空とした。N2ガスで脱気した20gのCF2=CFOCF2CF2SO2Fを注入し、更にTFEガスを0.9MPaまで圧入して直ちに昇温を開始した。約10分後に温度を60℃に設定したところ、圧力は1.2MPaであったが、直ちに圧力降下が始まり、1.5時間後に0.7MPaまで低下した。その後、圧力を0.7〜0.9MPaに保持しながら重合を継続し、4時間後に昇温、放圧して重合を停止した。TFEとCF2=CFOCF2CF2SO2Fとからなる酸・酸由来基含有重合体が無色透明の分散体の状態で得られ、未反応のCF2=CFOCF2CF2SO2Fは約4gであった。分散体中の酸・酸由来基含有重合体の固形分含量は18質量%であった。分散体を硝酸により凝析し、水洗浄、遠心脱水、90℃で2日間乾燥を行い、酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を得た。重合生成物中の揮発性成分は、0.4質量%であった。上記分散体を凝析して水洗浄したものを300℃における溶融NMRにより、酸・酸由来基含有重合体中のCF2=CFOCF2CF2SO2F単位の含有率を測定したところ、19.0モル%であった。
【0083】
実施例1
押出機軸径30mmの二軸スクリュー押出機(L/D=52.5、日本製鋼所社製)を用いて溶融混練・脱揮を行った。上記押出機の第1バレルは原料供給部、第2〜6バレルは可塑化ゾーン、第7〜12バレルはニーディングゾーン、第13〜15バレルは脱揮ゾーンとした。ニーディングゾーンの設定温度は275℃にした。
合成例1で得た重合生成物を重量式定量フィーダーにて原料供給部から供給し、酸・酸由来基に対して不活性である気体としてN2ガスを第7バレルから10NL/分で供給した。第5バレル、第13バレル及び第14バレルにベント部を設け、第5バレルと第13バレルのベント部は開放、第14バレルのベント部の絶対圧力は0.05MPaに設定した。重合生成物の処理速度は14kg/時とした。スクリュー回転数は、234rpmとした。溶融押出し加工したのちストランドカットし、ペレット状の成形体を得た。
評価
上記溶融混練・脱揮の前後において、メルトローレート〔MFR〕、−SO2F基について重合生成物の当量重量〔EW〕、及び、揮発性成分量を測定し、また、上記溶融混練・脱揮の後においてイエローインデックス〔YI〕を測定した。結果を表1に示す。
【0084】
実施例2
添加する酸・酸由来基に対して不活性である気体を空気に、ニーディングゾーンの設定温度を320℃にしたこと以外は実施例1と同様にしてペレット状の成形体を得、評価した。
【0085】
実施例3
第8バレルから水を300ml/分で導入すること以外は実施例2と同様にしてペレット状の成形体を得、評価した。
【0086】
比較例1
合成例1で得た重合生成物をオートクレーブにて120℃で10時間F2ガスにより直接フッ素化し、得られた酸・酸由来基含有重合体を評価した。
【0087】
【表1】
【0088】
表1より、実施例1〜3では、溶融混練・脱揮の前後においてメルトフローレートと−SO2F基数が変化せず、揮発分除去が充分に行われることがわかった。空気を導入した実施例2を比較例1と比べると、フッ素ガスでフッ素化しなくても、得られるペレットの着色が防止されることがわかった。
【0089】
【発明の効果】
本発明の成形体製造方法は、上述の構成よりなるので、酸・酸由来基の含有率や分子量を維持し、揮発性成分、特に高温揮発性成分の残存量を低減させた成形体を得ることができ、工程簡便化が可能な精製方法を含むものでもある。
Claims (15)
- 酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を用い前記酸・酸由来基含有重合体の溶融状態において揮発分除去を行って成形体を製造することよりなる成形体製造方法であって、
前記酸・酸由来基含有重合体は、酸・酸由来基(p)を有している重合体であり、
前記酸・酸由来基(p)は、−SO2X又は−COZ1(Xは、F、Cl、Br、I、−NR1R2、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/Lを表す。Z1は、−NR7R8、−ONR9R10R11R12又は−OM2 1/Lを表す。R1、R2、R7及びR8は、同一又は異なって、水素原子、アルカリ金属、アルキル基若しくはスルホニル含有基を表す。R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。M1及びM2は、同一又は異なって、L価の金属を表す。)で表される基である
ことを特徴とする成形体製造方法。 - 酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を用い前記酸・酸由来基含有重合体の溶融状態において揮発分除去を行って成形体を製造することよりなる成形体製造方法であって、
前記酸・酸由来基含有重合体は、酸・酸由来基を有している含フッ素重合体であり、
前記酸・酸由来基は、−SO2X又は−COZ(Xは、F、Cl、Br、I、−NR1R2、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/Lを表す。Zは、−NR7R8、−OH、−ONR9R10R11R12、−OM2 1/L又は−OR13を表す。R1、R2、R7及びR8は、同一又は異なって、水素原子、アルカリ金属、アルキル基若しくはスルホニル含有基を表す。R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。M1及びM2は、同一又は異なって、L価の金属を表す。R13は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される基である
ことを特徴とする成形体製造方法。 - 酸・酸由来基含有重合体からなる重合生成物を用い前記酸・酸由来基含有重合体の溶融状態において揮発分除去を行って成形体を製造することよりなる成形体製造方法であって、
前記酸・酸由来基含有重合体は、下記一般式(I)
CF2=CF−O−(CF2CFY1−O)n−(CFY2)m−A (I)
(式中、Y1は、F、Cl、Br、I又はパーフルオロアルキル基を表す。nは、0〜3の整数を表し、n個のY1は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。Y2は、F、Cl、Br又はIを表す。mは、1〜5の整数を表し、m個のY2は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。Aは、−SO2X又は−COZを表す。Xは、F、Cl、Br、I、−NR1R2、−OH、−ONR3R4R5R6又は−OM1 1/Lを表す。Zは、−NR7R8、−OH、−ONR9R10R11R12、−OM2 1/L又は−OR13を表す。R1、R2、R7及びR8は、同一又は異なって、水素原子、アルカリ金属、アルキル基若しくはスルホニル含有基を表す。R3、R4、R5、R6、R9、R10、R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子若しくは炭素数1〜4のアルキル基を表す。M1及びM2は、同一又は異なって、L価の金属を表す。R13は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で表される酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルを重合して得られる含フッ素重合体である
ことを特徴とする成形体製造方法。 - Y1は、−CF3であり、Y2は、Fであり、nは、0又は1であり、mは、2である請求項3記載の成形体製造方法。
- 含フッ素重合体は、酸・酸由来基含有パーハロビニルエーテルとエチレン性モノマーとを重合して得られる2元以上の共重合体である請求項2、3又は4記載の成形体製造方法。
- エチレン性モノマーは、テトラフルオロエチレンである請求項5記載の成形体製造方法。
- 揮発分除去は、ベント型押出機を用いて行う請求項1、2、3、4、5又は6記載の成形体製造方法。
- ベント型押出機は、スクリュー型押出機である請求項7記載の成形体製造方法。
- スクリュー型押出機は、二軸スクリュー型押出機である請求項8記載の成形体製造方法。
- 揮発分除去は、酸・酸由来基に対して不活性である気体をベント型押出機内に導入して行う請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の成形体製造方法。
- 酸・酸由来基に対して不活性である気体は、酸素を含むものである請求項10記載の成形体製造方法。
- ベント型押出機は、ニーディングゾーンを有するものであり、前記ニーディングゾーンは、絶対圧力が大気圧を超えるものである請求項7、8、9、10又は11記載の含フッ素成形体製造方法。
- ニーディングゾーンの設定温度TN℃と、投入する酸・酸由来基含有重合体の融点TP℃とは、
−50≦TN−TP≦180
を満たすものである請求項12記載の含フッ素成形体製造方法。 - ニーディングゾーンは、150〜380℃に温度設定したものである請求項12記載の含フッ素成形体製造方法。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載の成形体製造方法により製造した成形体であって、
前記成形体は、ペレット又はフィルムである
ことを特徴とする成形体。
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