JPH08207118A - 熱可塑性樹脂より揮発性物質を除去する方法およびベント式二軸押出機 - Google Patents

熱可塑性樹脂より揮発性物質を除去する方法およびベント式二軸押出機

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JPH08207118A
JPH08207118A JP7041286A JP4128695A JPH08207118A JP H08207118 A JPH08207118 A JP H08207118A JP 7041286 A JP7041286 A JP 7041286A JP 4128695 A JP4128695 A JP 4128695A JP H08207118 A JPH08207118 A JP H08207118A
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pressure
cylinder
screw
thermoplastic resin
vent
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JP7041286A
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Yoshio Miyake
祥夫 三宅
Noriaki Hashimoto
憲明 橋本
Tetsuo Mihara
哲生 三原
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Japan Steel Works Ltd
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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    • B29C48/36Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
    • B29C48/50Details of extruders
    • B29C48/76Venting, drying means; Degassing means
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    • B29C48/766Venting, drying means; Degassing means in the extruder apparatus in screw extruders
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    • B29C48/505Screws
    • B29C48/57Screws provided with kneading disc-like elements, e.g. with oval-shaped elements

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性樹脂の物性を劣化させることがな
く、しかも脱揮効率を良くする。 【構成】 シリンダ1は、上流側から順次間隔を置いて
設けられた原料供給口3、第1ベント口4aおよび第2
ベント口4bを備え、第1および第2ベント口4a,4
bそれぞれの上流側には脱揮助剤を圧入するための第1
圧入口7aおよび第2圧入口7bが設けられている。シ
リンダ1内に配設された2本のスクリュ2には、第1圧
入口7aの上流側近傍から第1ベント口4aの上流側近
傍の間に延在する第1ミキシングエレメント6aが設け
られているとともに、該第1ミキシングエレメント6a
の上流端および下流端には抵抗体5a,5bが設けられ
ており、これと同様に、第2圧入口7bと第2ベント口
4bの間にも第2ミキシングエレメント6bおよび抵抗
体5a,5bが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベント式二軸押出機を
用いて押出成形品またはペレットを製造する際に、熱可
塑性樹脂より揮発性物質を除去する方法およびベント式
二軸押出機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなる成形品は広い分野
にわたる用途があるが、中でも自動車、家庭電化製品、
食品包装、医療機器等の用途においては、高度な機械
的、電気的および熱的特性が要求される。熱可塑性樹脂
からなる成形品の機械的、電気的および熱的特性の良否
は、残留揮発性物質の影響によるところが大であるた
め、例えば特公昭61−52163号公報に次に説明す
るような熱可塑性樹脂より揮発性物質を除去する方法が
提案されている。
【0003】この従来の熱可塑性樹脂より揮発性物質を
除去する方法は、ベント式押出機を用いて造粒するにあ
たり、高圧水を注入する部位を、スクリュ部のうちの樹
脂圧力がその部位の樹脂温度での水の水蒸気圧以上の部
位であって、しかも樹脂が融解して定常流となっている
ところであり、ベント部までスクリュ径の2倍以上の長
さの帯域がある部位としたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、高圧水を注入する部位を、スクリュ部の
樹脂が融解して定常流となっているところに設けてあ
り、しかも、ベント部までスクリュ径の2倍以上の長さ
の帯域がある部位に設定しているため、次に記載するよ
うな問題点があった。
【0005】 融解樹脂が定常流となっている帯域で
は、注入された高圧水の分散状態が悪く、注入される高
圧水が大きな液滴で樹脂中に存在することになる。この
ため、前記樹脂中に存在する高圧水の液滴の総表面積が
それほど大きくならないので、融解樹脂中に溶解してい
る揮発性物質が前記高圧水の液滴中へ移動する移動量が
少ない。
【0006】 前記高圧水の液滴は、スクリュの下流
へ輸送される過程で融解樹脂中に分散するが、下流には
ベント部が設けられているので、融解樹脂圧力が急に低
下して比較的早い時期に前記高圧水の液滴が気泡となっ
て融解樹脂中に分散した状態となる。このように早い時
期に気泡が発生すると、融解樹脂中の前記液滴の拡散が
妨げられ、ひいては前記液滴への揮発性物質の移動量が
少なくなる。
【0007】 上記およびの問題点に鑑み、高圧
水の液滴のミクロ分散を促進して前記液滴の総表面積を
増大させるために、スクリュの混練分散ゾーンを極力長
くするとともにスクリュ回転数を大きくした場合、脱揮
効率は向上するが剪断発熱量が増大して樹脂温度が許容
値を超えてしまい樹脂の物性の劣化を招くおそれがあ
る。
【0008】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであって、熱可塑性樹脂の物性を
劣化させることがなく、しかも、脱揮効率の良い熱可塑
性樹脂より揮発性物質を除去する方法およびその実施に
用いるベント式二軸スクリュ押出機を実現することを目
的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の熱可塑性樹脂より揮発性物質を除去する方
法は、少なくとも1つのベント口が設けられたシリンダ
と、前記シリンダ内に回転自在に配設された2本のスク
リュを備えたベント式二軸押出機を用い、熱可塑性樹脂
に含有される揮発性物質を除去する方法において、前記
シリンダ内の樹脂圧力がその部位における樹脂温度にお
ける液状脱揮助剤の飽和蒸気圧力以上となる部位に前記
液状脱揮助剤を圧入し、前記樹脂圧力を前記液状脱揮助
剤の飽和蒸気圧力以上に保持させた状態で前記熱可塑性
樹脂中に前記液状脱揮助剤を混練・分散させたのち、大
気圧以下の圧力に減圧することにより前記液状脱揮助剤
とともに前記揮発性物質を気化させて前記シリンダ外へ
排気する一連の工程を少なくとも1回行なうことを特徴
とするものである。
【0010】また、液状脱揮助剤を圧入する部位から樹
脂圧力を大気圧以下に減圧させる部位までの間の距離
が、スクリュの直径の1ないし2.4倍以内としたり、
樹脂圧力を大気圧以下の圧力に減圧させる部位から液状
脱揮助剤とともに揮発性物質を気化させてシリンダ外へ
排気する部位までの距離が、スクリュの直径の0.3な
いし2倍以内とすると効果的である。
【0011】本発明の熱可塑性樹脂より揮発性物質を除
去するベント式二軸押出機は、大気圧以下の圧力に減圧
するための少なくとも1つのベント口が設けられたシリ
ンダと、前記シリンダ内に回転自在に配設された2本の
スクリュと、前記シリンダの前記ベント口の上流側に設
けられた液状脱揮助剤を圧入するための圧入口を備え、
前記スクリュの前記圧入口から前記ベント口の上流端ま
での間の部位にはミキシングエレメントが設けられてい
るとともに、前記ミキシングエレメントの少なくとも下
流端側に抵抗体が設けられたことを特徴とするものであ
る。
【0012】また、圧入口から抵抗体の下流端までの距
離がスクリュの直径の1ないし2.4倍としたり、抵抗
体の下流端からベント口の上流端までの距離が、スクリ
ュの直径の0.3ないし2倍以内とすると効果的であ
る。
【0013】
【作用】シリンダ内へ圧入された液状脱揮助剤がシリン
ダ内の熱可塑性樹脂中に混練・分散される部位は、前記
液状脱揮助剤が圧入される部位における樹脂温度での液
状脱揮助剤の飽和蒸気圧力以上の圧力が維持されている
ため、液状脱揮助剤は気化することなく溶融樹脂中に微
細な粒子となって分散されて液状脱揮助剤の粒子の総面
積が著しく増大し、揮発性物質の液状脱揮助剤への移動
が促進されたのち、ベント口により大気圧以下の圧力ま
で減圧される。このため、液状脱揮助剤とともに揮発性
物質は急速に気化してベント口よりシリンダ外へ排気さ
れる。
【0014】また、液状脱揮助剤を圧入する部位から樹
脂圧力を大気圧以下に減圧させる部位までの間の距離
が、スクリュの直径の1ないし2.4倍以内とすると、
抵抗体およびミキシング部材による剪断発熱による樹脂
温度上昇が少なくなるため、熱可塑性樹脂の物性の劣化
が抑制される。
【0015】さらに、樹脂圧力を大気圧以下の圧力に減
圧させる部位から液状脱揮助剤とともに揮発性物質を気
化させてシリンダ外へ排気する部位までの距離が、スク
リュの直径の0.3ないし2倍以内とすると、充分に混
練・分散されたのち脱揮助剤とともに揮発性物質が急速
に気化するため、脱揮効率が向上する。
【0016】
【実施例】先ず、本発明の熱可塑性樹脂より揮発性物質
を除去するベント式二軸押出機の一実施例について説明
する。
【0017】図1および図2に示すように、本実施例の
ベント式二軸押出機は、図示しない加熱手段によって加
熱されるシリンダ1と、該シリンダ1内に回転自在に配
設された2本のスクリュ2(1本のみ図示されている)
を備え、前記スクリュ2はそれぞれのフライト2aが互
いに噛合った状態で図示しないスクリュ回転駆動手段に
よって回転されるように構成されている。
【0018】シリンダ1は、その上流端側に設けられた
原料供給口3と、該原料供給口3の下流側に互いに所定
の間隔をおいて順次設けられた樹脂圧力を大気圧以下の
圧力に減圧させるための第1ベント口4aおよび第2ベ
ント口4bを備え、第1ベント口4aの上流側には脱揮
助剤を圧入するための第1圧入口7aが設けられている
とともに、第2ベント口4bの上流側には脱揮助剤を圧
入するための第2圧入口7bが設けられており、下流端
にはダイ8が取り付けられている。
【0019】各スクリュ2には、第1圧入口7aの上流
側近傍から第1ベント口4aの上流側近傍の間に延在す
る第1ミキシングエレメント6aが設けられているとと
もに、該ミキシングエレメント6aの上流端および下流
端には抵抗体5a,5bが設けられており、これと同様
に、第2圧入口7bの上流側近傍から第2ベント口4b
の上流側近傍の間にも第2ミキシングエレメント6bお
よび抵抗体5a,5bが設けられている。
【0020】本実施例において、図2に示すように、第
1圧入口7aの中心軸と第1ミキシングエレメント6a
の下流端側に設けられた抵抗体5bの下流端までの距離
1(つまり、液状脱揮助剤を圧入する部位から樹脂圧
力を大気圧以下に減圧させる部位までの距離)は、スク
リュ2の直径の1ないし2.4倍以内とすることが好ま
しい。L1 がスクリュ2の直径の1倍よりも短い場合に
は液状脱揮助剤の混練・分散が不十分となり、逆にL1
がスクリュ2の直径の2.4倍より長い場合には、剪断
発熱により溶融樹脂温度が許容値を超えて熱可塑性樹脂
の物性が劣化するおそれがある。さらに好ましくは1.
5ないし2.0倍以内である。
【0021】また、第1ミキシングエレメント6aの下
流端側に設けられた抵抗体5bの下流端と第1ベント口
4aの上流端までの距離L2 (つまり、樹脂圧力を大気
圧以下の圧力に減圧させる部位から液状脱揮助剤ととも
に揮発性物質を気化させてシリンダ外へ排気するまでの
距離)は、スクリュ2の直径の0.3ないし2倍以内と
することが好ましい。L2 がスクリュ2の直径の0.3
倍より短い場合には液状脱揮助剤とともに揮発性物質が
十分に気化されず、また、気化に伴って溶融樹脂の小片
が発生し気化物とともに排気され、逆にL2 がスクリュ
2の直径の2倍よりも長い場合には、L/Dが長い割に
は脱揮効率は向上しない。さらに好ましくは0.5ない
し1.5倍以内である。なお、このL1 およびL2 は第
2圧入口7b、第2ミキシングエレメント6bおよび第
2ベント口4bについても同様であるのでその説明は省
略する。
【0022】本実施例において、第1および第2ミキシ
ングエレメント6a,6bには、スクリュ2の軸外周面
に互いに間隔をおいて鉛直方向に複数のピンを突設した
もの、スクリュ2の溝にフライト2aの高さよりも高さ
の低いバリアフライトを設けたもの、スクリュ2の周方
向に互いに間隔をおいて複数の溝を設けたもの等を用い
ることができ、各抵抗体5a,5bにはシールリングや
逆ねじスクリュ等を用いることができる。
【0023】なお、本実施例では第1および第2のミキ
シングエレメント6a,6bの上流端および下流端に抵
抗体5a,5bを設けたものを示したが、これに限らず
第1および第2ミキシングエレメント6a,6bの下流
端側にのみ抵抗体5bを設けてもよい。
【0024】つまり、ミキシングエレメントの少なくと
も下流端側に抵抗体が設けられていれば、該抵抗体によ
りシリンダ内の液状脱揮助剤が圧入される部位の樹脂圧
力をその部位における液状脱揮助剤の飽和蒸気圧力以上
に維持することができる。
【0025】次に、本実施例の動作について説明する。
【0026】 原料供給口3よりシリンダ1内に導入
された揮発性物質を含有する熱可塑性樹脂は、回転する
スクリュ2のフライト2aによって下流側へ移送される
間にシリンダ2の壁面からの伝熱と剪断発熱により溶融
される。
【0027】 第1圧入口7aを介して図示しないポ
ンプ等の加圧手段によって加圧された水やイソプロパノ
ール等のC1 〜C8 の低級アルコールを含む水溶液等の
液状脱揮助剤を圧入する。この液状脱揮助剤が圧入され
る部位におけるシリンダ2内の樹脂圧力は、第1ミキシ
ングエレメント6aの両端部に配設された抵抗体5a,
5bによって、その部位の樹脂温度における液状脱揮助
剤の飽和蒸気圧力以上に維持されているため、液状脱揮
助剤は気化が抑制されて微細な粒子となって溶融樹脂中
に混練・分散される。
【0028】このため、液状脱揮助剤の微細な粒子の総
表面積が増大し、熱可塑性樹脂に含有される揮発性物質
の液状脱揮助剤への移動量が多くなる。
【0029】 上記の工程についで、第1ミキシン
グエレメント6aの下流端側に設けられた抵抗体5bを
超えて下流へ溶融樹脂が移送される。この抵抗体5bの
下流側のシリンダ2内は第1ベント口4aを介して図示
しない真空吸引手段よる真空吸引または大気に開放する
ことにより大気圧以下の圧力に減圧されているため、液
状脱揮助剤とともに揮発性物質が急速に気化し、第1ベ
ント口4aを通してシリンダ2の外へ排出される。
【0030】 上記の工程ののち、第2圧入口7b
より再度液状脱揮助剤を圧入する。この液状脱揮助剤が
再度圧入されたシリンダ2内の樹脂圧力は、上記の工
程と同様に第2ミキシングエレメント6bの両端部に配
設された抵抗体5a,5bによって、液状脱揮助剤が再
度圧入された部位の樹脂温度における液状脱揮助剤の飽
和蒸気圧力以上に維持されているため、液状脱揮助剤は
気化が抑制され微細な粒子となって溶融樹脂中に再度混
練・分散される。
【0031】 上記の工程についで、第2ミキシン
グエレメント6bの下流端側に設けられた抵抗体5bを
超えて下流へ溶融樹脂が移送される。この抵抗体5bの
下流側に設けられた第2ベント口4bは、上記の工程
と同様に大気圧以下の圧力に減圧されているため、液状
脱揮助剤とともに残留している揮発性物質が急速に気化
し、第2ベント口4bを通してシリンダ2の外へ排出さ
れる。
【0032】本実施例では、シリンダ内の樹脂圧力がそ
の部位における樹脂温度における液状脱揮助剤の飽和蒸
気圧力以上となる部位に前記液状脱揮助剤を圧入し、前
記樹脂圧力を前記液状脱揮助剤の飽和蒸気圧力以上に保
持させた状態で前記熱可塑性樹脂中に前記液状脱揮助剤
を混練・分散させたのち、樹脂圧力を大気圧以下の圧力
に減圧させることにより前記液状脱揮助剤とともに前記
揮発性物質を気化させて前記シリンダ外へ排気する一連
の工程を2回行なっているが、これに限らず、熱可塑性
樹脂の種類や揮発性物質の含有量に応じてベント口を3
個以上設けたベント式二軸押出機を用いて上記一連の工
程を3回以上繰り返し行なうことができ、逆に一度で十
分な脱揮効率を得られる場合は1個のベント口を設けた
ベント式二軸押出機を用いて上記一連の工程を1回行う
だけでよい。
【0033】また、圧入する脱揮助剤の量は、熱可塑性
樹脂に対して0.1ないし5重量%以内とすることが好
ましい。脱揮助剤の量が0.1重量%より少ないと脱揮
作用が不充分となり、5重量%より多いと樹脂温度の低
下あるいは脱揮助剤の分散不良により脱揮作用が十分に
行なわれない。さらに好ましくは0.5ないし1.5重
量%以内である。
【0034】本発明の効果を確認するため、具体例と比
較例との比較実験を行なったのでその結果を表1に示
す。
【0035】ここで、比較実験を用いた熱可塑性樹脂は
エチレン・プロピレン共重合体である。
【0036】比較例1および比較例2は上述した従来の
技術によるものであってL/Dが38のベント式単軸押
出機[商品名P90(株)日本製鋼所製]を用いた。
【0037】本発明の具体例1および具体例2は、上記
実施例に示したものと同様の構成のベント式二軸押出機
「L/D35、[商品名TEX65(株)日本製鋼所
製]」を用い、脱揮助剤として水を用いた。
【0038】比較例3および4は、具体例1および具体
例2と同様のベント式二軸押出機を使用したが、脱揮助
剤の圧入を行なわなかった。
【0039】なお、MIはメルトインデックスであり、
ASTM D1238に準じて、荷重2.16kg、温
度230℃、10分間の計測値であって熱可塑性樹脂の
物性の劣化の程度を表わす。
【0040】
【表1】 表1から明らかなように、比較例1および比較例2は液
状脱揮助剤としての水の分散状態が不良であるため脱揮
効率も低く、L/Dが大きいため、樹脂の物性の劣化が
みられる。また比較例3および比較例4は、剪断発熱の
ために樹脂の物性の劣化が著しい。これに対し、具体例
1および具体例2は、液状脱揮助剤である水が気化する
ときの潜熱によって剪断発熱による温度上昇が抑制され
るため、樹脂の物性の劣化が発生せず、しかも脱揮効率
も優れている。
【0041】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0042】熱可塑性樹脂の物性を劣化させることな
く、しかも効率よく熱可塑性樹脂より揮発性物質を脱揮
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベント式二軸押出機の一実施例を示す
模式断面図である。
【図2】図1に示すベント式二軸押出機の主要部の拡大
模式部分断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 スクリュ 2a フライト 3 原料供給口 4a 第1ベント口 4b 第2ベント口 5a,5b 抵抗体 6a 第1ミキシングエレメント 6b 第2ミキシングエレメント 7a 第1圧入口 7b 第2圧入口 8 ダイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 6/00 MFK (72)発明者 三原 哲生 広島県広島市安芸区船越南1丁目6番1号 株式会社日本製鋼所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つのベント口が設けられた
    シリンダと、前記シリンダ内に回転自在に配設された2
    本のスクリュを備えたベント式二軸押出機を用い、熱可
    塑性樹脂に含有される揮発性物質を除去する方法におい
    て、 前記シリンダ内の樹脂圧力がその部位における樹脂温度
    における液状脱揮助剤の飽和蒸気圧力以上となる部位に
    前記液状脱揮助剤を圧入し、前記樹脂圧力を前記液状脱
    揮助剤の飽和蒸気圧力以上に保持させた状態で前記熱可
    塑性樹脂中に前記液状脱揮助剤を混練・分散させたの
    ち、大気圧以下の圧力に減圧することにより前記液状脱
    揮助剤とともに前記揮発性物質を気化させて前記シリン
    ダ外へ排気する一連の工程を少なくとも1回行なうこと
    を特徴とする熱可塑性樹脂より揮発性物質を除去する方
    法。
  2. 【請求項2】 液状脱揮助剤を圧入する部位から樹脂圧
    力を大気圧以下に減圧させる部位までの間の距離が、ス
    クリュの直径の1ないし2.4倍以内であることを特徴
    とする請求項1記載の熱可塑性樹脂より揮発性物質を除
    去する方法。
  3. 【請求項3】 樹脂圧力を大気圧以下の圧力に減圧させ
    る部位から液状脱揮助剤とともに揮発性物質を気化させ
    てシリンダ外へ排気する部位までの距離が、スクリュの
    直径の0.3ないし2倍以内であることを特徴とする請
    求項1または2記載の熱可塑性樹脂より揮発性物質を除
    去する方法。
  4. 【請求項4】 大気圧以下の圧力に減圧するための少な
    くとも1つのベント口が設けられたシリンダと、前記シ
    リンダ内に回転自在に配設された2本のスクリュと、前
    記シリンダの前記ベント口の上流側に設けられた液状脱
    揮助剤を圧入するための圧入口を備え、前記スクリュの
    前記圧入口から前記ベント口の上流端までの間の部位に
    はミキシングエレメントが設けられているとともに、前
    記ミキシングエレメントの少なくとも下流端側に抵抗体
    が設けられたことを特徴とする熱可塑性樹脂より揮発性
    物質を除去するベント式二軸押出機。
  5. 【請求項5】 圧入口から抵抗体の下流端までの距離が
    スクリュの直径の1ないし2.4倍であることを特徴と
    する請求項4記載の熱可塑性樹脂より揮発性物質を除去
    するベント式二軸押出機。
  6. 【請求項6】 抵抗体の下流端からベント口の上流端ま
    での距離が、スクリュの直径の0.3ないし2倍以内で
    あることを特徴とする請求項4または5記載の熱可塑性
    樹脂より揮発性物質を除去するベント式二軸押出機。
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