JP2005052052A - 酵素処理卵黄の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐熱性、耐冷凍性、乳化性等の優れた機能性を有する酵素処理卵黄の製造方法、及び該製造方法により得られた酵素処理卵黄を含有する乳化物等の加工食品を提供すること。
【解決手段】 卵黄を、アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼで処理することを特徴とする酵素処理卵黄の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、卵黄を酵素処理した酵素処理卵黄の製造方法、及び該製造方法によって得られた酵素処理卵黄を配合した加工食品に関する。
卵黄には、その成分として蛋白質が約16.5重量%、脂質が33.5重量%含まれることが知られている(第五訂食品成分表)。卵黄は、その脂質のうち約30重量%がリン脂質であることから、乳化性に優れ、マヨネーズをはじめいろいろな用途に利用されている。しかしながら、蛋白質が熱により凝固すること、リン脂質そのものでは乳化剤としての機能が弱いことから、一般にマヨネーズ、タルタルソース、乳化型ドレッシング等の酸性水中油型乳化物に卵黄を使用した場合、電子レンジで加熱する、オーブンで焼成する、油で揚げる、煮る、焼く、蒸す等の加熱処理をすると、水分の蒸発や原材料の加熱変性によって水中油型乳化が破壊され、油が分離し、食品の外観、食感、風味等が著しく損なわれるという問題がある。特に電子レンジでの加熱や油ちょうでは、秒単位で品温が急激に上昇することにより、急激な水分の蒸発や加熱変性が起こるため、水中油型乳化が破壊される、形がくずれ原形をとどめない、元の酸性水中油型乳化物のクリーミーな食感が失われる、酸性水中油型乳化物に特有の風味を形成している食酢等の揮発性の呈味成分やフレーバー成分が揮散し元の酸性水中油型乳化物らしい風味が著しく失われる等の問題がある。また、加熱以外に、冷凍あるいは長期間の冷蔵等の冷却によっても、変性が生じる等の問題があった。
このような問題の解決のために、プロテアーゼ等の酵素により蛋白質を加水分解して低分子化することで熱安定性を高めたり、またホスホリパーゼによりリン脂質(レシチン)を加水分解してリゾリン脂質として乳化性能を大幅に高める等した酵素処理卵黄が提案されている。
この酵素処理卵黄においては、酵素処理後に、処理に用いた酵素の酵素活性が残存しないことが重要である。酵素活性が残存している場合、酵素処理卵黄の経時変化や、それによる性能低下等の問題を生じる。また、酵素活性が残存した酵素処理卵黄を加工食品等の製品に配合した場合、製品を変性させ、製品の価値を落としてしまうという問題がある。例えば、配合する製品(加工食品等)には、しばしば蛋白質や、澱粉等の炭水化物が含まれている。酵素活性が残存している酵素処理卵黄をこのような製品に配合した場合、製品中の蛋白質や炭水化物が分解され、製品が変性してしまう。
酵素処理卵黄から酵素活性を除くために、酵素の失活が行なわれている。酵素の失活方法としては、酵素処理後に加熱処理をして酵素を熱失活させる方法、固定化酵素を使用して反応生成物には酵素を残存させない方法等が考えられる。しかし、アミラーゼやプロテアーゼは熱に強い酵素であり、熱失活による方法においては、これらの酵素が失活する温度まで卵黄を加熱すると、卵黄の蛋白質が変成してしまうため、自ずと加熱温度に限界がある。また、固定化酵素による方法は、操作性、経済性及びサニタリー性の点で課題が多い。また、従来酵素処理に使用される酵素は、蛋白質分解酵素であるプロテアーゼであっても、副活性としてアミラーゼ活性を有しており、特に、このアミラーゼ活性は熱に強く、加熱処理によって失活させるのは困難であった。
酵素処理卵黄の具体的な例が下記特許文献1〜3に記載されている。下記特許文献1では、プロテアーゼで卵黄蛋白質を部分的に加水分解して熱安定性を高めている。しかしながら、このようにして得られる酵素処理卵黄には酵素活性が残存していることから、加工食品等の最終製品の物性に悪影響を与えるという問題があった。
また、下記特許文献2では、バチルス属細菌由来の中性プロテアーゼ(例えば、天野製薬株式会社製、プロテアーゼS等)の使用が提案されているが、これらのプロテアーゼは、アミラーゼ活性を有している。上記中性プロテアーゼを使用して得られる酵素処理卵黄は、このアミラーゼ活性があることにより、経時変化が起こったり、この酵素処理卵黄を加工食品等に使用した場合に、加工食品中の澱粉質を分解してしまう等の問題があった。また、卵黄の酵素処理後に加熱処理によってアミラーゼ活性を失活させることも考えられるが、アミラーゼ活性は熱に強く、加熱処理は製造した酵素処理卵黄そのものを変性させてしまうという問題がある。
また、下記特許文献3では、卵黄の酵素処理において、最初にホスホリパーゼA2で反応を行い、その後プロテアーゼで反応を行う方法が提案されている。しかし、ホスホリパーゼによる処理とプロテアーゼによる処理とを同時にあるいは時間差をおいて行なっても、リン脂質の加水分解には大きな影響がなく、さらに最終製品には酵素活性が残ってしまい、耐熱性に優れた酵素処理卵黄を得ることはできなかった。
特開昭61−31065号公報 特開平6−189713号公報 特開2002−233334号公報
解決しようとする問題点は、上述したように、耐熱性等の優れた機能性を有し、且つ、酵素活性が残存しておらず、酵素処理卵黄自体の経時変化やそれに伴う性能低下及び酵素処理卵黄を用いた加工食品の変性が起こらない酵素処理卵黄を、良好な操作性等で製造することはこれまでできなかったということである。
従って、本発明の目的は、耐熱性、耐冷凍性、乳化性等の優れた機能性を有する酵素処理卵黄の製造方法、及び該製造方法により得られた酵素処理卵黄を含有する乳化物等の加工食品を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼに着目し、該酵素で卵黄を処理することで、耐熱性や乳化性等の優れた機能性を有する酵素処理卵黄が得られることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明(請求項1に係る発明)は、卵黄を、アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼで処理することを特徴とする酵素処理卵黄の製造方法を提供するものである。
また、本発明(請求項2に係る発明)は、上記アルカリプロテアーゼが、バチルス(Bacillus)属細菌由来であることを特徴とする請求項1記載の酵素処理卵黄の製造方法を提供するものである。
また、本発明(請求項3に係る発明)は、さらにホスホリパーゼで処理することを特徴とする請求項1又は2記載の酵素処理卵黄の製造方法を提供するものである。
また、本発明(請求項4に係る発明)は、上記卵黄の酵素処理開始時のpHが、6.0以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の酵素処理卵黄の製造方法を提供するものである。
また、本発明(請求項5に係る発明)は、アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼで処理するのと同時に、ホスホリパーゼで処理して卵黄中のリン脂質を加水分解することによって、反応系のpHを下げながら処理を行なうことを特徴とする請求項3又は4記載の酵素処理卵黄の製造方法を提供するものである。
また、本発明(請求項6に係る発明)は、上記卵黄の酵素処理終了時に、プロテアーゼ活性が消失していることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の酵素処理卵黄の製造方法を提供するものである。
また、本発明(請求項7に係る発明)は、請求項1〜6のいずれか1項記載の酵素処理卵黄の製造方法で得られたことを特徴とする酵素処理卵黄を提供するものである。
また、本発明(請求項8に係る発明)は、請求項7記載の酵素処理卵黄を含有することを特徴とする加工食品を提供するものである。
本発明によれば、耐熱性、耐冷凍性、乳化性等の優れた機能性を有する酵素処理卵黄のの製造方法、及び該製造方法により得られた酵素処理卵黄を含有する乳化物等の加工食品を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
耐熱性や乳化性等の機能性に優れ、使用した加工食品に悪影響を及ぼさない酵素処理卵黄を得るためには、卵黄の処理に使用される酵素の酵素活性が、得られた酵素処理卵黄中に残存していないことが重要であり、本発明は、この考えに基づいてなされたものである。つまり、酵素活性が残存していない酵素処理卵黄であれば、酵素処理反応終了後も反応が進み、酵素処理卵黄が経時変化するという問題は解消される。また、酵素処理卵黄を配合する製品(加工食品等)には、しばしば蛋白質や澱粉等の炭水化物が含まれる。このような製品に酵素活性が残っている酵素処理卵黄を配合した場合、製品中の蛋白質や炭水化物を分解してしまい製品の変性を起こしてしまうが、酵素活性が残存していない酵素処理卵黄を使用すれば、これらの問題も解消される。
本発明の酵素処理卵黄の製造方法では、アミラーゼ活性を有しないアルカリプロテアーゼを使用して酵素処理を行なう。アミラーゼ活性とは、澱粉、グリコーゲン等が有するα−1,4−グルコシド結合を加水分解する活性である。即ち、本発明の酵素処理卵黄の製造方法で使用されるアルカリプロテアーゼは、このアミラーゼ活性を有さないため、澱粉やグリコーゲン等を加水分解することはない。
また、本発明の酵素処理卵黄の製造方法で使用されるプロテアーゼは、活性のpH域で分類される場合、アルカリプロテアーゼである。
上記アルカリプロテアーゼは、アミラーゼ活性を有さないものであれば、微生物類由来、動物由来、植物由来及び生体由来のいずれのものでもよく、あるいはこれらから遺伝子組み換え等の技術によって得られたものでもよく、2種以上を併用してもよい。本発明の酵素処理卵黄の製造方法で用いることができるアミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼには、遺伝子操作や精製等によりアミラーゼ活性を除外された酵素も含まれる。
本発明の酵素処理卵黄の製造方法で好ましく用いられるアルカリプロテアーゼは、バチルス(Bacillus)属細菌由来のものであり、さらに好ましくはバチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)細菌由来のものである。具体的には、アルカラーゼAF(ノボザイム(株)製)が特に適している。もちろん、アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼであれば、これらに限定されるものではない。
本発明の酵素処理卵黄の製造方法では、卵黄を、アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼで処理することに加えて、ホスホリパーゼで処理することが好ましく、ホスホリパーゼでの処理は、アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼでの処理と同時に行なうのがさらに好ましい。また、アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼは、弱酸性域で卵黄に作用させることが好ましい。具体的には、卵黄の酵素処理開始時のpHが6.0以下、特に5.6以上6.0以下であることが好ましい。また、酵素処理の反応温度は、50〜60℃が好ましい。50℃より低いと、雑菌汚染の危険性が増すため好ましくなく、60℃より高いと、卵黄蛋白の変性が起こるため好ましくない。このような条件で酵素処理を行なうと、酵素処理反応終了時に酵素活性が失活した状態になるので好ましい。
さらに詳しく説明すると、卵黄の酵素処理反応開始時のpHを5.6以上6.0以下にして、アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼ及びホスホリパーゼを卵黄に同時に添加し、酵素処理反応を行なえばよい。このような酵素処理反応により、ホスホリパーゼにより卵黄中のリン脂質が加水分解され、脂肪酸が遊離し、反応系がpH5.5程度の弱酸性となる。この場合、反応温度が50℃以上であると、酵素の失活が促進される効果があり、目標とする分解度合いまで酵素処理反応が進むと、酵素は特別な加熱処理を行なわずとも失活することになる。好ましい反応温度及び反応時間は、50〜60℃で、3〜20時間である。また、卵黄の酵素処理開始時のpH調整であるが、従来のアルカリプロテアーゼの場合、アルカリ性で活性を有しているため、水酸化ナトリウム水溶液の添加を行なっていたが、本発明ではそのような調整は特に必要としない。
目標とする分解度合い、即ち酵素処理反応の終了は、卵黄の粘度で管理すればよく、通常、酵素処理卵黄の粘度が反応前の1/3以下になればよく、反応前の1/4以下、具体的にはE型粘度計を用い40℃の粘度が120Pa・s以下が好ましい。
本発明の酵素処理卵黄の製造方法では、酵素処理卵黄自体の経時変化やそれに伴う性能低下及び酵素処理卵黄が配合された加工食品の変性を防止する観点から、酵素処理反応終了時に、プロテアーゼ活性が消失していることが好ましい。プロテアーゼ活性は、例えば、後述する実施例において詳述するゼラチン軟化試験(酵素処理卵黄を添加したゼラチン水溶液をゲル化させ、破断強度を測定する)により確認することができる。プロテアーゼ活性は、該破断強度が反応前の卵黄についての値の70%以上、具体的には100gf以上となるレベルまで消失していることが好ましく、該破断強度が反応前と同じとなるレベルまで完全に消失していることがさらに好ましい。
本発明の酵素処理卵黄の製造方法で使用される上記ホスホリパーゼとしては、ホスホリパーゼA1(例えば、レシターゼウルトラ;ノボザイム(株)製)、ホスホリパーゼA2(例えば、レシターゼ10L;ノボザイム(株))を好ましく利用することができ、特にホスホリパーゼA2が好ましい。上記ホスホリパーゼは、動物、植物、微生物及び生体のいずれの由来のものでもよく、あるいは遺伝子組み換え技術等で得られたものでもよく、2種以上を併用してもよい。
ホスホリパーゼは卵黄中のリン脂質を加水分解してリゾリン脂質を生成するが、本発明の酵素処理卵黄の製造方法では、通常、酵素処理反応終了時にリン脂質の85重量%以上がリゾリン脂質となっており、乳化性能が著しく向上する。上記ホスホリパーゼは、後述するように、固定化して固定化酵素の形で使用してもよいし、遊離酵素の形で用いてもよい。遊離酵素の場合は、酵素処理卵黄の製造における最終段階での加熱殺菌等で失活させてもよく、その場合も乳化性には影響を与えない。
本発明の酵素処理卵黄の製造方法において、アミラーゼ活性を有さない上記アルカリプロテアーゼの卵黄に対する使用量は、0.01〜0.1重量%が好ましく、0.03〜0.07重量%が特に好ましい。
本発明の酵素処理卵黄の製造方法において、上記ホスホリパーゼの卵黄に対する使用量は、0.005〜0.1重量%が好ましく、0.01〜0.08重量%が特に好ましい。
アミラーゼ活性を有さない上記プロテアーゼ、及び上記ホスホリパーゼは、遊離酵素の形で卵黄に配合してもよいし、固定化酵素の形で使用してもよい。
遊離酵素で使用する場合は、卵黄中に酵素を添加し、撹拌羽根で撹拌する方法や、卵黄中に酵素を添加したものを収容する容器を回転・振盪する方法等、卵黄と酵素とが十分に接触できる撹拌方法であれば、使用方法は特に限定されない。
酵素の固定化に用いられる担体の種類としては、陽イオン又は陰イオン交換樹脂、キトサン、セルロース、セラミック、ヒドロキシアパタイト、活性炭、多孔性ガラス、アルミナ、シリカゲル等、水不溶性担体であれば種類を問わないが、特に多孔質に加工された水不溶性多孔性担体が好ましく、アミノ基、アミン、カルボキシル基、スルホン酸基、ジエチルアミノエチル基、直鎖アルキル基、芳香族アルキル基、フェニル基等の官能基や疎水基を有する担体を用いることができる。これらの担体は二種以上組合せて用いることもできる。担体の形状は、特に限定されるものではないが、ビーズ状が好ましい。また、担体は、任意のサイズのものを用いることができる。
酵素の固定化方法としては、用いる担体の性質により適切な任意の方法を用いることができるが、具体的には、共有結合法、イオン結合法、物理的吸着法のような担体結合法、あるいは架橋法、包括法が挙げられる。担体結合法で固定化する場合は、必要に応じて活性化処理を行った担体と酵素溶液とを混合、撹拌すればよい。架橋法で固定化する場合は、担体にグルタールアルデヒド等の多官能性架橋剤を、酵素溶液を混合する前、酵素溶液と同時、あるいは酵素溶液を混合した後に、添加すればよい。包括法で固定化する場合は、ポリアクリルアミド、κ−カラギーナン、アルギン酸等のゲル化剤と酵素溶液とを混合し、所定の方法でゲル化し、必要に応じてビーズ状等の形状に加工すればよい。なお、本発明の製造方法で得られた酵素処理卵黄を食品・医薬品・化粧品等、人体に対する用途に用いる場合は、担体の活性化試薬や架橋試薬の必要のないイオン結合法や物理吸着法、包括法で固定化されたものが好ましい。
本発明の酵素処理卵黄の製造方法において、卵黄に固定化酵素を作用させる場合、卵黄中に固定化酵素を添加し、撹拌羽根で撹拌する方法や、卵黄中に固定化酵素を添加したものを収容する容器を回転・振盪する方法、あるいは固定化酵素をカラム状の筒に詰め、卵黄を通すもしくは循環させる方法等、卵黄と固定化酵素とが十分に接触できる条件であれば、卵黄に固定化酵素を作用させる方法は特に限定されない。
本発明の酵素処理卵黄の製造方法で用いられる卵黄は、生卵黄、殺菌卵黄、加塩卵黄、加糖卵黄、卵黄粉末に水を添加しペースト状あるいは溶液状にしたもの等、卵の卵黄そのもの又はその加工品であり、また、その由来は、鶏、ダチョウ、ガチョウ、アヒル、ウズラ等が挙げられ、特に限定されるものではない。
本発明の製造方法で得られた酵素処理卵黄は、食品、医薬品、化粧品等に使用することができ、特に加工食品に好適に用いられる。加工食品の種類としては、特に限定されるものではないが、例えば、マーガリン、ファストスプレッド、チョコレート、アイスクリーム、ホイップクリーム、マヨネーズ、タルタルソース等が挙げられる。また、本発明の酵素処理卵黄は、特に乳化性に優れるため、水中油型乳化物や油中水型乳化物に好ましく使用され、水中油型乳化物に特に好ましく使用される。水中油型乳化物の中でも、マヨネーズ、タルタルソース、乳化型ドレッシング等の酸性水中油型乳化物に特に好ましく使用される。さらに、本発明の酵素処理卵黄は、加熱調理、電子レンジ調理、冷凍保存される冷凍食品等、従来製品であれば乳化状態が破壊されやすいものへ好適に使用でき、例えば、冷凍食品や電子レンジ調理に使用されるマヨネーズ、タルタルソース、乳化型ドレッシング等に好ましく用いることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
実施例1
10重量%加塩卵黄(pH6.0)に、プロテアーゼとしてアルカラーゼ2.4 AF(ノボザイム(株)、Bacillus licheniformis起源)0.07重量部、及びホスホリパーゼA2としてレシターゼ10L(ノボザイム(株)、豚膵臓起源)0.02重量部を添加し、50℃にて15時間反応させて酵素処理卵黄を得た。得られた酵素処理卵黄の粘度、残存プロテアーゼ活性、リゾ化率、残存アミラーゼ活性及び耐熱性について、それぞれ以下のようにして分析した。
上記酵素処理卵黄の粘度は、E型粘度計により40℃で測定した。
また、上記酵素処理卵黄について以下のゼラチン軟化試験を行ない、残存プロテアーゼ活性の指標として破断強度を測定した。即ち、0.1M酢酸緩衝液(pH4.4)に、該緩衝液基準で5重量%の豚ゼラチンを溶解し、これに該緩衝液基準で10重量%の酵素処理卵黄を添加し、50℃で2時間静置した後、5℃で一晩冷却静置し、RHEONER RE-33005(Yamaden(株)製)、φ15mm、25℃、歪率10%にて破断強度を測定した。
また、リン脂質の加水分解で生成するリゾリン脂質について、上記酵素処理卵黄のリン脂質画分をクロロホルム/メタノール溶液(体積基準;2/1)で抽出し、TLC/FID(薄層クロマトグラフィー/水素炎イオン化検出装置、イアトロスキャンMK−5)にて分析し、総リン脂質に対するリゾリン脂質の割合(リゾ化率)を測定した。
また、上記酵素処理卵黄の残存アミラーゼ活性は、「国税庁所定分析法・固体こうじ・αアミラーゼ」に基づいて測定した。即ち、デンプンを基質とし、40℃、pH5.0、30分間で、デンプン溶液1mlを、ヨウ素呈色度が波長670nm、光路長10mmで66%の透過率を与えるまで分解する活性を1Uとして、アミラーゼ残存活性を測定した。この場合の検出限界は50U/gである。
また、上記酵素処理卵黄について耐熱性を評価するため、以下の加熱試験を行ない、熱凝固性を測定した。即ち、酵素処理卵黄100gをパックして85℃、40分加熱後、5℃で一晩放置後、FUDOU REOMETER NMR2002J(不動工業(株)製)にて、プランジャー径20mm、侵入深度8mm、侵入速度20mm/min.の条件で測定した。
反応により粘度は反応前のほぼ1/7まで低下していた。加熱試験では熱凝固性が抑制されていることが確認された。ゼラチン軟化試験では、ゼラチンの軟化が僅かに認められた程度で、プロテアーゼ活性は殆ど消失していた。なお、アミラーゼ活性は認められなかった。分析結果の詳細を、酵素処理前の10重量%加塩卵黄についての分析結果と共に、表1に示す。
実施例2
レシターゼ10L(ノボザイム(株)、豚膵臓起源)0.02重量部を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、反応を行い、得られた酵素処理卵黄について分析を行った。反応により粘度は反応前のほぼ1/3まで低下していた。加熱試験では熱凝固性は抑制されていることが認められた。ゼラチン軟化試験では、ゼラチンの軟化が僅かに認められた程度で、プロテアーゼ活性は殆ど消失していた。なお、アミラーゼ活性は認められなかった。分析結果を表1に示す。
比較例1
アルカラーゼ2.4 AF(ノボザイム(株)、Bacillus licheniformis起源)を添加しないこと以外は、実施例1と同様にして、反応を行い、得られた酵素処理卵黄について分析を行った。反応時間15時間では粘度は反応前のほぼ1/3まで低下して平衡となった。加熱試験では熱凝固性が改善されていることが確認されたが、実施例1で得られた酵素処理卵黄と比較すると劣る結果であった。分析結果を表1に示す。
比較例2
卵黄100重量部に対し、アミラーゼ活性を有するプロテアーゼP「アマノ」3G(天野エンザイム、Aspergillus melleus起源)0.01重量部及びレシターゼ10L(ノボザイム(株))0.03重量部を添加し、実施例1と同様の反応条件で反応を行なった。得られた酵素処理卵黄について実施例1と同様にして分析を行ったところ、実施例1とほぼ同等に熱凝固性が抑制されていることが確認されたが、プロテアーゼ活性及びアミラーゼ活性の残存が認められた。残存している酵素活性を失活させるために、85℃、40分の加熱処理を行なったところ、プロテアーゼ活性は消失したが、アミラーゼ活性は残存していた。分析結果を表1に示す。
比較例3
卵黄100重量部に対し、アミラーゼ活性を有するアルカラーゼ2.4(ノボザイム(株))0.07重量部、及びレシターゼ10L(ノボザイム(株))0.03重量部を添加し、実施例1と同様の反応条件で反応を実施して、酵素処理卵黄を得た。得られた酵素処理卵黄について実施例1と同様にして分析したところ、得られた酵素処理卵黄は、熱凝固性が改善されており、プロテアーゼ活性がほぼ消失していたが、アミラーゼ活性が明らかに残存していた。残存している酵素活性を失活させるために、85℃、40分の加熱処理を行なったが、アミラーゼ活性は消失しなかった。分析結果を表1に示す。
Figure 2005052052
上記実施例1〜2及び上記比較例1〜3により、本発明の酵素処理卵黄の製造方法によれば、熱凝固性が抑制され、乳化性に優れ、酵素活性が残存しない酵素処理卵黄が得られることがわかった。
実施例3
水31重量%、水飴(水分30重量%)10重量%、食酢6重量%、食塩1.8重量%、グルタミン酸ナトリウム0.2重量%、及び実施例1の酵素処理卵黄10重量%を混合して水相を調製した。別に、大豆油40重量%、及びワキシーコーンをリン酸架橋後に糊化した化工澱粉1重量%を混合して油相を調製した。次いで、上記水相を撹拌しつつ上記油相を加え、水中油型予備乳化物を得、該水中油型予備乳化物をコロイドミルにて乳化して水中油型乳化物を得た。この水中油型乳化物100gをポリエチレン製の袋に密封して−20℃で凍結し、2ヵ月後に室温で解凍した時の状態と、引き続いて袋を開封して高周波出力500Wの電子レンジで60秒間加熱処理した後の状態を観察した。解凍後は、油脂の分離は全く認められず均一であった。また、加熱処理後も、油脂の分離は全く認められず、均一なクリーム状の乳化状態を示していた。
比較例4
実施例1の酵素処理卵黄の代わりに加塩卵黄を用いた以外は、実施例3と同様にして、水中油型乳化物を調製し、該水中油型乳化物を冷凍し、解凍後及び加熱処理後の状態を観察した。解凍後は、油脂の分離が発生しており、不均一な状態であった。また、加熱処理後は、タンパク質の凝固が起こり油脂の分離は非常に多く、さらに不均一な状態であった。
比較例5
実施例1の酵素処理卵黄の代わりに比較例2で得られた酵素処理卵黄を用いた以外は、実施例3と同様にして、水中油型乳化物を調製し、該水中油型乳化物を冷凍し、解凍後及び加熱処理後の状態を観察した。解凍後は、油脂の分離が発生しており、不均一な状態であった。また、加熱処理後は、タンパク質の凝固が起こり油脂の分離は非常に多く、さらに不均一な状態であった。
比較例6
実施例1の酵素処理卵黄の代わりに比較例3で得られた酵素処理卵黄を用いた以外は、実施例3と同様にして、水中油型乳化物を調製し、該水中油型乳化物を冷凍し、解凍後及び加熱処理後の状態を観察した。解凍後は、油脂の分離が発生しており、不均一な状態であった。また、加熱後は、タンパク質の凝固が起こり油脂の分離は非常に多く、さらに不均一な状態であった。
実施例4
大豆サラダ油35重量%にα化工デンプン4重量%を分散させて40℃の油相を調製した。一方、水40重量%に、食塩3重量%、酢(15重量%アルコール含有)5重量%、ゼラチン5重量%、及び実施例1で得られた酵素処理加塩卵黄8重量%を添加し溶解して40℃の水相を調製した。上記水相に上記油相を添加し撹拌した後、コロイドミルにより均質化して水中油型エマルジョンとした。この水中油型エマルジョンをトレーの上に薄く流し、10℃まで冷却して固化させた。次いで、冷却された水中油型エマルジョンを好みの大きさにカットして、四角形のスライス状の固形ソースを得た。得られた固形ソースは、適度な保型性があり、調理作業性に優れたものであった。
比較例7
実施例1で得られた酵素処理卵黄の代わりに比較例2の酵素処理卵黄を用いた以外は、実施例4と同様にして、水中油型エマルジョン(上掛けソース)を調製した。得られたソースは固化せず、保形性の点で劣っていた。
比較例8
実施例1で得られた酵素処理卵黄の代わりに比較例3の酵素処理卵黄を用いた以外は、実施例4と同様にして、水中油型エマルジョン(上掛けソース)を調製した。得られたソースは、固化はするものの粘度が低く、加工性の点で劣っていた。
実施例5
大豆油、大豆硬化油(融点35℃)及びパーム軟質油を重量比80:15:5の割合で配合した配合油を60℃程度に加温して油相を用意した。水、脱脂粉乳、実施例1で調製した酵素処理卵黄及び食塩を重量比87.5:5:5:2.5の割合で配合して水相を調製した。上記油相82重量%に上記水相18重量%を徐々に加えながら充分に撹拌混合して油中水型に乳化し、常法に従い、殺菌、急冷可塑化して可塑性油中水型乳化物(練り込み用マーガリン)を得た。得られた練り込み用マーガリンの乳化安定性(練り込み用マーガリンを5℃で24時間エージングした後、スパチラで上から圧力をかけたときの離水の有無)を観察したところ、均一に乳化しており、油水分離は全く起こっていなかった。
比較例9
酵素処理卵黄に代えて比較例3の酵素処理卵黄を用いた以外は、実施例5と同様にして、マーガリンを調製し、乳化安定性を観察した。得られたマーガリンは、風味がやや劣っており、乳化安定性も実施例5と比較して劣っていた。

Claims (8)

  1. 卵黄を、アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼで処理することを特徴とする酵素処理卵黄の製造方法。
  2. 上記アルカリプロテアーゼが、バチルス(Bacillus)属細菌由来であることを特徴とする請求項1記載の酵素処理卵黄の製造方法。
  3. さらにホスホリパーゼで処理することを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 上記卵黄の酵素処理開始時のpHが、6.0以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の酵素処理卵黄の製造方法。
  5. アミラーゼ活性を有さないアルカリプロテアーゼで処理するのと同時に、ホスホリパーゼで処理して卵黄中のリン脂質を加水分解することによって、反応系のpHを下げながら処理を行なうことを特徴とする請求項3又は4記載の酵素処理卵黄の製造方法。
  6. 上記卵黄の酵素処理終了時に、プロテアーゼ活性が消失していることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の酵素処理卵黄の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の酵素処理卵黄の製造方法で得られたことを特徴とする酵素処理卵黄。
  8. 請求項7記載の酵素処理卵黄を含有することを特徴とする加工食品。
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