JP2005051838A - インバータ装置及びリップル電流の低減方法 - Google Patents

インバータ装置及びリップル電流の低減方法 Download PDF

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Shigeki Ikeda
成喜 池田
Tsugunori Sakata
世紀 坂田
Satoshi Watanabe
智 渡邊
Masanori Tsuzuki
正憲 都築
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Abstract

【課題】リップル電流を低減することが可能なインバータ装置及びリップル電流の低減方法を提供することを目的とする。
【解決手段】まず、各相に所望な交流電流を発生させるための各指令値と交流電流の回転角度との対応関係を格納したデータテーブルから各相の指令値を読み込む。次に、3相の中から固定される相を検出する。次に、2つの基準三角波を読み込む。次に、読み込んだ2つの基準三角波とその2つの基準三角波に対応した2つの指令値とを検出した固定相に基づいてそれぞれ対応させ、その2つの基準三角波と2つの指令値とをそれぞれ比較する。そして、比較結果に基づいて2相の制御信号をそれぞれ生成すると共に、固定相に対応する制御信号を生成する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流電流を3相交流電流に変換するインバータ装置及びそのインバータ装置に発生するリップル電流の低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
直流電源からの直流電流を3相(U相、V相、W相)の交流電流に変換させるインバータ装置として、例えば、複数のスイッチング素子からなるブリッジ回路及びコンデンサが直流電源に並列に接続されるものがある。そして、このようなインバータ装置は、制御回路から出力される制御信号に従って複数のスイッチング素子のそれぞれをオン、オフ制御することにより、直流電源からの直流電流を互いに位相が異なる3相の交流電流に変換する。なお、上記コンデンサは、インバータ装置の入力電流を平滑化させる。
【0003】
一般に、直流電流を複数相の交流電流に変換するインバータ装置は、その複数相の交流電流により、例えば、電気自動車や洗濯機などに備えられるモータを駆動させる。(例えば、特許文献1〜3参照)
ここで、図6は、U相、V相、及びW相の各相の上下アームの2つのスイッチング素子のうちのどちらか一方のスイッチング素子にそれぞれ入力される制御信号の波形を示す図である。なお、各相におけるもう一方のスイッチング素子には、図6に示す各相の制御信号がそれぞれ反転された制御信号が入力される。
【0004】
図6に示す各相の制御信号は、PWM(Pulse Width Modulation)により生成されるものであって、1つの基準三角波と各相にそれぞれ対応する指令値とが比較され、その比較結果に基づいて生成されるものである。そして、各相の制御信号のそれぞれのオン期間は、各相にそれぞれ対応する指令値に基づいて可変される。このように、PWMにより各相の制御信号を生成するインバータ装置は、各相の制御信号のそれぞれのオン期間の長さを各相の指令値に応じて可変させ、各相のスイッチング素子に流れる電流を調整している。これより、インバータ装置は、各相に互いに位相の異なる交流電流を発生させる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−324853号 (第7〜9頁、第6図)
【0006】
【特許文献2】
特開平7−231651号 (第3〜5頁、第1図)
【0007】
【特許文献3】
特開平9−248394号 (第2〜3頁、第4図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなインバータ装置は、1つの基準三角波で各相の制御信号をそれぞれ生成しているため、図6に示すように、各相のそれぞれのスイッチング素子のオン期間がある一定の制御周期内において重なる部分が生じてしまう。各スイッチング素子がオンしている期間は、モータなどの負荷に入力するための電流がインバータ装置に流れ、特にオン期間が重なる部分では、インバータ装置に流れる電流は大きくなる。
【0009】
そして、3相全てがオンするときに対して、1相又は2相がオンしたとき、相対的にリップル電流が大きくなる。
そして、上述のようなインバータ装置では、3相全ての制御信号のオン期間が重なるときがあり、そのときに大きなリップル電流が発生してしまう。そして、この大きなリップル電流に伴い、直流電源に並列に接続されるコンデンサに充電される電流及びコンデンサから放電される電流も大きくなる。そのため、このコンデンサの容量をある程度大きくする必要がある。そして、コンデンサの容量を大きくすることに伴ってコンデンサ自体も大きなものとなり、その結果、インバータ装置も大きくなるという問題がある。また、3相全ての制御信号のオン期間が重なるとき発生する大きなリップル電流によるコンデンサの寿命の低下も懸念される。
【0010】
そこで、本発明では、リップル電流を低減することが可能なインバータ装置及びリップル電流の低減方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、以下のような構成を採用した。
すなわち、本発明のインバータ装置は、複数のスイッチング素子からなるブリッジ回路とコンデンサとを直流電源に並列接続し、制御回路から出力される制御信号に従って前記複数のスイッチング素子のそれぞれをオン、オフ制御することにより、前記直流電源からの直流電流を互いに位相が異なる3相の交流電流に変換するインバータ装置であって、前記制御回路は、前記3相のうち、1相のスイッチング素子が順次オン又はオフに保たれる2相変調方式により前記制御信号を出力すると共に、前記3相のうち、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のスイッチング素子のオン期間を互いにずらすように前記制御信号を出力することを特徴とする。
【0012】
これより、本発明のインバータ装置は、3相のうち、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のスイッチング素子のそれぞれのオン期間が重ならないようにすることができるので、インバータ装置に発生するリップル電流を、1つの基準信号で各相の制御信号を生成するインバータ装置で発生するリップル電流に比べて小さくすることができる。
【0013】
また、本発明のインバータ装置は、2相変調方式を導入した構成において、スイッチング素子のオン期間をずらしているので、電力変換効率を向上させつつ、リップル電流を小さくすることができる。なお、一般に、2相変調方式は、3相の内の1相の上下の一方だけを120度区間全ONするものであるが、本発明のインバータ装置では、3相の内の1相の上下の一方を60度区間全ON、他方を60度区間全OFFする2相変調方式を採用している。そして、本発明のインバータ装置は、この3相の内の1相の上下の一方を60度区間全ON、他方を60度区間全OFFする2相変調方式が有効である。但し、本発明のインバータ装置は、上述の3相の内の1相の上下の一方だけを120度区間全ONする2相変調方式を否定するものではない。
【0014】
また、上記インバータ装置の制御回路は、互いに所定の位相差をもつ2つの基準信号と該2つの基準信号にそれぞれ対応する指令値とに基づいて、前記3相のうち、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のスイッチング素子のオン、オフを制御する前記制御信号を生成し出力するように構成してもよい。
【0015】
このように、2つの基準信号とその2つの基準信号にそれぞれ対応する指令値とに基づいて制御信号を生成しているので、その2つの基準信号の互いの位相をずらすことにより、容易に、3相のうち、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のスイッチング素子のオン期間を互いにずらすことができる。
【0016】
なお、本発明のインバータ装置は、3相をそれぞれ3つの基準信号に割付けるのではなく、3相を2つの基準信号に割付けるものである。
また、本発明の範囲は、3相交流電流インバータ装置におけるリップル電流の低減方法にまで及ぶ。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態のインバータ装置を示す図である。
図1に示すインバータ装置10は、直流電源11に並列接続されるコンデンサ12と、コンデンサ12と並列接続されると共に6つのスイッチング素子13〜18がブリッジ接続され3相(U相、V相、W相)に互いに位相の異なる交流電流を生成するブリッジ回路19と、スイッチング素子13〜18のオン、オフを制御する制御信号を生成する制御回路20とを備えて構成される。
【0018】
なお、スイッチング素子13〜18とそれぞれ並列に接続されるダイオード21は、負荷22から回生される電流などを通すために設けられている。また、コンデンサ12は、インバータ装置10の入力電流を平滑化させる。また、スイッチング素子13〜18は、例えば、FET(Field−Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、バイポーラトランジスタなどが考えられる。
【0019】
上記インバータ装置10は、制御回路20で生成される制御信号に従って、各スイッチング素子13〜18がオン、オフ制御され、直流電源11からの直流電流を3相交流電流に変換し、モータなどの負荷22に3相交流電流を供給している。例えば、インバータ装置10は、コンプレッサなどに備えられるモータを駆動させるように構成してもよい。
【0020】
次に、各相のスイッチング素子のオン、オフの制御方法について説明する。
各相のスイッチング素子のオン、オフの制御方法には、3相のそれぞれのスイッチング素子をオン、オフ制御することにより直流電流を3相交流電流に変換する3相変調方式と、3相のうちの1相のスイッチング素子を順次オン又はオフに保ち残りの2相のそれぞれのスイッチング素子をオン、オフ制御することにより直流電流を3相交流電流に変換する2相変調方式とがある。
【0021】
本実施形態のインバータ装置10では、この2相変調方式を採用する。すなわち、インバータ装置10は、3相のうち、スイッチング素子が順次オン又はオフに保たれる1相以外の2相のスイッチング素子に対して、PWMにより生成される制御信号を出力し、直流電流を3相交流電流に変換する。なお、インバータ装置10は、2相変調方式の中でも、特に、3相の内の1相の上下の一方を60度区間全ON、他方を60度区間全OFFする2相変調方式(図2(a)参照)が有効である。
【0022】
図2(a)は、2相変調方式に基づいて各相に発生される交流電流に対応する指令値の一例をグラフ化したものである。なお、縦軸は指令値(電圧値)を、横軸は交流電流の回転角度を示す。また、U相の指令値を示す波形は実線、V相の指令値を示す波形は一点鎖線、W相の指令値を示す波形は二点鎖線で示す。
【0023】
図2(a)に示すように、各相の指令値を示す波形は、互いに120度ずつ位相がずれている。また、各相の指令値は、ある周期で一定期間、所定値に(例えば、1又は−1)に固定される。例えば、図2(a)に示すように、まず、W相の指令値が一定期間「−1」に固定され、次に、U相の指令値が一定期間「1」に固定され、次に、V相の指令値が一定期間「−1」に固定され、というように各相の指令値がある周期で一定期間「1」又は「−1」に固定される。
【0024】
次に、図2(b)は、図2(a)に示す各相の指令値と交流電流の回転角度との対応関係を格納したデータテーブルの一例を示す図である。
図2(b)に示すように、データテーブル23は、10度ずつ増えていく交流電流の回転角度と各相の指令値とが対応している。なお、このデータテーブル23は、例えば、制御回路20が備える記録手段に記録されるようにしてもよい。
【0025】
次に、図2(c)は、各相の指令値と基準三角波1と各相のスイッチング素子に入力される制御信号との関係を示す図である。なお、図2(c)に示すドライブ信号1、2、及び3は、各相の上アームのスイッチング素子13、15、及び17にそれぞれ入力される制御信号を示す。また、各相の下アームのスイッチング素子14、16、及び18には、それぞれドライブ信号1、2、及び3の反転信号が入力される。また、U相の指令値及びU相のドライブ信号1は実線、V相の指令値及びV相のドライブ信号2は一点鎖線、W相の指令値及びW相のドライブ信号3は二点鎖線で示す。また、基準三角波1の周波数は、図2(a)に示す各相の指令値の波形の周波数に比べて十分高い。
【0026】
制御回路20は、基準三角波1と各相の指令値とを比較し、その比較結果に基づいてドライブ信号1〜3を生成している。
例えば、図2(c)に示すように、制御回路20は、基準三角波1がU相の指令値よりも大きいとき、ドライブ信号1をハイレベルとすると共に、基準三角波1がV相の指令値よりも大きいとき、ドライブ信号2をハイレベルとする。また、制御回路20は、基準三角波1がU相の指令値よりも小さいとき、ドライブ信号1をローレベルとすると共に、基準三角波1がV相の指令値よりも小さいとき、ドライブ信号2をローレベルとする。そして、このドライブ信号1及び2が例えばU相のスイッチング素子13及びV相のスイッチング素子15に入力され、それぞれのスイッチング素子がオン、オフ制御される。
【0027】
そして、U相及びV相のそれぞれのスイッチング素子がオン、オフ制御されているとき、W相の指令値は、所定値に固定され、W相のスイッチング素子17はオンに、スイッチング素子18はオフに保たれる。
このように、3相のうち2相のスイッチング素子がオン、オフ制御されているとき、残りの1相のスイッチング素子がオン又はオフに保たれるので、常に、1相分のスイッチング素子のスイッチング損失をなくすことができる。これより、2相変調方式のインバータ装置10は、3相変調方式のインバータ装置に比べて、直流電流を3相交流電流に変換する際の電力変換効率を向上させることができる。
【0028】
そして、本実施形態のインバータ装置10は、2相変調方式により各相のスイッチング素子のオン、オフを制御することに加えて、3相のうち、スイッチング素子が順次オン又はオフに保たれる1相以外の2相のそれぞれのスイッチング素子のオン期間をずらすように制御信号を生成する。
【0029】
図3は、各相の指令値と、2つの基準三角波1及び2と、各相のスイッチング素子に入力される制御信号との関係を示す図である。なお、図3に示すドライブ信号4、5、及び6は、各相の上アームのスイッチング素子13、15、及び17にそれぞれ入力される制御信号を示す。また、各相の下アームのスイッチング素子14、16、及び18には、それぞれドライブ信号4、5、及び6の反転信号が入力される。また、U相の指令値及びU相のドライブ信号4は実線、V相の指令値及びV相のドライブ信号5は一点鎖線、W相の指令値及びW相のドライブ信号6は二点鎖線で示す。また、基準三角波1及び2の周波数は、図2(a)に示す各相の指令値を示す波形の周波数に比べて十分高い。
【0030】
例えば、図3に示すように、制御回路20は、W相の指令値が一定期間、所定値(例えば、図2に示すように−1)に固定されている場合、その期間、常にハイレベルのドライブ信号6をW相のスイッチング素子17に出力する。また、W相の指令値が所定値に固定されている期間、制御回路20は、基準三角波1とU相の指令値とを比較し、基準三角波1がU相の指令値よりも大きいときハイレベルのドライブ信号4をU相のスイッチング素子13に出力する。また、W相の指令値が所定値に固定されている期間、制御回路20は、基準三角波2とV相の指令値とを比較し、基準三角波2がV相の指令値よりも大きいときハイレベルのドライブ信号5をV相のスイッチング素子15に出力する。
【0031】
また、図3に示すように、基準三角波1及び2は、同じ周波数で互いに位相が180度ずらされて生成されている。このように、基準三角波1及び2の互いの位相を180度ずらすことにより、U相のドライブ信号4とV相のドライブ信号5との互いの位相も180度ずらすことができる。これより、ドライブ信号4のオン期間とドライブ信号5のオン期間とが重ならないようにすることができるので、図2(c)に示すように、3相すべてのドライブ信号1〜3のオン期間が重なっているときよりリップル電流を小さくすることができる。なお、基準三角波1及び2の互いの位相のずれは、スイッチング素子がオン又はオフに固定されない2相のスイッチング素子のそれぞれのオン期間が重ならなければ180度に限定されない。
【0032】
図4は、スイッチング素子がオン又はオフに固定される1相以外の2相のスイッチング素子のそれぞれのオン期間をずらすときの制御回路20の動作を説明するためのフローチャートである。なお、制御回路20は、図4に示すフローを所定のタイミング間隔で繰り返し実行する。そして、そのタイミング間隔は、できるだけ短いことが望ましい。また、3相の内オン又はオフに固定されない1相以外の2相の各制御信号は、互いに180度の位相がずれた2つの基準三角波を使用して生成する以外に、一方の制御信号を、他方の制御信号と位相が180度分ずれるように時間的に遅延させてから各相のスイッチング素子に与えるようにしてもよい。例えば、図2(c)に示すドライブ信号1をU相のスイッチング素子に与え、ドライブ信号2を、ドライブ信号1に対して位相が180度ずれるように時間的に遅延させてからV相のスイッチング素子に与えるようにしてもよい。
【0033】
まず、ステップS1において、制御回路20は、各相に所望な交流電流を発生させるための各指令値と交流電流の回転角度との対応関係を格納したデータテーブル(例えば、図2(b)に示すデータテーブル23)から各相の指令値を読み込む。なお、データテーブル23を用いて各相の制御信号を生成する方法以外に、3相の各PWMでそれぞれの最適値を単位時間毎に繰り返し計算し各相の制御信号を生成するようにしてもよい。
【0034】
次に、ステップS2において、制御回路20は、3相の中から固定される相を検出する。
次に、ステップS3において、制御回路20は、2つの基準三角波を読み込む。
【0035】
次に、ステップS4において、制御回路20は、ステップS3で読み込んだ2つの基準三角波とその2つの基準三角波に対応した2つの指令値とをステップS2で検出した固定相に基づいてそれぞれ対応させ、その2つの基準三角波と2つの指令値とをそれぞれ比較する。
【0036】
そして、ステップS5において、制御回路20は、ステップS4の比較結果に基づいて2相の制御信号をそれぞれ生成すると共に、固定相に対応する制御信号を生成する。なお、この3相の制御信号は、例えば、図3に示すように、2つの基準三角波1及び2と各相の指令値とに基づいて生成される。例えば、W相が固定相となる場合は、基準三角波1とU相の指令値とが比較されドライブ信号1が生成され、基準三角波2とV相の指令値とが比較されドライブ信号2が生成され、ハイレベルに保たれたドライブ信号3が生成される。
【0037】
図5(a)は、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のそれぞれのスイッチング素子のオン期間をずらすときのインバータ装置10の入力電流をグラフ化したものを示す図である。
また、図5(b)は、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のそれぞれのスイッチング素子のオン期間をずらさないときのインバータ装置10の入力電流をグラフ化したものを示す図である。
【0038】
また、図5(c)は、図5(a)に示す入力電流のグラフと図5(b)に示す入力電流のグラフとを同時に示したときのグラフを示す図である。なお、図5(a)に示す入力電流を実線で示し、図5(b)に示す入力電流を破線で示す。また、図5(a)〜(c)の各グラフの縦軸は電流を、横軸は時間を示す。また、このグラフの入力電流のピーク値は、各相のスイッチング素子がオン、オフする際に生じるリップル電流のピーク値に対応する。
【0039】
図5(a)〜(c)に示すように、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のそれぞれのスイッチング素子のオン期間をずらすと、オン期間をずらさないときに比べて、インバータ装置10の入力電流のピーク値が一部の期間小さくなる。これは、スイッチング素子のオン期間をずらすことによりインバータ装置10の入力電流が時間的に分散されるためである。これより、オン期間をずらしたときの入力電流のピーク値は、オン期間をずらさないときの入力電流のピーク値と比べて一部の期間小さくなる。そして、この入力電流のピーク値を全体的に見ると、オン期間をずらしたときの入力電流のピーク値は、オン期間をずらさないときの入力電流のピーク値よりも小さくなるので、その分リップル電流も低減されていることがわかる。
【0040】
このように、本実施形態のインバータ装置10は、3相のうち、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相毎に基準三角波1及び2を生成し、その基準三角波1及び2の位相を互いにずらすことで、3相のうち、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のスイッチング素子のそれぞれのオン期間をずらすことができる。
【0041】
これより、本実施形態のインバータ装置10は、その2相のスイッチング素子のそれぞれのオン期間が重ならないようにすることができるので、1つの基準信号で各相の制御信号を生成するインバータ装置よりもリップル電流を小さくすることができる。そして、リップル電流が小さくなる分、コンデンサ12に充電される電流及びコンデンサ12から放電される電流も小さくすることができるので、コンデンサ12を小型化することができると共に、コンデンサ12の寿命の低下を抑えることができる。
【0042】
また、本実施形態のインバータ装置10は、2相変調方式を導入した構成において、スイッチング素子のオン期間をずらしているので、電力変換効率を向上させつつ、リップル電流を小さくすることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、3相のうちの2相のスイッチング素子のそれぞれのオン期間が重ならないようにすることができるので、1つの基準信号で各相の制御信号を生成するインバータ装置に比べてリップル電流を小さくすることができる。
【0044】
また、本発明によれば、2相変調方式を導入した構成において、スイッチング素子のオン期間をずらしているので、電力変換効率を向上させつつ、リップル電流を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のインバータ装置を示す図である。
【図2】2相変調方式を説明するための図である。
【図3】制御信号の位相のずらし方を説明する図である。
【図4】制御回路の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】インバータ装置の入力電流を示す図である。
【図6】従来の制御信号を示す図である。
【符号の説明】
10 インバータ装置
11 直流電源
12 コンデンサ
13〜18 スイッチング素子
19 ブリッジ回路
20 制御回路
21 ダイオード
22 負荷
23 データテーブル

Claims (4)

  1. 複数のスイッチング素子からなるブリッジ回路とコンデンサとを直流電源に並列接続し、制御回路から出力される制御信号に従って前記複数のスイッチング素子のそれぞれをオン、オフ制御することにより、前記直流電源からの直流電流を互いに位相が異なる3相の交流電流に変換するインバータ装置であって、
    前記制御回路は、前記3相のうち、1相のスイッチング素子が順次オン又はオフに保たれる2相変調方式により前記制御信号を出力すると共に、前記3相のうち、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のスイッチング素子のオン期間を互いにずらすように前記制御信号を出力することを特徴とするインバータ装置。
  2. 請求項1に記載のインバータ装置であって、
    前記制御回路は、互いに所定の位相差をもつ2つの基準信号と該2つの基準信号にそれぞれ対応する指令値とに基づいて、前記3相のうち、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のスイッチング素子のオン、オフを制御する前記制御信号を生成し出力することを特徴とするインバータ装置。
  3. 複数のスイッチング素子からなるブリッジ回路とコンデンサとを直流電源に並列接続し、制御回路から出力される制御信号に従って前記複数のスイッチング素子のそれぞれをオン、オフ制御することにより、前記直流電源からの直流電流を互いに位相が異なる3相の交流電流に変換するインバータ装置において前記複数のスイッチング素子がそれぞれオン、オフするときに発生するリップル電流の低減方法であって、
    前記3相のうち、1相のスイッチング素子が順次オン又はオフに保たれる2相変調方式により前記制御信号を生成すると共に、前記3相のうち、順次オン又はオフに保たれる1相以外の2相のスイッチング素子のオン期間を互いにずらすように前記制御信号を生成することを特徴とするリップル電流の低減方法。
  4. 請求項3に記載のリップル電流の低減方法であって、
    互いに所定の位相差をもつ2つの基準信号と該2つの基準信号にそれぞれ対応する指令値とに基づいて、前記3相のうち、スイッチング素子がオン又はオフに保たれる1相以外の2相のスイッチング素子のオン、オフを制御する前記制御信号を生成することを特徴とするリップル電流の低減方法。
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