JP2002027763A - 動力出力装置およびインバータ装置 - Google Patents

動力出力装置およびインバータ装置

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JP2002027763A JP2000199787A JP2000199787A JP2002027763A JP 2002027763 A JP2002027763 A JP 2002027763A JP 2000199787 A JP2000199787 A JP 2000199787A JP 2000199787 A JP2000199787 A JP 2000199787A JP 2002027763 A JP2002027763 A JP 2002027763A
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裕樹 大谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゼロ電圧ベクトルの出現頻度を少なくすると
共に電動機の中性点に生じ得る電流脈動を低減する。 【解決手段】 各相指令に対して階層的な二つの三角波
キャリアCAR1,CAR2を用いて1/2VB,ゼ
ロ,−1/2VBの3段階の電圧レベルによるPWM制
御によりモータを駆動する。1/2VBと−1/2VB
の2段階の電圧レベルによるPWM制御に比して各相の
電圧が同一になるゼロ電圧ベクトルの出現頻度を著しく
低減することができるから、モータの中性点を所定の電
位に固定する装置においてゼロ電圧ベクトルが出力され
ることに伴って生じ得る中性点電流の脈動を低減するこ
とができる。この結果、モータの損失を低減することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力出力装置およ
びインバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の動力出力装置としては、
電動機に三相交流を印加するインバータ回路の正極母線
と負極母線とに接続されたコンデンサとインバータ回路
の正極母線または負極母線と電動機の中性点とに接続さ
れた直流電源とを備えるものが提案されている(例え
ば、特開平10−337047号公報や特開平11−1
78114号公報など)。この装置では、電動機の各相
のコイルとインバータの各相のスイッチング素子とから
なる回路を直流電源の電圧を昇圧してコンデンサに電荷
を蓄える昇圧チョッパ回路とみなすと共にこの蓄電され
たコンデンサを直流電源とみなして電動機を駆動する。
電動機の駆動制御とコンデンサへの蓄電制御は、擬似的
な三相交流を電動機に印加する際のインバータ回路のス
イッチング素子のスイッチング動作によって同時に行な
っている。なお、電動機に印加される擬似的な三相交流
は、正電圧と負電圧の二つの電圧レベルによるPWM制
御によって形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た動力出力装置では、電動機の中性点から流出流入する
電流に大きな電流脈動が生じ、電動機の損失が大きくな
る場合がある。正電圧と負電圧の二つの電圧レベルによ
るPWM制御によって形成される擬似的な三相交流は、
各相の電圧が同一となるいわゆるゼロ電圧ベクトルを出
力する状態が生じる。このゼロ電圧ベクトルを出力する
と、電動機の中性点が直流電源によりその電位が固定さ
れているために、電動機の中性点接続線に大きな電流が
流れる。ゼロ電圧ベクトルは各相のいずれもが正電圧と
なる状態といずれもが負電圧となる状態の二つの状態が
あるから、電動機の中性点接続線に流れる電流の方向は
ゼロ電圧ベクトルがいずれの状態に基づくかによって異
なるものとなる。この結果、電動機の中性点接続線に大
きな電流脈動が生じてしまう。
【0004】本発明の動力出力装置は、電動機の中性点
に生じ得る電流脈動を低減することを目的の一つとす
る。また、本発明の動力出力装置は、装置の高効率化を
図ることを目的の一つとする。本発明のインバータ装置
は、ゼロ電圧ベクトルの出力を低減することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の動力出力装置およびインバータ装置は、上述の目
的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採っ
た。
【0006】本発明の第1の動力出力装置は、多相交流
により回転駆動する電動機と、複数のスイッチング素子
のスイッチング操作により3段階以上の電圧レベルによ
る擬似的な多相交流電力を前記電動機に供給可能なイン
バータ回路と、前記インバータ回路の正極母線と負極母
線とに接続された第1の電源と、前記インバータ回路の
正極母線および負極母線のうちのいずれか一方の母線と
前記電動機の中性点とに接続された第2の電源と、前記
インバータ回路の複数のスイッチング素子のスイッチン
グを制御するスイッチング制御手段とを備えることを要
旨とする。
【0007】この本発明の第1の動力出力装置では、正
電圧,負電圧,そしてそれらの中間電圧の3段階以上の
電圧レベルによる擬似的な多相交流とすることにより、
各相の電圧がすべて第2の電源の電圧から大きな差のあ
る同一の電圧となるゼロ電圧ベクトルの出現を低減し、
電動機の中性点に生じ得る電流脈動を低減することがで
きる。この結果、電動機の損失を小さく抑えることがで
きる。
【0008】こうした本発明の第1の動力出力装置にお
いて、前記第1の電源は、前記第2の電源からの電力を
用いて充電される充放電可能な蓄電手段であるものとす
ることもできる。
【0009】本発明の第2の動力出力装置は、多相交流
により回転駆動する電動機と、複数のスイッチング素子
のスイッチング操作により3段階以上の電圧レベルによ
る擬似的な多相交流電力を前記電動機に供給可能なイン
バータ回路と、前記インバータ回路の正極母線と前記電
動機の中性点とに接続された第1の電源と、前記インバ
ータ回路の負極母線と前記電動機の中性点とに接続され
た第2の電源と、前記インバータ回路の複数のスイッチ
ング素子のスイッチングを制御するスイッチング制御手
段とを備えることを要旨とする。
【0010】この本発明の第2の動力出力装置では、3
段階以上の電圧レベルによる擬似的な多相交流とするこ
とにより、各相の電圧がすべて第2の電源の電圧から大
きな差のある同一の電圧となるゼロ電圧ベクトルの出現
を低減し、電動機の中性点に生じ得る電流脈動を低減す
ることができる。この結果、電動機の損失を小さく抑え
ることができる。
【0011】こうした本発明の第2の動力出力装置にお
いて、前記第1の電源は前記第2の電源からの電力を用
いて充電される充放電可能な蓄電手段であるものとした
り、前記第2の電源は前記第1の電源からの電力を用い
て充電される充放電可能な蓄電手段であるものとするこ
ともできる。
【0012】これら本発明の第1または第2の動力出力
装置において、前記インバータ回路は、3段階の電圧レ
ベルによる擬似的な多相交流電力を供給する回路である
ものとすることもできる。この態様の本発明の第1また
は第2の動力出力装置において、前記インバータ回路の
各相は、正極母線と負極母線とを直列に接続する4個の
スイッチング素子と、該4個のスイッチング素子の中間
の2個のスイッチング素子を跨いで負極母線から正極母
線側を順方向として直列に接続する2個のダイオード
と、該2個のダイオードの中間節点に前記3段階の電圧
レベルのうちの中間電圧レベルを供給する中間電圧供給
手段とを備えるものとすることもできる。さらにこの態
様の本発明の第1または第2の動力出力装置において、
前記中間電圧供給手段は、正極母線と負極母線とを直列
に接続する2個のコンデンサを備え該2個のコンデンサ
の中間接点を前記2個のダイオードの中間接点に接続す
る手段であるものとしたり、前記電動機の中性点を前記
2個のダイオードの中間接点に接続する手段であるもの
とすることもできる。
【0013】また、本発明の第1または第2の動力出力
装置において、前記スイッチング制御手段は、前記3段
階以上の電圧レベルの各電圧レベル間に階層的に各々設
けられた複数の搬送波と各相の電圧指令とに基づいて前
記インバータ回路の複数のスイッチング素子のスイッチ
ングを制御する手段であるものとすることもできる。こ
の態様の本発明の第1または第2の動力出力装置におい
て、前記スイッチング制御手段は、前記各相の電圧指令
が前記複数の搬送波により形成される階層のいずれに属
するかに基づいて前記インバータ回路の各相の電圧レベ
ルを設定し、該インバータ回路の各相の電圧レベルが該
設定された電圧レベルとなるよう該インバータ回路の複
数のスイッチング素子のスイッチングを制御する手段で
あるものとすることもできる。
【0014】本発明の第3の動力出力装置は、多相交流
により回転駆動する電動機と、複数のスイッチング素子
のスイッチング操作により擬似的な多相交流電力を前記
電動機に供給可能なインバータ回路と、前記インバータ
回路の正極母線と負極母線とに接続された第1の電源
と、前記インバータ回路の正極母線および負極母線のう
ちのいずれか一方の母線と前記電動機の中性点とに接続
された第2の電源と、前記多相交流の各相の電圧指令に
基づく各相変調波と前記多相交流の各相に対応し所定の
位相差を有する各相搬送波とに基づいて前記インバータ
回路の複数のスイッチング素子のスイッチングを制御す
るスイッチング制御手段とを備えることを要旨とする。
【0015】この本発明の第3の動力出力装置では、多
相交流の各相の電圧指令に基づく各相変調波と多相交流
の各相に対応し所定の位相差を有する各相搬送波とに基
づいてインバータ回路の複数のスイッチング素子のスイ
ッチングを制御することにより、各相の電圧がすべて第
2の電源の電圧から大きな差のある同一の電圧となるゼ
ロ電圧ベクトルの出現を低減し、電動機の中性点に生じ
得る電流脈動を低減することができる。この結果、電動
機の損失を小さく抑えることができる。
【0016】こうした本発明の第3の動力出力装置にお
いて、前記第1の電源は、前記第2の電源からの電力を
用いて充電される充放電可能な蓄電手段であるものとす
ることもできる。
【0017】本発明の第4の動力出力装置は、多相交流
により回転駆動する電動機と、複数のスイッチング素子
のスイッチング操作により擬似的な多相交流電力を前記
電動機に供給可能なインバータ回路と、前記インバータ
回路の正極母線と前記電動機の中性点とに接続された第
1の電源と、前記インバータ回路の負極母線と前記電動
機の中性点とに接続された第2の電源と、前記多相交流
の各相の電圧指令に基づく各相変調波と前記多相交流の
各相に対応し所定の位相差を有する各相搬送波とに基づ
いて前記インバータ回路の複数のスイッチング素子のス
イッチングを制御するスイッチング制御手段とを備える
ことを要旨とする。
【0018】この本発明の第4の動力出力装置では、多
相交流の各相の電圧指令に基づく各相変調波と多相交流
の各相に対応し所定の位相差を有する各相搬送波とに基
づいてインバータ回路の複数のスイッチング素子のスイ
ッチングを制御することにより、各相の電圧が同一とな
るゼロ電圧ベクトルの出現を低減し、電動機の中性点に
生じ得る電流脈動を低減することができる。この結果、
電動機の損失を小さく抑えることができる。
【0019】こうした本発明の第4の動力出力装置にお
いて、前記第1の電源は前記第2の電源からの電力を用
いて充電される充放電可能な蓄電手段であるものとした
り、前記第2の電源は前記第1の電源からの電力を用い
て充電される充放電可能な蓄電手段であるものとするこ
ともできる。
【0020】これら本発明の第3または第4の動力出力
装置において、前記所定の位相差は、前記電動機の中性
点の電流リップルを打ち消す位相差であるものとした
り、360度を前記電動機の相数で割った角度を含む所
定範囲の角度であるものとしたり、或いは、360度を
前記電動機の相数で割った角度であるものとすることも
できる。
【0021】各種態様を含め本発明の第1ないし第4の
いずれかの動力出力装置において、前記電動機は動力の
入力により発電可能な発電電動機であり、前記第1の電
源および/または前記第2の電源は充放電可能な電源で
あり、前記電動機を発電機として駆動すると共に該電動
機により発電された電力を前記第1の電源および/また
は前記第2の電源に充電するよう前記インバータ回路の
前記複数のスイッチング素子のスイッチングを制御する
充電制御手段を備えるものとすることもできる。
【0022】本発明の第1のインバータ装置は、正極母
線と負極母線とに印加される電圧を3段階の電圧レベル
による擬似的な多相交流に変換するインバータ装置であ
って、正極母線と負極母線とを直列に接続する4個のス
イッチング素子と、該4個のスイッチング素子の中間の
2個のスイッチング素子を跨いで負極母線から正極母線
側を順方向として直列に接続する2個のダイオードと、
該2個のダイオードの中間節点に前記3段階の電圧レベ
ルのうちの中間電圧レベルを供給する中間電圧供給手段
とを各相毎に備えると共に、前記3段階の電圧レベルの
各電圧レベル間に階層的に各々設けられた二つの搬送波
と各相の電圧指令とに基づいて前記各相の4個のスイッ
チング素子をスイッチング制御するスイッチング制御手
段を備えることを要旨とする。
【0023】この本発明の第1のインバータ装置では、
正極母線と負極母線とに印加される電圧を3段階の電圧
レベルによる擬似的な多相交流に変換することにより、
各相の電圧がすべて正電圧または負電圧となるゼロ電圧
ベクトルの出現を低減することができる。
【0024】こうした本発明の第1のインバータ装置に
おいて、前記中間電圧供給手段は、正極母線と負極母線
とを直列に接続する2個のコンデンサを備え該2個のコ
ンデンサの中間接点を前記2個のダイオードの中間接節
点に接続する手段であるものとしたり、前記2個のダイ
オードの中間節点の電位が負極母線の電位と正極母線の
電位の間の電位となるよう該中間節点と負極母線または
正極母線とを接続する直流電圧源であるものとすること
もできる。
【0025】本発明の第2のインバータ装置は、正極母
線と負極母線とに印加される電圧を擬似的な多相交流に
変換するインバータ装置であって、前記多相交流の各相
毎に、正極母線と負極母線とを直列に接続する2個のス
イッチング素子を備えると共に前記多相交流の各相の電
圧指令に基づく各相変調波と前記多相交流の各相に対応
し所定の位相差を有する各相搬送波とに基づいて前記各
相の2個のスイッチング素子をスイッチング制御するス
イッチング制御手段を備えることを要旨とする。
【0026】この本発明の第2のインバータ装置では、
多相交流の各相の電圧指令に基づく各相変調波と多相交
流の各相に対応し所定の位相差を有する各相搬送波とに
基づいて各相の2個のスイッチング素子をスイッチング
制御することにより、各相の電圧がすべて正電圧または
負電圧となるゼロ電圧ベクトルの出現を低減することが
できる。
【0027】こうした本発明の第2のインバータ装置に
おいて、前記所定の位相差は、360度を前記電動機の
相数で割った角度であるものとすることもできる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である
動力出力装置20の構成の概略を示す構成図である。実
施例の動力出力装置20は、図示するように、三相交流
により回転駆動するモータ22と、直流電力を三相交流
電力に変換してモータ22に供給可能なインバータ回路
24と、インバータ回路24の正極母線26と負極母線
28とに接続された第1直流電源30と、インバータ回
路24の負極母線28とモータ22の中性点とに接続さ
れた第2直流電源32と、装置全体をコントロールする
電子制御ユニット40とを備える。
【0029】モータ22は、例えば外表面に永久磁石が
貼り付けられたロータと三相コイルが巻回されたステー
タとから構成される発電可能な同期発電電動機として構
成されている。モータ22の回転軸は実施例の動力出力
装置20の出力軸となっており、この回転軸から動力が
出力される。なお、実施例のモータ22は発電電動機と
して構成されているから、モータ22の回転軸に動力を
入力すれば、モータ22により発電できるようになって
いる。
【0030】インバータ回路24は、12個のトランジ
スタTU1〜TU4,TV1〜TV4,TW1〜TW4
と、18個のダイオードDU1〜DU6,DV1〜DV
6,DW1〜DW6によって構成されている。インバー
タ回路24のu相は、4個のトランジスタTU1〜TU
4によって正極母線26と負極母線28とを直列に接続
しており、トランジスタTU2とトランジスタTU3と
の接続点には、モータ22の三相コイルのu相が接続さ
れている。トランジスタTU1とトランジスタTU2と
の接続点とトランジスタTU3とトランジスタTU4と
の接続点は、負極母線28から正極母線26側を順方向
とする2個のダイオードDU5,DU6により直列に接
続されており、ダイオードDU5とダイオードDU6の
接続点は、モータ22の中性点に接続されている。な
お、各トランジスタTU1〜TU4には各々還流用のダ
イオードDU1〜DU4が取り付けられている。インバ
ータ回路24のv相およびw相は、u相と同様に構成さ
れている。
【0031】インバータ回路24の正極母線26と負極
母線28は、2個のコンデンサC1,C2により直列に
接続されており、コンデンサC1とコンデンサC2の接
続点は、接続線34によりモータ22の中性点に接続さ
れている。
【0032】第1直流電源30と第2直流電源32は、
例えばニッケル水素系やリチウムイオン系の二次電池と
して構成されており、第1直流電源30の端子間電圧V
1が第2直流電源32の端子間電圧V2の2倍となるよ
うに調整されている。したがって、モータ22の中性点
を基準とすれば、正極母線26の電位はV1−V2であ
り、負極母線28の電位は−V2となる。以下、正極母
線26の電圧を1/2VBとし、負極母線28の電圧を
−1/2VBとして考えるものとする。
【0033】電子制御ユニット40は、CPU42を中
心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処
理プログラムを記憶したROM44と、一時的にデータ
を記憶するRAM46と、入出力ポート(図示せず)と
を備える。この電子制御ユニット40には、モータ22
の三相コイルのuvwの各相に取り付けられた電流セン
サ52〜56からの各相の電流やモータ22の中性点に
取り付けられた電流センサ58からの中性点電流,モー
タ22の回転軸に取り付けられた回転角センサ60から
のモータ22の回転子の回転角などが入力ポートを介し
て入力されている。実施例では、各相電流と中性点電流
を得るために電流センサ52〜58を備えたが、これら
の電流センサ52〜58のうちのいずれか一つは省略可
能であり、いずれか一つを異常検出専用として用いるも
のとしてもよい。電子制御ユニット40からは、インバ
ータ回路24のトランジスタTU1〜TU4,TV1〜
TV4,TW1〜TW4のスイッチング制御を行なうた
めの制御信号などが出力ポートを介して出力されてい
る。
【0034】次に、こうして構成された実施例の動力出
力装置20の動作、特にインバータ回路24によりモー
タ22に印加される擬似的な三相交流の形成について説
明する。実施例の動力出力装置20が備えるインバータ
回路24は、次のようにモータ22の各相に3段階の電
圧レベルを作用させることができる。図2はトランジス
タTU1,TU2をオンとすると共にトランジスタTU
3,TU4をオフとした状態のu相に着目した実施例の
動力出力装置20の回路図である。この状態では、モー
タ22のu相には正極母線26の電圧(1/2VB)が
作用する。図3はトランジスタTU1,TU2をオフと
すると共にトランジスタTU3,TU4をオンとした状
態のu相に着目した実施例の動力出力装置20の回路図
である。この状態では、モータ22のu相には負極母線
28の電圧(−1/2VB)が作用する。図4はトラン
ジスタTU1,TU4をオフとすると共にトランジスタ
TU2,TU3をオンとした状態のu相に着目した実施
例の動力出力装置20の回路図である。この状態では、
モータ22の中性点の電圧(基準電圧ゼロ)が作用す
る。したがって、図2〜図4に示す3つのスイッチング
パターンを用いることにより3段階の電圧レベルをモー
タ22のu相に作用させることができる。インバータ回
路24のv相およびw相はu相と同様に構成されている
から、v相およびw相についても同様に3段階の電圧レ
ベルをモータ22のv相およびw相に作用させることが
できる。
【0035】図5は、インバータ回路24のトランジス
タTU1〜TU4,TV1〜TV4,TW1〜TW4の
スイッチングにより擬似的な三相交流を得る様子を説明
する説明図である。図示するように、120度ずつ位相
の異なるuvwの各相指令の各々を2段に階層的な三角
搬送波CAR1,CAR2と大きさを比較して各トラン
ジスタTU1〜TU4,TV1〜TV4,TW1〜TW
4のオンオフ状態を決定する。次表1にu相の指令値V
u*の状態とトランジスタTU1〜TU4のオンオフ状
態とを示す。
【0036】
【表1】 表1から解るように、u相の指令値Vu*が三角搬送波
CAR1より大きいときには、トランジスタTU1,T
U2をオンとすると共にトランジスタTU3,TU4を
オフとして図2に例示する状態とし、三相コイルのu相
に正極母線26の電圧(1/2VB)を作用させる。指
令値Vu*が三角搬送波CAR1とCAR2との間のと
きには、トランジスタTU1,TU4をオフとすると共
にトランジスタTU2,TU3をオンとして図4に例示
する状態とし、三相コイルのu相にモータ22の中性点
の電圧(ゼロ)を作用させる。指令値Vu*が三角搬送
波CAR2より小さいときには、トランジスタTU1,
TU2をオフとすると共にトランジスタTU3,TU4
をオンとして図3に例示する状態とし、三相コイルのu
相に負極母線28の電圧(−1/2VB)を作用させ
る。
【0037】こうした階層的な三角搬送波CAR1,C
AR2と各相指令とに基づいて各トランジスタTU1〜
TU4,TV1〜TV4,TW1〜TW4をスイッチン
グすると、図5の中段の各相(Vu,Vv,Vw)のP
WM波形となる。こうした各相のPWMの波形から各相
の電圧が同一となるゼロ電圧ベクトルの出力は、図5の
最下段に示されるようになる。図6に、正極母線の電圧
(1/2VB)と負極母線の電圧(−1/2VB)の2
段階の電圧レベルによりPWM制御する従来例の動力出
力装置における各相指令と三角搬送波,各相(Vu,V
v,Vw)のPWM波形,ゼロ電圧ベクトルの出力を示
す。図5と図6とを比較すると解るように、実施例の動
力出力装置20は、3段階の電圧レベルによってPWM
制御することにより、2段階の電圧レベルによってPW
M制御する従来例の動力出力装置に比して、ゼロ電圧ベ
クトルの出力頻度を著しく少なくすることができる。し
たがって、ゼロ電圧ベクトルの出力とモータ22の中性
点の電位の固定に基づいて生じるモータ22の中性点に
おける電流脈動を低減することができる。
【0038】以上説明した実施例の動力出力装置20に
よれば、3段階の電圧レベルによってPWM制御するこ
とにより、ゼロ電圧ベクトルの出力頻度を著しく少なく
することができる。この結果、ゼロ電圧ベクトルの出力
に伴ってモータ22の中性点に生じ得る電流脈動を低減
することができると共にモータ22の損失を抑制するこ
とができる。
【0039】実施例の動力出力装置20では、インバー
タ回路24の負極母線28とモータ22の中性点とを接
続するよう第2直流電源32を取り付けたが、インバー
タ回路24の正極母線26とモータ22の中性点とを接
続するよう第2直流電源32を取り付けるものとしても
よい。また、実施例の動力出力装置20では、第2直流
電源32の電圧V2の2倍の電圧V1の第1直流電源3
0をインバータ回路24の正極母線26と負極母線28
とを接続するように取り付けたが、図7の変形例の動力
出力装置20Bに示すように、第2直流電源32の電圧
V2と同一の電圧の第1直流電源30Bをインバータ回
路24の正極母線26とモータ22の中性点とを接続す
るよう取り付けるものとしてもよい。変形例の動力出力
装置20Bは、電気的に実施例の動力出力装置20と等
価だからである。
【0040】実施例の動力出力装置20では、インバー
タ回路24の正極母線26と負極母線28とを接続する
第1直流電源30を備えるものとしたが、図8の変形例
の動力出力装置20Cに示すように、第1直流電源30
に代えてコンデンサ30Cを備えるものとしてもよい。
なお、図8に例示する変形例の動力出力装置20Cは、
コンデンサ30Cの端子間電圧Vcを検出する電圧セン
サ62を備えており、この電圧センサ62からの検出信
号は入力ポートを介して電子制御ユニット40に入力さ
れている。図9は、モータ22の三相コイルの漏れイン
ダクタンスに着目した変形例の動力出力装置20Cの回
路図である。いま、インバータ回路24のu相のトラン
ジスタTU3,TU4をオンとした状態を考えると、こ
の状態では、図中破線矢印で示す短絡回路が形成され、
モータ22の三相コイルのu相はリアクトルとして機能
する。この状態からトランジスタTU3,TU4のいず
れかをオフすると、リアクトルとして機能している三相
コイルのu相に蓄えられたエネルギは、図中実線矢印で
示す充電回路によりコンデンサ30Cに蓄えられる。そ
の際の電圧は、第2直流電源32の供給電圧より高くす
ることができる。一方、この回路でコンデンサ30Cの
電位を用いて第2直流電源32を充電することもでき
る。したがって、この回路は、第2直流電源32のエネ
ルギをコンデンサ30Cに昇圧して蓄えると共にコンデ
ンサ30Cの電位を用いて第2直流電源32を充電可能
な昇降圧チョッパ回路とみなすことができる。モータ2
2の三相コイルのvw相も、u相と同様に昇降圧チョッ
パ回路とみなすことができるから、トランジスタTU
3,TU4,TV3,TV4,TW3,TW4をオンオ
フすることによりコンデンサ30Cを充電したり、コン
デンサ30Cの電位を用いて第2直流電源32を充電す
ることができる。
【0041】こうした充電によりコンデンサ30Cの端
子間には電位差が生じるが、その電位差はコンデンサ3
0Cに蓄えられる電荷の量、即ちリアクトルに流す電流
を調節することにより制御することができる。したがっ
て、コンデンサ30Cの端子間電圧Vcを第2直流電源
32の電圧V2の2倍にすることもできる。このよう
に、コンデンサ30Cの端子間電圧Vcを第2直流電源
32の電圧V2の2倍にすれば、図8に例示する変形例
の動力出力装置20Cでは、正極母線26と負極母線2
8にコンデンサ30Cによる端子間電圧Vcが作用する
状態、即ち実施例の動力出力装置20の第1直流電源3
0に相当する直流電源が接続された状態となり、実施例
の動力出力装置20と同様にモータ22を駆動すること
ができる。
【0042】ここで、モータ22の駆動には、インバー
タ回路24を構成するトランジスタTU1〜TU4,T
V1〜TV4,TW1〜TW4の前述のスイッチング制
御による擬似的な三相交流を供給すればよく、コンデン
サ30Cの電圧は直流成分により行なうことができるか
ら、擬似的な三相交流の電位をプラス側またはマイナス
側にオフセットすることによって、直流成分を加えた三
相交流をモータ22に供給することができる。この結
果、交流成分でモータ22は回転駆動し、直流成分で図
9を用いて説明したようにコンデンサ30Cを充電する
ことができる。
【0043】したがって、変形例の動力出力装置20C
では、図5における各相指令をプラス側またはマイナス
側にオフセットすることにより、実施例の動力出力装置
20の各相のPWM制御と同様の制御を行なうことがで
きると共にコンデンサ30Cの端子間電圧Vcを制御す
ることができる。この結果、変形例の動力出力装置20
Cでも実施例の動力出力装置20と同様の効果を得るこ
とができる。
【0044】実施例の動力出力装置20では、インバー
タ回路24の正極母線26と負極母線28とを接続する
第1直流電源30を備えるものとしたが、図10の変形
例の動力出力装置20Dに示すように、第1直流電源3
0に代えてインバータ回路24の正極母線26とモータ
22の中性点とを接続するコンデンサ30Dを備えるも
のとしてもよい。なお、図10に例示する変形例の動力
出力装置20Dも、変形例の動力出力装置20Cと同様
に、コンデンサ30Dの端子間電圧Vcを検出する電圧
センサ62を備えており、この電圧センサ62からの検
出信号は入力ポートを介して電子制御ユニット40に入
力されている。図11は、モータ22の三相コイルの漏
れインダクタンスに着目した変形例の動力出力装置20
Dの回路図である。いま、インバータ回路24のu相の
トランジスタTU3,TU4をオンとした状態を考える
と、この状態では、図中破線矢印で示す短絡回路が形成
され、モータ22の三相コイルのu相はリアクトルとし
て機能する。この状態からトランジスタTU3,TU4
のいずれかをオフすると、リアクトルとして機能してい
る三相コイルのu相に蓄えられたエネルギは、図中実線
矢印で示す充電回路によりコンデンサ30Dに蓄えられ
る。したがって、この回路は、第2直流電源32のエネ
ルギをコンデンサ30Dに昇圧して蓄えると共にコンデ
ンサ30Dの電位を用いて第2直流電源32を充電可能
なチョッパ回路とみなすことができる。モータ22の三
相コイルのvw相も、u相と同様に昇降圧チョッパ回路
とみなすことができるから、トランジスタTU1〜TU
4,TV1〜TV4,TW1〜TW4をオンオフするこ
とによりコンデンサ30Dを充電したり、コンデンサ3
0Dの電位を用いて第2直流電源32を充電することが
できる。
【0045】こうした充電によりコンデンサ30Dの端
子間には電位差が生じるが、その電位差はコンデンサ3
0Cに蓄えられる電荷の量、即ちリアクトルに流す電流
を調節することにより制御することができる。したがっ
て、コンデンサ30Dの端子間電圧Vcを第2直流電源
32の電圧V2と同一にすることもできる。このよう
に、コンデンサ30Dの端子間電圧Vcを第2直流電源
32の電圧V2と同一にすれば、図11に例示する変形
例の動力出力装置20Dでは、正極母線26と負極母線
28にコンデンサ30Dと第2直流電源32とからなる
電圧V2の2倍の電圧の直流電源が接続された状態、即
ち実施例の動力出力装置20の第1直流電源30に相当
する直流電源が接続された状態となり、実施例の動力出
力装置20と同様にモータ22を駆動することができ
る。
【0046】ここで、モータ22の駆動には、インバー
タ回路24を構成するトランジスタTU1〜TU4,T
V1〜TV4,TW1〜TW4の前述のスイッチング制
御による擬似的な三相交流を供給すればよく、コンデン
サ30Dの電圧は直流成分により行なうことができるか
ら、擬似的な三相交流の電位をプラス側またはマイナス
側にオフセットすることによって、直流成分を加えた三
相交流をモータ22に供給することができる。この結
果、交流成分でモータ22は回転駆動し、直流成分で図
11を用いて説明したようにコンデンサ30Dを充電す
ることができる。
【0047】したがって、変形例の動力出力装置20D
でも、変形例の動力出力装置20Cと同様に、図5にお
ける各相指令をプラス側またはマイナス側にオフセット
することにより、実施例の動力出力装置20の各相のP
WM制御と同様の制御を行なうことができると共にコン
デンサ30Dの端子間電圧Vcを制御することができ
る。この結果、変形例の動力出力装置20Dでも実施例
の動力出力装置20と同様の効果を得ることができる。
【0048】実施例の動力出力装置20やその変形例で
は、各相のダイオードDU5,DU6、DV5,DV
6,DW5,DW6の中間接続点をコンデンサC1,C
2の中間接続点と接続すると共に接続線34によりモー
タ22の中性点に接続したが、コンデンサC1,C2を
備えずに各相のダイオードDU5,DU6、DV5,D
V6,DW5,DW6の中間接続点を単に接続線34に
よりモータ22の中性点に接続するものとしたり、各相
のダイオードDU5,DU6、DV5,DV6,DW
5,DW6の中間接続点を接続線34によりモータ22
の中性点に接続せずに単にコンデンサC1,C2の中間
接続点に接続するものとしても差し支えない。
【0049】実施例の動力出力装置20やその変形例で
は、3段階の電圧レベルによるPWM制御を行なうこと
によりゼロ電圧ベクトルの出現頻度を少なくしたが、4
段階以上の電圧レベルによるPWM制御を行なってゼロ
電圧ベクトルの出現頻度を少なくするものとしてもよ
い。また、実施例の動力出力装置20やその変形例で
は、三相交流によるモータ22を用いたが、n相交流に
よるモータを用いるものとしてもよい。この場合でも、
3段階あるいは4段階以上の電圧レベルによるPWM制
御を行なうことによりゼロ電圧ベクトルの出現頻度を少
なくすることができる。
【0050】次に、本発明の第2実施例としての動力出
力装置120について説明する。図12は、第2実施例
の動力出力装置120の構成の概略を示す構成図であ
る。第2実施例の動力出力装置120は、図示するよう
に、三相交流により回転駆動するモータ122と、直流
電力を三相交流電力に変換してモータ122に供給可能
なインバータ回路124と、インバータ回路124の正
極母線126と負極母線128とに接続された第1直流
電源130と、インバータ回路124の負極母線128
とモータ122の中性点とに接続された第2直流電源1
32と、装置全体をコントロールする電子制御ユニット
140とを備える。
【0051】モータ122は、第1実施例の動力出力装
置20のモータ22と同様に、外表面に永久磁石が貼り
付けられたロータと三相コイルが巻回されたステータと
から構成される発電可能な同期発電電動機として構成さ
れている。
【0052】インバータ回路124は、6個のトランジ
スタT1〜T6と6個のダイオードD1〜D6とにより
構成されている。6個のトランジスタT1〜T6は、そ
れぞれ正極母線126と負極母線128とに対してソー
ス側とシンク側となるよう2個ずつペアで配置され、そ
の接続点にモータ122の三相コイル(uvw)の各々
が接続されている。したがって、正極母線126と負極
母線128とに電圧が作用している状態で対をなすトラ
ンジスタT1〜T6のオン時間の割合を制御すれば、正
極母線126の電圧と負極母線128の電圧の2段階の
電圧レベルによるPWM制御により、モータ122の三
相コイルにより回転磁界を形成し、モータ122を回転
駆動することができる。
【0053】第1直流電源130と第2直流電源132
も、第1実施例の動力出力装置20の第1直流電源30
や第2直流電源32と同様に、例えばニッケル水素系や
リチウムイオン系の二次電池として構成されており、第
1直流電源130の端子間電圧V1が第2直流電源13
2の端子間電圧V2の約2倍となるように調整されてい
る。したがって、モータ122の中性点を基準とすれ
ば、第1実施例の動力出力装置20の場合と同様に、正
極母線126の電位はV1−V2であり、負極母線12
8の電位は−V2となる。以下、正極母線126の電圧
を1/2VBとし、負極母線128の電圧を−1/2V
Bとして考えるものとする。
【0054】電子制御ユニット140も、第1実施例の
動力出力装置20の電子制御ユニット40と同様に、C
PU142を中心とするマイクロプロセッサとして構成
されており、処理プログラムを記憶したROM144
と、一時的にデータを記憶するRAM146と、入出力
ポート(図示せず)とを備える。この電子制御ユニット
140には、モータ122の三相コイルのuvwの各相
に取り付けられた電流センサ152〜156からの各相
の電流やモータ122の中性点に取り付けられた電流セ
ンサ158からの中性点電流,モータ122の回転軸に
取り付けられた回転角センサ160からのモータ122
の回転子の回転角,モータ122の動作に関する指令値
などが入力ポートを介して入力されている。また、電子
制御ユニット140からは、インバータ回路124のト
ランジスタT1〜T6のスイッチング制御を行なうため
の制御信号などが出力ポートを介して出力されている。
【0055】次に、こうして構成された第2実施例の動
力出力装置120の動作、特にインバータ回路124に
よりモータ122に印加される擬似的な三相交流の形成
について説明する。図13は、第2実施例の動力出力装
置120の電子制御ユニット140によるPWM制御の
際に用いる各相変調波と各相搬送波とを例示する説明図
である。図示するように、u相搬送波とv相搬送波とw
相搬送波は、いずれも三角波であり、120度ずつ位相
が異なるものとなっている。u相変調波とv相変調波と
w相変調波は、いずれも各相指令に基づいて形成され
る。各相は、位相が異なるものの同様であるから、u相
について説明する。u相変調波がu相搬送波より大きい
ときには、トランジスタT1をオンとすると共にトラン
ジスタT2をオフとしてモータ122の三相コイルのu
相に正極母線126の電圧(1/2VB)を作用させ
る。一方、u相変調波がu相搬送波より小さいときに
は、トランジスタT1をオフとすると共にトランジスタ
T2をオンとしてモータ122の三相コイルのu相に負
極母線128の電圧(−1/2VB)を作用させる。こ
うしたスイッチング制御を行なうことにより、図6に示
すように、従来例の動力出力装置と同様に2段階の電圧
レベルによるPWM制御を行なうことができる。v相,
w相についても同様に各相変調波と各相搬送波とによる
PWM制御の波形が得られるが、各相搬送波を120度
ずつ位相を異なるものにすることにより、図6の各相
(Vu,Vv,Vw)の波形とはならず、ゼロ電圧ベク
トルの出現頻度が少ないものとなる。
【0056】図14は、図13の各相変調波と各相搬送
波とに基づいてスイッチングした際に各相とモータ12
2の中性点に流れる電流を示す説明図である。図示する
ように、各相電流は120度の位相をもった擬似的な三
相交流電流となっており、モータ122の中性点の電流
は、小さな振幅でゼロ近傍に落ち着いている。
【0057】以上説明した第2実施例の動力出力装置1
20によれば、120度ずつ位相の異なる各相搬送波と
各相指令に基づく各相変調波とに基づいてインバータ回
路24の各相のトランジスタをスイッチングすることに
よりゼロ電圧ベクトルの出現頻度を低減することができ
る。この結果、ゼロ電圧ベクトルの出力に伴ってモータ
122の中性点に生じ得る電流脈動を低減することがで
きると共にモータ122の損失を抑制することができ
る。
【0058】第2実施例の動力出力装置120では、イ
ンバータ回路124の負極母線128とモータ122の
中性点とを接続するよう第2直流電源132を取り付け
たが、インバータ回路124の正極母線126とモータ
122の中性点とを接続するよう第2直流電源132を
取り付けるものとしてもよい。また、第2実施例の動力
出力装置120では、第2直流電源132の電圧V2の
2倍の電圧V1の第1直流電源130をインバータ回路
124の正極母線126と負極母線128とを接続する
ように取り付けたが、図15の変形例の動力出力装置1
20Bに示すように、第2直流電源132の電圧V2と
同一の電圧の第1直流電源130Bをインバータ回路1
24の正極母線126とモータ122の中性点とを接続
するよう取り付けるものとしてもよい。変形例の動力出
力装置120Bは、電気的に実施例の動力出力装置12
0と等価だからである。
【0059】第2実施例の動力出力装置120では、イ
ンバータ回路124の正極母線126と負極母線128
とを接続する第1直流電源130を備えるものとした
が、図16の変形例の動力出力装置120Cに示すよう
に、第1直流電源130に代えてコンデンサ130Cを
備えるものとしてもよい。なお、図16に例示する変形
例の動力出力装置120Cは、コンデンサ130Cの端
子間電圧Vcを検出する電圧センサ162を備えてお
り、この電圧センサ162からの検出信号は入力ポート
を介して電子制御ユニット140に入力されている。図
17は、モータ122の三相コイルの漏れインダクタン
スに着目した変形例の動力出力装置120Cの回路図で
ある。この回路図は、図9に例示した回路図においてト
ランジスタTU1,TU2を一つのトランジスタT1に
置き換えると共にトランジスタTU3,TU4を一つの
トランジスタT2に置き換えた構成となっている。した
がって、図17に示す回路は、図9に例示した回路と同
様に、第2直流電源132のエネルギをコンデンサ13
0Cに昇圧して蓄えると共にコンデンサ130Cの電位
を用いて第2直流電源132を充電可能な昇降圧チョッ
パ回路とみなすことができる。モータ122の三相コイ
ルのvw相も、u相と同様に昇降圧チョッパ回路とみな
すことができるから、トランジスタT2,T4,T6を
オンオフすることによりコンデンサ130Cを充電した
り、コンデンサ130Cの電位を用いて第2直流電源1
32を充電することができる。そして、コンデンサ13
0Cの端子間電圧Vcの制御とモータ122の駆動制御
は、変形例の動力出力装置20Cの際に説明したよう
に、擬似的な三相交流の電位をプラス側またはマイナス
側にオフセットすることによって同時に行なうことがで
きる。
【0060】したがって、変形例の動力出力装置120
Cでは、図13における各相変調波をプラス側またはマ
イナス側にオフセットすることにより、第2実施例の動
力出力装置120の各相のPWM制御と同様の制御を行
なうことができると共にコンデンサ130Cの端子間電
圧Vcを制御することができる。この結果、変形例の動
力出力装置120Cでも第2実施例の動力出力装置12
0と同様の効果を得ることができる。
【0061】第2実施例の動力出力装置120では、イ
ンバータ回路124の正極母線126と負極母線128
とを接続する第1直流電源130を備えるものとした
が、図18の変形例の動力出力装置120Dに示すよう
に、第1直流電源130に代えてインバータ回路124
の正極母線126とモータ122の中性点とを接続する
コンデンサ130Dを備えるものとしてもよい。なお、
図18に例示する変形例の動力出力装置120Dは、コ
ンデンサ130Dの端子間電圧Vcを検出する電圧セン
サ162を備えており、この電圧センサ162からの検
出信号は入力ポートを介して電子制御ユニット140に
入力されている。図19は、モータ122の三相コイル
の漏れインダクタンスに着目した変形例の動力出力装置
120Dの回路図である。この回路図は、図11に例示
した回路図においてトランジスタTU1,TU2を一つ
のトランジスタT1に置き換えると共にトランジスタT
U3,TU4を一つのトランジスタT2に置き換えた構
成となっている。したがって、図19に示す回路は、図
11に例示した回路と同様に、第2直流電源132のエ
ネルギをコンデンサ130Dに蓄えると共にコンデンサ
130Dの電位を用いて第2直流電源132を充電可能
なチョッパ回路とみなすことができる。モータ122の
三相コイルのvw相も、u相と同様に昇降圧チョッパ回
路とみなすことができるから、トランジスタT1〜T6
をオンオフすることによりコンデンサ130Dを充電し
たり、コンデンサ130Dの電位を用いて第2直流電源
132を充電することができる。そして、コンデンサ1
30Dの端子間電圧Vcの制御とモータ122の駆動制
御は、変形例の動力出力装置20Dの際に説明したよう
に、擬似的な三相交流の電位をプラス側またはマイナス
側にオフセットすることによって同時に行なうことがで
きる。
【0062】したがって、変形例の動力出力装置120
Dでは、図13における各相変調波をプラス側またはマ
イナス側にオフセットすることにより、第2実施例の動
力出力装置120の各相のPWM制御と同様の制御を行
なうことができると共にコンデンサ130Dの端子間電
圧Vcを制御することができる。この結果、変形例の動
力出力装置120Dでも第2実施例の動力出力装置12
0と同様の効果を得ることができる。
【0063】第2実施例の動力出力装置120やその変
形例では、各相搬送波の位相を120度ずつ異なるもの
としたが、n相のモータを用いる場合には、360/n
度ずつ異なるものとすればよい。また、各相搬送波の位
相は、電流脈動の許容範囲内であればよいから、120
度あるいは360/n度を含む許容範囲内の角度であれ
ばよい。更に、ゼロ電圧ベクトルの出現頻度が少なくす
ることができるものであれば、各相搬送波の位相は何度
であってもよい。
【0064】第1実施例の動力出力装置20や第2実施
例の動力出力装置120およびその変形例では、モータ
22,122として三相交流の矩形波電圧駆動する同期
発電電動機を用いたが、多相交流の矩形波電圧駆動する
如何なるタイプの電動機を用いるものとしてもよい。
【0065】以上、本発明の実施の形態について実施例
を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である動力出力装置20の
構成の概略を示す構成図である。
【図2】 トランジスタTU1,TU2をオンとすると
共にトランジスタTU3,TU4をオフとした状態のu
相に着目した実施例の動力出力装置20の回路図であ
る。
【図3】 トランジスタTU1,TU2をオフとすると
共にトランジスタTU3,TU4をオンとした状態のu
相に着目した実施例の動力出力装置20の回路図であ
る。
【図4】 トランジスタTU1,TU4をオフとすると
共にトランジスタTU2,TU3をオンとした状態のu
相に着目した実施例の動力出力装置20の回路図であ
る。
【図5】 インバータ回路24のトランジスタTU1〜
TU4,TV1〜TV4,TW1〜TW4のスイッチン
グにより擬似的な三相交流を得る様子を説明する説明図
である。
【図6】 従来例の動力出力装置における各相指令と三
角搬送波,各相(Vu,Vv,Vw)のPWM波形,ゼ
ロ電圧ベクトルの出力を示す説明図である。
【図7】 変形例の動力出力装置20Bの構成の概略を
示す構成図である。
【図8】 変形例の動力出力装置20Cの構成の概略を
示す構成図である。
【図9】 モータ22の三相コイルの漏れインダクタン
スに着目した実施例の動力出力装置20Cの回路図であ
る。
【図10】 変形例の動力出力装置20Dの構成の概略
を示す構成図である。
【図11】 モータ22の三相コイルの漏れインダクタ
ンスに着目した実施例の動力出力装置20Dの回路図で
ある。
【図12】 第2実施例の動力出力装置120の構成の
概略を示す構成図である。
【図13】 第2実施例の動力出力装置120の電子制
御ユニット140によるPWM制御の際に用いる各相変
調波と各相搬送波とを例示する説明図である。
【図14】 図13の各相変調波と各相搬送波とに基づ
いてスイッチングした際に各相とモータ122の中性点
に流れる電流を示す説明図である。
【図15】 変形例の動力出力装置120Bの構成の概
略を示す構成図である。
【図16】 変形例の動力出力装置120Cの構成の概
略を示す構成図である。
【図17】 モータ122の三相コイルの漏れインダク
タンスに着目した実施例の動力出力装置120Cの回路
図である。
【図18】 変形例の動力出力装置120Dの構成の概
略を示す構成図である。
【図19】 モータ122の三相コイルの漏れインダク
タンスに着目した実施例の動力出力装置120Dの回路
図である。
【符号の説明】
20,20B,20C,20D,120,120B,1
20C,120D 動力出力装置、22,122 モー
タ、24,124 インバータ回路、26,126 正
極母線、28,128 負極母線、30,30B,13
0,130B第1直流電源、30C,30D,130
C,130D コンデンサ、32,132 第2直流電
源、34 接続線、40,140 電子制御ユニット、
42,142 CPU、44,144 ROM、46,
146 RAM、52〜58,152〜158 電流セ
ンサ、60,160 回転角センサ、62,162 電
圧センサ、T1〜T6,TU1〜TU4,TV1〜TV
4,TW1〜TW4 トランジスタ、D1〜D6、DU
1〜DU6,DV1〜DV6,DW1〜DW6 ダイオ
ード、C1,C2 コンデンサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 正一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 社本 純和 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 守屋 一成 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 大谷 裕樹 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 稲熊 幸雄 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 5H007 BB06 CA01 CB05 CC04 CC06 CC09 CC14 DA05 DB01 DB12 DC05 EA13 FA04 FA14 5H576 BB02 CC04 DD02 DD07 EE11 GG01 GG04 GG05 HA02 HB01 JJ03 JJ17 LL22 LL24 LL41

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多相交流により回転駆動する電動機と、 複数のスイッチング素子のスイッチング操作により3段
    階以上の電圧レベルによる擬似的な多相交流電力を前記
    電動機に供給可能なインバータ回路と、 前記インバータ回路の正極母線と負極母線とに接続され
    た第1の電源と、 前記インバータ回路の正極母線および負極母線のうちの
    いずれか一方の母線と前記電動機の中性点とに接続され
    た第2の電源と、 前記インバータ回路の複数のスイッチング素子のスイッ
    チングを制御するスイッチング制御手段とを備える動力
    出力装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の電源は、前記第2の電源から
    の電力を用いて充電される充放電可能な蓄電手段である
    請求項1記載の動力出力装置。
  3. 【請求項3】 多相交流により回転駆動する電動機と、 複数のスイッチング素子のスイッチング操作により3段
    階以上の電圧レベルによる擬似的な多相交流電力を前記
    電動機に供給可能なインバータ回路と、 前記インバータ回路の正極母線と前記電動機の中性点と
    に接続された第1の電源と、 前記インバータ回路の負極母線と前記電動機の中性点と
    に接続された第2の電源と、 前記インバータ回路の複数のスイッチング素子のスイッ
    チングを制御するスイッチング制御手段とを備える動力
    出力装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の電源は、前記第2の電源から
    の電力を用いて充電される充放電可能な蓄電手段である
    請求項3記載の動力出力装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の電源は、前記第1の電源から
    の電力を用いて充電される充放電可能な蓄電手段である
    請求項3記載の動力出力装置。
  6. 【請求項6】 前記インバータ回路は、3段階の電圧レ
    ベルによる擬似的な多相交流電力を供給する回路である
    請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置。
  7. 【請求項7】 前記インバータ回路の各相は、正極母線
    と負極母線とを直列に接続する4個のスイッチング素子
    と、該4個のスイッチング素子の中間の2個のスイッチ
    ング素子を跨いで負極母線から正極母線側を順方向とし
    て直列に接続する2個のダイオードと、該2個のダイオ
    ードの中間節点に前記3段階の電圧レベルのうちの中間
    電圧レベルを供給する中間電圧供給手段とを備える請求
    項6記載の動力出力装置。
  8. 【請求項8】 前記中間電圧供給手段は、正極母線と負
    極母線とを直列に接続する2個のコンデンサを備え、該
    2個のコンデンサの中間接点を前記2個のダイオードの
    中間接点に接続する手段である請求項7記載の動力出力
    装置。
  9. 【請求項9】 前記中間電圧供給手段は、前記電動機の
    中性点を前記2個のダイオードの中間接点に接続する手
    段である請求項7または8記載の動力出力装置。
  10. 【請求項10】 前記スイッチング制御手段は、前記3
    段階以上の電圧レベルの各電圧レベル間に階層的に各々
    設けられた複数の搬送波と各相の電圧指令とに基づいて
    前記インバータ回路の複数のスイッチング素子のスイッ
    チングを制御する手段である請求項1ないし9いずれか
    記載の動力出力装置。
  11. 【請求項11】 前記スイッチング制御手段は、前記各
    相の電圧指令が前記複数の搬送波により形成される階層
    のいずれに属するかに基づいて前記インバータ回路の各
    相の電圧レベルを設定し、該インバータ回路の各相の電
    圧レベルが該設定された電圧レベルとなるよう該インバ
    ータ回路の複数のスイッチング素子のスイッチングを制
    御する手段である請求項10記載の動力出力装置。
  12. 【請求項12】 多相交流により回転駆動する電動機
    と、 複数のスイッチング素子のスイッチング操作により擬似
    的な多相交流電力を前記電動機に供給可能なインバータ
    回路と、 前記インバータ回路の正極母線と負極母線とに接続され
    た第1の電源と、 前記インバータ回路の正極母線および負極母線のうちの
    いずれか一方の母線と前記電動機の中性点とに接続され
    た第2の電源と、 前記多相交流の各相の電圧指令に基づく各相変調波と前
    記多相交流の各相に対応し所定の位相差を有する各相搬
    送波とに基づいて前記インバータ回路の複数のスイッチ
    ング素子のスイッチングを制御するスイッチング制御手
    段とを備える動力出力装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の電源は、前記第2の電源か
    らの電力を用いて充電される充放電可能な蓄電手段であ
    る請求項12記載の動力出力装置。
  14. 【請求項14】 多相交流により回転駆動する電動機
    と、 複数のスイッチング素子のスイッチング操作により擬似
    的な多相交流電力を前記電動機に供給可能なインバータ
    回路と、 前記インバータ回路の正極母線と前記電動機の中性点と
    に接続された第1の電源と、 前記インバータ回路の負極母線と前記電動機の中性点と
    に接続された第2の電源と、 前記多相交流の各相の電圧指令に基づく各相変調波と前
    記多相交流の各相に対応し所定の位相差を有する各相搬
    送波とに基づいて前記インバータ回路の複数のスイッチ
    ング素子のスイッチングを制御するスイッチング制御手
    段とを備える動力出力装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の電源は、前記第2の電源か
    らの電力を用いて充電される充放電可能な蓄電手段であ
    る請求項14記載の動力出力装置。
  16. 【請求項16】 前記第2の電源は、前記第1の電源か
    らの電力を用いて充電される充放電可能な蓄電手段であ
    る請求項14記載の動力出力装置。
  17. 【請求項17】 前記所定の位相差は、前記電動機の中
    性点の電流リップルを打ち消す位相差である請求項12
    ないし16いずれか記載の動力出力装置。
  18. 【請求項18】 前記所定の位相差は、360度を前記
    電動機の相数で割った角度を含む所定範囲の角度である
    請求項12ないし16いずれか記載の動力出力装置。
  19. 【請求項19】 前記所定の位相差は、360度を前記
    電動機の相数で割った角度である請求項12ないし16
    いずれか記載の動力出力装置。
  20. 【請求項20】 請求項1ないし19いずれか記載の動
    力出力装置であって、 前記電動機は、動力の入力により発電可能な発電電動機
    であり、 前記第1の電源および/または前記第2の電源は、充放
    電可能な電源であり、 前記電動機を発電機として駆動すると共に該電動機によ
    り発電された電力を前記第1の電源および/または前記
    第2の電源に充電するよう前記インバータ回路の前記複
    数のスイッチング素子のスイッチングを制御する充電制
    御手段を備える動力出力装置。
  21. 【請求項21】 正極母線と負極母線とに印加される電
    圧を3段階の電圧レベルによる擬似的な多相交流に変換
    するインバータ装置であって、 正極母線と負極母線とを直列に接続する4個のスイッチ
    ング素子と、該4個のスイッチング素子の中間の2個の
    スイッチング素子を跨いで負極母線から正極母線側を順
    方向として直列に接続する2個のダイオードと、該2個
    のダイオードの中間節点に前記3段階の電圧レベルのう
    ちの中間電圧レベルを供給する中間電圧供給手段とを各
    相毎に備えると共に、 前記3段階の電圧レベルの各電圧レベル間に階層的に各
    々設けられた二つの搬送波と各相の電圧指令とに基づい
    て前記各相の4個のスイッチング素子をスイッチング制
    御するスイッチング制御手段を備えるインバータ装置。
  22. 【請求項22】 前記中間電圧供給手段は、正極母線と
    負極母線とを直列に接続する2個のコンデンサを備え、
    該2個のコンデンサの中間接点を前記2個のダイオード
    の中間接節点に接続する手段である請求項21記載のイ
    ンバータ装置。
  23. 【請求項23】 前記中間電圧供給手段は、前記2個の
    ダイオードの中間節点の電位が負極母線の電位と正極母
    線の電位の間の電位となるよう該中間節点と負極母線ま
    たは正極母線とを接続する直流電圧源である請求項21
    記載のインバータ装置。
  24. 【請求項24】 正極母線と負極母線とに印加される電
    圧を擬似的な多相交流に変換するインバータ装置であっ
    て、 前記多相交流の各相毎に、正極母線と負極母線とを直列
    に接続する2個のスイッチング素子を備えると共に前記
    多相交流の各相の電圧指令に基づく各相変調波と前記多
    相交流の各相に対応し所定の位相差を有する各相搬送波
    とに基づいて前記各相の2個のスイッチング素子をスイ
    ッチング制御するスイッチング制御手段を備えるインバ
    ータ装置。
  25. 【請求項25】 前記所定の位相差は、360度を前記
    電動機の相数で割った角度である請求項24記載のイン
    バータ装置。
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