JP5045137B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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本発明は、電力変換装置に関し、詳細には、コモンモードノイズを低減した電力変換装置に関する。
近年、モータを負荷として運転制御するコンバータやインバータ(以下インバータと称す)などの電力変換装置においては、適用範囲の拡大と電力用半導体素子の特性向上に伴い、キャリア周波数の高周波化が進められている。同時にコンバータやインバータのスイッチング動作時に生じる電圧もしくは電流の急峻な変化により、伝導性及び放射性の電磁妨害(EMI)や負荷の浮遊容量を通して、アースに流れる高周波漏れ電流(漏洩電流)となりコモンモードノイズが発生するという問題がある。
図16は、従来の電力変換装置の構成の概略を示す図、図17は、一般的な三角波変調方式を使用した場合のコンバータおよびインバータのアームの駆動を説明するための図である。図16において、201は三相交流電圧を発生させる三相電源、202は三相交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ、203は直流電圧を三相交流電圧に変換するインバータ、204は三相負荷、205は、三相電源201とコンバータ202の配線とアース間に形成される浮遊容量、206はインバータ203と三相負荷204の配線とアース間に形成される浮遊容量を示している。
コンバータ202やインバータ203のアーム1〜3を、図17に示すような一般的な三角波変調方式で駆動した場合、I〜VIの単独のスイッチング時に直流電位変動を生じ、浮遊容量205,206を通してアースに流れる漏洩電流となりコモンモードノイズを発生させる。
この問題を解決するため、例えば、従来のアクテイブコモンモードキャンセラは、電力用半導体素子をスイッチング動作させて電力変換を行う電圧形PWMインバータの電力用半導体素子のスイッチング動作時に発生するコモンモード電圧を検出するスター結線されたコンデンサと、このコンデンサにより検出されたコモンモード電圧により制御され、このコモンモード電圧と同じ大きさで逆極性の電圧を発生する制御電圧源と、この制御電圧源より発生した電圧をインバータの出力に重畳させて前記コモンモード電圧を相殺するコモンモードトランスとを備えている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の漏電防止装置は、本体の負荷の漏洩インピーダンスと等価なインピーダンス、負荷漏洩インピーダンス等価インピーダンスに電圧を与えるスイッチング部、スイッチング部をドライブする駆動部、スイッチングパターンを生成する制御部から構成され、漏電防止装置のスイッチング部の電源は本体コンバータの出力を用いている。本体の制御部および漏電防止装置の制御部は同一マイクロプロセッサ上で実現され、スイッチング手段によって、インバータのスイッチング動作によって生じる各相の対地間電圧と逆位相の電圧を負荷漏洩インピーダンスと等価である等価インピーダンスを印加させ、電力変換機器のスイッチング動作によって発生する漏洩電流を打ち消している(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−94244号公報(段落0017〜0035、図1〜4) 特開平9−233837号公報(段落0047〜0051、図1、2)
しかしながら、上記従来技術の電力変換装置では、コモンモードノイズを防止するために、コモンモードトランスや漏電防止装置等の特別な付加回路を設ける構成であるので、回路構成が複雑になり、回路のコストが増加するという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、特別な付加回路を設けることなく、簡単な構成でコモンモードノイズを防止することが可能な電力変換装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、直流電圧をn相交流電圧(但し、nは2以上の整数)に、または、前記n相交流電圧を直流電圧に変換する電力変換装置において、一対のスイッチング素子からなるハーフブリッジ回路をn相分有し、前記一対のスイッチング素子の中間点を前記n相交流電圧の出力端または入力端とし、前記スイッチング素子のスイッチング動作により、直流電圧を前記n相交流電圧に、または前記n相交流電圧を直流電圧に変換する電力変換手段と、前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御するPWM信号を生成する制御手段と、を備え、前記制御手段は、コモンモードノイズを低減すべく、前記n相分のスイッチング素子のうち、2m相分(但し、mは整数であり、2m≦n)のスイッチング素子を、略同時に互いに逆極性にスイッチングさせ、正の傾きの直線部分を有する第1のキャリアと、正の値を有する相電圧指令とに基づいて、正の相のスイッチングタイミングを決定し、負の傾きの直線部分を有する第2のキャリアと、負の値を有する相電圧指令とに基づいて、負の相のスイッチングタイミングを決定し、三相の相電圧指令の大きさにより、「正」が1相であり、「負」または「0」の相が2相となる第1のグループ区間と、「負」が1相であり、「正」または「0」の相が2相となる第2のグループ区間とを判定し、前記第1のグループ区間では、第1の相電圧指令を前記正の値を有する相電圧指令、第2の相電圧指令を前記負の値を有する相電圧指令とする一方、前記第2のグループ区間では、前記第2の相電圧指令を前記正の値を有する相電圧指令、前記第1の相電圧指令を前記負の値を有する相電圧指令として選択することを特徴とする。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記電力変換手段は、直流電圧を三相交流電圧に変換するインバータであり、前記制御手段は、前記U,V,W相用のスイッチング素子のうち、2つの相用のスイッチング素子を、略同時に互いに逆極性にスイッチングさせることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記電力変換手段は、三相交流電圧を直流電圧に変換するコンバータであり、前記制御手段は、前記U,V,W相用のスイッチング素子のうち、2つの相用のスイッチング素子を、略同時に互いに逆極性にスイッチングさせることが望ましい。
本発明によれば、直流電圧をn相交流電圧(但し、nは2以上の整数)に、または、前記n相交流電圧を直流電圧に変換する電力変換装置において、一対のスイッチング素子からなるハーフブリッジ回路をn相分有し、前記一対のスイッチング素子の中間点を前記n相交流電圧の出力端または入力端とし、前記スイッチング素子のスイッチング動作により、直流電圧を前記n相交流電圧に、または前記n相交流電圧を直流電圧に変換する電力変換手段と、前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御するPWM信号を生成する制御手段と、を備え、前記制御手段は、コモンモードノイズを低減すべく、前記n相分のスイッチング素子のうち、2m相分(但し、mは整数であり、2m≦n)のスイッチング素子を、略同時に互いに逆極性にスイッチングさせることとしたので、各浮遊容量に蓄積される電荷を互いに逆極性にして、漏洩電流を浮遊容量相互間のみで流してアースに流さないようにすることができ、特別な付加回路を設けることなく、簡単な構成でコモンモードノイズを防止することが可能な電力変換装置を提供することが可能になるという効果を奏する。
以下に、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものまたは実質的に同一のものが含まれる。
図1〜図7を参照して、実施例1に係る電力変換装置を説明する。
(電力変換装置の全体構成例)
図1は、実施例1に係る電力変換装置の一構成例を示す図である。電力変換装置は、図1に示すように、U,V,W相電圧を発生させる三相電源10と、U,V,W相電圧を直流電圧に変換するコンバータ20と、コンバータ20で変換された直流電圧を平滑化する直流平滑コンデンサ30と、直流平滑コンデンサ30で平滑化された直流電圧を三相交流電圧に変換するインバータ40と、三相モータ等の三相負荷50と、コンバータ20のスイッチング素子のスイッチングを制御するコンバータ制御部60と、インバータ40のスイッチング素子のスイッチングを制御するインバータ制御部70とを備えている。81〜83は三相電源10とコンバータ20の配線とアース間に形成される浮遊容量、91〜93はインバータ40と三相負荷50の配線とアース間に形成される浮遊容量を示している。
コンバータ20は、一対のスイッチング素子からなるハーフブリッジ回路をU相用,V相用,W相用として3相分備えており、U相上下アームのスイッチング素子21,22と、V相上下アームのスイッチング素子23,24と、W相上下アームのスイッチング素子25,26とを備えている。以下、一対のスイッチング素子からなるハーフブリッジ回路を「アーム」、各アームのスイッチング素子の中間点から上側を「上アーム」、下側を「下アーム」とも称する。各スイッチング素子21〜26には還流ダイオードが並列接続されている。コンバータ20のU相上下アーム、V相上下アーム、およびW相上下アームの中間点には、三相電源10から出力されるU,V,W相電圧がそれぞれ印加される。各スイッチング素子21〜26の制御端子(ゲート端子)には、コンバータ制御部60からゲート駆動信号が入力される。コンバータ20に印加されるU,V,W相電圧は、インバータ20内のスイッチング素子21〜26のスイッチング動作によって直流電圧に変換された後、直流平滑コンデンサ30で平滑化される。
コンバータ制御部60は、コンバータ20のスイッチング素子21〜26のスイッチングを制御するものであり、相電圧指令をPWM変調回路62に出力する相電圧指令発生器61と、相電圧指令値に基づいてPWM変調を行って、各相正負のPWM信号を出力するPWM変調回路62と、PWM変調回路62から入力される各相正負のPWM信号をゲート駆動信号としてコンバータ20の各スイッチング素子21〜26を動作させる駆動回路63とを備えている。
インバータ40は、一対のスイッチング素子からなるハーフブリッジ回路をU相用,V相用,W相用として3相分備えており、U相上下アームのスイッチング素子41,42と、V相上下アームのスイッチング素子43,44と、W相上下アームのスイッチング素子45,46とを備えている。各スイッチング素子41〜46には還流ダイオードが並列接続されている。このインバータ40の両端間には直流電圧が印加される。各スイッチング素子41〜46の制御端子(ゲート端子)には、インバータ制御部70からゲート駆動信号が入力される。インバータ40に印加される直流電圧は、インバータ40内のスイッチング素子41〜46のスイッチング動作によってU,V,W相電圧に変換され、U相上下アーム、V相上下アーム、およびW相上下アームの中間点から三相負荷50に出力される。
インバータ制御部70は、インバータ40のスイッチング素子のスイッチングを制御するものであり、相電圧指令をPWM変調回路72に出力する相電圧指令発生器71と、相電圧指令に基づきPWM変調を行って、各相正負のPWM信号を出力するPWM変調回路72と、PWM変調回路72から入力される各相正負のPWM信号をゲート駆動信号(Up,Un,Vp,Vn、Wp,Wn)として、インバータ40の各スイッチング素子41〜46を動作させる駆動回路73とを備えている。
実施例1では、インバータ40のスイッチング時に発生する急激な電位変動に起因して、浮遊容量91〜93からアースに流れる漏洩電流によるコモンモードノイズの発生を防止するために、インバータ制御部70では、インバータ40の3相のアームのうち、2相のアームを略同時に逆極性でスイッチングすることにより、漏洩電流を浮遊容量91〜93相互間のみで流してアースに流さないようにしている。
(実施例1に係る発明の原理)
実施例1に係る発明の原理を従来の通常の2相変調方式との比較において説明する。図2−1は、従来の2相変調方式を説明するための図、図2−2は、実施例1の変調方式を説明するための図、図2−3は、実施例1の変調方式でU,V,W相電圧がゼロに近い場合の変調パターンを説明するための図である。同図において、アーム1,2,3は、インバータ40のU,V,W相アームを駆動するPWMパターンを示している。
図2−1に示すように、通常の2相変調では、1回の変調区間でアーム2とアーム3の極性を所定の期間、アーム1と反対にすることで、アーム1とアーム2間、アーム1とアーム3間に電圧を発生させ、この電圧が線間電圧となるよう制御することで3相交流電圧を発生させている。しかしながら、かかる方式では、アーム2とアーム3の1回のスイッチング変化のタイミングを合わせることができるが、アーム2、アーム3ともに1回ずつ単独でスイッチング変化のタイミングが発生する。これにより、上述したように、単独でスイッチング変化が生じると、浮遊容量からアースに漏洩電流が流れてコモンモードノイズが発生する。
そこで、実施例1では、アーム1を利用して、スイッチング変化が単独で発生しない変調方式を考案した。具体的には、2つのアームを逆極性で略同時にスイッチングさせて、2つの浮遊容量に互いに逆極性の電荷が蓄積するようにすることで、互いの電荷をうち消し合って漏洩電流がアースに流れることを防止している。具体的には、図2−2に示すように、アーム2とアーム3が単独でH→L、L→Hにスイッチング変化する場合に、アーム1をそのタイミングでL→H、H→Lにスイッチング変化するようなPWMパターンとした。これにより、3個のアームがそれぞれ単独でスイッチング変化することがなくなる。
ここで問題となるのは、線間電圧は、付加したアーム1の変化によってアーム1とアーム2間、アーム1とアーム3間の電圧が減少することとなり、これを補うアーム2とアーム3のPWMパターンの生成が必要となる。
ここで、U相、V相、W相それぞれの電圧がゼロに近いものとする。これは、本実施の形態の変調方式において、図2−3に示すように、変調期間Tに対して各アームのH期間が2/3T、Lの期間が1/3Tであり、且つ各アームのLの期間が各々重ならない状態である。このとき、U相、V相、W相の電圧は各アームの線間電圧であるから、それぞれゼロとなる。図2−3から分かるように、従来の変調方式に付加できるアーム1の変化の期間は、アーム2とアーム3の両方に影響し、線間電圧がゼロ以上となるために変調期間Tの1/3以上にできないため、その限界は、例えば、後述する図4のキャリア波形と相電圧指令の部分に着目すると、相電圧指令=0の直線上で変調期間Tの2/3の点(2/3,0)となる。したがって、アーム1を変調させるキャリアは上記の点(2/3,0)と相電圧指令=1の直線上で変調期間Tの終端(右端)の点(1,1)を通る直線(正の傾きを有する直線、図4では直線C1に相当)と決定した。また、アーム2の変調を考える場合もU相、V相、W相それぞれの電圧がゼロに近い場合を考えると、アーム1の変化の期間の付加による電圧の減少分以上の電圧が必要なことから、変調期間Tの1/3以上が必要となり、その限界は上記と同様に考えて、点(1/3,0)となる。したがって、アーム2を変調させるキャリアはこの点(1/3,0)と相電圧指令=1の直線上での変調期間Tの始端(左端)の点(0,1)を通る直線(負の傾きを有する直線、図4では直線C2に相当)と決定した。
(実施例1に係るインバータ制御部の駆動方法)
図3〜図7を参照して、上記インバータ制御部70の駆動方法を詳細に説明する。図3は、正弦波駆動の三相電圧波形を示す図、図4は、実施例1による第1グループ区間の変調方式を説明するための図、図5は、実施例1による第2グループ区間の変調方式を説明するための図である。図4および図5において、a,b,cはU,V,W相電圧指令を示しており、図3のU,V,W相電圧波形それぞれの変調期間Tにおける平均値である。アーム1,2,3は、インバータ40のU,V,W相アームを駆動するPWMパターンを示している。
実施例1では、図3において、三相交流出力を得る変調方式の相電圧指令の大きさにより、「正」が1相であり、「負」または「0」の相が2相となるA1,A3,A5区間の第1グループ区間と、「負」が1相であり、「正」または「0」の相が2相のA2,A4,A6区間の第2グループ区間に区分する。なお、図4または図5において、変調期間Tは、鋸歯状波のキャリア周期を表し、インバータ出力信号(図3の相電圧指令値に相当)の周期より遥かに短い(例えば、1/100)ものである。
第1グループ区間では、図4において、正の相のアーム1を、変調期間Tの最初に下アームから上アームにスイッチングし、正の傾きの直線部分を有する第1の鋸歯状波C1(第1のキャリア)と正の相電圧指令aとの交点で当該相のアームを上アームから下アームにスイッチングする。また、負の相の1つの相をアーム2とし、変調期間Tの最初に上アームを下アームにスイッチングし、負の傾きの直線部分を有する第2の鋸歯状波C2と負の相電圧指令bとの交点で下アームから上アームにスイッチングする。残りの相をアーム3とし、第2の鋸歯状波C2と負の相電圧指令bとの交点で上アームから下アームにスイッチングし、第1の鋸歯状波C1と正の相電圧指令aとの交点で下アームから上アームにスイッチングする。ここで「上アームから下アームにスイッチングする」とは、「上アームON(導通)、下アームOFF(切断)」の状態から「上アームOFF(切断)、下アームON(導通)」の状態を切り替えることを意味する。また、「下アームから上アームにスイッチングする」はその逆である。
図3において、相電圧指令にはa+b+c=0の関係がある。図4のアーム1の正のアームの上アームがONする期間xは、T:x=3:(2+a)となり、従って、x=(2+a)T/3・・・(1)となる。ここでアームの中間点の電位をゼロとし、アームの上端電位を+E/2,アームの下側の電位を−E/2とすると、アーム1の平均電位は、(E/2)x+(−E/2)(T−x)=E/2(x−(T−x))・・・(2)となる。式(2)に式(1)を代入すると、アーム1の平均電位は、(1+2a)T/3となる。ここでは、説明の簡単のため係数E/2は省略している(以下、同様である)。
また、図4のアーム2の負のアームの下アームがONしている期間yは、T:y=3:(1−b)となり、y=(1−b)T/3・・・(3)となる。上記と同様に計算して、アーム2の平均電位は、(T−y)−y・・・(4)となり、式(4)に式(3)を代入すると、アーム2の平均電位は、(1+2b)T/3となる。
図4のアーム3の平均電位は、y−(x−y)+(T−x)となり、a+b+c=0より、(1+2c)T/3となる。
ここで、相電圧の差をとると、それぞれ、(a−b)2T/3、(b−c)2T/3、(c−a)2T/3となり、相電圧指令の差のみの項だけが残り、線間電圧となることが分かる。
第2グループ区間では、図5において、負の相のアーム1を、変調期間Tの最初に上アームから下アームにスイッチングし、負の傾きの直線部分を有する第4の鋸歯状波C4(第2のキャリア)と負の相電圧指令aとの交点で当該相のアームを下アームから上アームにスイッチングする。また、正の相の1つの相をアーム2とし、変調期間Tの最初に下アームを上アームにスイッチングし、正の傾きを有する直線部分を有する第3の鋸歯状波C1(第1のキャリア)と正の相の相電圧指令bとの交点で上アームから下アームにスイッチングする。残りの1つの相をアーム3とし、第3の鋸歯状波C3と正の相電圧指令bとの交点で下アームから上アームにスイッチングし、第4の鋸歯状波C4と負の相電圧指令aとの交点で上アームから下アームにスイッチングする。
また、図5でも同様に、アーム1の負のアームの下アームがONする期間x、アーム2の正のアームの上アームがONしている期間yをそれぞれ計算すると、x=(2−a)T/3、また、y=(1+b)T/3となる。相電圧は、それぞれ、(−1+2a)T/3、(−1+2b)T/3、(−1+2a)T/3となる。そして、相電圧の差は、(a−b)2T/3、(b−c)2T/3、(c−a)2T/3となる。したがって、図4と同様に、相電圧指令の差のみの項だけが残り、線間電圧となることが分かる。したがって、相電圧指令を、図3のように時間に対して正弦波とすれば線間電圧も正弦波を得ることができる。
図4および図5のタイミングI、II、IIIでは、2つのアームが逆極性で同時にスイッチングが行われており、変調を継続した場合でも、常に、スイッチング時は、2つのアームのみの極性が逆に動作する。ただし、図4および図5から分かるように、第1グループ区間から第2グループ区間に、また、第2グループ区間から第1グループ区間に切り替わるとき、第3相のみしか変化しないが、この回数は1周期に6回でありスイッチング周波数に比べ遙かに少ないため、特に問題とならない。
以上説明したように、実施例1の変調方式によれば、三相交流出力を得る変調方式として、正弦波を含めた線間電圧波形を得ることができ、また、コモンモードノイズも低減することができる。
図6は、実施例1に係るインバータ制御部70のハードウエア構成例を示す図である。同図において、PWM変調回路72は、第1〜第6演算回路101〜106と、第1〜第6スイッチ回路111〜116と、選択回路120とを備えている。
相電圧指令発生回路71は、U相電圧指令値、V相電圧指令値、W相電圧指令値を選択回路120および第1〜第6演算回路101〜106に出力する。第1〜第6演算回路101〜106には、相電圧指令発生器71からU相電圧指令、V相電圧指令、W相電圧指令が入力される。
第1演算回路101は、U相の指令値を図4のa、W相の指令値を図4のbとし、U相のアーム出力を図4のアーム1、V相のアーム出力を図4のアーム3、W相のアーム出力を図4のアーム2として、第1スイッチ回路111に変調信号(パルス)を出力する。
第2演算回路102は、W相の指令値を図5のa、V相の指令値を図5のbとし、U相のアーム出力を図5のアーム3、V相のアーム出力を図5のアーム2、W相のアーム出力を図5のアーム2として、第2スイッチ回路112に変調信号(パルス)を出力する。
第3演算回路103は、V相の指令値を図4のa、U相の指令値を図4のbとし、U相のアーム出力を図4のアーム2、V相のアーム出力を図4のアーム3、W相のアーム出力を図4のアーム3として、第3スイッチ回路113に変調信号(パルス)を出力する。
第4演算回路104は、U相の指令値を図5のa、W相の指令値を図5のbとし、U相のアーム出力を図5のアーム1、V相のアーム出力を図5のアーム3、W相のアーム出力を図5のアーム2として、第4スイッチ回路114に変調信号(パルス)を出力する。
第5演算回路105は、W相の指令値を図4のa、V相の指令値を図4のbとし、U相のアーム出力を図4のアーム3、V相のアーム出力を図4のアーム2、W相のアーム出力を図4のアーム1として、第5スイッチ回路115に変調信号(パルス)を出力する。
第6演算回路106は、V相の指令値を図5のa、U相の指令値を図5のbとし、U相のアーム出力を図5のアーム2、V相のアーム出力を図5のアーム1、W相のアーム出力を図5のアーム3として、第6スイッチ回路116に変調信号(パルス)を出力する。
選択回路120は、相電圧指令発生回路71から入力されるU相電圧指令値、V相電圧指令値、W相電圧指令値に基づいて、図3のA1〜A6の区間を判別して、A1〜A6のモードを選択し、第1〜第6スイッチ回路111〜116をそれぞれONさせる。これにより、A1〜A6区間では、それぞれ第1〜第6演算回路111〜116のU相,V相、W相のアームに対する変調信号が出力される。U相,V相、W相のアームに対する変調信号は、分岐してインバータで反転され、各相正負のPWM信号が駆動回路73に入力される。なお、上記第1〜6演算回路111〜116において、相電圧指令値cは上述したa+b+c=0の関係から算出できるため、その記述を省略している。
なお、インバータ制御部70をマイコンで構成し、CPU、制御プログラムが格納された不揮発性メモリ、一時的なデータ格納される揮発性メモリ、入出力ポート、およびA/D変換器などを備えた構成としてもよい。図7は、インバータ制御部70でソフトウェアにより変調処理を行う場合の動作を説明するためのフローチャートである。
図7において、まず、インバータ制御部70は、U相電圧指令値、V相電圧指令値、W相電圧指令値に基づいて、図3のA1〜A6の区間を判別する(ステップS1)。
A1の区間の場合には、図4のaをU相の指令値、図4のbをW相の指令値とし、U相のアーム出力を図4のアーム1、V相のアーム出力を図4のアーム3、W相のアーム出力を図4のアーム2と設定する(ステップS2)。A2の区間の場合には、図5のaをW相の指令値、図5のbをV相の指令値とし、U相のアーム出力を図5のアーム3、V相のアーム出力を図5のアーム2、W相のアーム出力を図5のアーム2と設定する(ステップS3)。
A3の区間の場合には、図4のaをV相の指令値、図4のbをU相の指令値とし、U相のアーム出力を図4のアーム2、V相のアーム出力を図4のアーム3、W相のアーム出力を図4のアーム3と設定する(ステップS4)。A4の区間の場合には、図5のaをU相の指令値、図5のbをW相の指令値とし、U相のアーム出力を図5のアーム1、V相のアーム出力を図5のアーム3、W相のアーム出力を図5のアーム2と設定する(ステップS5)。
A5の区間の場合には、図4のaをW相の指令値、図4のbをV相の指令値とし、U相のアーム出力を図4のアーム3、V相のアーム出力を図4のアーム2、W相のアーム出力を図4のアーム1と設定する(ステップS6)。A6の区間の場合には、図5のaをV相の指令値、図5のbをU相の指令値とし、U相のアーム出力を図5のアーム2、V相のアーム出力を図5のアーム1、W相のアーム出力を図5のアーム3と設定する(ステップS7)。
なお、ここでは、インバータ制御部70の駆動方法について説明したが、コンバータ制御部60でも同様な駆動方法を使用してコモンモードノイズを低減することができる。すなわち、コンバータ制御部60は、コンバータ20の3相のアームのうち、2相のアームを略同時に逆極性でスイッチングすることにより、コンバータ20のスイッチング変化による浮遊容量81〜83からアースに流れる漏洩電流により発生するコモンモードノイズを低減することができる。ここでは、その詳細な説明を省略する。
以上説明したように、実施例1によれば、インバータ制御部70は、インバータ40の3相のアームのうち、2相のアームを略同時に逆極性でスイッチングすることとしたので、浮遊容量91〜93に蓄積される電荷を互いに逆極性にして、漏洩電流を浮遊容量91〜93相互間のみで流してアースに流さないようにすることができ、特別な付加回路を設けることなく、簡単な構成でコモンモードノイズを防止することが可能となる。
また、実施例1によれば、インバータ制御部70では、正の傾きの直線部分を有する第1のキャリアと正の値を有する相電圧指令とに基づいて、正の相のスイッチングタイミングを決定し、負の傾きの直線部分を有する第2のキャリアと負の値を有する相電圧指令とに基づいて、負の相のスイッチングタイミングを決定することとしたので、三相交流出力を得る変調方式として正弦波を含めた線間電圧波形を得ることができ、また、コモンモードノイズも低減することができる。
図8〜図11を参照して、実施例2に係る電力変換装置を説明する。実施例2に係る電力変換装置の全体構成は実施例1(図1)と同様であるのでその説明は省略する。
(実施例2に係る発明の原理)
実施例2に係る発明の原理を図8を参照して説明する。実施例1では、正の傾きの直線部分を有する第1のキャリアと、正の値を有する相電圧指令とに基づいて、正の相のスイッチングタイミングを決定し、負の傾きの直線部分を有する第2のキャリアと、負の値を有する相電圧指令とに基づいて、負の相のスイッチングタイミングを決定した。これに対して、実施例2では、正の傾きの直線部分を有する第1のキャリアと、第1の相の相電圧指令とに基づいて、第1の相のスイッチングタイミングを決定し、負の傾きの直線部分を有する第2のキャリアと第2の相の相電圧指令とに基づいて、第2の相のスイッチングタイミングを決定する。
図8は、実施例2の変調方式を説明するための図である。同図は、キャリア波形、相電圧指令a、b、c、およびU,V,W相アームを駆動するPWMパターンを示している。
相電圧指令a、b、cと、アーム1,アーム2,アーム3とはそれぞれ対応しており、ここでは、相電圧指令a(第1の相の相電圧指令),相電圧指令b,相電圧指令c(第2の相の相電圧指令)を、U、V、W相相電圧指令とし、アーム1、アーム2,アーム3を、U、V、W相アームとする。
同図において、変調区間Tにおいて、2つのキャリアを発生させる。第1のキャリアを、(0,−1)と(T,2)とを結ぶ第5の鋸歯状波C5(正の傾きの直線部分を有するキャリア)とし、第2のキャリアを、(0,2)と(T,−1)とを結ぶ第6の鋸歯状波C6(負の傾きの直線部分を有するキャリア)とする。
アームの変調順序を最初に固定する。例えば、U、V、W相アームの順番に変調するものとする。まず、変調区間Tの始めで、U相アームは、上アームをON、下アームをOFFし、V、W相アームは、上アームをOFF、下アームをONとする。つぎに、U相の相電圧指令a<第5の鋸歯状波C5となった場合に、U相の上アームをOFF、U相の下アームをONし、V相の下アームをOFF、V相の上アームをONする。さらに、W相の相電圧指令c≧第6の鋸歯状波C6となった場合に、V相の上アームをOFF、V相の下アームをONし、W相の上アームをON、W相の下アームをOFFする。そして、この変調を繰り返し行う。
同図において、U相の上アームがONする区間xは、a+1:3=x:Tであるので、x=(a+1)T/3・・・(5)となる。W相の上アームがONする区間zは、c+1:3=z:Tであるので、z=(c+1)T/3・・・(6)となる。V相の上アームがONする区間yは、y=T−x−z=T−(a+c+2)T/3=(1−(a+c))T/3・・・(7)となる。ここで、相電圧指令には、a+b+c=0の関係があるので、上記(5)〜(7)式より、y=(b+1)T/3・・・(8)となる。
上述したように、線間電圧は、相電圧の差で求めることができるので、UV線間電圧は、x−y=(a−b)T/3、VW線間電圧は、y−z=(b−c)T/3、WU線間電圧は、(c−a)T/3となる。それぞれの線間電圧は、相電圧指令の差であり、線間電圧が実現できることがわかる。したがって、正弦波の相電圧指令を与えることにより、正弦波の線間電圧を得ることができる。
実施例2の変調方式では、上アームから下アームの駆動の切り替えが、常に2つのアームで逆方向(逆極性)に変化しているので、三相交流出力を得る変調方式として正弦波を含めた線間電圧波形を得ることができ、また、コモンモードノイズも低減することができる。なお、ここでは、相電圧指令a、b、cをU、V、W相電圧指令としているが、本発明はこれに限れられるものではなく、相電圧指令a、b、cとU、V、W相電圧指令の組み合わせは任意に選択することができ、例えば、相電圧指令a、b、cをV、W、U相電圧指令とすることができる。
図9は、実施例2に係るインバータ制御部70のハードウエア構成例を示す図である。図10は、インバータ制御部70のタイミングチャートの一例を示す図である。図9において、PWM変調回路72は、コンパレータ151,152と、排他的論理和回路153と、NOT回路154〜156とを備えている。
相電圧指令発生回路71は、U相電圧指令をコンパレータ151、W相電圧指令をコンパレータ152に出力する。コンパレータ151は、相電圧指令発生器71からU相電圧指令が入力されると共に、不図示の信号発生器から第5の鋸歯状波C5が入力され、U相電圧指令と鋸歯状波C5とを比較して、鋸歯状波C5≧U相電圧指令の場合に「H」、鋸歯状波C5<U相電圧指令の場合に「L」となるU相駆動信号を生成して出力する。
コンパレータ152は、相電圧指令発生器71からW相電圧指令が入力されると共に、不図示の信号発生器から第6の鋸歯状波C6が入力され、W相電圧指令と第6の鋸歯状波C6とを比較して、第6の鋸歯状波C6≧W相電圧指令の場合に「H」、鋸歯状波C6<W相電圧指令の場合に「L」となるW相駆動信号を生成して出力する。
排他的論理和回路153は、コンパレータ151から入力されるU相駆動信号と、コンパレータ152から入力されるW相駆動信号との排他的論理和を、V相駆動信号として出力する。
U相,V相、W相駆動信号は、分岐してNOT回路154〜156で反転され、各相正負のPWM信号が駆動回路73に入力される。
実施例1と同様に、実施例2に係るインバータ制御部70をマイコンで構成し、CPU、制御プログラムが格納された不揮発性メモリ、一時的なデータ格納される揮発性メモリ、入出力ポート、およびA/D変換器などを備えた構成としてもよい。図11は、実施例2に係るインバータ制御部70でソフトウェアにより変調処理を行う場合の動作を説明するためのフローチャートである。
図11において、まず、インバータ制御部70は、U相電圧指令a−第5の鋸歯状波C5≧0であるか否かを判別する(ステップS11)。U相電圧指令a−第5の鋸歯状波C5≧0である場合には(ステップS11の「Yes」)、U相上アームをON、U相下アームをOFFとする一方(ステップS12)、U相電圧指令a−第5の鋸歯状波C5≧0でない場合には(ステップS11の「No」)、U相上アームをOFF、U相下アームをONとする(ステップS13)。
つぎに、インバータ制御部70は、W相電圧指令c−第6の鋸歯状波C6≧0であるか否かを判別する(ステップS14)。U相電圧指令c−第6の鋸歯状波C6≧0である場合には(ステップS14の「Yes」)、W相上アームをON、W相下アームをOFFとする一方(ステップS15)、W相電圧指令c−第6の鋸歯状波C6≧0でない場合には(ステップS14の「No」)、W相上アームをOFF、W相下アームをONとする(ステップS16)。
さらに、インバータ制御部70は、U相上アーム及びW相上アームがOFFであるか否かを判別する(ステップS17)。U相上アーム及びW相上アームがOFFである場合には(ステップS17の「Yes」)、V相上アームをON、V相下アームをOFFとする一方(ステップS18)、U相上アーム及びW相上アームがOFFでない場合には(ステップS17の「No」)、V相上アームをOFF、V相下アームをONとする(ステップS19)。
実施例2によれば、正の傾きの直線部分を有する第1のキャリアと、第1の相の相電圧指令とに基づいて、第1の相のスイッチングタイミングを決定し、負の傾きの直線部分を有する第2のキャリアと、第2の相の相電圧指令とに基づいて、第2の相のスイッチングタイミングを決定することとしたので、三相交流出力を得る変調方式として正弦波を含めた線間電圧波形を得ることができ、また、コモンモードノイズも低減することができる。
(シミュレーション)
図12〜図15を参照して、従来の三角波変調方式(図17)と、実施例1の変調方式(図2−3)と、実施例2の変調方式(図8)とを使用した場合について、インバータの漏洩電流のシミュレーション結果について説明する。図12は、シミュレーション回路の概略構成を示す図である。同図に示すシミュレーション回路では、浮遊容量91〜93と接地間に電流検出器160を接続した。インバータ制御部72のPWM変調回路72で、従来の三角波変調方式(図17)と、実施例1の変調方式(図2−3)と、実施例2の変調方式(図8)のPWM信号をそれぞれ生成して、電流検出器160で漏洩電流を測定した。
図13は、従来の三角波変調方式によるシミュレーション結果を示す図である。図14は、実施例1の変調方式によるシミュレーション結果を示す図、図15は、実施例2の変調方式によるシミュレーション結果を示す図である。図14〜図15において、横軸は時間T、縦軸はU、V、W相電圧指令およびUV、VW、WU線間電圧の電圧値V、並びに漏洩電流の電流測定値Aを示している。図13〜図15において、時間、電圧、電流のスケールは同一となっている。
従来の三角波変調方式では、図13に示すように、全区間に渡って大きな漏洩電流が流れることが確認された。実施例1の変調方式では、図14に示すように、60度間隔(1周期Tに6回の奇数アーム変換が発生するタイミング)で漏洩電流がわずかに流れているが、その漏洩電流のピーク値は、従来の三角波変調方式の漏洩電流のピーク値に比して約1/8程度の大きさとなり、実施例1の変調方式が漏洩電流の減少に有効であることが確認された。実施例2の変調方式では、図15に示すように、漏洩電流がほとんど流れないことが確認された。実施例2の変調方式のように、上アームから下アームの駆動の切り替えを、常に2つのアームで逆方向(逆極性)に変化させることが漏洩電流の防止に特に有効であることが確認された。
なお、上記した実施例1および実施例2では、直流電圧を三相交流電圧に変換するインバータおよび三相交流電圧を直流電圧に変換するコンバータについて説明したが本発明は、これに限られるものではなく、直流電圧をn相交流電圧(但し、nは2以上の整数)に、または、前記n相交流電圧を直流電圧に変換する電力変換装置に適用でき、この場合、n相分のスイッチング素子のうち、2m相分(但し、mは整数であり、2m≦n)のスイッチング素子を、略同時に互いに逆極性にスイッチングさせることにすればよい。例えば、4相の場合は、2相を略同時に互いに逆極性にスイッチングさせるか、または、4相のうち各2相を略同時に互いに逆極性にスイッチングさせることにすればよい。
本発明に係る電力変換装置は、各種装置に広く利用可能であり、特に、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、クリーナー、および換気扇などに内蔵するモータを駆動する場合に有用である。
実施例1に係る電力変換装置の一構成例を示す図である。 従来の2相変調方式を説明するための図である。 実施例1に係る変調方式を説明するための図である。 実施例1の変調方式でU,V,W相電圧がゼロに近い場合の変調パターンを説明するための図である。 正弦波駆動の三相電圧波形を示す図である。 実施例1による第1グループ区間の変調方式を説明するための図である。 実施例1による第2グループ区間の変調方式を説明するための図である。 インバータ制御部のハードウエア構成例を示す図である。 インバータ制御部でソフトウェアにより変調処理を行う場合の動作を説明するためのフローチャートである。 実施例2に係る変調方式を説明するための図である。 実施例2に係るインバータ制御部のハードウエア構成例を示す図である。 実施例2に係るインバータ制御部タイミングチャートの一例を示す図である。 実施例2に係るインバータ制御部でソフトウェアにより変調処理を行う場合の動作を説明するためのフローチャートである。 シミュレーション回路の概略構成を示す図である。 従来の三角波変調方式によるシミュレーション結果を示す図である。 実施例1の変調方式によるシミュレーション結果を示す図である。 実施例2の変調方式によるシミュレーション結果を示す図である。 従来の電力変換装置の構成の概略を示す図である。 一般的な三角波変調方式を使用した場合のコンバータおよびインバータのアームの駆動を説明するための図である。
符号の説明
10 三相電源
20 コンバータ
30 直流平滑コンデンサ
40 インバータ
50 三相負荷
60 コンバータ制御部
61 相電圧指令発生器
62 PWM変調回路
63 駆動回路
70 インバータ制御部
71 相電圧指令発生器
72 PWM変調回路
73 駆動回路
81〜83,91〜93 浮遊容量
101 第1演算回路
102 第2演算回路
103 第3演算回路
104 第4演算回路
105 第5演算回路
106 第6演算回路
111 第1スイッチ回路
112 第2スイッチ回路
113 第3スイッチ回路
114 第4スイッチ回路
115 第5スイッチ回路
116 第6スイッチ回路
120 選択回路
151,152 コンパレータ
153 排他的論理和回路
154,155,156 NOT回路
201 三相電源
202 コンバータ
203 インバータ
204 三相負荷
205,206 浮遊容量

Claims (3)

  1. 直流電圧をn相交流電圧(但し、nは2以上の整数)に、または、前記n相交流電圧を直流電圧に変換する電力変換装置において、
    一対のスイッチング素子からなるハーフブリッジ回路をn相分有し、前記一対のスイッチング素子の中間点を前記n相交流電圧の出力端または入力端とし、前記スイッチング素子のスイッチング動作により、直流電圧を前記n相交流電圧に、または前記n相交流電圧を直流電圧に変換する電力変換手段と、
    前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御するPWM信号を生成する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、コモンモードノイズを低減すべく、前記n相分のスイッチング素子のうち、2m相分(但し、mは整数であり、2m≦n)のスイッチング素子を、略同時に互いに逆極性にスイッチングさせ
    正の傾きの直線部分を有する第1のキャリアと、正の値を有する相電圧指令とに基づいて、正の相のスイッチングタイミングを決定し、負の傾きの直線部分を有する第2のキャリアと、負の値を有する相電圧指令とに基づいて、負の相のスイッチングタイミングを決定し、
    三相の相電圧指令の大きさにより、「正」が1相であり、「負」または「0」の相が2相となる第1のグループ区間と、「負」が1相であり、「正」または「0」の相が2相となる第2のグループ区間とを判定し、前記第1のグループ区間では、第1の相電圧指令を前記正の値を有する相電圧指令、第2の相電圧指令を前記負の値を有する相電圧指令とする一方、前記第2のグループ区間では、前記第2の相電圧指令を前記正の値を有する相電圧指令、前記第1の相電圧指令を前記負の値を有する相電圧指令として選択することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記電力変換手段は、直流電圧を三相交流電圧に変換するインバータであり、
    前記制御手段は、U,V,W相用のスイッチング素子のうち、2つの相用のスイッチング素子を、略同時に互いに逆極性にスイッチングさせることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記電力変換手段は、三相交流電圧を直流電圧に変換するコンバータであり、
    前記制御手段は、U,V,W相用のスイッチング素子のうち、2つの相用のスイッチング素子を、略同時に互いに逆極性にスイッチングさせることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
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