JPH1023760A - 電圧形pwm変換器の制御方法 - Google Patents

電圧形pwm変換器の制御方法

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JPH1023760A
JPH1023760A JP8174562A JP17456296A JPH1023760A JP H1023760 A JPH1023760 A JP H1023760A JP 8174562 A JP8174562 A JP 8174562A JP 17456296 A JP17456296 A JP 17456296A JP H1023760 A JPH1023760 A JP H1023760A
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voltage
phase
converter
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pwm
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JP8174562A
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Inventor
Kenji Kubo
謙二 久保
Toshiaki Okuyama
俊昭 奥山
Hiroshi Sugai
博 菅井
Seiji Ishida
誠司 石田
Satoshi Ibori
敏 井堀
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多相電圧形PWM変換器において、その交流出
力電圧のコモンモード電位変動のないPWM制御方法を
提供する。 【解決手段】電圧形PWM変換器5に対するゲート信号
を電圧ベクトル選択回路8により各相の電圧ベクトルの
和が常に零となるように電圧ベクトルを選択する。 【効果】コモンモード電位変動のないPWM交流電圧出
力が得られる。これにより誘導電動機や同期電動機を駆
動した場合でも電機子巻線の中性点電位変動を抑制でき
るため軸電流のないインバータを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧形PWM変換
器の制御方法に係わり、特に、電圧形PWM変換器で駆
動され、交流電動機に印加されるパルス幅変調されたイ
ンバータ出力電圧の中性点電位の変動を抑制して、イン
バータ出力電圧のコモンモードの電位変動をなくすこと
で、誘導電動機の電機子巻線と回転子との間の浮遊静電
容量を介して流れる軸電流を抑制した電圧形PWMイン
バータの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような電圧形PWMインバー
タでは、誘導電動機に印加するパルス幅変調電圧とし
て、各相の相電圧指令に基づいて、各相毎に電圧を出力
している。これにより電圧形PWM変換器の交流出力電
圧を所望の位相と周波数および電圧の大きさとなるよう
制御する。このときPWM制御周期は電圧形PWM変換
器の出力電圧周期に比べて十分短く設定され、これらパ
ルス幅変調された電圧出力により所望の交流電圧を得て
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような電圧形PW
M変換器では、多相の電圧出力を各相毎にパルス幅変調
してインバータ出力とする。変換器の多相の出力は各相
の出力を個別に変換する。各相の出力電圧の電位は、電
圧形PWM変換器の構成で決まる電位を出力する。従来
の電圧形PWM変換器では出力の各相の電位を個別に制
御する。一方、多相の電圧形PWMインバータのコモン
モード電位は各相出力電位の和となる。ここで、各相の
出力電位は、通常の電圧形インバータでは直流側の電圧
をVdcとしたとき、+(Vdc/2),−(Vdc/
2)に変化する。ここで、多相PWM変換器の出力電圧の
コモンモード電位は、各相電位の和の平均により与えら
れる。このため3相電圧形PWM変換器のコモンモード
電位は、各相でのVdc/2,−Vdc/2の組合せか
ら、Vdc/2,Vdc/6,−(Vdc/2),−
(Vdc/6)のように変化する。このため、電圧形P
WM変換器での各相の電位の和は零にならず、変動す
る。このため、このコモンモードの電位変動によって、
電機子巻線と回転子との間の浮遊容量を介して軸電流が
流れる。
【0004】一方、自己消弧素子を直列多重とした電圧
形PWM変換器では、直流側の中性点に電位をクランプ
させるためのクランプダイオードを設けることで、各相
の電位をVdc/2,0,−(Vdc/2)に制御する
ことができる。ここで、通常の電圧形PWM変換器の場
合と同様に直流側の電圧をVdcとした。このように直
列多重の電圧形PWM変換器では、その交流出力電圧の
各相電位として、通常の電圧形PWM変換器での2レベ
ル(Vdc/2,−(Vdc/2))に加えて0レベル
を出力できるので3レベルインバータと呼ばれる。この
ような3レベルインバータの3相での交流出力のコモン
モード電位は、3つの3相交流側出力電位の3相分の平
均により決定する。このため、従来の3レベル電圧形イ
ンバータでのパルス幅変調制御では、各相毎に各相の電
位を制御するため、交流出力は個別に制御される。この
ため2レベルインバータの場合と同様に交流出力電圧の
コモンモード電位がPWM制御に対応して変動し、これ
により軸電流がモータ軸受部に発生して問題となる。
【0005】本発明の目的は、2レベルまたは3レベル
インバータなどの多相電圧形PWM変換器において、交
流出力電圧側のコモンモード電位変動のない多相電圧形
PWM変換器の制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、電圧形PWM変換器の交流出力電圧の制御特性に影
響を与えることなく出力電圧のコモンモード電位変動を
低減するPWM制御を考案した。
【0007】このため、自己消弧素子を直列多重接続し
た3レベル電圧形インバータでは、各相の出力電圧がV
dc/2,0,−(Vdc/2)(ここでVdcは直流
電圧)のように3つのレベルに変化することを利用し
て、各相出力電圧の和の平均として決定されるコモンモ
ード電位が常に零になるよう各相の出力電圧をVdc/
2,0,−(Vdc/2)の3つのレベルから組合せる
制御方式を求めた。
【0008】また、従来の電圧形PWM変換器では、そ
の各相出力電圧をVdc/2,−(Vdc/2)のよう
に2レベルでしか制御できないことから、各相の出力の
うち2相間のPWM出力の関係をそれぞれ補数の関係と
なるようPWM制御することで、3レベルインバータお
よび2レベルインバータのそれぞれの場合について、交
流出力電圧のコモンモードの電位変動のないPWM制御
方式を考案した。電圧形PWM変換器のPWM制御を、
PWM制御周期内での電圧ベクトルの和が零となるよう
スイッチングモードを選択することで、常にコモンモー
ドの電位変動のない交流出力が得られる。これにより誘
導電動機や同期電動機などの交流電動機を電圧形PWM
変換器で駆動する場合でも交流電動機の電機子巻線の中
性点電位の変動がなく制御できる。このため、電動機の
巻線と回転子との間の浮遊容量を介した軸電流を抑制で
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施例の構成を図
1に示す。1は交流電源、2はダイオード整流器、3,
4は平滑コンデンサを示し、5は直列多重方式の電圧形
PWM変換器(通常、3レベル変換器と呼ばれる)、6
は前記電圧形PWM変換器5により駆動される誘導電動
機をそれぞれ表わす。また、7は前記電圧形PWM変換
器5の制御回路を表わし、電圧指令選択部701,ゲー
トパルス発生部702,ゲートパルス処理部703,パ
ルス分配部704から構成される。PWM制御回路7で
は、3相電圧指令値Vu,Vv,Vwに基づき直列多重
電圧形PWM変換器5に対するゲートパルス信号
(gu1,gu2,gu3,gu4),(gv1,gv2,gv3
v4),(gw1,gw2,gw3,gw4)を発生する。
【0010】電圧形PWM変換器5は各相毎に多重に接
続された自己消弧素子501,502,503,504への
ゲートパルス信号gu1,gu2,gu3,gu4に従って、U
相の出力電圧EuをVdc/2,0,−(Vdc/2)の
3つの電圧レベルに制御する。ここでVdcはダイオー
ド整流器2から出力される直流電圧を表わし、2つの平
滑コンデンサ3,4によりVdc/2ずつに電圧分割さ
れている。また、この関係はV相,W相についても同様
で、V相についてはゲートパルス信号gv1,gv2
v3,gv4によってV相出力電圧EvをVdc/2,
0,−(Vdc/2)に、また、W相についてはゲートパ
ルス信号gw1,gw2,gw3,gw4によってW相出力電圧
EwをVdc/2,0,−(Vdc/2)に、それぞれ
制御できる。ここで、U相分において505,506,
507,508はそれぞれの自己消弧素子501,50
2,503,504と並列に設けられたフライホイール
ダイオードであり自己消弧素子とあわせて電圧スイッチ
の役割りをはたす。また、同じくU相において509,
510は中性点クランプダイオードと呼ばれ、各相電圧
出力として零電圧を出力するために用いられる。
【0011】電圧形PWM変換器5の出力電圧は、U相
分において、ゲートパルスgu1,gu2,gu3,gu4
(1,1,0,0)のときEu=Vdc/2に、gu1
u2,gu3,gu4が(0,1,1,0)のときEu=0
に、gu1,gu2,gu3,gu4が(0,0,1,1)のと
きEu=−(Vdc/2)に、なる。ここで、gu1,g
u2,gu3,gu4がそれぞれ1のとき自己消弧素子がON
となる信号、0のときがOFFとなる信号を表わす。す
なわち、U相ゲートパルス信号が(1,1,0,0)の
場合には自己消弧素子501,502が導通状態、50
3,504が非導通状態となるため、Euは正側の電位
であるVdc/2となる。これに対して、U相ゲートパ
ルス信号が(0,1,1,0)の場合には、自己消弧素
子のうち502,503が導通状態となる。このため、
Euは中性点クランプダイオード509,510によっ
て平滑コンデンサの中性点Oにクランプされ零電圧が出
力される。また、U相ゲートパルス信号が(0,0,
1,1)の場合には自己消弧素子503,504が導通
状態となるためEuは−Vdc/2となる。これらの関
係はU相,W相についても同様である。
【0012】本発明では、このようにゲートパルス信号
によって各相出力をVdc/2,0,−(Vdc/2)
の3レベルに制御できる電圧形PWM変換器において、
制御回路7によりゲートパルス信号を制御し、出力電圧
Eu,Ev,Ewのコモンモード電位の変動のないPW
M電圧を負荷に供給する。制御回路7での制御処理フロ
ーを図2に示す。ゲートパルス生成処理は所定の制御周
期Tc毎に実行される。まず、a1 において電圧形PW
M変換器より出力したい各相電圧指令値Vu,Vv,V
wを入力する。この電圧指令に基づいて各相のゲートパ
ルス信号を生成する。このため、a2において、Vu,
Vv,VwをV1,V2,V3データ列にならべかえる。
ここで、各相電圧指令値Vu,Vv,Vwは、3相交流
電圧指令のためほぼ平衡した位相条件となっており、V
u+Vv+Vw=ΔVとしたとき、ΔVの大きさは、ほ
ぼ零に等しい。このため、Vu,Vv,Vwの瞬時値は
1相のみが正の場合(ケース1)と2相分が正の場合
(ケース2)の2ケースに分れる。そこで、Vu,V
v,Vwの瞬時値から次のデータ列V1,V2,V3 に並
びかえる。
【0013】Vu,Vv,Vwがケース1のとき;
【0014】
【数1】
【0015】Vu,Vv,Vwがケース2のとき;
【0016】
【数2】
【0017】このときの電圧ベクトル図を周期Tc分に
ついて図3に示す。
【0018】図3(a)はケース1の場合、(b)はケ
ース2の場合を示す。図3において、V1,V2に対応し
たゲート制御信号S1,S2のパルス幅がta,tbであ
り、S3 のパルス幅はS1とS2のパルス幅から決定され
る。
【0019】次に図2の処理フローにおいて、a3 でt
a,tbを決定する。このためPWMの制御周期Tc内に
おいて、3相電圧指令値Vu,Vv,Vwの瞬時値に対
応したS1,S2,S3 のスイッチング波形となるようt
a,tbを決定する。
【0020】まずケース1(正,負,負)の場合は、V
u,Vv,Vwを正,負,負のデータ列にならべかえた
1,V2,V3 の線間電圧の関係から次式の関係が成り
立つ。
【0021】
【数3】
【0022】ここでkはパルス幅変調のための係数を表
わす。(3)式を解いてta,tbを求めると、
【0023】
【数4】
【0024】のように求まる。同様に図3(b)に示す
ようにケース2の場合は、V1,V2,V3 は負,正,正
の関係となり、このときta,tbとは次の関係が成り立
つ。
【0025】
【数5】
【0026】これよりta,tbを求めると、
【0027】
【数6】
【0028】となる。すなわち、Vu,vv,Vwの瞬
時値によってケース1(正,負,負),ケース2(負,
正,正)の2つに場合分けし、その大きさがケース1の
場合はV1≧0,V2,V3≦0でかつ|V2|≦|V
3|,ケース2の場合はV1≦0,V2,V3≧0でかつ|
2|≦|V3|となるよう、Vu,Vv,VwをV1
2,V3 に並びかえる。このとき、それぞれに対応し
たスイッチングパターンS1,S2,S3は図3のように求
まり、それを与えるパルス幅ta,tbは、ケース1の場
合は(4)式より、ケース2の場合は(6)式により、
それぞれ与えられる。以上により、図2の処理フローの
2 においてゲートパルス幅ta,tbを演算したのち、
処理フローa4 においてタイマへta,tbに対応したデ
ータD1,D2を設定することにより、所望のゲート制
御信号S1,S2,S3 が得られる。その関係をケース1
の場合について図4に示す。
【0029】図4において、y1,y2は周期Tcの三角
波波形の搬送波であり、搬送波y1の最大値DPは電圧
指令の正の最大値に、y1 の最小値は電圧指令の零電圧
に、また、搬送波y2 の最大値は電圧指令の零電圧に、
2 の最小値は電圧指令の負の最大値に、それぞれ対応
する。パルス幅変調のゲート制御信号S1 を生成するた
めにはy1,y2の搬送波信号に対し、大きさD1のテー
タを設定することで、ゲート制御信号の“1”となる時
間がta の信号が得られる。また、同様にゲート制御信
号S2 を生成するため、y1,y2に対してD2のデータ
を設定することでゲート制御信号の“−1”となる時間
がyb の信号が得られる。一方、ゲート制御信号S
3 は、S1,S2のパルス信号に依存して決定される。す
なわち、図4において、S1 が0から1に変化するタイ
ミングでS3 は0から−1にスイッチングする。また、
2が0から−1に変化するタイミングでS3は−1から
0に変化する。
【0030】このような関係に従って、S1,S2,S3
のスイッチングパターンを選択することで、Tcの区間
での各電圧ベクトル区間,,,,のS1
2,S3 の和は常に0となる。これより、PWM出力
電圧のコモンモード電位の変動のない電圧出力が得られ
る。
【0031】以上、詳述したように本実施例によれば、
3レベル電圧形PWMインバータの電圧制御特性に影響
を与えることなく、3レベルインバータのVdc/2,
0,−(Vdc/2)の3つの電圧レベルを3相間で選
択して出力できるので、コモンモード電圧変動のないP
WM出力電圧が得られる。このため、電圧形PWM変換
器で誘導電動機や同期電動機を駆動したとき、コモンモ
ード電圧変動により交流電動機の軸受け側に浮遊静電容
量を介した経路を通して軸電流が流れる現象を抑制でき
る。
【0032】次に、本発明の第2の実施例を図5により
説明する。図5において、1は交流電源、2はダイオー
ド整流器、3は平滑コンデンサを示し、5は電圧形PW
M変換器、6は前記電圧形PWM変換器5により駆動さ
れる誘導電動機を表わす。また、7は前記電圧形PWM
変換器5の制御回路を表わし、PWM変換器5に対する
ゲート制御信号S1,S2を演算する。ゲートパルス分配
部8では、ゲート制御信号S1、S2を入力し、電圧形P
WM変換器5に対するゲートパルス信号(gup
un),(gvp,gvn),(gwp,gwn)を発生する。こ
こで、電圧形PWM変換器は、3相の誘導電動機6を1
相だけ欠相させた状態で運転する。このとき電圧形PW
M変換器5は、3相のゲート信号のうち2相分の電圧を
PWM電圧として誘導電動機6に供給する。このときの
ゲートパルス制御信号S1,S2の動作波形を図6に示
す。図6において、vr は電圧形PWM変換器5の出力
電圧指令、vy はPWM信号を生成するための搬送波信
号を表す。ここで、動作をわかりやすくするため、vr
に対するvy の周波数を通常、用いられる周波数より低
くして記述している。
【0033】出力電圧指令vr と搬送波信号vy を比較
することにより、vr >vy で1、vr <vy で−1、
となるゲート制御信号S1が得られる。このS1に対し、
補数の関係となる信号としてゲート制御信号S2 を得
る。いま、電圧形PWM変換器のうちw相を欠相して誘
導電動機を駆動する場合、ゲート制御信号S1 により、
u相のゲートパルス信号(gup,gun)を、ゲート制御
信号S2 により、v相のゲートパルス信号(gvp,gvn)
を生成し、w相のゲートパルス信号(gwp,gwn)は常に
OFFとする。このとき、u相については、ゲート制御
信号S1 が1のときにgup=ON,gun=OFFとし、
ゲート制御信号S1 が−1のときにgup=OFF,gun
=ONとなるようにゲートパルス信号を発生させる。v
相についても同様な関係が成り立つように、ゲートパル
ス信号を発生させる。これにより、直列多重PWM変換
器の動作の場合と同様な動作で、S1 が1のとき、電圧
形PWM変換器のu相出力電圧EuはVdc/2に、S
2 が−1のとき、Euは−Vdc/2に、それぞれ変化
する。一方、v相はu相に対してゲート制御信号が補数
の関係となるように制御するため、誘導電動機の中性点
電位変動は常に零となるように制御できる。ここで、電
圧形PWM変換器で駆動する誘導電動機の欠相させる相
を運転条件に応じて順次切り替えることにより、誘導電
動機の3相巻線に対して偏ることなく電流を流しなが
ら、2相運転を実行できる。
【0034】以上詳述したように、本実施例によれば、
直列多重電圧形PWM変換器のように、出力電圧をVd
c/2,0,−Vdcのように3レベルに変化できるP
WM変換器を用いなくても、通常の電圧形PWM変換器
を用いて、誘導電動機に印加されるPWM電圧の和が零
になるよう制御できる。このため、中性点電位変動を抑
制でき、コモンモード電位変動によって引き起こされる
軸電流を発生させることのない電圧形PWM変換器を提
供できるという利点がある。
【0035】次に、本発明による第3の実施例を図7に
より説明する。図7において、1は交流電源、2はダイ
オード整流器、3は平滑コンデンサを示し、5は電圧形
PWM変換器、6は前記電圧形PWM変換器5により駆動
される2相巻線の誘導電動機を表わす。誘導電動機6に
は、直交した位相でa相,b相の2つの巻線が巻かれて
おり、それそれの巻線端子a1,a2,b1,b2が電圧形
PWM変換器の出力に接続されている。このとき、電圧
形PWM変換器に対するゲート制御信号Sa1,Sa2,S
b1,Sb2を生成する動作波形を図8に示す。ここで、v
a はa相巻線に対する電圧指令値、vb はb相巻線に対
する電圧指令値であり、vbはvaに対して90度位相の
遅れた電圧波形となる。これらa,b相電圧指令値と搬
送波信号vy とを比較することにより、PWM変換器に
対するゲート制御信号として、a相巻線用のSa1,Sa2
と、b相巻線用のSb1,Sb2を得る。ここで、ゲート制
御信号としては、第2の実施例と同様に、a相巻線用の
a1とSa2とがそれぞれ補数の関係に、また、b相巻線
用のSb1とSb2とが同様にそれぞれ補数の関係となるよ
うに、図8のように演算する。このゲート制御信号に基
づいて、Sa1,Sa2によりPWM変換器へのゲートパル
ス信号(ga1p,ga1n),(ga2p,ga2n)を、Sb1
b2によりPWM変換器へのゲートパルス信号
(gb1p,gb1n),(gb2p,gb2n)を演算して制御す
る。これにより、誘導電動機6のa相,b相巻線にそれ
ぞれ印加されるPWM電圧は、a相巻線の中性点電位変
動およびb相巻線の中性点電位変動がそれぞれ零になる
ように出力される。この結果、a相,b相巻線とも、コ
モンモード電位変動による軸電流を発生させないPWM
電圧制御を達成できる。
【0036】以上詳述したように、本実施例によれば、
通常の電圧形PWM変換器をa相,b相で組合せて動作
させることにより、a相,b相とも中性点電位変動なく
PWM電圧を制御できるという利点がある。
【0037】
【発明の効果】PWM制御周期毎に各相の電圧ベクトル
の和がゼロとなるよう電圧ベクトルを選定して制御する
ことで、交流出力電圧のコモンモード電位変動のない交
流出力が得られる。これにより軸電流を抑制でき、か
つ、電磁ノイズ低減の効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成図。
【図2】PWM制御回路7の処理フロー。
【図3】電圧ベクトル図。
【図4】ゲート制御信号生成の動作波形。
【図5】第2の実施例の構成図。
【図6】第2の実施例でのゲート制御信号生成の動作波
形。
【図7】第3の実施例の構成図。
【図8】第3の実施例でのゲート制御信号生成の動作波
形。
【符号の説明】
5…電圧形PWM変換器、6…誘導電動機、7…PWM
制御回路、8…ゲートパルス分配部。
フロントページの続き (72)発明者 石田 誠司 千葉県習志野市東習志野七丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器事業部内 (72)発明者 井堀 敏 千葉県習志野市東習志野七丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器事業部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電圧を多相交流電圧に変換する多相電
    圧形PWM変換器の制御方法において、所定のPWM周
    期毎に交流出力の各相電位を前記多相電圧形PWM変換
    器のスイッチングにより制御し、PWM周期毎に出力電
    圧ベクトルを選択しPWM制御信号を与え、PWM周期
    での全相出力電圧ベクトルの和が常に零となるようPW
    M制御信号をPWM周期毎に補正して出力することを特
    徴とする多相電圧形PWM変換器の制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記多相電圧形PWM
    変換器は自己消弧素子を直列多重とした3レベルインバ
    ータであり、前記3レベルインバータが出力する電圧ベ
    クトルを1,0,−1としたとき、3相出力での各電圧
    ベクトルの和が常に零となるように、PWM制御周期毎
    にPWM信号を決定することを特徴とする多相電圧形P
    WM変換器の制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記多相電圧形PWM
    変換器は2レベル電圧形インバータであり、その出力の
    うち2相間のPWM出力電圧をそれぞれ補数の関係を満
    すように出力し、そのPWM制御をPWM周期毎に実行
    することを特徴とする電圧形PWM変換器の制御方法。
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Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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