JP2005042625A - エンジンのクランクケース構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エンジンの小型化、重量マスの集中、及びバランサによるフリクションロスの低減を図る。
【解決手段】 クランクケース41をアッパーケースとロアケースとに上下分割すると共に該クランクケース41の分割面上にクランクシャフト60の回転軸線が左右方向と平行に配置されるようアッパーケース及びロアケースにそれぞれジャーナル支持部71を形成してクランクシャフト60を回転自在に支持するエンジンのクランクケース構造において、ロアケース58にオイルフィルタ134を直接的に取り付けると共にロアケース58の前部にオイルクーラ97及び二次バランサ85を配置した。
【選択図】 図4

Description

この発明は、バランサを備えたエンジンのクランクケース構造に関する。
従来、自動二輪車等の車両に搭載されるエンジンの中には、クランク軸と平行なバランサシャフトを有し、クランクシャフトの二倍の回転数で回転駆動されることでエンジンの二次振動を効果的に低減するよう構成された二次バランサ等のバランサを備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。このようなバランサは二軸又は一軸のみで構成されるものがあり、そのレイアウトはエンジン各部との関係を考慮して決定されている。
特開2000−310286号公報
ところで、上述のエンジンではクランクケース前部にバランサが配置されているが、例えば自動二輪車等の場合、シリンダヘッドに接続される排気管がクランクケースの前方及び下方を通過するように配策されていることから、バランサのレイアウト上の制限が多い。また、クランクケース前部にはオイルクーラやオイルフィルタが配置されることが多く、バランサを含めてこれらを合理的にレイアウトする必要がある。
そこでこの発明は、エンジンの小型化、重量マスの集中、及びバランサによるフリクションロスの低減を図ることができるエンジンのクランクケース構造を提供する。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、クランクケース(例えば実施例のクランクケース41)をアッパーケース(例えば実施例のアッパーケース57)とロアケース(例えば実施例のロアケース58)とに上下分割すると共に該クランクケースの分割面上にクランクシャフト(例えば実施例のクランクシャフト60)の回転軸線が左右方向と平行に配置されるよう前記アッパーケース及びロアケースにそれぞれジャーナル支持部(例えば実施例のジャーナル支持部71)を形成して前記クランクシャフトを回転自在に支持するエンジンのクランクケース構造において、前記ロアケースにオイルフィルタ(例えば実施例のオイルフィルタ134)を直接的に取り付けると共に該ロアケースの前部にオイルクーラ(例えば実施例のオイルクーラ97)及びバランサ(例えば実施例の二次バランサ85)を配置したことを特徴とする。
この構成によれば、オイルフィルタ、オイルクーラ、及びバランサがクランクケースのロアケースに集中的に配置され、エンジンの低重心化、小型化、及び重量マスの集中を図ることができる。また、オイルフィルタ及びオイルクーラが分散して配置され、オイルクーラとオイルフィルタとが直列に配置される場合と比べてこれらのレイアウト自由度が高い。
また、請求項2に記載した発明のように、前記クランクケースの前方を通過する排気管(例えば実施例の排気管44)の後方に前記オイルクーラ及びバランサが配置されることで、例えば空冷式オイルクーラを排気管の前方に配置しオイルホース等を介してクランクケースと連通させるような場合と比べて油路等の構成が簡素化し、かつ水冷式のオイルクーラであれば冷却水経路も簡素化する。また、バランサがクランクケースから離間せずロアケース前部に配置されることは、バランサの駆動や各部品の集中的な配置に適している。
さらに、請求項3に記載した発明のように、前記バランサが前記アッパーケース側及びロアケース側の各ジャーナル支持部を互いに締結する締結ボルト(例えば実施例の締結ボルト155)よりも前方に配置されることで、バランサをロアケースのジャーナル支持部周辺を避けてクランクケースの分割面近傍、つまりロアケースの上方寄りの部位に配置することが可能となり、バランサによるエンジンオイルのかき上げが最小限に抑えられる。
そして、請求項4に記載した発明のように、前記ロアケースの側面にオイルフィルタを直接的に取り付けることで、オイルフィルタがエンジンの側端側から左右方向で着脱可能となり、クランクケース前方にエンジンの排気管が取り回されるような場合でも排気管がオイルフィルタ着脱時の障害物にならない。
エンジンの低重心化、小型化、及び重量マスの集中により、当該エンジンを搭載する車両の運動性能及び車体レイアウト自由度を向上させることができる。また、部品構成の簡素化により製造工数及びコストの削減を図ることができる。さらに、バランサのエンジンオイルのかき上げによるフリクションロスを低減してエンジン出力の向上及び燃費低減を図ることができる。そして、オイルフィルタ着脱時に排気管が障害物にならず、メンテナンス性を向上させることができる。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1に示すように、自動二輪車1の前輪2を軸支するフロントフォーク3はステアリングステム4を介して車体フレーム5の前端部に設けられたヘッドパイプ6に操舵可能に枢支され、後輪7を軸支するリアフォーク8は車体フレーム5の中間部に設けられたピボット部9及びエンジン本体15に揺動可能に枢支される。リアフォーク8のピボット軸近傍にはリアクッション10の上端が取り付けられ、リアクッション10の下端がピボット部9の下部及びエンジン本体15の下部にリンク機構11を介して取り付けられる。
ヘッドパイプ6の上部からは車体フレーム5のメインフレーム12が左右に分かれて後方下側に延び、その後端部が下方に屈曲してピポット部9に連なる。メインフレーム12の後方には車体フレーム5のシートフレーム13が接続される。また、メインフレーム12の上方には燃料タンク14が配設され、メインフレーム12の下方には水冷式の直列四気筒エンジン(並列四気筒エンジンともいう)のエンジン本体15が配設される。
燃料タンク14の後方には運転者用のシート17及び後部搭乗者用のピリオンシート18が各々シートフレーム13に支持される。また、左右のピボット部9の後部には運転者用の左右のステップ19がステップホルダを介してそれぞれ取り付けられ、シートフレーム13の左右の下部には後部搭乗者用のステップ20がステップホルダを介してそれぞれ取り付けられる。
図2を併せて参照して説明すると、フロントフォーク3の上端部には左右一対のハンドル21,22が取り付けられる。左側のハンドル21の前方にはクラッチレバー23が配され、右側のハンドル22の前方にはブレーキレバー24が配される。
フロントフォーク3の下端部にはブレーキキャリパ28が取り付けられ、前輪2にはブレーキキャリパ28に対応するブレーキロータ29が取り付けられてフロントブレーキ装置30が構成される。なお、後輪7の右側には、フロントブレーキ装置30と同様の構成を有するリアブレーキ装置が設けられる。
後輪7の左側にはリアスプロケット32が取り付けられ、このリアスプロケット32とエンジン本体15の後部左側に配設されるドライブスプロケット33とにドライブチェーン34が掛け回されてエンジンの駆動力が後輪7に伝達される。
自動二輪車1の車体前部はフロントカウル25により覆われ、シートフレーム13周辺はリアカウル26により覆われる。また、車体フレーム5の左側下部には格納可能なサイドスタンド27が配設され、このサイドスタンド27を用いることで自動二輪車1をその車体を左側に傾斜させた起立状態で支持可能である。
エンジン本体15のシリンダ本体40はクランクケース41上にやや前傾した状態で配設される。シリンダ本体40の後部には各気筒に対応するスロットルボディ42が接続され、各スロットルボディ42はメインフレーム12と燃料タンク14との間に配置されたエアクリーナケース43に接続される。また、シリンダ本体40の前部には各気筒に対応する排気管44が接続される。排気管44は、シリンダ本体40の前壁45からその前方に延びた後に下方に向かって湾曲し、クランクケース41の前方及び下方を通ってエンジン本体15の後方に延びている。
具体的には、排気管44はシリンダ本体40の前壁45からその前方に延出すると共に間もなく下方に向かって屈曲し、シリンダ本体40及びクランクケース41の前方を通過しながら下方に延びた後にさらに後方に向かって屈曲してクランクケース41の下方に配される。四本の排気管44を左側から44a,44b,44c,44dとすると、クランクケース41の下方に配された排気管44a,44bはクランクケース41の下部から下方に膨出するオイルパン46を左側に避けつつ後方に延びると共に一本にまとめられて二次排気管47aとされる。同様に、排気管44c,44dはオイルパン46を右側に避けつつ後方に延びると共に一本にまとめられて二次排気管47bとされる。
そして、オイルパン46の後方において各二次排気管47a,47bがまとめられて一本の集合管48となり、この集合管48がピボット部9の後方で上方に向かって配策され、シートフレーム13に支持されるサイレンサ49に接続される。排気管44のシリンダ本体40への接続端側の屈曲部50Aと、この屈曲部50Aから下方に延出される下方延出部50とは別体構成とされ、屈曲部50A及び下方延出部50がレーザー溶接等により接合され一体化されている。
各排気管44a,44b,44c,44dに対応する下方延出部を50a,50b,50c,50dとすると、排気管44a,44dの下方延出部50a,50dはその上部よりも下部が車幅方向内側に変位するようクランク状に屈曲している。また、クランクケース41の下方において、排気管44aは内側の排気管44bと、排気管44dは内側の排気管44cと各々接するように配されて後方へ延びており、かつ、車幅方向外側の排気管44a,44dが内側の排気管44b,44cよりも上方に位置することで、車体バンク角や足元スペースが確保されている。
排気管44の前方にはラジエタ51がシリンダ本体40と同様やや前傾した姿勢で配設される。ラジエタ51はその前面側が凹状に湾曲したラウンド型とされ、上下方向でシリンダ本体40の上部からクランクケース41の下部に渡るように設けられる。ラジエタ51の上部背面側には左右一対のラジエタファン52が取り付けられる。また、車体バンク角や足元スペースを確保する関係上、ラジエタ51は下方に向かうにつれて車幅方向で狭められている。
図3に示すように、エンジン本体15は、そのシリンダ本体40の主要部品であるシリンダブロック53及びシリンダヘッド54とクランクケース41とを備える。シリンダヘッド54はヘッド本体55とヘッドカバー56とに分割構成され、クランクケース41はアッパーケース57とロアケース58とに分割構成される。アッパーケース57とシリンダブロック53とは一体成形される。なお、ロアケース58下部にはオイルパン46が取り付けられる。ここで、シリンダヘッド54、シリンダブロック53及びアッパーケース57、ロアケース58はアルミニウム合金製の鋳造品である。
図4を併せて参照して説明すると、クランクケース41内には車幅方向に平行な軸線Cを有するクランクシャフト60が配設される。また、クランクケース41の後部には変速機ケース61が連なり、この変速機ケース61内に変速機62及びクラッチ機構63が各々配設される。クランクケース41のアッパーケース57とロアケース58との分割面Sは、シリンダ本体40と略直交するよう、後方に位置するほど上方に位置するよう傾斜して設けられ、この分割面S上にクランクシャフト60の軸線Cが配置される。
シリンダブロック53には四つのシリンダ64が車幅方向に並んで形成され、これらシリンダ64内にピストン65が摺動可能に嵌装される。各ピストン65にはピストンピン66を介してコンロッド67が回転自在に連結されると共に、コンロッド67の大端部がクランクシャフト60のクランクピン68に回転自在に連結される。各クランクピン68は一対のクランクアーム69で支持され、各クランクアーム69のクランクピン68と反対側の部位にはカウンタウエイト69aが一体形成される。
クランクシャフト60の両端側及び各クランクアーム69間であって軸線C上に設けられる五箇所のジャーナル部70は、アッパーケース57及びロアケース58に設けられるジャーナル支持部71に回転自在に支持され、ピストン65の往復運動が軸線Cを中心とした回転運動に変換される。ここで、各ジャーナル部70を左側から70a,70b,70c,70d,70eとする。
各ジャーナル支持部71はアッパーケース57及びロアケース58からクランクケース41の分割面Sに至るまで突出形成されるもので、軸線C方向で扁平状のものである。各ジャーナル支持部71にはジャーナル部70と整合する半周分の円筒面がそれぞれ形成され、その円筒面前部71F及び後部71Rがアッパーケース57及びロアケース58を組み合わせた際に分割面S上で互いに突き当たる。ここで、各ジャーナル部70a,70b,70c,70d,70eに対応するジャーナル支持部71を71a,71b,71c,71d,71eとする。
図7に示すように、クランクケース41には、アッパーケース57とロアケース58とを一体に組み付けるクランクケース締結ボルト155Aが適宜配置される。このクランクケース締結ボルト155Aの内、各ジャーナル支持部71の円筒部前部71F及び後部71Rを貫通するよう配されたものがアッパーケース57側及びロアケース58側の各ジャーナル支持部71を互いに締結する締結ボルト155となる。なお、図中FRは車体前方を示す。
ロアケース58の円筒面前部71F及び後部71Rには、締結ボルト155の首下部分を挿通させる挿通孔が分割面Sと略直交する方向で形成される。一方、アッパーケース57の円筒面前部71F及び後部71Rには、それぞれロアケース58の各挿通孔に下方から挿通された締結ボルト155に対応するネジ孔が形成される(図3参照)。そして、アッパーケース57及びロアケース58を一体に組み付けた状態で、各ジャーナル支持部71によりクランクシャフト60のジャーナル部70が回転自在に支持される。ここで、締結ボルト155を含む各ボルト155Aは、クランクケース41等の材質であるアルミニウム合金よりも縦弾性率(ヤング率)が高いスチール製である。
ロアケース58は、分割面Sから下方に向かって所定の深さとなる位置にロアケース下壁58aを有する。また、ロアケース58は分割面S上で開口すると共にロアケース下壁58aにオイルパン46の周縁に沿う下部開口58bを有する。この下部開口58bにより、オイルパン46内とエンジン本体15内とのエンジンオイルの循環が可能となると共に、ジャーナル支持部71の締結ボルト155の締め込みが可能となっている。
具体的には、クランクシャフト60の両端側を支持するジャーナル支持部71a,71eを締結する締結ボルト155は、ロアケース下壁58aの下面に開口する挿通孔から直接取り付けられ、これらの内側に位置する三箇所のジャーナル支持部71b,71c,71dは、下部開口58b内で開口する挿通孔から取り付けられて、各々アッパーケース57に締め込まれる。ここで、ロアケース58のジャーナル支持部71の下部及び締結ボルト155の頭部は、各々分割面Sからロアケース58の深さ分だけ下方に位置している。
アッパーケース57及びロアケース58の各ジャーナル支持部71の円筒面には、軸線C方向略中央に油溝72が形成される(図4にロアケース58側のみ示す)。一方、ロアケース58におけるクランクシャフト60の下方には、クランクシャフト60の両端近傍に渡って車幅方向に延びるメインオイルギャラリ73が形成される。メインオイルギャラリ73と各ジャーナル支持部71の油溝72とはオイル経路74により連通され、このオイル経路74及び油溝72を介してメインオイルギャラリ73から各ジャーナル支持部71にエンジンオイルが供給される。
また、クランクシャフト60のジャーナル部70には、ジャーナル支持部71の油溝72に対向する部位をその径方向で貫通する油孔75が形成される。同様に、クランクピン68にはその軸方向の略中央部分を径方向で貫通する油孔76が形成される。各油孔75,76はクランクアーム69の側部から軸線Cに対して斜めに穿設された連通油孔77により連通され、油溝72に供給されたエンジンオイルの一部が油孔75、連通油孔77、及び油孔76を介して各クランクピン68の周面に供給される。なお、クランクアーム69に形成される連通油孔77の開口は鋼球等が圧入され閉塞されている。
図3、図4に示すように、クランクケース41の前部であって車幅方向中央部よりもやや左側の部位には一軸の二次バランサ(バランサ)85が配設される。ここで、車幅方向中央線を図4中にXで示す。この二次バランサ85はクランクシャフト47の二倍の回転数で回転することでエンジンの二次振動を低減するもので、軸線Cと平行な軸線Dを有し、ロアケース58の前壁96の一部を前方に膨出させて形成された収容部86内に収容される。左側から二番目のクランクピン68を支持する左側のクランクアーム69及びこれと一体成形されるカウンタウエイト69aの外周部分には二次バランサ85を回転駆動させるバランサドライブギヤ87が設けられる。
ロアケース58の前壁96は分割面Sと略直交するよう設けられる。また、収容部86はその上部が分割面Sに接している。つまり、二次バランサ85はロアケース58の上側である分割面S近傍に配置される。これは、二次バランサ85がその軸線Dと共にロアケースのジャーナル支持部71及び締結ボルト155よりも前方に配置されることでこれらを避けることができるからである。なお、ロアケース58の前壁96は、その分割面S上の上縁形状の一部を収容部86の形状に対応して前方に変化させており、この前壁96の変化による上方への開口はアッパーケース57に形成されたカバー部86aにより閉塞される。
ロアケース58の左側にはウォータポンプ88が配設される。このウォータポンプ88は後述するオイルポンプ89(図5参照)と車幅方向で同軸配置され、オイルポンプ89と共にクランクシャフト60の回転に伴い作動する。このウォータポンプ88にはラジエタ51の流出側タンクに通じる流出側ラジエタホース90と、シリンダヘッド54及びシリンダブロック53のウォータジャケットに通じる冷却水導入ホース92とが接続される(図1参照)。また、シリンダヘッド54の後部にはサーモスタット93が接続され、このサーモスタット93とウォータポンプ88との間にはバイパスホース94が配される。サーモスタット93の冷却水導出口にはラジエタ51の流入側タンクに通じる流入側ラジエタホース95が接続される。
そして、ウォータポンプ88が作動すると、流出側ラジエタホースを通じてラジエタ51から導出された冷却水が冷却水導入ホース92を介してシリンダ本体40内に導入されて各部を冷却し、サーモスタット93及び流入側ラジエタホース95を介してラジエタ51に戻った後に同様の経路で繰り返しシリンダ本体40内を循環する。このとき、サーモスタット93を通過する冷却水が一定温度以下であれば、冷却水がサーモスタット93からバイパスホース94を通じてウォータポンプ88に送られラジエタ51を介さずに循環する。また、サーモスタット93を通過する冷却水が一定温度以上になるとラジエタファン52が作動して冷却水を強制冷却する。
ロアケース58の前壁96には、その前面側に水冷式のオイルクーラ97が取り付けられる。このオイルクーラ97は、二次バランサ85の収容部86の右下側に隣接するように、つまりクランクケース41の前部であって車幅方向中央部よりもやや右側の部位に配設される。オイルクーラ97はエンジン本体15と冷却水を共用しており、その冷却水は冷却水導入ホース92の途中に設けられた分岐管及びホース(何れも図示略)から導入されると共に、流出側ラジエタホース90の途中に設けられた分岐管及びホース(何れも図示略)を介してウォータポンプ88に戻される。
図5に示すように、各カムシャフト83,84の右側端には、各々カムスプロケット101,102が固定される。これらカムスプロケット101,102とクランクシャフト60の右側端に固定されたチェーンスプロケット103とにカムチェーン104が掛け回され、クランクシャフト60の回転に伴い各カムシャフト83,84が回転して前記各吸気バルブ81及び排気バルブ82を開閉作動させる。カムチェーン104の遊びはシングル式のカムチェーンテンショナ105により抑えられる。
図4を併せて参照して説明すると、クランクシャフト60の右側端であってチェーンスプロケット103の車幅方向外側には、不図示のワンウェイクラッチを介してスタータモータドリブンギヤ106が軸線C上に連結される。また、変速機ケース61の上方にはスタータモータ107が配設され、このスタータモータ107により、その駆動軸と噛み合うスタータギヤ群108を介してクランクシャフト60をエンジン始動方向のみに回転駆動させる。
最右側のクランクピン68を支持する左側のクランクアーム69及びこれと一体成形されるカウンタウエイト69aの外周部にはプライマリドライブギヤ109が設けられ、このプライマリドライブギヤ109が変速機ケース61の右側に配設されるクラッチ機構63のプライマリドリブンギヤ110に噛み合う。クラッチ機構63は、プライマリドリブンギヤ110及びこれと一体に回転するクラッチアウタ111と、クラッチアウタ111内に収容されて変速機62のメインシャフト112と一体に回転するクラッチセンタ113と、クラッチアウタ111側及びクラッチセンタ113側の複数の摩擦板111a…,113a…等を備える所謂多板クラッチである。
クラッチセンタ113には複数のクラッチスプリング114により付勢されたプレッシャプレート115が取り付けられ、このプレッシャプレート115により両摩擦板111a…,113a…が相互に圧接されてクラッチ機構63が動力伝達可能な状態となる。そして、前記クラッチレバー23の操作により、変速機ケース61左側に配設されるクラッチレリーズ116が作動しメインシャフト112内に挿通されるロッド117を介してプレッシャプレート115をクラッチスプリング114の付勢力に抗して移動させることで、両摩擦板111a…,113a…が離れてクラッチ機構63による動力伝達が切断される。
変速機62は、軸線Cと平行に配され変速機ケース61に回転自在に支持されるメインシャフト112及びカウンタシャフト118と、これら両シャフト112,118にそれぞれ設けられ相互にスプライン嵌合する変速ギヤ群119等を備える。メインシャフト112はクラッチ機構63と同軸配置され、メインシャフト112の右端部にクラッチ機構63のクラッチセンタ113が嵌合固定される。メインシャフト112及びカウンタシャフト118は何れも中空とされ、その中空部をエンジンオイルが流通して油孔等から各摺動面、変速ギヤ群119、及びクラッチ機構63等にエンジンオイルが供給される。
エンジンの駆動力は、クランクシャフト60からプライマリドライブギヤ109、プライマリドリブンギヤ110、及びクラッチ機構63を介して変速機62のメインシャフト112に伝達されると共に、変速ギヤ群119を介して所定の減速比でカウンタシャフト118に伝達され、さらにカウンタシャフト118の左端部に固定された前記ドライブスプロケット33からドライブチェーン34を介して後輪7に伝達される。
変速機62の減速比は変速機ケース61の後部に配置されたチェンジ機構120により切り換え制御される。チェンジ機構120は、チェンジスピンドル121を有するラチェット部122、シフトドラム部123、シフトフォークシャフト124に装着されシフトドラム部123及び変速機62の変速ギヤ群119に適宜係合する複数本(一本のみ図示)のシフトフォーク125等を備える。チェンジスピンドル121の変速機ケース61からの突出端部には不図示のチェンジペダルが連結され、このチェンジペダルの操作によりチェンジスピンドル121が一定角度回転すると共にラチェット部122を介してシフトドラム部123が回転し、各シフトフォーク125が変速ギヤ群119の噛み合いを変化させ減速比を変化させる。
なお、クランクシャフト60の左側端には、クランクシャフト60と一体回転するロータ、及びジェネレータカバー126に支持されたステータ等を備えるACジェネレータが、クランクシャフト60の右側端には、クランクシャフトと一体回転するパルサーロータ、及びポイントカバー127に支持されたパルスジェネレータ等を備える点火時期検出機構が各々設けられる(何れも図示略)。
クランクケース41の下部には、エンジン本体15内の適宜箇所にエンジンオイルを圧送するためのオイルポンプ89が配設される。オイルポンプ89は、メインシャフト112に嵌合されプライマリドリブンギヤ110と共に回転するオイルポンプドライブスプロケット128とチェーン129を介して連係され、クランクシャフト60の回転に伴い作動を開始する。ロアケース58下部に固定されたオイルパン46内にはエンジンオイルLが貯留され、貯留されたエンジンオイルL中にはオイルストレーナ130が浸漬される。なお、エンジンオイルLの油面はオイルパン46の上縁近傍である。
図6を併せて参照して説明すると、オイルストレーナ130の上端部はオイルポンプ89の吸入口131に接続され、オイルポンプ89の送出口132はロアケース58に形成される第一の油路133に接続される。第一の油路133はオイルポンプ89の送出口132から上方に延びた後に前方に向かって屈曲し、やや前下がりとなって前方へ延出する。ロアケース58の前壁96の右側にはカートリッジ式のオイルフィルタ134を車幅方向で着脱可能に取り付けるためのホルダ部135が設けられると共に、ホルダ部135から車幅方向内側に延びるオイル流入経路136が設けられ、このオイル流入経路136の左側端に第一の油路133の前端が接続される。また、ロアケース58の前壁96にはオイル流出経路137がオイル流入経路136の前方に略平行に設けられ、このオイル流出経路137の左側端にオイルクーラ97の導入口138が接続される。
オイルクーラ97の導出口139は、ロアケース58に形成され第一の油路133と略平行にやや後上がりとなって後方へ延出する第二の油路140に接続される。第二の油路140は、メインオイルギャラリ73を含むエンジン本体15内のオイルギャラリ及びオイルジェット等(何れも図示略)に通じており、オイルポンプ89の作動によりオイルストレーナ130から吸引されたエンジンオイルは第一の油路133に圧送され、オイルフィルタ134で濾過されると共にオイルクーラ97で冷却された後に、第二の油路140からエンジン本体15内に供給される。メインオイルギャラリ73においては、導入されたエンジンオイルが各オイル経路74及び油溝72から各ジャーナル支持部71に供給される。なお、図6において各経路中の矢印はエンジンオイルの流動方向を示し、矢印FRは車体前方を示す。
エンジン本体15に供給されたエンジンオイルは自然滴下等によりオイルパン46内に戻って貯留され、上述の経路で繰り返しエンジン本体15内を循環する。このエンジンオイルの循環において、例えばエンジンが高回転になると圧送されるエンジンオイルの油圧が高まることとなるが、この油圧が所定値に達した場合には第一の油路133及びオイル流入経路136の交差部下側にリリーフ経路141を介して接続されたオイルリリーフバルブ142が作動し、エンジンオイルの一部をオイルパン46内に戻して経路内の油圧が調節される。
オイルフィルタ134はホルダ部135にエンジン本体15の右端側から直接的に取り付けられる。ホルダ部135はオイル流出経路137を略中心として形成され、その右側端面(ロアケース58の側面)が車幅方向と略直交するように形成されてオイルフィルタ134の取り付け面143となる。この取り付け面143の中央部にはオイル流出経路137の流出開口部144が設けられると共に、流出開口部144の周囲には環状の油溝145が形成され、この油溝145の底部にオイル流入経路136の流入開口部146が設けられる。
オイルフィルタ134は、有底円筒状のケース147内にフィルタエレメント148を収容し、円盤状のセットプレート149でケース147の開口を閉塞した既存のカートリッジ式フィルタである。フィルタエレメント148は濾紙をコルゲート状に折り曲げ全体を円筒状に形成したもので、このオイルフィルタ134においては、フィルタエレメント148の外側から内側へエンジンオイルを通過させることで濾過が行われる。ケース147の開口内側にはリング状のシールパッキン150が装着され、オイルフィルタ134をホルダ部135に取り付けた状態でシール可能である。
セットプレート149の中央部にはフィルタエレメント148の内側の空間に通じる円孔151が形成され、この円孔151の内周部に雌ネジが形成されている。また、ホルダ部135の流出開口部144には取り付け面143から車幅方向で突出するノズル152が設けられ、このノズル152の外周部には円孔151の雌ネジに対応する雄ネジが形成される。そして、円孔151をノズル152に螺合させオイルフィルタ134自身を回転させながら締め込むことで、ホルダ部135にオイルフィルタ134が取り付けられる。
オイルフィルタ134をホルダ部135に取り付けた状態で、円孔151及びノズル152を介してフィルタエレメント148の内側の空間とオイル流出経路137とが連通する。セットプレート149の円孔151の周囲には、フィルタエレメント148の外側の空間に通じる流入孔153が複数形成されており、これら流入孔153がオイルフィルタ134の取り付け状態で取り付け面143の油溝145と対向配置され、油溝145及び流入孔153を介してオイル流入経路136とフィルタエレメント148の外側の空間とが連通する。
第一の油路133からオイル流入経路136に送られたエンジンオイルは、油溝145及び流入孔153を介してオイルフィルタ134内に流入し、フィルタエレメント148の外側の空間からその内側の空間へ通過して濾過される。そして、濾過されたエンジンオイルは円孔151及びノズル152を介してオイル流出経路137に送られオイルクーラ97に導かれる。
オイルクーラ97は円筒状の外観をなし、その一端面側がロアケース58の前壁96に固定される。オイルクーラ97に送られたエンジンオイルは、導入口138からオイルクーラ97内に導入されて所定の経路を通過しつつ冷却される。そして、導出口139から第二の油路140に導出されたエンジンオイルは、オイルギャラリ及びオイルジェット等からエンジン本体15の各部に供給される。エンジン本体15内に供給されたエンジンオイルは、クランクシャフト60、変速機62、クラッチ機構63、ピストン65、各カムシャフト83,84等の潤滑を行うと共に、エンジン本体15の緩衝、気密、及び冷却等にも作用する。
オイルクーラ97はクランクケース41の車幅方向中央部付近(やや右側)に配置され、かつ、第二の油路140もクランクケース41の車幅方向略中央に配される。クランクケース41とクランクシャフト60及びメインオイルギャラリ73との車幅方向での中央位置は近接しており、オイルクーラ97から後方に延びる第二の油路140はメインオイルギャラリ73の車幅方向略中央の接続部154に接続される。このため、メインオイルギャラリ73に導入されるエンジンオイルの油圧がほぼ均一となり、エンジンオイルが車幅方向で均等に行き渡る。
各排気管44の下方延出部50は、図2、図3に示すように、その前方に配されたラジエタ51や、クランクケース41側に設けられたオイルクーラ97、二次バランサ85、及びオイルフィルタ134等とのレイアウトの関係上、上下方向の中央付近で前方に凸の略くの字型となるよう若干屈曲している。また、最左側及び最右側の排気管44a,44dの下方延出部50a,50dは、その上部よりも下部が前方に変化するようクランク状に屈曲している。このため、エンジン本体15の前方から見て排気管44dの下方延出部50dとオイルフィルタ134とが重ならないように配設されている(図2参照)。つまり、最右側の排気管44dの下方延出部50dがオイルフィルタ134と前後方向で重ならないように車幅方向内側に避けている。
したがって、オイルフィルタ134着脱用の工具を排気管44dに干渉することなく使用できる。同様に、オイルフィルタ134を手で保持することも容易である。また、排気管44dの下方延出部50dがオイルフィルタ134を避けた後にクランクケース41下で後方へ延びるため、オイルフィルタ134の真下に排気管が配されず、オイルフィルタ134着脱時に滴下したエンジンオイルにより排気管が汚れることがない。
ここで、前述したように、クランクケース41はシリンダ本体40に連なるアッパーケース57とロアケース58とに上下分割され、このクランクケース41の分割面S上にクランクシャフト60の回転軸線である軸線Cが配置される。クランクケース41の分割面Sは、前傾した姿勢で配設される各シリンダ64の軸線Tと略垂直に設けられ、アッパーケース57及びロアケース58には、対となるジャーナル支持部71がそれぞれに設けられる(図3参照)。
図8に示すように、二次バランサ85は、収容部86の左右の側壁部86b,86cに渡るバランサシャフト186と、両側壁部86b,86c間でバランサシャフト186の外周部に装着される一対のニードルベアリング187,188と、バランサシャフト186に各ニードルベアリング187,188を介して支持される筒軸部189及びその右側端部に形成されるウェイト部190を有するバランサウェイト191と、バランサウェイト191の左右端に配されるスラストワッシャ192,193と、バランサウェイト191の左側端部にダンパラバー194を介して取り付けられるバランサドリブンギヤ195とを備える。バランサドリブンギヤ195はクランクシャフト60のバランサドライブギヤ87と噛み合い、クランクシャフト60と共に二次バランサ85が回転駆動される。
バランサシャフト186は、収容部86の右側の側壁部86bに形成された貫通孔からなる右側支持部86dと、収容部86の左側の側壁部86cに形成された袋孔からなる左側支持部86eとで軸線D上で支持され、左側支持部86eから収容部86の外部に突出するバランサシャフト186の外端部196が固定部材197を介して固定される。固定部材197は、バランサシャフト186をその回転及び軸方向での移動を規制した状態で収容部86の左側の側壁部86cに固定しており、固定部材197の一端はバランサシャフト186の外端部196にボルト等で締結され、他端は収容部86左側のボス部198(図9参照)に取り付けられる。
バランサシャフト186は、右側及び左側支持部86d,86eの間で偏心して形成される。この偏心部199は、工具等により外端部196を回動させることで位相を変化させることが可能である。偏心部199の外周には一対のニードルベアリング187,188を介してバサンサウェイト191が回転自在に支持されており、偏心部199の位相を変化させることで、バランサウェイト191と共にバランサドリブンギヤ195を平行移動させることができる。
このように、固定部材197によるバランサシャフト186の固定を解除し、偏心部199の位相を変化させてバランサドリブンギヤ195を平行移動させることで、バランサドリブンギヤ195とバランサドライブギヤ87とのバックラッシの調整を行うことができ、各ギヤの噛み合いによる騒音及び振動を最小限に抑えることができる。なお、バランサウェイト191のウェイト部190とバランサドリブンギヤ195とが軸方向で離間しているのは、コンロッド67の大端部との干渉を避けるためである。
バランサウェイト191の両端と収容部86の両側壁部86b,86cとの間には、それぞれスラストワッシャ192,193が配設される。右側に配設されるスラストワッシャ192は、その本体部192aの外周にバランサウェイト191側に延びる環状の筒状保持部192bを備え、本体部192aの右面で側壁部86b内面との間のスラスト力を支持すると共に、本体部192aの左面でバランサウェイト191の右端及びニードルベアリング187との間のスラスト力を支持し、さらに筒状保持部192bの内周面がバランサウェイト191の右端部外周面に係合することで、スラストワッシャ192自体のバランサウェイト191に対する位置決めがなされる。
また、バランサウェイト191の左側に配設されるスラストワッシャ193は、その本体部193aの内周にバランサウェイト191側に延びる環状の筒状保持部193bを備え、本体部193aの左面で側壁部86c内面との間のスラスト力を支持し、本体部193aの右面でバランサウェイト191の左端及びバランサドリブンギヤ195の左端との間のスラスト力を保持し、筒状保持部193bの右端でニードルベアリング188とのスラスト力を支持し、さらに筒状保持部193bの外周面がバランサウェイト191の左端部内周面に係合することで、スラストワッシャ193自体のバランサウェイト191に対する位置決めがなされる。
ここで、右側のスラストワッシャ192の筒状保持部192bを本体部192aの外周に形成したことで、その筒状保持部192bと干渉することなくニードルベアリング187を本体部192a側(右側)に配置できる。その結果、バランサウェイト191の右側に位置するウェイト部190の重心を通る軸方向での中間位置Eにニードルベアリング187の軸方向での中間位置Fを接近させ、両中間位置の軸方向でのずれを最小限に抑えることができる。これにより、ニードルベアリング187に作用する偏荷重を減少させて耐久性を向上させることができる。
図4を併せて参照して説明すると、二次バランサ85の収容部86は、車幅方向で左から二番目のジャーナル支持部71b及びその内側のジャーナル支持部71cの間に設けられる。収容部86の左右の側壁部86b,86cと各ジャーナル支持部71c,71bとは連なるように形成され、収容部86及びクランクケース41の剛性が高められている。これにより、ロアケース58に特別な補強を施さなくとも二次バランサ85に作用する遠心力を支持できる。また、ジャーナル支持部71の前後は締結ボルト155により一体に結合されることから、より一層二次バランサ85の支持剛性が高められ、ロアケース58の重量増が抑えられている。
さらに、各ジャーナル支持部71が、クランクケース41の材質であるアルミニウム合金よりも縦弾性率が高いスチール製の締結ボルト155で締結されることで、締結ボルト155の締結力によりクランクケース41の結合剛性が高められている。これにより、二次バランサ85の起振力(クランクシャフト60の振動を抑える制振力)が有効に作用し、エンジンの振動を最小限に抑えることができる。
図9に示すように、二次バランサ85の収容部86は、円筒状のオイルクーラ97の左側上部に隣接するよう配置されることで、オイルクーラ97の左側上部を避けるよう、収容部86の右側の側壁部86bの下部を左側に変化させて形成される。また、側壁部86bの分割面S上の上縁形状は、前方に位置するほど左側に位置するよう傾斜して設けられる(図4参照)。ここで、オイルクーラ97及びその取り付け部97aは、ロアケース58の下側であるロアケース下壁58a近傍(図では下部開口58b近傍)に配置される。つまり、ロアケース58の上側に配置される二次バランサ85と、ロアケース58の下側に配置されるオイルクーラ97とが、これらの一部を車幅方向で重ねるようにして車幅方向中央X近傍に配置される。
また、オイルフィルタ134及びそのホルダ部135は、オイルクーラ97及びその取り付け部97aと略同一高さとなる位置に配置される。つまり、エンジンオイルの油路の屈曲が最小限に抑えられており、オイル流れがスムーズになると共に、油路の形成が容易になってロアケース58の製造性が高められている。そして、ホルダ部135により形成されるロアケース58の側面にオイルフィルタ134が直接的に取り付けられる。
上記実施例によれば、オイルフィルタ134、オイルクーラ97、及び二次バランサ85がロアケース58に集中的に配置され、エンジンの低重心化、小型化、及び重量マスの集中を図ることができる。このため、当該エンジンを搭載する車両の運動性能及び車体レイアウト自由度を向上させることができる。また、オイルフィルタ134及びオイルクーラ97が分散して配置されることで、オイルクーラ97とオイルフィルタ134とが直列に配置されるような場合と比べて、これらのレイアウト自由度を高めることができる。
また、クランクケース41の前方を通過する排気管44の後方にオイルクーラ97及び二次バランサ85が配置されることで、例えば空冷式のオイルクーラを排気管44の前方に配置しオイルホール等を介してクランクケース41と連通させるような場合と比べて油路等の構成が簡素化し、かつこの実施例のように水冷式のオイルクーラ97を採用した場合には冷却水路も簡素化できる。このため、部品構成の簡素化による製造工数及びコストの削減を図ることができる。また、二次バランサ85がロアケース58前部に配置されることは、二次バランサ85の駆動や各部品の集中的な配置に好適である。
さらに、二次バランサ85がアッパーケース57側及びロアケース58側の各ジャーナル支持部71を互いに締結する締結ボルト155よりも前方に配置されることで、二次バランサ85をロアケース58のジャーナル支持部71周辺を避けてクランクケース41の分割面S近傍、つまりロアケース58の上方寄りの部位に配置することが可能となり、二次バランサ85によるエンジンオイルのかき上げが最小限に抑えられる。このため、エンジンのフリクションロスを低減してエンジン出力の向上及び燃費低減を図ることができる。特に二次バランサ85はクランクシャフト60の二倍の回転数で回転することからその効果が高い。
そして、ロアケース58の側面にオイルフィルタ134を直接的に取り付けることで、オイルフィルタ134がエンジン本体15の側端側から左右方向で着脱可能となり、クランクケース41前方に排気管44が取り回されるような場合でも排気管44がオイルフィルタ134着脱時の障害物にならず、メンテナンス性を向上させることができる。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、例えば、オイルフィルタ134はロアケース58の側面以外の部位に取り付けてもよい。また、二軸二次バランサや一次バランサの場合でも応用できる。さらに、エンジン形式は直列四気筒エンジンに限らず、バランサを備えた様々な形式のエンジンに適用可能である。
この発明の実施例の自動二輪車を車体左側から見た側面図である。 上記自動二輪車の正面図である。 図1におけるエンジン周辺の側面図である。 図3におけるA−A線に沿う断面図である。 上記自動二輪車のエンジン周辺を車体右側から見た側面図である。 エンジンオイルの潤滑経路の斜視説明図である。 上記エンジンのロアケースの下面図である。 図4の要部拡大図である。 上記ロアケースをその前壁と直交する方向から見た正面説明図である。
符号の説明
41 クランクケース
44 排気管
57 アッパーケース
58 ロアケース
60 クランクシャフト
71 ジャーナル支持部
85 二次バランサ(バランサ)
97 オイルクーラ
134 オイルフィルタ
155 締結ボルト

Claims (4)

  1. クランクケースをアッパーケースとロアケースとに上下分割すると共に該クランクケースの分割面上にクランクシャフトの回転軸線が左右方向と平行に配置されるよう前記アッパーケース及びロアケースにそれぞれジャーナル支持部を形成して前記クランクシャフトを回転自在に支持するエンジンのクランクケース構造において、前記ロアケースにオイルフィルタを直接的に取り付けると共に該ロアケースの前部にオイルクーラ及びバランサを配置したことを特徴とするエンジンのクランクケース構造。
  2. 前記クランクケースの前方を通過する排気管の後方に前記オイルクーラ及びバランサが配置されることを特徴とする請求項1に記載のエンジンのクランクケース構造。
  3. 前記バランサが前記アッパーケース側及びロアケース側の各ジャーナル支持部を互いに締結する締結ボルトよりも前方に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジンのクランクケース構造。
  4. 前記ロアケースの側面にオイルフィルタを直接的に取り付けたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のエンジンのクランクケース構造。

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