JP2005033287A - 高周波モジュール - Google Patents

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    • H01P5/08Coupling devices of the waveguide type for linking dissimilar lines or devices
    • H01P5/10Coupling devices of the waveguide type for linking dissimilar lines or devices for coupling balanced lines or devices with unbalanced lines or devices
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Abstract

【課題】TEモードの電磁波を平衡型のTEMモードの電磁波に無調整で変換して出力でき、しかも小形化の容易な高周波モジュールを提供する。
【解決手段】1/2波長型のTEモード共振器2が内部に形成された導波管型導波路3と、導波管型導波路3におけるTEモード共振器2を構成する壁部3a〜3eの内のH面と直交する壁部3aに形成されたE面結合窓4と、E面結合窓4におけるH面と平行な壁部3d側の口縁に配設されてTEモード共振器2内の電磁波に対して磁界結合する出力線路5aと、E面結合窓4におけるH面と平行な壁部3e側の口縁に配設されて電磁波に対して磁界結合する出力線路5bとを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波やミリ波などの電磁波(高周波信号)の伝搬に用いられる高周波モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動体通信技術等の進歩により、通信に利用される電波の周波数帯域がGHz帯のような高周波域に拡がり、通信に利用される通信機器の小形化も進んでいる。このため、この種の通信機器において使用される導波管やフィルタ等の高周波モジュールに対しても、さらなる高周波化および小形化への対応が求められており、特開平6−53711号公報に開示されているような導波管線路や、特開平11−284409号公報に開示されているようなこの種の導波管線路を利用したフィルタが開発されている。また、この種の高周波モジュールを接続する接続構造としては、特開2000−216605号公報や特開2003−110307号公報に開示されているような接続構造が開発されている。
【0003】
この場合、特開平6−53711号公報に開示されている導波管線路は、同公報中の図1に示すように、導体層(2,3)を有する誘電体基板(1)と、各導体層(2,3)間を接続する2列に配設された複数の導通穴(4)とを備えて構成されている。この導波管線路は、一対の導体層(2,3)と複数の導通穴(4)による疑似的な導体壁とで誘電体材料の四方を囲むことによって導体内の領域を信号伝送用の線路とした疑似矩形導波管路で構成されている。この場合、このような構成の導波管線路は、誘電体導波管線路とも呼ばれている。
【0004】
また、特開平11−284409号公報に開示されているフィルタは、同公報中の図1に示すように、特開平6−53711号公報に開示された導波管線路と同様にして、誘電体基板(21)、一対の主導体層(22,23)および側壁用貫通導体群(24)によって構成された疑似矩形導波管路としての誘電体導波管線路(25)の内部に、一対の主導体層(22,23)間を電気的に接続(導通)して誘導性窓(結合窓)を形成する複数の貫通導体(26)を配設して構成されている。このフィルタによれば、配線基板等の誘電体基板内に作り込むことができるため、フィルタを容易に小形化することが可能となっている。
【0005】
また、特開2000−216605号公報に開示されている誘電体導波管線路(疑似矩形導波管路)と線路導体(マイクロストリップ線路)との接続構造は、同公報中の図1に示すように、誘電体導波管線路(16)の開口端に、線路導体(20)の端部を挿入すると共に、その端部と一方の主導体層(12)とを、接続用線路導体(18)と接続用貫通導体(17)とにより階段状を成すように電気的に接続する。また、この接続構造は、一対の主導体層(12,13)間の間隔を狭くしたいわゆるリッジ導波管構造を構成する。このため、線路導体(20)から誘電体導波管線路(16)への高周波信号(電磁波)の伝搬に際しては、線路導体(20)においてTEMモードで伝搬する電磁波を誘電体導波管線路(16)においてTEモード(TE10モード)で伝搬する電磁波にモード変換する。言い換えれば、この接続構造は、線路導体(マイクロストリップ線路)を導波管路に線路変換する。
【0006】
一方、特開2003−110307号公報に開示されている導波管線路(この例では導波管線路は誘電体導波管フィルタを構成している)と線路導体(マイクロストリップ線路)との接続構造は、同公報中の図1に示すように、誘電体導波管フィルタを構成する誘電体導波管共振器(11a,11d)の外側に、突出部(17a,17b)を形成すると共に、誘電体導波管共振器(11a,11d)の底面から突出部(17a,17b)に跨って入出力電極となる導体ストリップ線路(15a,15b)を形成し、この導体ストリップ線路(15a,15b)を配線基板(18)上に形成された線路導体としての導体パターン(19a,19b)に接続する。この接続構造では、各導体パターン(19a,19b)は、同じ幅に形成された導体ストリップ線路(15a,15b)を介して誘電体導波管共振器(11a,11d)の底面でそれぞれ終端される。これにより、誘電体導波管共振器(11a,11d)の底面に各導体パターン(19a,19b)を介してTEMモードの入出力信号が流れる。したがって、この入出力信号によって誘電体導波管共振器(11a,11d)の内部に引き起こされた磁界が誘電体導波管共振器(11a,11d)の基本共振モード(TEモード(TE10モード))の磁界と結合する結果、導体パターン(19a,19b)においてTEMモードで伝搬する電磁波を誘電体導波管線路としての誘電体導波管共振器(11a,11d)においてTEモード(TE10モード)で伝搬する電磁波にモード変換し、また誘電体導波管共振器(11a,11d)においてTEモード(TE10モード)で伝搬する電磁波を導体パターン(19a,19b)においてTEMモードで伝搬する電磁波にモード変換する。つまり、この接続構造は、線路導体(マイクロストリップ線路)を導波管路へ、また導波管路を線路導体へ線路変換する線路変換機能を備えている。
【0007】
ところで、例えば特開2000−216605号公報や特開2003−110307号公報に開示されているように、現在提案されている高周波モジュールの多くは、誘電体導波管線路(導波管型導波路)からTEMモードの電磁波を不平衡型の電磁波として出力するものであるが、TEモードの電磁波を伝搬させる導波管型導波路から平衡型のTEMモード高周波信号を出力する高周波モジュール(モード変換器または線路変換器)の実現に対する要求もある。このため、この要求に対して、例えば、特許第3351351号公報に開示されているような高周波波モジュール(誘電体フィルタ)が提案されている。この誘電体フィルタでは、同公報中の図1に示すように、誘電体ブロック(1)の外面に、外部結合線路(25)の一方端から連続する外部端子(8)、共振線路(5a)との間で静電容量を形成する外部端子(6)を形成することによって不平衡−平衡変換回路を構成して、外部端子(6)から容量性結合によって出力される一方の出力信号と、外部端子(8)から誘導性結合によって出力される他方の出力信号との間の位相差を、各結合部分の容量値やインダクタンス値を調整することによって180度にしている。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−53711号公報(第2頁、第1図)
【特許文献2】
特開平11−284409号公報(第4頁、第1図)
【特許文献3】
特開2000−216605号公報(第3頁、第1図)
【特許文献4】
特開2003−110307号公報(第3頁、第1,5図)
【特許文献5】
特許3351351号公報(第2−3頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この特許3351351号公報に開示されている不平衡−平衡変換回路には、以下の問題点がある。すなわち、この不平衡−平衡変換回路では、2つの出力信号間の位相差を180度にするためには、容量性結合の容量値と誘導性結合のインダクタンス値とを調整しなければならない。したがって、この不平衡−平衡変換回路には、調整作業に手間がかかると共に、共振器のほかに、共振器として動作させない信号経路を設ける必要があるために小形化するのが困難であるという問題点が存在する。
【0010】
本発明は、かかる問題点を解決すべくなされたものであり、TEモードの電磁波を平衡型のTEMモードの電磁波に無調整で変換して出力でき、しかも小形化の容易な高周波モジュールを提供することを主目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係る高周波モジュールは、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成されたE面結合窓と、前記E面結合窓における前記H面と平行な一方の前記壁部側の口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、前記E面結合窓における前記H面と平行な他方の前記壁部側の口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている。なお、本発明において、E面結合窓とは、導波管型導波路を伝搬するTEモードの電磁波に対して出力線路をE面で磁界結合させるための結合窓をいう。また、本発明において、H面と直交する壁部とは、E面と平行な壁部を意味する。
【0012】
また、本発明に係る高周波モジュールは、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成された2つのE面結合窓と、一方の前記E面結合窓における前記H面と平行な一方の前記壁部側の口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、他方の前記E面結合窓における前記H面と平行な他方の前記壁部側の口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている。
【0013】
また、本発明に係る高周波モジュールは、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部であって互いに異なる一対の壁部にそれぞれ形成された一対のE面結合窓と、前記一対のE面結合窓の内の一方のE面結合窓におけるH面と平行な一方の前記壁部側の口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、前記一対のE面結合窓の内の他方のE面結合窓における前記H面と平行な他方の前記壁部側の口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている。
【0014】
さらに、本発明に係る高周波モジュールは、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面に平行な壁部に形成されたH面結合窓と、前記H面結合窓における前記TEモード共振器の中央側口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、前記H面結合窓の口縁における前記TEモード共振器の外縁側口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている。なお、本発明において、H面結合窓とは、導波管型導波路を伝搬するTEモードの電磁波に対して出力線路をH面で磁界結合させるための結合窓をいう。
【0015】
また、本発明に係る高周波モジュールは、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面に平行な一方の壁部に形成された2つのH面結合窓と、一方の前記H面結合窓における前記TEモード共振器の中央側口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、他方の前記H面結合窓の口縁における前記TEモード共振器の外縁側口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている。
【0016】
また、本発明に係る高周波モジュールは、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面に平行な2つの壁部にそれぞれ形成された2つのH面結合窓と、一方の前記H面結合窓における前記TEモード共振器の中央側口縁および外縁側口縁のいずれか一方に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、他方の前記H面結合窓における口縁であって前記一方のH面結合窓における前記一の出力線路が配設された前記いずれか一方と同一側の口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている。
【0017】
さらに、本発明に係る高周波モジュールは、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成されたE面結合窓と、前記壁部の内の前記H面に平行な一方の壁部に形成されたH面結合窓と、前記E面結合窓における前記H面結合窓が形成された壁部側の口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、前記H面結合窓における前記TEモード共振器の外縁側口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている。
【0018】
また、本発明に係る高周波モジュールは、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成されたE面結合窓と、前記壁部の内の前記H面に平行な一方の壁部に形成されたH面結合窓と、前記E面結合窓における前記H面結合窓が形成された壁部と対向する壁部側の口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、前記H面結合窓における前記TEモード共振器の中央側口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている。
【0019】
この場合、互いに対向して配設された一対のグランド電極および当該一対のグランド電極間を導通させる導通体を備えて前記導波管型導波路を構成するのが好ましい。
【0020】
また、TEMモードの電磁波をTEモードの電磁波として前記導波管型導波路に入力可能に構成された入力線路を備えているのが好ましい。この場合、前記入力線路と前記1/2波長型のTEモード共振器との間に少なくとも1つ以上の共振器を備えるように構成することもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る高周波モジュールの好適な実施の形態について説明する。
【0022】
(第1の実施の形態)
最初に、本実施の形態に係る高周波モジュールの構成について、図面を参照して説明する。
【0023】
高周波モジュール1は、フィルタ(具体的にはバンドパスフィルタ)として機能し、図1に示すように、TEモード(具体的には、最低次のTE10モード)の電磁波における管内波長の1/2の波長で共振する1/2波長型のTEモード共振器2が内部に形成された矩形の導波管型導波路(電磁波の進行方向と直交する方向に沿った断面形状が矩形となる導波管型導波管路)3と、導波管型導波路3におけるTEモード共振器2を構成する壁部3a,3b,3c,3d,3eの内のH面(XZ平面に平行な面)と直交する(E面に平行な)壁部3aに形成されたE面結合窓4と、E面結合窓4を挟んでその一端部が壁部3aに配設(短絡接続)されてTEモードの電磁波に対して各々E面で磁界結合(以下、「E面結合」ともいう)してTEMモードの電磁波を伝搬する一対の出力線路5a,5bとを備えている。この場合、TEモード共振器2は、一例として、導波管型導波路3の内部に配設された区画壁6と導波管型導波路3の短絡面としての壁部3aとの間に形成されている。また、TEモード共振器2は、導波管型導波路3の2つの側壁(壁部3b,3cを構成する側壁)と区画壁6との間の隙間によって構成される結合窓7,7を介して導波管型導波路3の他の内部領域(同図では、TEモード共振器2の左側の領域)と磁界結合している。E面結合窓4は、一例として平面形状が長方形に形成されると共に、4つの辺が壁部3aの対応する各辺に平行となるように壁部3aの中央部に形成されている。一対の出力線路5a,5bは、平面線路(マイクロストリップ線路、コプレーナ線路またはストリップ線路等)で構成されると共に、E面結合窓4を挟んで壁部3aに配設されている。具体的には、一対の出力線路5a,5bは、E面結合窓4の口縁であってH面と平行な一方の壁部3d側の口縁(同図中の上側の口縁)、およびE面結合窓4の口縁であってH面と平行な他方の壁部3e側の口縁(同図中の下側の口縁)にそれぞれ配設(短絡接続)されている。この場合、各出力線路5a,5bは、E面結合窓4の口縁において、H面の管幅方向(X方向)に沿った位置が同じになるように配設されている。本実施の形態では、一例として、一対の出力線路5a,5bは、H面におけるX方向に沿った位置が共に壁部3aの中央部となるように接続されている。
【0024】
次に、高周波モジュール1の動作について説明する。
【0025】
この高周波モジュール1では、TEモード共振器2が電磁波に対して共振器として作用する周波数帯域(高周波モジュール1の信号通過帯域)内では、図1に示すようにH面に平行な磁界H1が発生している。したがって、TEモード共振器2内の壁部3aの近傍領域では、図2に模式的に示すように、磁界H1は、その向きが一方向(X方向)に揃った状態となる。このため、出力線路5aには、同図に示す向き(反時計方向)のTEMモードの磁界H2が発生し、出力線路5bには、同図に示す向き(時計方向)のTEMモードの磁界H3が発生する。すなわち、各出力線路5a,5bにおいて発生する各磁界H2,H3がこの信号通過帯域内において常に互いに逆向きとなり、TEモード共振器2から各出力線路5a,5bに出力されるTEMモードの各電磁波の位相は、この信号通過帯域内において、互いにほぼ180度ずれた状態となる。シミュレーション結果によれば、この高周波モジュール1では、図3に示すように、信号通過帯域(約25GHz〜約25.4GHzの帯域)を含んでさらに広い周波数帯域(約20GHz〜約37GHzの帯域)において、各出力線路5a,5bから出力される各電磁波の位相差が177度〜180度の間でほぼ一定となる。したがって、一対の出力線路5a,5bからは、平衡型に変換されたTEMモードの電磁波が出力される。つまり、高周波モジュール1は、フィルタとして機能すると共に、TEモードをTEMモードに変換するモード変換器としても機能する。また、高周波モジュール1は、導波管型導波路3を平面線路に線路変換する線路変換器としても機能する。
【0026】
一方、TEモード共振器2の壁部3aの近傍領域におけるE面内でのH面に平行な方向(X方向)に沿った磁界H1の強度分布は、図2に示すように、TEモード共振器2の中央部(壁部3aの中央部)で最も強く、端部に向かうに従って弱くなる(同図中では、磁界H1の強度を矢印の長さで表している)。また、壁部3aの近傍領域におけるE面内でのH面に直交する方向(Y方向)に沿った磁界H1の強度分布は、同図に示すようにほぼ均一である。したがって、H面におけるX方向に沿った位置が同一となるように壁部3aにそれぞれ接続された各出力線路5a,5bの各磁界H2,H3は、TEモード共振器2が電磁波に対して共振器として作用する信号通過帯域内においてほぼ同じ強度となる。この結果、各出力線路5a,5bから出力されるTEMモードの各電磁波は、その強度がほぼ一致する。したがって、一対の出力線路5a,5bからは、マグニチュードバランスの取れた(磁界強度の同じ)平衡型のTEMモードの電磁波が出力される。シミュレーション結果によれば、この高周波モジュール1では、図4に示すように、一対の出力線路5a,5bから出力される各電磁波は、その強度(減衰量)が信号通過帯域内においてほぼ一致している。なお、一対の出力線路5a,5bから出力される平衡型のTEMモードの電磁波におけるマグニチュードバランスは、各出力線路5a,5bの壁部3aへの接続位置をX方向に沿って変更することによって調整することができる。
【0027】
このように、この高周波モジュール1によれば、導波管型導波路3におけるTEモード共振器2を構成する壁部の内のH面と直交する(E面に平行な)壁部3aにE面結合窓4を形成すると共に、TEモード共振器2内の電磁波に対してE面結合する一対の出力線路5a,5bを、E面結合窓4を挟んで、壁部3aにおけるH面と平行な壁部3d側の口縁およびH面と平行な壁部3e側の口縁にそれぞれ配設したことにより、信号通過帯域内において、各出力線路5a,5bから出力される各電磁波の位相差を無調整でほぼ180度にすることができる。したがって、この高周波モジュール1によれば、簡易で小形の構成でありながら、導波管型導波路3を伝搬するTEモードの電磁波を無調整で平衡型のTEMモードの電磁波に変換して出力させることができる。つまり、位相調整の不要な導波管型導波路3から平面線路(平衡型の平面線路)への線路変換が可能な線路変換器を実現することができる。
【0028】
なお、上記した高周波モジュール1では、H面と直交する壁部3aに1つのE面結合窓4を形成すると共に、このE面結合窓4を挟むようにして一対の出力線路5a,5bを壁部3aに配設(短絡接続)した例について説明したが、図5に示すように、H面と直交する他の壁部3b,3c(同図では一例として壁部3c)にE面結合窓4および一対の出力線路5a,5bを配設して高周波モジュール11を構成することもできる。なお、高周波モジュール11は、E面結合窓4および一対の出力線路5a,5bを壁部3cに配設した構成以外の構成は高周波モジュール1と同一のため、同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、同図では、図面の簡略化のために、出力線路5a,5bの厚みを省略して図示している。以下、図7,10,14,15,16においても同様にして出力線路5a,5bの厚みを省略して図示する。
【0029】
また、上記した高周波モジュール1(または11)では、一の壁部3a(壁部3c)に1つのE面結合窓4を形成すると共に、このE面結合窓4を挟むようにして一対の出力線路5a,5bを壁部3a(壁部3c)に配設(短絡接続)した例について説明したが、図6に示すように、壁部3a(または壁部3c)に複数(一例として2つ)のE面結合窓4,4を形成して、一方のE面結合窓4の口縁に出力線路5aを配設(短絡接続)すると共に、他方のE面結合窓4の口縁に出力線路5bを配設(短絡接続)して高周波モジュール1A(または11A)を構成することもできる。具体的には、例えば、一方のE面結合窓4(同図中の上側のE面結合窓4)の口縁であってH面と平行な一方の壁部3d側の口縁(同図中の上側の口縁)に一方の出力線路5aを配設し、他方のE面結合窓4(同図中の下側のE面結合窓4)の口縁であってH面と平行な他方の壁部3e側の口縁(同図中の下側の口縁)に他方の出力線路5bを配設する。なお、一方のE面結合窓4(同図中の上側のE面結合窓4)の口縁であってH面と平行な一方の壁部3e側の口縁(同図中の下側の口縁)に一方の出力線路5aを配設し、他方のE面結合窓4(同図中の下側のE面結合窓4)の口縁であってH面と平行な他方の壁部3d側の口縁(同図中の上側の口縁)に他方の出力線路5bを配設することもできる。
【0030】
この構成においても、一対の出力線路5a,5bにおける各磁界H2,H3は、同図に示すように、この信号通過帯域内において常に互いに逆向きとなる。したがって、各出力線路5a,5bから出力される各電磁波の位相差を無調整でほぼ180度にすることができる結果、TEモードの電磁波を平衡型のTEMモードの電磁波に無調整で変換して出力させることができる。さらに、この構成によれば、2つのE面結合窓4を壁部3a(または3c)の任意の位置にそれぞれ形成することができる結果、一対の出力線路5a,5bを壁部3a(または3c)内の任意の位置に配設することができる。したがって、平衡型のTEMモードの電磁波を壁部3a(または3c)内の任意の位置から出力させることができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
上記の高周波モジュール1,1A,11,11Aでは、導波管型導波路3におけるTEモード共振器2を構成する各壁部の内の一の壁部(同一の壁部)にE面結合窓4を形成する構成を採用したが、互いに異なる一対の壁部にE面結合窓4を形成した高周波モジュール21について説明する。高周波モジュール21は、図7に示すように、H面と直交する壁部の内の一の壁部3aに一方のE面結合窓4が形成され、H面と直交する他の壁部3b,3c内の一の壁部(例えば壁部3c)に他方のE面結合窓4が形成されて構成されている。また、一方の出力線路5aは、一方のE面結合窓4におけるH面と平行な一方の壁部(壁部3d)側の口縁に配設(短絡接続)され、他方の出力線路5bは、他方のE面結合窓4におけるH面と平行な他方の壁部(壁部3e)側の口縁に配設(短絡接続)されている。なお、壁部3bに一方のE面結合窓4を形成すると共に、壁部3cに他方のE面結合窓4を形成する構成を採用することもできる。
【0032】
この高周波モジュール21でも、図8,9に示すように、各壁部3a,3cに配設(短絡接続)された各出力線路5a,5bにおける各磁界H2,H3は、高周波モジュール1と同様にして、両図に示すように、この信号通過帯域内において常に互いに逆向きとなる。したがって、この高周波モジュール21でも、平衡型に変換されたTEMモードの電磁波を一対の出力線路5a,5bから出力させることができる。さらに、高周波モジュール21では、異なる壁部に一対の出力線路5a,5bを配設したことにより、平衡型に変換されたTEMモードの電磁波を相異なる方向に簡易に出力させることができる。
【0033】
(第3の実施の形態)
また、高周波モジュール1,1A,11,11A,21では、E面での磁界結合(E面結合)を利用して導波管型導波路3から平衡型に変換されたTEMモードの電磁波を出力させる例について説明したが、H面での磁界結合(以下、「H面結合」ともいう)を利用して導波管型導波路3のTEモード共振器2から平衡型に変換されたTEMモードの電磁波を出力させる構成を採用することもできる。なお、導波管型導波路3およびTEモード共振器2の基本構成は、上記の高周波モジュール1等と同一のため、同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0034】
本実施の形態に係る高周波モジュール31は、図10に示すように、導波管型導波路3におけるTEモード共振器2を構成する壁部3a,3b,3c,3d,3eの内のH面に平行な壁部3d,3e(同図中では一例として3d)にH面結合窓32が形成されて構成され、一対の出力線路5a,5bはこのH面結合窓32を挟んで壁部3dに配設(短絡接続)されている。一例として、H面結合窓32は、図11に示すように、外形が長方形に形成されると共に、壁部3dにおける壁部3a側の縁部近傍において、この縁部に沿って形成されている。また、一対の出力線路5a,5bは、同図に示すように、H面結合窓32におけるTEモード共振器2の外縁側口縁と中央側口縁とにそれぞれ配設されている。
【0035】
この高周波モジュール31でも、TEモード共振器2の内部には、高周波モジュール1と同様にして、図11に示すように磁界H1が発生している。このため、同図に示すようにTEモード共振器2の中心をOとしたときに、TEモード共振器2の4つの隅部A,B,C,Dの内の壁部3a側の各隅部A,BとTEモード共振器2の中心Oとを結ぶ2本の線分で挟まれた領域J内において壁部3aと平行に(XY平面と平行に)形成されたH面結合窓32の近傍領域では、図12に模式的に示すように、磁界H1の向きが一方向(同図中ではX方向)に揃った状態となる。したがって、図11,12に示すように、H面結合窓32を挟んでH面結合窓32における壁部3aに平行な口縁に配設された各出力線路5a,5bにおける各磁界H2,H3が、信号通過帯域内において常に互いに逆向きとなる。したがって、一対の出力線路5a,5bから平衡型に変換されたTEMモードの電磁波を出力させることができる。また、図示はしないが、区画壁6側の各隅C,Dと中心Oとを結ぶ2本の線分で挟まれた領域L内において壁部3aと平行にH面結合窓32を形成すると共に、H面結合窓32を挟んで一対の出力線路5a,5bを配設する構成を採用することもできる。さらに、図示はしないが、TEモード共振器2の4つの隅部A,B,C,Dの内の壁部3b側の各隅部B,Cと中心Oとを結ぶ2本の線分で挟まれた領域K(または壁部3c側の各隅部A,Dと中心Oとを結ぶ2本の線分で挟まれた領域M)内において壁部3bと平行に(YZ平面と平行に)H面結合窓32を形成すると共に、H面結合窓32を挟んでH面結合窓32における壁部3bに平行な口縁に各出力線路5a,5bを配設する構成を採用することもできる。この構成においても、同様にして、平衡型に変換されたTEMモードの電磁波を出力させることができる。
【0036】
なお、上記した高周波モジュール31では、壁部3dに1つのH面結合窓32を形成すると共に、このH面結合窓32を挟むようにして一対の出力線路5a,5bをH面結合窓32の口縁に配設(短絡接続)した例について説明したが、図13に示すように、壁部3d(または3e)における上記した領域J,Lに複数(一例として2つ)のH面結合窓32,32を形成すると共に、一方のH面結合窓32に出力線路5aを配設(短絡接続)し、他方のH面結合窓32に出力線路5bを配設(短絡接続)して高周波モジュール31Aを構成することもできる。具体的には、一方の出力線路5aは、一方のH面結合窓32(同図中の領域J側のH面結合窓32)における一方の口縁(TEモード共振器2の中央側口縁)に配設される。一方、他方の出力線路5bは、他方のH面結合窓32(同図中の領域L側のH面結合窓32)の口縁であって、TEモード共振器2の外縁側口縁に配設される。この構成においても、図11に示した高周波モジュール31と同様にして、一対の出力線路5a,5bにおける各磁界H2,H3は、図13に示すように、この信号通過帯域内において常に互いに逆向きとなる。したがって、導波管型導波路3内のTEモードの電磁波を平衡型のTEMモードの電磁波に変換して、各出力線路5a,5bから出力させることができる。さらに、この構成によれば、2つのH面結合窓32,32を壁部3d(または3e)の任意の位置に形成することができる結果、一対の出力線路5a,5bを壁部3d(または3e)上の任意の位置に配設することができる。したがって、平衡型のTEMモードの電磁波を壁部3d(または3e)内の任意の位置から出力させることができる。
【0037】
また、図示はしないが、図13中の領域Kに一方のH面結合窓32と一方の出力線路5aを配設すると共に、領域Mに他方のH面結合窓32と他方の出力線路5aを配設する構成を採用することもできる。さらに、TEモード共振器2の中心Oを挟んで対向する各領域J,L(または各領域K,M)にH面結合窓32と出力線路5a(5b)とを一つずつ配設する構成に代えて、隣接する2つの各領域(領域J,K、領域K,L、領域L,M、または領域M,J)にH面結合窓32と出力線路5a(および5b)とを一つずつ配設する構成を採用することもできる。
【0038】
(第4の実施の形態)
上記の高周波モジュール31Aでは、導波管型導波路3におけるTEモード共振器2を構成する各壁部の内のH面に平行な一の壁部(同一の壁部)にH面結合窓32が形成されているが、H面に平行な2つの壁部3d,3eにH面結合窓32をそれぞれ形成して高周波モジュール41を構成することもできる。この高周波モジュール41は、一例として、図14に示すように、一方のH面結合窓32が壁部3dにおける領域J(図13参照)に形成され、他方のH面結合窓32が一方のH面結合窓32に対向して壁部3eに形成されている。また、一方の出力線路5aは、一方のH面結合窓32におけるTEモード共振器2の中央側口縁および外縁側口縁のいずれか一方(同図では一例として外縁側口縁)に配設され、他方の出力線路5bは、他方のH面結合窓32の口縁であって、一方のH面結合窓32における一方の出力線路5aが配設された口縁と同一側の口縁(つまり、外縁側口縁)に配設されている。この構成においても、高周波モジュール31と同様にして、一対の出力線路5a,5bにおける各磁界は、電磁波の信号通過帯域内において常に互いに逆向きとなる。したがって、導波管型導波路3内のTEモードの電磁波を平衡型のTEMモードの電磁波に変換して、各出力線路5a,5bから出力させることができる。さらに、この構成によれば、2つの出力線路5a,5bを互いに対向する壁部3d,3eに配設することができるため、導波管型導波路3を挟んで互いに異なる方向に平衡型のTEMモードの電磁波を簡易に出力させることができる。
【0039】
(第5の実施の形態)
また、上記した各高周波モジュール1,1A,11,11A,21,31,31A,41では、E面結合窓およびH面結合窓のいずれか一方のみを配設した例について説明したが、E面結合窓およびH面結合窓を共に備えた構成を採用することもできる。本実施の形態に係る高周波モジュール51では、一例として、図15に示すように、H面と直交する壁部3a,3b,3cの内の一つの壁部(同図では一例として壁部3c)にE面結合窓4が配設されると共に、H面に平行な一方の壁部(同図では、一例としてH面に平行な壁部3d,3eの内の壁部3d)の領域J(図11参照)内に配設されている。また、一方の出力線路5aは、E面結合窓4におけるH面結合窓32が形成された壁部3d側の口縁に配設され、他方の出力線路5bは、H面結合窓32におけるTEモード共振器2の外縁側口縁(壁部3a側の口縁)に配設されている。なお、基本的な構成は、上記した各高周波モジュール1等と同一のため、同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。この構成においても、上記した各高周波モジュールと同様にして、一対の出力線路5a,5bにおける各磁界は、電磁波の信号通過帯域内において常に互いに逆向きとなる。したがって、導波管型導波路3内のTEモードの電磁波を平衡型のTEMモードの電磁波に変換して、各出力線路5a,5bから出力させることができる。さらに、この構成によれば、2つの出力線路5a,5bを互いに直交する壁部3c,3dに配設したことにより、平衡型のTEMモードの電磁波を互いに直交する方向に簡易に出力させることができる。なお、図16に示す高周波モジュール51Aのように、E面結合窓4におけるH面結合窓32が形成された壁部3dと対向する壁部3e側の口縁に一方の出力線路5aを配設すると共に、H面結合窓32におけるTEモード共振器2の中央側口縁に他方の出力線路5bを配設する構成を採用することもできる。
【0040】
(第6の実施の形態)
また、図17に示すいわゆる誘電体導波管路を備えた高周波モジュール61に対しても本発明を適用できるのは勿論である。この高周波モジュール61は、フィルタとして機能し、TEモード(具体的には、最低次のTE10モード)の電磁波における管内波長の1/2の波長で共振する1/2波長型のTEモード共振器62が内部に形成された導波管型導波路63と、導波管型導波路63におけるTEモード共振器62を構成する壁部63a,63b,63c,63d,63eの内のH面と直交する(E面に平行な)壁部63aに形成されたE面結合窓64と、E面結合窓64を挟んで配設されて電磁波と各々E面結合する一対の出力線路65a,65bとを備えている。この場合、各壁部63d,63eは、誘電体基板66を挟んで互いに対向して配設されたグランド電極67,68で構成されている。一方、各壁部63a,63b,63cは、誘電体基板66を貫通することによって一対のグランド電極67,68間を導通させる導通体としての複数のスルーホール69,69,69・・を配列して構成されている。なお、各スルーホール69は、その内面がメタライズされると共に、導波管型導波路63内を伝搬する電磁波の漏出を回避すべく、E面結合窓64の部分を除き、所定幅(例えば管内信号波長の1/4の幅)以下の間隔で設置されている。なお、同図において、各グランド電極67,68については、その厚みを省略してハッチングを施して図示する。
【0041】
TEモード共振器62は、一例として、導波管型導波路63の内部に配設された区画壁を構成する複数のスルーホール70,70,70・・・と導波管型導波路63の短絡面としての壁部63aとの間に形成されている。また、TEモード共振器62は、導波管型導波路63の各側壁63b,63cとスルーホール70,70・・との間の隙間によって構成される結合窓71,71を介して導波管型導波路63の他の内部領域(図17においてTEモード共振器62の左側の領域)と磁界結合している。E面結合窓64は、壁部63aを構成する複数のスルーホール69,69,69・・・の内の中央部分の間隔を幅広(管内信号波長の1/4よりも幅広)に設定することによって壁部63aの中央部に形成されている。一対の出力線路65a,65bは、同図に示すように、誘電体基板66を挟んで互いに対向するようにして誘電体基板66におけるグランド電極67,68の各形成面上にそれぞれ配設されている。また、各出力線路65a,65bは、一端側がグランド電極67,68におけるE面結合窓64に対応する部位にそれぞれ直接的に接続(短絡接続)されている。
【0042】
この高周波モジュール61では、上記した構成を備えたことにより、小形でありながら高周波モジュール1とほぼ同一の構成を備えることができる結果、高周波モジュール1と同様にして、導波管型導波路63内のTEモードの電磁波を平衡型のTEMモードの電磁波に変換して、各出力線路65a,65bから出力することができる。
【0043】
なお、図示はしないが、この高周波モジュール61においても、壁部63cにE面結合窓64を形成すると共に、グランド電極67,68におけるE面結合窓64に対応する部位に各出力線路65a,65bを接続することにより、高周波モジュール11と同様に構成することもできる。また、壁部63a,63cにE面結合窓64をそれぞれ形成すると共に、出力線路65aをグランド電極67におけるE面結合窓64に対応する部位に、また出力線路65bをグランド電極68におけるE面結合窓64に対応する部位にそれぞれ接続することにより、高周波モジュール21と同様に構成することもできる。さらに、グランド電極67,68にスリットを形成してH面結合窓を形成することにより、高周波モジュール31,41と同様に構成することもできる。
【0044】
また、上記した各実施の形態では、TEモードの電磁波を平衡型のTEMモードに変換して出力させる例(言い換えれば、導波管型導波路を平面線路に線路変換する例)について説明したが、例えば、高周波モジュール1において、導波管型導波路3における壁部3aとは区画壁6を挟んで反対側に他の共振器を形成し、さらにこの他の共振器を形成する導波管型導波路のいずれかの壁部にE面結合窓(またはH面結合窓)および入力線路(マイクロストリップ線路、コプレーナ線路またはストリップ線路等の平面線路)を配設することにより、不平衡型のTEMモードの電磁波を平衡型のTEMモードに変換する不平衡−平衡変換器(いわゆるバラン)に本発明に係る高周波モジュールを適用することもできる。一例として、高周波モジュール1を基にしてバランを構成した例を図18に示す。この例では、区画壁を介して2つの共振器を接続した構造になっているために、様々な周波数特性のフィルタとして機能させることもできる。なお、高周波モジュール1と同一の構成要素については同一の符号を付して重複する説明を省略する。同図に示す高周波モジュール81は、導波管型導波路3における壁部3fと区画壁6との間に他の共振器82が形成されている。さらに、壁部3fには、E面結合窓83および入力線路84が配設(短絡接続)されている。なお、図示はしないが、高周波モジュール1を基にして高周波モジュール81を構成したのと同様にして、高周波モジュール11,21,31,41,51,61を基にしてバランに構成することもできる。
【0045】
また、高周波モジュール1,11,21,31,41,51,61を、結合窓を介して互いに対向させて接続することにより、図19に示すような高周波モジュール19を構成することもできる。この高周波モジュール19は、一例として、高周波モジュール1を結合窓7,7を介して接続して構成したものであり、2組の一対の出力線路5a,5bの一方の組を入力線路として使用することによって平衡入力−平衡出力型のフィルタとして機能する。なお、同図中において、高周波モジュール1と同一の構成要素については同一の符号を付している。また、上記した各実施の形態では、導波管型導波路を矩形の導波管路で構成した例について説明したが、これに限定されるものではなく、矩形以外の多角形の断面形状を有する導波管型導波路に対しても本発明を適用できるのは勿論である。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る高周波モジュールによれば、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、導波管型導波路におけるTEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成されたE面結合窓と、E面結合窓におけるH面と平行な一方の壁部側の口縁に配設されてTEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、E面結合窓におけるH面と平行な他方の壁部側の口縁に配設されて電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えたことにより、信号通過帯域内において、各出力線路から出力される各電磁波の位相差を無調整でほぼ180度にすることができる。したがって、調整が不要でTEモードの電磁波を平衡型のTEMモードの電磁波に変換して一対の出力線路から出力させることができる。この結果、この高周波モジュールによれば、従来の高周波モジュールと比較して、簡易な構成でありながら、容量性結合の容量値と誘導性結合のインダクタンス値とを調整する必要がないため、調整作業を不要にすることができると共に、共振器の他に、共振器として動作させない信号経路を設ける必要がなくなるために十分に小形化することができる。
【0047】
また、本発明に係る高周波モジュールによれば、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、導波管型導波路におけるTEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成された2つのE面結合窓と、一方のE面結合窓におけるH面と平行な一方の壁部側の口縁に配設されてTEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、他方のE面結合窓におけるH面と平行な他方の壁部側の口縁に配設されて電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えたことにより、上記請求項1記載の高周波モジュールの効果に加えて、2つのE面結合窓を壁部の任意の位置にそれぞれ形成することができる結果、一対の出力線路を壁部内の任意の位置に配設することができる。したがって、平衡型のTEMモードの電磁波を壁部内の任意の位置から出力させることができる。
【0048】
また、本発明に係る高周波モジュールによれば、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、導波管型導波路におけるTEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部であって互いに異なる一対の壁部にそれぞれ形成された一対のE面結合窓と、一対のE面結合窓の内の一方のE面結合窓におけるH面と平行な一方の壁部側の口縁に配設されてTEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、一対のE面結合窓の内の他方のE面結合窓におけるH面と平行な他方の壁部側の口縁に配設されて電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えたことにより、上記請求項1記載の高周波モジュールの効果に加えて、2つの出力線路を異なる壁部に配設することができる結果、平衡型に変換されたTEMモードの電磁波を相異なる方向に出力させることができる。
【0049】
また、本発明に係る高周波モジュールによれば、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、導波管型導波路におけるTEモード共振器を構成する壁部の内のH面に平行な壁部に形成されたH面結合窓と、H面結合窓におけるTEモード共振器の中央側口縁に配設されてTEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、H面結合窓の口縁におけるTEモード共振器の外縁側口縁に配設されて電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えたことにより、信号通過帯域内において、各出力線路から出力される各電磁波の位相差を無調整でほぼ180度にすることができる。したがって、調整が不要でTEモードの電磁波を平衡型のTEMモードの電磁波に変換して、一対の出力線路からH面に対して直交する方向に出力させることができる。この結果、この高周波モジュールによれば、従来の高周波モジュールと比較して、簡易な構成でありながら、容量性結合の容量値と誘導性結合のインダクタンス値とを調整する必要がないため、調整作業を不要にすることができると共に、共振器の他に、共振器として動作させない信号経路を設ける必要がなくなるために十分に小形化することができる。
【0050】
また、本発明に係る高周波モジュールによれば、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、導波管型導波路におけるTEモード共振器を構成する壁部の内のH面に平行な一方の壁部に形成された2つのH面結合窓と、一方のH面結合窓におけるTEモード共振器の中央側口縁に配設されてTEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、他方のH面結合窓の口縁におけるTEモード共振器の外縁側口縁に配設されて電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えたことにより、上記請求項4記載の高周波モジュールの効果に加えて、2つのH面結合窓をこの壁部の任意の位置に形成することができる結果、一対の出力線路を壁部上の任意の位置に設定することができる。したがって、平衡型のTEMモードの電磁波を壁部内の任意の位置から出力させることができる。
【0051】
また、本発明に係る高周波モジュールによれば、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、導波管型導波路におけるTEモード共振器を構成する壁部の内のH面に平行な2つの壁部にそれぞれ形成された2つのH面結合窓と、一方のH面結合窓におけるTEモード共振器の中央側口縁および外縁側口縁のいずれか一方に配設されてTEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、他方のH面結合窓における口縁であって一方のH面結合窓における一の出力線路が配設されたいずれか一方と同一側の口縁に配設されて電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えたことにより、上記請求項4記載の高周波モジュールの効果に加えて、2つの出力線路を異なる壁部に配設することができる結果、平衡型のTEMモードの電磁波を導波管型導波路を挟んで逆方向に簡易に出力させることができる。
【0052】
また、本発明に係る高周波モジュールによれば、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、導波管型導波路におけるTEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成されたE面結合窓と、壁部の内のH面に平行な一方の壁部に形成されたH面結合窓と、E面結合窓におけるH面結合窓が形成された壁部側の口縁に配設されてTEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、H面結合窓におけるTEモード共振器の外縁側口縁に配設されて電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えたことにより、上記請求項4記載の高周波モジュールの効果に加えて、2つの出力線路を互いに直交する壁部に配設することができる結果、平衡型のTEMモードの電磁波を互いに直交する方向に簡易に出力させることができる。
【0053】
また、本発明に係る高周波モジュールによれば、1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、導波管型導波路におけるTEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成されたE面結合窓と、壁部の内のH面に平行な一方の壁部に形成されたH面結合窓と、E面結合窓におけるH面結合窓が形成された壁部と対向する壁部側の口縁に配設されてTEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、H面結合窓におけるTEモード共振器の中央側口縁に配設されて電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えたことにより、上記請求項4記載の高周波モジュールの効果に加えて、2つの出力線路を互いに直交する壁部に配設することができる結果、平衡型のTEMモードの電磁波を互いに直交する方向に簡易に出力させることができる。
【0054】
また、本発明に係る高周波モジュールによれば、互いに対向して配設された一対のグランド電極および一対のグランド電極間を導通させる導通体で導波管型導波路を構成したことにより、一層小形化することができる。
【0055】
また、本発明に係る高周波モジュールによれば、TEMモードの電磁波をTEモードの電磁波として導波管型導波路に入力可能に構成された入力線路を備えたことにより、不平衡型のTEMモードの電磁波を平衡型のTEMモードに変換して出力させることができる。すなわち、電磁波用の不平衡−平衡変換器(いわゆるバラン)を実現することができる。この場合、入力線路と1/2波長型のTEモード共振器との間に少なくとも1つ以上の共振器を備えて構成することにより、様々な周波数特性のフィルタとして機能させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る高周波モジュール1の構成を示す斜視図である。
【図2】高周波モジュール1の出力線路5a,5bにおける導波管型導波路3との接続部近傍での磁界H1の磁界分布と、各出力線路5a,5bに発生する各磁界H2,H3の状態を示す説明図である。
【図3】高周波モジュール1における周波数と位相差との関係を示す特性図である。
【図4】高周波モジュール1における周波数と減衰率との関係を示す特性図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る高周波モジュール11の構成を示す斜視図である。
【図6】壁部3aに2つのE面結合窓4を設けた高周波モジュール1A(11A)の出力線路5a,5bにおける導波管型導波路3との接続部近傍での磁界H1の磁界分布と、各出力線路5a,5bに発生する各磁界H2,H3の状態を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る高周波モジュール21の構成を示す斜視図である。
【図8】高周波モジュール21の出力線路5aにおける導波管型導波路3との接続部近傍での磁界H1の磁界分布と、出力線路5aに発生する磁界H2の状態を示す説明図である。
【図9】高周波モジュール21の出力線路5bにおける導波管型導波路3との接続部近傍での磁界H1の磁界分布と、出力線路5bに発生する磁界H3の状態を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る高周波モジュール31の構成を示す斜視図である。
【図11】壁部3dに2つのH面結合窓32を設けた高周波モジュール31の出力線路5a,5bにおける導波管型導波路3との接続部近傍での磁界H1の磁界分布と、各出力線路5a,5bに発生する各磁界H2,H3の状態を示す説明図である。
【図12】図11におけるH面結合窓32近傍の拡大図である。
【図13】壁部3dに2つのH面結合窓32を設けた高周波モジュール31Aの出力線路5a,5bにおける導波管型導波路3との接続部近傍での磁界H1の磁界分布と、各出力線路5a,5bに発生する各磁界H2,H3の状態を示す説明図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る高周波モジュール41の構成を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る高周波モジュール51の構成を示す斜視図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る高周波モジュール51Aの構成を示す斜視図である。
【図17】本発明の実施の形態に係る高周波モジュール61の構成を示す斜視図である。
【図18】本発明の実施の形態に係る高周波モジュール81の構成を示す斜視図である。
【図19】本発明の実施の形態に係る高周波モジュール91の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1A,11,11A,21,31,31A,41,51,51A,61,81,91 高周波モジュール
2,62 TEモード共振器
3,63 導波管型導波路
3a,3b,3c,3d,3e,63a,63b,63c,63d,63e壁部
4,64 E面結合窓
5a,5b,65a,65b 出力線路
32 H面結合窓
67,68 グランド電極
69 スルーホール(導通体)

Claims (11)

  1. 1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、
    前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成されたE面結合窓と、
    前記E面結合窓における前記H面と平行な一方の前記壁部側の口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、
    前記E面結合窓における前記H面と平行な他方の前記壁部側の口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている高周波モジュール。
  2. 1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、
    前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成された2つのE面結合窓と、
    一方の前記E面結合窓における前記H面と平行な一方の前記壁部側の口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、
    他方の前記E面結合窓における前記H面と平行な他方の前記壁部側の口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている高周波モジュール。
  3. 1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、
    前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部であって互いに異なる一対の壁部にそれぞれ形成された一対のE面結合窓と、
    前記一対のE面結合窓の内の一方のE面結合窓におけるH面と平行な一方の前記壁部側の口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、
    前記一対のE面結合窓の内の他方のE面結合窓における前記H面と平行な他方の前記壁部側の口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている高周波モジュール。
  4. 1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、
    前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面に平行な壁部に形成されたH面結合窓と、
    前記H面結合窓における前記TEモード共振器の中央側口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、
    前記H面結合窓の口縁における前記TEモード共振器の外縁側口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている高周波モジュール。
  5. 1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、
    前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面に平行な一方の壁部に形成された2つのH面結合窓と、
    一方の前記H面結合窓における前記TEモード共振器の中央側口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、
    他方の前記H面結合窓の口縁における前記TEモード共振器の外縁側口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている高周波モジュール。
  6. 1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、
    前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面に平行な2つの壁部にそれぞれ形成された2つのH面結合窓と、
    一方の前記H面結合窓における前記TEモード共振器の中央側口縁および外縁側口縁のいずれか一方に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、
    他方の前記H面結合窓における口縁であって前記一方のH面結合窓における前記一の出力線路が配設された前記いずれか一方と同一側の口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている高周波モジュール。
  7. 1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、
    前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成されたE面結合窓と、
    前記壁部の内の前記H面に平行な一方の壁部に形成されたH面結合窓と、
    前記E面結合窓における前記H面結合窓が形成された壁部側の口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、
    前記H面結合窓における前記TEモード共振器の外縁側口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている高周波モジュール。
  8. 1/2波長型のTEモード共振器が内部に形成された導波管型導波路と、
    前記導波管型導波路における前記TEモード共振器を構成する壁部の内のH面と直交する壁部に形成されたE面結合窓と、
    前記壁部の内の前記H面に平行な一方の壁部に形成されたH面結合窓と、
    前記E面結合窓における前記H面結合窓が形成された壁部と対向する壁部側の口縁に配設されて前記TEモード共振器内の電磁波に対して磁界結合する一の出力線路と、
    前記H面結合窓における前記TEモード共振器の中央側口縁に配設されて前記電磁波に対して磁界結合する他の出力線路とを備えている高周波モジュール。
  9. 前記導波管型導波路は、互いに対向して配設された一対のグランド電極および当該一対のグランド電極間を導通させる導通体を備えて構成されている請求項1から8のいずれかに記載の高周波モジュール。
  10. TEMモードの電磁波をTEモードの電磁波として前記導波管型導波路に入力可能に構成された入力線路を備えている請求項1から9のいずれかに記載の高周波モジュール。
  11. 前記入力線路と前記1/2波長型のTEモード共振器との間に少なくとも1つ以上の共振器を備えている請求項10記載の高周波モジュール。
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